JP5014809B2 - 緩衝器 - Google Patents

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本発明は、緩衝器の改良に関する。
この種、複筒型に設定される緩衝器にあっては、シリンダの開口端を閉塞しシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドを軸支するロッドガイドと、シリンダを覆ってシリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒の開口端に固定され且つロッドガイドを覆う筒状のシールケースと、ロッドガイドに積層される筒状のチェックシールと、円錐部と円錐部の小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部とを有する漏斗状のパッキンプレートと、ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップ部と、シールケースの内周に当接する筒状のシール部と、リップ部の外周側とシール部の内周側とを接続する鍔部と、を有して、シール部の端面にパッキンプレートの円錐部の大径側の外縁が押圧されるオイルシールとを備えたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
そして、このような複筒型の緩衝器にあっては、ピストンロッドとロッドガイドとの間は完全にシールされる状態ではなく、シールケースの上端側に収容されるオイルシールで緩衝器外への作動油の流出を阻止するようにしているので、ピストンロッドとロッドガイドとの間を介してロッドガイドとシールケースとの間の空間に流入する作動油をリザーバ室に戻してやる必要がある。
そこで、上記空間内の作動油をリザーバ室に戻すべく、従来の緩衝器にあっては、ロッドガイドに当該空間とリザーバ室とを連通する連通孔を設けるようにしている。
しかし、無制限に上記空間とリザーバとを連通すると、シリンダ内にリザーバ室側から気体が混入してしまう恐れがあるので、オイルシールの下方に設けたパッキンプレートの筒体に当接して上記空間からリザーバ室へ向かう作動油の流れのみを許容するチェックシールと言われるゴムで形成した筒状の弁体をロッドガイドの上面に積層させてあり、このチェックシールは、通常には上記連通孔と空間との連通を阻止するが、空間内の内圧がある程度高まると、当該空間をリザーバ室に連通させるよう動作して、空間から作動油がリザーバ室へ戻される。
特開2003−56626号公報(図2)
しかしながら、上述のような緩衝器では、以下の不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、従来の緩衝器では、図4に示すように、作動油の漏洩を防止するオイルシール19は、そのシール部20の外周をシールケース22の内周に密着させる必要があるため、シールケース22に圧入されることになり、このオイルシール19のシールケース22内への圧入時に、シール部20がシールケース22の内周に引きずられるとともに圧迫されて、下端部21がシールケース22の内周から離れて下方に張り出してしまう。
そして、このようにオイルシール19のシール部20における下端部21が下方へ張り出したまま、緩衝器を組立てると、オイルシール19のシール部20の下端部21が下方へ張り出した長さδ分だけ、パッキンプレートが下方へ位置決められることになり、チェックシールとパッキンプレートの筒体との当接距離が設計より長くなって、チェックシールの圧力作用面積が小さくなるとともにチェックシールの初期撓み量が大きくなって、チェックシールの開弁圧が高くなる。
すると、チェックシールの開弁圧が高くなる分、空間が蓄圧されることになり、オイルシール19のリップ部23の緊迫力を高めて、ピストンロッドの摺動抵抗が大きくなり、緩衝器の円滑な伸縮が妨げられ、これが車両の搭乗者にごつごつとした乗心地を知覚させるに至って車両の乗心地を損なってしまうという不具合が発現されてしまう。
また、上記したオイルシール19のシール部20の下端部21の下方への張り出し量は、オイルシール19やシールケース22の寸法公差や圧入状況によって、製品毎にまちまちとなってしまって、結果、チェックシールの開弁圧が製品毎にばらついて、緩衝器の減衰性能が不均一となってしまうという不具合もある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、均一な減衰性能を発揮して車両における乗心地を向上することが可能な緩衝器を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明の一つの手段は、シリンダの開口端を閉塞しシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドを軸支するロッドガイドと、
シリンダを覆ってシリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒の開口端に固定され且つロッドガイドを覆う筒状のシールケースと、
ロッドガイドに積層される筒状のチェックシールと、
円錐部と円錐部の小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部とを有する漏斗状のパッキンプレートと、
ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップ部と、シールケースの内周に当接する筒状のシール部と、リップ部の外周側とシール部の内周側とを接続する鍔部と、を有して、シール部の下方側端面にパッキンプレートの円錐部の大径側の外縁が押圧されるオイルシールと、
を備えた緩衝器において、
オイルシールのシール部における上記下方側端面の全部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面を形成させたことを特徴とする。
同じく、他の手段は、シリンダの開口端を閉塞しシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドを軸支するロッドガイドと、
シリンダを覆ってシリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒の開口端に固定され且つロッドガイドを覆う筒状のシールケースと、
ロッドガイドに積層される筒状のチェックシールと、
円錐部と円錐部の小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部とを有する漏斗状のパッキンプレートと、
ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップ部と、シールケースの内周に当接する筒状のシール部と、リップ部の外周側とシール部の内周側とを接続する鍔部と、を有して、シール部の下方側端面にパッキンプレートの円錐部の大径側の外縁が押圧されるオイルシールと、
を備えた緩衝器において、
オイルシールのシール部の下方側外径を縮径するとともに当該シール部の下方側端面の全部または外周部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面を形成させたことを特徴とする。
各請求項の発明によれば、オイルシールのシール部の下方側端面の全部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面が形成されているのでチェックシールの開弁圧が高くなってしまうことが回避されるので、オイルシールのリップ部の緊迫力が高まってピストンロッドの摺動抵抗が大きくなってしまうことが回避され、車両の搭乗者にごつごつとした乗心地を知覚させることがないので、車両における乗心地を向上することができる。
さらに、シール部の端面に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面が形成されているので、シール部の下端部がシールケースの内周から離れて下方に張り出すように変形しても、従来の緩衝器におけるオイルシールとは異なり、下端部が下方へ張り出すことが無い。
つまり、シール部の下端部の形状は、シールケース内に圧入した際にその下端部が下方へ張り出してしまうと予想される分を予め切除しておいた形状となっており、シール部の下端部がシールケースの内周から離れて下方に張り出すように変形しても、下端部が下方へ張り出すことが無い。
また、上記したオイルシールのシール部における下端部の下方への張り出しがなくなるので、パッキンプレートが常に設定通りに位置決められることになるので、製品毎にパッキンプレートの位置がまちまちとなってしまうことがなく、チェックシールの開弁圧が製品毎にばらついて、緩衝器の減衰性能が不均一となってしまうという不具合も回避される。
請求項2の発明によれば、シール部の下方側の外径が縮径されているので、シールケースへの圧入の際にシール部の下端部の変形を極力小さくできる。
以下、本発明の緩衝器を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態における緩衝器のヘッド部の縦断面図である。
図2は、参考例に係わる緩衝器におけるオイルシールの拡大縦断面図である。
図3は、シールケースに収容した状態の参考例に係わるオイルシールの一部拡大縦断面図である。
本発明に係わるオイルシールを使用した緩衝器の基本構造は、図2、図3に示す参考例のオイルシール8を使用した緩衝器の基本構造と同じであるので、この参考例に基づいて詳細を説明する。
本発明の実施の形態及び参考例に係わる緩衝器Dは、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1の外方に配置される外筒2と、シリンダ1の開口端を閉塞するととともにシリンダ1内に移動自在に挿入されるピストンロッド3を軸支するロッドガイド4と、上記外筒2の開口端に固定され且つロッドガイド4の図1中上部を覆う筒状のシールケース5と、ロッドガイド4に積層される筒状のチェックシール6と、漏斗状のパッキンプレート7と、パッキンプレート7より上方側に配置されてシールケース5内に収容されるオイルシール8とを備えて構成され、また、シリンダ1の下方には、図示はしないが、ピストンロッド3の図外下端に連結されるピストンが摺動自在に挿入されており、このピストンでシリンダ1内に作動油で満たされるロッド側室R1と図外のピストン側室が区画され、さらに、シリンダ1を覆う外筒2との間に作られる隙間でリザーバ室Rが形成され、当該リザーバ室Rにはガスと作動油が充填されている。
そして、この緩衝器Dは、複筒型の緩衝器として構成されており、周知であるので詳しく図示はしないが、具体的にはたとえば、図外のピストンにはロッド側室R1とピストン側室とを連通する流路が設けてあって、当該流路にはピストンバルブが設けられ、さらに、ピストン側室とリザーバ室Rとを連通する流路にはベースバルブが設けてあり、上記ピストンがシリンダ1に対して図1中上下方向に移動することで、作動油がロッド側室R1とピストン側室とを交流するとともにシリンダ1内で過不足となるピストンロッド3の侵入あるいは退出体積分の作動油がシリンダ1内とリザーバ室Rとを交流して、これら作動油の流れにピストンバルブおよびベースバルブで抵抗を与えてロッド側室R1とピストン側室とに圧力差を生じせしめて減衰力を発生することができるものである。なお、この緩衝器Dにあっては、作動液体を作動油としているが、他の液体を使用することも可能である。
つづいて、緩衝器Dを構成する各部について詳細に説明すると、ロッドガイド4は、環状に形成される本体4aと、本体4aの外周に設けたフランジ4bとを備えて構成されており、本体4aの下方側がシリンダ1の図1中上端となる開口端に嵌まり込んで、シリンダ1の上端を閉塞する。
さらに、ロッドガイド4の本体4aの内周には、筒状のスライドベアリング9が装着されており、このスライドベアリング9内にピストンロッド3が摺動自在に挿入されている。また、ロッドガイド4の本体4aの図1中上端外周側には環状の凹部4cが設けられており、この凹部4cにはチェックシール6の環状板部6aが着座される。そして、また、フランジ4bの上部には複数の突条4dが同一円周上に設けられており、突条4d間の任意の位置にフランジ4bの上下を貫く通孔4eが設けられている。
つづいて、シールケース5は、中間部に段部5aが設けられて上部5bより下部5cが拡径された段付き筒状とされており、また、上部5bの上端は内方へ折り曲げられて鍔5dが形成されている。
そして、このシールケース5は、下部5cが外筒2の内周とこれに対向するフランジ4bの外周との間に圧入されて、外筒2とフランジ4bとで挟持されることで外筒2に固定され、ロッドガイド4の図1中上部を覆ってロッドガイド4の上方にチェックシール6、パッキンプレート7およびオイルシール8を収容する空間Lを形成するとともに、外筒2の開口端をロッドガイド4と協働して閉塞している。
なお、このようにシールケース5の下部5cをフランジ4bと外筒2との間に圧入する際に、段部5aの内面がロッドガイド4のフランジ4bに設けた突条4dに当接して、当該段部5aの内面でフランジ4bに設けた通孔4eを閉塞することが無いようになっている。
つづいて、ロッドガイド4の図1中上方に積層されるチェックシール6は、環状板部6aと、環状板部6aの内周側から立ち上がる筒状のチェック部6bと、環状板部6aおよびチェック部6bの内方に設けられる断面L字状の環状の芯金6cとを備えて構成されてフランジ付の筒状に形成され、上述のように、環状板部6aをロッドガイド4の凹部4cの底部に着座させるとともに、凹部4cの内周側側面にチェック部6bの内周面下方を当接させてある。
さらに、シールケース5の上方側に収容される参考例に係わるオイルシール8は、図1および図2に示すように、ピストンロッド3の外周に摺接する環状のリップ部8aと、シールケース5の上部5bの内周に当接する筒状のシール部8bと、リップ部8aの外周側とシール部8bの内周側とを接続する鍔部8cと備えて構成されており、これらリップ部8a、シール部8bおよび鍔部8cは、断面L字状の環状の芯金8dにゴムを溶着、接着や加圧成形することで形成されており、さらに、シール部8bの図1中下端部における端面8eの外周部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面8fが形成されている。
そして、このオイルシール8のシール部8bの外径は、シールケース5の上部5b内周径より若干大きく設定されて、シール部8bはシールケース5の上部5bの内周に適度の緊迫力を持って当接してシールケース5の内周からの作動油の漏洩を防止している。
したがって、シールケース5内にオイルシール8を収容するには、当該オイルシール8のシール部8bがシールケース5の上部5b内に圧入されるようになり、このオイルシール8のシールケース5内への圧入時に、従来の緩衝器と同様に、シール部8bがシールケース5の上部5bの内周に引きずられるとともに圧迫されることになる。
しかしながら、参考例のオイルシール8にあっては、シール部8bの端面8eの外周部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面8fが形成されているので、シール部8bの下端部がシールケース5の内周から離れて下方に張り出すように変形しても、図3に示すように、従来の緩衝器におけるオイルシールとは異なり、下端部が下方へ張り出すことが無い。
つまり、シール部8bの下端部の形状は、シールケース5内に圧入した際にその下端部が下方へ張り出してしまうと予想される分を予め切除しておいた形状となっており、シール部8bの下端部がシールケース5の内周から離れて下方に張り出すように変形しても、下端部が下方へ張り出すことが無いのである。
なお、リップ部8aは、中間部に設けられた凹部8gを境に、図2中上方側は主としてシリンダ1内に塵や埃等の侵入することを防止するダストリップ8hと、図中下方側はシリンダ1内から作動油の漏洩を防止するオイルリップ8iとを備え、さらに、オイルリップ8iの背面側に装着されてオイルリップ8iのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を助勢するリング8jを有して構成されている。
このように構成されたオイルシール8とチェックシール6との間には、パッキンプレート7が介装されており、このパッキンプレート7は、円錐台の側面と略同形状とされる円錐部7aと、円錐部7aの小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部7bとを備えて構成されており、円錐部7aの大径側の外周縁7cは、折り曲げられて水平とされている。
そして、このパッキンプレート7の円錐部7aとチェックシール6の環状板部6aとの間には、コイルバネ10が介装されており、このコイルバネ10でチェックシール6をロッドガイド4側へ向けて押圧するとともにパッキンプレート7を図1中上方側へ附勢して、パッキンプレート7の円錐部7aの大径側の外周縁7cがオイルシール8のシール部8bの端面8eに押圧されるようになっている。
さらに、パッキンプレート7の筒部7bの外周には、チェックシール6のチェック部6bが初期撓みによる弾発力を発生しつつ当接し密着しており、オイルシール8、パッキンプレート7およびチェックシール6でシールケース5内の空間Lをこれら部材の内側の空間aと外側の空間bとに仕切っており、空間bはロッドガイド4に設けた通孔4eを介してリザーバ室Rに連通されている。なお、チェック部6bの初期撓みとは、筒部7bへの当接した状態における撓みのことであり、チェック部6bは筒部7bへの当接した状態で撓んで弾発力を発生して筒部7bへ密着している。
上記の如く構成された緩衝器Dが伸縮するときには、ピストンロッド3の外周に付着しピストンロッド3とスライドベアリング9との間の摺動隙間を介してロッドガイド4の上方に通過した作動油がオイルリップ8iで掻かれて空間a内に取り残される。このように、緩衝器Dの伸縮が繰り返されると空間a内には徐々に取り残された作動油が蓄積されることになる。
このように緩衝器Dが伸縮を繰り返す事によって空間a内に蓄積される作動油量が増加して空間a内の圧力が上昇すると、空間b側からのリザーバ室R内の圧力の作用と自身の弾発力によってパッキンプレート7の筒部7bの外周に密着していたチェックシール6のチェック部6bが、高圧となった空間a側からの圧力の作用によって撓んで筒部7bから離れて空間aと空間bとを連通して、高圧となった空間a内の作動油をリザーバ室Rへ戻すようになる。
すなわち、空間a内に蓄積される作動油量が少なく空間a内の圧力が所定圧に達しない場合には、チェックシール6のチェック部6bが自身の弾発力とリザーバ室Rの圧力の作用によってパッキンプレート7の筒部7bの外周に密着した状態を維持して、通孔4eを介してリザーバR内に封入されるガスが空間a内へ流入することを防止するとともに、逆に、空間a内に作動油が溜まって空間a内の圧力が所定圧まで上昇すると上記チェック部6bが撓んで作動油をリザーバ室Rへ逃がす機能を発揮する。
つまり、チェックシール6は、基本的には、空間aからリザーバ室Rへの作動油の流れのみを許容するチェックバルブとして機能して、空間a内にある程度作動油が蓄積されて空間a内の圧力が上昇すると、圧力によって撓んでロッドガイド4から離れて空間aを通孔4eに連通して作動油をリザーバ室Rへ戻すのである。
そして、チェックシール6のチェック部6bがパッキンプレート7の筒部7bの外周から離脱するときの空間aの所定圧(開弁圧)は、チェック部6bの初期撓み量と、チェック部6bの空間a内の圧力が作用する作用面積とに依存して変化することになり、チェック部6bの初期撓みにあってはパッキンプレート7が図1中下方へ配置されればされるほど大きくなり、また、チェック部6bの上記作用面積は、ロッドガイド4の本体4aの上端とパッキンプレート7の筒部7bの下端との間の寸法λによって決まるため、パッキンプレート7が図1中下方へ配置されればされるほど小さくなる。
つまり、パッキンプレート7がロッドガイド4側となる図1中下方へ配置されればされるほど、チェック部6bの初期撓みが大きくなるとともに作用面積が小さくなって、チェックシール6の開弁圧が高くなることになる。
ここで、参考例に係わる緩衝器にあっては、コイルバネ10でオイルシール8側へ押圧されるパッキンプレート7は、オイルシール8のシール部8bの下端部が下方へ張り出すことが無いので、設計どおりの位置に配置されることになり、従来緩衝器のようにパッキンプレート7がシール部8bの下端部の張り出しによって図1中下方側へ押込まれてしまう事態が回避されて、チェック部6bの初期撓みが大きくなることも空間aの圧力の作用面積が小さくなってしまうことも回避され、チェックシール6の開弁圧が高くなってしまうことが防止されることになる。
したがって、参考例の緩衝器Dによれば、チェックシール6の開弁圧が高くなってしまうことが回避されるので、オイルシール8のリップ部8aの緊迫力が高まってピストンロッド3の摺動抵抗が大きくなってしまうことが回避され、車両の搭乗者にごつごつとした乗心地を知覚させることがないので、車両における乗心地を向上することができる。
また、上記したオイルシール8のシール部8bの下端部の下方への張り出しがなくなるので、パッキンプレート7が常に設定通りに位置決められることになるので、製品毎にパッキンプレート7の位置がまちまちとなってしまうことがなく、チェックシール6の開弁圧が製品毎にばらついて、緩衝器Dの減衰性能が不均一となってしまうという不具合も回避される。
なお、上述した参考例においては、オイルシール8のシール部8bの端面8eの外周側がテーパ面8fとされているが、本発明の実施の形態に係わるオイルシールではシール部8bの端面8eの全体を先端側となる下端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面として構成させている。
これにより、上述した参考例と同様にシール部8bの下端部が下方へ張り出す事を阻止し得ることになり、上述の作用効果を奏することができる。
また、本発明の他の実施の形態に係わるオイルシールにおいては、シール部8bの下方側の外径が縮径されており、シールケース5への圧入の際にシール部8bの下端部の変形を極力小さくするように配慮されている。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
参考例に係わる緩衝器のヘッド部の縦断面図である。 参考例に係わる緩衝器におけるオイルシールの拡大縦断面図である。 シールケースに収容した状態の参考例に係わるオイルシールの一部拡大縦断面図である。 従来の緩衝器におけるヘッド部の縦断面図である。
1 シリンダ
2 外筒
3 ピストンロッド
4 ロッドガイド
4a ロッドガイドにおける本体
4b ロッドガイドにおけるフランジ
4c ロッドガイドにおける凹部
4d ロッドガイドにおける突条
4e ロッドガイドにおける通孔
5 シールケース
5a シールケースにおける段部
5b シールケースにおける上部
5c シールケースにおける下部
5d シールケースにおける鍔
6 チェックシール
6a チェックシールにおける環状板部
6b チェックシールにおけるチェック部
6c チェックシールにおける芯金
7 パッキンプレート
7a パッキンプレートにおける円錐部
7b パッキンプレートにおける筒部
7c 円錐部の大径側の外周縁
8 オイルシール
8a オイルシールにおけるリップ部
8b オイルシールにおけるシール部
8c オイルシールにおける鍔部
8d オイルシールにおける芯金
8e オイルシールにおける端面
8f オイルシールにおけるテーパ面
8g リップ部における凹部
8h リップ部におけるダストリップ
8i リップ部におけるオイルリップ
8j リップ部におけるリング8j
9 スライドベアリング
10 コイルバネ
a、b、L 空間
D 緩衝器
R リザーバ室
R1 ロッド側室

Claims (2)

  1. シリンダの開口端を閉塞しシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドを軸支するロッドガイドと、
    シリンダを覆ってシリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒の開口端に固定され且つロッドガイドを覆う筒状のシールケースと、
    ロッドガイドに積層される筒状のチェックシールと、
    円錐部と円錐部の小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部とを有する漏斗状のパッキンプレートと、
    ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップ部と、シールケースの内周に当接する筒状のシール部と、リップ部の外周側とシール部の内周側とを接続する鍔部と、を有して、シール部の下方側端面にパッキンプレートの円錐部の大径側の外縁が押圧されるオイルシールと、
    を備えた緩衝器において、
    オイルシールのシール部における上記下方側端面の全部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面を形成させたことを特徴とする緩衝器。
  2. シリンダの開口端を閉塞しシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドを軸支するロッドガイドと、
    シリンダを覆ってシリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒の開口端に固定され且つロッドガイドを覆う筒状のシールケースと、
    ロッドガイドに積層される筒状のチェックシールと、
    円錐部と円錐部の小径側に連なりチェックシールの内周に当接される筒部とを有する漏斗状のパッキンプレートと、
    ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップ部と、シールケースの内周に当接する筒状のシール部と、リップ部の外周側とシール部の内周側とを接続する鍔部と、を有して、シール部の下方側端面にパッキンプレートの円錐部の大径側の外縁が押圧されるオイルシールと、
    を備えた緩衝器において、
    オイルシールのシール部の下方側外径を縮径するとともに当該シール部の下方側端面の全部または外周部に先端側に向かうほど先細りとなるよう傾斜するテーパ面を形成させたことを特徴とする緩衝器。
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