JP4898607B2 - 空圧緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

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本発明は、空圧緩衝器のバルブ構造に関し、特に自動車や産業車両等の車両のサスペンション装置に使用可能な空圧緩衝器のバルブ構造の改良に関する。
従来、この種の空圧緩衝器のバルブ構造としては、種々の構造のものを例示することができるが、車両のサスペンション装置に使用される空圧緩衝器のバルブ構造としては、特許文献1に示すものを例示することができる。
すなわち、図3に示すように、ポート51が形成されるバルブボディ52に積層されてポート出口端を閉塞する環状のリーフバルブ53と、このリーフバルブ53に積層されてリーフバルブ53の外周端撓みを規制するバルブストッパ54とを備えた空圧緩衝器のバルブ構造において、バルブストッパ54から延設されてバルブボディ52に所定空隙を介して対抗すると共にリーフバルブ53の外周側を覆う環状の壁部材55を設けている。
また、図4に示すように、ポート51が形成されるバルブボディ52に積層されてポート出口端を閉塞する環状のリーフバルブ53と、このリーフバルブ53に積層されてリーフバルブ53の外周端撓みを規制するバルブストッパ54とを備えた空圧緩衝器のバルブ構造において、バルブボディ52から延設されてバルブストッパ54に所定空隙を介して対抗すると共にリーフバルブ53の外周側を覆う環状の壁部材56を設けている。
このように構成された空圧緩衝器のバルブ構造では、上記リーフバルブ53を撓ませて噴出する作動気体は、壁部材55、56、バルブボディ52及びバルブストッパ53に区画される部屋で、一旦減圧されてからロッド側室40やピストン側室50に流入することになるので、作動気体の圧力変化を穏やかにして、この作動気体が噴出し音を発生するのを抑制することができる。
したがって、このバルブ構造を備えた空圧緩衝器を車両のサスペンション装置に使用すると、上記した噴出し音の抑制作用によって作動時における空圧緩衝器の静粛性が向上するので、車両搭乗者に違和感や不快感を抱かせる不具合が回避され、これにより車両における乗り心地を向上させることが可能となる。
特開2007‐16880号公報(図1から図3参照)
しかしながら、このバルブ構造を空圧緩衝器に適用すると、以下に示す課題が発生する。
すなわち、図3に示すバルブストッパ54に壁部材55を設けたものは、従来より油圧緩衝器の分野で使用される一般的なバルブストッパ、すなわち、平板状をなすバルブストッパをその製造時等に折曲加工することによって形成することになるので、余分な加工工程が必要となって製造コストが嵩む。
また、図4に示すバルブボディ52に壁部材56を設けたものは、例えば、この壁部材56がバルブボディ52のポートの出口端に形成されたシート面57よりも高く設定されると、シート面57の加工精度を上げるための平面研磨作業ができず、平面度確保が困難となる。
そこで、本発明の目的は、バルブボディの平面度確保が容易にできると共に、安価な製造コストで噴出し音等の発生を抑制することができる空圧緩衝器のバルブ構造を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明の手段は、ガスを封入したシリンダと、シリンダ内にポートが形成されたバルブボディを介して移動自在に挿入したピストンロッドと、シリンダ内に上記バルブボディを介して区画されたロッド側室及びピストン側室と、上記バルブボディにおける上記ポートの出口端にシート面を形成し、このシート面に載置された環状のリーフバルブの外周撓みで上記出口端を開閉可能に閉塞する空圧緩衝器のバルブ構造において、上記バルブボディの上記シート面の外周側にこのシート面よりも低い溝底部を有する溝部を形成し、上記リーフバルブを撓ませて上記ポートから噴出させたガスからなる作動流体を上記溝部に一端導いて減圧させてから上記ロッド側室又はピストン側室に流出させることを特徴とするものである。
同じく、他の手段は、ガスを封入したシリンダと、シリンダ内にポートが形成されたバルブボディを介して移動自在に挿入したピストンロッドと、シリンダ内に上記バルブボディを介して区画されたロッド側室及びピストン側室と、上記バルブボディにおける上記ポートの出口端にシート面を形成し、このシート面に載置されたリーフバルブの内周撓みで上記出口端を開閉可能に閉塞する空圧緩衝器のバルブ構造において、上記バルブボディの上記シート面の内周側にこのシート面よりも低い溝底部を有する溝部を形成し、上記リーフバルブを撓ませて上記ポートから噴出させたガスからなる作動流体を上記溝部に一端導いて減圧させてから上記ロッド側室又はピストン側室に流出させることを特徴とするものである。
各請求項の発明のバルブ構造によれば、このバルブ構造を組み込んだ空圧緩衝器の作動状態において、リーフバルブを撓ませてポートから噴出させたガスからなる作動流体を溝部に一端導いて減圧させてからロッド側室又はピストン側室に流出させるようにしているから、作動流体の圧力変化が穏やかになってこの作動流体が噴出し音を発生するのを抑制する。
したがって、上記噴出し音の抑制作用によりこのバルブ構造を組み込んだ空圧緩衝器の上記作動状態における静粛性を向上させることができるので、車両搭乗者に違和感や不快感を抱かせる不具合が回避され、ひいては車両における乗り心地を向上させることが可能となる。
また、上記溝部をバルブボディに設けたことで、このバルブボディにおいては、シート面よりも突出する部分を不要にできるので、従来例で示したようなシート面の加工精度を上げるための平面研磨作業ができず、平面度確保が困難となると言う問題も発生しない。
さらには、バルブボディのみに加工を加えることで済むので、その他のリーフバルブ等は油圧緩衝器等に使用したものをそのまま流用することができ、製造コストを削減することができる。
以下に、本発明のバルブ構造を自動車のサスペンション装置に使用する空圧緩衝器に具体化した一実施の形態を図に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の空圧緩衝器1は、有底筒状の外筒2と、この外筒2の内側に同心的に配置されたシリンダ3と、このシリンダ3及び上記外筒2間に形成したリザーバ室Rと、上記シリンダ3内をロッド側室40とピストン側室50に区画するバルブボディとしてのピストン5と、シリンダ3内にピストン5を介して移動自在に挿入されたピストンロッド6と、上記ピストン5に設けられた本発明のバルブ構造と、上記リザーバ室R及びピストン側室50を連通する連通路9と、同じく上記リザーバ室R及びロッド側室40を接続する接続路19,20とを備え、上記ピストン側室50及びリザーバ室Rに潤滑油Oを注入すると共に、上記シリンダ3内に作動気体としてのガスGが封入されている。
以下、さらに詳述すると、外筒2の上端部内周となるシリンダ3の開口端部に上記ピストンロッド6を案内するロッドガイド12が設けられ、このロッドガイド12の上面にはオイルシール13が載置されている。
そして、上記外筒2の上端を内側に折り曲げることでこの外筒2、オイルシール13、ロッドガイド12及びシリンダ3が一体的に加締め固定されている。
上記ロッドガイド12は中心部にベアリング12aを介して上記ピストンロッド6を案内する案内孔17を備えた円柱状に形成されると共に、上面中央側には潤滑油Oを蓄えるための貯留凹部18が形成されている。
上記貯留凹部18には上記リザーバ室Rへ連通するリザーバ室側接続路19と、上記ロッド側室40へ連通するチェック弁20a付きロッド室側接続路20とが接続されており、リザーバ室Rの潤滑油Oが一旦、貯留凹部18に蓄えられ、その後、ロッド室側接続路20を介してロッド側室40へ流出するようになっている。
上記オイルシール13は、環状のインサートメタル14と、このインサートメタル14の内周側に一体形成された環状の内周リップ15とを備えている。
上記内周リップ15は、所謂、三重リップ構造に形成されており、最も大気側から順に、ピストンロッド6の外周面に摺接して大気側からのダストの侵入を防止するダストリップ15aと、同じくピストンロッド6の外周面に摺接して貯留凹部18からの潤滑油Oがシリンダ3内に封入されたガスGと共に大気側へ漏れるのを防止するオイルリップ15bと、同じくピストンロッド6の外周面に摺接して貯留凹部18からの潤滑油OがガスGと共にロッド側室40側へ漏れるのを防止する遮断リップ16とが一体形成されている。
上記遮断リップ16は、リップ部下面16aが上記ロッドガイド6の案内孔17周縁部に圧接されており、貯留凹部18内の潤滑油Oがこの圧接部分を通過してロッド側室40へ流出しないようになっている。
上記オイルリップ15bと遮断リップ16との間にはピストンロッド6の外周面との間で断面略等脚台形状をなす油溜まり室28が形成されており、上記遮断リップ16の基部16bにはこの油溜まり室28と貯留凹部18とを連通する連通孔16cが複数個設けられている。
また、上記貯留凹部18内には上記遮断リップ16の基部16bが浸漬する位置まで潤滑油Oが蓄えられ、上記連通孔16cを介して油溜まり室28へ潤滑油Oを導くと共に、この油溜まり室28に蓄えられた潤滑油Oによって内周リップ15とピストンロッド6との間の油膜切れを防止すると共に、空圧緩衝器1の圧行程で貯留凹部18内の内圧が上がった場合には、その内圧で遮断リップ16の下面16aを上記ロッドガイド12の案内孔17周縁部に更に圧接させてこの圧接部分のシール性を向上させるようになっている。
そして、遮断リップ16の連通孔16cより上方まで溜まった余分な潤滑油Oがロッド側室40へ流出するように、ロッド室側接続路20の貯留凹部18に対する接続位置が、上記連通孔16cよりも上方位置に設定されている。
上記ピストン5は、その中心部に設けた取付孔5aをピストンロッド6の下端に形成した取付部6aに挿入してナット4で締付固定することによって取り付けられており、ピストン5の外周にはシリンダ3の内周面に摺接するピストンリング4aが嵌挿されている。
ピストン5の背面(図1における上面を言う)にはロッド側室40とピストン側室50とを連通し、同一円周上に配置されたポートとしての複数の圧側連通路21と、この圧側連通路21と同一円周上に互い違いに配置された同じくポートとしての複数の伸側連通路22が夫々下面に向かって穿設されている。
上記ピストン5の背面における圧側連通路21の出口端には後述する圧側リーフバルブ23が載置される圧側シート面24aを備えた圧側シート部24bが膨出形成されており、ピストン5の下面における伸側連通路22の出口端には、後述する伸側リーフバルブ25が載置される伸側シート面26aを備えた伸側シート部26bが膨出形成されている。
上記圧側シート面24aにはこの圧側連通路21を開閉可能に閉塞する環状の圧側リーフバルブ23が複数枚積層載置されており、この圧側リーフバルブ23の上面に間座27を介して載置された圧側バルブストッパ37によって外周側の撓み量が規制されるようになっている。
また、上記伸側シート面26aにはこの伸側連通路22を開閉可能に閉塞する環状の伸側リーフバルブ25が複数枚積層載置されており、この伸側リーフバルブ25の下面に間座27を介して載置された伸側バルブストッパ38によって外周側の撓み量が規制されるようになっている。
上記圧側シート面24aの外周側にはこのシート面24aよりも低い溝底部29aを有する本発明の溝部としての圧側溝部29が設けられている。
上記圧側溝部29は、平面状の上記溝底部29aと、この溝底部29aから上方に向かって拡径する傾斜面状の壁部29bとから構成されており、ピストン5を焼結成形によって形成する際に一体的に形成されている。
また、伸側シート面26aの外周側にはこのシート面26aよりも低い溝底部30aを有する本発明の溝部としての伸側溝部30が設けられている。
上記伸側溝部30は、平面状の上記溝底部30aと、この溝底部30aから下方に向かって拡径する傾斜面状の壁部30bとから構成されており、同じくピストン5を焼結成形によって形成する際に一体的に形成されている。
そして、これら圧側及び伸側溝部29,30の存在により、圧側及び伸側バルブ23、25の外周側を撓ませて噴出した作動流体としてのガスGが、この圧側及び伸側溝部29、30に一旦導かれ、減圧してからロッド側室40又はピストン側室50に流入し、これによりガスGの圧力変化が穏やかになって上記ガスGの噴出し音の発生が抑制されるようになっている。
なお、本実施の形態では、上記圧側及び伸側のリーフバルブ23、25が上記圧側溝部29及び伸側溝部30の上部を半分程度覆うような外径に設定されており、各リーフバルブ23、25を撓ませて噴出するガスGを確実に圧側及び伸側溝部29、30に導くことで、上記した噴出し音の抑制作用を確実に発揮させるようになっている。
上記シリンダ3の下端にはバルブケース31が設けられており、このバルブケース31には上記リザーバ室Rとピストン側室50とを連通する上記連通路9が形成されると共に、この連通路9の途中にはピストン側室50からリザーバ室Rへと向かうガスG及び潤滑油Oの流れのみを許容するケース側逆止弁32が設けられている。
そして、上記ロッド側室40、ピストン側室50及びリザーバ室Rには作動流体としてのガスGが封入されており、ピストン側室50及びリザーバ室Rには潤滑油Oが注入されている。
このように構成された空圧緩衝器は、例えば、ピストンロッド6先端に設けられた図示しないロッド側アイを車体側に取り付けると共に、シリンダ3の下端に設けられたシリンダ側アイ36を車軸側に取り付けることで自動車のサスペンション装置に組み込まれる。
続いて、その作用を説明すると、ピストンロッド6がシリンダ3内から退出する、すなわち、空圧緩衝器1の伸長行程では、ロッド側室40内に封入されたガスGがピストン5に設けた伸側連通路22を通過してピストン側室50に流入すると共に、この伸側連通路22の出口端の伸側シート面26aに載置された伸側リーフバルブ25の外周側を撓ませることによって伸側減衰力が発生する。
また、ピストンロッド6がシリンダ3内へ侵入する、すなわち、空圧緩衝器1の圧縮行程では、ピストン側室50内に封入されたガスGがピストン5に設けた圧側連通路21を通過してロッド側室40に流入すると共に、この圧側連通路21の出口端の圧側シート面24aに載置された圧側リーフバルブ23の外周側を撓ませることによって圧側減衰力が発生する。
このとき、圧側リーフバルブ23の外周を撓ませて噴出したガスGは、圧側シート面24aの外周側に形成された圧側溝部29に一旦導かれ、減圧してからロッド側室40に流入し、これにより噴出したガスGの圧力変化が穏やかになってこのガスGの噴出し音の発生が抑制される。
そして、貯留凹部18内に溜まった余剰な潤滑油Oは、ロッド室側接続路20を介してロッド側室40へ流出し、ピストン5とシリンダ3との摺接部分に付着して摺動性を向上させる。
また、ピストン側室50に注入された潤滑油Oはバルブケース31に設けられた上記連通路9を通過してリザーバ室Rに流れ込み、その後、上記ロッドガイド12に設けたリザーバ室側接続路19を介して上記貯留凹部18へ導かれる。
なお、空圧緩衝器1の圧縮行程において、ピストン側室50内に封入されたガスGがピストン5に設けた圧側連通路21を通過してロッド側室40に流入することから明らかなように、連通路9、リザーバ室R、リザーバ室側接続路19およびロッド側室側接続路20の少なくとも一つ以上は、ガスGおよび潤滑油Oの流れに圧側リーフバルブ23より大きな抵抗を与えるが、この抵抗はピストン側室50からリザーバ室Rを介してロッド側室40へ至る間に弁を設けて与えるようにしてもよいし、ピストン側室50からリザーバ室Rを介してロッド側室40へ至る間の管路抵抗で与えてもよく、具体的にはたとえば、チェック弁20a或いはケース側逆止弁32或いはその両方をリーフバルブとしたり、連通路9、リザーバ室側接続路19およびロッド側室側接続路20の流路面積を小さくしたり、リザーバ室Rの環状の断面積を極小さくするようにしてもよい。
上述した空圧緩衝器1の作動状態において、圧側及び伸側シート面24a、26aの外周側に形成された圧側及び伸側溝部29、30の存在により、上記した噴出し音の抑制作用が発揮できるので、上記作動状態における空圧緩衝器の静粛性を向上させることができる。
したがって、車両搭乗者に違和感や不快感を抱かせる不具合が回避され、これにより車両における乗り心地を向上させることが可能となる。
特に、本実施の形態では、圧側及び伸側のリーフバルブ23、25が上記圧側及び伸側溝部29、30の上部を半分程覆うような外径に設定されているので、各リーフバルブ23、25を撓ませて噴出するガスGを確実に圧側及び伸側溝部29、30に導くことができ、上記した噴出し音の抑制作用を確実に発揮させることができる。
また、上記圧側及び伸側溝部29、30を用いたことによって、圧側及び伸側シート面24a、26aよりも突出する部分を不要にできるので、従来例で示したようなシート面の加工精度を上げるための平面研磨作業ができず、平面度確保が困難となると言う問題も発生しない。
さらには、上記圧側及び伸側溝部29、30は、ピストン5を焼結成形によって形成する際に一体的に形成されているので、ピストン5のみに加工を加えることで済み、安価に製造可能となる。
したがって、その他の圧側及び伸側リーフバルブ23、25等は、油圧緩衝器等に使用したものをそのまま流用することができ、本実施の形態のバルブ構造を安価に製造することができる。
続いて、本発明の別の実施形態におけるバルブ構造を説明すると、このバルブ構造は、図2に示すように、バルブボディを、円盤状本体42と、この円盤状本体42の外周に立設される環状のソケット43とで形成し、複数枚のリーフバルブ44、間座45及びバルブストッパ46を上記ソケット43内に挿入すると共に、上記円盤状本体42に積層配置して外周側をナット46aにより固定して内周側を自由端とし、リーフバルブ44を円盤状本体42に設けられるポート47の出口端に形成されるシート面48に載置している。
そして、このシート面48の内周側には、このシート面48よりも低い溝底49aを有する溝部49を設けており、上記溝部49は、平面状の溝底部49aと、この溝底部49aから上方に向かって開く同じく平面状の壁部49bとから構成されている。
このため、この別の実施の形態におけるバルブ構造にあっても、リーフバルブ44が内周撓みとなるだけで、リーフバルブ44の内周側を撓ませて噴出したガスGは、シート面48の内周側に形成された溝部49に一旦導かれ、減圧されてからロッド側室40又はピストン側室50に流入し、これにより、噴出したガスGの圧力変化が穏やかになってこのガスGの噴出し音の発生が抑制され、上記作動状態における空圧緩衝器の静粛性を向上させることができる。
したがって、車両搭乗者に違和感や不快感を抱かせる不具合が回避され、これにより車両における乗り心地を向上させることが可能となるという上記した実施の形態と同様の作用・効果を発揮する。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように変更することも可能である。
1)本実施の形態では、圧側及び伸側溝部29,30を、平面状の溝底部29a,30aと、この溝底部29a,30aから上方又は下方に向かって拡径する傾斜面状の壁部29b,30bとから構成したが、この形状に限定されるものではなく、断面がV字状や、U字状の溝形状としても良い。
2)本実施の形態では、圧側及び伸側のリーフバルブ23,25を、上記圧側及び伸側溝部29,30の上部を半分程覆うような外径に設定したが、これに限定されるものではなく、上記圧側及び伸側溝部29,30の半分以上や、3分の1程度や、4分の1程度の任意の割合で覆うように設定しても良い。
3)本実施の形態では、シリンダ3の外側に外筒2を有する所謂、複筒型構造の空圧緩衝器に具体化したが、これに限定されるものではなく、シリンダ3の外側に外筒2を有しない所謂、単筒型の油圧緩衝器に具体化しても良いことは勿論である。
本発明の一実施の形態を示し、本発明のバルブ構造を組み込んだ空圧緩衝器を示す断面図である。 本発明の別の実施形態を示すバルブ構造の断面図である。 従来例を示すバルブ構造の断面図である。 別の従来例を示すバルブ構造の断面図である。
符号の説明
1 空圧緩衝器
5 ピストン(バルブボディ)
21 圧側連通路(ポート)
22 伸側連通路(ポート)
23 圧側リーフバルブ
25 伸側リーフバルブ
23a 圧側シート面(シート面)
26a 伸側シート面(シート面)
29a 溝底
30a 溝底
29b 壁部
30b 壁部
29 圧側溝部
30 伸側溝部
42 円盤状本体(バルブボディ)
43 ソケット(バルブボディ)
49 溝部
49a 底部
49b 壁部

Claims (7)

  1. ガスを封入したシリンダと、シリンダ内にポートが形成されたバルブボディを介して移動自在に挿入したピストンロッドと、シリンダ内に上記バルブボディを介して区画されたロッド側室及びピストン側室と、上記バルブボディにおける上記ポートの出口端にシート面を形成し、このシート面に載置された環状のリーフバルブの外周撓みで上記出口端を開閉可能に閉塞する空圧緩衝器のバルブ構造において、上記バルブボディの上記シート面の外周側にこのシート面よりも低い溝底部を有する溝部を形成し、上記リーフバルブを撓ませて上記ポートから噴出させたガスからなる作動流体を上記溝部に一端導いて減圧させてから上記ロッド側室又はピストン側室に流出させることを特徴とする空圧緩衝器のバルブ構造。
  2. 上記溝部は、平面状の上記溝底部と、この溝底部から上方に向かって拡径する傾斜面状の壁部とから構成されている請求項1記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  3. 上記溝部は、バルブボディを焼結成形によって形成する際に一体的に形成されている請求項1または請求項2記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  4. 上記リーフバルブは、その外周側が上記溝部の上部を部分的に覆うように配置されている請求項1、請求項2または請求項3記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  5. ガスを封入したシリンダと、シリンダ内にポートが形成されたバルブボディを介して移動自在に挿入したピストンロッドと、シリンダ内に上記バルブボディを介して区画されたロッド側室及びピストン側室と、上記バルブボディにおける上記ポートの出口端にシート面を形成し、このシート面に載置されたリーフバルブの内周撓みで上記出口端を開閉可能に閉塞する空圧緩衝器のバルブ構造において、上記バルブボディの上記シート面の内周側にこのシート面よりも低い溝底部を有する溝部を形成し、上記リーフバルブを撓ませて上記ポートから噴出させたガスからなる作動流体を上記溝部に一端導いて減圧させてから上記ロッド側室又はピストン側室に流出させることを特徴とする空圧緩衝器のバルブ構造。
  6. 上記溝部は、平面状の上記溝底部と、この溝底部から上方に上方に向かって拡径する傾斜面状の壁部とから構成されている請求項5記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  7. 上記溝部は、バルブボディを焼結成形によって形成する際に一体的に形成されている請求項5又は請求項6記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
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