JP5012978B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、SOI(Silicon on insulator)基板を用いて半導体素子を形成した半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来より、支持基板と活性層とが埋込絶縁膜を介して貼り合わされたSOI基板を用いて半導体素子を形成した半導体装置がある。この半導体装置では、使用時に支持基板が所定電位(例えばGND)に固定されるが、支持基板を所定電圧に固定した状態で活性層の所望部位に高電圧を印加した場合、活性層のうち埋込絶縁膜に隣接する部分に電荷が誘起されて反転層が形成され、電界集中が発生して耐圧を低下させるという問題が発生する。この問題について、図22を参照して説明する。
図22は、SOI基板J1に対してラテラルのPNダイオードを形成した半導体装置の等電位分布を示した断面図である。PNダイオードのカソード電極J2に対して高電圧を印加すると共にアノード電極J3をGNDにした場合、活性層J4のうち埋込絶縁膜J5に隣接する部分に誘起された+電荷によって反転層が構成される。この影響でn型カソード領域J6と埋込絶縁膜J5との間において等電位線の間隔が狭くなる。このため、この部位において電界集中が発生し、耐圧を低下させるのである。
このような耐圧低下を防止するものとして、特許文献1に、埋込絶縁膜の表面を凹凸形状にした半導体装置が提案されている。図23は、この半導体装置の断面構造を示した図である。この図に示されるように、埋込絶縁膜J5に凹部J5aと凸部J5bを形成し、凹部J5aに+電荷を局在化させることで擬似的なフィールドプレートを形成している。このような擬似的なフィールドプレートを形成することで、凸部J5b側に向けて等電位線が縦方向に分布した状態となる。このため、等電位線の間隔が補正され、耐圧を向上させることが可能となる。
特許第3959125号公報
しかしながら、凹凸形状の埋込絶縁膜を形成する場合には、凹凸形状部分を形成するために様々な工程が必要になり、製造プロセスとして難易度が高いという問題がある。具体的には、活性層を構成するシリコン基板を支持基板に貼り合わせる前に、シリコン基板の裏面にフォトエッチングを行って凹部を形成することでシリコン基板の裏面に凹凸形状を構成する凹凸形成工程と、凹凸を形成した表面に絶縁膜を成膜する絶縁膜形成工程と、絶縁膜の表面を平坦化する平坦化工程を行わなければならなくなる。そして、凹部に電荷を局在化させるためには、凹凸形成工程においてある程度の深さの凹部を形成しなければならないし、絶縁膜形成工程の際にもその凹部が埋め込まれる程度の厚みで絶縁膜を形成しなければならない。さらに、平坦化工程に関しても、厚く形成された絶縁膜を平坦化しなければならない。よって、半導体装置の製造プロセスが煩雑になり、難易度が高いものとなる。
本発明は上記点に鑑みて、深い凹部によって構成される凹凸を有して無くても、耐圧を向上させられる半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、活性層(3)のうち埋込絶縁膜(4)側に、半導体素子と対応するレイアウトとされ、かつ、表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)から第2不純物層(6、71、81)に向けた方向に、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および、活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度の高い第1導電型領域(11)が活性層(3)のうち素子分離構造によって囲まれた一つの素子分離領域に備えられていることを特徴としている。
このような半導体装置では、活性層(3)のうち半導体素子の下方における埋込絶縁膜(4)と隣接する位置に、第2導電型領域(10)が第1導電型領域(11)を挟むことで所定間隔離間して配置された構造となる。このため、第2導電型領域(10)のうち埋込絶縁膜(4)に隣接する位置に電荷が誘起される。つまり、第1導電型領域(11)のうち埋込絶縁膜(4)に隣接する位置には電荷が誘起されず、第2導電型領域(10)の部分に反転層を局在化させられる。このため、擬似的なフィールドプレートを構成することが可能となり、活性層(3)の下方において第1導電型領域(11)の間隔に応じて均等に電圧降下が生じるようにできる。
請求項2に記載の発明では、活性層(3)のうち埋込絶縁膜(4)に貼り合わされる側の表面に、半導体素子と対応する放射状のレイアウトとされ、かつ、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートを備えることを特徴としている。
このような半導体装置でも、活性層(3)のうち半導体素子の下方における埋込絶縁膜(4)と隣接する位置に、第2導電型領域(10)が第1導電型領域(11)を挟むことで所定間隔離間して配置された構造となる。このため、第2導電型領域(10)のうち埋込絶縁膜(4)に隣接する位置に電荷が誘起される。つまり、第1導電型領域(11)のうち埋込絶縁膜(4)に隣接する位置には電荷が誘起されず、第2導電型領域(10)の部分に反転層を局在化させられる。このため、擬似的なフィールドプレートを構成することが可能となり、活性層(3)の下方において第1導電型領域(11)の間隔に応じて均等に電圧降下が生じるようにできる。
これにより、等電位線が第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した状態となり、等電位線の間隔が補正され、耐圧を向上させることが可能となる。したがって、深い凹部によって構成される凹凸を有して無くても、耐圧を向上させられる半導体装置とすることができる。
請求項3に記載の発明では、活性層(3)の表面から埋込絶縁膜(4)に達するトレンチ分離構造(20)が備えられており、該トレンチ分離構造(20)により、半導体素子と第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートが囲まれていることを特徴としている。
このように、トレンチ分離構造(20)によって半導体素子を囲むことで、活性層(3)の他の領域に形成される素子から素子分離することが可能となる。これにより、半導体素子をロジック回路等のような他の回路素子と1チップ上に集積させることが可能となる。
請求項4に記載の発明では、活性層(3)における半導体素子の上には、半導体素子と対応する螺旋形状の抵抗型フィールドプレート(30)もしくは放射状の容量型フィールドプレート(40)が備えられていることを特徴としている。
このように、活性層(3)の下方だけでなく、上方においても抵抗型フィールドプレート(30)もしくは容量型フィールドプレート(40)を備えることで、第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、活性層(3)と埋込絶縁膜(4)との間には、活性層(3)よりも高抵抗なPoly−Siにて構成されたSIPOS層(50)が備えられていることを特徴としている。
このように、SIPOS膜(50)を備えると、SIPOS膜(50)が半絶縁層(高抵抗層)として機能するため、SIPOS膜(50)の内部抵抗により、活性層(3)の下方において、高電圧側と低電圧側との間で距離に応じて均等に電圧降下が生じるようにさせることができる。このため、第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
請求項6に記載の発明では、埋込絶縁膜(4)内には、第1導電型領域(11)と対応するレイアウトとされた電荷蓄積層(60)が備えられていることを特徴としている。
このような電荷蓄積層(60)を備えることにより、電荷蓄積層(60)によって蓄積されている電荷により、第1導電型領域(11)の下方に電荷が誘起されるようにできる。このため、第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
例えば、請求項7に記載したように、第1導電型領域(11)がn型領域とされる場合、電荷蓄積層(60)に+電荷が蓄積されるようにすれば良い。
請求項8に記載の発明では、埋込絶縁膜(4)のうち支持基板(2)側の表面には凹部(4a)および凸部(4b)からなる凹凸形状が形成されていることを特徴としている。
このような構造の半導体装置では、埋込絶縁膜(4)のうち凸部(4b)とされている部分において、埋込絶縁膜(4)の厚みが厚くなる。これにより、支持基板(2)のうち埋込絶縁膜(4)の凹部(4a)と対応する部位では、埋込絶縁膜(4)の厚みが薄くなっているため電荷が誘起され易くなるが、支持基板(2)のうち埋込絶縁膜(4)の凸部(4b)と対応する部位では、埋込絶縁膜(4)の厚みが厚くなっているため電荷が誘起され難くなる。このため、第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
請求項9に記載の発明では、埋込絶縁膜(4)のうち活性層(3)側の表面には凹部(4a)および凸部(4b)からなる凹凸形状が形成されており、第2導電型領域(10)が凹部(4a)内に配置され、第1導電型領域(11)が凸部(4b)の上に配置されていることを特徴としている。
このような構造とすれば、埋込絶縁膜(4)の厚みに関して、支持基板(2)から第2導電型領域(10)までの間の厚みよりも支持基板(2)から第1導電型領域(11)までの間の厚みの方が厚くなる。このため、更に第1導電型領域(11)のうち埋込絶縁膜(4)と隣接する部位に電荷が誘起され難くなる。これにより、第1導電型領域(11)に向けて縦方向に伸びるように分布した等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
請求項10に記載の発明では、第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートは、半導体素子と対応する部位全域に形成されていることを特徴としている。
このように、第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートが半導体素子と対応する部位全域に形成されているのが好ましいが、部分的に形成されていない状態であっても構わない。
以上のような構造の半導体装置に備えられる半導体素子としては、様々な構造のものを適用することができる。
例えば、請求項11に記載したように、半導体素子として、活性層(3)の表層部に形成された第1不純物層に相当する第1導電型のカソード領域(5)および第2不純物層に相当する第2導電型のアノード領域(6)と、カソード領域(5)に電気的に接続されたカソード電極(8)と、アノード領域(6)に電気的に接続されたアノード電極(9)とを有し、アノード領域(6)にてカソード領域(5)を囲んだレイアウトとされたPNダイオードを適用することができる。この場合、第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートも、カソード領域(5)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとすることができる。
また、請求項12に記載したように、半導体素子として、活性層(3)の表層部に形成された第2導電型のチャネル層(70)と、チャネル層(70)内において該チャネル層(70)の表層部に形成された第2不純物層に相当する第1導電型のソース領域(71)と、活性層(3)の表層部においてチャネル層(70)から離間して形成された第1不純物層に相当する第1導電型のドレイン領域(77)と、チャネル層(70)の表面のうち活性層(3)とソース領域(71)との間に位置する部分をチャネル領域(73)として該チャネル領域(73)の上にゲート絶縁膜(74)を介して備えられたゲート電極(75)と、ソース領域(71)およびチャネル層(70)に電気的に接続されたソース電極(76)と、ドレイン領域(77)と電気的に接続されたドレイン電極(78)とを有し、ソース領域(71)およびチャネル領域(70)にてドレイン領域(77)を囲んだレイアウトとされたLDMOSを適用することもできる。この場合、第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートも、ドレイン領域(77)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとすることができる。
また、請求項13に記載したように、半導体素子として、活性層(3)の表層部に形成された第2導電型のベース領域(80)と、ベース領域(80)内において該ベース領域(80)の表層部に形成された第2不純物層に相当する第1導電型のエミッタ領域(81)と、活性層(3)の表層部においてベース領域(80)から離間して形成された第1不純物層に相当する第2導電型のコレクタ領域(88)と、ベース領域(80)の表面のうち活性層(3)とエミッタ領域(81)との間に位置する部分をチャネル領域(83)として該チャネル領域(83)の上にゲート絶縁膜(84)を介して備えられたゲート電極(85)と、エミッタ領域(81)およびベース領域(80)に電気的に接続されたエミッタ電極(86)と、コレクタ領域(88)と電気的に接続されたコレクタ電極(89)とを有し、エミッタ領域(81)およびベース領域(80)にてコレクタ領域(88)を囲んだレイアウトとされたIGBTを適用することもできる。この場合にも、第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートも、コレクタ領域(88)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとすることができる。
以上説明した請求項1ないし15に記載した半導体装置に関しては、例えば請求項16に記載したように、第1導電型のシリコン基板(12)を用意する工程と、シリコン基板(12)の表面に、所定箇所(10a)を中心とした放射状のレイアウトとされ、かつ、交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)からなる擬似的なフィールドプレートを形成する工程と、擬似的なフィールドプレートが形成されたシリコン基板(12)と支持基板(2)とを、シリコン基板(12)における擬似的なフィールドプレートが形成された側の表面が支持基板(2)側に向けられるように、埋込絶縁膜(4)を介して貼り合せる工程と、支持基板(2)と貼り合わされたシリコン基板(12)のうち擬似的なフィールドプレートが形成された表面と反対側の表面を除去して薄膜化することでシリコンからなり、第1導電型領域(11)よりも第1導電型不純物濃度が低い活性層(3)を形成する工程と、活性層(3)のうち埋込絶縁膜(4)と反対側の表面に対して、上面レイアウトが擬似的なフィールドプレートと対応し、第1不純物層(5、77、88)と第2不純物層(6、71、81)とが第1不純物層(5、77、88)を中心とした周囲を第2不純物層(6、71、81)が放射状に囲んだ上面レイアウトとされた半導体素子を形成する工程と、を含む製造方法により、製造することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 図1に示す半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。 (a)は、図1に示す半導体装置の等電位分布を示した断面図であり、(b)は、電荷が誘起された様子を模式的に示した拡大断面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を示した断面図である。 図1に示す半導体装置の配線引出し構造の一例を示したレイアウト図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 図6に示す半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 図8に示す半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。 本発明の第4実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 図10に示す半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。 本発明の第5実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 本発明の第6実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 本発明の第7実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 本発明の第8実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明する半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明する半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明する半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明するLDMOSを備えた半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明するIGBTを備えた半導体装置の断面図である。 本発明の他の実施形態で説明する半導体装置の断面図である。 SOI基板J1に対してラテラルのPNダイオードを形成した半導体装置における等電位分布を示した断面図である。 埋込絶縁膜の表面を凹凸形状にした半導体装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態は、半導体素子としてラテラルのPNダイオードを形成した半導体装置に対して本発明の一実施形態を適用したものである。図1は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。また、図2は、図1の半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。これらの図を参照して、本実施形態の半導体装置について説明する。
図1に示されるように、半導体装置は、SOI基板1を用いて構成されている。SOI基板1は、例えばシリコン基板からなる支持基板2とn型のシリコン基板を薄膜化して構成した活性層3とを酸化膜等で構成される埋込絶縁膜4を介して接合して構成されている。活性層3は、素子分離構造によって複数の素子分離領域に分けられており、その素子分離構造によって囲まれた一つの素子分離領域に本実施形態のPNダイオードを形成している。
活性層3の厚みは、例えば5〜25μmとされており、この活性層3の表層部に拡散層にて構成されたn型カソード領域(第1不純物層)5とp型アノード領域(第2不純物層)6とが形成されている。n型カソード領域5は、例えばn型不純物濃度が1×1019〜1×1021cm−3、接合深さが0.1〜0.5μmとされている。p型アノード領域6は、例えばp型不純物濃度が1×1019〜1×1021cm−3、接合深さが0.1〜1.0μmとされている。これらn型カソード領域5とp型アノード領域6は、図2の上面レイアウトに示されるように、円形状に形成されたn型カソード領域5を中心として、n型カソード領域5から所定間隔離間した位置においてp型アノード領域6が周囲を囲むように配置された構造とされている。
また、n型カソード領域5とp型アノード領域6との間において、活性層3の表面にはLOCOS酸化膜7が形成されている。このLOCOS酸化膜7にて分離されて、n型カソード領域5の上にはn型カソード領域5と電気的に接続されるカソード電極8が形成され、p型アノード領域6の上にはp型アノード領域6と電気的に接続されるアノード電極9が形成されている。このように備えられた活性層3、n型カソード領域5、p型アノード領域6、カソード電極8およびアノード電極9によって、ラテラルのPNダイオードが構成されている。
そして、このように構成されたPNダイオードの下方、つまり活性層3のうち埋込絶縁膜4と隣接する部分に、複数のp型領域10と複数のn型領域11とによって構成されたPN接合部が形成されている。これら複数のp型領域10と複数のn型領域11は、図2の底面レイアウトに示されるように、複数のp型領域10の一つを円形状に形成した中心領域10aとして、中心領域10aを囲むようにリング状とされたn型領域11とp型領域10とが交互に同心円状に配置された構成とされている。これらp型領域10およびn型領域11は、本実施形態では埋込絶縁膜4からの接合深さが同じ1.0〜10μmとされており、p型領域10はp型不純物濃度が1×1015〜1×1019cm−3、n型領域11はn型不純物濃度が1×1015〜1×1019cm−3とされている。
以上のようにして、本実施形態の半導体装置が構成されている。このような半導体装置では、活性層3のうち半導体素子の下方における埋込絶縁膜4と隣接する位置に、円形状の中心領域10aを囲むようにリング状のp型領域10およびn型領域11が交互に繰り返し配置された構造となる。このため、以下の作用および効果を奏することができる。
カソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDにした場合、p型領域10のうち埋込絶縁膜4に隣接する位置に+電荷が誘起される。つまり、n型領域11が反転層とならない程度に不純物濃度が濃くなっていてn型領域11のうち埋込絶縁膜4と隣接する位置には+電荷が誘起されず、n型領域11以外の部分に反転層が局在化させられるようにできる。このため、擬似的なフィールドプレートを構成することが可能となり、活性層3の下方においてn型カソード領域5からp型アノード領域6に至るまでの間において、p型領域10の間隔に応じて均等に電圧降下が生じるようにできる。
また、単にn型領域11のみを形成した場合には、n型領域11からの空乏層が十分に広がらず、リサーフ(Resurf:REduced SUrface Field)効果を得ることができなくなり、期待した耐圧が得られなく可能性があるが、p型領域10を形成しているため、空乏層が十分に広がるようにできる。したがって、期待した耐圧を得ることが可能となる。
これらのことは、本実施形態の半導体装置の等電位分布からも確認できる。図3(a)は、本実施形態の半導体装置においてPNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合の等電位分布を示した断面図であり、図3(b)は、電荷が誘起された様子を模式的に示した拡大断面図である。
図3(b)に示されるように、p型領域10のうち埋込絶縁膜4に隣接する箇所に電荷が誘起されることから、p型領域10およびn型領域11によって擬似的なフィールドプレートが構成される。このため、図3(a)に示されるように、等電位線がn型領域11に向けて縦方向に伸びるように分布した状態となる。したがって、従来の埋込絶縁膜を凹凸形状にした場合と同様に、等電位線の間隔が補正され、耐圧を向上させることが可能となる。
このように、本実施形態の半導体装置では、活性層3のうち半導体素子の下方における埋込絶縁膜4と隣接する位置にp型領域10とn型領域11を備えるようにしている。これにより、耐圧を向上させられるため、深い凹部によって構成される凹凸を有して無くても、耐圧を向上させられる半導体装置とすることができる。
続いて、上記のように構成される本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図4は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示した断面図である。この図を参照して説明する。
〔図4(a)に示す工程〕
まず、活性層3を構成するためのn型のシリコン基板12を用意し、フォトエッチングにてシリコン基板12の表面にp型領域10の形成予定領域が開口するマスク(図示せず)を形成したのち、マスク上からp型不純物をイオン注入する。続いて、p型不純物注入に用いたマスクを除去したのち、フォトエッチングにてシリコン基板12の表面にn型領域11の形成予定領域が開口するマスク(図示せず)を形成し、マスク上からn型不純物をイオン注入する。そして、マスクを除去した後、熱拡散によって注入されたp型不純物およびn型不純物を拡散させることで、p型領域10およびn型領域11を形成する。
なお、p型領域10およびn型領域11の高さ(埋込絶縁膜4からの最も離れた部位までの距離)については、熱拡散時の不純物の拡散量によって決まるが、p型領域10がn型領域11よりも高くならないようにしている。これは、p型領域10がn型領域11よりも高くなったときに、隣り合うp型領域10同士がn型領域11の上方で重なると、擬似的なフィールドプレートとしての役割が期待できなくなるためである。このような状態になることを確実に防止できるように、p型領域10とn型領域11の高さを設定している。
〔図4(b)に示す工程〕
p型領域10およびn型領域11を形成したシリコン基板12に対して、埋込絶縁膜4を介して例えばシリコン基板からなる支持基板2を貼り合わせる。これにより、SOI基板1が構成される。
〔図4(c)に示す工程〕
SOI基板1のうちシリコン基板12側の表面を研削等して除去することで薄膜化した後、その表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)にて研磨する。これにより、シリコン基板12にて活性層3が構成される。
〔図4(d)に示す工程〕
活性層3の表面をLOCOS酸化することで、n型カソード領域5およびp型アノード領域6の形成予定領域が開口するLOCOS酸化膜7を形成する。そして、フォトエッチングにてn型カソード領域5の形成予定領域が開口するマスク(図示せず)を形成したのち、マスク上からn型不純物をイオン注入する。続いて、n型不純物注入に用いたマスクを除去したのち、フォトエッチングにてp型アノード領域6の形成予定領域が開口するマスク(図示せず)を形成し、マスク上からp型不純物をイオン注入する。そして、マスクを除去したのち熱拡散によって注入されたp型不純物およびn型不純物を拡散させることで、n型カソード領域5およびp型アノード領域6を形成する。
この後は、図示しないが、層間絶縁膜の形成工程やカソード電極8およびアソード電極9の形成工程、保護膜形成工程等、周知となっている工程を行うことにより、図1に示す本実施形態の半導体装置を製造することができる。
なお、このような構成の半導体装置の配線引出し構造として、様々なレイアウトが考えられるが、例えば図5に示すようなレイアウト構造にすると好ましい。
本実施形態では、n型カソード領域5の周囲がp型アノード領域6によって囲まれた構造とされている。このような構造では、n型カソード領域5に電気的に接続されるカソード電極8と外部との電気的を行うためのパッドをn型カソード領域5の上部にのみ形成することもできるが、パッド配置面積が小さくなってしまう。
このため、配線引出し構造を図5に示すレイアウトにすると好ましい。この図に示すように、アノード電極9に対してはp型アノード領域6との接続部位をコの字形状とし、カソード電極8をアノード電極9のコの字の内側からp型アノード領域6よりも外側まで引き出されるようにしている。つまり、円形とされたp型アノード領域6の全域にアノード電極9を配置するのではなく、アノード電極9との電気的な接続箇所をp型アノード領域6の上下に分割して設けるようにしている。そして、アノード電極9およびカソード電極8をPNダイオードが形成された領域の外側まで引き出し、それぞれ、アノードパッド9aとカソードパッド8aに接続している。
このような構造とすれば、カソードパッド8aをn型カソード領域5の上部にのみ形成される構造としなくても良くなり、カソードパッド8aの配置面積が小さくならないようにすることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。また、図7は、図6の半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。これらの図に示されるように、本実施形態の半導体装置では、p型アノード領域6の外周を囲むようにトレンチ分離構造20が備えられている。トレンチ分離構造20は、活性層3の表面から形成された埋込絶縁膜4まで達する溝21と、この溝21内を埋め込むように形成された絶縁膜22とによって構成されている。例えば、フォトエッチングによって形成したマスクを用いて活性層3をエッチングすることで溝21を形成したのち、熱酸化もしくはデポジション等による絶縁材料の埋込みによって溝21内を絶縁膜22で埋め込むことにより、トレンチ分離構造20を形成することができる。
このように、トレンチ分離構造20によってPNダイオードなどで構成される半導体素子を囲むことで、活性層3の他の領域に形成される素子から素子分離することが可能となる。これにより、第1実施形態の構造のPNダイオードをロジック回路等のような他の回路素子と1チップ上に集積させても、回路素子に対して高電圧による影響を与えないようにすることできるため、1チップ化を図ることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。また、図9は、図8の半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。これらの図に示されるように、本実施形態の半導体装置では、PNダイオードの上にLOCOS酸化膜7を介して抵抗型フィールドプレート30を形成している。抵抗型フィールドプレート30は、例えばノンドープPoly−Siなどによって形成される高抵抗層で構成され、n型カソード領域5を中心として螺旋状に広がることでp型アノード領域6に達する。
このような抵抗型フィールドプレート30では、高電位であるn型カソード領域5からp型アノード領域6に至るまでの間に、高抵抗層の内部抵抗によって高抵抗層の距離に応じた電圧降下が生じるようにできる。このため、n型カソード領域5を中心とした径方向において、n型カソード領域5からp型アノード領域6に至るまでに距離に応じて均等に電圧が降下していくようにできる。
したがって、活性層3の下方だけでなく、上方においても抵抗型フィールドプレート30を備えることで、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
なお、このような構造の半導体装置の製造方法に関しては、第1実施形態とほぼ同様であり、抵抗型フィールドプレート30の形成工程を追加するだけでよい。例えば、抵抗型フィールドプレート30の形成工程として、n型カソード領域5およびp型アノード領域6の形成工程を終えた後、LOCOS酸化膜7の表面等に高抵抗層を成膜し、高抵抗層をパターニングして抵抗型フィールドプレート30を形成するという工程を行う。その後は、層間絶縁膜形成工程や電極形成工程および保護膜形成工程等を行うことで、本実施形態にかかる半導体装置を製造することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。また、図11は、図10の半導体装置の上面レイアウトと底面レイアウトを示した図である。これらの図に示されるように、本実施形態の半導体装置では、PNダイオードの上にLOCOS酸化膜7を介して容量型フィールドプレート40を形成している。容量型フィールドプレート40は、例えばノンドープPoly−Siなどによって形成される高抵抗層で構成され、n型カソード領域5からp型アノード領域6の間において、n型カソード領域5と対向する位置を中心として、複数個のリング状の高抵抗層が等間隔で同心円状に配置された構造とされている。
このような容量型フィールドプレート40では、高電位であるn型カソード領域5からp型アノード領域6に至るまでの間において、各高抵抗層の間に構成される容量に応じた電圧降下が生じるようにできる。このため、n型カソード領域5を中心とした径方向において、n型カソード領域5からp型アノード領域6に至るまでに距離に応じて均等に電圧が降下していくようにできる。
したがって、活性層3の下方だけでなく、上方においても容量型フィールドプレート40を備えることで、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
なお、このような構造の半導体装置の製造方法に関しても、第1実施形態とほぼ同様であり、容量型フィールドプレート40の形成工程を追加するだけでよい。例えば、容量型フィールドプレート40の形成工程として、n型カソード領域5およびp型アノード領域6の形成工程を終えた後、LOCOS酸化膜7の表面等に高抵抗層を成膜し、高抵抗層をパターニングして容量型フィールドプレート40を形成するという工程を行う。その後は、層間絶縁膜形成工程や電極形成工程および保護膜形成工程等を行うことで、本実施形態にかかる半導体装置を製造することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図12は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。この図に示されるように、SOI基板1における埋込絶縁膜4と活性層3との間に、SIPOS(Semi-Insulating Poly-crystalline Silicon)膜50を備えた構造としている。SIPOS膜50は、半絶縁層(高抵抗層)として機能し、SIPOS膜50の内部抵抗により、活性層3の下方において、高電圧側となるn型カソード領域5と低電圧側となるp型アノード領域6との間で、距離に応じて均等に電圧降下を生じさせることができる。このため、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
このようなSIPOS膜50を備える場合、リーク電流が発生することが危惧される。しかしながら、このようなSIPOS膜50を備えると、n型カソード領域5からSIPOS膜50のうちn型カソード領域5の直下の部位50aまでの電圧降下量がSIPOS膜50を形成していない場合と比較して大きくなると共に、SIPOS膜50のうちp型アノード領域6の直下の部位50bからp型アノード領域6までの電圧降下量がSIPOS膜50を形成していない場合と比較して大きくなる。このため、SIPOS膜50のうちn型カソード領域5の直下に位置する部位50aとp型アノード領域6の直下に位置する部位50bとの間の電位差が小さくなる。これにより、これらの間でのリーク電流の発生を抑制することが可能となるという効果も得ることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図13は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。この図に示すように、本実施形態では、埋込絶縁膜4内に電荷蓄積層60を備えた構造としている。電荷蓄積層60は、+電荷が蓄積されたものであり、n型領域11の下方において、n型領域11と対向するように形成されている。つまり、電荷蓄積層60は、n型領域11と同じように複数のリング状のものが同心円状に配置された構造とされている。
このような電荷蓄積層60を備えることにより、電荷蓄積層60によって蓄積されている+電荷により、n型領域11の下方に−電荷が誘起されるようにできる。このため、n型領域11の下方において+電荷が誘起されることをより確実に防止することが可能となり、よりp型領域10のみに+電荷が誘起されるような状態にすることができる。これにより、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
なお、このような構造の半導体装置の製造方法は、第1実施形態に対して、埋込絶縁膜4および電荷蓄積層60の形成工程と電荷蓄積層60への電荷の蓄積工程が異なるが、その他に関しては同様である。埋込絶縁膜4および電荷蓄積層60の形成工程では、p型領域10およびn型領域11を形成したシリコン基板12の表面に埋込絶縁膜4の一部を薄膜形成する工程と、その上にPoly−Siを成膜したのちパターニングすることで電荷蓄積層60を形成する工程と、電荷蓄積層60等の表面を覆うように埋込絶縁膜4の残部を形成する工程を行う。埋込絶縁膜4の残部を形成する工程では、必要に応じて平坦化工程を行う。そして、埋込絶縁膜4を介してシリコン基板12を支持基板2に貼り合せたのち、シリコン基板12を薄膜化し、n型カソード領域5やp型アノード領域6などを形成してから電荷の蓄積工程を行う。電荷の蓄積工程では、n型カソード領域5に対して高電圧を掛けることで逆バイアスとすることでアバランシェブレークダウンを生じさせ、n型領域11で形成されるホットキャリアを薄膜形成した埋込絶縁膜4のうち電荷蓄積層60と活性層3との間の部分を通じて電荷蓄積層60に注入する。これにより、電荷蓄積層60に+電荷を蓄積することができる。このようにして、本実施形態にかかる半導体装置を製造できる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。この図に示すように、本実施形態では、埋込絶縁膜4のうち支持基板2側の表面を凹凸形状にしている。具体的には、支持基板2に対してフォトエッチングにて凹部を形成し、この凹部内を埋め込むように埋込絶縁膜4を形成することで、支持基板2の凹部が形成されていない部分によって埋込絶縁膜4の凹部4aを形成すると共に、支持基板2の凹部が形成されている部分によって埋込絶縁膜4の凸部4bを形成している。このとき、凹部4aの位置はp型領域10と対向する位置となり、凸部4bの位置はn型領域11と対向する位置となるようにしている。そして、必要に応じて埋込絶縁膜4を平坦化したのち、p型領域10およびn型領域11が形成されたシリコン基板12を貼り付けることで、凹凸形状の埋込絶縁膜4が備えられたSOI基板1となるようにしている。
このような構造の半導体装置では、埋込絶縁膜4のうち凸部4bとされている部分において、埋込絶縁膜4の厚みが厚くなる。したがって、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、支持基板2のうち埋込絶縁膜4の凹部4aと対応する部位では、埋込絶縁膜4の厚みが薄くなっているため−電荷が誘起され易くなるが、支持基板2のうち埋込絶縁膜4の凸部4bと対応する部位では、埋込絶縁膜4の厚みが厚くなっているため−電荷が誘起され難くなる。すなわち、支持基板2のうち埋込絶縁膜4と隣接する箇所における−電荷を支持基板2のうち埋込絶縁膜4の凹部4aと対応する部位に局在化させることが可能となる。
このため、埋込絶縁膜4の凸部4bと対向する位置にあるn型領域11に+電荷が誘起され難くなるようにでき、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のように、埋込絶縁膜4を凹凸形状とする場合、そのための工程が必要になるが、p型領域10とn型領域11とによるPN接合部を用いることを前提とした耐圧構造であるため、埋込絶縁膜4に形成する凹凸は従来のものと比較して小さなもので構わない。このため、埋込絶縁膜4を凹凸形状としても、製造プロセスが煩雑になって、難易度が高いものとなることを防止することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対して一部構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図15は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図である。この図に示すように、本実施形態では、埋込絶縁膜4のうち活性層3側の表面を凹凸形状にしている。具体的には、埋込絶縁膜4に対して活性層3の表面側に対して凹んでいる凹部4aと活性層3の表面側に向かって突き出した凸部4bとを有した構成により、凹凸形状が構成されている。そして、凹部4a内にp型領域10が配置されると共に、凸部4bの上にn型領域11が配置された構造となるようにしている。
このような構造とすれば、埋込絶縁膜4の厚みに関して、支持基板2からp型領域10までの間の厚みよりも支持基板2からn型領域11までの間の厚みの方が厚くなる。このため、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、更にn型領域11のうち埋込絶縁膜4と隣接する部位に+電荷が誘起され難くなる。これにより、PNダイオードのカソード電極8に対して高電圧を印加すると共にアノード電極9および支持基板2をGNDに固定した場合に、活性層3の表面からn型領域11に向けて縦方向に伸びる等電位線の幅がより均一に分布した状態となる。したがって、等電位線の間隔がより補正され、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
本実施形態の半導体装置の製造方法に関しては、埋込絶縁膜4に対して凹凸を形成する工程を行うことと、凸部4bの高さに対応させてn型領域11の接合深さが深くなるように例えばイオン注入時のエネルギー調整を行うことなどが第1実施形態と異なるが、その他の工程に関しては第1実施形態と同様で良い。例えば、埋込絶縁膜4に対して凹凸を形成する工程については以下のように行われる。まず、活性層3を構成するシリコン基板12に対してp型領域10およびn型領域11を形成する。続いて、その表面にフォトエッチングにて凹部を形成し、この凹部内を埋め込むように埋込絶縁膜4を形成する。このような工程により、シリコン基板12の凹部が形成されていない部分によって埋込絶縁膜4の凹部4aが形成され、シリコン基板12の凹部が形成されている部分によって埋込絶縁膜4の凸部4bが形成されるようにすることができる。
なお、本実施形態でも、上述した第7実施形態と同様、埋込絶縁膜4を凹凸形状とするため、そのための工程が必要になるが、p型領域10とn型領域11とによるPN接合部を用いることを前提とした耐圧構造であるため、埋込絶縁膜4に形成する凹凸は従来のものと比較して小さなもので構わない。このため、埋込絶縁膜4を凹凸形状としても、製造プロセスが煩雑になって、難易度が高いものとなることを防止することができる。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、各p型領域10が同じ高さとされ、また、各n型領域11が同じ高さとされる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、各p型領域10や各n型領域11は同じ高さである必要はない。例えば、図16の半導体装置の断面図に示されるように、各p型領域10や各n型領域11の高さが不揃いであっても構わない。このような構造の半導体装置については、複数のマスクを用いて複数回イオン注入することによって製造することができる。
(2)同様に、上記各実施形態では、各p型領域10が同じ幅とされ、また、各n型領域11が同じ幅とされる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、各p型領域10や各n型領域11は同じ幅である必要はない。例えば、図17の半導体装置の断面図に示されるように、各p型領域10や各n型領域11の幅が不揃いであっても構わない。このような構造の半導体装置については、第1実施形態などで示した製造方法に対して、p型領域10を形成するときのマスクの開口部の幅やn型領域11を形成するときのマスクの開口部の幅を不揃いにすることで製造することができる。
(3)また、上記各実施形態では、各p型領域10が同じ不純物濃度とされ、また、各n型領域11が同じ不純物濃度とされる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、各p型領域10や各n型領域11は同じ不純物濃度である必要は無い。このような構造の半導体装置についても、複数のマスクを用いて複数回異なる濃度でイオン注入することによって製造することができる。
(4)また、上記各実施形態では、n型カソード領域5からp型アノード領域6までの間の全域においてp型領域10とn型領域11が配置される場合について説明したが、必ずしも全域にp型領域10とn型領域11が配置されている必要は無い。例えば、図18の半導体装置の断面図に示されるように、n型カソード領域5とp型アノード領域6の間の一部において、p型領域10とn型領域11が配置されていない領域があっても構わない。
(5)また、上記第1実施形態では、p型領域10とn型領域11とを共に異なるマスクを用いたイオン注入によって形成する場合について説明したが、いずれか一方に関してはマスク無しで形成することも可能である。例えば、n型領域11に関してはマスク無しでシリコン基板12の表面にイオン注入にて形成し、p型領域10に関してはマスクを用いてシリコン基板12の表面に形成する。そして、熱拡散時に、p型不純物が注入された箇所において導電型を反転させることでp型領域10を形成すると共に、p型領域10が形成されなかった箇所にn型領域11が形成されるようにすることができる。
これと同様に、シリコン基板12として初めから不純物の濃度勾配が設けられていて、埋込絶縁膜4に貼り合せられる側のn型不純物濃度が他の部分よりも濃くなっているものを用いるようにすれば、n型領域10を形成するためのイオン注入工程自体を省略することも可能である。
(6)さらに、上記各実施形態では、半導体素子としてPNダイオードを形成した半導体装置について説明したが、他の半導体素子が形成される半導体装置についても本発明を適用することができる。すなわち、上面レイアウトが円形状にレイアウトされた半導体素子に対して、上記各実施形態で説明したような底面レイアウトが同心円状となるp型領域10およびn型領域11からなるPN接合部が配置されるような構造とすることができる。
図19は、半導体素子としてLDMOSを備えた半導体装置の断面図である。この図に示されるように、活性層3の表層部に、p型チャネル層70が形成されていると共に、このp型チャネル層70内において当該p型チャネル層70の表層部にn型ソース領域(第2不純物層)71およびp型コンタクト領域(第1不純物層)72が形成されている。そして、p型チャネル層70の表面のうちn型ソース領域71と活性層3との間に位置する部分をチャネル領域73として、このチャネル領域73の上にゲート絶縁膜74を介してゲート電極75が配置されている。また、n型ソース領域71およびp型コンタクト領域72の上には、ソース電極76が配置されており、n型ソース領域71およびp型コンタクト領域72と電気的に接続されている。
一方、LOCOS酸化膜7を介してp型チャネル層70から離間するように、活性層3の表層部には円形状にレイアウトされたn型ドレイン領域77が形成されている。このn型ドレイン領域77の上にはドレイン電極78が形成されており、n型ドレイン領域77と電気的に接続された構造とされている。これらn型ドレイン領域77およびドレイン電極78を囲むように、p型チャネル層70やn型ソース領域71およびp型コンタクト領域72等の各構成がリング状にレイアウトされている。そして、図示していないが、層間絶縁膜や保護膜が備えられることで、LDMOSが構成されている。
このようなLDMOSが構成された半導体装置に関しても、上記各実施形態と同様に、活性層3における埋込絶縁膜4との隣接箇所に、n型ドレイン領域77と対応する中央領域10aを囲むようにp型領域10とn型領域11からなるPN接合部を構成することで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、図19では、第1実施形態の構造をLDMOSが備えられた半導体装置に適用した場合について例示してあるが、勿論、第2〜第8実施形態の構造に適用することもできる。
また、図20は、半導体素子としてIGBTを備えた半導体装置の断面図である。この図に示されるように、活性層3の表層部に、p型ベース領域80が形成されていると共に、このp型ベース領域80内において当該p型ベース領域80の表層部にn型エミッタ領域(第2不純物層)81およびp型コンタクト領域(第1不純物層)82が形成されている。そして、p型ベース領域80の表面のうちn型エミッタ領域81と活性層3との間に位置する部分をチャネル領域83として、このチャネル領域83の上にゲート絶縁膜84を介してゲート電極85が配置されている。また、n型エミッタ領域81およびp型コンタクト領域82の上には、エミッタ電極86が配置されており、n型エミッタ領域81およびp型コンタクト領域82と電気的に接続されている。
一方、LOCOS酸化膜7を介してp型ベース領域80から離間するように、活性層3の表層部には円形状にレイアウトされたn型バッファ層87が形成されていると共に、n型バッファ層87内における当該n型バッファ層87の表層部にp型コレクタ領域88が形成されている。このp型コレクタ領域88の上にはコレクタ電極89が形成されており、p型コレクタ領域88と電気的に接続された構造とされている。これらn型バッファ層87やp型コレクタ領域88およびコレクタ電極89を囲むように、p型ベース領域80やn型エミッタ領域81およびp型コンタクト領域82等の各構成がリング状にレイアウトされている。そして、図示していないが、層間絶縁膜や保護膜が備えられることで、IGBTが構成されている。
このようなIGBTが構成された半導体装置に関しても、上記各実施形態と同様に、活性層3における埋込絶縁膜4との隣接箇所に、p型コレクタ領域88と対応する中央領域10aを囲むようにp型領域10とn型領域11からなるPN接合部を構成することにより、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、図20では、第1実施形態の構造をIGBTが備えられた半導体装置に適用した場合について例示してあるが、勿論、第2〜第8実施形態の構造に適用することもできる。
(7)上記各実施形態では、上面レイアウトが円形状にレイアウトされた半導体素子に対して、上記各実施形態で説明したような底面レイアウトが同心円状となるp型領域10およびn型領域11からなるPN接合部が配置されるような構造とする場合について説明した。しかしながら、円形状や同心円状は単なる一例を示したに過ぎない。すなわち、第1不純物層に相当するn型カソード領域5やn型ドレイン領域77またはp型コレクタ領域88を中心として、その周囲を囲む外側に放射状に第2不純物層に相当するp型アノード領域6やn型ソース領域71またはn型エミッタ領域81が備えられる構造であれば良い。
例えば、中心となる第1不純物層が上述した円形状や同心円状となる他、正多角形(角部が丸められたものを含む)、例えば正六角形状もしくは楕円形や長方形状とされ、第2不純物層がそれを放射状に囲むようにレイアウトされた半導体素子に対して、上記各実施形態で説明したようなp型領域10およびn型領域11からなるPN接合部を半導体素子と対応する放射状の底面レイアウトにした構造とすることもできる。すなわち、円形、正多角形、楕円、長方形等の中心からリング状、正多角形枠状、楕円枠状、長方枠状等にp型領域10およびn型領域11を複数個交互に繰り返し形成することで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(8)上記各実施形態において、PNダイオードの断面構成の一例を示したが、他の構成を含んでいても良い。例えば、図21に示す半導体装置の断面図のように、n型カソード領域5の周囲をn型電界緩和層13で囲み、ブレークダウン時にn型カソード領域5にかかる高電界を緩和することも可能である。このようなn型電界緩和層13は、例えば1〜10μmの深さで、表面濃度が1×1016〜1×1018cm−3とされる。
(9)なお、上記各実施形態の相互間において、適宜組み合わせが可能である。例えば、第2実施形態に示したトレンチ分離構造20を第3〜第8実施形態および他の実施形態に示した各種構成に適用することも可能である。また、第3、第4実施形態で示した抵抗型フィールドプレート30または容量型フィールドプレート40を第5〜第8実施形態および他の実施形態に示した各種構成に適用することもできる。また、第5実施形態で示したSIPOS膜50を第7、第8実施形態および他の実施形態に示した各種構成に適用することもできる。また、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型とする半導体素子を例に挙げて説明したが、各導電型を反転させた構造、つまり第1導電型をp型とし、第2導電型をn型とする半導体素子に対して本発明を適用することもできる。
(10)また、例えば、貼り合わせる工程の前に、シリコン基板12における擬似的なフィールドプレートが形成された側とは反対の表面に位置合わせ用のマークを形成し、そのマークを用いて位置合わせを行い、交互に繰り返されるp型領域10およびn型領域11からなる擬似的なフィールドプレートを形成することができる。このようにすれば、第1不純物層(n型カソード領域5、n型ドレイン領域77、p型コレクタ領域88)と第2不純物層(p型アノード領域6、n型ソース領域、n型エミッタ領域81)とが第1不純物層を中心とした周囲を第2不純物層が放射状に囲んだ上面レイアウトとされた半導体素子を形成する工程の際に、上面レイアウトと擬似的なフィールドプレートの位置合わせを行うことは十分可能である。
(11)また、図5に示す引出し配線のレイアウト構造を上記第1実施形態に対して適用する場合について説明したが、第1実施形態に限らず、上述した各実施形態に対して適用することが可能である。
(12)上記各実施形態では、シリコンを例として挙げて説明したが、シリコンの場合のみではなく、その他の半導体、例えばSiCにおいても本発明を適応することが可能である。
1 SOI基板
2 支持基板
3 活性層
4 埋込絶縁膜
4a 凹部
4b 凸部
5 n型カソード領域
6 p型アノード領域
7 LOCOS酸化膜
8 カソード電極
9 アノード電極
10 p型領域
10a 中心領域
11 n型領域
12 シリコン基板
20 トレンチ分離構造
21 溝
22 絶縁膜
30 抵抗型フィールドプレート
40 容量型フィールドプレート
50 SIPOS膜
60 電荷蓄積層

Claims (16)

  1. 支持基板(2)と第1導電型のシリコンからなる活性層(3)とが埋込絶縁膜(4)の両側に形成されたSOI基板(1)に形成され、前記活性層(3)の表面側において該活性層(3)の表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)の周辺に第2不純物層(6、71、81)が形成された上面レイアウトとなる半導体素子が備えられた半導体装置において、
    前記活性層(3)のうち前記埋込絶縁膜(4)側に、前記半導体素子と対応するレイアウトとされ、かつ、表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)から第2不純物層(6、71、81)に向けた方向に、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および、前記活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度の高い第1導電型領域(11)が前記活性層(3)のうち素子分離構造によって囲まれた一つの素子分離領域に備えられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 支持基板(2)と第1導電型のシリコンからなる活性層(3)とが埋込絶縁膜(4)の両側に形成されたSOI基板(1)に形成され、前記活性層(3)の表面側において該活性層(3)の表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)を中心として第2不純物層(6、71、81)が該第1不純物層(5、77、88)の周囲を放射状に囲んだ上面レイアウトとなる半導体素子が備えられた半導体装置において、
    前記活性層(3)のうち前記埋込絶縁膜(4)に貼り合わされる側の表面に、前記半導体素子と対応する前記放射状のレイアウトとされ、かつ、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および前記活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型領域(11)が備えられていることを特徴とする半導体装置。
  3. 前記活性層(3)の表面から前記埋込絶縁膜(4)に達するトレンチ分離構造(20)が備えられており、該トレンチ分離構造(20)により、前記半導体素子と前記第2導電型領域(10)および前記第1導電型領域(11)が囲まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記活性層(3)における前記半導体素子の上には、前記半導体素子と対応する螺旋形状の抵抗型フィールドプレート(30)もしくは周辺にある容量型フィールドプレート(4 0)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 前記活性層(3)と前記埋込絶縁膜(4)との間には、前記活性層(3)よりも高抵抗なPoly−Siにて構成されたSIPOS層(50)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記埋込絶縁膜(4)内には、前記第1導電型領域(11)と対応するレイアウトとされた電荷蓄積層(60)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記第1導電型領域(11)はn型領域であり、前記電荷蓄積層(60)は+電荷が蓄積されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記埋込絶縁膜(4)のうち前記支持基板(2)側の表面には凹部(4a)および凸部(4b)からなる凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の半導体装置。
  9. 前記埋込絶縁膜(4)のうち前記活性層(3)側の表面には凹部(4a)および凸部(4b)からなる凹凸形状が形成されており、前記第2導電型領域(10)が前記凹部(4a)内に配置され、前記第1導電型領域(11)が前記凸部(4b)の上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  10. 前記第2導電型領域(10)および前記第1導電型領域(11)は、前記半導体素子と対応する部位全域に形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体装置。
  11. 前記半導体素子は、
    前記活性層(3)の表層部に形成された前記第1不純物層に相当する第1導電型のカソード領域(5)および前記第2不純物層に相当する第2導電型のアノード領域(6)と、
    前記カソード領域(5)に電気的に接続されたカソード電極(8)と、
    前記アノード領域(6)に電気的に接続されたアノード電極(9)とを有し、前記アノード領域(6)にて前記カソード領域(5)を囲んだレイアウトとされたPNダイオードであり、
    前記第2導電型領域(10)および前記第1導電型領域(11)も、前記カソード領域(5)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとされていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
  12. 前記半導体素子は、
    前記活性層(3)の表層部に形成された第2導電型のチャネル層(70)と、
    前記チャネル層(70)内において該チャネル層(70)の表層部に形成された前記第2不純物層に相当する第1導電型のソース領域(71)と、
    前記活性層(3)の表層部において前記チャネル層(70)から離間して形成された前記第1不純物層に相当する第1導電型のドレイン領域(77)と、
    前記チャネル層(70)の表面のうち前記活性層(3)と前記ソース領域(71)との間に位置する部分をチャネル領域(73)として該チャネル領域(73)の上にゲート絶縁膜(74)を介して備えられたゲート電極(75)と、
    前記ソース領域(71)および前記チャネル層(70)に電気的に接続されたソース電極(76)と、
    前記ドレイン領域(77)と電気的に接続されたドレイン電極(78)とを有し、前記ソース領域(71)および前記チャネル領域(70)にて前記ドレイン領域(77)を囲んだレイアウトとされたLDMOSであり、
    前記第2導電型領域(10)および前記第1導電型領域(11)も、前記ドレイン領域(77)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとされていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
  13. 前記半導体素子は、
    前記活性層(3)の表層部に形成された第2導電型のベース領域(80)と、
    前記ベース領域(80)内において該ベース領域(80)の表層部に形成された前記第2不純物層に相当する第1導電型のエミッタ領域(81)と、
    前記活性層(3)の表層部において前記ベース領域(80)から離間して形成された前記第1不純物層に相当する第2導電型のコレクタ領域(88)と、
    前記ベース領域(80)の表面のうち前記活性層(3)と前記エミッタ領域(81)との間に位置する部分をチャネル領域(83)として該チャネル領域(83)の上にゲート絶縁膜(84)を介して備えられたゲート電極(85)と、
    前記エミッタ領域(81)および前記ベース領域(80)に電気的に接続されたエミッタ電極(86)と、
    前記コレクタ領域(88)と電気的に接続されたコレクタ電極(89)とを有し、前記エミッタ領域(81)および前記ベース領域(80)にて前記コレクタ領域(88)を囲んだレイアウトとされたIGBTであり、
    前記第2導電型領域(10)および前記第1導電型領域(11)も、前記コレクタ領域(88)と対応する位置を中央領域(10a)として該中央領域(10a)を囲んだレイアウトとされていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
  14. 第1導電型のシリコンからなる活性層(3)が絶縁膜(4)の一面側に形成されたSOI基板(1)に形成され、前記活性層(3)の表面側において該活性層(3)の表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)の周辺に第2不純物層(6、71、81)が形成された上面レイアウトとなる半導体素子が備えられた半導体装置において、
    前記活性層(3)のうち前記絶縁膜(4)側に、前記半導体素子と対応するレイアウトとされ、かつ、表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)から第2不純物層(6、71、81)に向けた方向に、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および、前記活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度の高い第1導電型領域(11)が前記活性層(3)のうち素子分離構造によって囲まれた一つの素子分離領域に備えられていることを特徴とする半導体装置。
  15. 第1導電型のシリコンからなる活性層(3)が絶縁膜(4)の一面側に形成されたSOI基板(1)に形成され、前記活性層(3)の表面側において該活性層(3)の表層部に形成された第1不純物層(5、77、88)を中心として第2不純物層(6、71、81)が該第1不純物層(5、77、88)の周囲を放射状に囲んだ上面レイアウトとなる半導体素子が備えられた半導体装置において、
    前記活性層(3)のうち前記絶縁膜(4)に貼り合わされる側の表面に、前記半導体素子と対応する前記放射状のレイアウトとされ、かつ、交互に繰り返し形成された第2導電型領域(10)および前記活性層(3)よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型領域(11)が備えられていることを特徴とする半導体装置。
  16. 第1導電型のシリコン基板(12)を用意する工程と、
    前記シリコン基板(12)の表面に、所定箇所(10a)を中心とした放射状のレイアウトとされ、かつ、交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)を形成する工程と、
    前記の交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)が形成された前記シリコン基板(12)と支持基板(2)とを、前記シリコン基板(12)における前記の交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)が形成された側の表面が前記支持基板(2)側に向けられるように、埋込絶縁膜(4)を介して貼り合せる工程と、
    前記支持基板(2)と貼り合わされた前記シリコン基板(12)のうち前記の交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)が形成された表面と反対側の表面を除去して薄膜化することでシリコンからなり、前記第1導電型領域(11)よりも第1導電型不純物濃度が低い活性層(3)を形成する工程と、
    前記活性層(3)のうち前記埋込絶縁膜(4)と反対側の表面に対して、上面レイアウトが前記の交互に繰り返される第2導電型領域(10)および第1導電型領域(11)と対応し、第1不純物層(5、77、88)と第2不純物層(6、71、81)とが前記第1不純物層(5、77、88)を中心とした周囲を前記第2不純物層(6、71、81)が放射状に囲んだ上面レイアウトとされた半導体素子を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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