JP5013162B2 - ステアリングシャフト - Google Patents

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Description

この発明は、自動車等のステアリング装置のステアリングシャフトに関する。
自動車のステアリング装置には、自動車の衝突時の衝撃エネルギーを吸収できるようにした衝撃吸収式ステアリング装置がある(例えば、特許文献1,2参照。)
例えば、特許文献1では、軸方向に相対摺動可能にセレーション嵌合された内軸および筒状の外軸を有するステアリングシャフトが用いられている。衝突時には、内軸と外軸とが軸方向に相対移動する。
特開2000−153763号公報 特開平11−59439号公報
しかし、特許文献1では、ステアリングシャフトが衝突時の衝撃を受けると、ステアリングシャフトの内軸のセレーションと、外軸のセレーションとが互いに楔状に食い込み、いわゆるかじりが生じることがある。
すなわち、車両の一次衝突に伴って運転者がステアリングホイールにぶつかる二次衝突では、ステアリングシャフトの軸方向に働く力の他、ステアリングホイールを持ち上げようとする力(いわゆる、こじり力)が働く。このため、通例、内軸および外軸の軸線が互いにわずかに傾斜した状態でステアリングシャフトが収縮することになり、内軸に対して外軸のセレーションの歯が楔状に食い込む(かじる)傾向にある。かじりが生じると、内軸と外軸との相対摺動時の摺動抵抗が大きくなる。
そこで、この発明の目的は、内軸と外軸とのかじりの発生を抑制できるステアリングシャフトを提供することである。
本発明は、衝撃を吸収するときに収縮可能なステアリングシャフトにおいて、筒状の外軸と、この外軸内に相対摺動可能にセレーション嵌合された内軸と、ステアリングシャフトの一部として上記内軸に対して一体または別体で形成され、外周が円筒面であり、内軸の外周に所定の保持力で嵌合されたカラーとを備え、このカラーの軸方向の端部が、外軸の端部の内側に配置され、衝撃を吸収するときにカラーが外軸の端部を受けることにより、内軸と外軸とのかじりを防止するようにしてあることを特徴とする。本発明によれば、衝撃吸収のためにステアリングシャフトが収縮しようとするときに、ステアリングシャフトに持ち上げ力(こじり力)が作用するとしても、カラーが外軸の端部を受けるので、内軸と外軸との軸線同士の傾きが抑制される。従って、内軸および外軸のセレーション同士の食い込みの発生が抑制される。

また、本発明において、上記カラーの外周は、外軸の端部の最小内径以下の円筒面に形成されている場合がある。この場合、カラーの外周の円筒面によって外軸の端部のセレーションを受けることにより、上述のかじりが発生するおそれはない。
また、本発明において、上記カラーは樹脂部材を含む場合がある。この場合、金属接触の回避により、カラーが外軸の端部を受けた状態での外軸および内軸の確実な相対移動が可能となる。
また、本発明において、上記カラーおよび内軸は、互いの軸方向相対移動を規制するために互いに係合した凹凸係合部を含む場合がある。この場合、カラーが内軸に対して不用意に位置ずれすることが防止されるので、衝撃を吸収するときにカラーにより外軸の端部を確実に受けることができる。
また、本発明において、衝撃を吸収するときに、上記カラーが軸方向に圧縮されて押し潰されるように、カラーに切欠孔が形成されている場合がある。この場合、外軸内への内軸の押し込みがカラーによって阻害されることを、カラー自身の潰れによって防止することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、ステアリングシャフトを電動パワーステアリング装置に適用する場合に則して説明するが、ステアリングシャフトは、例えば、マニュアル操舵のステアリング装置に適用することもできる。
図1Aおよび図1Bは、本発明の第1の実施形態のステアリングシャフトを含むステアリング装置の概略構成を示す模式図であり、図1Aに衝撃吸収前の状態を示し、図1Bに衝撃吸収している状態を示す。
ステアリング装置1は、車輪(図示せず)を操舵するためにステアリングホイール2に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム4とを有する。ステアリングシャフト3の一方の端部3aにステアリングホイール2が連結され、他方の端部3bに、自在継手5、中間軸6等を介して車輪を操舵するためのラックアンドピニオン機構等の操舵機構(図示せず)が連結される。ステアリングホイール2が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト3等を介して操舵機構に伝達され、これにより車輪を操舵することができる。
ステアリング装置1は、ステアリングコラム4に設けられている電動モータ7により、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3に関連して設けられて操舵トルクを検出するためのトルクセンサ8と、このトルクセンサ8からの出力信号、車速信号等に基づいて操舵補助力を発生させる電動モータ7と、この電動モータ7の出力軸の回転を減速するための減速機9と、減速機9およびトルクセンサ8を収容して支持し且つ電動モータ7を支持しステアリングコラム4の一部を形成するハウジング10とを有している。
ステアリングホイール2が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ8により検出され、このトルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ7が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機9を介してステアリングシャフト3に伝達され、ステアリングホイール2の動きとともに操舵機構に伝わり、車輪が操舵される。
また、図1Aおよび図1Bに示すように、ステアリング装置1のステアリングシャフト3およびステアリングコラム4は、衝撃を吸収するときに収縮可能に構成してある。これにより、衝突時にドライバ(運転者)がステアリングホイール2にぶつかるときの衝撃エネルギを吸収することができるようになっている。
ステアリングコラム4は、アッパーチューブ11と、ロアーチューブ12と、上述のハウジング10とを有している。アッパーチューブ11とロアーチューブ12とは、車両の衝突時にステアリングシャフト3の軸方向Sに相対移動可能に嵌合されている。ロアーチューブ12とハウジング10とは互いに固定されている。
ステアリングコラム4は、上部支持部13および下部支持部14を介して車体15に支持され、軸受(図示せず)を介してステアリングシャフト3を支持している。例えば、ステアリングシャフト3の中心軸線(または、ステアリングコラムの長手方向)を車両の前後方向に対して斜めにし、ステアリングホイール2を上側となるようにして、ステアリングコラム4を車体15に取り付けるようにしてある。
また、上部支持部13は、ステアリングコラム4の長手方向の上部としてのアッパーチューブ11を支持し、車体15に対するアッパーチューブ11の移動を通常時に規制し(図1A参照)且つ衝突時に許容できるように(図1B参照)、アッパーチューブ11を車体15に所定の保持力で保持している。一方で、下部支持部14は、ステアリングコラム4の長手方向の下部としてのハウジング10を支持し、通常時および衝撃を吸収するときに軸方向Sについてのハウジング10の移動を規制するように、ハウジング10を車体15に係止している。
ステアリングシャフト3は、アッパーシャフトとしての筒状の外軸16と、この外軸16内に相対摺動可能にセレーション嵌合されてトルク伝達可能に連結された入力軸であり且つロアーシャフトとしての内軸17と、この内軸17に継手18を介してトルク伝達可能に連結されたトーションバー19と、このトーションバー19に継手20を介してトルク伝達可能に連結された出力軸21とを有している。
外軸16の端部が、ステアリングシャフト3の一端3aを形成し、ステアリングホイール2と連結されている。また、出力軸21は、減速機9に連結され、出力軸21の端部は、ステアリングシャフト3の他端3bを形成している。
また、外軸16は、アッパーチューブ11に軸受(図示せず)を介して回動自在に支持されるとともに、軸方向Sについての相対移動を規制されている。内軸17および出力軸21は、対応する軸受(図示せず)を介してハウジング10に回動自在にそれぞれ支持されるとともに、軸方向Sについての相対移動を規制されている。
自動車の衝突に伴ってドライバー(運転者)がステアリングホイールにぶつかるときに、その衝撃力は、ステアリングホイール2からアッパーチューブ11に作用し、衝撃力の大きさが上部支持部13の保持力の大きさを上回ると、図1Bに示すように、アッパーチューブ11が、ステアリングホイール2および外軸16とともに一体的に、車体15、内軸17およびロアーチューブ12に対して相対変位し、具体的には、ステアリングコラム4の長手方向の下方である車体前方へ向けて移動する。これに伴い、衝撃エネルギを吸収することができる。
図2は、ステアリングシャフト3の要部の縦断面図であり、衝撃吸収前の状態を示す。図3は、図2の III− III断面の拡大横断面図である。図2と図3を参照する。
本実施形態では、衝突時に外軸16の開口端側の端部16aを受けるためのカラー22が内軸17に嵌合されている。これにより、衝撃を吸収するときに、セレーション嵌合した外軸16および内軸17にこじりが生じないようにすることができる。
外軸16は、小径部16bと、大径部16cとを有している。小径部16bは、端部16aを含み、外軸16の開口端から軸方向Sに所定長さで形成されている。小径部16bは、その内周面に形成された係合部であり且つセレーションとして複数のセレーション歯23(一部のみ図示)を有している。大径部16cの内周面は、セレーション歯23の歯底の内径よりも大径である。
内軸17は、軸端を含む大径部17aと、小径部17bとを有している。大径部17aは、その外周に形成された係合部であり且つセレーションとしての複数のセレーション歯24(一部のみ図示)を有している。小径部17bは、大径部17aと軸方向Sに隣接して配置されていて、小径部17bの外径は、セレーション歯24の歯底径よりも小径である。
これらのセレーション歯23,24は、軸方向Sに相対摺動可能であり、且つ互いに噛み合って係合することにより、外軸16と内軸17との間でトルク伝達することができる。複数のセレーション歯23,24は、周方向に等間隔にそれぞれ配置されている。
外軸16の各セレーション歯23は、トルク伝達面としての一対の歯面23a,23bを有し、外軸16の開口端から所定長さで軸方向Sに延びて、凸条を形成し、周方向Tに隣接するセレーション歯23同士の間に凹条を形成している。
内軸17の各セレーション歯24は、トルク伝達面としての一対の歯面24a,24b(一部のみ図示。)を有し、内軸17の端部から所定長さで軸方向Sに延びていて、凸条を形成し、周方向Tに隣接するセレーション歯24同士の間に凹条を形成している。この凹条に外軸16の凸条が噛み合っている。
各歯面23a,23b,24a,24bは、それぞれ、周方向Tおよび径方向Rと斜めに交差している。歯面23a,23bは、径方向Rに対して互いに逆向きに傾斜している。歯面24a,24bは、径方向Rに対して互いに逆向きに傾斜している。セレーション歯23の一方の歯面23aとセレーション歯24の一方の歯面24aとが、互いに対向して配置されていて、互いに当接して係合することにより、一方の向きのトルクを伝達することができる。セレーション歯23の他方の歯面23bとセレーション歯24の他方の歯面24bとが、互いに対向して配置されていて、互いに当接して係合することにより、他方の向きのトルクを伝達することができる。
カラー22は、円筒部25と、円筒部25の内周面から径方向内方へ突出する凸部26とを有している。円筒部25と凸部26とは樹脂部材により一体に形成されている。凸部26は、周方向に連続して延びる凸条に形成されている。凸条に対向して、内軸17の小径部17bの外径部は、凹部27を有している。凹部27は、周溝に形成されていて、凸部26と噛み合い状態で係合している。
カラー22の内径部は、円筒部25の内周面および凸部26を有している。内軸17の小径部17bの外径部は、内軸17の小径部17bの外周17cおよび凹部27を有している。円筒部25の内周面および内軸17の小径部17bの外周17cは、円筒面により形成されている。
カラー22の内径部、および内軸17の小径部17bの外径部は、互いの軸方向相対移動を規制するために互いに係合した係合部として機能し、本実施形態では、互いに密着状態で嵌合されて摩擦係合している。また、凸部26および凹部27は、互いの軸方向相対移動を規制するための凹凸係合部として機能する。カラー22には種々の製造方法が考えられるが、例えば、カラー22は内軸17にインサート成形されてなり、内軸17が成形型の一部として利用されることにより、内軸17とカラー22とが一体に形成されてなる。
本実施形態では、カラー22の内径部は、内軸17の小径部17bの外径部に所定の保持力で嵌合されている。衝突時の衝撃力が摩擦係合の摩擦力に打ち勝ち、且つ凸部26が破断したときに、カラー22が内軸17に対して移動する。このときの摩擦力と、凸部26を破断させるのに要する力とが、上述の所定の保持力に相当する。
カラー22の外周35は、円筒部25の外周であり、円筒面に形成されていて、この円筒面の外径L1は、外軸16の端部16aの最小内径L2以下の寸法であり(L1≦L2)、且つ内軸17のセレーション歯24の歯底円直径L3を越えて大きな寸法である(L1>L3)。本実施形態では、外軸16の端部16aの最小内径L2は、セレーション歯23の歯先円直径に相当する。
カラー22の外周35は、外軸16の端部16aを受ける受け部として機能する。すなわち、カラー22の軸方向Sの一方の端部28が、外軸16の端部16aの内側に配置され、径方向から見たときに端部16aに重なり合うように配置されている。端部16aは、外軸16においてセレーション23,24が互いに噛み合っている部分よりも開口端寄りの部分である。
衝撃を吸収するときにカラー22の外周35が、外軸16の端部16aをその直近で受けることにより、例えば、受けられた外軸16の端部16aが径方向Rの内方へ移動することを規制でき、外軸16と内軸17とのかじりを防止するようにしてある。
また、カラー22の軸方向Sの他方の端部29は、外軸16の端部16aの外に配置され、外軸16の開口端から軸方向Sに所定距離で延び出している。
カラー22と外軸16の端部16aとの径方向の遊び量は、セレーション歯23,24同士の径方向の遊び量よりも小さい。前者の遊び量は、カラー22と外軸16とが互いに同心に配置されているときのカラー22の外周35および外軸16の端部16aのセレーション歯23の歯先円直径の内周の間の径方向Rの間隔L5の2倍の値に相当する。後者の遊び量は、外軸16と内軸17とを互いに同心に配置したときの互いに対向する一方の歯面23a,24a同士の径方向Rの隙間量L41と、互いに対向する他方の歯面23b,24b同士の径方向Rの隙間量L42との和の値の2倍の値に相当する。従って、L5<(L41+L42)の関係が成り立つ。これにより、セレーション歯23,24の食い込みが確実に防止される。なお、上述の前者の遊び量は、ゼロであってもよい。
図4は、セレーションおよびその近傍部分の断面図であり、衝撃を吸収している状態を示す。図1Bと図4を参照して、衝撃を吸収するときの動作の一例を説明する。
衝撃吸収の初期段階で、外軸16に衝撃力Fが作用すると、衝撃力Fのうちの軸方向成分FSにより、カラー22の凸部26が円筒部25から破断し、外軸16とカラー22の円筒部25とが一体的に内軸17に沿って移動する。これとともに、衝撃力Fのうちの径方向成分FRが外軸16を持ち上げるような向きに作用し、外軸16の端部16aがカラー22により受けられる。従って、こじりが生じることはない。
図5は、セレーション嵌合部およびその近傍部分の断面図であり、図4とは異なる態様で衝撃吸収している状態を示す。図1Bと図5を参照して、衝撃力Fのうちの軸方向成分FSにより、外軸16が、カラー22の外周35を摺動しながら、内軸17に対して相対移動することも考えられる。この場合にも、衝撃力のうちの径方向成分FRが外軸16に持ち上げるように作用しても、外軸16の端部16aがカラー22により受けられているので、こじりが生じることはない。
このように本発明の実施形態によれば、衝撃吸収のためにステアリングシャフトが収縮しようとするときに、ステアリングシャフトに持ち上げ力(こじり力)が作用するとしても、カラー22が外軸16の端部16aを受けるので、外軸16と内軸17との軸線16d,17d同士の傾きが抑制される。従って、外軸16および内軸17のセレーション同士の食い込みの発生が抑制される。
また、カラー22の外周35に形成された円筒面によって外軸16の端部16aを受けることにより、上述のかじりが発生するおそれはない。
なお、このようにかじりの発生を防止するには、カラー22の少なくとも一部であって外軸16の端部16aを受ける部分の外周が円筒面に形成されていればよい。
また、カラー22の外周35に形成された円筒面の外径L1が、外軸16の端部16aの最小内径L2以下の値であるので、外軸16の端部16aに嵌め入れ易く、好ましい。また、外径L1は、外軸16の端部16aの最小内径L2と等しい値であってもよく、この場合には、かじりの発生を確実に防止できる。また、本実施形態では、カラー22が外軸16のセレーション23の歯先を受けていて、カラー22の外周35の外径L1が内軸17のセレーション歯24の歯底円直径L3よりも大きな値である。この場合、かじりの発生を確実に防止できる。
また、外軸16および内軸17が金属部材により形成され、カラー22が樹脂部材により形成されているので、カラー22と外軸16との間、およびカラー22と内軸17との間において、金属接触を回避でき、その結果、カラー22が外軸16の端部16aを受けた状態での外軸16および内軸17の確実な相対移動が可能となる。
なお、金属接触を回避するには、カラー22が樹脂部材を含んでいればよい。例えばカラー22の少なくとも内周および外周35が樹脂部材により形成されていればよい。
また、カラー22および内軸17は、互いの軸方向相対移動を規制するために互いに係合した凹凸係合部としての凸部26および凹部27を有している。これにより、カラー22が内軸17に対して不用意に位置ずれすることが防止されるので、衝撃を吸収するときにカラー22により外軸16の端部16aを確実に受けることができる。
また、カラー22であれば、内軸17とは別材料で形成することが可能である。例えば、カラー22と外軸16との間の摩擦係数およびカラー22と内軸17との間の摩擦係数の少なくとも一方を、外軸16と内軸17との間の摩擦係数よりも小さくすることが可能となる。その結果、外軸16の端部16aを内軸17の外周で直接受ける場合に比べて、外軸16および内軸17の確実な相対移動が可能となる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態のカラー22Aを用いたステアリングシャフトの要部の断面図であり、衝撃吸収前の状態を示す。図7は、図6のカラー22Aの斜視図である。図8は、図6のステアリングシャフト3の要部の断面図であり、衝撃吸収後の状態を示す。
第2の実施形態のカラー22Aは、軸方向一方の端部28に配置された第1の環状部30と、この第1の環状部30と軸方向Sに所定距離を離隔して軸方向他方の端部29に配置された第2の環状部31と、第1および第2の環状部30,31を接続する複数の接続部32とを有している。
第1の環状部30の外周35が、外軸16の端部16aを受けるように、外軸16の端部16aの内側に配置されている。
第2の環状部31の内周に凸部26が形成され、凸部26が内軸17の凹部27に係合して、第2の環状部31が内軸17に係止されている。
接続部32は、第1の環状部30の周方向の一部と、第2の環状部31の周方向の一部とを互いに接続している。接続部32は、軸方向Sに延びていて、第1および第2の環状部30,31の外周35とそれぞれ連続してつながっている。周方向に隣接する2つの接続部32と、第1および第2の環状部30,31とにより囲まれた内側に、切欠部としての矩形の切欠孔33が形成されている。切欠孔33は、カラー22Aの内周と外周35とを貫通していて、周方向Tの複数箇所に配置されている。接続部32と切欠孔33とが、周方向Tに交互に並んでいる。
図8に示すように、外軸16からの衝撃力であって所定の大きさを越えた衝撃力が、カラー22Aに作用すると、カラー22Aの接続部32が潰れるようにされている。衝撃力の所定の大きさは、カラー22Aを内軸17に保持するための保持力と比べて大きくても、小さくても、または等しくてもよい。
このように第2の実施形態では、上述の第1の実施形態で説明した効果に加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、衝撃を吸収するときに、カラー22Aが軸方向Sに圧縮されて押し潰されるように、カラー22Aに切欠孔33が形成されているので、外軸16内への内軸17の押し込みがカラー22Aによって阻害されることを、カラー22A自身の潰れによって防止することができる。
なお、以下の変形例はカラー22についてのものであるが、カラー22Aについても同様に適用することができる。
図9のカラー22と内軸17との要部拡大図に示すように、凹凸係合部としては、カラー22に形成された凹部27と、内軸17に設けられた凸部26とであってもよい。凹凸係合部は、少なくとも一対があればよく、上記カラー22および内軸17の何れか一方に設けられた凸部26と、他方に設けられ上記凸部26に係合することによりカラー22および内軸17の軸方向相対移動を規制する凹部27とを備えていればよい。
また、凹凸係合部を廃止することも考えられる。例えば、凹凸係合部に代えて、所定の保持力を得られるように、カラー22を所定の締め代で内軸17に圧入することや、カラー22を内軸17に保持するための保持手段としての接着剤等を用いることも考えられる。さらに、凹凸係合部に加えて、上述の圧入や保持手段を用いてもよい。要は、カラー22は、所定の保持力で内軸17に保持されていればよい。
また、カラー22の外周35であって外軸16の端部16aを受ける部分が、円筒面以外の形状である場合も考えられる。このような場合であっても、カラー22が、外軸16の径方向Rについての移動を規制することにより、セレーション歯23同士の楔状の食い込みを防止できるので、上述の実施形態と同様に、こじりの発生を抑制することができる。
カラー22は、インサート成形されてなるものに限らず、樹脂成形後に内軸17に装着されるものでもよい。また、カラー22が樹脂材料に代えて、金属等の硬質部材により形成されることも考えられる。
また、セレーション歯23,24は互いの間に径方向および周方向についての遊びを有していてもよいし、有していなくてもよい。
上述の実施形態では、アッパーシャフトとしての外軸16が、ロアーシャフトとしての内軸17に押し込まれるようにされていたが、逆に、アッパーシャフトとしての内軸17が、ロアーシャフトとしての外軸16に押し込まれるようにされていてもよい。この場合には、上述の実施形態とは、軸方向Sの上下を逆にしてカラー22、外軸16および内軸17を構成することにより、上述の実施形態と同様にこじりの発生を防止することができる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の第1の実施形態のステアリングシャフトを含むステアリング装置の概略構成を示す模式図であり、図1Aに衝撃吸収前の状態を示し、図1Bに衝撃吸収している状態を示す。 図1に示すステアリングシャフトの要部の縦断面図であり衝撃吸収前の状態を示す。 図2に示す要部の横断面図である。 衝撃吸収している状態における図2に示す要部の断面図である。 図4とは異なる態様で衝撃吸収している状態における図2の要部の断面図である。 本発明の第2実施形態のカラーを含むステアリングシャフトの要部の断面図であり、衝撃吸収前の状態を示す。 図6に示すカラーの斜視図である。 衝撃吸収している状態での図6に示す要部の断面図である。 本発明の変形例としてのカラーと内軸との要部の拡大図である。
符号の説明
3…ステアリングシャフト、16…外軸、16a…(外軸の)端部、17…内軸、17c…(内軸の)外周、22…カラー、26…凸部(凹凸係合部)、27…凹部(凹凸係合部)、28…(カラーの軸方向の)端部、33…切欠孔、35…(カラーの)外周、S…軸方向

Claims (5)

  1. 衝撃を吸収するときに収縮可能なステアリングシャフトにおいて、
    筒状の外軸と、
    この外軸内に相対摺動可能にセレーション嵌合された内軸と、
    ステアリングシャフトの一部として上記内軸に対して一体または別体で形成され、外周が円筒面であり、内軸の外周に所定の保持力で嵌合されたカラーとを備え、
    このカラーの軸方向の端部が、外軸の端部の内側に配置され、
    衝撃を吸収するときにカラーが外軸の端部を受けることにより、内軸と外軸とのかじりを防止するようにしてあることを特徴とするステアリングシャフト。
  2. 請求項1に記載のステアリングシャフトにおいて、上記カラーの外周は、外軸の端部の最小内径以下の円筒面に形成されていることを特徴とするステアリングシャフト。
  3. 請求項1または2に記載のステアリングシャフトにおいて、上記カラーは樹脂部材を含むことを特徴とするステアリングシャフト。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のステアリングシャフトにおいて、上記カラーおよび内軸は、互いの軸方向相対移動を規制するために互いに係合した凹凸係合部を含むことを特徴とするステアリングシャフト。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載のステアリングシャフトにおいて、衝撃を吸収するときに、上記カラーが軸方向に圧縮されて押し潰されるように、カラーに切欠孔が形成されていることを特徴とするステアリングシャフト。
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