JP3143841U - 超音波実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実装時に実装部品に対して加える荷重を増加させた場合であっても、実装部品の電極全てで好適な接合が得られる超音波実装装置を提供する。
【解決手段】超音波振動を発生する振動子、該振動子からの超音波振動を受けて電子部品を保持するボンディングツールにこれを伝える超音波ホーン、超音波ホーン及び振動子を支持するホーン支持部材、及び駆動軸を介してホーン支持部材に対してボンディングツールが電子部品を基板に押圧する際の荷重を与えるボイスコイルモータ、を有する実装装置に対し、押圧荷重が大きくなった場合のホーン支持部材及び超音波ホーンに発生するモーメントを相殺するための予圧を駆動軸とボンディングツール間に予め付与するツール付勢部材を該駆動軸とボンディングツール間に配する。
【選択図】図1

Description

本考案は、所謂ICチップ等の電子部品を基板に実装する際に用いられる実装装置に関する。より詳細には、該チップに設けられた電極を基板上の配線に対して接合する際等に用いられ、チップに対して基板方向に向かう荷重を付加しつつ該チップに対して当該荷重の付加方向とは異なる方向に沿った超音波振動を更に加える、所謂フリップチップボンディングを行う超音波実装装置に関する。
従来の超音波実装装置は、例えば特許文献1において従来の技術として示されるように、荷重の付加軸と連結され且つ該付加軸とは平行であって当該付加軸から離れた軸線上にて超音波ホーンを保持するブラケットを有する。より詳細には、チップに対する荷重は、ボイスコイルモータにより該付加軸と一致した軸線に沿った駆動力として発生される。当該ボイスコイルモータの駆動軸は、当該軸線に沿って駆動力即ち荷重を伝える。前述したブラケットはL字形状を有し、当該駆動軸と直交する方向に延在するL字の一方の直線部の一端で連結され、該軸線と平行な他方の直線部にて超音波ホーンを保持する。即ち、ボイスコイルモータ駆動軸の発する駆動力は、該軸線とは離れた位置に存在するL字ブラケットの直線部を介して、超音波ホーンに対して該軸線と平行な方向に荷重を伝える。超音波ホーンは、該ブラケットから受けた荷重を荷重の付加方向とは直交する方向に伝達し、再度荷重を付加軸に沿ったものとしてボンディングツールに伝える。該ボンディングツールは、超音波ホーンを介して伝えられた付加荷重を受け、該荷重の付加方向を前述した荷重の付加軸上に戻した上で、これをチップに伝える。従来構成では、前述した経路を経た荷重をチップに付加した状態で超音波ホーンから該ボンディングツールに対して荷重付加軸と異なる方向に超音波振動を加えることによって、チップの電極と基板の電極との接合を得ている。
特開平11−097493号公報 特開2000−077480号公報
昨今、実装されるチップが複合部品となりチップ形状が複雑になること、或いはチップの要接合電極の数が増加すること、に伴って電極接合の難易度が増し、接合の安定性の向上、接合強度自体の向上等が求められている。当該要求に対応するためには、接合時の付加荷重の増加が最も適当且つ適切な対応となる。しかし、特許文献1に開示する構成の場合のように、所謂L字ブラケットを使用した従来の所謂片持ちの超音波ホーンを用いた構成で付加荷重を大きくした場合、該ホーンやこれを支持するブラケットが撓んでしまう、或いは撓む方向への応力が発生してしまうといった現象が生じる恐れがある。このような現象が生じることによって、実装時にチップが傾いて実装位置がずれてしまう、実装状態が不安定な接合電極が生じる、等、更に極端な場合にはチップ等の損傷が生じる恐れもあった。また、このようなブラケットの撓み、或いは付加荷重に対して抗力となり得るモーメントの発生は、ボイスコイルモータから発せられる駆動力と実際にチップに対して加えるべき荷重との間に誤差を生じさせ、適正な荷重の制御が困難となるという問題も発生させる恐れがあった。
引用文献2においては、このような課題に対処するために、ボイスコイルモータから発せられる駆動力を荷重ベースで一旦受けることとし、該荷重ベースから直接的にボンディングツールに荷重を付加する構成が用いられている。当該構成によれば、荷重ベースを介してブラケットとボンディングツールに等しく駆動力の付加が為されることから前述したモーメント自体の発生は、かなり抑制されると考えられる。しかしながら、当該構成においても、荷重ベースからの荷重の付加が、荷重ベースの端部に配置されたボンディングツールを介して行われることとなり、実装部品に加えられるべき荷重がある程度以上増加した場合には、やはり、上述したL字ブラケット或いは超音波ホーンの撓み或いは当該荷重に起因した前述したモーメントの発生を考慮する必要があると思われる。また、荷重ベースから荷重が付与されるボンディングツール端部、即ちボンディングツールにおける荷重ベースとの接触部分は球面として形成されているため、接触点を中心としたホーン側の撓み、傾き等の生じる可能性も大きくなる恐れがある。
本考案は、以上の状況に鑑みて為されたものであり、実装部品に対して加えるべき荷重が高荷重となった場合であっても、L字ブラケット及び超音波ホーンの撓み、及び所謂ボンディングツールに加えられ得るモーメントの発生を抑制し、実装部品に対して加える荷重の調整を正確に行うことを可能とする所謂超音波実装装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本考案に係る超音波実装装置は、所定の付加軸に沿って荷重を付加した状態で実装部品の電極を基板上の配線電極に対して押圧すると共に該付加軸とは異なる方向の成分を有する超音波振動を電極に加えることによって、該電極と配線電極との接合を為す超音波実装装置であって、付加軸に沿って配置されて該付加軸に沿った下端部にて電子部品を保持するボンディングツールと、超音波振動を発生する振動子と、付加軸とは異なる方向に延在して所定の位置にて超音波振動を伝達可能にボンディングツールを保持し、一方の端部において振動子と接続される超音波ホーンと、超音波ホーンの一方の端部近傍にて該超音波ホーンを支持するホーン支持部材と、所定の付加軸と平行な駆動力を発生する駆動手段と、駆動手段及びホーン支持部材と連結されてホーン支持部材に駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、駆動力伝達部材とボンディングツールとの間に配置されて、駆動力伝達部材よりホーン支持部材に伝達された駆動力によってホーン支持部材及び超音波ホーンに発生するモーメントを相殺する付勢力を予圧として駆動力伝達手段とボンディングツールとの間に予め発生させるツール付勢部材と、を有することを特徴としている。
なお、上述した超音波実装装置において、ツール付勢部材においてボンディングツールと当接する付勢部材当接部と、ボンディングツールにおける付勢部材当接部と当接するツール当接部と、の少なくとも一方は半球面形状を有することが好ましい。また、ボンディングツールにおけるツール付勢部材との当接部分は、該ボンディングツールに対して超音波周波数での定在波が生じた場合の定在波における節の位置に配置されることが好ましい。
本実用新案によれば、チップに加えられる荷重が増加した場合であっても、超音波ホーン或いはブラケット等のたわみを抑制し、且つ前述したモーメントも抑制した状態にて、ボンディングツールの軸線に沿って直接チップへの荷重付加を行うことが可能となる。また、本実用新案によれば、前述したモーメント等の影響を排除することが可能となる効果により、チップに加えるべき荷重を細かく且つ正確に調整することが可能となる。また、本実用新案によれば、ボンディングツールに対して加えられる荷重が変化した場合であっても、超音波ホーン等の撓みを相殺するように与圧の調整を行うことが可能となる。また、予圧部材がボンディングツールに接触した状態であっても、該ボンディングツールは接触点まで振動が可能である。更にボンディングツールに生じる定在波に対してこれを阻害することなく安定して与圧を与えることも可能となる。
本実用新案の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。図1は、本実用新案の一実施形態に係る超音波実装装置の部分断面を含んだ主要部の側面概略図である。本実施形態に係る超音波実装装置100は、実装ヘッド本体10、Z軸本体駆動手段50、及びX軸駆動手段60を有する。Z軸本体駆動手段50は、本体駆動用モータ51、ボールネジ53、Z軸ガイドレール55、及びZ軸スライダ57を有する。実装ヘッド本体10はZ軸スライダ57に固定され、該Z軸スライダ57はZ軸ガイドレール55によりZ軸方向に摺動自在に支持されると共に、ボールネジ53と係合している。本体駆動用モータ51はボールネジ53を軸中心に回転させ、Z軸スライダ57はボールネジ53の回転に伴ってZ軸ガイドレール55上を摺動する。Z軸ガイドレール55はX軸駆動手段60におけるX軸スライダ61によって支持される。X軸スライダ61(X軸駆動手段60)は公知のボールネジ等からなる一軸の駆動機構によって構成される。
実装ヘッド本体10は、ボンディングツール11、超音波ホーン13、振動子15、前述したL字ブラケットでホーン支持部材17、回動・摺動部材39、一対の回転軸受21、ボイスコイルモータに例示される駆動手段25、ロック手段27、ボンディングツール11に付勢力を加えるツール付勢部材45、スライドブロック31、及び直動軸受33を有する。スライドブロック31は、前述したZ軸スライダ57により直接支持される部材となり、上下方向(駆動手段の駆動方向であるZ軸方向)に貫通孔を有する筐体或いは枠状の構造を有する。スライドブロック31の上部には駆動手段25が配置され、該駆動手段25と上方端部が連結された略円筒形状の回動・摺動部材39は、前述したスライドブロック31の上下の貫通孔を介してスライドブロック31の内部から外部下方に向けてZ軸方向に延在する。
ボンディングツール11は略パイプ構造を有する部材であって、回動・摺動部材39と同軸となるようにZ軸方向に延在するように配置される。ボンディングツール11は上端部において不図示の真空排気系と連通する排気ポート11aを有し、下端部の開口においてICチップ等の実装部品1を吸着保持する。また、当該ボンディングツール11は所定の付加軸に沿って実装部品1に対して押圧荷重を付加する。超音波ホーン13は、Z軸に直交するY軸方向に軸心が延在するように配置される略円錐形状を有する。ここで、超音波ホーン13は、当該円錐形上の先端の細くなった部分において前述したボンディングツール11と連結されこれを保持する。該超音波ホーン13は、後端において超音波振動を発する振動子15と連結される。該振動子15の発した超音波振動は超音波ホーン13に与えられ、先端に伝わってゆくにつれて形状効果によって増幅されてボンディングツール11まで伝達される。伝達される超音波振動はZ軸に対して直交するY軸方向の振動であり、当該振動がボンディングツール11を介して実装部品1の下部電極1aに伝達される。実装対象である基板3上の電極3aに対して下部電極1aが所定の付加荷重を伴って押圧された状態で当該超音波振動が与えられることによって、これら電極の接合が為される。
ホーン支持部材17は、前述したようにYZ平面(図の紙面に平行な面)に延在するように配置されるL字形状を有する。ホーン支持部材17は、Z軸方向に延在するように配置された該L字の一方の直線部の端部(Z軸下方端部)において超音波ホーン13の後端近傍を支持する。ホーン支持部材17のY軸方向に延在する他方の直線部の端部は回動・摺動部材39のZ軸下方端部と連結される。該回動・摺動部材39はZ軸方向に延在し、且つボンディングツール11と同軸となるように配置される円筒状の部材である。該回動・摺動部材39は、同じく同軸にてZ軸方向に延在する直動軸受33によって、Z軸方向に摺動可能に支持される。また、直動軸受33はZ軸に延在した状態での上端部及び下端部において、回転軸受21を介して、スライドブロック31によりZ軸(回動・摺動部39の軸心を中心として)周りに回転可能に支持される。
また、ホーン支持部材17は、前述した回動・摺動部材39との連結領域において、当該回動・摺動部材39と連結される面と反対側の面でツール付勢部材45と連結される。ツール付勢部材45は、回動・摺動部材39と同軸に配置されるネジ状部材45aとナット状の固定用部材45bとから構成される。ネジ状部材45aは、頂部(ボンディングツール11の上端部との接触部分)が半球状のボルト状の部材であって、ネジ部分の端部はホーン支持部材17に設けられたネジ孔部17aにねじ込まれる。該ネジ孔部17aの中心軸は、回動・摺動部材39の中心軸と一致している。ツール付勢部材45は、ネジ状部材45aの頂部がボンディングツール11の上端部と接触した状態を保つように、ネジ状部材45aのネジ孔部17aへのねじ込み量の調整が行われ、適切な位置において固定用部材45bによるネジ状部材45aの軸方向の変位が規制される。ツール付勢部材45は、当該状態でのホーン支持部材17からのネジ状部材45の突き出し量を調整することによって、回動・摺動部材39によるボンディング操作前の段階からボンディングツール11に対して予め付勢される予圧力の調整が為される。
例えば、回動・摺動部材39からホーン支持部材17及び超音波ホーン13を介してボンディングツール11に加えられるボンディング荷重が大きくなった場合、通常はホーン支持部材17或いは超音波ホーン13に対する撓み、或いは当該撓みを生成する起因となる回動・摺動部材39下端部を略中心とする回転モーメントが生じる。しかしながら、予め当該モーメントに抗する予圧力をボンディングツール11と回動・摺動部材39との間に存在させておくことにより、当該モーメントを相殺し、撓みの発生を効果的に抑制することが可能となる。また、本実用新案の如くネジ状部材45aの突き出し量を調整することにより、ボンディング操作時に必要とする荷重に応じた予圧力の提供を可能としている。なお、本実施形態では、ツール付勢部材45は、ネジ状部材45aとナット状の固定部材45bとから構成されこととしている。しかしながら、予めボンディングツール11に対して軸方向の予圧力を付勢可能であると共に、当該付勢力を調整可能な構成であれば、当該構成に限定されない。
実装ヘッド本体10は、X軸駆動手段及びZ軸駆動手段により実装部品1を吸着保持した状態にてX軸及びZ軸各々の方向に駆動される。ここで、上述したように回動・摺動部材39からボンディングツール11に至る構成が重力に対して凡そフリーといえる状態に維持された場合、当該駆動操作時において個々の構成の慣性により実装ヘッド10に対して該構成が不測の動作を行う可能性がある。このような不測の動作の発生を防止する観点から、本実施形態においてはロック手段27を配することとしている。該ロック手段27は、エアシリンダ27aと、該エアシリンダ27aと連結して伸縮可能なシリンダピン27bとから構成される。シリンダピン27aは、回動・摺動部材39の軸方向中央部に配された外方に拡径してなるフランジ部39aに当接可能であり、上方側の回転軸受21と協働して該フランジ部39aを挟持することで、スライダブロック31に対する回動・摺動部材39の固定を為している。尚、エアシリンダ27aにはエアの供給及び排出を為す構成が付随するが、図面の簡略化のために図示を省略する。
なお、超音波ホーン13を介してボンディングツール11にY軸方向の縦の超音波振動を伝達した場合、該ボンディングツール11には該超音波ホーンとの接合部分を中心とした所謂定在波(超音波振動の伝達方向から見た場合の横振動)が発生する。超音波振動を効率的に用いて電極間の接合を行おうとした場合、ボンディングツール11に保持された実装部品1の電極1aは、当該定在波において最も振幅の大きな所謂振動の腹の位置に配置されることが好ましい。従って、超音波ホーン13との接合位置からボンディングツール11が保持する実装部品1の電極1aまでの距離は、当該定在波の周期上当該条件を満たす長さとなるように設計される。また、ボンディングツール11の上端であってツール付勢部材45と接触する部分は、当該部分が超音波振動をした場合には、当該接触部分より超音波振動のエネルギーがボンディングツール11外部に漏洩する恐れがある。このため、当該接触位置は、ボンディングツール11における定在波の節の位置と一致することが好ましい。また、当該配置とすることによって、ツール付勢部材45とボンディングツール11との超音波周期での摺動接触による損傷の発生も防止できる。
また、振動子15から超音波ホーン13に加えられる振動は、ホーン円錐部13aにおいて振幅の変化等を生じるが基本的には該超音波ホーン13を振動させる定在波として伝えられる。この場合、該超音波ホーン13中に定在波を最も効果的に存在させようとした場合、当該超音波ホーン13の支持は該定在波の振動の所謂節の部分で為されることが好ましい。このため、ホーン支持部材17は、超音波ホーン13の一方の端部(円錐部13aの拡径側の端部)近傍に存在する該定在波の節において、これ支持する。
次に、上述した実施形態からなる超音波実装装置100が実際に基板3に対して実装部品1を実装する際の各構成の動作について述べる。実装工程に際し、実装ヘッド本体10は、Z軸本体駆動手段50及びX軸駆動手段60によって実装部品1の供給位置まで搬送される。その際、ロック手段27は、回転軸受21と共にフランジ部39aを挟持することによって、回動・摺動部材39、ホーン支持部材17、振動子15、ツール付勢部材45、超音波ホーン13及びボンディングツール11の実装ヘッド10に対する不測の移動を規制する。実装ヘッド本体10がボンディングヘッド11の先端部にて実装部品1を吸着保持すると、該実装ヘッド本体10は、Y軸方向についての基板搬送を行う不図示の基板搬送系によって所定位置まで駆動された基板3の上方所定位置まで、Z軸本体駆動手段50及びX軸駆動手段60によって搬送される。なお、基板3の上方に実装部品1が搬送される間に、不図示の画像処理系等により、基板の配置、所定のXY軸に対するズレの程度、実装部品1の保持姿勢等が求められ、ボンディング時に実装部品1がとるべき姿勢に対するズレの総量が求められる。実装ヘッド本体10がZ軸本体駆動手段によって下降する際に、個々の軸方向の駆動手段によるXY平面内での位置補正、及び不図示のθ駆動系により回動部材19を回動させてなる、所謂θ補正と称呼された保持姿勢の補正操作が為される。
下降が進行して実装部品1の電極1aが基板3上の電極3aと当接する直前位置である所定高さまで下降したことが不図示のセンサにより検知されると、ロック手段27による回動・摺動部材39の固定が解除される。実装部品の下降は更に継続され、実装部品1が基板3に当接すると、該下降操作が停止される。なお、当接時においては駆動手段25として所謂ボイスコイルモータを用いることによって実装部品1と基板3との当接による衝撃は抑制されている。また、これにより実装部品1の電極1aは、無負荷に近い状態で基板上電極3aと当接するとなる。ここで、あらためて駆動手段25が回動・摺動部材39を駆動させ、ホーン支持部材17が超音波ホーン13の両端部に対して略均等に付加荷重を加え、更にボンディングツール11を介して所定の荷重を実装部品1に加えることとなる。その際、ツール付勢部材45によって、回動・摺動部材39とボンディングツール11との間に予め予圧が付与されていることにより、回動・摺動部材39下端部を中心とする回転モーメントを相殺することが可能となる。所定の荷重が実装部品1に加えられた状態で、超音波ホーン13を介して振動子15が超音波振動をボンディングツール11に与えることにより、実装部品電極1aと基板電極3aとの接合が為される。
以上述べたように、本発明においては、従来為されていた超音波ホーン13の一方の端部からの荷重付加に際し、ホーン支持部材17及び超音波ホーン13に加えられる回転モーメントを相殺する予圧を予め付与することとしている。従って、従来技術で問題となる荷重の増加に伴うL字状ブラケットの撓みや超音波ホーン作用する回転モーメントを無くすることが可能となる。更に、ボンディングツール11とツール付勢部材45との当接位置を、ボンディングツール11に発生する定在波の節の位置と一致させている。従って、ボンディングツール11からツール付勢部材45を介しての超音波エネルギーの漏洩を防止でき、超音波ホーン13への荷重の付加とボンディングツール11への超音波振動の伝達とが安定的且つ正確に実行されることとなる。
なお、ツール付勢部材45とボンディングツール11との当接部分については、荷重の伝播、振動に対する当接状態の維持の観点から種々の形態が考えられる。当該形態について、次に述べる。図2及び図3は、図1におけるツール付勢部材45とボンディングツール11との当接部分及びその近傍のみを拡大して示す図である。図2及び図3に示されるように、本形態では、ツール付勢部材45において実際にボンディングツール11と当接するネジ状部材45aの端部は、半球状の形状を有している。これに対し、ボンディングツール11において該ネジ状部材45aと当接する部分にはツール当接部11bが配置される。図2に示す実施形態では、ツール当接部11bにおいてネジ状部材45a当接面と当接する部分は平坦面とされている。当該構成とすることによって、ツール当接部11bの当接面がボンディングツール11における定在波の節の位置から若干のずれが生じた場合であっても、振幅方向の出の接触点の位置ずれを吸収することができる。したがって、ツール付勢部材45は、所定の荷重を一定の予圧を、常にボンディングツール11と回動・摺動部材39との間に付与することを可能とする。
しかしながら、当該形態の場合、超音波ホーン13を介してボンディングツール11に伝えられる超音波振動のエネルギーは、ツール付勢部材45を介して回動・摺動部材39等に漏洩してしまう可能性がある。また、互いの部材の当接部分において超音波周期での摺動が生じることから、これら部材各々の接合、摩耗、破損等を生じる可能性もある。これに対し、図3に示す実施形態の場合、ツール当接部11bも半球形状としている。当該形態の場合、超音波振動のエネルギーの漏洩を最も効果的に抑制できる。しかしながら、当該形態の場合、荷重の付加が一点において為されることから所謂応力集中によるネジ状部材45aにおける当接部或いはツール当接部11bの摩耗、破損等の劣化による短寿命化が懸念される。従って、当該形態とした場合、当接部分に対する例えばDLC膜(ダイヤモンド状カーボン膜)のような、硬度と耐磨耗性とを有する薄膜のコーティング、或いはこのような素材からなる当該部材の製造を為すことが好ましい。
なお、以上述べた実施形態は本実用新案の形態を制限するものではなく、好適な一態様を示している。従って、例えばエネルギーの漏洩よりも当接状態の確保を優先しようとした場合、ネジ状部材45a端部の形状を半球状ではなく、平面状或いは該ネジ状部材45aの中心軸と直交する方向の軸を有する円柱の一部からなる形状としても良い。或いは、ツール当接部11bの構造をボンディングツール11の軸と直交する方向の軸を有する円柱の一部からなる形状としても良い。
以上述べたように、本発明はICチップ等の電子部品を基板に実装する際、即ち所謂フリップチップボンディングの工程に用いられる実装装置に対して好適に用いられる。しかしながら、本発明の適用対象は当該フリップチップボンディングの工程のみに限定されず、チップに設けられた電極を基板上の配線に対して接合する際等に用いられ、チップに対して基板方向に向かう荷重を付加しつつ該チップに対して当該荷重の付加方向とは異なる方向に沿った超音波振動を更に加えることによって所謂実装が為される種々の構成の接合工程にも適用可能である。
本発明の第一の実施形態に係る実装装置の主要部に関するものであって、当該装置を側面から見た状態の概略構成を示す図である。 図1に示す実施形態においてツール付勢部材45とボンディングツール11との当接部及びその近傍を拡大して示す図であって、ボンディングツール11におけるツール当接部11bの形状の一の態様を示す図である。 図1に示す実施形態においてツール付勢部材45とボンディングツール11との当接部及びその近傍を拡大して示す図であって、ボンディングツール11におけるツール当接部11bの形状の他の態様を示す図である。
符号の説明
1:実装部品、 3:基板、 10:実装ヘッド本体、 11:ボンディングツール、13:超音波ホーン、 15:振動子、 17:ホーン支持部材、 21:回転軸受、 25:駆動手段、 27:ロック手段、 29:付勢手段、 31:スライドブロック、 39:回動・摺動部材、 45:ツール付勢部材、 50:Z軸本体駆動手段、 51:本体駆動用モータ、 53:ボールネジ、 55:Z軸ガイドレール、 57:Z軸スライダ、 60:X軸駆動系、 61:X軸スライダ、 100:超音波実装装置

Claims (3)

  1. 所定の付加軸に沿って荷重を付加した状態で実装部品の電極を基板上の配線電極に対して押圧すると共に前記付加軸とは異なる方向の成分を有する超音波振動を前記電極に加えることによって、前記電極と前記配線電極との接合を為す超音波実装装置であって、
    前記付加軸に沿って配置されて前記付加軸に沿った下端部にて前記電子部品を保持するボンディングツールと、
    前記超音波振動を発生する振動子と、
    前記付加軸とは異なる方向に延在して所定の位置にて前記超音波振動を伝達可能に前記ボンディングツールを保持し、一方の端部において前記振動子と接続される超音波ホーンと、
    前記超音波ホーンの前記一方の端部近傍にて前記超音波ホーンを支持するホーン支持部材と、
    前記所定の付加軸と平行な駆動力を発生する駆動手段と、
    前記駆動手段及び前記ホーン支持部材と連結されて前記ホーン支持部材に前記駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、
    前記駆動力伝達部材と前記ボンディングツールとの間に配置されて、前記駆動力伝達部材より前記ホーン支持部材に伝達された前記駆動力によって前記ホーン支持部材及び前記超音波ホーンに発生するモーメントを相殺する付勢力を予圧として前記駆動力伝達手段と前記ボンディングツールとの間に予め発生させるツール付勢部材と、を有することを特徴とする超音波実装装置。
  2. 前記ツール付勢部材において前記ボンディングツールと当接する付勢部材当接部と、前記ボンディングツールにおける前記付勢部材当接部と当接するツール当接部と、の少なくとも一方は半球面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波実装装置。
  3. 前記ボンディングツールにおける前記ツール付勢部材との当接部分は、前記ボンディングツールに対して超音波周波数での定在波が生じた場合の前記定在波における節の位置に配置されることを特徴とする請求項1或いは2何れかに記載の超音波実装装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010123825A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Panasonic Corp 部品実装装置および部品実装方法
CN110614425A (zh) * 2019-09-05 2019-12-27 威海国升超声技术有限公司 一种动力偏置式超声波金属焊接装置

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