JP3200024B2 - ジアミノフルオレセイン誘導体 - Google Patents

ジアミノフルオレセイン誘導体

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JP3200024B2
JP3200024B2 JP03454797A JP3454797A JP3200024B2 JP 3200024 B2 JP3200024 B2 JP 3200024B2 JP 03454797 A JP03454797 A JP 03454797A JP 3454797 A JP3454797 A JP 3454797A JP 3200024 B2 JP3200024 B2 JP 3200024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化窒素の測定
用試薬として有用なフルオレセイン誘導体、並びに該化
合物を含む一酸化窒素測定用試薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一酸化窒素(NO)は短寿命の不安定ラジカ
ル種であり、生体内生理活性物質として重要な機能を有
していることが明らかにされてきた(現代化学, 1994年
4月号特集)。一酸化窒素の測定方法は、一酸化窒素の
酸化分解物である NO2 - や NO3 - を測定する間接的な方
法と、一酸化窒素を直接測定する方法に大別される。一
酸化窒素を生理的条件下で検出・定量するという観点か
らは直接法が注目されているものの、現時点ではイン・
ビトロ系に適用できる特異的かつ高感度な検出方法は開
発されていない。
【0003】例えば、 NO ラジカルをオゾン酸化したと
きに発生する発酵を利用する化学発光法(Palmer, R.M.,
et al., Nature, 327, pp.524-526, 1987) 、オキシヘ
モグロビン(O2Hb)が酸化されて生じるmetHb の吸収スペ
クトルを測定する方法 (Kelm, M., et al., Circ. Res.
66, pp.1561-1575, 1990)、電極を組織に差し込んで酸
化されるときに流れる電流で定量する方法(Shibuki,
K., Neurosci. Res. 9,pp.69-76, 1990; Malinski, T.,
Nature, 356, pp.676-678, 1992)、及びグリース反応
法(Green, L.C., et al., Anal. Biochem., 126, pp.13
1-138, 1992)などが代表的な方法として知られている
(総説として、戸田 昇編集「最新医学からのアプロー
チ12, NO」,pp.42-52, 3.NOの測定法, 長野哲雄著,
メジカルビュー社発行;Archer, S., FASEB J., 7, pp.
349-360, 1993)。
【0004】グリース反応法は、一酸化窒素ラジカルが
酸化されて生じる NO2 - によるジアゾニウム塩化合物と
ナフチルエチレンジアミンのアゾカップリングを利用し
て検出する方法である。この方法は、一酸化窒素ラジカ
ルを直接測定するものではないが、特別な装置や技術を
必要としないという利点を有している。またカドミウム
(Stainton, M.P., Anal. Chem., 46, p.1616, 1974; Gr
een, L.C., et al., Anal. Biochem., 126, pp.131-13
8, 1982) やヒドラジン(Sawicki, C.R. and Scaringell
i, F.P., Microchem. J., 16, pp.657-672, 1971)で NO
3 - を NO2 - に還元して測定できることから、一酸化窒
素関連代謝物を定量できるという特徴もある。
【0005】グリース反応法と同様に NO2 - を検出する
ことにより一酸化窒素を測定するための試薬として2,3-
ジアミノナフタレン(2,3-diaminonaphthalene)が知られ
ている。この試薬は、酸性条件下で NO2 - と反応して蛍
光性付加体であるナフタレントリアゾール(化学名: 1-
[H]-naphtho[2,3-d]triazole) を形成する(Wiersma,J.
H., Anal. Lett., 3, pp.123-132, 1970) 。2,3-ジアミ
ノナフタレンと NO2 -の反応条件については詳細に検討
されており、反応は pH=2 以下で最も速く進行し、室温
下では約5分程度で完了する(Wiersma, J.H., Anal. Le
tt., 3, pp.123-132, 1970; Sawicki, C.R., Anal. Let
t., 4, pp.761-775, 1971)。また、生成した付加体は p
H=10以上で最も効率よく蛍光を発する(Damiani, P. and
Burini,G., Talanta, 8, pp.649-652, 1986)。
【0006】この2,3-ジアミノナフタレンを用いる一酸
化窒素の測定方法は、検出限界が数十nM程度であり、グ
リース反応法に比べて50〜100 倍も高感度であるという
特徴がある(Misko, T.P., Anal. Biochem. 214, pp.11-
16, 1993) 。また、この方法は特別な装置や技術を必要
とせず、簡便に行えるという点でも非常に優れた方法で
ある(以上について、総説として DOJIN News, No. 74,
Information .NOの測定試薬:2,3-Diaminonaphthalen
e, 株式会社同仁化学研究所発行、1995) 。しかしなが
ら、一酸化窒素自体ではなくその酸化物である NO2 -
反応種としているので、一酸化窒素を直接測定する方法
に比べて間接的な方法であり、また、2,3-ジアミノナフ
タレンと NO2 - の反応を強酸性下(pH=2 以下)で行うと
ころから、一酸化窒素を生理的条件下で検出・定量する
方法としては採用できないという問題があった。
【0007】本発明者は、生理的条件下で一酸化窒素を
直接的かつ高感度に測定する手段を提供すべく研究を進
めた結果、溶存酸素やオキシド化合物(例えばPTIOやそ
の誘導体であるカルボキシPTIOなど)の酸素源の存在下
では、2,3-ジアミノナフタレン又はその誘導体に対して
中性条件下においても一酸化窒素が効率よく反応し、蛍
光性のナフタレントリアゾール又はその誘導体を与える
ことを見出した。また、この反応を応用した一酸化窒素
の測定方法が極めて検出感度に優れており、微量の一酸
化窒素を正確に定量できることを見出した(特願平7-18
9978号明細書参照)。
【0008】しかしながら、2,3-ジアミノナフタレンを
用いる上記の方法では、蛍光の検出において 370〜390
nm程度の低波長の励起光を照射する必要があるので、測
定系内の細胞や組織がダメージを受ける可能性があっ
た。また、細胞自身の強い自家蛍光が測定に影響を与え
ることがあり、通常の蛍光顕微鏡に備えられている蛍光
フィルターでは蛍光測定時に励起光を十分にカットでき
ないという問題もあった。さらに、2,3-ジアミノナフタ
レンから生成する蛍光性のトリアゾール化合物は蛍光強
度が必ずしも十分ではないので、汎用の蛍光顕微鏡では
個々の細胞内の蛍光を正確に測定することが困難であっ
た。一方、2,3-ジアミノナフタレン自体は単純な化学構
造を有しており、例えば、試薬が細胞内部に局在化する
ように種々の化学的修飾を加える基本骨格としては好適
ではないという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、一酸
化窒素の測定に有用な化合物を提供することにある。よ
り具体的には、中性条件下において一酸化窒素と効率よ
く反応でき、蛍光強度に優れた蛍光性物質を与える化合
物を提供することが本発明の課題である。また、本発明
の別の課題は、上記の特徴を有する化合物であって、生
体組織や細胞に対してダメージを与えないような長波長
の励起光により一酸化窒素を測定可能な化合物を提供す
ることにある。さらに本発明の別の課題は、上記の特徴
を有する化合物を含む一酸化窒素測定用試薬を提供する
ことにあり、より具体的には、細胞の内部に存在する一
酸化窒素を個々の細胞ごとに正確に測定することができ
る一酸化窒素測定用試薬を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決すべく鋭意努力した結果、それ自体はほとんど蛍光
性を有しない特定のフルオレセイン誘導体が、中性条件
下で一酸化窒素と容易に反応して高い蛍光強度を有する
トリアゾール化合物を与えることを見いだした。また、
該トリアゾール誘導体が 495 nm 程度の長波長の励起光
により515 nm程度の強い蛍光を発するので、汎用の蛍光
顕微鏡に備えられた蛍光フィルターで励起光を容易に分
光することができること、並びに、個々の細胞内の蛍光
を測定することにより、簡便に細胞内の一酸化窒素濃度
を測定できることを見いだした。本発明はこれらの知見
を基にして完成されたものである。
【0011】すなわち本発明は、下記の式(I):
【化3】 (式中、R1及びR2はそれぞれフェニル環上の隣接した位
置に置換するアミノ基を示し;R3及びR4はそれぞれ独立
に水素原子又はアシル基を示し;R5、R6、R7、及びR8
それぞれ独立に水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、
又はハロゲン原子を示す)で表される化合物を提供する
ものである。この発明の好ましい態様によれば、R3及び
R4がそれぞれ独立に水素原子又はC1-6アルキルカルボニ
ル基であり;R5、R6、R7、及びR8がそれぞれ独立に水素
原子又は塩素原子である化合物が提供される。本発明の
別の態様によれば、上記化合物を含む一酸化窒素測定用
試薬が提供される。
【0012】また、本発明のさらに別の態様によれば、
下記の式(II):
【化4】 [式中、R11 及びR12 は互いに結合してフェニル環上の
隣接した位置に環を形成する-N=N-NR19- (式中、R19
水素原子、C1-18 アルキル基、又は置換若しくは無置換
アラルキル基を示す)で表される基を示すか、又はR11
及びR12 はフェニル環上の隣接した位置に置換するアミ
ノ基及びニトロ基の組み合わせを示し;R13 及びR14
それぞれ独立に水素原子又はアシル基を示し;R15 、R
16 、R17 、及びR18 はそれぞれ独立に水素原子、C1-6
アルキル基、アリル基、又はハロゲン原子を示す]で表
される化合物が提供される。この発明の好ましい態様に
よれば、R13 及びR14 がそれぞれ独立に水素原子又はC
1-6アルキルカルボニル基であり;R15 、R16 、R17
及びR18 がそれぞれ独立に水素原子又は塩素原子である
化合物が提供される。
【0013】さらに本発明の別の態様により、一酸化窒
素の測定方法であって、(1) 上記式(I) で示される化合
物を一酸化窒素と反応させる工程;及び、(2) 上記工程
(1)において生成する式(II)の化合物を検出する工程を
含む方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】上記一般式(I) において、R1及び
R2はそれぞれフェニル環上の隣接した位置に置換するア
ミノ基を示す。R1及びR2が共に無置換のアミノ基である
ことが好ましいが、R1及びR2のうちのいずれかがモノ置
換アミノ基であってもよい。アミノ基上に置換する置換
基としては、例えば、直鎖又は分枝鎖のC1-18 アルキル
基(好ましくはC1-6アルキル基) 、又は置換若しくは無
置換のアリール基が置換したC1-6アルキル基(アラルキ
ル基)などを挙げることができる。本明細書において特
に言及しない場合には、C1-6アルキル基は直鎖又は分枝
鎖のいずれでもよく、具体的には、例えば、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、sec-ブチル基、tert- ブチル基などを用いることが
できる。アリール置換アルキル基としては、例えば、ベ
ンジル基、フェネチル基、パラメトキシベンジル基、パ
ラエトキシカルボニルベンジル基、パラカルボキシベン
ジル基などを用いることができる。
【0015】R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子又はア
シル基を示す。アシル基としては、例えば、ベンゾイル
基、パラメトキシベンゾイル基、パラクロロベンゾイル
基、若しくはナフチルカルボニル基などのアリールカル
ボニル基;又はアセチル基、プロピオニル基、ブタノイ
ル基などのC1-6アルキルカルボニル基などを用いること
ができる。R3及びR4が独立に水素原子又はアセチル基で
あることが好ましく、R3及びR4が共に水素原子である
か、又は共にアセチル基である場合が特に好ましい。
【0016】R5、R6、R7、及びR8はそれぞれ独立に水素
原子、C1-6アルキル基、アリル基(CH2=CH-CH2-) 、又は
ハロゲン原子を示す。ハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでも
よいが、塩素原子であることが好ましい。R5、R6、R7
及びR8がそれぞれ独立に水素原子又は塩素原子であるこ
とが好ましく、R5及びR6が共に水素原子であるか、又は
共に塩素原子であり、R7及びR8が共に水素原子であるこ
とが好ましい。それぞれのフェニル環上におけるR5及び
R6、並びにR7及びR8の置換位置は特に限定されないが、
キサンテン骨格の2-位、4-位、5-位、及び7-位から選ば
れる位置に置換していることが好ましい。
【0017】上記の式(II)において、R11 及びR12 は互
いに結合してフェニル環上の隣接した位置に環を形成す
る-N=N-NR19-基を示す。ここで、R19 は水素原子、直鎖
又は分枝鎖のC1-18 アルキル基(好ましくはC1-6アルキ
ル基)、又は置換若しくは無置換のアリール基が置換し
たC1-6アルキル基を示す。アリール置換アルキル基とし
ては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、パラメトキ
シベンジル基、パラエトキシカルボニルベンジル基、パ
ラカルボキシベンジル基などを用いることができる。ま
た、R11 及びR12 はフェニル環上の隣接した位置に置換
するアミノ基及びニトロ基の組み合わせを示し、R11
はR12 のいずれか一方はアミノ基を示し、他方はニトロ
基を示す。R11 又はR12 が示すアミノ基は無置換であっ
てもよいが、例えば、C1-18 アルキル基(好ましくはC
1-6アルキル基)や上記に説明した置換若しくは無置換
アリール基が置換したC1-6アルキル基などの置換基を1
個有していてもよい。また、アセチル基、トリフルオロ
アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基;トリメチル
シリル基などのアルキルシリル基などの保護基を有して
いてもよい。ベンジル基などのアリールアルキル基を保
護基として利用してもよい。
【0018】R13 及びR14 はそれぞれ独立に水素原子又
はアシル基を示す。アシル基としては、例えば、ベンゾ
イル基、パラメトキシベンゾイル基、パラクロロベンゾ
イル基、若しくはナフチルカルボニル基などのアリール
カルボニル基;又はアセチル基、プロピオニル基、ブタ
ノイル基などのC1-6アルキルカルボニル基などを用いる
ことができる。R13 及びR14 が独立に水素原子又はアセ
チル基であることが好ましく、R13 及びR14 が共に水素
原子であるか、又は共にアセチル基である場合が特に好
ましい。
【0019】R15 、R16 、R17 、及びR18 はそれぞれ独
立に水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、又はハロゲ
ン原子を示す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよい
が、塩素原子であることが好ましい。R15 、R16
R17 、及びR18 がそれぞれ独立に水素原子又は塩素原子
であることが好ましく、R15 及びR16 が共に水素原子で
あるか、又は共に塩素原子であり、R17 及びR18 が共に
水素原子であることが好ましい。それぞれのフェニル環
上におけるR15 及びR16 、並びにR17 及びR18 の置換位
置は特に限定されないが、キサンテン骨格の2-位、4-
位、5-位、及び7-位から選ばれる位置に置換しているこ
とが好ましい。
【0020】上記の式(I) の化合物及び式(II)の化合物
(ただし、R11 及びR12 がフェニル環上の隣接した位置
に置換するアミノ基及びニトロ基の組み合わせを示す化
合物)は、例えば、以下のスキームに従って製造するこ
とができ、その詳細は本明細書の実施例に具体的に説明
されている。従って、上記の式(II)の化合物が式(I)の
化合物の製造中間体として有用であることが理解されよ
う。また、式(II)で示される化合物のうち、R11 及びR>
12 が互いに結合してフェニル環上の隣接した位置に環
を形成する-N=N-NR19-基を示す化合物については、上記
式(I) の化合物と一酸化窒素とを反応させることにより
製造可能である。この化合物は、後述のように強い蛍光
性を有しており、一酸化窒素の測定に有用である。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】上記スキーム中の一般的な説明と実施例の
具体的説明を参照することにより、式(I) 及び式(II)に
包含される化合物を容易に製造できることが当業者には
理解されよう。種々の置換基を有するフルオレセイン誘
導体の製造方法が知られているので、当業者に利用可能
な公知の製造方法と本明細書の実施例の方法とを組み合
わせることにより、当業者は式(I) 及び式(II)に包含さ
れるいかなる化合物も容易に製造できる。なお、本発明
の式(I) 及び式(II)で表される化合物は1個または2個
以上の不斉炭素を有している場合がある。従って、1個
または2個以上の不斉炭素に基づく光学的に純粋な形態
の任意の光学異性体、光学異性体の任意の混合物、ラセ
ミ体、純粋な形態のジアステレオ異性体、ジアステレオ
異性体の混合物などはいずれも本発明の範囲に包含され
る。また、本発明の式(I) 及び式(II)で表される化合物
はナトリウム塩、カリウム塩などの塩基付加塩、又は塩
酸塩、硫酸塩、パラトルエンスルホン酸塩などの酸付加
塩として存在する場合があるが、これらの任意の塩も本
発明の範囲に包含される。遊離形態の化合物又は塩の形
態の化合物は水和物や溶媒和物として存在する場合もあ
るが、これらの物質も本発明の範囲に包含されることは
いうまでもない。
【0024】さらに、フルオレセイン誘導体は、ラクト
ン環を形成していない形態の化合物[9-(o-カルボキシフ
ェニル)-6-ヒドロキシ-3H-キサンテン-3- オン] として
も存在することが知られているが、本発明の化合物につ
いてもこのような構造異性体が存在しており、それらが
本発明の範囲に包含されることも当業者に容易に理解さ
れよう。なお、上記式(I) 及び式(II)、並びに上記スキ
ームにおいては、便宜上、ラクトン環を形成した化合物
についてのみ記載してある。
【0025】本発明の式(I) で表される化合物は、中性
条件下において一酸化窒素と効率的に反応して収率よく
式(II)の化合物(ただし、R11 及びR12 が互いに結合し
てフェニル環上の隣接した位置に環を形成する-N=N-NR
19-基を示す化合物)を生成する性質を有している。式
(I) で表される化合物自体は、中性条件下において495n
m程度の励起光を照射した場合にはほとんど蛍光を発し
ないが、上記式(II)の化合物は同じ条件下において極め
て強い蛍光 (emission: 515 nm) を発する性質を有して
いる。従って、式(I) で表される化合物を生体組織中や
細胞内に取り込ませて一酸化窒素と反応させ、蛍光性の
上記式(II)の化合物を生成させてこの化合物の蛍光を測
定することにより、生体組織中や細胞内の一酸化窒素を
測定することができる。
【0026】従って、本発明により提供される一酸化窒
素の測定方法は、式(I) で表される化合物と一酸化窒素
とを反応させて式(II)の化合物を生成させ、式(II)の化
合物の蛍光を測定する工程を含んでいる。本明細書にお
いて「測定」という用語は、検出、定量、定性など種々
の目的の測定を含めて最も広義に解釈されるべきであ
る。上記反応は好ましくは中性条件下に行うことがで
き、例えば、pH 6.0〜8.0の範囲、好ましくはpH 6.5〜
7.8 の範囲、より好ましくはpH 6.8〜7.6 の範囲で行う
ことができるが、本発明の一酸化窒素の測定は中性領域
に限定されることはない。例えば、胃の粘膜細胞など強
酸性の条件においても測定が可能である。
【0027】なお、式(I) の化合物のうちR5及びR6が塩
素原子である化合物は、pHが 5〜8程度の間で感度を維
持できるという優れた性質を有しているので、広範囲な
pH領域での測定が必要な場合には、上記の化合物を試薬
として用いることが好ましい。さらに、例えばR3及びR4
がアセチル基の化合物は、細胞膜を容易に通過して細胞
内部に取り込まれた後、アセトキシ基のエステルが加水
分解されてR3及びR4が水素原子の化合物を与えるが、生
成したジヒドロキシ化合物は親水性が高いので細胞内部
から細胞外に容易に排出されることがない。従って、R3
及びR4がアセチル基の化合物は、それ自体が測定試薬と
して有用であるほか、細胞内部に高濃度の測定試薬(R3
及びR4が水素原子の化合物)を輸送するためのプロドラ
ッグとしても有用である。
【0028】蛍光の測定は、従来公知の蛍光測定方法に
準じて行うことができる(例えば、Wiersma, J.H., Ana
l. Lett., 3, pp.123-132, 1970; Sawicki, C.R., Ana
l. Lett., 4, pp.761-775, 1971; Damiani, P. and Bur
ini, G., Talanta, 8, pp.649-652, 1986; Damiani, P.
and Burini, G., Talanta, 8, pp.649-652, 1986; Mis
ko, T.P., Anal. Biochem. 214, pp.11-16, 1993 など
の刊行物を参照)。本発明の一酸化窒素測定において
は、例えば、励起光として 495 nm 程度の光を照射し、
515 nm程度の蛍光を測定することが好ましい。このよう
な波長の光を用いると、汎用の蛍光顕微鏡に備えられた
蛍光フィルターでも効率的に分光することができ、特殊
なフィルターを用いずに高感度な測定が可能になる。
【0029】また、特に高感度な測定が必要な場合に
は、上記の一酸化窒素の測定を酸素源の存在下に行って
もよい。酸素源としては、例えば、酸素、オゾン、又は
オキシド化合物などを用いることが可能である。酸素と
しては、一般的には溶存酸素を用いることができるが、
必要に応じて、反応系内に酸素ガスを導入するか、酸素
発生用試薬(例えば、過酸化水素など)を添加してもよ
い。オキシド化合物としては N-O, S-O, P-Oなど容易に
酸素原子が開裂されるオキシド結合を有する化合物であ
れば特に限定されないが、例えば、PTIO(2- フェニル-
4,4,5,5- テトラメチルイミダゾリン-1- オキシル-3-
オキシド: Maeda, H., et al., J. Leuk. Biol., 56, p
p.588-592, 1994; Akaike, T., et al., Biochemistry,
32, pp.827-832, 1993)またはその誘導体(PTIOのフェ
ニル基のp-位にカルボキシル基が導入されたカルボキシ
PTIOなど)、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリ
エチルアミンオキサイドなどを用いることができる。
【0030】上記のオキシド化合物のうち、 PTIO 及び
その誘導体(例えばカルボキシPTIOなど)は特に好まし
い化合物であり、当業者に容易に入手可能な化合物であ
る(東京化成株式会社、Organic Chemicals Catalog, 3
2, 1994 などに記載されている)。なお、オキシド化合
物はそれ自体を反応試薬として用いてもよいが、リポソ
ーム等に封入したものを用いることもできる。酸素源の
量は特に限定されないが、少なくとも測定すべき一酸化
窒素に対して 1μモル以上、好ましくは10〜30μモル、
より好ましくは10〜20μモル程度の量であることが好ま
しい。生体試料などの測定では、試料中に10〜20μモル
程度の量を添加することが好ましいが、一般的には、溶
存酸素により必要量の酸素源が供給される。酸素源の量
が極端に少ないと測定感度が低下する場合があり、酸素
源の量が極端に多いと蛍光による発光に不都合を生じる
場合がある。従って、測定すべき一酸化窒素の量を予試
験若しくは公知の方法で予測して適宜の濃度範囲の酸素
源を添加することが好ましい。反応は10〜25℃の温度範
囲で行うことが可能である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。実施例中、"DAF-1" などの化合物名は上記
のスキーム中に記載された化合物名に対応させてある。 例1 2,3-ジメチル-6- ニトロアニリンを酢酸に溶解し、無水
酢酸1当量でアセチル化して3-アセトアミド-4- ニトロ
キシレンを得た。生成物をエタノールから再結晶した
後、硫酸マグネシウムを含む熱水に溶解した。この溶液
に6当量の過マンガン酸カリウムを水に懸濁して数回に
分けて注ぎ、紫色がなくなるまで加熱還流した。反応液
を熱時濾過し、冷後に濾液を塩酸で酸性にして酢酸エチ
ルで抽出。生成した3-アセトアミド-4- ニトロフタル酸
を無水酢酸中で塩化アセチルを用いて酸無水物に変換し
た。溶媒を減圧留去した後、残渣に無水塩化メチレンを
少量加えて、析出する固体を濾取して3-アセトアミド-4
- ニトロ無水フタル酸を得た。同様にして、4,5-ジメチ
ル-2- ニトロアニリンから、4-アセトアミド-5- ニトロ
無水フタル酸を製造した。
【0032】例2:DAF-1 の製造 3-アセトアミド-4- ニトロ無水フタル酸とレゾルシノー
ルを180 ℃で溶融し、2時間後、塩化亜鉛を加えて乾固
するまで210 ℃に保った。冷後、得られた固体を0.6 N
塩酸中で1時間還流し、反応混合物を冷却して黒色の固
体を濾取した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製してアミノニトロフルオレセインを得た。
得られたアミノニトロフルオレセインを水中で硫化ナト
リウムと水硫化ナトリウムを用いて還元し、生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して表題の化
合物を得た。
【0033】3-アミノ-4- ニトロフルオレセイン (3-am
ino-4-nitro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1
(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H12N2O7, F.W. 392.3161 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.38 (d, 1H, J = 8.6);
6.56 (dd, 2H, J = 8.6,2.4); 6.66 (d, 2H, J = 2.4);
6.80 (d, 2H, J = 8.6); 7.96 (s, 2H); 8.35 (d, 1H,
J = 8.6); 10.18 (s, 2H) 3,4-ジアミノフルオレセイン (DAF-1: 4,5-diamino-3',
6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]xant
hen]-3-one) C20H14N2O5, F.W. 362.322, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 3621 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ5.01 (s, 2H); 5.88 (s, 2
H); 6.05 (d, 1H, J = 7.5); 6.52 (dd, 2H, J = 8.6,
2.4); 6.60 (d, 2H, J = 2.4); 6.64 (d, 2H, J= 8.6);
6.78 (d, 1H, J = 7.5); 9.97 (s, 2H)
【0034】例3:DAF-3 の製造 例2と同様にして DAF-3を製造した。 6-アミノ-5- ニトロフルオレセイン (6-amino-5-nitro-
3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]x
anthen]-3-one) C20H12N2O7, F.W. 392.3161 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.40 (s, 2H); 6.56 (dd,
2H, J = 8.6, 2.4); 6.71 (d, 2H, J = 2.4); 6.72 (d,
2H, J = 8.6); 7.22 (d, 1H, J = 8.6); 8.38 (d, 1H,
J = 8.6); 10.18 (s, 2H) 5,6-ジアミノフルオレセイン (DAF-3: 6,7-diamino-3',
6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]xant
hen]-3-one) C20H14N2O5, F.W. 362.322, m.p. 220-230℃, MS (EI) (m/z) M + 3621 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ3.80 (s, 2H); 5.58 (s, 2
H); 6.53 (dd, 2H, J =8.6, 2.4); 6.62 (d, 2H, J =
8.6); 6.65 (d, 2H, J = 2.4); 6.79 (d, 1H, J= 7.9);
7.07 (d, 1H, J = 7.9); 10.01 (s, 2H)
【0035】例4:DAF-2 の製造 4-アセトアミド-5- ニトロ無水フタル酸とレゾルシノー
ルを用いて、例2と同様にしてDAF-2 を製造した。 5-アミノ-4- ニトロフルオレセイン (5-amino-4-nitro-
3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]x
anthen]-3-one) C20H12N2O7, F.W. 392.3161 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.58 (dd, 2H, J = 8.6,
2.2); 6.63 (s, 1H); 6.65 (d, 2H, J = 2.2); 6.75
(d, 2H, J = 8.6); 7.92 (s, 2H); 8.49 (s, 1H); 10.1
7 (s, 2H) 4-アミノ-5- ニトロフルオレセイン (4-amino-5-nitro-
3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]x
anthen]-3-one) C20H12N2O7, F.W. 392.3161 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.55 (dd, 2H, J = 8.6,
2.2); 6.65 (d, 2H, J =2.2); 6.74 (d, 2H, J = 8.6);
7.59 (s, 1H); 7.73 (s, 2H); 7.74 (s, 1H); 10.12
(s, 2H)
【0036】4,5-ジアミノフルオレセイン (DAF-2: 5,6
-diamino-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzofuran-1(3
H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H14N2O5, F.W. 362.322, m.p. 240-250℃, MS (EI) (m/z) M + 3621 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ5.00 (s, 2H); 5.58 (s, 2
H); 6.07 (s, 1H); 6.52(dd, 2H, J = 8.6, 2.2); 6.60
(d, 2H, J = 2.2); 6.60 (d, 2H, J = 8.6); 6.89 (s,
1H); 9.99 (s, 2H)
【0037】例5:DAF-4 及び DAF-6の製造 3-アセトアミド-4- ニトロ無水フタル酸と4-クロロレゾ
ルノールを用いて、例2と同様にしてDAF-4 及びDAF-6
を製造した。 3-アミノ-4- ニトロジクロロフルオレセイン (3-amino-
4-nitro-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobe
nzofuran-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H10Cl2N2O7, F.W. 461.2001 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.41 (d, 1H, J = 8.6);
6.87 (s, 2H); 7.03 (s,2H); 7.83 (s, 2H); 8.36 (d,
1H, J = 8.6); 11.23 (s, 2H) 3,4-ジアミノジクロロフルオレセイン (DAF-4: 4,5-dia
mino-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzo
furan-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H12Cl2N2O5, F.W. 431.216, m.p. 240℃で昇華し始め、300 ℃で融解せず MS (EI) (m/z) M + 4301 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ5.14 (s, 2H); 5.97 (s, 2
H); 6.12 (d, 1H, J = 7.7); 6.68 (s, 2H); 6.81 (d,
1H, J = 7.7); 6.85 (s, 2H); 10.97 (s, 2H)
【0038】6-アミノ-5- ニトロジクロロフルオレセイ
ン (6-amino-5-nitro-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy
-Spiro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H10Cl2N2O7, F.W. 461.2001 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.60 (s, 2H); 6.93 (s, 2
H); 6.93 (s, 2H); 7.22(d, 1H, J = 8.6); 8.40 (d, 1
H, J = 8.6); 11.17 (s, 2H) 5,6-ジアミノジクロロフルオレセイン (DAF-6: 6,7-dia
mino-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobenzo
furan-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H12Cl2N2O5, F.W. 431.216, m.p. 190-215℃, MS (EI) (m/z) M + 4301 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ4.06 (s, 2H); 5.74 (s, 2
H); 6.61 (s, 2H); 6.84(d, 1H, J = 7.9); 6.89 (s, 2
H); 7.10 (d, 1H, J = 7.9); 10.97 (s, 2H)
【0039】例6:DAF-5 の製造 4-アセトアミド-5- ニトロ無水フタル酸と4-クロロレゾ
ルシノールを用いて、例2と同様にしてDAF-5 を製造し
た。 5-アミノ-4- ニトロジクロロフルオレセイン (5-amino-
4-nitro-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobe
nzofuran-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H10Cl2N2O7, F.W. 461.2001 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.66 (s, 1H); 6.89 (s, 2
H); 6.91 (s, 2H); 7.96(s, 2H); 8.48 (s, 1H); 11.11
(s, 2H) 4-アミノ-5- ニトロジクロロフルオレセイン (4-amino-
5-nitro-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Spiro[isobe
nzofuran-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H10Cl2N2O7, F.W. 461.2001 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ6.9 (br, 2H); 6.91 (s, 2
H); 7.63 (s, 1H); 7.77(s, 2H); 7.86 (s, 1H); 11.07
(s, 2H)
【0040】4,5-ジアミノジクロロフルオレセイン (DA
F-5: 5,6-diamino-2',7'-dichloro-3',6'-dihydroxy-Sp
iro[isobenzofuran-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C20H12Cl2N2O5, F.W. 431.216, m.p. 215-220℃, MS (EI) (m/z) M + 4301 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ5.12 (s, 2H); 5.69 (s, 2
H); 6.12 (s, 1H); 6.63(s, 2H); 6.85 (s, 2H); 6.93
(s, 1H); 10.96 (s, 2H)
【0041】例7:DAF-2 DAの製造 例4で得たDAF-2 を炭酸セシウムを含むアセトニトリル
に溶解し、1当量の無水酢酸を加えて1時間室温で撹拌
した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製してDAF-2 DAを得た。 4,5-ジアミノフルオレセインジアセテート (DAF-2 DA:
5,6-diamino-3',6'-bis(acetyloxy)-Spiro[isobenzofur
an-1(3H),9'-[9H]xanthen]-3-one) C24H18N2O7, F.W. 446.404, m.p. 110-120℃, MS (EI) (m/z) M + 4461 H-NMR (300MHz, DMSO-d6)δ2.27 (s, 6H); 4.68 (s, 2
H); 5.16 (s, 2H); 6.19(s, 1H); 6.92 (dd, 2H, J =
8.6, 2.2); 7.00 (d, 2H, J = 8.6); 7.12 (d, 2H, J =
2.2); 7.15 (s, 1H) 元素分析:C, 64.57; H, 4.06; N 6.28. Found: C, 64.
27; H, 4.16; N 6.18.
【0042】例8:トリアゾール体の製造 上記の例2〜7で得たフルオレセイン化合物をメタノー
ルに溶解し、一酸化窒素ガスを吹き込んだ後に溶媒を減
圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して、対応するトリアゾール体を得た。 3,4-フルオレセイントリアゾール (DAF-1T: 3'',6''-di
hydroxy-Spiro[[4',5':4,5]triazoloisobenzofuran-1(3
H),9''-[9H]xanthen]-3-one) C20H11N3O5, F.W. 373.318, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 3731 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.60 (dd, 2H, J = 8.
6, 2.4); 6.77 (d, 2H,J = 2.4); 6.77 (d, 2H, J = 8.
6); 7.23 (d, 1H, J = 7.7); 8.43 (d, 1H, J =7.7);
9.05 (s, 2H) 極大波長 Ex. 493 nm - Em. 521 nm
【0043】4,5-フルオレセイントリアゾール (DAF-2
T: 3'',6''-dihydroxy-Spiro[[4',5':5,6]triazoloisob
enzofuran-1(3H),9''-[9H]xanthen]-3-one) C20H11N3O5, F.W. 373.318, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 3731 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.59 (dd, 2H, J = 8.
8, 2.4); 6.72 (d, 2H,J = 8.8); 6.75 (d, 2H, J = 2.
4); 7.68 (s, 1H); 8.56 (s, 1H) 極大波長 Ex. 491 nm - Em. 513 nm
【0044】5,6-フルオレセイントリアゾール (DAF-3
T: 3'',6''-dihydroxy-Spiro[[4',5':6,7]triazoloisob
enzofuran-1(3H),9''-[9H]xanthen]-3-one) C20H11N3O5, F.W. 373.318, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 3731 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.54 (dd, 2H, J = 8.
6, 2.4); 6.67 (d, 2H,J = 8.6); 6.79 (d, 2H, J = 2.
4); 8.00 (d, 1H, J = 8.0); 8.24 (d, 1H, J =8.0);
9.00 (s, 2H) 極大波長 Ex. 494 nm - Em. 521 nm
【0045】3,4-ジクロロフルオレセイントリアゾール
(DAF-4T: 3'',6''-dihydroxy-2'',7''-dichloro-Spiro
[[4',5':4,5]triazoloisobenzofuran-1(3H),9''-[9H]xa
nthen]-3-one) C20H9Cl2N3O5, F.W. 442.202, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 4411 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.97 (s, 2H); 7.00
(s, 2H); 7.31 (d, 1H, J= 9.0); 8.46 (d, 1H, J = 9.
0); 9.70 (s, 2H) 極大波長 Ex. 505 nm - Em. 530 nm
【0046】4,5-ジクロロフルオレセイントリアゾール
(DAF-5T: 3'',6''-dihydroxy-2'',7''-dichloro-Spiro
[[4',5':5,6]triazoloisobenzofuran-1(3H),9''-[9H]xa
nthen]-3-one) C20H9Cl2N3O5, F.W. 442.202, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 4411 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.86 (s, 2H); 6.93
(s, 2H); 7.8 (br, 1H);8.6 (br, 1H); 9.62 (s, 2H) 極大波長 Ex. 503 nm - Em. 523 nm
【0047】5,6-ジクロロフルオレセイントリアゾール
(DAF-6T: 3'',6''-dihydroxy-2'',7''-dichloro-Spiro
[[4',5':6,7]triazoloisobenzofuran-1(3H),9''-[9H]xa
nthen]-3-one) C20H9Cl2N3O5, F.W. 442.202, m.p. 300℃以上, MS (EI) (m/z) M + 4411 H-NMR (300MHz, Acetone-d6) δ6.88 (s, 2H); 7.00
(s, 2H); 8.04 (d, 1H, J= 8.0); 8.23 (d, 1H, J = 8.
0); 9.68 (s, 2H) 極大波長 Ex. 506 nm - Em. 529 nm
【0048】例9:一酸化窒素添加による式(I) の化合
物の蛍光スペクトル変化 0.1 M リン酸緩衝液 (pH 7.4) に 1μM の DAF-2を溶解
し、一酸化窒素ガスを溶液中に吹き込む前後での蛍光ス
ペクトルの変化を測定した。結果を図1に示す。図中、
(a) はガス導入前の蛍光スペクトルを示し、(b) はガス
導入後のスペクトルを示す。極大蛍光波長の強度は、ガ
ス導入前及び導入後でそれぞれ 12.24 (Ex. 495 nn−E
m. 505 nm) 及び 232.9 (Ex. 495 nn−Em. 515 nm) で
あり、ガス導入後に反応系内で生成するトリアゾール化
合物 (DAF-2T) により極大蛍光波長の強度が約19倍に増
加していた。
【0049】例10:一酸化窒素生成量に依存した式(I)
の化合物の蛍光強度変化 一酸化窒素の供給源として自発的 NO 発生剤であるNOC
類 (Hrabie, J.A., J.Org. Chem., 58, pp.1472-1476,
1993)のうちNOC-12(22℃, pH 7.4, 0.1Mリン酸緩衝液
中での半減期 327分)及びNOC-13 (同 13.7 分) を用
い、反応液中に生成する一酸化窒素をDAF-2 と反応させ
た。反応溶媒として0.1 M リン酸緩衝液 (pH 7.4) を用
い、各種濃度 (5 μM, 50 μM, 100μM, 500μM)のNOC
類の存在下で10μM の DAF-2を37℃で反応させて、蛍光
強度の変化を測定した(測定波長:Ex. 495 nn−Em. 51
5 nm) 。結果を図2に示す。図中、(a) 及び(b) はそれ
ぞれNOC12 及びNOC13 を用いた場合の結果を示してお
り、 I, II, III 及びIV、並びにI', II', III' 及びI
V' は、それぞれ 500μM, 100μM, 50 μM 及び 5μM
のNOC 類を存在させた場合の結果を示している。これら
の結果から、DAF-2 から一酸化窒素生成量に依存してト
リアゾール体が生成しており、一酸化窒素濃度を正確に
反映した蛍光強度変化が観測できることが明らかであ
る。
【0050】例11:式(I) の化合物の一酸化窒素測定感
度 式(I) の化合物としてDAF-2 を用い、一酸化窒素の測定
感度を2,3-ジアミノナフタレンと比較した。37℃の0.1
M リン酸緩衝液 (pH 7.4) にそれぞれ 10 μMの DAF-2
と 100μM の2,3-ジアミノナフタレンを溶解し、一酸化
窒素溶液を添加して一酸化窒素の濃度変化による蛍光の
増加量を測定した。一酸化窒素溶液は0.1 M リン酸緩衝
液 (pH 7.4) をアルゴンで置換した後、一酸化窒素を吹
き込んで作成し、HRP 法 (Kikuchi, K. et al., Biol.
Pharm. Bull., 19, pp.649-651,1996) により濃度を求
めた。蛍光の測定波長は、DAF-2 については Ex. 495 n
m,Em. 515 nm; 2,3- ジアミノナフタレンについては E
x. 375 nm, Em. 425 nm とした。検量線による感度比較
を行った結果を図3(a) に示す。図中、□は DAF-2、○
は2,3-ジアミノナフタレンの結果を示す。この結果か
ら、DAF-2 は2,3-ジアミノナフタレンに比べて約5倍の
感度を有していることが明らかである。
【0051】また、DAF-2 及び2,3-ジアミノナフタレン
がそれぞれ一酸化窒素と反応して生成するトリアゾール
体の合成標品を0.1 M リン酸緩衝液 (pH 7.4) に溶解し
て、濃度増加に応じた蛍光強度の増加を観測した。蛍光
の測定波長は、DAF-2 由来のトリアゾール体 (DAF-2T)
については Ex. 495 nm, Em. 515 nm; 2,3- ジアミノナ
フタレン由来のトリアゾール体(ナフトトリアゾール)
については Ex. 375 nm, Em. 425 nm とした。結果を図
3(b) に示す。図中、□は DAF-2T 、○はナフトトリア
ゾールの結果を示す。この結果から、DAF-2 に由来する
トリアゾール化合物はナフトトリアゾールに比べて約24
倍の蛍光強度を有していることが明らかである。
【0052】例12:pHの変動による感度変化 式(I) の化合物としてDAF-2 及び DAF-5を用い、0.1 M
リン酸緩衝液 (pH 7.4) にそれぞれ 100μM の濃度で溶
解して、一酸化窒素を吹き込んだ。この溶液を、それぞ
れのpHのリン酸緩衝液に終濃度が約 1μM となるように
加えて蛍光強度の測定を行った。蛍光の測定波長は、DA
F-2 については Ex. 495 nm, Em. 515 nm; DAF-5につい
ては Ex. 505 nm, Em. 520 nm とした。結果を図4に示
す。図中、□は DAF-2の結果を示し、◇は DAF-5の結果
を示す。この結果から、DAF-2 は中性から弱塩基性領域
において高い感度を維持していること、及び、DAF-5 は
弱酸性から弱塩基性にわたる広いpH領域において高感度
を維持できることが明らかである。
【0053】例13:血管平滑筋細胞が産生する一酸化窒
素のイメージング 底がガラス製のシャーレーにラット大動脈由来血管平滑
筋細胞を培養し、LPS(12.5μg/ml), INF- γ(150 U/m
l), IL-1β(25U/ml), TNF-α(30 ng/ml)で刺激して一酸
化窒素合成酵素の誘導を行った。約12時間培養を継続し
た後、培地をDAF-2 DA (例7,10μM)を溶解した Krebs
-Ringer-リン酸緩衝液 (KRP)に取り替え、細胞内に DAF
-2 DA を取り込ませた。37℃で1時間培養した後、細胞
を洗浄し、培地をL-Arg 又は L-NMMA を溶解した Krebs
-Ringer-リン酸緩衝液に交換した。細胞内の蛍光量の経
時変化を蛍光顕微鏡下 (Ex. 490, Em. 515 nm 以上, 倍
率×20) に観察した。
【0054】結果を図5に示す。図中、(a) は刺激後の
細胞の培地を1 mM L-Argを含む培地で置換した後の変化
を示し;(b) は工程(a) の培地を1 mM NMMA を含む培地
で置換した後の変化を示し;(c) は工程(b) の培地を10
mM L-Arg を含む培地で置換した後の変化を示す。ま
た、(d) は刺激後の細胞の培地を1 mM NMMA を含む培地
で置換した後の変化を示し;(e) は無刺激の細胞の培地
を1 mM L-Argを含む培地で置換した後の変化を示す。細
線は個々の細胞の蛍光強度を示し、太線はその平均値を
示す。この結果から、DAF-2 DAが細胞内に取り込まれた
後、細胞内の一酸化窒素と反応して蛍光を発しているこ
とが確認された。
【0055】
【発明の効果】本発明の化合物は一酸化窒素測定用の試
薬として有用である。本発明の式(I)の化合物は、一酸
化窒素と効率よく反応して蛍光性の式(II)の化合物を与
える性質を有している。式(II)の化合物は、生体組織や
細胞にダメージを与えない長波長の励起光の照射によっ
て強い蛍光を発するので、個々の細胞内部の一酸化窒素
濃度を正確に測定できるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一酸化窒素添加による式(I) の化合物の蛍光
スペクトル変化を示した図である。(a) はガス導入前の
式(I) の化合物の蛍光スペクトルを示し、(b) はガス導
入後に反応系内で生成した式(II)の化合物の蛍光スペク
トルを示す。
【図2】 一酸化窒素生成量に依存した式(I) の化合物
の蛍光強度変化を示した図である。図中、(a) 及び(b)
はそれぞれNOC12 及びNOC13 を用いた場合の結果を示
し、 I, II, III 及びIV、並びにI', II', III' 及びI
V' は、それぞれ 500μM, 100μM, 50 μM 及び 5μM
のNOC 類を存在させた場合の結果を示す。
【図3】 式(I) の化合物と2,3-ジアミノナフタレンと
の感度を比較した結果を示す図である。図中、(a) は検
量線による感度比較を行った結果を示し、□は DAF-2、
○は2,3-ジアミノナフタレンの結果を示す。(b) は一酸
化窒素と反応して生成するトリアゾール体の蛍光強度を
示し、□は DAF-2T 、○はナフトトリアゾールの結果を
示す。
【図4】 式(I) の化合物のpH変動による感度変化の結
果を示した図である。図中、□は DAF-2の結果を示し、
◇は DAF-5の結果を示す。
【図5】 個々の細胞に存在する一酸化窒素を測定した
結果を示した図である。図中、(a) は刺激後の細胞の培
地を1 mM L-Argを含む培地で置換した後の変化を示し;
(b) は工程(a) の培地を1 mM NMMA を含む培地で置換し
た後の変化を示し;(c) は工程(b) の培地を10 mM L-Ar
g を含む培地で置換した後の変化を示し;(d) は刺激後
の細胞の培地を1 mM NMMA を含む培地で置換した後の変
化を示し;及び、(e) は無刺激の細胞の培地を1 mM L-A
rgを含む培地で置換した後の変化を示す。細線は個々の
細胞の蛍光強度を示し、太線はその平均値を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 日本薬学会医薬化学部会主催 第16回 メディシナルケミストリーシンポジウム 第5回医薬化学部会年会講演要旨集及び ポスターで提示した文書 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/10 G01N 21/64 G01N 21/78 G01N 31/00 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) EMBASE(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式: 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれフェニル環上の隣接した位
    置に置換するアミノ基を示し;R3及びR4はそれぞれ独立
    に水素原子又はアシル基を示し;R5、R6、R7、及びR8
    それぞれ独立に水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、
    又はハロゲン原子を示す)で表される化合物。
  2. 【請求項2】 R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又は
    C1-6アルキルカルボニル基であり、R5、R6、R7、及びR8
    がそれぞれ独立に水素原子又は塩素原子である請求項1
    に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 5,6-ジアミノ-3',6'- ジヒドロキシ- ス
    ピロ[ イソベンゾフラン-1(3H),9'-[9H]キサンテン]-3-
    オン。
  4. 【請求項4】 5,6-ジアミノ-3',6'- ビス (アセチルオ
    キシ)-スピロ[ イソベンゾフラン-1(3H),9'-[9H]キサン
    テン]-3-オン
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の化合物を含む一
    酸化窒素測定用試薬。
  6. 【請求項6】 5,6-ジアミノ-3',6'- ジヒドロキシ- ス
    ピロ[ イソベンゾフラン-1(3H),9'-[9H]キサンテン]-3-
    オンを含む一酸化窒素測定用試薬。
  7. 【請求項7】 5,6-ジアミノ-3',6'- ビス (アセチルオ
    キシ)-スピロ[ イソベンゾフラン-1(3H),9'-[9H]キサン
    テン]-3-オンを含む一酸化窒素測定用試薬。
  8. 【請求項8】 下記の一般式: 【化2】 [式中、R11 及びR12 は互いに結合してフェニル環上の
    隣接した位置に環を形成する-N=N-NR19- (式中、R19
    水素原子、C1-18 アルキル基、又は置換若しくは無置換
    アラルキル基を示す)で表される基を示すか、又はR11
    及びR12 はフェニル環上の隣接した位置に置換するアミ
    ノ基及びニトロ基の組み合わせを示し;R13 及びR14
    それぞれ独立に水素原子又はアシル基を示し;R15 、R
    16 、R17 、及びR18 はそれぞれ独立に水素原子、C1-6
    アルキル基、アリル基、又はハロゲン原子を示す]で表
    される化合物。
  9. 【請求項9】 一酸化窒素の測定方法であって、 (1) 請求項1に記載の化合物を一酸化窒素と反応させる
    工程;及び (2) 上記工程(1) において生成する請求項に記載の化
    合物を検出する工程を含む方法。
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