JP5018760B2 - 超音波接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子と基板を金属バンプを介して超音波接合する超音波接合方法に関する。
半導体素子(第2の部材)の接合用電極に形成した金属バンプを、基板(第1の部材)の接合用電極にフリップチップ接合する場合、超音波接合する方法が知られている(特許文献1参照)。この場合、基板を超音波接合装置のステージの上面に固定し、半導体素子を超音波振動ヘッドに取り付けることが一般的である。しかし、大型の嵩高部品(嵩高部材)、例えば一端部が閉塞した円筒状部品の閉塞部(底部)の外面に予め接合された半導体素子と、フレキシブル基板とを超音波接合する場合には、嵩高部品をステージの上面に固定し、フレキシブル基板を超音波振動ヘッドに取り付けて超音波振動させる必要がある。これは、大型の嵩高部品を安定して超音波振動させることが困難なためである。
特開2006−237278公報
しかし、フレキシブル基板を超音波振動させて接合すると、振動によりフレキシブル基板が変形するため、振動方向が乱れ、バンプ下地にダメージが発生することがあった。また、嵩高部品の上に予め接合した半導体素子の接合用電極に形成した金属バンプにフレキシブル基板を超音波接合する場合、嵩高部品の下部をステージの上面に固定すると、バンプ下地にダメージが発生することがあった。これは、嵩高部品の上端部が超音波振動するのに対し、嵩高部品の下部は固定されているため、嵩高部品が傾き、バンプに作用する振動方向が乱れるためであると考えられる。
尚、バンプ下地に対するダメージを防止する構成の一例として、特許文献1の構成が知られている。この構成では、半導体素子の金属バンプの下地としてUBM(Under Bump Metal)膜(例えばTiWなどからなる膜)を用いて補強している。しかし、このUBM膜を用いて補強する構成は、製造コストが高くなるという不具合があった。
また、嵩高部品ではない平坦な形状の部材に予め接合した半導体素子を基板に超音波接合する構成であっても、半導体素子に形成された複数個の金属バンプを超音波接合する場合、各金属バンプで接合完了の時間が異なるため、各金属バンプの接合完了と同時に超音波発振を止めることが困難であった。このため、接合完了後に過剰な振動エネルギーが加わることがあり、そのような場合には、バンプ下地にダメージが発生することがあった。
そこで、本発明の目的は、第1の部材と第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する場合に、第1の部材または第2の部材に設けた金属バンプの下地にダメージが発生することを防止できる超音波接合方法を提供することにある。
請求項1の発明によれば、第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、固体潤滑剤を塗布したので、第1の部材または第2の部材に設けた金属バンプの下地にダメージが発生することを防止できる。
また、請求項2の発明のように、第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、前記嵩高部材の下面または前記ステージの上面の面粗度を静止摩擦係数が0.7以下になるように調整することも好ましい。
この構成の場合、請求項の発明のように、前記第2の部材は、接合用電極としてAl電極が形成された半導体素子であると共に、前記Al電極の下地層としてSiO膜が形成されているものを用いることができる。また、請求項の発明のように、前記第1の部材として樹脂基板を使用することもできる。
請求項の発明によれば、前記ステージに減圧吸引用の孔を設けたので、前記嵩高部材を前記ステージ上に減圧吸引により仮固定したり、スライドし易さを調整することができる。
た、請求項の発明のように、前記金属バンプとして、Auバンプを用いることが好ましい。
請求項7の発明のように、第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、前記第1の部材として樹脂基板を使用し、前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板が接着剤層を介して予め接合された構造のフレキシブル基板を用い、前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、固体潤滑剤を塗布することが良い構成である。
請求項8の発明のように、第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、前記第1の部材として樹脂基板を使用し、前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板が接着剤層を介して予め接合された構造のフレキシブル基板を用い、前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、前記嵩高部材の下面または前記ステージの上面の面粗度を静止摩擦係数が0.7以下になるように調整することが好もしい。
この場合、請求項の発明のように、前記補強板として、シリコン製、金属製、または、セラミックス製の板材を用いることが可能である。また、請求項10の発明のように、前記接着剤として、厚さが20±10μmのエポキシ系接着フィルムを用いることが良い。
また、請求項11の発明のように、前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板に予め樹脂成形した構造のフレキシブル基板を用いることも好ましい構成である。更に、請求項12の発明のように、前記フレキシブル基板として、ポリイミド系基材を用いることが可能である。更にまた、請求項13の発明のように、前記樹脂基板に設けられた接合用電極の表層部には、Au層が形成されていることが良い。また、請求項14の発明のように、前記樹脂基板に設けられた接合用電極として、Auバンプを用いることも可能である。
また、請求項15の発明のように、前記半導体素子に設けられたAl電極の上に、Auバンプが形成されていることが好ましい構成である。更に、請求項16の発明のように、前記半導体素子に設けられたAl電極の表層部には、Au層が形成されていても良い。
更にまた、請求項17の発明のように、前記嵩高部材として中空構造部品を用いる場合、前記中空構造部品の固有振動数が、前記超音波振動ヘッドの振動数と異なるように構成することが良い。また、請求項18の発明のように、前記嵩高部材として、ダイヤフラム部に圧力センサを接合したほぼ円筒状の金属ステムを用いるように構成することが好ましい。
以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図4を参照しながら説明する。圧力センサにおいては、嵩高部材である円筒形部品(いわゆるステム)に予め接合したセンサチップ(半導体素子)からフレキシブル基板によって垂直方向に電極を取り出すように構成している。この場合、センサチップ(半導体素子)とフレキシブル基板とをAuバンプを介して超音波接合する製造方法が用いられている。この超音波接合時に、円筒形部品(ステム)が傾き、Auバンプの下地(SiO膜)にダメージが発生する不具合が発生することがある。以下、この不具合を防止することができる超音波接合方法について、具体的に説明する。
まず、図1は、本実施例の超音波接合装置1にセットした部品の全体構成を概略的に示す図である。図1に示すように、超音波接合装置1のステージ2の上面には、第2の部材としての嵩高の円筒形部品(嵩高部材)3が載置されている。この円筒形部品3は、外径寸法dが4mm程度、高さ寸法hが4mm程度の鉄系金属から成る中空構造の部材であり、その一端部である上端部が閉塞している。この閉塞部3aはダイヤフラム部を構成しており、円筒形部品3は圧力センサの金属ステムを構成している。
上記円筒形部品3の閉塞部3a上には、半導体素子4がガラス接合されて固着されており、この半導体素子4は例えば半導体圧力センサで構成されている。ここで、半導体素子4のうちの接合用電極部分の構成について、図2を参照して説明する。図2に示すように、半導体素子4のシリコン基板5上にはSiO膜6が形成され、このSiO膜6上にAl配線7、即ち、Al電極7が形成されている。この場合、SiO膜6はAl電極7の下地層であり、比較的脆い絶縁膜、例えばPSG(Phospho- silicate glass)またはBPSG(Boro- phospho- silicate glass)などの薄膜で構成されている。上記Al電極7上に、金属バンプである例えばAuバンプ8が形成されている。尚、半導体素子4の上面のうちAuバンプ8及びその周囲のAl電極7の一部を除く部分は、保護膜9で覆われている。また、UBM(Under Bump Metal)膜(TiWなど)は用いられていない。
一方、ステージ2には、減圧吸引用の孔2aが一個または複数個設けられており、この孔2aを通して円筒形部品3内の空気を真空吸引することにより、円筒形部品3をステージ2の上面に吸着している。ここで、ステージ2の上面の面粗さは、例えばRz0.8μmに設定されている。これにより、円筒形部品3に対して設定強さ以上の外力が作用すると、円筒形部品3はステージ2の上面でスライドする。即ち、円筒形部品3はステージ2の上面でスライド可能な構成となっている。
この場合、ステージ2の上面の面粗さの数値を変更したり、円筒形部品3の下端面とステージ2の上面との間に、固体潤滑剤を介在させたり、真空吸引の強さを調整したりすることにより、円筒形部品3がステージ2の上面でスライド開始するときに、円筒形部品3に対して作用する外力の強さ(即ち、静止摩擦係数)を調整することが可能なように構成されている。この外力の強さの調整については、後述する。
一方、超音波接合装置1の超音波振動ヘッド10の下面には、第2の部材としての樹脂基板11が例えば真空吸引により取り付けられている。樹脂基板11は、厚さ寸法が例えば25μmの例えばポリイミド系樹脂から成るフレキシブル基板12の裏面(図1中の上面)に補強板13を接着剤14を介して接着して構成されている。補強板13は、例えばシリコン基板(Si基板)で構成されている。尚、接着剤14としては、エポキシ系樹脂から成る非導電性接着フィルム(Non Conductive Film)(厚さt=20μm)を用いた。
ここで、樹脂基板11のうちの接合用電極部分の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、ポリイミドからなるフレキシブル基板12の上面(図3中の下面)には、Cu配線15が形成され、このCu配線15の上面(図3中の下面)にNi層16とAu層17が積層形成されている。尚、Au層17の表面、即ち、Auめっき電極17の表面は、例えばAr真空プラズマ処理されて清浄化されている。
本実施例においては、フレキシブル基板12の上記Auめっき電極17と、半導体素子4のAuバンプ8とを対向させて当接させた状態で、超音波振動ヘッド10を超音波振動させることにより超音波接合する。
この場合、超音波振動ヘッド10の振幅は0.85μm、発振時間は0.5秒、発振周波数は40kHz、ピーク荷重は2.5N/4バンプ、半導体素子4の温度は200℃に設定している。また、ステージ2側の真空吸引の強さは、△70kPaに設定している。更に、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数は、0.36に設定している。このような条件設定により、真空吸引も弱く、静止摩擦係数も小さいので、円筒形部品3は、超音波振動ヘッド10の発振開始直後からステージ2の上面でスライド可能である。
ここで、ステージ2の上面には、図4に示すように、円筒形部品3を挟むように2個のガイドレール18、19が配設されている。このガイドレール18、19により、円筒形部品3はX方向(超音波振動ヘッド10の振動方向)に移動可能な構成となっており、円筒形部品3は傾いたりしない構成となっている。また、円筒形部品3の固有振動数が、超音波振動ヘッド10の振動数と異なるように構成されており、これにより、共振を防止している。
そして、上記したように超音波接合を実行した後、Auバンプ8を王水(aqua regia)(HNO3+3HCl)でエッチングして、バンプ下地(即ち、SiO膜6及びシリコン基板5)のダメージの有無を調査したが、ダメージは見られなかった。
次に、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数、即ち、円筒形部品3のスライドのし易さの程度を種々変更して、バンプ下地(SiO膜6)のダメージの有無を調査してみた。この調査結果を、下記の表1に示す。
Figure 0005018760
まず、静止摩擦係数を、上記0.36よりも小さく設定する場合について説明する。この場合、円筒形部品3の下端面に固体潤滑剤(例えば二流化ダングステン:WS2)を塗布してからステージ2の上面にセットした。これにより、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数は、0.32となり、円筒形部品3がステージ2の上面で移動し易くなる。この場合も、超音波接合後のバンプ下地には、ダメージは見られなかった。
また、上記固体潤滑剤を塗布する構成において、超音波振動ヘッド10の振幅を1.0μmに増大して、超音波接合を実行してみた。そして、この場合も、超音波接合後のバンプ下地には、ダメージが見られなかった。この結果から、静止摩擦係数を、0.36から0.32に小さくすると、接合条件範囲(process window)が拡大したと考えられる。このように接合条件範囲が拡大する理由は、ステージ2の上面で円筒形部品3がX方向に移動可能になることにより、円筒形部品3の傾きを防止でき、Z方向の振動成分が発生すること(即ち、ダメージ発生)を防止できるためであると考えられる。また、超音波接合完了後に過剰な振動エネルギーが加わっても、それを逃がすことができるから、ダメージを防止できるためであると考えられる。
次に、静止摩擦係数を、前記した0.36よりも大きく設定する場合について説明する。この場合、ステージ2の上面の面粗さを、Rz0.8μmからRz3.2μmへ大きく変更してみた。これにより、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数は、0.58となり、静止摩擦係数が0.36の場合よりも、円筒形部品3がステージ2の上面で移動し難くなる。しかし、この構成の場合も、超音波接合後のバンプ下地には、ダメージは見られなかった。
また、静止摩擦係数を、上記0.58よりも更に大きく設定してみた。この場合、ステージ2の上面の面粗さを、Rz3.2μmからRz6.3μmへ大きく変更してみた。これにより、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数は、0.70となり、静止摩擦係数が0.58の場合よりも、円筒形部品3がステージ2の上面で移動し難くなる。しかし、この構成の場合も、超音波接合後のバンプ下地には、ダメージは見られなかった。
次に、静止摩擦係数を、上記0.70よりも更に大きく設定してみた。この場合、ステージ2の上面の面粗さを、Rz6.3μmからRz25μmへ大きく変更してみた。これにより、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数は、0.84となり、静止摩擦係数が0.70の場合よりも、円筒形部品3がステージ2の上面で更に移動し難くなる。そして、この程度まで移動し難くすると、超音波接合後のバンプ下地に、小さいダメージ(例えばSiO膜6のしわの発生)が見られるようになった。従って、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数が0.7以下になるように調整すると、超音波接合後にバンプ下地にダメージが発生することを防止できることがわかった。
また、円筒形部品3をステージ2の上面で移動できないように固定した場合には、超音波接合後のバンプ下地に、大きなダメージ(例えばSi基板5のクラック)の発生が見られた。
尚、上記表1において、摩擦角とは、ステージ2を傾斜させたときに、即ち、ステージ2の傾斜角を少しずつ大きくしていったときに、円筒形部品3が移動し始めるときの傾斜角のことである。例えば、静止摩擦係数が0.32のときは、摩擦角18度で円筒形部品3が移動し始めることを示している。
従って、上記表1から、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数が0.7以下になるように構成すれば、円筒形部品3がステージ2の上面でスライド可能となり、超音波接合後にバンプ下地にダメージが発生することを防止できる。即ち、上記静止摩擦係数が0.7以下になるように、円筒形部品3の下面の平滑性やステージ2の上面の面粗さを適宜設定するように構成すれば良い。つまり、ステージ2の上面の面粗さは、表1中の各値に制約されることはない。
また、上記第1の実施例においては、半導体素子4の接合用電極にAuバンプ8(図2参照)を形成し、樹脂基板11(フレキシブル基板12)の接合用電極にAu層17(図3参照)を形成したが、図5に示す本発明の第2の実施例のように、樹脂基板11(フレキシブル基板12)の接合用電極のAu層17の上にAuバンプ20を形成するように構成しても良い。この構成の場合、樹脂基板11の接合用電極のAuバンプ20と、半導体素子4の接合用電極のAuバンプ8とを超音波接合する。
尚、樹脂基板11の接合用電極側にAuバンプ20を形成した構成の場合は、半導体素子4の接合用電極にAuバンプ8を形成することを止めて、Au層を形成するように構成しても良い。また、補強板13の材質については、Si以外の材料、例えばステンレスなどの金属や、ガラスなどのセラミックスで構成しても良い。
図6は、本発明の第3の実施例を示すものである。尚、第1の実施例と同一構成には、同一符号を付している。この第3の実施例においては、図6に示すように、樹脂基板11に補強板13を用いない構成とした。即ち、ポリイミド系樹脂からなる厚さ寸法tが25μmの樹脂基板(フレキシブル基板12)11を超音波振動ヘッド10の下面に取り付けて、超音波接合した。上述した以外の第3の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じである。そして、超音波接合後に、バンプ下地のダメージの有無を調査したところ、ダメージは見られなかった。
ここで、第1の実施例と同様にして、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数、即ち、円筒形部品3のスライドのし易さの程度を種々変更して、バンプ下地のダメージの有無を調査してみた。この調査結果を、下記の表2に示す。
Figure 0005018760
この表2から、静止摩擦係数が0.36と0.32の場合は、ダメージが発生せず良好であり、他の場合(静止摩擦係数が0.58と0.70の場合)は、ダメージが発生し、不良であったことがわかる。この結果から、樹脂基板11に補強板13を接着しない構成とすると、接合条件範囲が狭くなったと考えられる。
そして、この場合、上記表2から、円筒形部品3の下面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数が0.36以下になるように構成すれば、超音波接合後にバンプ下地にダメージが発生することを防止できる。即ち、上記静止摩擦係数が0.36以下になるように、円筒形部品3の下面の平滑性やステージ2の上面の面粗さを適宜設定するように構成すれば良い。つまり、ステージ2の上面の面粗さは、表2中の各値に制約されることはない。
次に、本発明の基になった、超音波接合の実行時の各要素(条件)の接合品質への影響について、図7ないし図14を参照しながら考察する。
まず、図7は、本発明の第4の実施例を示すものである。尚、第1の実施例と同一構成には、同一符号を付している。この第4の実施例においては、図7に示すように、半導体素子4を単品にしてステージ2の上面に載置し、樹脂基板(フレキシブル基板12)11との超音波接合を実施した。この場合、樹脂基板11に補強板13を取り付けた効果を調べるために、補強板13を取り付けた場合と、取り付けなかった場合と、更に、補強板13を取り付けた場合には接着剤の厚さ寸法を種々変更した場合とについて、超音波接合し、バンプ下地のダメージの有無を調査してみた。この調査結果を、下記の表3に示す。尚、この場合のステージ2の上面の面粗さは、Rz1.6μmに設定した。また、超音波振動ヘッド10の振幅を1.3μm、発振時間を0.5秒と設定した。
Figure 0005018760
この表3から、補強板13が無い樹脂基板11(フレキシブル基板12)の場合、ダメージが発生した。そして、超音波接合後に、樹脂基板11(フレキシブル基板12)がバンプ接合位置で裏側(バンプと反対側)へ数μm膨らんでいることが観察された。この場合、フレキシブル基板12(樹脂基板11)の変形量が大きいほど、ダメージ発生が激しいという傾向が見られた。
これに対して、フレキシブル基板12(樹脂基板11)に補強板13を接着することにより、ダメージが低減することがわかった。即ち、ダメージの発生しない接合条件(超音波振動ヘッド10の振幅)範囲は、補強板13の貼付けにより大幅に拡大することがわかった。これは、超音波接合中のフレキシブル基板12の変形が抑制されることから、ランダムな振動(特に、ダメージが発生し易いz方向の振動成分)が抑制されようになり、ダメージの発生を防止できるためであると考えられる。
ここで、フレキシブル基板12(樹脂基板11)に補強板13を接着する際の接着剤14の厚さの影響について説明する。上記表3に示すように、接着剤14の厚さ寸法の違いによりダメージ発生状況が異なった。これは、接着剤14の厚さ寸法の違いによってフレキシブル基板12の振動状態が変化したためであると考えられる。これにより、フレキシブル基板12に補強板13を接着して取り付けた実装構造体としての樹脂基板11の固有振動数が超音波振動ヘッド10の振動数と異なるように構成して、共振を防止することが必要であると考えられる。
次に、樹脂基板11(フレキシブル基板12)への補強板13の取り付けの有無の差によるダメージ発生状況について、超音波接合時の振動状態と対応させて考察する。この場合、レーザ・ドップラー振動測定装置により振動を測定することにより補強板13有無の差を調査した。まず、補強板13無しの樹脂基板11、即ち、フレキシブル基板12の振動を測定する場合、図8(a)に示すように、レーザ・ドップラー振動測定装置21、21により、超音波振動ヘッド10の端面と、樹脂基板11の端面とにレーザを照射して振動を測定した。この場合、補強板13無しの樹脂基板11、即ち、フレキシブル基板12は厚みが薄い(ポリイミド層12の厚み寸法tは25μm、Cu配線15の厚み寸法tは17μm、Ni層16の厚み寸法tは10μm、Au層17の厚み寸法tは1μmであり、厚み寸法の合計は、53μmである)ので、3枚のフレキシブル基板12を貼り合せたものを用意し、更に、この貼り合わせたものの端面に、レーザの反射を良くするためにAg色塗料を塗布した。
また、補強板13ありの樹脂基板11の振動を測定する場合は、図8(b)に示すように、レーザ・ドップラー振動測定装置21、21により、超音波振動ヘッド10の端面と、補強板13の端面とにレーザを照射して振動を測定した。この場合、フレキシブル基板12は薄いので、補強板13の端面で代用した。
振動測定結果を、図9(a)と図10(a)に示す。図9(a)中の実線は、補強板13無しの場合のフレキシブル基板12の端面の振動の包絡線を示し、図9(a)中の破線は、補強板13無しの場合の超音波振動ヘッド10の端面の振動の包絡線を示す。図10(a)中の実線は、補強板13有りの場合の補強板13の端面の振動の包絡線を示し、図10(a)中の破線は、補強板13有りの場合の超音波振動ヘッド10の端面の振動の包絡線を示す。
また、図9(b)は、補強板13無しの場合の、超音波振動ヘッド10の振幅の大きさと、ダメージの発生状況との関係を示す。丸印はダメージ無し、×印は大きいダメージ有り、三角印は小さいダメージ有りを示す。この場合、超音波振動ヘッド10の振幅が0.8μmのとき、ダメージが発生しないことがわかる。
また、図10(b)は、補強板13有りの場合の、超音波振動ヘッド10の振幅と、ダメージ発生状況との関係を示す。丸印はダメージ無し、×印は大きいダメージ有り、三角印は小さいダメージ有りを示す。この場合、超音波振動ヘッド10の振幅が0.6〜2.0μmの全範囲で、ダメージが発生しないことがわかる。尚、図9(b)中のA1表示は、図9(a)に示す振動測定の条件であり、図10(b)中のB2表示は、図10(a)に示す振動測定の条件である。
また、図9(a)と図10(a)から、フレキシブル基板12の端面(補強板13無し)で観測された揺れ(ランダム振動)が、補強板13有りの場合は無くなったことがわかる。この揺れ(ランダム振動)が無くなることと、補強板13有りの場合(フレキシブル基板12に補強板13を接着した場合)にダメージが低減したこととを考え合わせると、補強板13によりフレキシブル基板12のランダムな振動(ダメージを発生し易い振動)が抑制され、ダメージの発生を防止できると考えられる。
次に、図8(c)に示すように、半導体素子4単品をステージ2の上面にセットし(真空吸引のみで治具による固定なしとして移動可能なように構成した)、超音波接合時の半導体素子4の振動状態を調査した。即ち、レーザ・ドップラー振動測定装置21、21により、超音波振動ヘッド10の端面と、半導体素子4の端面とにレーザを照射して振動を測定した。その結果、図11に示すように、半導体素子4は超音波振動ヘッド10の発振開始直後から僅かに振動していることがわかった。図11において、実線は、半導体素子4の振動を示し、破線は、超音波振動ヘッド10の振動を示す。
尚、図11は、超音波接合開始後、10ms経過後の状態(10ms経過時点の前後の状態)を示す。上記半導体素子4が、超音波振動ヘッド10の発振開始直後から僅かに振動していることは、従来の常識とは異なり新規に発見された現象であり、本発明の基礎となる。即ち、半導体素子4の僅かな振動が、ダメージ低減に有効であることがわかった(図10(b)参照)。比較のため、半導体素子4をステージ2の上面に固定して超音波接合した場合には、同じ接合条件の場合でもダメージが発生した(図12(a)参照)。
尚、図12(b)は、半導体素子4をステージ2の上面に固定する構成を示している。この場合、半導体素子4を素子固定用アルミ板23に接着剤24により接着し、上記素子固定用アルミ板23をステージ2の上面にアルミ板固定用耐熱テープ25で貼り付け固定している。
次に、図8(d)に示すように、半導体素子4を接合した円筒形部品3をステージ2の上面にセットし(真空吸引のみで治具による固定なしとして移動可能なように構成した)、超音波接合時の円筒形部品3の振動状態を調査した。即ち、レーザ・ドップラー振動測定装置21、21により、超音波振動ヘッド10の端面と、円筒形部品3の上端部の周面とにレーザを照射して振動を測定した。また、円筒形部品3の下端面とステージ2の上面との間に固体潤滑剤を塗布した構成において、超音波接合時の円筒形部品3の振動状態を調査した。固体潤滑剤を塗布しない構成の調査結果を図13に示し、固体潤滑剤を塗布した構成の調査結果を図14に示す。
これら図13、14から、固体潤滑剤塗布により、超音波接合初期に見られた揺れ(円筒形部品3、即ち、嵩高部品の傾きと考えられる)の振動が無くなった。この場合、前述したように、固体潤滑剤により、円筒形部品3の下端面とステージ2の上面との間の静止摩擦係数が低下することから、円筒形部品3の下端部の動きが円筒形部品3の上端部の動きと合うようになり、傾きが低下し、Z方向の振動成分が減少するため、バンプ下地のダメージが低減すると考えられる。また、超音波接合完了後に過剰な振動エネルギーが加わっても、それを逃がすことができ、バンプ下地のダメージを防止できると考えられる。尚、円筒形部品3、即ち、嵩高部品は、背が低い方が傾きが小さくなり、バンプ下地のダメージ防止には有利である。
次に、図15に示すように、半導体素子4を接合した円筒形部品3をステージ2の上面にセットし(真空吸引のみで治具による固定なしとして移動可能なように構成した)、超音波接合時(超音波接合条件は第1の実施例と同じ)の円筒形部品3の振動状態、特には、円筒形部品3の上部と下部のそれぞれの振動を調査した。即ち、レーザ・ドップラー振動測定装置21、21により、円筒形部品3の上端部の周面と、円筒形部品3の下端部の周面とにレーザを照射して振動を測定した。この測定結果を図16に示す。図16において、円筒形部品3の上端部の振動を実線で示し、円筒形部品3の下端部の振動を破線で示す。
上記図16から、円筒形部品3の上端部と下端部は、ほぼ同じ方向に振動していることがわかった。この場合、2つのレーザ・ドップラー振動測定装置21、21は、反対方向から測定するように配設されているので、図16のグラフでは、片方を反転させて考える必要がある。すなわち、発振開始直後から円筒形部品3が傾くことなく良好にスライドしていることがわかる。
次に、円筒形部品3をX方向に移動可能、且つ、円筒形部品3の傾きを防止する構成の種々の実施例を図17ないし図27を参照して説明する。
図17は、本発明の第5の実施例を示すものであり、片側の1本のガイドレール18だけで円筒形部品3をガイド支持するように構成したものである。
図18は、本発明の第6の実施例を示すものであり、上記第5の実施例のガイドレール18に加えて、X方向に移動可能なクランパー26により円筒形部品3を挟んで支持するように構成したものである。上記クランパー26は、ステージ2上でガイド軸(スプリング機構含む)27によりX方向に移動可能なように構成されている。この構成の場合、所定以上の力が円筒形部品3に作用すると、クランパー26と一緒に移動する構成となっている。尚、クランパー26のつめ26a、26bを可動なように構成しても良い。
図19は、本発明の第7実施例を示すものであり、X方向に移動可能な2個のクランパー26、28により円筒形部品3を挟んで支持するように構成したものである。上記クランパー26、28は、ステージ2上でガイド軸(スプリング機構含む)27、29によりX方向に移動可能なように構成されている。
図20は、本発明の第8の実施例を示すものであり、この第8の実施例では、円筒形部品3の両側を凹面を有するストッパー部材30、31により挟んで支持するように構成している。ストッパー部材30、31は、ステージ2上にピン32を支点として回動可能に設けられており、スプリング33により円筒形部品3を狭持する方向に付勢されている。この構成の場合、所定以上の力が円筒形部品3に作用すると、ストッパー部材30、31が動き、円筒形部品3が移動する。
図21は、本発明の第9の実施例を示すものであり、第9の実施例が上記第8の実施例と異なるところは、ストッパー部材30、31を、それぞれ2個のスプリング33、34により円筒形部品3を狭持する方向に付勢するように構成した点である。
図22は、本発明の第10の実施例を示すものであり、この第10の実施例では、ステージ2上において支持ブロック35をガイドレール18、19によりX方向に移動可能なように設け、この支持ブロック35に形成された収納部に円筒形部品3を嵌合固定するように構成した。尚、支持ブロック35の下面は、ステージ2上ですべり易いような平滑な面となっている。
図23は、本発明の第11の実施例を示すものであり、第10の実施例と異なるところを説明する。この第11の実施例では、支持ブロック37に挟み角3〜5度のテーパー部37aを設けた。このテーパー部37a内に円筒形部品3を収容固定するように構成した。支持ブロック37には、テーパー部37a内から円筒形部品3を押し出すためのピンを挿入する貫通孔37bが形成されている。また、支持ブロック37の下面は、ステージ2の上面でスライドし易いような平滑面となっている。尚、ガイド18、19は省略しても良い。
図24及び図25は、本発明の第12の実施例を示すものであり、この第12の実施例では、円筒形部品3の外周部に凸部、例えば鍔状部3bが設けられている場合に、ガイドレール18、19の上端部に上記鍔状部3bをガイドする凸部18a、19aを設けた。
図26及び図27は、本発明の第13の実施例を示すものであり、この第13の実施例では、ステージ2の上面に、円筒形部品3の内部に嵌合する円柱状部36を突設し、この円柱状部36に円筒形部品3を嵌合させるように構成した。この場合、嵌合させた状態で、円柱状部36の外周面部と円筒形部品3の内周面部との間に、例えば200μm程度の隙間が形成される構成となっている。これにより、円筒形部品3は±200μm程度移動することが可能な構成となっている。尚、円柱状部36の上面部と円筒形部品3の内底面部との間にも、適切な隙間が形成される構成となっている。
次に、円筒形部品3のアスペクト比(円筒形部品3の高さをH、直径をDとしたときのH/D)を変えた場合の超音波接合後のダメージ発生状況を調査した。超音波接合条件は第1の実施例の場合と同じである。尚、第1の実施例の円筒形部品3のアスペクト比は1である。調査結果は、下記の表4のようになった。
Figure 0005018760
この表4において、スライド治具とは、図17〜図27に示す構成、即ち、円筒形部品3をX方向に移動可能、且つ、円筒形部品3の傾きを防止する構成のことである。上記表4から、次に述べることがわかった。即ち、アスペクト比が大きくなると、円筒形部品3の傾きが大きくなり、ダメージが発生し易くなった。また、円筒形部品3の下面と超音波接合装置のステージ2の上面との間の摩擦係数を小さくすると、円筒形部品3がスライドし易くなり、すなわち、円筒形部品3の傾きが小さくなり、ダメージが低減する。また、スライド治具を用いた場合、アスペクト比が大きい場合であっても、ダメージ低減効果がある。
図28及び図29は、本発明の第14の実施例を示すものであり、この第14の実施例には、本発明の超音波接合方法を適用して製造した燃焼圧センサ(圧力検出装置)41を示す。図28は燃焼圧センサ41の全体構成を概略的に示す断面図であり、図29はハウジング42のパイプ部43の先端部近傍を拡大して示す断面図である。尚、この燃焼圧センサ41は、自動車のエンジンヘッドに取り付けられて、エンジンの燃焼室内の圧力を検出するセンサである。上記燃焼圧センサ41の具体的構成は、特開2006−194736号公報に記載されている。
上記燃焼圧センサ41を製造する場合、センシング用検出素子44を円筒形状部品(金属ステム)45の受圧部46の外面に予めガラス接合した後、センシング用検出素子44の接合用電極にAuバンプ(いずれも図示していない)を形成する。その後、フレキシブル基板47(の接合用電極)をセンシング用検出素子44(のAuバンプ)に本発明の超音波接合方法により超音波接合する。そして、接合部をアンダーフィル樹脂(図示していない)により補強する。
次いで、フレキシブル基板47をハウジング42内に通した後、円筒形状部品45とパイプ部43とを溶接する。フレキシブル基板47の端部48を回路基板49に半田付けした後、コネクターケース50をハウジング42に組付ける。
一方、メタルケース51と受圧用ダイヤフラム52とを溶接した部材53を、円筒形状部品45に溶接する。このとき、部材53及び円筒形状部品45の内部に圧力伝達部材54を収容しておき、受圧用ダイヤフラム52で受けた圧力を圧力伝達部材54を介して受圧部46ひいてはセンシング用検出素子44へ伝達する構成となっている。
上記第14の実施例によれば、フレキシブル基板47の接合用電極をセンシング用検出素子44のAuバンプに本発明の超音波接合方法により超音波接合するように構成したので、センシング用検出素子44のバンプ下地にダメージが発生することを防止することができる。
本発明の第1の実施例を示す超音波接合装置(部品セット部)の縦断面図 半導体素子の接合用電極部分の縦断面図 樹脂基板の接合用電極部分の縦断面図 ステージ及び円筒形部品の斜視図 本発明の第2の実施例を示す図3相当図 本発明の第3の実施例を示す図1相当図 本発明の第4の実施例を示す図1相当図 超音波接合時の各部の振動を測定するための構成を説明する図 補強板無しの場合の振動測定結果とダメージの有無の結果を示す図 補強板有りの場合の振動測定結果とダメージの有無の結果を示す図 半導体素子だけをステージ上でスライド可能に構成した場合の振動測定結果を示す図 (a)は半導体素子をステージ上で固定した場合のダメージの有無の結果を示す図、(b)は図1相当図 固体潤滑剤を塗布しない構成の振動調査結果を示す図 固体潤滑剤を塗布した構成の振動調査結果を示す図 超音波接合時の円筒形部品の振動を測定するための構成を説明する図 円筒形部品の振動測定結果を示す図 本発明の第5の実施例を示す図4相当図 本発明の第6の実施例を示す図4相当図 本発明の第7の実施例を示す図4相当図 本発明の第8の実施例を示すステージ及び円筒形部品の上面図 本発明の第9の実施例を示すステージ及び円筒形部品の上面図 本発明の第10の実施例を示す図4相当図 本発明の第11の実施例を示す図4相当図 本発明の第12の実施例を示す図4相当図 ステージ及び円筒形部品の側面図 本発明の第13の実施例を示す図4相当図 ステージ及び円筒形部品の縦断面図 本発明の第14の実施例を示す燃焼圧センサの縦断面図 燃焼圧センサの要部の拡大縦断面図
符号の説明
図面中、1は超音波接合装置、2はステージ、3は円筒形部品(嵩高部材)、4は半導体素子(第2の部材)、8はAuバンプ(金属バンプ)、10は超音波振動ヘッド、11は樹脂基板(第1の部材)、12はフレキシブル基板、13は補強板、14は接着剤、18、19はガイドレール、20はAuバンプ、21、22はレーザ・ドップラー振動測定装置、26はクランパー、27はガイド軸、28、29、30、31はストッパー部材、33、34はスプリングを示す。

Claims (18)

  1. 第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、
    超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、
    超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、
    前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、
    前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、固体潤滑剤を塗布したことを特徴とする超音波接合方法。
  2. 第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、
    超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、
    超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、
    前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、
    前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、前記嵩高部材の下面または前記ステージの上面の面粗度を静止摩擦係数が0.7以下になるように調整したことを特徴とする超音波接合方法。
  3. 前記第2の部材は、接合用電極としてAl電極が形成された半導体素子であると共に、前記Al電極の下地層としてSiO 膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の超音波接合方法。
  4. 前記第1の部材として樹脂基板を使用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の超音波接合方法。
  5. 前記ステージに減圧吸引用の孔を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の超音波接合方法。
  6. 前記金属バンプとして、Auバンプを用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の超音波接合方法。
  7. 第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、
    超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、
    超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、
    前記第1の部材として樹脂基板を使用し、
    前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板が接着剤層を介して予め接合された構造のフレキシブル基板を用い、
    前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、
    前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、固体潤滑剤を塗布したことを特徴とする超音波接合方法。
  8. 第1の部材と、嵩高部材上に固着された第2の部材とを金属バンプを介して超音波接合する方法において、
    超音波振動ヘッドに前記第1の部材を取り付け、
    超音波接合装置のステージの上面に前記嵩高部材を取り付けた場合に、前記嵩高部材が前記ステージの上面で発振開始直後からスライド可能なように構成し、
    前記第1の部材として樹脂基板を使用し、
    前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板が接着剤層を介して予め接合された構造のフレキシブル基板を用い、
    前記嵩高部材の傾きを防止する治具を前記ステージ上に設け、
    前記嵩高部材と前記ステージとの間の摩擦係数を小さくする手段として、前記嵩高部材の下面または前記ステージの上面の面粗度を静止摩擦係数が0.7以下になるように調整したことを特徴とする超音波接合方法。
  9. 前記補強板として、シリコン製、金属製、または、セラミックス製の板材を用いることを特徴とする請求項7または8記載の超音波接合方法。
  10. 前記接着剤として、厚さが20±10μmのエポキシ系接着フィルムを用いることを特徴とする請求項7または8記載の超音波接合方法。
  11. 前記樹脂基板として、超音波振動ヘッドと異なる固有振動数を持ち、補強板に予め樹脂成形した構造のフレキシブル基板を用いることを特徴とする請求項7または8記載の超音波接合方法。
  12. 前記フレキシブル基板として、ポリイミド系基材を用いることを特徴とする請求項7ないし11のいずれかに記載の超音波接合方法。
  13. 前記樹脂基板に設けられた接合用電極の表層部には、Au層が形成されていることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の超音波接合方法。
  14. 前記樹脂基板に設けられた接合用電極として、Auバンプを用いることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の超音波接合方法。
  15. 前記半導体素子に設けられたAl電極の上に、Auバンプが形成されていることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の超音波接合方法。
  16. 前記半導体素子に設けられたAl電極の表層部には、Au層が形成されていることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の超音波接合方法。
  17. 前記嵩高部材として中空構造部品を用いる場合、前記中空構造部品の固有振動数が、前記超音波振動ヘッドの振動数と異なるように構成したことを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の超音波接合方法。
  18. 前記嵩高部材として、ダイヤフラム部に圧力センサを接合したほぼ円筒状の金属ステムを用いるように構成したことを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の超音波接合方法。
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