JP5016165B2 - 相対回転位置検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は2軸間の相対的回転位置を検出する装置に関し、例えば自動車のパワーステアリング軸に負荷されるねじり負荷を検出するためのトルクセンサとしての用途に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
相対的に回転可能な2軸のねじれ量を検出するやりかたとして、トーションバーを介して結合された入力軸及び出力軸にポテンショメータあるいはレゾルバ装置のような検出装置を設けることが従来からよく知られている。ポテンショメータを用いるものにあっては、入力軸に摺動子を設け、出力軸に抵抗を設けることで、摺動子の抵抗に対する接触位置が入力軸と出力軸の相対的回転位置に応じて変化し、これに対応するアナログ電圧を得るようになっている。レゾルバ装置を用いるものにあっては、入力軸と出力軸の両軸にレゾルバ装置を設け、これら両レゾルバ装置からの角度信号に基づいて相対回転量(ねじれ量)を検出する。一方、相対的に回転可能な2軸の回転ずれを検出するものとして、誘導コイルを用いたパワーステアリング用非接触トルクセンサーも開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ポテンショメータを用いるタイプの従来技術にあっては、機械的接触構造を持つため、接触不良や故障の問題が常につきまとう。また、温度変化によって抵抗のインピーダンス変化が起こるため、温度ドリフト補償を適切に行なわねばならない。また、従来の誘導コイルを用いたパワーステアリング用非接触トルクセンサとして知られたような回転ずれ検出装置は、微小な回転ずれに応じて生じるアナログ電圧レベルを測定する構成であり、その検出分解能において劣るものである。また、コイルの温度ドリフト特性を補償する必要があるのみならず、相対回転位置に応じてコイルに対する磁気結合を変化させる磁性体のリラクタンスや導電体の渦電流損にも温度ドリフト特性があり、これを適切に補償する必要がある。更に、自動車用のトルクセンサにあっては、安全対策上、デュアルセンサ構造であることが望まれる。
【0004】
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、温度特性の補償性能に優れ、デュアルセンサ構造化も容易な、相対的回転位置検出装置を提供しようとするものである。さらには、検出対象の相対的回転変位が微小でも高分解能での検出が可能な相対的回転位置検出装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う相対的回転位置検出装置は、相対的に回転可能な第1及び第2の軸の相対回転位置を検出する相対回転位置検出装置であって、前記第1の軸と共に回転し、第1乃至第4系列の開口窓パターンを持つ磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる外筒部と、前記外筒部内に挿入され、前記第2の軸と共に回転し、第1乃至第4系列の非磁性窓パターンを持つ磁性体からなる内筒部と、前記第1乃至第4系列にそれぞれ対応して設けられ、所定の交流信号で励磁される第1乃至第4のコイルとを具備し、各系列毎に前記開口窓パターンと前記非磁性窓パターンの配列が重複するように配置され、所定範囲にわたる相対回転位置に応じて各系列における開口窓と非磁性窓との重なり具合が変化し、第1系列における重なり具合の変化に対して第2系列における重なり具合の変化が差動特性を示し、第3系列における重なり具合の変化に対して第4系列における重なり具合の変化が差動特性を示し、第1及び第2系列の変化に対して第3及び第4系列の変化が所定のずれを示すように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置が設定されており、各系列に対応する前記コイルは各系列における前記開口窓と非磁性窓の重なり具合に応じたインピーダンスを示すことを特徴とする。
【0006】
このように相対変位する開口窓と非磁性窓との組み合わせからなる系列を4系列具えて成る検出装置の構造は、温度ドリフト特性を補償して正確な検出を可能にする上で有利である。また、安全対策上、二重系の検出出力を得るように構成する上で有利である。
例えば、前記第1系列に対応する第1のコイルの出力と前記第2系列に対応する第2のコイルの出力との差をとることで第1の交流出力信号を生成し、前記第3系列に対応する第3のコイルの出力と前記第4系列に対応する第4のコイルの出力との差をとることで第2の交流出力信号を生成し、前記第1及び第2の交流出力信号の振幅が前記所定範囲にわたる相対回転位置に応じて所定の異なる特性で変化するように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置を設定するとよい。2系列の出力の差をとることで、コイルインピターンスの温度ドリフト誤差をキャンセルすることができる。また、第1及び第2の交流出力信号は、二重系の検出出力として利用できる。
【0007】
前記第1及び第2の交流出力信号を合成して前記相対回転位置に応じた位相を示す交流信号を生成する第1回路と、前記第1及び第2の交流出力信号の一方を選択する第2回路とを更に具備することで、前記第1回路で得た前記相対回転位置に応じた位相を示す交流信号に基づき前記相対的回転位置を検出することと、前記第2回路で得た第1及び第2の交流出力信号のうち選択された交流出力信号の振幅レベルに基づき前記相対回転位置を検出すること、のどちらでもが可能な相対回転位置検出装置を提供することができる。例えば、通常は、第1回路の出力を用いて精度の良い位相検出方式で検出を行い、前記第1及び第2の交流出力信号の一方に異常が生じた場合には、前記第2回路で異常が生じていない方の前記交流出力信号を選択し、選択された交流出力信号の振幅レベルに基づき前記相対回転位置を検出することが可能である。こうして、検出精度と安全対策の双方を満足させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明しよう。
(1)第1実施例の構造
第1の実施例に係る相対回転位置検出装置の構造は、図1に示すように、概ね、円筒状の外筒部11と、その内部に非接触的に挿入される円筒状の内筒部12と、外筒部11の周囲に非接触的に配置されるコイル部10とを具える。後述するような外筒部11及び内筒部12における窓構造の4トラックに対応して、コイル部10には4つのコイル10a,10b,10c,10dがそれぞれ設けられている。この第1の実施例では、コイル10a〜10dのリング内に外筒部11が挿入され、その磁束が外筒部11及び内筒部12の軸線方向に生じる。図1では、各コイル10a〜10dは断面で示されている。
【0009】
外筒部11は相対的に回転しうる第1及び第2の軸1,2の一方(例えば第1の軸1)に結合されてそれと一体的に回転しうるようにされ、内筒部12は他方の軸(例えば第1の軸2)に結合されてそれと一体的に回転しうるようにされる。例えば、第1及び第2の軸1,2は図示しないトーションバーによって連結され、該トーションバーによる捩じれ変形の許す限りの限られた角度範囲で相対的に回転しうる。このようなトーションバーによって連結された2軸(入力軸と出力軸)の構造は、例えば自動車のパワーステアリング機構において知られるものであり、本実施例に係る相対回転位置検出装置は、パワーステアリング機構のトーションバーに負荷されるトルクを検出するためのトルクセンサとして応用できる。
【0010】
外筒部11は、肉薄の磁気シールド性(反磁性)の金属素材からなっている。そのような金属素材としては、例えば、銅のような非磁性で良導電体のものを用いるとよく、その他にはアルミニウムや真鍮あるいは非磁性ステンレススチールなど適宜のものを用いることができる。外筒部11には、軸方向に並んだ4列(4トラック)の開口窓21a,21b,21c,21dが穿たれている。図2に例示する展開図の如く、開口窓21a,21b,21c,21dの各列(トラック)には、円周方向に沿って複数の開口窓が所定間隔で設けられている。なお、1列(1トラック)における開口窓は1個だけであってもよい。
【0011】
内筒部12は、適宜の肉厚の円筒状の磁性体(例えば鉄やフェライトなどの強磁性体)からなっており、外筒部11の各列(トラック)の開口窓21a,21b,21c,21dにそれぞれ対応して、所定の配置で、非磁性窓22a,22b,22c,22dが設けられている。例えば、非磁性窓22a,22b,22c,22dは、内筒部12を構成する磁性体に穿たれた開口窓からなる。非磁性窓22a〜22dはそのような開口窓からなるものに限らず、磁気シールド性(反磁性)の素材からなっていてもよい。図2に例示する展開図の如く、非磁性窓22a,22b,22c,22dの各列(トラック)には、円周方向に沿って複数の非磁性窓が所定間隔で設けられている。1つのトラックにおいて設ける窓の所定間隔は等間隔である必要はなく、要するに、外筒部11の開口窓と内筒部12に非磁性窓との相関関係が、後述するような各トラック毎の所定の関係を満たすようになっていればよい。なお、外筒部11における1列(1トラック)における対応する開口窓21a〜21dが1個だけの場合はそれに対応する非磁性窓22a〜22dも1個だけであってよい。
【0012】
外筒部11において開口窓21aが設けられた円周と、内筒部12において非磁性窓22aが設けられた円周とが重なっており、1つのトラック(仮りにこれをAという)を形成している。このトラックAの円周を囲むようにコイル10aが配置される。外筒部11において開口窓21bが設けられた円周と、内筒部12において非磁性窓22bが設けられた円周とが重なっており、別のトラック(仮りにこれをBという)を形成している。このトラックBの円周を囲むようにコイル10bが配置される。外筒部11において開口窓21cが設けられた円周と、内筒部12において非磁性窓22cが設けられた円周とが重なっており、更に別のトラック(仮りにこれをCという)を形成している。このトラックCの円周を囲むようにコイル10cが配置される。外筒部11において開口窓21dが設けられた円周と、内筒部12において非磁性窓22dが設けられた円周とが重なっており、更に別のトラック(仮りにこれをDという)を形成している。このトラックDの円周を囲むようにコイル10dが配置される。各コイル10a〜10dは、それぞれの発生する磁界が他のコイルに影響を及ぼさないように、それぞれ磁性体製または反磁性体製のケース13a〜13d内に収納される。
【0013】
外筒部11の磁気シールド性(反磁性)の故に、1つのトラック例えばAにおける外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aとの重なり具合が、それに対応するコイル10aのインピーダンスを決定する。すなわち、外筒部11の開口窓21aに現われる、その下の内筒部12の磁性体の露出量がコイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスを左右する。外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aとが全面的に重複している状態では、コイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスが最小である。一方、外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aとがまったく重なっていない状態、つまり開口窓21aに内筒部12の磁性体が全面的に露出している状態では、コイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスが最大である。また、外筒部11の開口窓21aの略半分に内筒部12の非磁性窓22aが重なっている状態、つまり開口窓21aの略半分に内筒部12の磁性体が露出している状態では、コイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスは真中の中間値(最大値と最小値との中間の値)である。こうして、外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aとの重なり具合に応じて、コイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスが最大値から最小値の間で変化する。この外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aとの重なり具合は、検出対象たる第1の軸1と第2の軸2との間の相対回転位置に対応しているので、コイル10aのインダクタンスつまりインピーダンスは、検出対象たる相対回転位置に応じた値を示すことになる。
【0014】
他のトラックB〜Dにおける外筒部11の開口窓21b〜21dと内筒部12の非磁性窓22b〜22dとの関係も同様であり、それぞれに対応するコイル10b〜10dのインダクタンスつまりインピーダンスが、検出対象たる相対回転位置に応じた値を示すように配置されている。
ここで、各トラックA〜Dにおける外筒部11の開口窓21a〜21dと内筒部12の非磁性窓22a〜22dとの重なり具合が、検出対象たる相対回転位置に対して所定の位相差を持って変化するように、それぞれ設定される。
【0015】
図3は、各トラックA〜D毎の外筒部11及び内筒部12の各窓の相関関係を例示する図である。(b)は第1及び第2の軸1,2の相対回転位置が0つまり中立位置に対応する各トラック毎の窓の相対関係を示す。この相対回転位置は、この中立位置から左右方向に(時計方向及び反時計方向に)所定範囲で動く。(a)はその最左位置に対応する各トラック毎の窓の相対関係を示し、(c)はその最右位置に対応する各トラック毎の窓の相対関係を示す。
この実施例では、外筒部11の開口窓21b〜21d又は内筒部12の非磁性窓22b〜22dの円周方向の長さwの約半分の長さに相当する範囲が相対回転可能な範囲であるとしている。トラックAについて言うと、(a)に示す最左位置において、外筒部11の開口窓21aと内筒部12の非磁性窓22aが全く重なっておらず、コイル10aのインピーダンスは最大である。そして、(b)に示す中立位置において、外筒部11の開口窓21aに内筒部12の非磁性窓22aが約w/4だけ重なる。そして、(c)に示す最右位置において、外筒部11の開口窓21aに内筒部12の非磁性窓22aが約w/2だけ重なる。
【0016】
トラックBについて言うと、(a)に示す最左位置において、外筒部11の開口窓21bに内筒部12の非磁性窓22bが約w/2だけ重なり、(b)に示す中立位置において、外筒部11の開口窓21bに内筒部12の非磁性窓22bが約3w/4だけ重なり、そして、(c)に示す最右位置において、外筒部11の開口窓21bに内筒部12の非磁性窓22bが全面的に重なる。
トラックCについて言うと、(a)に示す最左位置において、外筒部11の開口窓21cに内筒部12の非磁性窓22cが全面的に重なり、(b)に示す中立位置において、外筒部11の開口窓21cに内筒部12の非磁性窓22cが約3w/4だけ重なり、そして、(c)に示す最右位置において、外筒部11の開口窓21cに内筒部12の非磁性窓22cが約w/2だけ重なる。
トラックDについて言うと、(a)に示す最左位置において、外筒部11の開口窓21dに内筒部12の非磁性窓22dが約w/2だけ重なり、(b)に示す中立位置において、外筒部11の開口窓21dに内筒部12の非磁性窓22dが約w/4だけ重なり、そして、(d)に示す最右位置において、外筒部11の開口窓21dに内筒部12の非磁性窓22dが全く重ならない。
【0017】
上記から明らかなように、相対回転位置に対するトラックAにおける窓21a,22aの重なり具合の変化に対して、トラックCにおける窓21c,22cの重なり具合の変化は、逆相つまり差動的である。また、相対回転位置に対するトラックBにおける窓21b,22bの重なり具合の変化に対して、トラックDにおける窓21d,22dの重なり具合の変化は、逆相つまり差動的である。そして、相対回転位置に対するトラックAにおける窓21a,22aの重なり具合の変化に対して、トラックBにおける窓21b,22bの重なり具合の変化は、1/4サイクル(つまり電気角で90度)のずれを示す。
【0018】
例えば、トラックAにおける各窓21a,22aの重なり具合の最左位置から最右位置までの略w/2の長さにわたる相対的変位において、該トラックAに対応するコイル10aに生じるインピーダンス変化が、サイン関数(若しくはコサイン関数)の1/4サイクルの範囲にわたる変化に対応するものとなるように、各窓21a,22aの形状を適切に設定することができる。図示の例では、外筒部11の開口窓21aが角のない丸みのある形状を成し、内筒部12の非磁性窓22dは長方形を成しているが、これに限らないのは勿論である。
【0019】
ここで、相対回転位置に関連する角度変数をθを用いて示して、トラックAに対応するコイル10aに生じる理想的なサイン関数特性のインピーダンス変化A(θ)を示すと、
A(θ)=P0+Psinθ
のような式で等価的に表せる。インピーダンス変化は負の領域に入らないため、上記式で、オフセット値P0は振幅係数Pよりも大きく(P0≧P)、「P0+Psinθ」は負の値をとらない。ここで、角度変数θは、各窓21a,22aの重なり具合が変化する範囲に相当するw/2の長さが、位相角π/2に相当するような関係で、検出対象たる相対回転位置に相関する若しくは比例する。最大変位範囲がw/2であるから、概ね、θは0〜π/2の範囲つまり電気角で略90度幅の範囲でのみ変化するものとしている。
【0020】
これに対して、トラックAの変化に対して差動的な変化を示すトラックCに対応するコイル10cに生じる理想的なインピーダンス変化C(θ)は、
C(θ)=P0−Psinθ
のようなマイナスサイン関数特性の式で等価的に表せる。
また、トラックAの変化に対して1/4サイクル(電気角にしてπ/2)変化を示すトラックBに対応するコイル10bに生じる理想的なインピーダンス変化B(θ)は、
B(θ)=P0+Pcosθ
のようなコサイン関数特性の式で等価的に表せる。
更に、トラックBの変化に対して差動的な変化を示すトラックDに対応するコイル10dに生じる理想的なインピーダンス変化D(θ)は、
D(θ)=P0−Pcosθ
のようなマイナスコサイン関数特性の式で等価的に表せる。なお、Pは1とみなして省略しても説明上不都合はないので、以下の説明ではこれを省略する。
【0021】
(2)回路構成例
図4は、図1に示された相対位置検出装置に適用される電気回路例を示す。なお、この回路構成は、図1に示された第1実施例の構造を持つ相対位置検出装置に限らず、他の実施例に係る構造を持つ本発明の相対位置検出装置のどれにおいても適用可能である。図4において、各コイル10a〜10dは可変インダクタンス要素として等価的に示されている。各コイル10a〜10dは、交流源30から与えられる所定の高周波交流信号(便宜上、これをEsinωtで示す)によって1相で定電圧又は定電流で励磁される。各コイル10a〜10dに生じる電圧Va,Vb,Vc,Vdは、下記のように、検出対象たる相対回転位置に対応する前記角度変数θに応じた上記各トラックA〜D毎のインピーダンス値に応じた大きさを示す。
Va=(P0+sinθ)sinωt
Vb=(P0+cosθ)sinωt
Vc=(P0−sinθ)sinωt
Vd=(P0−cosθ)sinωt
図5(a)は各コイル10a〜10dに生じる電圧Va,Vb,Vc,Vdをθ成分についてのみ模式的に示すグラフである(時間tの成分は示していない)。
【0022】
演算器31は、下記のように、トラックAに対応するコイル10aの出力電圧Vaと、それに対して差動変化するトラックCに対応するコイル10cの出力電圧Vcとの差を求め、角度変数θのサイン関数特性の振幅係数を持つ交流出力信号を生成する。
Va−Vc=(P0+sinθ)sinωt−(P0−sinθ)sinωt
=2sinθsinωt
演算器32は、下記のように、トラックBに対応するコイル10bの出力電圧Vbと、それに対して差動変化するトラックDに対応するコイル10dの出力電圧Vdとの差を求め、角度変数θのコサイン関数特性の振幅係数を持つ交流出力信号を生成する。
Vb−Vd=(P0+cosθ)sinωt−(P0−cosθ)sinωt
=2cosθsinωt
【0023】
こうして、検出対象たる相対回転位置に相関する角度変数θを含む2つの周期的振幅関数(sinθとcosθ)によってそれぞれ振幅変調された2つの交流出力信号「2sinθsinωt」と「2cosθsinωt」が得られる(以下、係数の「2」は省略する。)。これは、従来からレゾルバとして知られた検出器のサイン相出力信号sinθsinωt及びコサイン相出力信号cosθsinωtと同等のものである。図5(b)は、演算器31及び32から出力されるサイン相出力信号sinθsinωt及びコサイン相出力信号cosθsinωtを、θ成分についてのみ模式的に示すグラフである(時間tの成分は示していない)。なお、サイン相及びコサイン相という呼び名、及び2つの交流出力信号の振幅関数のサイン、コサインの表わし方は便宜的なものであり、一方がサインで他方がコサインでありさえすれば、どちらをサインと言ってもよい。すなわち、Va−Vc=cosθsinωtで、Vb−Vd=sinθsinωtである、と表現してもよい。
【0024】
ここで、温度ドリフト特性の補償について説明すると、温度に応じて各コイル10a〜10dのインピーダンスが変化し、その出力電圧Va〜Vdも変動する。しかし、これらを演算合成したサイン及びコサイン関数特性の交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtにおいては、「Va−Vc」及び「Vb−Vd」の演算によって、コイルの温度ドリフト誤差が完全に補償されるので、温度ドリフトによるコイルインピーダンス変化の影響を受けないものとなる。
従って、精度のよい検出が可能である。
【0025】
本実施例においては、演算器31、32から出力される2つの交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtに基づき、位相検出方式と電圧検出方式の両方で相対回転位置検出(トルクセンサへの応用の場合はトルク検出)を行うことができるようになっている。
こ場合の位相検出方式としては、例えば本出願人の出願に係る特開平9−126809号公報に示された技術を用いて構成するとよい。例えば、一方の交流出力信号sinθsinωtをシフト回路33で電気的に90度シフトすることで、交流信号sinθcosωtを生成し、これと他方の交流出力信号cosθsinωtを加算器34及び引算器35で加算合成及び減算合成することで、sin(ωt+θ)およびsin(ωt−θ)なる、θに応じて進相および遅相方向に位相シフトされた2つの交流信号(位相成分θを交流位相ずれに変換した信号)を生成する。そして、位相シフトされた交流信号sin(ωt+θ)およびsin(ωt−θ)のゼロクロスをコンパレータ36.37で検出し、進相の検出交流信号sin(ωt+θ)のゼロクロス検出パルスLpと、遅相の検出交流信号sin(ωt−θ)のゼロクロス検出パルスLmとを生成して、ディジタル処理装置40に入力する。ディジタル処理装置40では、基準信号sinωtのゼロ位相時点から進相のゼロクロス検出パルスLpの発生時点までの時間差を計測することで、進相の位相ずれ量+θをディジタル検出し、基準信号sinωtのゼロ位相時点から遅相のゼロクロス検出パルスLmの発生時点までの時間差を計測することで、遅相の位相ずれ量−θをディジタル検出する。温度ドリフトやその他の誤差要因による誤差±δは、進相の位相ずれ量+θにも遅相の位相ずれ量−θにも同方向・同量で含まれるので、ディジタル処理装置40において、更に、進相及び遅相の位相検出値+θ,−θ同士を加算又は減算することを含む所定の演算を行うことで、誤差±δを除去した正確な位相検出データθを得ることができる。ディジタル処理装置40としては、例えば汎用のマイクロコンピュータを用いることができる。
【0026】
このような進相及び遅相の位相検出値+θ,−θを用いた補償演算によって、コイルの出力を差動演算することで除去しきれなかった温度ドリフト誤差成分を完全に除去することができる。すなわち、演算器31,32における差演算では、コイルインピーダンスの温度ドリフト誤差を補償することができるが、外筒部11及び内筒部12を構成する反磁性金属のうず電流損あるいは磁性金属の鉄損の温度ドリフト成分までは補償できない。しかし、この位相検出方式における上記のような進相及び遅相の位相検出値+θ,−θを用いた補償演算によって、コイル出力を差動演算することでは除去しきれなかった温度ドリフト誤差成分までも完全に除去することができる。
【0027】
電圧検出方式のための回路は、演算器31、32から出力される2つの交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtをそれぞれ整流器38,39で整流することにより、それぞれの振幅係数成分sinθ、cosθに対応するアナログ電圧V(sinθ)、V(cosθ)を得るようにすることで構成される。この場合、相対回転位置検出のためには、一方の交流出力信号sinθsinωt又はcosθsinωtのみを整流してアナログ電圧V(sinθ)又はV(cosθ)を得るようにすれば足りるのであるが、デュアル検出機能のために、両方の交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtをそれぞれ整流して、検出対象たる相対回転位置に相関する角度変数θに対して互いに逆特性の関数特性を示す2つのアナログ電圧V(sinθ)及びV(cosθ)を発生するようにしている。すなわち、この2つのアナログ電圧V(sinθ)及びV(cosθ)の特性は、図5(b)に示す「Va−Vc」と「Vb−Vd」の変化特性と同じである。このような逆特性の2系列の検出電圧は、自動車に搭載されるトルクセンサの冗長的安全対策として要求されるデュアル検出性能を満たすことができるものである。通常は、検出したアナログ電圧V(sinθ)及びV(cosθ)の一方が利用され、一方の検出系列に故障が生じた場合に、故障の起きていない方の検出系列の出力V(sinθ)又はV(cosθ)が利用される。例えば、通常は出力選択回路41で所定の一方の系列の検出電圧V(sinθ)又はV(cosθ)を選択出力する一方で、故障検出回路42で2つの系列の検出電圧V(sinθ)及びV(cosθ)の状態を監視して異常の有無を検出し、断線によるレベル低下等の異常が検出されたならば、異常のない方の検出電圧V(sinθ)又はV(cosθ)を選択出力するように出力選択回路41を制御する。出力されたアナログ電圧はそのまま利用してもよいし、ディジタル変換して利用てもよい。
【0028】
ここで、各交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtの振幅関数sinθ及びcosθがとり得る変化の範囲(検出範囲)は、1サイクル(2π)全部ではなく、図3を参照して説明したように、略1/4サイクル(略π/2の幅つまり90度の範囲)である。図5では、この検出範囲を実線で示している。このように各交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtの振幅関数sinθ及びcosθがとり得る変化の範囲を、略1/4サイクル(略π/2の幅つまり90度の範囲)に制限したことにより、図5に実線で示したように、実効ある2系列の検出電圧V(sinθ)及びV(cosθ)を生成することができる。これに伴い、位相検出方式において、測定される位相の範囲も略1/4サイクル(略π/2の幅つまり90度の範囲)であるが、相対回転の範囲が元々狭いため、これで十分に精度のよう位相検出を行うことができる。
なお、上記例において、格別の演算器31,32を使用せずに、コイル10aと10cを逆相接続し、また、コイル10bと10dを逆相接続することで、それぞれの差「Va−Vc」及び「Vb−Vd」に相当する出力交流信号を得るように、回路を単純化して構成してもよい。
【0029】
(3)窓パターンの変更例
外筒部11の開口窓21a〜21dの形状及びその配列パターン及び内筒部12の非磁性窓22a〜22dの形状及びその配列パターンは、各トラックA〜D毎の開口窓21a〜21dと非磁性窓22a〜22dとの相関関係が上述の所定の関係(サイン関数特性及びコサイン関数特性)を満たすようになっていればよく、様々なバリエーションがありうる。図6は、かかる窓パターンの別の一例を示す展開図である。A〜Dのトラックが順番に並んでいる必要はなく、各窓パータンのバランスを考慮して(例えば開口窓パターンを穿った場合のバランスを考慮して)適当な並びであってよい。また、窓の形状は、方形に限らず、円形、楕円形、三角形、など任意の形状であってよい。
【0030】
(4)非磁性窓の製造法例
次に、内筒部12の非磁性窓22a〜22dを、磁気シールド性(反磁性)の素材で構成する場合の製造方法例について説明する。
その一例は、内筒部12の本体を鉄等の強磁性の肉薄筒体で構成し、その外周に全体に銅のような所定の反磁性体をめっきし、その後、形成すべき非磁性窓22a〜22dのパターンでめっきした反磁性体が残されるように、不要部分の反磁性体をエッチングで除去する方法である。
別の例は、内筒部12を2重筒体で構成し、該2重筒体の内側を鉄等の強磁性の筒体で構成し、該2重筒体の外側を銅若しくは真鍮のような反磁性金属製の肉薄筒体で構成し、該外側の肉薄反磁性金属製筒体に、形成すべき非磁性窓22a〜22dのパターンが残されるように開口窓を設け、該開口窓から内側の強磁性筒体が露出するようにする方法である。この場合、内筒部12の2重筒体が一体的に回転するようにしてもよいし、あるいは外側の肉薄反磁性金属製筒体のみが回転し、内側の強磁性筒体は回転しないようにしてもよい。
【0031】
更に別の例は、内筒部12の本体をプラスチックのような非磁性筒体又は銅若しくは真鍮のような反磁性金属製の肉薄筒体で構成し、その外周に鉄のような所定の強磁性体を所定のパターンで形成することで、形成すべき非磁性窓22a〜22dのパターンが非磁性体又は反磁性体で残されるようにする方法である。この場合、強磁性体を所定のパターンで形成する方法として、外周に全体に鉄のような所定の強磁性体をめっきし、その後、形成すべき非磁性窓22a〜22dのパターンで強磁性体が除去されるようにエッチングする方法がある。強磁性体を所定のパターンで形成する別の方法として、フェライト等の強磁性粉体を所定のパターンで溶着または焼成することで、所望の非磁性窓22a〜22dのパターンが残されるようにする方法がある。
更に別の例として、内筒部12の本体を鉄等の強磁性の筒体で構成し、その外周に所定のパターンでレーザ焼き付けを行い、レーザ焼き付けした部分が非磁性化されることで、形成すべき非磁性窓22a〜22dのパターンを形成されるようにする方法がある。
【0032】
(5)変形例の構造
本実施例に係る相対回転位置検出装置を自動車のパワーステアリング機構におけるトルクセンサとして使用する場合、前述の通り、第1の軸1と第2の軸2がトーションバーで連結される。トーションバーとしては鉄のような磁性体金属が用いられることがある。その場合、本実施例に係る相対回転位置検出装置の内筒部12の内側に磁性体のトーションバーが挿入された状態となるので、バイアスがかかり、非磁性窓22a〜22dの効果が低下すること(検出感度の低下)があるかもしれない。そのような検出感度の低下に対処するためには、図7に示すように、内筒部12の内側であってかつ磁性体製トーションバー3の外側に、銅又は真鍮のような肉薄反磁性金属製筒体14を挿入するようにするとよい。それによって、中心の磁性体製トーションバー3が磁気シールドされて、検出感度に影響を与えないようにすることができる。
【0033】
(6)第2の実施例
図8は、本発明の第2の実施例に係る相対回転位置検出装置を示す。図8の実施例は、コイル部10の構造が図1に示すものと相違している。その他の構造は図1に示す実施例と同様であってよい。図8(a)はコイル部10を断面で示した概略斜視図であり、(b)は1つのトラック(例えばトラックA)に対応する部分の径方向断面略図である。1つのトラック(例えばトラックA)のコイル部10においては、円周方向(トラック方向)に所定間隔(例えば(b)に示すように180度の間隔)で複数の(例では2つの)鉄心コア16a1,16a2が配置され、それぞれにコイル10a1,10a2が配置される。鉄心コア16a1,16a2の端部から外筒部11及び内筒部12の径方向に向かって各コイル10a1,10a2による磁束が生じる。外筒部11の開口窓21aの円周方向の長さが各鉄心コア16a1,16a2の長さwに略対応しており、かつ、図示のように一方の鉄心コア16a1の端部が開口窓21aに完全に重なるときに他方の鉄心コア16a2の端部が開口窓21aに完全に重ならないような関係となるように、複数の開口窓21aの配置パターンが決定される。すなわち、外筒部11の回転位置がどのような位置であっても、鉄心コア16a1及び16a2の開口窓21aに対する重なりの合計量が一定であるようになっている。よって、図8の例における2つのコイル10a1,10a2の出力を加算合計した信号は、図1の例における1つのコイル10aの出力と同じ特性を示す。こうして、図8の例におけるトラックAの2つのコイル10a1,10a2の出力の加算合計信号は、図1の例におけるコイル10aの出力信号Vaと同様に、外筒部11と内筒部12の相対回転位置に応じた開口窓21aと非磁性窓22aとの重なり具合に対応するものとなる。
【0034】
他のトラックB〜Dも、同様に、鉄心コアに巻設された2個のコイル10b1,10b2、10c1,10c2、10d1,10d2でコイル部が構成され、各2つのコイルの出力を加算合計した信号が、各トラックB〜Dの検出出力信号Vb〜Vdとなる。各トラックA〜Dの検出出力信号Va〜Vdの処理の仕方は、前述の実施例と同様である。
なお、図8(a)では、図示の便宜上、各トラックA〜Dのコイルが同じ機械角で配置されている(軸方向にそろっている)ように示されているが、これに限らず、それぞれ任意の関係であってよい。
【0035】
また、1トラックにおける鉄心コアつまりコイルの数は2個に限らず、それ以上の偶数個であってもよい。その場合、同相のコイル(例えば10a1と同じ関係のコイル)を円周上で等間隔に配置するとよい。そうすれば、コイルを配置した鉄心コアの回転中心からの芯ずれがあっても、それによる誤差を同相加算によって相殺することができる。図9はその一例を示すためのもので、トラックAに対応する部分の径方向断面略図である。コイル10a1と外筒部11の開口窓21aとの関係と、コイル10a1’と外筒部11の開口窓21aとの関係とが、同相であり、コイル10a1に対してコイル10a1’は180度対称位置に配置されている。また、コイル10a2と外筒部11の開口窓21aとの関係と、コイル10a2’と外筒部11の開口窓21aとの関係とが、同相であり、コイル10a2に対してコイル10a2’は180度対称位置に配置されている。図9の例では、外筒部11の開口窓21aに対する関係が同相であるコイルが2個設けられているが、これは3個以上であってもよい。同相コイルが3個の場合は、各コイルの配置間隔は120度とする。それに合わせて、開口窓21aの長さw及び数は、適宜に設計される。
図8、図9に示されたようなコイルの配置構造によれば、コイルの磁束が、その内側の筒部の表面を通り易くなるので、中心寄りに磁性体製のトーションバーが存在していても、その影響を受けにくいというメリットがある。よって、図7に示したような反磁性金属製筒体14を挿入する必要性が薄れる。
【0036】
(7)第2実施例の変形例
図8の変形例として、サイン相のトラックAとマイナスサイン相のトラックCにおける外筒部11及び内筒部12の窓配列を共通化し、また、コサイン相のトラックBとマイナスコサイン相のトラックDにおける外筒部11及び内筒部12の窓配列を共通化することができる。図10はその一例を示す。図10の(a)に示すように、外筒部11は、見かけ上、トラックAに対応する開口窓21aの列と、トラックBに対応する開口窓21bの列とからなる2列構成である。内筒部12も同様に、見かけ上、トラックAに対応する非磁性窓22aの列と、トラックBに対応する非磁性窓22bの列とからなる2列構成である。図10の(b)はトラックAに対応する部分の径方向断面略図、(c)トラックBに対応する部分の径方向断面略図、である。
【0037】
図10(b)に示すように、トラックAに対応するコイル10a1,10a2と同一円周上に、トラックCに対応するコイル10c1,10c2が配置される。この場合、コイル10a1に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係と、コイル10c1に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係とが、逆相となり、サインとマイナスサインの関係が満たされている。また、前述の通り、コイル10a1に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係と、コイル10a2に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係も逆相とされ、同様に、コイル10c1に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係と、コイル10c2に対する外筒部11の開口窓21aの対応関係も逆相とされる。勿論、コイル10a1,10a2の出力が加算合計されてトラックAに対応する出力信号Vaが得られ、コイル10c1,10c2の出力が加算合計されてトラックCに対応する出力信号Vcが得られる。
【0038】
同様に、図10(c)に示すように、トラックBに対応するコイル10b1,10b2と同一円周上に、トラックDに対応するコイル10d1,10d2が配置される。この場合、コイル10b1に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係と、コイル10d1に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係とが、逆相となり、コサインとマイナスコサインの関係が満たされている。また、前述の通り、コイル10b1に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係と、コイル1ba2に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係も逆相とされ、同様に、コイル10d1に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係と、コイル10d2に対する外筒部11の開口窓21bの対応関係も逆相とされる。勿論、コイル10b1,10b2の出力が加算合計されてトラックBに対応する出力信号Vbが得られ、コイル10d1,10d2の出力が加算合計されてトラックDに対応する出力信号Vdが得られる。
【0039】
(8)第3の実施例
本発明の第3の実施例に係る相対回転位置検出装置は、二重系のアナログ電圧検出方式のみを採用し、位相検出方式は採用しないタイプのものである。この第3の実施例に係る相対回転位置検出装置の外観斜視図は、概ね図1あるいは図8と同様であってよいため、図示を省略し、図1あるいは図8を援用する。図11は、この第3の実施例に係る相対回転位置検出装置における外筒部11の開口窓23a〜23dの各トラックA〜D毎の配置パターン例と、内筒部12の非磁性窓24a〜24dの各トラックA〜D毎の配置パターン例とを示す展開図である。トラックA及びBの開口窓23a,23bの長さはwであり、トラックC及びDの開口窓23c,23dの長さは略w/2である。内筒部12の各非磁性窓24a〜24dの長さはwである。この例でも、1つの開口窓23aの長さwの半分の長さw/2が相対回転可能範囲つまり検出対象範囲であるとしている。トラックC及びDの開口窓23c,23dの長さは略w/2であるのに対して、それに対応する内筒部12の非磁性窓24c,24dの長さはwであるが故に、検出対象範囲であるw/2の幅全体にわたって、トラックC及びDのコイル10c,10dのインピーダンスは変化しない。
【0040】
図11における各トラック毎の外筒部11の開口窓23a〜23dと内筒部12の非磁性窓24a〜24dの対応関係は、例えば、相対回転位置が最左位置のときの状態を示している。この場合は、トラックAについては、長さwの外筒部11の開口窓23aと長さwの内筒部12の非磁性窓24aは全く重なっておらず、コイル10aのインピダンスは最大である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれて、外筒部11の開口窓23aと内筒部12の非磁性窓24aの重なり面積が増し、最右位置では開口窓23aの半分が非磁性窓24aの半分に重なる。これによって、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、最大値から中間値まで変化する。
一方、トラックCについては、相対回転位置が図示の最左位置のとき、w/2の長さの外筒部11の開口窓23cが、wの長さの内筒部12の非磁性窓24cの半分に重なることで、w/2の長さの開口窓23cがすべて非磁性窓24cに重なり、コイル10cのインピダンスは最小値である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれても、w/2の長さの外筒部11の開口窓23aはwの長さの内筒部12の非磁性窓24aの中を移動するだけであり、コイル10cのインピダンスは最小値を維持する。
【0041】
また、トラックBについては、相対回転位置が図示の最左位置のとき、wの長さの外筒部11の開口窓23bの半分がwの長さの内筒部12の非磁性窓24bの半分に重なっており、コイル10bのインピダンスは中間値である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれて、外筒部11の開口窓23bと内筒部12の非磁性窓24bの重なり面積が減少し、最右位置では開口窓23bは非磁性窓24bとまったく重ならない。これによって、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、中間値から最大値まで変化する。
一方、トラックDについては、相対回転位置が図示の最左位置のとき、w/2の長さの外筒部11の開口窓23dが、Wの長さの内筒部12の非磁性窓24dの半分に重なることで、w/2の長さの開口窓23cがすべて非磁性窓24cに重なり、コイル10dのインピダンスは最小値である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれても、w/2の長さの外筒部11の開口窓23dはwの長さの内筒部12の非磁性窓24dの中を移動するだけであり、コイル10dのインピダンスは最小値を維持する。
【0042】
図12(a)は、図11に示した第3の実施例における回路例を示し、トラックAのコイル10aとトラックCのコイル10cを直列接続し、その接続点から第1系列の出力信号V(x)sinωtを出力する。また、トラックBのコイル10bとトラックDのコイル10dを直列接続し、その接続点から第2系列の出力信号V(−x)sinωtを出力する。第1系列の出力信号V(x)sinωtは、下記のように、トラックAのコイル10aのインピーダンスに応じた電圧VaとトラックCのコイル10cのインピーダンスに応じた電圧Vcとの比に相当する振幅レベルを持つ。同様に、第2系列の出力信号V(−x)sinωtは、トラックBのコイル10bのインピーダンスに応じた電圧VbとトラックDのコイル10dのインピーダンスに応じた電圧Vdとの比に相当する振幅レベルを持つ。上述から明らかなように、Va,Vbが相対回転位置の変化に応じた可変値、Vc,Vdが一定値である。
V(x)sinωt=[Va/(Va+Vc)]sinωt
V(−x)sinωt=[Vb/(Vb+Vd)]sinωt
このように、出力信号V(x)sinωtの振幅レベルが2つのコイル10a,10cのインピーダンスの比で表わされることにより、コイルインピーダンスの温度ドリフト誤差を解消した出力信号を得ることができる。出力信号V(−x)sinωtの場合も同様に、コイルインピーダンスの温度ドリフト誤差を解消したものとなっている。
【0043】
各系列の出力信号V(x)sinωt,V(−x)sinωtは、それぞれ整流器38、39で整流され、検出対象たる相対回転位置を示すアナログ出力電圧V(x)、V(−x)を得る。このアナログ出力電圧V(x)、V(−x)の一例を示すと図12(b)のようである。一方の系列(トラックA及びCの比の系列)のアナログ出力電圧V(x)の変化特性に対して、他方の系列(トラックB及びDの比の系列)のアナログ出力電圧V(−x)の変化特性は、逆特性を示す。こうして、検出対象たる相対回転位置に応じた二重系の出力信号を得ることができ、自動車のステアリング軸のトルクセンサとして使用する場合の安全基準を満たすことができる。アナログ出力電圧V(x)、V(−x)を更にディジタル信号に変換して利用してもよいことは、前述と同様である。勿論、この第3の実施例においても、外筒部11の開口窓と内筒部12の非磁性窓の配置パターンは、図11に示したものに限らず、上記のような逆特性の二重系の出力信号V(x)、V(−x)を最終的に得ることができるものであればよく、様々な変形があり得る。
【0044】
(9)第3の実施例の変形例
上記第3の実施例の変形例として、外筒部11及び内筒部12の窓配列を2トラック構成とする例を図13に示す。図13の(a)はコイル部を断面で示す概略斜視図、(b)は外筒部11及び内筒部12の展開図、(c)は回路図である。図13に示すように、外筒部11は、見かけ上、トラックAに対応する開口窓25aの列と、トラックCに対応する開口窓25cの列とからなる2列構成である。内筒部12も同様に、見かけ上、トラックAに対応する非磁性窓26aの列と、トラックCに対応する非磁性窓26cの列とからなる2列構成である。トラックAに対応するコイル10aと同一円周上にトラックDに対応するコイル10dが配置され、トラックCに対応するコイル10cと同一円周上にトラックBに対応するコイル10bが配置される。
【0045】
図13(b)の展開図は、例えば、相対回転位置が最左位置のときの状態を示しているものとする。この場合は、トラックAについては、長さwの外筒部11の開口窓25aと長さwの内筒部12の非磁性窓26aは全く重なっておらず、コイル10aのインピダンスは最大である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれて、外筒部11の開口窓25aと内筒部12の非磁性窓26aの重なり面積が増し、最右位置では開口窓25aの半分が非磁性窓26aの半分に重なる。これによって、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、最大値から中間値まで変化する。
一方、トラックCについては、相対回転位置が図示の最左位置のとき、wの長さの外筒部11の開口窓25cの半分が、wの長さの内筒部12の非磁性窓26cの半分に重なることで、コイル10cのインピダンスは中間値である。この位置から相対回転位置が最右位置に向かうにつれて、外筒部11の開口窓25cと内筒部12の非磁性窓26cとの重なり面積が増し、最右位置では開口窓25cの全部が非磁性窓26cに重なる。これによって、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、中間値から最小値まで変化する。
コイル10aと同じ位置に配置されたトラックDのコイル10dのインピーダンスは、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、最大値から中間値まで変化する。また、コイル10cと同じ位置に配置されたトラックBのコイル10bのインピーダンスは、相対回転位置が最左位置から最右位置まで変化する間で、中間値から最小値まで変化する。
【0046】
図13(c)に示すように、コイル10aと10cとが差動接続され、その出力信号が整流器38で整流される。また、コイル10bと10dとが差動接続され、その出力信号が整流器39で整流される。これによって、コイル10aと10cの差動出力信号V(y)に対して、コイル10bと10dの差動出力信号V(−y)が、図13(d)に示すように逆特性の関係となり、二重系の出力信号が得られる。また、コイルの差動接続によってコイルインピーダンスの温度ドリフト誤差が除去される。
【0047】
(4)第4の実施例
図1に示された実施例のように、リング状のコイル10a,10b,10c,10dを隣接して配置する構成においては、コイル間のクロストーク若しくは干渉の問題が生じるおそれがある。磁性または反磁性体からなる磁気シールド用のケーシング13a〜13dは、そのようなクロストーク若しくは干渉の問題を解消するための手段である。これに似てはいるが、別の手段としては、相互干渉が問題とされないトラック同士を隣接させて配置するやり方である。すなわち、トラックAとCはクロストーク若しくは干渉が問題とならないので、トラックAとCを隣接して配置し、それぞれに対応するコイル10a,10cは、磁性または反磁性体からなる磁気シールド用の共通のケーシング内に納める。また、トラックBとDはクロストーク若しくは干渉が問題とならないので、トラックBとDを隣接して配置し、それぞれに対応するコイル10b,10dは、磁性または反磁性体からなる磁気シールド用の共通のケーシング内に納める。ここで、第4の実施例として提案するやり方は、コイルの時分割的励磁によってクロストーク若しくは干渉の問題を解決しようとするものである。
【0048】
図14は、その一例を示す回路図で、トラックA,Cに対応するサイン相とマイナスサイン相のコイル10a,10cを1ペアとして、ドライバ41から励磁交流信号sinωtを印加し、トラックB,Dに対応するコサイン相とマイナスコサイン相のコイル10b,10dを別の1ペアとして、ドライバ42から励磁交流信号sinωtを印加する構成からなる。デューティ比50%の時分割制御パルスTDMは、励磁交流信号sinωtの所定周期数に同期して“1”となり、次の所定周期数に同期して“0”となる。時分割制御パルスTDMが“1”のとき、アナログスイッチ43aがオンしてドライバ41をオンとし、励磁交流信号sinωtに応じた励磁電流をトラックA,Cに対応するサイン相とマイナスサイン相のコイル10a,10cのペアに印加する。このとき、トラックB,Dに対応するコサイン相とマイナスコサイン相のコイル10b,10dには励磁交流が印加されない。よって、クロストーク若しくは干渉が起こらない。差動アンプ45では、コイル10aの出力とコイル10cの出力の差をとり、前述のsinθsinωtに相当する信号を出力する。差動アンプ45の出力側に設けられたアナログスイッチ44aは、時分割制御パルスTDMが“1”のとき、アナログスイッチ43aに同期してオンとされ、差動アンプ45の出力信号sinθsinωtを出力する。
【0049】
一方、時分割制御パルスTDMが“0”のとき、アナログスイッチ43bがオンしてドライバ42をオンとし、励磁交流信号sinωtに応じた励磁電流をトラックB,Dに対応するコサイン相とマイナスコサイン相のコイル10b,10dペアに印加する。このとき、トラックA,Cに対応するサイン相とマイナスサイン相のコイル10a,10cには励磁交流が印加されない。よって、クロストーク若しくは干渉が起こらない。差動アンプ46では、コイル10bの出力とコイル10cd出力の差をとり、前述のcosθsinωtに相当する信号を出力する。差動アンプ46の出力側に設けられたアナログスイッチ44bは、時分割制御パルスTDMが“0”のとき、アナログスイッチ43bに同期してオンとされ、差動アンプ46の出力信号cosθsinωtを出力する。
各アナログスイッチ44a,44bの出力信号sinθsinωt,cosθsinωtは、図示を省略した整流器でそれぞれ整流することにより、相対回転位置に応じた2系列のアナログ出力電圧として利用することができる。このとき、対応するアナログスイッチがオフのタイムスロットでは、出力電圧を適宜ホールドしておけばよい。
【0050】
各アナログスイッチ44a,44bの出力信号sinθsinωt,cosθsinωtを位相検出方式で利用することも可能である。そのためには、対応するアナログスイッチがオンのタイムスロットでアナログバッファに出力信号sinθsinωt,cosθsinωtの波形を取り込んでホールドしておき、対応するアナログスイッチがオフのタイムスロットでホールドされた波形を読み出すことにより、時間的に連続する出力信号sinθsinωt,cosθsinωtを生成することが可能である。
【0051】
更に、図15は本発明の別の実施例を示すもので、(a)は概略斜視図、(b)は外筒部及び内筒部の展開図である。この実施例においては、外筒部11が、両側に非磁性及び非導電性のプラスチック等からなるリム50,51を有し、リム50,51に沿ってリング状の導電性物質が存在していない構成である。例えば、図1の例では、外筒部11の構成は、導電性円筒にいくつかの開口窓21a〜21dを開けてなる構成であるため、例えば、両側にリング状の導電性材質が残り、これが1巻きタイプの簡易なコイルとして作用し、その部分で電流が流れる等の現象が起こり、検出精度に影響を及ぼすことがありうる。これに対して、図15の例のように、外筒部11の両側に非磁性及び非導電性のプラスチック等からなるリム50,51を配置して、該リム50,51によって複数の導電性帯111,112,113,114,…の端部を把持する組立体構造とし、リム50,51に沿うリング状の導電性部分が存在しないように構成すれば、外筒部11の両側でのリング状の導電性物質の存在がなくなり、上記のような不都合が防止できる。コイル部10の構成は図1と同様であってよい。
【0052】
図15(b)の展開図に示すように、複数の導電性帯111,112,113,114,…は軸線に対して斜めに延びており、各導電性帯111,112,113,114,…の間の空間が開口窓211,212,213,…となっている。この場合、開口窓211,212,213,…は各トラックA〜Dに対応して分離されておらず、斜めに延びた開口窓211,212,213,…が、各トラックA〜Dに対応する位置で該トラックに対応する開口窓として機能する。よって、外筒部11においては、両側のリム50,51以外の中間部分においても、リング状の導電性物質が存在していない。これによっても、検出精度が向上される。
一方、内筒部12においては、非磁性窓221,222,223,…が軸方向に平行に延び、各トラックA〜Dに対して共通の位置で各々に対応する非磁性窓が配置されることになる。内筒部12においても、リング上の導電体部分が形成されることのないように図示のように非磁性窓を形成するのが、検出精度を向上させる上ではよい。しかし、必須ではない。内筒部12においては非磁性窓はめっき又はエッチング等の表面加工技術で形成可能であるため、組立体構造からなる外筒部11で使用されたリム50,51に相当する結合部材は不要であるため、図示していない。もちろん、必要に応じて内筒部12も両側にリムを設けた組立体構造としてもよい。
【0053】
図示の状態では、コイル10aに対応するトラックAにおいて、外筒部11の開口窓211,212,…と内筒部12の非磁性窓221,222,…との重なり具合が最大であり、コイル10cに対応するトラックCにおいて、外筒部11の開口窓211,212,…と内筒部12の非磁性窓221,222,…との重なり具合が最小である。よって、コイル10aに対応するトラックAがサイン相であるとすると、コイル10cに対応するトラックCがマイナスサイン相に相当する。また、コイル10bに対応するトラックBにおいて、外筒部11の開口窓211,212,…と内筒部12の非磁性窓221,222,…との重なり具合が1/2であり、コサイン相に相当している。また、コイル10dに対応するトラックDにおいて、外筒部11の開口窓211,212,…と内筒部12の非磁性窓221,222,…との重なり具合が逆の1/2であり、マイナスコサイン相に相当している。
【0054】
図15の例では、外筒部11の開口窓211,212,…を軸線に対して斜めに形成したが、これに限らず、内筒部12の非磁性窓221,222,…の配置が軸線に対して斜めになるようにしてもよい。あるいは、両方の窓が互いに逆向きに軸線に対して斜めに形成されていてもよい。この開口窓211,212,…の配列の傾き角度等は、適宜に設計変更される。要は、各コイル10a〜10dのインピーダンスが、所定の範囲の相対回転位置に応じて所定の範囲(90度未満)のサイン、コサイン、マイナスサイン、マイナスコサインという関数特性で変化するようになっていればよい。図15の実施例におけるコイル周辺の電気回路の構成は、既に述べたものと同様の構成を採用してよい。
【0055】
図1あるいは図8,図15等の実施例において、トラック数が4個であるが、それ以上設けてもよい。
また、図15に示したような外筒部11及び内筒部12において導電体のリングが形成されるようことのないように構造を工夫することは、4トラック構造タイプのものに限らず、図11や図13に示したような2トラック構造タイプのものにも適用可能であるのはもちろんである。
【0056】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、検出対象たる相対回転位置に応じて相対変位する開口窓と非磁性窓との組み合わせからなる系列を4系列具えてなる構造であるから、温度ドリフト特性を補償して正確な検出を可能にすることができ、また、安全対策上好ましい二重系の検出出力を得るように構成することができる。また、位相検出方式と電圧検出方式のどちらでも採用できるように構成することができ、使い勝手がよい。特に位相検出方式を採用することで、コイルインピーダンスに限らず、鉄損又はうず電流損の温度ドリフト誤差も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る相対回転位置検出装置の第1の実施例を示す一部断面斜視図。
【図2】 図1における各トラック毎の外筒部の開口窓と内筒部の非磁性窓の配置パターンの一例を示す展開図。
【図3】 図1における各トラック毎の外筒部及び内筒部の各窓の相関関係を相対回転位置に応じて例示する説明図。
【図4】 図1に示された相対位置検出装置に適用可能な電気回路例を示す図。
【図5】 (a)は図1の各コイルに生じる電圧をθ成分についてのみ模式的に示すグラフ、(b)はサイン相に対応する2つのトラックの合成出力例及びコサイン相に対応する2つのトラックの合成出力例を示すグラフ。
【図6】 図1における各トラック毎の外筒部の開口窓と内筒部の非磁性窓の配置パターンの別の例を示す展開図。
【図7】 図1の実施例の変形例を示す一部断面斜視図。
【図8】 本発明に係る相対回転位置検出装置の第2の実施例を示す一部断面斜視図。
【図9】 図8の変形例を示すもので、1トラックに対応する部分の径方向断面略図。
【図10】 図8の別の変形例として2トラック構成の検出装置を示す図。
【図11】 本発明に係る相対回転位置検出装置の第3の実施例を示すための図で、外筒部の開口窓と内筒部の非磁性窓の配置パターンの展開図。
【図12】 図11の実施例に適用される回路例を示す図。
【図13】 図11の変形例として2トラック構成の検出装置を示す図。
【図14】 本発明に係る相対回転位置検出装置の第4の実施例として、時分割励磁方式を採用する場合の回路構成例を示す図。
【図15】 本発明に係る相対回転位置検出装置の更に別の実施例を示す概略斜視図及び展開略図。
【符号の説明】
1 第1の軸
2 第2の軸
3 トーションバー
10 コイル部
10a,10b,10c,10d コイル
11 外筒部
12 内筒部
13 コイルのケース
14 反磁性金属製筒体
21a,21b,21c,21d 開口窓
22a,22b,22c,22d 非磁性窓
31,32 演算器
16a1,16a2 鉄心コア
41,42 ドライバ
43a,43b,44a,44b アナログスイッチ
Claims (18)
- 相対的に回転可能な第1及び第2の軸の相対回転位置を検出する相対回転位置検出装置であって、
前記第1の軸と共に回転し、第1乃至第4系列の開口窓パターンを持つ磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる外筒部と、
前記外筒部内に挿入され、前記第2の軸と共に回転し、第1乃至第4系列の非磁性窓パターンを持つ磁性体からなる内筒部と、
前記第1乃至第4系列にそれぞれ対応して設けられ、所定の交流信号で励磁される第1乃至第4のコイルと
を具備し、各系列毎に前記開口窓パターンと前記非磁性窓パターンの配列が重複するように配置され、所定範囲にわたる相対回転位置に応じて各系列における開口窓と非磁性窓との重なり具合が変化し、第1系列における重なり具合の変化に対して第2系列における重なり具合の変化が差動特性を示し、第3系列における重なり具合の変化に対して第4系列における重なり具合の変化が差動特性を示し、第1及び第2系列の変化に対して第3及び第4系列の変化が所定のずれを示すように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置が設定されており、各系列に対応する前記コイルは各系列における前記開口窓と非磁性窓の重なり具合に応じたインピーダンスを示すことを特徴とする相対回転位置検出装置。 - 前記第1系列に対応する第1のコイルの出力と前記第2系列に対応する第2のコイルの出力との差をとることで第1の交流出力信号を生成し、
前記第3系列に対応する第3のコイルの出力と前記第4系列に対応する第4のコイルの出力との差をとることで第2の交流出力信号を生成し、
前記第1及び第2の交流出力信号の振幅が前記所定範囲にわたる相対回転位置に応じて所定の異なる特性で変化するように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の相対回転位置検出装置。 - 前記第1及び第2の交流出力信号の振幅が前記所定範囲にわたる相対回転位置に応じて逆特性で変化するように前記パターンの配置が決定されていることを特徴とする請求項2に記載の相対回転位置検出装置。
- 前記第1及び第2の交流出力信号を合成して前記相対回転位置に応じた位相を示す交流信号を生成する第1回路と、
前記第1及び第2の交流出力信号の一方を選択する第2回路と
を更に具備し、前記第1回路で得た前記相対回転位置に応じた位相を示す交流信号に基づき前記相対的回転位置を検出することと、前記第2回路で得た第1及び第2の交流出力信号のうち選択された交流出力信号の振幅レベルに基づき前記相対回転位置を検出すること、のどちらでも可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の相対回転位置検出装置。 - 前記第1及び第2の交流出力信号の一方に異常が生じた場合に、前記第2回路で異常が生じていない方の前記交流出力信号を選択し、選択された交流出力信号の振幅レベルに基づき前記相対回転位置を検出することが可能であることを特徴とする請求項4に記載の相対回転位置検出装置。
- 前記第1系列に対応する第1のコイルの出力と前記第2系列に対応する第2のコイルの出力との比をとることで第1の交流出力信号を生成し、
前記第3系列に対応する第3のコイルの出力と前記第4系列に対応する第4のコイルの出力との比をとることで第2の交流出力信号を生成し、
前記第1及び第2の交流出力信号の振幅が前記所定範囲にわたる相対回転位置に応じて所定の異なる特性で変化するように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の相対回転位置検出装置。 - 前記第1及び第2の軸はトーションバーで連結されており、前記第1及び第2の軸の間のねじれ量を相対回転位置として検出することで、該トーションバーに負荷されるトルクを検出するトルクセンサとして機能する請求項1乃至6のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 前記外筒部及び内筒部が前記トーションバーの周囲に配置され、前記内筒部と前記トーションバーとの間に磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる筒部が更に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の相対回転位置検出装置。
- 前記各系列のコイルは、前記外筒部の外周においてリング状に設けられている請求項1乃至8のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 1つの前記系列につき少なくとも2つのコイルが設けられ、該少なくとも2つのコイルは、前記外筒部の外周において所定角度をおいて離隔して配置された少なくとも2つの磁性体コアにそれぞれ嵌め込まれており、該磁性体コアの端面が空隙を介して前記外筒部の外周面に対向し、1つの系列における前記磁性体コアの端面と前記外筒部の開口窓との重なりの面積の合計が相対回転位置にかかわらず常に一定であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 前記内筒部の非磁性窓は、開口窓からなる請求項1乃至10のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 前記内筒部の非磁性窓は、所定の磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる請求項1乃至10のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 前記内筒部の非磁性窓は、磁性体からなる前記内筒部の基部に所定の磁気遮蔽物質又は反磁性体を所定の配置パターンで付着させることで形成されたものである請求項12に記載の相対回転位置検出装置。
- 磁性体からなる前記内筒部の基部に所定の磁気遮蔽物質又は反磁性体をめっきし、その後エッチングによって不要部分を除去することで、所定の磁気遮蔽物質又は反磁性体を所定の配置パターンで付着させてなる前記非磁性窓を形成するようにした請求項13に記載の相対回転位置検出装置。
- 磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる前記内筒部の基部に磁性体を所定の配置パターンで付着させることで、該磁性体が付着されていない箇所が前記内筒部の非磁性窓として形成されることを特徴とする請求項12に記載の相対回転位置検出装置。
- 相対的に回転可能な第1及び第2の軸の相対回転位置を検出する相対回転位置検出装置であって、
前記第1の軸と共に回転し、第1及び第2系列の開口窓パターンを持つ磁気遮蔽物質又は反磁性体からなる外筒部と、
前記外筒部内に挿入され、前記第2の軸と共に回転し、第1及び第2系列の非磁性窓パターンを持つ磁性体からなる内筒部と、
前記第1及び第2系列に対応して1系列につきそれぞれ少なくとも2つのコイルを設けてなり、所定の交流信号で励磁されるコイル部と
を具備し、各系列毎に前記開口窓パターンと前記非磁性窓パターンの配列が重複するように配置され、所定範囲にわたる相対回転位置に応じて各系列における開口窓と非磁性窓との重なり具合が変化し、第1系列における重なり具合の変化に対して第2系列における重なり具合の変化が所定のずれを示すように前記各系列の開口窓と非磁性窓の配置が設定されており、各系列に対応する前記コイルは各系列における前記開口窓と非磁性窓の重なり具合に応じたインピーダンスを示し、
前記外筒部における前記磁気遮蔽物質又は反磁性体は導電性物質からなり、該外筒部の少なくとも軸方向両端部において導電性物質のリングが形成されることのないように構成されていることを特徴とする相対回転位置検出装置。 - 前記各コイルを少なくとも2つのグループに分けて時分割的に交流励磁することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
- 前記外筒部における前記磁気遮蔽物質又は反磁性体は導電性物質からなり、該外筒部の少なくとも軸方向両端部において導電性物質のリングが形成されることのないように構成されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の相対回転位置検出装置。
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