JP5013678B2 - イミダゾリウムハロゲン塩の製造方法 - Google Patents

イミダゾリウムハロゲン塩の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高品質なイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法に関するものであり、特に耐還元性に優れたイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法に関するものである。
N−アルキル−N'−アルキルイミダゾリウムハロゲン塩は、電池、電解質、触媒、溶媒等の分野で利用されており、かかるN−アルキル−N'−アルキルイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法については、種々検討されている。
従来、N−アルキル−N'−アルキルイミダゾリウムハロゲン塩は、N−アルキルイミダゾール誘導体とハロゲン化アルキル等の有機ハロゲン化物を無溶媒、又は溶媒下で反応させ、N−アルキルイミダゾール誘導体のイミダゾール骨格における3位の窒素原子にハロゲン化アルキルのアルキル基を結合させて4級塩を形成することにより得られることが知られている。
例えば、1−メチルイミダゾールと塩化ブタンを加熱下に攪拌することによりN−ブチル−N'−メチルイミダゾリウムクロライドを製造する方法(例えば、非特許文献1参照。)や、下記一般式[I]で表されるN−アルキルイミダゾールと[II]で表される臭化アルキルとを反応させて一般式[III]で表される1,3−ジアルキルイミダゾリウム臭素塩を製造する方法(例えば、特許文献1参照。)、等が知られている。
Figure 0005013678
Figure 0005013678
Figure 0005013678
(一般式[I]、[II]及び[III]中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R0は炭素数 1〜5のアルキル基を示し、nは0〜3の整数を示す。)
Chemical Communications,1765(1998年) 特開2000−290258号公報
しかしながら、上記文献開示の方法により得られたN−アルキル−N'−アルキルイミダゾリウムハロゲン塩では、電解液としての利用に際してまだまだ満足のいくものではなく、サイクリックボルタメトリ(CV)測定により電気特性、特に耐還元性を評価した場合において、充分な結果が得られなかった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、高品質であり、特に耐還元性に優れた電気特性を持つイミダゾリウムハロゲン塩を製造する方法を提供することを目的とするものである。
しかるに本発明者は、上記の現状に鑑みて鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示されるイミダゾリウムハロゲン塩を製造するに際し、イミダゾールとアルキルハライドを反応させて得られる粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とケトン類を混合し、40〜200℃の温度下で攪拌した後、10℃以下まで冷却し、結晶を析出させることにより精イミダゾリウムハロゲン塩を得るイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法、またはイミダゾールとアルキルハライドを反応させて得られる粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤及びケトン類を混合し、40〜200℃の温度下で攪拌した後、10℃以下まで冷却し、結晶を析出させることにより精イミダゾリウムハロゲン塩を得るイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成するに至った。
Figure 0005013678
(式中R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基、もしくはアルデヒド基を有していてもよい炭素数1〜15の炭化水素基、アルケニル基又は水素原子を示し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を示す。)
本発明においては、粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とケトン類または、粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤及びケトン類を混合した後に攪拌するときの温度が40℃〜200℃、好ましくは50℃〜180℃、より好ましくは60℃〜150℃であることが好ましい。
また、本発明において、ケトン類としては脂肪族ケトンが好ましく、特にはメチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンから選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、高品質なイミダゾリウム塩を得ることができ、とりわけ、耐還元性に優れた電気特性を持つイミダゾリウムハロゲン塩を得ることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においては、イミダゾールとアルキルハライドを反応させることにより、下記一般式(1)で示される粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩を得ることができる。
Figure 0005013678
(式中R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基、もしくはアルデヒド基を有していてもよい炭素数1〜15の炭化水素基、アルケニル基又は水素原子を示し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を示す。)
本発明で反応させるN−置換イミダゾールのアルキル基、アルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でもよく、通常炭素数1〜15、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8のアルキル基、アルケニル基が挙げられる。アルキル基としては、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基等が挙げられる。また、それぞれの炭化水素基に水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基、もしくはアルデヒド基を有していてもよい。
かかるN−置換イミダゾールの製造方法としては、例えば、α−ジカルボニル化合物、アンモニア、アルデヒド及び第一級アミンを、水性媒体中で20〜150℃の温度において一工程で反応させる方法(例えば、特公平3−62710号公報参照。)、グリオキザール類とアルデヒド類と第一級アミン類を反応させ、次いでアンモニア若しくはその炭酸塩と反応させる方法(例えば、特開平3−169865号公報参照。)、アリルハライド又はベンジルハライドのいずれかとグリオキザール、ホルマリン及びアンモニアを反応させる方法(例えば、特開昭62−161765号公報参照。)などを挙げることができる。
また、本発明で反応させるアルキルハライドとしては、特に限定されないが、例えば、下記一般式[1]
Figure 0005013678
(式中、R1はアルキル基、アルケニル基を表し、Yはハロゲン原子を表す。)で示されるものが挙げられる。
一般式[1]において、R1で表されるアルキル基、アルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でもよく、通常炭素数1〜15、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8のアルキル基、アルケニル基が挙げられる。アルキル基としては、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基等が挙げられる。また、それぞれの炭化水素基に水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基、もしくはアルデヒド基を有していてもよい。
本発明では、上記で得られた粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とケトン類または、粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤及びケトン類を混合し、40〜200℃の温度下で攪拌することにより、系中に存在する不純物を該ケトン類層に抽出させ、粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩を精製することができるのである。かかる温度が40℃未満では、問題となる不純物が該ケトン類層に十分に抽出されない場合がある。200℃を超えると着色の原因となる。好ましい温度は50〜180℃、特に好ましくは60〜150℃である。

上記の40〜200℃の温度下での攪拌については、二液の層が十分に混ざればよく、撹拌方法や撹拌時間について特に制限はないが、実用的には、5分〜60時間、好ましくは、30分〜20時間である。
また、上記温度範囲の中でもケトン類の沸点以下で行うことが好ましい。沸点を超えるとケトン類が蒸発し、不純物を抽出できないこととなり、本発明の効果が得られ難い。従って、その場合はオートクレーブを使用することが好ましい。
本発明では、かかるイミダゾリウムハロゲン塩の融点については、特に制限はなく、例えば常温で固体であっても精製するに当たっては、再結晶でなく、加温溶融状態で、目的とする不純物を除去できるが、中でも融点が、35℃以上のものが再結晶がしやすい点で特に好ましく、更には40〜150℃、特には60〜100℃がより好ましい。
かかるケトン類としては特に限定されないが、脂肪族ケトン(環状の脂肪族ケトンも含む。)であることが分液性の点で好ましく、特には、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が好ましく、中でもメチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンから選ばれる少なくとも一種が最も好ましく用いられる。
更に、本発明においては、かかるケトン類に加え、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤、好ましくはアセトニトリルと併用することも常温で固体のイミダゾリウムハロゲン塩を液状で扱える点で好ましい。併用する場合には、ケトン類とこれらの溶媒とをあらかじめ混合しておいてもよいし、どちらかの溶媒を先に添加し、他方を後から添加してもよいが、使用量を少なくする点からアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤を先に添加して溶解し、後からケトン類を添加することがより好ましい。
上記のケトン類の使用量は、粗イミダゾリウムハロゲン塩100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、特には30〜800重量部、更には50〜500重量部であることが好ましい。かかるケトン類の使用量が10重量部未満では、不純物がケトン類に十分に抽出されない場合があり、1000重量部を超えると得られる効果の程度に顕著な差が無く好ましくない。
また、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤を併用する場合は、粗イミダゾリウムハロゲン塩100重量部に対して、1〜1000重量部であることが好ましく、特には5〜800重量部、更には10〜500重量部であることが好ましい。かかるアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤が1重量部未満ではイミダゾリウムハロゲン塩が溶解しきれず、ケトン類と液−液の二層とならない場合があり、1000重量部を超えると、ケトン類と均一な一液となってしまう場合があり好ましくない。
かくして、粗イミダゾリウムハロゲン塩が効率よく精製され、精イミダゾリウムハロゲン塩が得られるのであるが、本発明においては、かかるイミダゾリウムハロゲン塩としては、エチルメチルイミダゾリウムブロマイドやブチルメチルイミダゾリウムブロマイドであることが常温で固体であり、本発明の効果が顕著に発揮される点で好ましい。
本発明において、40〜200℃の温度下での攪拌後は、10℃以下、好ましくは5〜 −5℃まで冷却し、精イミダゾリウムハロゲン塩の結晶を析出させ、ろ過し、該結晶を真空乾燥することにより、目的とする精イミダゾリウムハロゲン塩を得ることができるのである。
精イミダゾリウムハロゲン塩が結晶でない場合は、上記攪拌後、二層分離し、精イミダゾリウムハロゲン塩を取り出せばよい。
かくして本発明の方法により精製された精イミダゾリウムハロゲン塩は、不純物もなく高品質なものであり、電池、電解質、電解液、触媒、溶媒などに用いることができる。とりわけ、耐還元性に優れた電気特性を持つイミダゾリウムハロゲン塩として有用である。
以下、本発明を実施例を挙げて詳述する。「%」は重量基準である。
実施例1
反応容器に、攪拌子を入れ、メチルイミダゾールとエチルブロマイドを反応させることにより得られた粗エチルメチルイミダゾリウムブロマイドの粗結晶10gと、メチルイソブチルケトン(MIBK)15ml(13.4g)を混合し、内温70℃まで加温し、10分攪拌した。その後、4℃まで冷却し、結晶を析出させ、ろ過により分離した。得られた結晶を真空乾燥して、精エチルメチルイミダゾリウムブロマイド9.5gを得た。得られた精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを下記の評価方法により、耐還元性の評価を行った。
〔評価方法〕
得られた精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドの結晶7.5gに同重量の水を加えた溶液に、(CF3SO22NHの50重量%水溶液を滴下した。その後、該反応液を15時間攪拌し、分液を行った。下層のエチルメチルイミダゾリウム(CF3SO22N 塩を水洗後、乾燥し、サイクリックボルタメトリ(CV)を測定した。
なお、サイクリックボルタメトリ(CV)の測定方条件は、温度30℃、参照電極SUS314、電圧掃引速度5mV/sで行った。
その結果−3.5v付近において、不純物に起因するピークの無い、滑らかな曲線となり、耐還元性が高くなることが認められた。サイクリックボルタモグラムの結果を図1に示す。
実施例2
実施例1において、メチルイソブチルケトンを、メチルブチルケトンに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを得た。
得られた精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを実施例1と同様にして、耐還元性を評価した。
その結果実施例1と同様に、不純物に起因するピークの無い、滑らかな曲線となり、耐還元性が高くなることが認められた。
実施例3
実施例1において、エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを、ブチルメチルイミダゾリウムブロマイドに変更し、内温43℃まで加温した以外は実施例1と同様の操作を行い、精ブチルメチルイミダゾリウムブロマイドを得た。
得られた精ブチルメチルイミダゾリウムブロマイドを実施例1と同様にして、耐還元性を評価した。
その結果実施例1と同様に、不純物に起因するピークの無い、滑らかな曲線となり、耐還元性が高くなることが認められた。
実施例4
実施例1において、粗エチルメチルイミダゾリウムブロマイド10gにアセトニトリル5ml(3.8g)を加え溶解後、メチルイソブチルケトン15ml(13.4g)を加えた以外は実施例1と同様の操作を行い、精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを得た。
得られた精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを実施例1と同様にして、耐還元性を評価した。
その結果実施例1と同様に、不純物に起因するピークの無い、滑らかな曲線となり、耐還元性が高くなることが認められた。
比較例1
実施例1において、メチルイソブチルケトンを、トルエンに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを得た。
得られたエチルメチルイミダゾリウムブロマイドを実施例1と同様にして、耐還元性を評価したが、不純物に起因するピークが有り、耐還元性は良好でなかった。サイクリックボルタモグラムの結果を図2に示す。
比較例2
実施例1と同様にして得られたエチルメチルイミダゾリウムブロマイドの粗結晶50gにアセトニトリル12.7gを加え、内温70℃まで加温し、10分攪拌した。その後、4℃まで冷却し、析出した結晶をろ過した。得られた結晶を真空乾燥して、エチルメチルイミダゾリウムブロマイド21.5gを得た。
得られたエチルメチルイミダゾリウムブロマイドを実施例1と同様にして、耐還元性を評価したが、不純物に起因するピークが有り、耐還元性は良好でなかった。サイクリックボルタモグラムの結果を図2に示す。
本発明は、高品質なイミダゾリウムハロゲン塩を製造する方法であり、得られた精イミダゾリウムハロゲン塩は、電池、電解質、電解液、触媒、溶媒などに用いることができる。
実施例1で得られた精エチルメチルイミダゾリウムブロマイドを用いたサイクリックボルタモグラムの測定結果である。 比較例1及び比較例2で得られたエチルメチルイミダゾリウムブロマイドを用いたサイクリックボルタモグラムの測定結果である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で示されるイミダゾリウムハロゲン塩を製造するに際し、イミダゾールとアルキルハライドを反応させて得られる粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とケトン類を混合し、40〜200℃の温度下で攪拌した後、10℃以下まで冷却し、結晶を析出させることにより精イミダゾリウムハロゲン塩を得ることを特徴とするイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
    Figure 0005013678
    (式中R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基、もしくはアルデヒド基を有していてもよい炭素数1〜15の炭化水素基、アルケニル基又は水素原子を示し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を示す。)
  2. 上記一般式(1)で示されるイミダゾリウムハロゲン塩を製造するに際し、イミダゾールとアルキルハライドを反応させて得られる粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩とアセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤及びケトン類を混合し、40〜200℃の温度下で攪拌した後、10℃以下まで冷却し、結晶を析出させるすることにより精イミダゾリウムハロゲン塩を得ることを特徴とするイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  3. 60〜150℃の温度下で攪拌した後、10℃以下まで冷却し、結晶を析出させることを特徴とする請求項1または2記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  4. ケトン類が、脂肪族ケトンであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  5. 脂肪族ケトンが、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項4記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  6. 粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩100重量部に対して、ケトン類を10〜1000重量部混合することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  7. 粗結晶の粗イミダゾリウムハロゲン塩100重量部に対して、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶剤を1〜1000重量部混合することを特徴とする請求項2〜6いずれか記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  8. イミダゾリウムハロゲン塩がエチルメチルイミダゾリウムブロマイドであることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
  9. イミダゾリウムハロゲン塩がブチルメチルイミダゾリウムブロマイドであることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のイミダゾリウムハロゲン塩の製造方法。
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