JP5018761B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送風ユニットと送風ユニットから吹き出される空気を温度調節して運転席側吹出口と助手席側吹出口とから車室内に吹き出す空調ユニットとを有する車両用空調装置に関するものである。
従来の車両用空調装置では、特許文献1に示すように、空調ユニットが車室内前方の中央部に配置され、送風ユニットが車室内前方において助手席側にオフセットして配置されたものがある。
このものにおいて、送風ユニットが車室内の助手席のインストルメントパネル内側に配置されている。これにより、車室内のうち比較的空間に余裕のある助手席のインストルメントパネル内を有効利用することができる。
特開平10−217747号公報
本発明者は、上述の車両用空調装置において、運転席にのみ乗員が着座した場合における空調負荷の低減について検討したところ、次のような問題点が分かった。
まず、送風ユニットが車室内の助手席のインストルメントパネル内側に配置されている。すなわち、送風ユニットの内気吸込口が運転席側吹出口から離れた部位に位置する。したがって、送風ユニットが空気を吸い込む力は、運転席側空間には及ばない。
このため、夏期において、図12に示すように、助手席側フェイス吹出口32a、32bが吹出口ドア33a、33bにより閉じられた場合には、図13中の矢印に示すように、運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出された冷風は、運転席乗員の周囲を通過後、後部席側空間および助手席側空間に拡散される。
これに伴い、送風ユニット10の内気吸込口11には、運転席側吹出口フェイス32c、32dから吹き出された直後の冷風の温度に比べて、温度の高い空気が吸い込まれる。これにより、空調ユニットの冷房負荷が増加することになる。
また、冬期において、助手席側フット吹出口42aが吹出口ドア43により閉じた場合には、運転席側フット吹出口42bから吹き出された温風は、運転席乗員の周囲を通過後、後部席側空間および助手席側空間に拡散される。
これに伴い、送風ユニット10の内気吸込口11には、運転席側吹出口フット42bから吹き出された直後の温風の温度に比べて、温度の低い空気が吸い込まれる。このため、空調ユニットの暖房負荷が増加することになる。
以上により、運転座席にのみ乗員が着座して、運転席側吹出口フット42bだけから空調風が吹き出された場合には、内気吸込口11に導入される空気温度は、運転席側吹出口フット42bから吹き出された空気温度から離れることになる。このため、空調負荷が増加して、冷房および暖房の即効性が悪化することになる。
本発明は上記点に鑑みて、空調ユニットの空調負荷を低減するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、前記送風ユニット(10)と前記空調ユニット(20)とをバイパスして前記複数の運転席側吹出口のうち1つの運転席側吹出口と前記内気吸込口(11)との間を連通するバイパス通路(60a)と、
前記空調ユニット(20)のうち前記1つの運転席側吹出口に空気を吹き出す空気出口を開閉する第1のドア(24、50)と、を備え、
前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記1つの運転席側吹出口から吸い込まれた空気が前記バイパス通路(60a)を通して前記内気吸込口(11)に導かれ、前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)のうち前記1つの運転席側吹出口以外の他の運転席側吹出口から前記空調ユニット(20)により温度調節された空気が吹き出されるようになっていることを特徴とする。
これにより、内気吸込口には、1つの運転席側吹出口およびバイパス通路を通して運転席側空間の空気を導くことができる。したがって、内気吸込口に吸入される空気温度を他の運転席側吹出口から吹き出される空気温度に近づけることができる。このため、空調ユニットの空調負荷を低減することができる。これに伴い、冷房および暖房の即効性を向上することができる。
具体的には、請求項2に係る発明では、前記バイパス通路(60a)を開閉する第2のドア(70)を備え、
前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)を開けて、かつ前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記1つの運転席側吹出口から吸い込まれた空気が前記バイパス通路(60a)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっており、
前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)を閉じ、かつ前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を開けた状態で、前記空調ユニット(20)により温度調節された空気が前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)のそれぞれから吹き出されるようになっていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記送風ユニット(10)の内気吸込口(11)との間に配置され、前記バイパス通路(60a)の空気出口を開閉するものであり、
前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口を開けた状態で、前記内気吸込口(11)のうち一部の領域が前記車室内の助手席側空間に向けて開口し、かつ前記内気吸込口(11)のうち前記一部の領域以外の他の領域が前記バイパス通路(60a)の空気出口に向けて開口するようになっていることを特徴とする。
これにより、内気吸込口には、バイパス通路を通過した空気以外に、車室内の助手席側空間の空気が導入される。このため、バイパス通路に空気が流れる際に生じる圧力損を減らすことができる。これにより、内気吸込口に導入される風量不足が生じることを抑制できる。
具体的には、請求項4に係る発明では、前記バイパス通路(60a)を構成するバイパスダクト(60)において前記空気出口(61)を形成する出口形成部のうち一部(61a)が、前記送風ユニット(10)のうち前記内気吸込口(11)を形成する吸込口形成部(12a)に接続されており、
前記第2のドア(70)は、前記ダクトの出口形成部のうち前記一部以外の他の部分(61b)と、前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部(12a)との間に配置されており、
前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)の前記空気出口(61)を開けた状態で、前記第2のドア(70)と前記バイパスダクト(60)の前記出口形成部の前記一部(61a)とが、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記内気吸込口(11)の前記他の領域との間を連通させるようになっていることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明では、前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記送風ユニット(10)の内気吸込口(11)との間に配置され、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)を開閉するものであり、
前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)を開け状態で、前記内気吸込口(11)が全体に亘って前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)に向けて開口するようになっていることを特徴とする。
これにより、内気吸込口に導入される空気の全ては、バイパス通路を通過した空気により賄われる。このため、内気吸込口に吸入される空気温度を他の運転席側吹出口から吹き出される空気温度により一層近づけることができる。このため、空調ユニットの空調負荷を低減することができる。これに伴い、冷房および暖房の即効性を向上することができる。
具体的には、請求項6に係る発明では、前記バイパス通路(60a)を構成するバイパスダクト(60)において前記空気出口(61)を形成する出口形成部のうち一部(61a)が、前記送風ユニット(10)のうち前記内気吸込口(11)を形成する吸込口形成部(12a)に接続されており、
前記第2のドア(70)は、前記バイパスダクトの出口形成部のうち前記一部以外の他の部分(61b)と、前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部(12a)との間に配置されており、
前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(60a)を開けた状態で、前記バイパスダクトの出口形成部のうち前記他の部分(61b)と前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部との間を塞ぐようになっていることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)は、運転席の乗員上半身に向けて開口する運転席側フェイス吹出口と、運転席の乗員下半身に向けて開口する運転席側フット吹出口とから構成されており、
前記1つの運転席側吹出口は、前記運転席側フット吹出口であり、
前記他の運転席側吹出口は、前記運転席側フェイス吹出口であることを特徴とする。
請求項8に係る発明では、前記助手席側吹出口(32a、32b、42a)は、助手席の乗員下半身に向けて開口する助手席側フット吹出口であり、
前記助手席側フット吹出口と前記運転席側フット吹出口との間に配置され、前記空調ユニット(20)の空気出口から吹き出された空気を前記助手席側フット吹出口と前記運転席側フット吹出口とに分流する分流ダクト(41)を備え、
前記バイパス通路(60a)は、前記分流ダクト(41)のうち前記助手席側フット吹出口側に接続されており、
前記第1のドア(50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フット吹出口から吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする。
請求項9に係る発明では、前記助手席側フット吹出口を開閉する助手席側フットドア(43)を備え、
前記第1のドア(50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じ、かつ前記助手席側フットドア(43)が前記助手席側フット吹出口(42a)を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フット吹出口(42b)に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする。
請求項10に係る発明では、前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)は、運転席の乗員上半身に向けて開口する運転席側フェイス吹出口と、運転席の乗員下半身に向けて開口する運転席側フット吹出口とから構成されており、
前記1つの運転席側吹出口は、前記運転席側フェイス吹出口であり、
前記他の運転席側吹出口は、前記運転席側フット吹出口であることを特徴とする。
請求項11に係る発明では、前記助手席側吹出口(32a、32b)は、助手席の乗員上半身に向けて開口する助手席側フェイス吹出口であり、
前記助手席側フェイス吹出口と前記運転席側フェイス吹出口との間に配置され、前記空調ユニット(20)の空気出口から吹き出された空気を前記助手席側フェイス吹出口と前記運転席側フェイス吹出口とに分流する分流ダクト(31)を備え、
前記バイパス通路(60a)は、前記分流ダクト(31)のうち前記助手席側フェイス吹出口側に接続されており、
前記第1のドア(24)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って、前記運転席側フェイス吹出口に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(31)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする。
請求項12に係る発明では、前記助手席側フェイス吹出口(42a)を開閉する助手席側フェイスドア(43)を備え、
前記第1のドア(24)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じ、かつ前記助手席側フェイスドアが前記助手席側フェイス吹出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フェイス吹出口(32c、32d)に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする。
請求項13に係る発明では、1つの運転席側吹出口(96b、91b)は、前記車室内の運転席側の後部席に向けて開口する後部席側吹出口であることを特徴とする。
請求項14に係る発明では、車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記バイパス通路(60a)を開けるように前記第2のドア(70)を制御するドア制御手段(S130)と、を備えることを特徴とする。
請求項15に係る発明では、車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記助手席側フット吹出口(42a)を閉じるように前記助手席側フットドアを制御するドア制御手段(S130)と、を備えることを特徴とする。
請求項16に係る発明では、車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記助手席側フェイス吹出口を閉じるように前記助手席側フェイスドアを制御するドア制御手段(S130)と、を備えることを特徴とする。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図4に本発明に係る車両側空調装置の第1実施形態を示す。図1は車両側空調装置が車両に搭載された状態を上から視た模式図である。図2は図1中A部分の拡大図を示す。
車両側空調装置は、送風機ユニット10と空調ユニット20とから構成されている。送風機ユニット10および空調ユニット20は、車室内の前方側のインストルメントパネルの内側に配置されている。送風機ユニット10は、車両左右方向の略中央部に対して助手席側にオフセットして配置されている。空調ユニット20は、車両左右方向の略中央部に配置されている。
送風機ユニット10は、内気導入口11と外気導入口(図示省略)とを有する内外気切替箱12と、内気導入口11と外気導入口とを選択的に開閉する内外気切替ドア(図示省略)と、内気導入口11および外気導入口から空気を吸い込んで吹き出す電動式の送風ファンを備える。
空調ユニット20は、ケーシング20a、冷却側熱交換器21、暖房用熱交換器22、エアミックスドア23、およびモードドア24を備える。ケーシング20aは、送風機ユニット10から吹き出される空気を開口部(空気出口)20c、20dに流通させる空調ダクトを構成する。
開口部20cは、後述するフェイスダクト30に空気を吹き出すフェイス開口部である。開口部20dは、後述するフットダクト40に空気を吹き出すフット開口部である。
冷却用熱交換器21は、コンプレッサ等とともに、冷凍サイクル装置を構成するもので、コンプレッサから吐出される冷媒により送風機ユニット10から吹き出される空気を冷却する。暖房用熱交換器22は、冷却用熱交換器21から吹き出される冷風を加熱する。ケーシング20aのうち暖房用熱交換器22の側方には、バイパス通路23aが設けられている。
エアミックスドア23は、暖房用熱交換器22を通過する空気量とバイパス通路23aを通過する空気量との比率を変えて、開口部20c、20dから吹き出される空気温度を調整する。モードドア24は、フェイス開口部20cを開閉する。
ケーシング20aのフェイス開口部20cには、フェイスダクト30の空気入口が接続されている。フェイスダクト30は、インストルメントパネル内側に配置されている。フェイスダクト30の空気出口は、フェイス分流ダクト31の空気入口に接続されている。フェイス分流ダクト31は、インストルメントパネル内側に配置されている。
フェイス分流ダクト31は、フェイスダクト30から吹き出された空気をフェイス吹出口32a、32b、32c、32dのそれぞれに分流する。フェイス吹出口32a、32b、32c、32dは、車室内の前方側のインストルメントパネルの上側に配置されている。
フェイス吹出口32a、32bは、助手席側に配置されている。フェイス吹出口32bは、フェイス吹出口32aより車幅方向中央側に配置されている。フェイス吹出口32a、32bは、助手席の乗員上半身に向けて空調風を吹き出す。
フェイス吹出口32c、32dは、運転席側に配置されている。フェイス吹出口32cはフェイス吹出口32dより車幅方向中央側に配置されている。フェイス吹出口32c、32dは、運転席の乗員上半身に向けて空調風を吹き出す。
フェイス分流ダクト31には、フェイスドア33a、33b、33c、33dが回転自在に支持されている。フェイスドア33aは、フェイス吹出口32aを開閉する。フェイスドア33b、33c、33dは、フェイス吹出口32b、32c、32dをそれぞれ開閉する。
ケーシング20aのフット開口部20dには、フットダクト40の空気入口が接続されている。フットダクト40は、インストルメントパネル内側に配置されている。フットダクト40の空気出口は、フット分流ダクト41の空気入口に接続されている。なお、図1、図3において、フットダクト40のうちフェイスダクト30と重なる部分は鎖線で示されている。
フット分流ダクト41は、インストルメントパネル内側に配置されている。フットダクト40には、ドア50が回転自在に支持されている。ドア50はフットダクト40の空気出口を開閉する。
フット分流ダクト41は、フットダクト40から吹き出される空調風をフット吹出口42a、42bに分流する。フット吹出口42aは、助手席側に配置されている。フット吹出口42aは、助手席の乗員下半身に空調風を吹き出す助手席側フット吹出口である。フット吹出口42bは、運転席の乗員下半身に空調風を吹き出す運転席側フット吹出口である。
フット分流ダクト41には、ドア43が回転自在に支持されている。ドア43は、フット吹出口42aと後述するバイパスダクト60の空気入口とのうち一方を閉じて、他方を開ける。フット分流ダクト41には、ドア44が回転自在に支持されている。ドア44は、フット吹出口42bを開閉する。
バイパスダクト60は、フット分流ダクト41内の空気を送風機ユニット10および空調ユニット20をバイパスして流すバイパス通路60aを構成する。バイパスダクト60の空気入口は、フット分流ダクト41のうち助手席側フット吹出口42a側の空間41a(図2参照)に接続されている。
バイパスダクト60のうち空気出口61を形成する出口形成部のうち一部61aが、送風ユニット10の内外気切替箱12のうち内気吸込口11を形成する吸込口形成部12aに接続されている。
バイパスダクト60のうち空気出口61と内外気切替箱12のうち内気吸込口11との間には、ドア70が配置されている。ドア70は、バイパスダクト60に対して回転自在に支持されている。
ドア70は、図1および図3に示すように、バイパスダクト60の空気出口61を開閉する。図1はドア70がバイパスダクト60の空気出口61を開けた状態を示し、図3はドア70がバイパスダクト60の空気出口61を閉じた状態を示す。
ドア70は、図1に示すように、バイパスダクト60の空気出口61を開けた状態で、バイパスダクト60の出口形成部のうち一部61a以外の他の部分61bと内外気切替箱12の吸込口形成部12との間を塞ぐ。
次に、本実施形態の車両用空調装置における電気的構成について説明する。
図4は車両用空調装置における電気的構成を示す模式図である。
車両用空調装置は、図4に示すように、電子制御装置100を備える。電子制御装置100は、マイクロコンピュータおよびメモリから構成され、センサ80、81、82、90の各出力信号とスイッチパネル110の各出力信号とに基づいて、送風ファン用の電動モータ10aおよびサーボモータ70〜74を制御する。
センサ80は、車室内の温度Trを検出する温度センサである。センサ81は、車室外の温度Tamを検出する温度センサである。センサ82は、車室内の日射量Tsを検出するセンサである。
センサ90は、助手席に乗員が着座したか否かを検出センサである。本実施形態のセンサ90として、例えば、助手席のシートクッションなどに内蔵されて、助手席に乗員が着座したときに乗員の重みによりオンする常開型スイッチが用いられる。
スイッチパネル110は、車室内の設定温度Tsetを設定するための温度設定スイッチ、コンプレッサをオン、オフするためのエアコンスイッチ等からなる。
サーボモータ70は、送風機ユニット10の内外気切替ドアを駆動する。サーボモータ71はリンク機構を介してエアミックスドア23を駆動する。サーボモータ72はリンク機構を介してモードドア24、50をそれぞれ独立して駆動する。サーボモータ73は、リンク機構を介してドア33a、33b、33c、33d、43、44をそれぞれ独立して駆動する。サーボモータ74は、リンク機構を介してドア70をそれぞれ独立して駆動する。
次に、本実施形態の電子制御装置100の作動について説明する。
電子制御装置100は、センサ80、81、82の各出力信号と設定温度Tsetとに基づいて目標吹出空気温度TAOを求める。目標吹出空気温度TAOは、車室内の空気温度を設定温度Tsetに維持するために必要である吹出口からの吹出空気温度である。さらに、電子制御装置100は、目標吹出空気温度TAOに基づいて、エアミックスドア23の角度、内外気導入モード、および吹出モードを決める。
内外気導入モードとして、内外気切替ドアにより内気導入口11を開けて外気導入口を閉じる内気モード、内外気切替ドアにより内気導入口11を閉じて外気導入口を開ける外気モード、および内外気切替ドアにより内気導入口11および外気導入口をそれぞれ開ける内外気モードがある。
吹出モードとして、フェイス吹出口だけから空調風を吹き出すフェイスモード、およびフット吹出口だけから空調風を吹き出すフットモードなどがある。
電子制御装置100は、センサ90の出力信号に基づいて助手席に乗員が着座したか否かを判定し、助手席に乗員が着座したと判定したときにだけ、助手席側吹出口32a、32b、42aを開ける。
具体的には、フェイスモードでは、モードドア24によりフェイス開口部20cを開け、かつドア50によりフットダクト40の空気出口(送風機ユニット10の開口部20d)を閉じる。
これに加えて、助手席に乗員が着座したと判定されときに、ドア33a、33b、33c、33dによりフェイス吹出口32a、32b、32c、32dを開ける。これにより、フェイス吹出口32a、32b、32c、32dから空調風が吹き出される。
助手席に乗員が着座していないと判定されときに、ドア33a、33bによりフェイス吹出口32a、32bを閉じ、ドア33c、33dによりフェイス吹出口32c、32dを開ける。これにより、フェイス吹出口32c、32dから空調風が吹き出される。
フットモードでは、モードドア24によりフェイス開口部20cを閉じ、かつドア50によりフットダクト40の空気出口を開ける。これに加えて、助手席に乗員が着座したと判定されときに、ドア43、44によりフット吹出口42a、42bを開ける。これにより、フット吹出口42a、42bから空調風が吹き出される。
助手席に乗員が着座していないと判定されときに、ドア43によりフット吹出口42aを閉じ、かつドア44によりフット吹出口42bを開ける。これにより、フット吹出口42bから空調風が吹き出される。
さらに、電子制御装置100は、助手席に対する乗員の着座の有無などに応じたバイパス通路開閉処理を実施する。図5は、バイパス通路開閉処理を示すフローチャートである。電子制御装置100は、図5のフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムの実行を開始する。まず、ステップS100において、吹出モードとしてフェイスモード(図中FACEモードと記す)が決定されたか否かを判定する。
吹出モードとしてフェイスモード以外のフットモードが決定されたときには、ステップS100において、NOと判定する。これに伴い、ステップS150に進んで、サーボモータ74によりドア70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61を閉鎖する。このため、送風ユニット10の内気吸込口11は、車室内の助手席側に開口する。したがって、送風ユニット10の内気吸込口11には、送風ファンの作動に伴って、車室内の助手席側の空気が導入される。
このため、空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した内気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節する。この温度調節された空気はフットダクト40を介してフット分流ダクト41に流れる。このため、運転席側フット吹出口42a(および助手席側フット吹出口42b)から空調風が吹き出される。
ここで、助手席側フット吹出口42bから空調風が吹き出されるか否かについては、上述の如く、助手席に乗員が着座したか否かの判定により決まる。
上述のステップS100において、吹出モードとしてフェイスモードが決定されたときには、YESと判定する。これに伴い、次のステップS110において、内外気導入モードとして内気循環モードが決定された否かを判定する。
内外気導入モードとして外気モードが決定されたときには、ステップS110NOと判定する。これに伴い、ステップS150に進んで、サーボモータ74によりドア70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61を閉鎖する。
ここで、上述の如く、内外気導入モードとして外気モードが決定されているので、送風ユニット10の外気導入口には、送風ファンの作動に伴って、外気が導入される。
このため、空調ユニット20は、外気導入口を介して導入した外気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節する。この温度調節された空気は、フェイスダクト30を通してフットダクト40に流れる。これにより、運転席側フェイス吹出口32c、32d(および助手席側吹出口32a、32b)から空調風が吹き出される。
ここで、助手席側吹出口32a、32bから空調風が吹き出されるか否かについては、上述の如く、助手席に乗員が着座したか否かの判定により決まる。
上述のステップS110において、内気モードおよび内外気モードのうち一方が決定されたときには、内気循環モードが決定されたとしてYESと判定する。これに伴い、ステップS120において、助手席側フェイス吹出口(図中助手席側FACE吹出口と記す)が閉鎖されているか否かを判定する。
ここで、上述の如く、助手席に乗員が着座していると判定したときには、助手席側フェイス吹出口が開放されているとしてステップS120においてNOと判定する。これに伴い、ステップS150に進んで、サーボモータ74によりドア70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61を閉鎖する。したがって、送風ユニット10の内気吸込口11は、その全体に亘って、車室内の助手席側空間に向けて開口することになる。このため、送風ユニット10の内気吸込口11には、送風ファンの作動に伴って、車室内の助手席側の空気が導入される。
このため、空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した空気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節する。この温度調節された空気はフェイスダクト30およびフェイス分流ダクト31を通過してフェイス吹出口32a、32b、32c、32dから空調風として吹き出される。
上述のステップS120において、助手席に乗員が着座していない判定したときには、助手席側フェイス吹出口が閉鎖されているとしてYESと判定する。これに伴い、ステップS130に進んで、サーボモータ74によりドア70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61を開放する。すると、ドア70がバイパスダクトの出口形成部61b(他の部分)と送風ユニット10の吸込口形成部12aとの間を塞ぐことになる。
これにより、送風ユニット10の内気吸込口11がその全体に亘ってバイパスダクト60の空気出口61に向けて開口する。
その後、ステップS140に進んで、サーボモータ73によりドア43を駆動してフット吹出口42aを閉鎖する。
したがって、送風ファンの作動に伴って、図1中の矢印a1に示すように、車室内の運転席側の空気が運転席側フット吹出口42bを通してフット分流ダクト41内に吸い込まれ、この吸い込まれた空気は、バイパス通路60aを通して送風ユニット10の内気吸込口11内に導入される。
このため、空調ユニット20は、フット吹出口42bを介して導入した空気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節する。この温度調節された空気はフェイスダクト30を通してフットダクト40に流れる。これにより、矢印a2に示すように、運転席側フェイス吹出口32c、32dから空調風が吹き出される。
ここで、運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出された空調風は、図6中の矢印に示すように、運転席の乗員の足元(図中B参照)を通過した後、運転席側フット吹出口42bに吸い込まれる。
以上説明した本実施形態によれば、助手席に乗員が着座していなく、助手席側フェイス吹出口32a、32bが閉鎖され、かつ運転席側フェイス吹出口32c、32dが開口されているときには、送風ファンの作動に伴って、車室内の運転席側空間の空気がフット吹出口42b、フット分流ダクト41内、およびバイパス通路60aを通して送風ユニット10の内気吸込口11内に導入される。
このため、内気吸込口11に導入される空気の全てが助手席側空間の空気により賄われる場合に比べて、内気吸込口11に導入される空気温度と運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出される空気温度との温度差を小さくすることができる。したがって、空調負荷を低減することができる。これに伴い、冷房の即効性を向上することができる。
本実施形態では、サーボモータ74によりドア70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61を開放したときに、送風ユニット10の内気吸込口11がその全体に亘ってバイパスダクト60の空気出口61に向けて開口する。このため、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気の全てがバイパスダクト60を通過した空気により賄われる。したがって、送風ユニット10の内気吸込口11に吸い込まれる空気温度をより一層下げることができる。このため、空調負荷をより一層低減することができる。
本実施形態では、助手席側フェイス吹出口32a、32bが閉鎖され、かつ運転席側フェイス吹出口32c、32dが開口されているときには、運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出された空調風は、運転席の乗員の足元を通過した後、運転席側フット吹出口42bに吸い込まれる。したがって、運転席乗員の全身を効率的に冷やすことができる。
従来、加熱用熱交換器およびエアクックスドアをバイパスして冷却用熱交換器の吹出空気の一部を送風ユニット10の内気吸込口内に導入する冷風バイパス通路を設けたものがある。
このものにおいて、冷風バイパス通路により冷却用熱交換器の吹出空気の一部が内気吸込口に導入されるため、内気吸込口に導入される空気温度が下がるものの、吹出口から吹き出される風量が減る。
これに対し、本実施形態では、上述の冷風バイパス通路を設けていないので、各吹出口から吹き出される風量が減ることを避けることができる。
本実施形態では、バイパスダクト60の空気入口がフット分流ダクト41のうち助手席側フット吹出口42a側の空間41aに接続されている。このため、バイパスダクト60の空気入口をフット分流ダクト41のうち運転席側フット吹出口42b側の空間41bに接続する場合に比べて、フット分流ダクト41のうちを利用する部分を長くすることができる。このため、バイパスダクト60を短くすることができる。
上述の第1実施形態では、バイパスダクト60の空気入口をフット分流ダクト41のうち助手席側フット吹出口42a側の空間41aに接続した例を示したが、これに代えて、バイパスダクト60の空気入口をフット分流ダクト41のうち運転席側フット吹出口42b側の空間41bに接続してもよい。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、ドア70によりバイパスダクト60のうち空気出口61を開けたとき、送風ユニット10の内気吸込口11の全てが、バイパスダクト60を通過した空気により賄われるようにした例を示したが、これに代えて、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気の一部が、車室内の助手席側空間の空気により賄われるようにした本第2実施形態を示す
図7に本実施形態の車両用空調装置の模式図を示す。図7において、図1と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
本実施形態では、ドア70によりバイパスダクト60のうち空気出口61を開けたとき、送風ユニット10の内気吸込口11の一部の領域11aが車室内の助手席側空間に開口し、かつ送風ユニット10の内気吸込口11のうち前記一部の領域11a以外の他の部分11bがバイパスダクト60の空気出口61に向けて開口する。
このため、送風ユニット10の内気吸込口11には、バイパスダクト60により導かれた運転席側空間の空気に加えて、助手席側空間の空気が導入される。
ここで、上述の第1実施形態では、ドア70によりバイパスダクト60のうち空気出口61を開けたとき、内気吸込口11に吸い込まれる空気の全ては、バイパスダクト60を通過した空気により賄われる。このため、バイパスダクト60を空気が通過する際に、大きな圧損が生じる。これに伴い、内気吸込口11に導入される風量不足を招く恐れがある。
これに対し、本実施形態によれば、ドア70によりバイパスダクト60の空気出口61を開けたとき、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気の一部が車室内の助手席側空間の空気により賄われる。このため、バイパスダクト60を通過する風量を減らすことができる。したがって、バイパスダクト60を空気が通過する際に生じる圧損を減らすことができるので、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気量が減ることを抑制できる。
この場合、送風ユニット10の内気吸込口11には、助手席側空間の空気が導入されるので、上述の第1の実施形態に比べて、内気吸込口11に吸い込まれる空気温度と運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出される空気温度との温度差が大きくなる。
しかし、内気吸込口11に導入される空気の全てが助手席側空間の空気により賄われる場合に比べて、内気吸込口11に吸い込まれる空気温度と運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出される空気温度との温度差を小さくできる。このため、内気吸込口11に導入される空気の全てが助手席側空間の空気により賄われる場合に比べて、空調負荷を低減して、冷房および暖房の即効性を向上することができる。
(第3実施形態)
上述の第1実施形態では、バイパスダクト60の空気入口をフット分流ダクト41に接続した例を示したが、これに代えて、バイパスダクト60の空気入口をフェイス分流ダクト31に接続した本第3実施形態を示す。
図8に本実施形態の車両用空調装置の模式図を示す。
本実施形態のバイパスダクト60の空気入口は、フェイス分流ダクト31のうち助手席側フェイス吹出口32a、32b側の空間に接続されている。バイパスダクト60には、ドア65が回転自在に支持されている。ドア65は、バイパスダクト60の空気入口を開閉する。ドア65は、ドア70とともに、サーボモータ74により駆動される。
次に、本実施形態の作動について説明する。
図9は本実施形態のバイパス通路開閉処理を示すフローチャートである。
電子制御装置100は、図9のフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムの実行を開始する。
まず、ステップS100aにおいて、吹出モードとしてフットモード(図中FOOTモードと記す)が決定されたか否かを判定する。
吹出モードとしてフットモード以外のモードが決定されたときには、ステップS100aにおいて、NOと判定する。これに伴い、ステップS150aに進んで、サーボモータ74によりドア65、70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61および空気入口を閉鎖する。したがって、送風ユニット10の内気吸込口11には、送風ファンの作動に伴って、車室内の助手席側の空気が導入される。
このため、空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した内気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節し、この温度調節された空気をフェイスダクト30に吹き出す。これに伴い、この吹き出された空気がフェイス分流ダクト31を通過して運転席側フェイス吹出口32c、32d(および助手席側フェイス吹出口32a、32b)から空調風として吹き出される。
ここで、助手席側フェイス吹出口32a、32bから空調風が吹き出されるか否かについては、上述の如く、助手席に乗員が着座したか否かの判定により決まる。
上述のステップS100aにおいて、吹出モードとしてフットモードが決定されたときには、YESと判定する。これに伴い、次のステップS110において、内外気導入モードとして内気循環モードが決定された否かを判定する。
内外気導入モードとして外気モードが決定されたときには、ステップS110NOと判定する。これに伴い、ステップS150aに進んで、サーボモータ74によりドア65、70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61および空気入口を閉鎖する。
このとき、上述の如く、内外気導入モードとして外気モードが決定されている。このため、内外気切替ドアにより送風ユニット10の内気導入口121は閉鎖され、かつ外気導入口は、開口されている。これにより、送風ユニット10の外気導入口には、送風ファンの作動に伴って、外気が導入される。
このため、空調ユニット20は、外気導入口を介して導入した外気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節し、この温度調節された空気をフットダクト40に吹き出す。これに伴い、この吹き出された空気がフット分流ダクト41を通過して運転席側フット吹出口42b(および助手席側フット吹出口42a)から空調風として吹き出される。
ここで、助手席側フット吹出口42aから空調風が吹き出されるか否かについては、上述の如く、助手席に乗員が着座したか否かの判定により決まる。
上述のステップS110において、内気導入モードおよび内外気モードのうち一方が決定されたときには、内気循環モードが決定されたとしてYESと判定する。これに伴い、ステップS120aにおいて、助手席側フット吹出口(図中助手席側FOOT吹出口と記す)が閉鎖されているか否かを判定する。
ここで、上述の如く、助手席に乗員が着座していると判定したときには、助手席側フット吹出口が開放されているとしてステップS120aにおいてNOと判定する。これに伴い、ステップS150aに進んで、サーボモータ74によりドア65、70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61および空気入口を閉鎖する。したがって、送風ユニット10の内気吸込口11には、送風ファンの作動に伴って、車室内の助手席側の空気が導入される。
このため、空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した空気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節し、この温度調節された空気をフットダクト40に吹き出す。これに伴い、この吹き出された空気がフット分流ダクト41を通過してフット吹出口42a、42bから空調風として吹き出される。
上述のステップS120aにおいて、助手席に乗員が着座していない判定したときには、助手席側フット吹出口42aが閉鎖されているとしてNOと判定する。これに伴い、ステップS130aに進んで、サーボモータ74によりドア65、70を駆動してバイパスダクト60の空気出口61および空気入口を開放する。
このため、送風ユニット10の内気吸込口11がその全体に亘りバイパスダクト60の空気出口61に向けて開口する。
その後、ステップS140aに進んで、サーボモータ73によりドア33a、33bを駆動して助手席側フェイス吹出口32a、32bをそれぞれ閉鎖する。
したがって、送風ファンの作動に伴って、車室内の運転席側の空気が運転席側フェイス吹出口32c、32dを通してフェイス分流ダクト31内に吸い込まれ、この吸い込まれた空気は、図8中矢印a3に示すように、バイパス通路60aを通して送風ユニット10の内気吸込口11内に導入される。これにより、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気の全ては、バイパス通路60aを通過した空気により賄われる。
その後、空調ユニット20は、運転席側フェイス吹出口32c、32dを介して導入した車室内の運転席側空間の空気を熱交換器21、22およびエアミックスドア23により温度調節する。この温度調節された空気はフットダクト40を通してフット分流ダクト41に流れる。これにより、運転席側フット吹出口42bから空調風が吹き出される。
ここで、運転席側フット吹出口42bから吹き出された空調風は、図8中の矢印a3および図10中の矢印に示すように、運転席の乗員の上半身を通過した後、運転席側フェイス吹出口32c、32dに吸い込まれる。
以上説明した本実施形態によれば、助手席に乗員が着座していなく、助手席側フット吹出口42aが閉鎖され、かつ運転席側フット吹出口42bが開口されているときには、送風ファンの作動に伴って、車室内の運転席側空間の空気が運転席側フェイス吹出口42b、フェイス分流ダクト31、およびバイパス通路60aを通して送風ユニット10の内気吸込口11内に導入される。
このため、上述の第1実施形態と同様、内気吸込口11に導入される空気温度と運転席側フット吹出口42bから吹き出される空気温度との温度差を下げることができる。したがって、空調負荷を低減することができる。これに伴い、暖房の即効性を向上することができる。
本実施形態では、助手席側フット吹出口42aが閉鎖され、かつ運転席側フット吹出口42bが開口されているときには、運転席側フット吹出口42bから吹き出された空調風は、運転席の乗員上半身を通過した後、運転席側フェイス吹出口32c、32dに吸い込まれる。したがって、乗員上半身を効率的に暖めることができる。
本実施形態では、バイパスダクト60の空気入口がフェイス分流ダクト31のうち助手席側フェイス吹出口32a、32b側の空間に接続されている。このため、バイパスダクト60の空気入口をフェイス分流ダクト31のうち運転席側フェイス吹出口32c、32d側の空間に接続する場合に比べて、フェイス分流ダクト31のうちを利用する部分を長くすることができる。このため、バイパスダクト60を短くすることができる。
上述の第3実施形態では、バイパスダクト60の空気入口をフェイス分流ダクト31のうち助手席側フェイス吹出口32a、32b側の空間に接続した例を示したが、これに代えて、バイパスダクト60の空気入口をフット分流ダクト41のうち運転席側フェイス吹出口32c、32d側の空間に接続してもよい。
上述の第3実施形態では、ドア70によりバイパスダクト60の空気出口61が開放されたとき、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気の全ては、バイパス通路60aを通過した空気により賄われるようにした例を示したが、これに代えて、送風ユニット10の内気吸込口11に導入される空気は、バイパス通路60aを通過した運転席側空間の空気と助手席側空間の空気とにより賄われるようにしてもよい。
(第4実施形態)
上述の第1実施形態では、車室内の運転席側空間の空気を送風ユニット10の内気吸込口11内に導入するために、運転席側フット吹出口42bを用いる例を示したが、これに加えて、後部座席側空間に吹き出す後部座席側吹出口を用いる本第4実施形態を示す。
図11に本実施形態の車両用空調装置の模式図を示す。図11において、図1と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
本実施形態のケーシング20aには、後部座席用ダクト95の空気入口97bが接続されている。後部座席用ダクト95は、ケーシング20aから吹き出される空気をBピラー吹出口96bに導く。Bピラー吹出口96bは、当該車両の運転席側Bピラーに設けられ、運転席側後部座席の乗員上半身に向けて空気を吹き出す。
ケーシング20aには、ドア85aが回転自在に支持されている。ドア85aは、後部座席用ダクト95の空気入口97bを開閉する。後部座席用ダクト95には、ドア96aが回転自在に支持されている。ドア96aは、Bピラー吹出口96bを開閉する。
ケーシング20aには、後部座席用ダクト87の空気入口が接続されている。
図11、図12において、後部座席用ダクト87のうちダクト30、40に重なる部分は、二点鎖線で示されている。フットダクト40のうちフェイスダクト30に重なる部分は、鎖線で示されている。
後部座席用ダクト87は、ケーシング20aから吹き出される空気を後部座席側フェイス分流ダクト98に導く。後部座席側フェイス分流ダクト98は、後部座席側フェイス分流ダクト98を通過した空気を後部座席側フェイス吹出口91a、91bに導く。
後部座席用ダクト87には、ドア97aが回転自在に支持されている。ドア97aは、後部座席用ダクト87の空気出口97bを開閉する。
後部座席側フェイス吹出口91aは、車室内の天井のうち車幅方向中央側に設けられ、運転席側後部座席の乗員上半身に向けて空気を吹き出す。後部座席側フェイス吹出口91bは、車室内の天井のうち車幅方向中央側に設けられ、助手席側後部座席の乗員上半身に向けて空気を吹き出す。
後部座席側フェイス分流ダクト98には、ドア92a、92bが回転自在に支持されている。ドア92aは、後部座席側フェイス吹出口91aを開閉する。ドア92bは後部座席側フェイス吹出口91bを開閉する。
ドア92a、92b、81a、85bは、ドア33a、33b等とともに、サーボモータ73によってリンク機構を介してそれぞれ独立して駆動される。
本実施形態のバイパスダクト60には、フット分流ダクト41と空気出口61との間を連通するダクト部64に加えて、ダクト部62、63が設けられている。
ダクト部62は、ダクト部64と後部座席側フェイス分流ダクト98との間を連通する。ダクト部62は、後部座席側フェイス分流ダクト98のうち後部座席側フェイス吹出口91a側に接続されている。ダクト部62には、ドア93aが回転自在に支持されている。ドア93aは、ダクト部62の空気出口を開閉する。 ダクト部63は、ダクト部64と後部座席用ダクト95との間を連通する。
ダクト部63には、ドア63aが回転自在に支持されている。ドア63aは、ダクト部63の空気入口63bを開閉する。
ドア63a、90a、93a、97aは、ドア70等とともに、サーボモータ74によりリンク機構を介してそれぞれ独立に駆動される。
以上のように構成された本実施形態において、電子制御装置100が吹出モードとしてフェイスモードを決定し、かつ内外気導入モードとして内気モードを決定し、さらに助手席に乗員が着していると判定したときには、ドア33a、33b、33c、33dによりフェイス吹出口32a、32b、32c、32dを開口させるとともに、ドア92a、92b、96aにより吹出口91a、91b、96bを開口させる。
これに加えて、ドア70によりバイパスダクト60の空気出口61を閉鎖し、ドア93aによりダクト部62の空気入口93bを閉鎖し、かつドア63aによりダクト部63の空気入口63bを閉鎖する。さらに、ドア90aにより後部座席用ダクト87の空気出口90bを開口する。ドア97aにより後部座席用ダクト95の空気入口を開口する。
この場合、送風ユニット10の内気吸込口11には、送風ファンの作動に伴って、車室内の助手席側の空気が導入される。空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した内気を温度調節する。このため、空調ユニット20により温度調節された空気は、フェイスダクト30およびフェイス分流ダクト31を通過してフェイス吹出口32a、32b、32c、32dから吹き出される。
空調ユニット20により温度調節された空気は、後部座席用ダクト87および座席側フェイス分流ダクト98を通過して後部座席側フェイス吹出口91a、91bから吹き出される。空調ユニット20により温度調節された空気は、後部座席用ダクト95を通過してBピラー吹出口96bから吹き出される。
また、電子制御装置100が吹出モードとしてフェイスモードを決定し、かつ内外気導入モードとして内気モードを決定し、さらに助手席に乗員が着座していないと判定したときには、図12に示すように、ドア33a、33bによりフェイス吹出口32a、32bを閉鎖し、かつドア33c、33dによりフェイス吹出口32c、32dを開口させる。
ドア50によりフットダクト40の空気出口を閉鎖し、ドア43により助手席側フット吹出口42aを閉鎖し、ドア44により運転席側フット吹出口42bを開口する。
ドア92aにより後部座席側フェイス吹出口91aを閉鎖し、ドア92bにより後部座席側フェイス吹出口91bを開口する。ドア96aによりBピラー吹出口96bを開口させる。ドア97aにより後部座席用ダクト95の空気入口を閉鎖する。
これに加えて、ドア70によりバイパスダクト60の空気出口61を開口し、ドア93aによりダクト部62の空気入口93bを開口し、かつドア63aによりダクト部63の空気入口63bを開口する。
この場合、送風ファンの作動に伴って、運転席側フット吹出口42bには、運転席空間の空気が導入される。この導入された空気は、フット分流ダクト41およびバイパスダクト60のダクト部64を通して空調ユニット20の内気吸込口11に導入される。
さらに、送風ファンの作動に伴って、後部座席側フェイス吹出口91bには、運転席の後部席側空間の空気が導入される。この導入された空気は、後部座席側フェイス分流ダクト98およびバイパスダクト60のダクト部62、64を通して空調ユニット20の内気吸込口11に導入される。
送風ファンの作動に伴って、Bピラー吹出口96bには、運転席の後部席側空間の空気が導入される。この導入された空気は、後部座席用ダクト95およびバイパスダクト60のダクト部63を通して空調ユニット20の内気吸込口11に導入される。
以上にように内気吸込口11に導入された空気は送風ファンにより吹き出される。すると、空調ユニット20は、内気吸込口11を介して導入した空気を温度調節する。この温度調節された空気は、フェイスダクト30およびフェイス分流ダクト31を通過して運転席側フェイス吹出口32c、32dから空調風として吹き出される。
その後、運転席側フェイス吹出口32c、32dから吹き出される空調風は、運転席の乗員の周囲を通過した後、吹出口42b、91b、96bのそれぞれに導入される。
以上説明した本実施形態によれば、助手席に乗員が着座していなく、助手席側吹出口フェイス32a、32bが閉鎖され、かつ運転席側吹出口フェイス32c、32dが開口されている場合には、送風機ユニット10の内気導入口11には、運転席側空間の空気に加えて、Bピラー吹出口96b、および後部座席側フェイス吹出口91bを介して導入される後部座席側空間の空気が導入される。
このため、上述の第1実施形態と同様、内気吸込口11から直接的に助手席側空間の空気を吸い込まれる場合に比べて、内気吸込口11に導入される空気温度と、運転席側吹出口フェイス32c、32dから吹き出される空気温度との温度差を小さくすることができる。したがって、空調負荷を低減することができるので、冷房および暖房の即効性を向上することができる。
本実施形態では、バイパスダクト60のダクト部62の空気入口が後部座席側フェイス分流ダクト98のうち後部座席側フェイス吹出口91a側の空間に接続されている。
このため、バイパスダクト60のダクト部62の空気入口を後部座席側フェイス分流ダクト98のうち後部座席側フェイス吹出口91b側の空間に接続する場合に比べて、後部座席側フェイス分流ダクト98のうち利用する部分を長くすることができる。このため、バイパスダクト60を短くすることができる。
上述の第4実施形態では、バイパスダクト60のダクト部62の空気入口を後部座席側フェイス分流ダクト98のうち後部座席側フェイス吹出口91a側の空間に接続した例を示したが、これに代えて、バイパスダクト60のダクト部62の空気入口を後部座席側フェイス分流ダクト98のうち後部座席側フェイス吹出口91b側の空間に接続してもよい。
上述の第4実施形態では、後部座席側フェイス吹出口91bを用いて運転席の後部席側空間の空気を空調ユニット20の内気吸込口11に導入した例を示したが、後部座席側フット吹出口を用いて運転席の後部席側空間の空気を空調ユニット20の内気吸込口11に導入してもよい。
本発明の第1実施形態の車両用空調装置の模式図である。 図1のA部分の拡大図である。 第1実施形態の車両用空調装置の模式図である。 第1実施形態の電気的構成を示す図である。 図4の電子制御装置の制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の車両用空調装置の作動を示す模式図である。 第1実施形態の車両用空調装置の模式図である。 本発明の第2実施形態の車両用空調装置の模式図である。 第2実施形態の電子制御装置の制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の車両用空調装置の作動を示す模式図である。 本発明の第3実施形態の車両用空調装置の模式図である。 第3実施形態の車両用空調装置の作動を示す模式図である。 従来の車両用空調装置の問題を説明するための模式図である。 従来の車両用空調装置の問題を説明するための模式図である。
符号の説明
10 送風機ユニット
11 内気導入口
12 内外気切替箱
20 空調ユニット
20a ケーシング
21 冷却用熱交換器
22 暖房用熱交換器
23 エアミックスドア
24 モードドア
30 フェイスダクト
31 フェイス分流ダクト
32a フェイス吹出口
32b フェイス吹出口
32c フェイス吹出口
32d フェイス吹出口
33a ドア
33b ドア
33c ドア
33d ドア
40 フットダクトフット
41 フット分流ダクト
42a フット吹出口
42b フット吹出口
43 ドア
44 ドア
60 バイパスダクト
60a バイパス通路
70 ドア
80 センサ
81 センサ
82 センサ
100 電子制御装置

Claims (16)

  1. 車室内の運転席側に配置された複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)と、前記車室内の助手席側に配置された助手席側吹出口(32a、32b、42a)と、を備える車両に適用され、
    前記車室内の助手席側に配置された内気吸込口(11)を有し、かつ前記内気吸込口(11)から吸い込んだ車室内の空気を吹き出す送風ユニット(10)と、
    前記送風ユニット(10)から吹き出される空気を温度調節する空調ユニット(20)と、を備え、
    前記空調ユニット(20)により温度調節された空気を前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)および前記助手席側吹出口(32a、32b、42a)のうち少なくとも一方から吹き出すことにより、前記車室内を空調する車両用空調装置であって、
    前記送風ユニット(10)と前記空調ユニット(20)とをバイパスして前記複数の運転席側吹出口のうち1つの運転席側吹出口と前記内気吸込口(11)との間を連通するバイパス通路(60a)と、
    前記空調ユニット(20)のうち前記1つの運転席側吹出口に空気を吹き出す空気出口を開閉する第1のドア(24、50)と、を備え、
    前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記1つの運転席側吹出口から吸い込まれた空気が前記バイパス通路(60a)を通して前記内気吸込口(11)に導かれ、前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)のうち前記1つの運転席側吹出口以外の他の運転席側吹出口から前記空調ユニット(20)により温度調節された空気が吹き出されるようになっていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記バイパス通路(60a)を開閉する第2のドア(70)を備え、
    前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)を開けて、かつ前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記1つの運転席側吹出口から吸い込まれた空気が前記バイパス通路(60a)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっており、
    前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)を閉じ、かつ前記第1のドア(24、50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を開けた状態で、前記空調ユニット(20)により温度調節された空気が前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)のそれぞれから吹き出されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記送風ユニット(10)の内気吸込口(11)との間に配置され、前記バイパス通路(60a)の空気出口を開閉するものであり、
    前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口を開けた状態で、前記内気吸込口(11)のうち一部の領域(11a)が前記車室内の助手席側空間に向けて開口し、かつ前記内気吸込口(11)のうち前記一部の領域(11a)以外の他の領域(11b)が前記バイパス通路(60a)の空気出口に向けて開口するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記バイパス通路(60a)を構成するバイパスダクト(60)において前記空気出口(61)を形成する出口形成部のうち一部(61a)が、前記送風ユニット(10)のうち前記内気吸込口(11)を形成する吸込口形成部(12a)に接続されており、
    前記第2のドア(70)は、前記バイパスダクトの出口形成部のうち前記一部以外の他の部分(61b)と前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部(12a)との間に配置されており、
    前記第2のドア(70)が前記バイパス通路(60a)の前記空気出口(61)を開けた状態で、前記第2のドア(70)と前記バイパスダクト(60)の前記出口形成部の前記一部(61a)とが、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記内気吸込口(11)の前記他の領域(11b)との間を連通させるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)と前記送風ユニット(10)の内気吸込口(11)との間に配置され、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)を開閉するものであり、
    前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)を開け状態で、前記内気吸込口(11)が全体に亘って前記バイパス通路(60a)の空気出口(61)に向けて開口するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  6. 前記バイパス通路(60a)を構成するバイパスダクト(60)において前記空気出口(61)を形成する出口形成部のうち一部(61a)が、前記送風ユニット(10)のうち前記内気吸込口(11)を形成する吸込口形成部(12a)に接続されており、
    前記第2のドア(70)は、前記バイパスダクトの出口形成部のうち前記一部以外の他の部分(61b)と、前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部(12a)との間に配置されており、
    前記第2のドア(70)は、前記バイパス通路(60a)の空気出口(60a)を開けた状態で、前記バイパスダクトの出口形成部のうち前記他の部分(61b)と前記送風ユニット(10)の前記吸込口形成部との間を塞ぐようになっていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)は、運転席の乗員上半身に向けて開口する運転席側フェイス吹出口と、運転席の乗員下半身に向けて開口する運転席側フット吹出口とから構成されており、
    前記1つの運転席側吹出口は、前記運転席側フット吹出口であり、
    前記他の運転席側吹出口は、前記運転席側フェイス吹出口であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記助手席側吹出口(32a、32b、42a)は、助手席の乗員下半身に向けて開口する助手席側フット吹出口であり、
    前記助手席側フット吹出口と前記運転席側フット吹出口との間に配置され、前記空調ユニット(20)の空気出口から吹き出された空気を前記助手席側フット吹出口と前記運転席側フット吹出口とに分流する分流ダクト(41)を備え、
    前記バイパス通路(60a)は、前記分流ダクト(41)のうち前記助手席側フット吹出口側に接続されており、
    前記第1のドア(50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フット吹出口から吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記助手席側フット吹出口を開閉する助手席側フットドア(43)を備え、
    前記第1のドア(50)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じ、かつ前記助手席側フットドア(43)が前記助手席側フット吹出口(42a)を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フット吹出口(42b)に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記複数の運転席側吹出口(32c、32d、42b)は、運転席の乗員上半身に向けて開口する運転席側フェイス吹出口と、運転席の乗員下半身に向けて開口する運転席側フット吹出口とから構成されており、
    前記1つの運転席側吹出口は、前記運転席側フェイス吹出口であり、
    前記他の運転席側吹出口は、前記運転席側フット吹出口であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  11. 前記助手席側吹出口(32a、32b)は、助手席の乗員上半身に向けて開口する助手席側フェイス吹出口であり、
    前記助手席側フェイス吹出口と前記運転席側フェイス吹出口との間に配置され、前記空調ユニット(20)の空気出口から吹き出された空気を前記助手席側フェイス吹出口と前記運転席側フェイス吹出口とに分流する分流ダクト(31)を備え、
    前記バイパス通路(60a)は、前記分流ダクト(31)のうち前記助手席側フェイス吹出口側に接続されており、
    前記第1のドア(24)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って、前記運転席側フェイス吹出口に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(31)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする請求項10に記載の車両用空調装置。
  12. 前記助手席側フェイス吹出口(42a)を開閉する助手席側フェイスドア(43)を備え、
    前記第1のドア(24)が前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じ、かつ前記助手席側フェイスドアが前記助手席側フェイス吹出口を閉じた状態で、前記送風ユニット(10)の作動に伴って前記運転席側フェイス吹出口(32c、32d)に吸い込まれた空気が前記分流ダクト(41)および前記バイパスダクト(60)を通して前記内気吸込口(11)内に導かれるようになっていることを特徴とする請求項11に記載の車両用空調装置。
  13. 前記1つの運転席側吹出口(96b、91b)は、前記車室内の運転席側の後部席に向けて開口する後部席側吹出口であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  14. 車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
    前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記バイパス通路(60a)を開けるように前記第2のドア(70)を制御するドア制御手段(S130)と、
    を備えることを特徴とする請求項2ないし13のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  15. 車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
    前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記助手席側フット吹出口(42a)を閉じるように前記助手席側フットドアを制御するドア制御手段(S130)と、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  16. 車室内の助手席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定手段(S120)と、
    前記車室内の助手席に乗員が着座していないと前記着座判定手段が判定したとき、前記空調ユニット(20)の空気出口を閉じるように前記第1のドアを制御し、かつ前記助手席側フェイス吹出口を閉じるように前記助手席側フェイスドアを制御するドア制御手段(S130)と、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の車両用空調装置。
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