JP5012811B2 - 分散検出装置およびそれを用いた自動分散補償システム - Google Patents

分散検出装置およびそれを用いた自動分散補償システム Download PDF

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Description

本発明は、高速光伝送システムにおいて、偏波分散、または、偏波分散と波長分散の複合分散で劣化した伝送波形から、偏波分散量、または、波長分散量と偏波分散量の両方を検出することができる分散検出装置およびそれを用いた自動分散補償システムに関する。
近年のネットワーク容量の急激な増加に伴い、光伝送システムの大容量化が求められている。最近は、現在実用化されている10Gbpsの波長多重(WDM)伝送方式よりもさらなる大容量伝送が可能となる40GbpsのWDM光伝送システムの開発が急ピッチで進められている。
このような40Gbpsの光伝送システムでは、これまで問題となってきた波長分散に起因する波形劣化だけでなく、偏波分散に起因する波形劣化の影響が非常に大きくなり、光信号の伝送距離が著しく制限されるという問題がある。
偏波分散は、光ファイバが僅かに楕円化しているために真円からのずれの影響や光ファイバに対する応力の影響によって、光パルスの偏波成分(TEモードおよびTMモードの2つの光モード)の伝播遅延時間が異なることによって生じる分散である。偏波分散は、一般に光信号の伝送速度が高速になるほど、また伝送距離が長くなるほど大きくなる。
これまでに敷設された古い光ファイバ(主に日本以外で設置されたもの)には、1ps/km1/2を超える大きな偏波分散を有するものも存在する。例えば、このような光ファイバで光信号を100km伝送した場合、2つの偏光成分に生じる群遅延(DGD:Differential Group Delay)Δτは10ps程度となり、40Gbpsの光信号の1タイムスロット25psの2/5にも達する。そのため、光信号の波形劣化が著しくなり、伝送距離が大きく制限される。
さらに、偏波分散は、温度変化や、ファイバタッチ(光ファイバに手が触れたり、光ファイバに風が吹き付けられたりするなどにより光ファイバに応力がかかること)などのストレスによる伝送路環境の変化によって経時的に変動する。
温度変化に対する偏波分散の変動に関しては、例えば、非特許文献1に開示されている。非特許文献1では、地下管路のシングルモードファイバの48.8kmにわたる偏波分散変動量と環境温度変化との相関が指摘されている。この結果によれば、温度変化に対する偏波分散の変動は、minオーダで比較的低速であることがわかる。
これに対して、非特許文献2では、偏波分散変動の機械的振動(mechanical vibration)による発生頻度が報告されている。非特許文献2では、偏波分散変動の速さは一般にKHz、即ち数msecの速さであると報告されている。従って、高精度に偏波分散を補償するには、システムの立上げ時に伝送路状態に応じて自動で補償動作を行うだけでなく(いわゆる無調整・調整フリー化)、システムの運用中もダイナミックに偏波分散の影響をモニタして、msecオーダで高速に偏波分散に追随して補償動作を行う必要がある。
さらに、実環境では、上記で述べた偏波分散のほかに、これまでの光伝送システムで波形劣化の大きな要因であった波長分散の影響も存在する。そのため、実環境で受信する光信号の受信波形は、複数の分散要因が同時に混在することに起因して、複雑に劣化した波形となっている。このような複数の分散要因に起因して劣化した波形を、既存の波長分散補償器や一般的な波形劣化を補償するイコライザによって無理に補償しようと試みても、収束解を得ることができず、分散劣化を最適に補償できない状態に陥る場合がある。
従って、40Gbpsの光伝送システムで数百kmの伝送を可能にするためには、次の2つの仕組みが必要となる。
(1)システム運用中もmsecオーダで高速に偏波分散を自動で補償する仕組み
(2)従来の波長分散と偏波分散が同時に発生している状態において、偏波分散による波形劣化と、波長分散による波形劣化の両方を最適に補償できる仕組み
ここで、波長分散および偏波分散を自動補償する技術としては、例えば、特許文献1に開示された技術がある。具体的には、特許文献1に開示された自動分散補償システムにおいては、光伝送路を伝送されてきた光信号に対して、波長分散の自動補償を行う分散補償器と、偏波分散の自動補償を行う分散補償器と、が個別に設けられており、それぞれの分散補償器が可変型補償分散デバイス、制御用モニタ回路、および制御回路を備えている。
また、特許文献2には、光信号の符号誤りに関する情報に基づいて波形劣化の補償量を最適制御する技術が開示されている。具体的には、特許文献2に開示された自動分散補償システムにおいては、図1に示すように、光信号は光アンプ101で増幅された後に可変分散補償器102に送られる。可変分散補償器102の出力信号は、光アンプ103で増幅された後に受光素子104で電気信号に変換される。受光素子104の出力信号は増幅回路105で増幅され、クロック再生/識別回路106でクロック再生・識別処理が行われ、直並列変換回路107で直並列変換される。誤り訂正回路108は、直並列変換回路107の出力信号に対する符号処理を行うことで符号誤りを検出し、検出した符号誤りに関する情報を制御回路109にフィードバックする。制御回路109は、誤り訂正回路108からフィードバックされた情報を基に、可変分散補償器102を最適制御する。
また、特許文献3には、波長分散と偏波分散を切り分ける試みとして、波長分散モニタの変わりに一般的な伝送品質モニタを使用して、伝送品質劣化の主要因である2つの分散を切り分ける技術が開示されている。ちなみに、伝送品質モニタの一例としては、誤り測定器や、Q値を測定する伝送品質モニタ等がある。具体的には、特許文献3に開示された一の自動分散補償システムにおいては、図2に示すように、光受信器110は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード(PD)111と、前置増幅器112および増幅器113によって構成され、電気信号を増幅し波形整形を行う等化増幅器114と、等化増幅器114の出力信号からクロック信号を抽出するクロック抽出回路115と、等化増幅器114の出力信号の状態を識別する識別回路116とを備えている。状態モニタ117は、PD111、等化増幅器114、および識別回路116の状態をモニタする。また、特許文献3に開示された他の自動分散補償システムにおいては、図3に示すように、PMDモニタ119のモニタ結果に応じてPMD補償器118を制御する。これにより、分散補償器120に入力される光受信信号に対するPMD補償がなされる。また、光/電気変換器(O/E)121をモニタする分散モニタ122のモニタ結果に応じて、分散補償器52を制御する。
なお、波長分散補償についての具体的な技術としては、例えば、特許文献4〜6、非特許文献3,4などに開示された技術がある。波長分散補償に用いられる可変型波長分散補償デバイスとしては、非特許文献5に開示されたVIPA(Virtually−Imaged−Phased−Array)や、非特許文献6に開示されたFBG(Fiber−Bragg−Grating)を用いた光デバイスなどがある。
また、偏波分散補償についての具体的な技術としては、例えば、非特許文献7に開示されている、光処理型、光電処理型および電気処理型などの方式がある。この中で光処理型および光電処理型については偏光状態の制御を行う必要がある。さらに、偏波分散補償についての制御方式としては、非特許文献8,9に開示されている、偏波分散補償後の光信号に含まれるクロック信号の1/2の周波数成分や1/4の周波数成分をモニタして、偏光状態の制御を行う方式がある。
しかしながら、上記のような従来の分散補償技術においては、幾つかの課題がある。以下に、分散補償技術ごとの課題を列挙する。
(1)偏波分散補償についての具体的な従来技術としては、光処理、電気処理などを行う幾つかの技術がある。ただし、それらの偏波分散補償技術の殆どは偏光状態の制御を必要としている。しかしながら、msecオーダの高速で経時変動する偏波分散に対して偏光制御を実現するのは難しいという課題がある。
(2)特許文献1に開示された技術は、波長分散の補償制御と偏波分散の補償制御とを切り分け、各々の制御を両立させるものではない。そのため、各々の制御を両立させる処理が必要となることから装置サイズの大型化、高コスト化につながるという課題がある。
(3)特許文献2に開示された技術は、図1に示したように、分散の識別や制御などが電気処理で行われていることから装置の小型化、低コスト化という観点では有利といえる。しかしながら、この技術は、何らかの条件変化により分散変動が生じ、符号誤りが発生した場合に、分散の補償を現状より過剰に(+側に)制御するか、あるいは減少方向に(−側に)制御するかを判定するためのデータを有していない。一般には、特許文献7に開示されるような、乱数的に発生させたドットで階調を表現するディザリング手法や、非特許文献10に開示されるような、現在の頂点から次の候補の頂点を展開したとき、その中で最もゴールに近そうなものを次の探索コースとして決める山登り手法などのアルゴリズムを用いることで、最適な補償点を見つけ出す方法が採られる。しかし、特許文献2に開示された技術は、上記のデータを有していないために、分散補償量を増加したときに誤り率が減少するか増加するかを最初に確定することはできない。即ち、誤り率を基に分散補償量を制御する場合に、最適値に到達するまでに要する時間が長くなってしまう。さらに、分散補償量の制御間隔の刻みが荒い場合、システムの収束ポイントが見つけられない恐れがあるので、分散補償量の制御間隔はある程度高精度を維持しなければならない。この場合、収束までに必要な時間および繰り返し回数はさらに増加してしまう。従って、msecオーダの高速補償が必要なシステムへの適用は難しいという課題がある。
(4)特許文献3に開示された技術のうち、図2に示した自動分散補償システムは、通常の波形モニタから制御信号を抽出する一般的な自動分散補償システムであり、具体的にどのように波長分散と偏波分散の原因を切り分けるかの具体的なアルゴリズム・構成は検討されていない。また、図3に示した自動分散補償システムは、(1)で述べたのと同様に、波長分散および偏波分散のそれぞれに対応して、モニタ、制御装置、および分散補償器が必要となる。また、分散補償器およびその周辺装置は大部分が光部品で構成されているため、部品点数の増大による装置の大型化、高コスト化につながる。従って、汎用化がしにくいという課題がある。
特開平7−221705号公報 特開2002−208892号公報 特開2004−7150号公報 特開平8−321805号公報 特開平9−326755号公報 特開平10−276172号公報 特開2002−33701号公報 "J.Cameron et al.: Time evolution of polarization−mode dispersion for aerial and buried cables, Proc. OFC98, pp240−241" "H.Brow et al.: Measurement of the Maximum Speed of PMD Fluctuation in Installed Field Fiber, Proc. OFC’99, pp83−85" "G.Ishikawa et al., "DEMONSTRATION OF AUTOMATIC DISPERSION EQUALIZATION IN 40 Gbit/s OTDM TRANSMISSION", ECOC’98, pp.519−520" "Y.Akiyama et al., "AUTOMATIC DISPERSION EQUALIZATION IN 40 Gbit/s TRANSMISSION BY SEAMLESS−SWITCHING BETWEEN MULTIPLESIGNAL WAVELENGTHS", ECOC’99, pp.I−150−151" "M.Shirasaki et al., "Dispersion Compensation Using The Virtually Imaged Phased Array", APCC/OECC’99, pp.1367−1370, 1999" "M.M.Ohn et al., "Tunable Fiber Grating Dispersion Usinga Piezoelectric Stack", OFC’97 WJ3" "H.Bulow et al., "Optical and electronic PMD compensation", OFC’03, p.541" "H.Ooi et al., "Automatic Polarization−ModeDispersion Compensation in 40 Gbit/s Transmission", IOOC’99, WE5" "D.Sandel et al., "Automatic polarization mode dispersion compensation in40 Gbit/s optical transmission system", Electron.Lett.,1998, pp2258−2259" "長岡真:岩波講座ソフトウェア科学14「知識と推論」、岩波書店、1988、pp.114−120"
そこで、本発明の目的は、msecオーダの高速で偏波分散を補償することができる分散検出装置およびそれを用いた自動分散補償システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、msecオーダの高速で偏波分散を補償することができるとともに、波長分散と偏波分散が同時に発生している状態において、偏波分散による波形劣化要因と、波長分散による波形劣化要因を切り分けることができる分散検出装置およびそれを用いた自動分散補償システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の分散検出装置は、以下のような手法を用いる。
まず、偏波分散の影響で劣化した波形を補償する場合について述べる。
上述のように、偏波分散は、群遅延(DGD)により生じる光波形の遅波成分および速波成分の2つの波が、パワー分岐比γで合波されることにより生じる波形劣化である。伝達関数zは式(1)のように表現される。
(1−γ)+γz−DGD/1UI (1)
ここで、γは入力波に対する遅延波のエネルギ割合、DGDは群遅延、1UIは1シンボル長である。
偏波分散に起因する波形劣化では、上記伝達関数におけるパワー分岐比γが1:1の場合を除き、受信アイパターン波形のアイ開口量が1シンボル内の左右両端で非対称になることが大きな特徴である。
従って、受信波形を、識別閾値を振幅方向に可変させながらサンプリングし、このサンプリングデータから受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する。
このアイ開口量を受信アイパターン波形の複数の位相点で検出し、これら検出結果を比較することで受信アイパターン波形の左右での非対称度合いを判定し、非対称度合いから偏波分散量を推定することができる。
このように偏波分散量を検出する第1態様の分散検出装置は、伝送路を伝送されてきた受信信号の受信波形からデータをサンプリングする波形モニタ回路、および、波形モニタ回路により得られたサンプリングデータを基にして受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出するヒストグラム抽出回路を有する受信波形モニタ処理部と、受信波形モニタ処理部にて抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる受信波形の受信アイパターン波形の左右の非対称度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして伝送路における偏波分散量を推定する偏波分散推定回路を有する分散量検出部と、から構成される。
なお、分散量検出部は、受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する電圧方向アイ開口検出部をさらに有する。偏波分散推定回路は、識別クロックの位相を変更する度に、受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を比較することで受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして偏波分散量を推定することになる。
ここで、パワー分岐比γが1:1の場合、即ち分岐比が等しい場合は、受信アイパターン波形は、電圧軸にアイ開口がつぶれるだけで、左右の対称性が崩れることはない。
したがって、偏波分散推定回路は、電圧方向のアイ開口量を1シンボル長の左右で比較したときに、非対称性ではなかった場合は、γ=0または50%であると判定する。その後、電圧方向の具体的なアイ開口量を見積もることでγ値を推測することになる。
なお、分散量検出の際は、予め格納された、偏波分散量とアイパターン波形の左右の非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータを用いて検出を行うことから、高速での検出が可能となる。
次に、偏波分散と波長分散の影響で劣化した波形を補償する場合について述べる。
波長分散に起因する波形劣化は、偏波分散での波形劣化とは対照的に、クロスポイントが中間位置から上側または下側に変動し、かつアイパターン波形の位相方向余裕が減少するのが特徴である。
そのため、上述したような受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出するほかに、受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量およびクロスポイント変動量を検出し、位相方向のアイ開口量、クロスポイント変動量を基に演算処理を行うことで波長分散量を推定することが可能となる。
このように偏波分散量と波長分散量とを分離して検出する第2態様の分散検出装置は、伝送路を伝送されてきた受信信号の受信波形からデータをサンプリングする波形モニタ回路、および、波形モニタ回路により得られたサンプリングデータを基にして受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出するヒストグラム抽出回路を有する受信波形モニタ処理部と、受信波形モニタ処理部にて抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる受信波形の受信アイパターン波形の左右の非対称度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして伝送路における偏波分散量を推定する偏波分散推定回路、および、受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量、位相方向のアイ開口量を基にして伝送路における波長分散量を推定する波長分散推定回路を有する分散量検出部とから構成される。
具体的な分散量検出部の動作手順としては、まず、受信アイパターン波形のクロスポイント変動量を最初に検出し、変動がない場合は波長分散が存在しないと推定し、上述の偏波分散量検出ルーチンに移行する。逆に、クロスポイント変動が存在した場合には、上述の波長分散量検出ルーチンに移行し、波長分散量の検出が終了した後に偏波分散量検出ルーチンに移行する。これにより、分散要因を切り分けることが可能になる。
なお、分散量検出の際は、予め格納された、偏波分散量とアイパターン波形の左右の非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータ、および、波長分散量とアイパターン波形の位相方向のアイ開口量およびクロスポイント変動量との相関関係を表すルックアップデータを用いて検出を行うことから、高速での検出が可能となる。
次に、上述した分散検出装置を用いた自動分散補償システムについて説明する。
本自動分散補償システムは、伝送路を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する光電気変換回路と、光電変換回路にて電気信号に変換された受信信号の分散による波形劣化を補償する電気分散補償器と、電気分散補償器を通過した受信信号の受信波形を基にして分散量を検出する分散検出装置と、電気分散補償器を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行うクロックデータリカバリ回路と、クロックデータリカバリ回路から出力されたデータ信号を直並列変換するデマルチプレクサと、分散検出装置にて検出された偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器の補償係数およびクロックデータリカバリ回路の識別閾値を制御するアダプティブ補償量制御部と、から構成される。補償係数および識別閾値の決定に際しては、例えば、分散量と補償係数および識別閾値との相関関係を表すルックアップデータをルックアップデータテーブルに予め格納しておき、このルックアップデータを用いるという手法を採ることができる。
以上述べた分散検出装置により、初期設定時、およびサービス運用時の両方の場合において、偏波分散による波形劣化量を推定し、偏波分散量の検出ができるようになる。
また、偏波分散と波長分散が混在する場合でも、分散要因の切り分けと分散量の推定が1つの装置で可能である。
また、これらの分散検出装置を用いた自動分散補償システムのルーチンは、偏光制御などの光部品の制御を用いず、電気処理で全てが可能になることから、光部品を用いた場合に比べて小型集積化が可能であり、部品点数の削減、低コスト化が可能である。
また、受信波形を高速モニタした情報を用い、かつ波形劣化量と分散量との相関関係を表すルックアップデータを用いて分散量を検出する構成であるため、符号誤り率などの情報を用いる場合に比べて、検出までの処理の繰り返し回数が低減され、msecオーダの高速で変動する偏波分散を自動補償するのに十分対応可能である。
従来の自動分散補償システムの一構成例を示す図である。 従来の自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。 従来の自動分散補償システムのさらに他の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である。 図4に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。 偏波分散により劣化した波形から偏波分散量を推定する原理を説明する図である。 図5に示した自動分散補償システムの概略動作を説明するフローチャートである。 図4に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である。 波長分散により劣化した波形から波長分散量を推定する原理を説明する図である。 図9に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。 図11に示した自動分散補償システムの概略動作を説明するフローチャートである。 図9に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である 受信アイパターン波形の群遅延量の違いによる劣化具合の違いをシミュレーションした結果を示す図である。 図14に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。 図14に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図4は、本発明の第1の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の分散検出装置は、伝送路である光ファイバにおける偏波分散量を検出する。
図4を参照すると、本実施形態の分散検出装置は、光ファイバから受信した受信信号の波形劣化した受信波形をモニタする受信波形モニタ処理部1と、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の偏波分散量を検出する分散量検出部4と、を有している。
波形モニタ処理部1は、波形モニタ回路2と、ヒストグラム抽出回路3と、を有している。
波形モニタ回路2は、受信波形をモニタし、モニタした受信波形からデータをサンプリングする。
ヒストグラム抽出回路3は、波形モニタ回路2により得られたサンプリングデータを積算、平均化することで、受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出する。
分散量検出部4は、電圧方向アイ開口検出部5と、ルックアップデータテーブル6と、偏波分散推定回路7と、を有している。
電圧方向アイ開口検出部5は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形の電圧方向(振幅方向)のアイ開口量を検出する。なお、電圧方向アイ開口検出部5は複数設けられており、これら複数の電圧方向アイ開口検出部5によって、クロックの位相方向(時間軸方向)の複数の位相点で、電圧方向のアイ開口量を複数検出する。
ルックアップデータテーブル6は、偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。
偏波分散推定回路7は、電圧方向アイ開口検出部5にて検出された電圧方向の複数のアイ開口量の検出結果を比較演算することで、受信アイパターン波形の左右での非対称度合いを判定する。
上述したように、偏波分散に起因する波形劣化は、パワー分岐比γが1:1の場合を除き、受信アイパターン波形のアイ開口量が1シンボル内の左右両端で非対称になることが大きな特徴である。
そのため、偏波分散推定回路7は、上記で判定した左右非対称度合いを、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を一意に推定することができる。
上述したように本実施形態では、偏波分散に起因した波形劣化の典型的な特徴といえる受信アイパターン波形の左右非対称度合いを基に偏波分散量を検出する。よって、波形劣化パターンと分散要因との対応マップを基に偏波分散量を推定する従来技術と比較して、対応マップの元になる蓄積データが少なくてすむため、装置の小型化が可能になる。さらに、対応マップの簡素化により高速での偏波分散量の検出が可能になる。
図5は、図4に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。
図5を参照すると、本例の自動分散補償システムは、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部4と、光電変換回路8と、電気分散補償器9と、クロックデータリカバリ回路(CDR:clock data recovery)10と、デマルチプレクサ(DMX:Demultiplexer)11と、アダプティブ補償量制御部12と、を有している。
光電変換回路8は、光ファイバを伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
電気分散補償器9は、光電変換回路8にて電気信号に変換された受信信号の偏波分散による波形劣化を補償する。
クロックデータリカバリ回路10は、電気分散補償器9を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出、およびデータ信号のリカバリを行う。
デマルチプレクサ11は、クロックデータリカバリ回路10にてCDR処理された後のデータ信号を直並列変換する。
波形モニタ回路2は、識別器13と、変動閾値制御回路14と、位相インターポレータ15と、位相コントローラ16と、タイマー回路17と、直並列変換回路18と、カウンタ19と、を有している。
識別器13は、位相インターポレータ15および位相コントローラ16で位相が調整された識別クロックに基づくタイミングで、電気分散補償器9を通過した受信波形から、変動閾値制御回路14で調整された識別閾値以上のデータをサンプリングする。
すなわち、波形モニタ回路2では、図6の受信アイパターン波形に示すように、識別器13の識別閾値Vthを変動閾値制御回路14で電圧方向に変化させながら、かつ識別器13に与える識別クロックの位相を位相インターポレータ15および位相コントローラ16で変化させながら、電気分散補償器9を通過した受信波形のデータをサンプリングする。なお、図6に示す波形は、DGDが20ps、パワー分岐比γが2:1の条件での受信アイパターン波形となっている。
識別器13により得られたサンプリングデータは、直並列変換回路18にて直並列変換される。カウンタ19は、サンプリングデータのデータ数をカウントし、タイマー回路17は、カウンタ19のカウント値に応じて、変動閾値制御回路14で識別閾値を変化させるタイミング、位相インターポレータ15および位相コントローラ16で位相を変化させるタイミングを制御する。
ヒストグラム抽出回路3は、波形モニタ回路2により得られたサンプリングデータを積算、平均化することで、ヒストグラムデータを抽出する時間微分回路20を有している。
具体的には、時間微分回路20は、識別器13の識別閾値を固定した状態で一定時間受信波形をサンプリングして得られたサンプリングデータのデータカウント数と、その後に識別器13の識別閾値を一段階変化させた状態で一定時間受信波形をサンプリングして得られたサンプリングデータのデータカウント数と、の差分を算出し、該差分データを識別閾値の変更の度に蓄積する。これにより、時間微分回路20は、受信波形の電圧方向の強度分布を算出し、ヒストグラムデータとする。
分散量検出部4では、上述のように、電圧方向アイ開口検出部5が、受信波形モニタ処理部1で得られたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を、複数の位相点にて繰り返し検出する。
偏波分散推定回路7は、受信アイパターン波形の左右非対称度合いを判定し、判定した左右非対称度合いをルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を推定する。この推定結果が、偏波分散量の検出結果として出力される。
アダプティブ補償量制御部12は、分散量検出部4にて検出された偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器9の最適な補償係数およびクロックデータリカバリ回路10の識別閾値の最適値を決定するアダプティブ補償量制御係数決定回路21を有している。補償係数および識別閾値の決定に際しては、例えば、偏波分散量と補償係数および識別閾値との相関関係を表すルックアップデータをルックアップデータテーブルに予め格納しておき、このルックアップデータを用いるという手法を採ることができる。
図7は、図5に示した自動分散補償システムの概略動作を説明するフローチャートである。
図7を参照すると、まず、受信波形モニタ処理部1では、電気分散補償器9からの受信波形が入力されると(ステップ401)、受信波形を、識別閾値を電圧方向に変化させながらサンプリングし(ステップ402,403)、ヒストグラムデータを抽出する(ステップ404)。さらに、クロック位相を変化させながら(ステップ405)、ステップ402〜404を繰り返す。
次に、分散量検出部4では、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる受信アイパターン波形の位相方向の複数(2〜3点)の位相点にて、電圧方向のアイ開口量を検出し(ステップ406)、検出した複数のアイ開口量を比較演算することで受信アイパターン波形の左右の非対称性を判定する(ステップ407,408)。電圧方向のアイ開口量を1シンボル長の左右で比較した結果、非対称であった場合は、パワー分岐比γを推定する(ステップ409)。一方、対称であった場合は、電圧方向のアイ開口量の最大値が受信アイパターン波形の左右両端にあるか否かを判定し(ステップ410)、両端にあれば、パワー分岐比γを0.5とし(ステップ411)、両端になければ、パワー分岐比γを0とする(ステップ412)。さらに、受信アイパターン波形の左右の非対称度合いを、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を検出する(ステップ413)。
その後、アダプティブ補償量制御部12では、分散量検出部4で検出された偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器9の最適な補償係数とクロックデータリカバリ回路10の識別閾値の最適値を決定し、決定した値を電気分散補償器9とクロックデータリカバリ回路10に設定する(ステップ414)。
上述したように本例においては、偏波分散に起因した波形劣化の典型的な特徴といえる受信アイパターン波形の左右非対称度合いを基に偏波分散量を検出する。よって、波形劣化パターンと分散要因との対応マップを基に偏波分散量を推定する従来技術と比較して、対応マップの元になる蓄積データが少なくてすむため、装置の小型化が可能になる。さらに、対応マップの簡素化により高速での偏波分散量の検出が可能になる。
図8は、図4に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。
図8を参照すると、本例の自動分散補償システムは、受信部として、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部4と、光電変換回路8と、クロックデータリカバリ回路10と、を有している。また、送信部として、マルチプレクサ(MUX:multiplexer)22と、電気イコライザ回路23と、光変調器ドライバ回路24と、光変調器25と、レーザダイオード26と、を有している。
光電変換回路8は、光ファイバ27を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
クロックデータリカバリ回路10は、受信信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行う。
受信波形モニタ処理部1は、光ファイバ27から受信した受信波形をモニタし、分散量検出部4は、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の偏波分散量を検出する。なお、受信波形モニタ処理部1および分散量検出部4の構成および動作は、図5に示したものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
マルチプレクサ22は、送信先に送信する送信信号を並列直列変換する。
電気イコライザ回路23は、分散量検出部4にて検出された偏波分散量の検出結果を基に、送信信号の周波数特性を補正する。
光変調器ドライバ回路24は、電気イコライザ回路23の出力信号を基に、光変調器25を制御する。
光変調器25は、光変調器ドライバ回路24の制御の基で、レーザダイオード26から発光した光信号を変調する。
上述したように本例においては、受信部での偏波分散量の検出結果を送信部にフィードバックし、予め波形の劣化量を見越して分散等化処理を施した送信信号を受信先に送信することで補償量を最適化している。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の分散検出装置は、伝送路である光ファイバにおける波長分散量と偏波分散量とを分離して検出する。
図9を参照すると、本実施形態の分散検出装置は、光ファイバから受信した波形劣化した受信波形をモニタする受信波形モニタ処理部1と、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の波長分散量と偏波分散量とを分離して検出する分散量検出部28とを有している。
受信波形モニタ処理部1は、図4に示した第1の実施形態と同様に、波形モニタ回路2と、ヒストグラム抽出回路3と、を有している。
波形モニタ回路2は、受信波形をモニタし、モニタした受信波形からデータをサンプリングする。
ヒストグラム抽出回路3は、波形モニタ回路2により得られたサンプリングデータを積算、平均化することで、受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出する。
一方、分散量検出部28は、図4に示した第1の実施形態の分散量検出部4と同様に、電圧方向アイ開口検出部5と、ルックアップデータテーブル6と、偏波分散推定回路7と、を有している。さらに、分散量検出部28は、位相方向アイ開口検出部29と、クロスポイント変動検出部30と、変動量演算回路31と、波長分散推定回路32と、を有している。
電圧方向アイ開口検出部5は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形の電圧方向(振幅方向)のアイ開口量を検出する。
位相方向アイ開口検出部29は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形の位相方向(時間軸方向)のアイ開口量を検出する。
クロスポイント変動検出部30は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形のクロスポイント(立上りエッジ曲線と立下りエッジ曲線との交差点)の中心位置からの変動量を検出する。この変動量は、変動量演算回路31にて演算処理した後に、偏波分散推定回路7および波長分散推定回路32に入力される。
ルックアップデータテーブル6は、偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。さらに、ルックアップデータテーブル6は、波長分散量とアイパターン波形の位相方向アイ開口量との相関関係および波長分散量とクロスポイントの変動量との相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。
波長分散に起因する波形劣化は、図10のアイパターン波形に示すように、偏波分散での波形劣化とは対照的に、クロスポイントが中心位置から上側または下側に変動し、かつアイパターン波形の位相方向余裕が減少するのが特徴である。
そのため、波長分散推定回路32は、位相方向アイ開口検出部29で検出された受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量、および、クロスポイント変動検出部30で検出された受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量を、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、波長分散量を一意に推定することができる。
偏波分散推定回路7は、電圧方向アイ開口検出部5にて検出された電圧方向の複数のアイ開口量の検出結果を比較演算することで、受信アイパターン波形の左右での非対称度合いを判定し、判定した左右非対称度合いを、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を一意に推定する。
上述したように本実施形態では、1つの分散検出装置で波長分散と偏波分散とを分離して検出することが可能である。また、分散量の検出は、ルックアップデータテーブル6に予め格納されたルックアップデータを用いて行われることから、高速での検出が可能となる。
また、本実施形態では、波長分散の場合は、その典型的な特徴といえる受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量および位相方向のアイ開口量を基に波長分散量を検出し、また、偏波分散の場合は、その典型的な特徴といえる受信アイパターン波形の左右非対称度合いを基に偏波分散量を検出する。よって、波形劣化パターンと分散要因との対応マップを基に偏波分散量を推定する従来技術と比較して、対応マップの元になる蓄積データが少なくてすむため、装置の小型化が可能になる。さらに、対応マップの簡素化により高速での波長分散量・偏波分散量の分離検出が可能になる。
図11は、図9に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。
図11を参照すると、本例の自動分散補償システムは、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部28と、光電変換回路8と、電気分散補償器9と、クロックデータリカバリ回路(CDR)10と、直並列変換回路(DMX)11と、アダプティブ補償量制御部12と、を有している。
光電変換回路8は、光ファイバを伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
電気分散補償器9は、光電変換回路8にて電気信号に変換された受信信号の偏波分散および波長分散による波形劣化を補償する。
クロックデータリカバリ回路10は、電気分散補償器9を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行う。
デマルチプレクサ11は、クロックデータリカバリ回路10にてCDR処理された後のデータ信号を直並列変換する。
波形モニタ回路2は、識別器13と、変動閾値制御回路14と、位相インターポレータ15と、位相コントローラ16と、タイマー回路17と、直並列変換回路18と、カウンタ19と、を有している。
波形モニタ回路2では、識別器13の識別閾値を変動閾値制御回路14で電圧方向に変化させながら、かつ識別器13に与えるクロックの位相を位相インターポレータ15および位相コントローラ16で変化させながら、電気分散補償器9を通過した受信波形のデータをサンプリングする。識別器13により得られたサンプリングデータは、直並列変換回路18にて直並列変換される。カウンタ19は、サンプリングデータのデータ数をカウントし、タイマー回路17は、カウンタ19のカウント値に応じて、変動閾値制御回路14で識別閾値を変化させるタイミング、位相インターポレータ15および位相コントローラ16で位相を変化させるタイミングを制御する。
ヒストグラム抽出回路3は、波形モニタ回路2により得られたサンプリングデータを積算、平均化することで、ヒストグラムデータを抽出する時間微分回路20を有している。
分散量検出部28では、上述のように、電圧方向アイ開口検出部5が、受信波形モニタ処理部1で得られた受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出し、位相方向アイ開口検出部29が、受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量を検出し、クロスポイント変動検出部30が、受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量を検出する。
波長分散推定回路32は、受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量および位相方向のアイ開口量をルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、波長分散量を推定する。
偏波分散推定回路7は、受信アイパターン波形の左右非対称度合いを判定し、判定した左右非対称度合いをルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を検出する。
アダプティブ補償量制御部12は、分散量検出部28にて検出された波長分散量・偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器9の最適な補償係数およびクロックデータリカバリ回路10の識別閾値の最適値を決定するアダプティブ補償量制御係数決定回路21を有している。補償係数および識別閾値の決定に際しては、例えば、波長分散量・偏波分散量と補償係数および識別閾値との相関関係を表すルックアップデータをルックアップデータテーブルに予め格納しておき、このルックアップデータを用いるという手法を採ることができる。
図12は、図11に示した自動分散補償システムの概略動作を説明するフローチャートである。
図12を参照すると、まず、受信波形モニタ処理部1では、電気分散補償器9からの受信波形が入力されると(ステップ901)、受信波形を、識別閾値を電圧方向に変化させながらサンプリングし(ステップ902,903)、ヒストグラムデータを抽出する(ステップ904)。さらに、クロックの位相を変化させながら(ステップ905)、ステップ902〜904を繰り返す。
次に、分散量検出部28では、ヒストグラムデータを解析することで得られる、受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出し(ステップ906)、受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量を検出し(ステップ907)、受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量を検出する(ステップ908)。クロスポイントが変動している場合は(ステップ909)、波長分散量を検出するルーチンに移行し、受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量および位相方向のアイ開口量を、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、波長分散量を検出する(ステップ910)。クロスポイントが全く変動していない場合は、波長分散が存在しないと推定し、偏波分散量を検出するルーチンに移行する。偏波分散量を検出するルーチンでは、図7で説明したステップ407〜413と同様のステップ911〜917の処理により、偏波分散量を検出する。
その後、アダプティブ補償量制御部12では、分散量検出部4で検出された波長分散量・偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器9の補償係数とクロックデータリカバリ回路10の識別閾値の最適値を決定し、決定した値を電気分散補償器9とクロックデータリカバリ回路10に設定する(ステップ918)。
図13は、図9に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。
図13を参照すると、本例の自動分散補償システムは、受信部として、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部28と、光電変換回路8と、クロックデータリカバリ回路10と、を有している。また、送信部として、マルチプレクサ(MUX)22と、電気イコライザ回路23と、光変調器ドライバ回路24と、光変調器25と、レーザダイオード26と、を有している。
光電変換回路8は、光ファイバ27を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
クロックデータリカバリ回路10は、受信信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行う。
受信波形モニタ処理部1は、光ファイバから受信した受信波形をモニタし、分散量検出部28は、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の波長分散量と偏波分散量とを分離して検出する。なお、受信波形モニタ処理部1および分散量検出部28の構成および動作は、図11に示したものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
マルチプレクサ22は、送信先に送信する送信信号を並列直列変換する。
電気イコライザ回路23は、分散量検出部28にて検出された波長分散量・偏波分散量の検出結果を基に、送信信号の周波数特性を補正する。
光変調器ドライバ回路24は、電気イコライザ回路23の出力信号を基に、光変調器25を制御する。
光変調器25は、光変調器ドライバ回路24の制御の基で、レーザダイオード26から発光した光信号を変調する。
上述したように本例においては、受信部での波長分散量・偏波分散量の検出結果を送信部にフィードバックし、予め波形の劣化量を見越して分散等化処理を施した送信信号を受信先に送信することで補償量を最適化している。
(第3の実施形態)
図14は、本発明の第3の実施形態の分散検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の分散検出装置は、伝送路である光ファイバにおける波長分散量および偏波分散量を検出するとともに、さらに偏波分散の中でも、群遅延量(DGD)が受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを検出する。
図14を参照すると、本実施形態の分散検出装置は、光ファイバから受信した受信信号の波形劣化した受信波形をモニタする受信波形モニタ処理部1と、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の波長分散量と偏波分散量とを分離して検出するとともに、偏波分散の群遅延量が受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを検出する分散量検出部33と、を有している。
波形モニタ処理部1は、波形モニタ回路2と、ヒストグラム抽出回路3と、を有している。
波形モニタ回路2は、受信波形をモニタし、モニタした受信波形からデータをサンプリングする。
ヒストグラム抽出回路3は、波形モニタ回路2により得られたサンプリングデータを積算、平均化することで、受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出する。
一方、分散量検出部33は、図9に示した第2の実施形態の分散量検出部28と同様に、電圧方向アイ開口検出部5と、ルックアップデータテーブル6と、偏波分散推定回路7と、位相方向アイ開口検出部29と、クロスポイント変動検出部30と、変動量演算回路31と、波長分散推定回路32と、を有している。さらに、分散量検出部33は、クロスポイント位置検出部34と、群遅延量識別機能部35と、を有している。
電圧方向アイ開口検出部5は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形の電圧方向(振幅方向)のアイ開口量を検出する。この電圧方向のアイ開口量の情報は、偏波分散推定回路7および群遅延量識別機能部35に入力される。
位相方向アイ開口検出部29は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形の位相方向(時間軸方向)のアイ開口量を検出する。
クロスポイント変動検出部30は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信波形をアイパターン化した受信アイパターン波形のクロスポイント(立上りエッジ曲線と立下りエッジ曲線との交差点)の中心位置からの変動量を検出する。この変動量は、変動量演算回路31にて演算処理した後に、偏波分散推定回路7および波長分散推定回路32に入力される。
クロスポイント位置検出部34は、受信波形モニタ処理部1で抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる、受信アイパターン波形のクロスポイントのハイレベル側(マーク側)とローレベル側(スペース側)の中間電位付近での位置を検出する。
ルックアップデータテーブル6は、偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。さらに、ルックアップデータテーブル6は、波長分散量とアイパターン波形の位相方向アイ開口量との相関関係および波長分散量とクロスポイントの変動量との相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。さらに、ルックアップデータテーブル6は、群遅延量が1ユニットインターバル以上である場合の偏波分散量と、アイパターン波形の1ユニットインターバル時間内でのクロスポイントの存在の有無およびその場合の電圧方向のアイ開口量と、の相関関係を表すルックアップデータを予め格納する。
図15は、受信アイパターン波形の群遅延量の違いによる劣化具合の違いをシミュレーションした結果を示す図である。
図15を参照すると、偏波分散に起因する波形劣化の中でも、群遅延量が受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上となる場合の波形劣化は、受信アイパターン波形のハイレベル側とローレベル側の中間電位付近のクロスポイント位置が、受信アイパターン波形の1ユニットインターバル内にも存在するような劣化形状になることが大きな特徴である。
そのため、群遅延量識別機能部35は、クロスポイント位置検出部34による検出結果を基にして、受信アイパターン波形のアイ開口の内部(1ユニットインターバル内)に、クロスポイントが存在することを識別した場合、その際の電圧方向のアイ開口量を、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であることを識別することができる。その逆に、群遅延量識別機能部35は、1ユニットインターバル内にクロスポイントが存在しないことを識別した場合は、群遅延量が1ユニットインターバル時間未満であることを識別することができる。
また、波長分散に起因する波形劣化も存在する場合は、第2の実施形態で述べたように、クロスポイントが中心位置から上側または下側に変動し、かつアイパターン波形の位相方向余裕が減少しているので、波長分散推定回路32において、位相方向アイ開口検出部29で検出された受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量、および、クロスポイント変動検出部30で検出された受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量を、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、波長分散量を一意に推定することができる。
また、偏波分散推定回路7では、これも第2の実施形態で述べたように、電圧方向アイ開口検出部5にて検出された電圧方向の複数のアイ開口量の検出結果を比較演算することで、受信アイパターン波形の左右での非対称度合いを判定し、判定した左右非対称度合いを、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を一意に推定する。
上述したように本実施形態では、1つの分散検出装置で波長分散と偏波分散とを分離して検出することが可能であり、さらには、偏波分散の中でも、群遅延量が受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを検出することが可能である。また、これらの検出は、ルックアップデータテーブル6に予め格納されたルックアップデータを用いて行われることから、高速での検出が可能となる。
また、本実施形態では、波長分散の場合は、その典型的な特徴といえる受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量および位相方向のアイ開口量を基に波長分散量を検出し、また、偏波分散の場合は、その典型的な特徴といえる受信アイパターン波形の左右非対称度合いを基に偏波分散量を検出する。そして、受信アイパターン波形の群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であることは、受信アイパターン波形の内部にクロスポイントが入り込んでいるか否かの情報を基に識別している。これらは、波形劣化パターンと分散要因との対応マップを基に偏波分散量を推定する従来技術と比較して、対応マップの元になる蓄積データが少なくてすむため、装置の小型化が可能になる。さらに、対応マップの簡素化により高速での波長分散量・偏波分散量の分離検出が可能になる。
図16は、図14に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの一構成例を示す図である。
図16を参照すると、本例の自動分散補償システムは、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部33と、光電変換回路8と、電気分散補償器9と、クロックデータリカバリ回路(CDR)10と、直並列変換回路(DMX)11と、アダプティブ補償量制御部12と、予等化器36と、を有している。
予等化器36は、光電変換回路8と電気分散補償器9との間に配置されている。また、予等化器36は、可変delay素子(可変遅延素子)37と、重み付け回路38と、加減算回路39と、を有している。ただし、予等化器36は、トランスバーサルフィルタのような一般的なフィルタ回路を用いてもかまわない。
光電変換回路8は、光ファイバを伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
電気分散補償器9は、光電変換回路8にて電気信号に変換された受信信号の偏波分散および波長分散による波形劣化を補償する。
クロックデータリカバリ回路10は、電気分散補償器9を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行う。
デマルチプレクサ11は、クロックデータリカバリ回路10にてCDR処理された後のデータ信号を直並列変換する。
分散量検出部33では、上述のように、電圧方向アイ開口検出部5が、受信波形モニタ処理部1で得られた受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出し、位相方向アイ開口検出部29が、受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量を検出し、クロスポイント変動検出部30が、受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量を検出する。また、クロスポイント位置検出部34は、受信アイパターン波形のクロスポイントの中間電位付近での位置を検出する。
波長分散推定回路32は、受信アイパターン波形のクロスポイントの変動量および位相方向のアイ開口量をルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、波長分散量を推定する。
偏波分散推定回路7は、受信アイパターン波形の左右非対称度合いを判定し、判定した左右非対称度合いをルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、偏波分散量を検出する。
群遅延量識別機能部35は、受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間内に、クロスポイントが存在することを識別した場合は、その際の電圧方向のアイ開口量情報を、ルックアップデータテーブル6のルックアップデータと比較することで、群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であることを識別する。その逆に、群遅延量識別機能部35は、受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間内に、クロスポイントが存在しないことを識別した場合は、群遅延量が1ユニットインターバル時間未満であることを識別する。
また、群遅延量識別機能部35は、群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であることを識別した場合は、予等化器36に対して制御信号を出力して、受信波形の最初の1ユニットインターバル時間相当の群遅延量による波形劣化分を補償するように動作状態を設定する。そして、残りの波形劣化分は、次の段の電気分散補償器9にて、波形整形処理が行われて補償されることになる。
本実施形態においては、可変delay素子37に対してdelay制御信号が出力され、重み付け回路38に対して重み付け制御信号が出力される。そして、可変delay素子37は、delay制御信号を基に、光電変換回路8にて電気信号に変換された受信信号に対する遅延処理を行い、重み付け回路38は、重み付け制御信号を基に、可変delay素子37から出力された受信信号に対する重み付け処理を行い、加減算回路39は、可変delay素子37へ入力される前の受信信号と重み付け回路38から出力された受信信号との加減算処理を行う。これにより、受信波形の最初の1ユニットインターバル時間相当だけ波形劣化を等化することが可能となる。
アダプティブ補償量制御部12は、分散量検出部33にて検出された波長分散量・偏波分散量の検出結果を基に、電気分散補償器9の最適な補償係数およびクロックデータリカバリ回路10の識別閾値の最適値を決定するアダプティブ補償量制御係数決定回路21を有している。補償係数および識別閾値の決定に際しては、例えば、波長分散量・偏波分散量と補償係数および識別閾値との相関関係を表すルックアップデータをルックアップデータテーブルに予め格納しておき、このルックアップデータを用いるという手法を採ることができる。
図17は、図14に示した分散検出装置を用いた自動分散補償システムの他の構成例を示す図である。
図17を参照すると、本例の自動分散補償システムは、受信部として、上述の受信波形モニタ処理部1と、上述の分散量検出部33と、光電変換回路8と、クロックデータリカバリ回路10と、を有している。また、送信部として、マルチプレクサ(MUX)22と、電気イコライザ回路23と、光変調器ドライバ回路24と、光変調器25と、レーザダイオード26と、を有している。
光電変換回路8は、光ファイバ27を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する。
クロックデータリカバリ回路10は、受信信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行う。
受信波形モニタ処理部1は、光ファイバから受信した受信波形をモニタし、分散量検出部33は、受信波形モニタ処理部1にてモニタされた受信波形の波長分散量と偏波分散量とを分離して検出する。さらに、分散量検出部33は、偏波分散における群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であること、すなわち偏波分散に起因する波形劣化が極端な劣化形状になっていることも検出する。なお、分散量検出部33の構成および動作は、図14に示したものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
マルチプレクサ22は、送信先に送信する送信信号を並列直列変換する。
電気イコライザ回路23は、分散量検出部33にて検出された波長分散量・偏波分散量、群遅延量の発生が1ユニットインターバル以上か否かの検出結果を基に、送信信号の周波数特性を補正する。
光変調器ドライバ回路24は、電気イコライザ回路23の出力信号を基に、光変調器25を制御する。
光変調器25は、光変調器ドライバ回路24の制御の基で、レーザダイオード26から発光した光信号を変調する。
上述したように本例においては、受信部での波長分散量・偏波分散量の検出結果、および群遅延量の発生状況を送信部にフィードバックし、予め波形の劣化量を見越して分散等化処理を施した送信信号を受信先に送信することで補償量を最適化している。
この出願は、2006年11月30日に出願された日本出願特願2006−323966および2007年7月25日に出願された日本出願特願2007−193295を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (24)

  1. 伝送路を伝送されてきた受信信号の受信波形からデータをサンプリングする波形モニタ回路、および、前記波形モニタ回路により得られたサンプリングデータを基にして前記受信波形の電圧方向の強度分布を表すヒストグラムデータを抽出するヒストグラム抽出回路を有する受信波形モニタ処理部と、
    前記受信波形モニタ処理部にて抽出されたヒストグラムデータを解析することで得られる前記受信波形の受信アイパターン波形の左右の非対称度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして前記伝送路における偏波分散量を推定する偏波分散推定回路を有する分散量検出部と、から構成され
    前記波形モニタ回路は、
    前記受信波形から、外部から入力される識別クロックに基づくタイミングで、外部から設定される電圧方向の識別閾値以上のデータをサンプリングする識別器と、
    前記識別器の識別閾値を設定する手段と、
    前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させる手段と、を有し、
    前記識別器の識別閾値を電圧方向に変化させ、さらに前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させながら、前記受信波形から複数のデータを繰り返しサンプリングする、分散検出装置。
  2. 前記ヒストグラム抽出回路は、前記識別閾値を固定した状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、その後に前記識別閾値を一段階変化させた状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、の差分を算出し、該差分データを前記識別閾値を変更する度に蓄積することで前記受信波形の電圧方向の強度分布を算出し、前記ヒストグラムデータとする、請求項に記載の分散検出装置。
  3. 前記分散量検出部は、
    前記受信波形モニタ処理部にて抽出されたヒストグラムデータを基にして前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する電圧方向アイ開口検出部をさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記識別クロックの位相を変更する度に、前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を比較することで前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして前記偏波分散量を推定する、請求項に記載の分散検出装置。
  4. 前記分散量検出部は、
    偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータを予め格納するルックアップデータテーブルをさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記判定した前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記偏波分散量を推定する、請求項1に記載の分散検出装置。
  5. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量および位相方向のアイ開口量を基にして前記伝送路における波長分散量を推定する波長分散推定回路をさらに有する、請求項1に記載の分散検出装置。
  6. 前記波形モニタ回路は、
    前記受信波形から、外部から入力される識別クロックに基づくタイミングで、外部から設定される電圧方向の識別閾値以上のデータをサンプリングする識別器と、
    前記識別器の識別閾値を設定する手段と、
    前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させる手段と、を有し、
    前記識別器の識別閾値を電圧方向に変化させ、さらに前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させながら、前記受信波形から複数のデータを繰り返しサンプリングする、請求項に記載の分散検出装置。
  7. 前記ヒストグラム抽出回路は、前記識別閾値を固定した状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、その後に前記識別閾値を一段階変化させた状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、の差分を算出し、該差分データを前記識別閾値を変更する度に蓄積することで前記受信波形の電圧方向の強度分布を算出し、前記ヒストグラムデータとする、請求項に記載の分散検出装置。
  8. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する電圧方向アイ開口検出部をさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記識別クロックの位相を変更する度に、前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を比較することで前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして前記偏波分散量を推定する、請求項に記載の分散検出装置。
  9. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量を検出するクロスポイント変動検出部と、
    前記受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量を検出する位相方向アイ開口検出部と、をさらに有し、
    前記波長分散推定回路は、前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量および位相方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を基にして前記波長分散量を推定する、請求項に記載の分散検出装置。
  10. 前記分散量検出部は、
    偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータと、波長分散量とアイパターン波形の位相方向のアイ開口量およびクロスポイントの変動量との相関関係を表すルックアップデータと、を予め格納するルックアップデータテーブルをさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記判定した前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記偏波分散量を推定し、
    前記波長分散推定回路は、前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量および位相方向のアイ開口量を、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記波長分散量を推定する、請求項に記載の分散検出装置。
  11. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形のハイレベル側とローレベル側の中間電位付近のクロスポイントの位置と前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を基にして、偏波分散の群遅延量が前記受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを識別する群遅延量識別機能部と、をさらに有する請求項に記載の分散検出装置。
  12. 前記波形モニタ回路は、
    前記受信波形から、外部から入力される識別クロックに基づくタイミングで、外部から設定される電圧方向の識別閾値以上のデータをサンプリングする識別器と、
    前記識別器の識別閾値を設定する手段と、
    前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させる手段と、を有し、
    前記識別器の識別閾値を電圧方向に変化させ、さらに前記識別器に入力する識別クロックの位相を変化させながら、前記受信波形から複数のデータを繰り返しサンプリングする、請求項11に記載の分散検出装置。
  13. 前記ヒストグラム抽出回路は、前記識別閾値を固定した状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、その後に前記識別閾値を一段階変化させた状態で一定時間受信波形をサンプリングしたデータの積算値と、の差分を算出し、該差分データを前記識別閾値を変更する度に蓄積することで前記受信波形の電圧方向の強度分布を算出し、前記ヒストグラムデータとする、請求項12に記載の分散検出装置。
  14. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する電圧方向アイ開口検出部をさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記識別クロックの位相を変更する度に、前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を比較することで前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを判定し、判定した非対称度合いを基にして前記偏波分散量を推定する、請求項12に記載の分散検出装置。
  15. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量を検出するクロスポイント変動検出部と、
    前記受信アイパターン波形の位相方向のアイ開口量を検出する位相方向アイ開口検出部と、をさらに有し、
    前記波長分散推定回路は、前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量および位相方向のアイ開口量の検出結果を取得し、該検出結果を基にして前記波長分散量を推定する、請求項11に記載の分散検出装置。
  16. 前記分散量検出部は、
    前記受信アイパターン波形の電圧方向のアイ開口量を検出する電圧方向アイ開口検出部と、
    前記受信アイパターン波形のハイレベル側とローレベル側の中間電位付近のクロスポイントの位置を検出するクロスポイント位置検出部と、をさらに有し、
    前記群遅延量識別機能部は、前記受信アイパターン波形のアイ開口の内部にクロスポイントが存在した場合、その際の電圧方向のアイ開口量に基づいて偏波分散の群遅延量が前記受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを識別する、請求項11に記載の分散検出装置。
  17. 前記分散量検出部は、
    偏波分散量とアイパターン波形の左右非対称度合いとの相関関係を表すルックアップデータと、波長分散量とアイパターン波形の位相方向のアイ開口量およびクロスポイントの変動量との相関関係を表すルックアップデータと、群遅延量が1ユニットインターバル以上である場合の偏波分散量とアイパターンの1ユニットインターバル時間内でのクロスポイントの存在の有無およびその場合の電圧方向のアイ開口量との相関関係を表すルックアップデータと、を予め格納するルックアップデータテーブルをさらに有し、
    前記偏波分散推定回路は、前記判定した前記受信アイパターン波形の左右の非対称性度合いを、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記偏波分散量を推定し、
    前記波長分散推定回路は、前記受信アイパターン波形のクロスポイントの中心位置からの変動量および位相方向のアイ開口量を、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記波長分散量を推定し、
    前記群遅延量識別機能部は、前記受信アイパターン波形のアイ開口の内部にクロスポイントが存在した場合、その際の電圧方向のアイ開口量を、前記ルックアップデータテーブルのルックアップデータと比較することで前記群遅延量が前記受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることを識別する、請求項11に記載の分散検出装置。
  18. 請求項1に記載の分散検出装置と、
    前記伝送路を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する光電気変換回路と、
    前記光電変換回路にて電気信号に変換された受信信号の、偏波分散による波形劣化を補償する電気分散補償器と、
    前記電気分散補償器を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行うクロックデータリカバリ回路と、
    前記クロックデータリカバリ回路から出力されたデータ信号を直並列変換するデマルチプレクサと、
    前記分散検出装置にて検出された偏波分散量の検出結果を基に、前記電気分散補償器の補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を制御するアダプティブ補償量制御部と、から構成され、
    前記分散検出装置で、前記電気分散補償器を通過した受信信号の受信波形を基にして前記偏波分散量を検出した後に、前記アダプティブ補償量制御部で、前記電気分散補償器に用いる最適な補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を自動で制御する、自動分散補償システム。
  19. 請求項1に記載の分散検出装置を有する受信部と、
    前記分散検出装置からフィードバックした偏波分散量の検出結果を基に、送信信号となる光信号にあらかじめ分散等化処理を施してから送信する送信部とから構成される、自動分散補償システム。
  20. 請求項に記載の分散検出装置と、
    前記伝送路を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する光電気変換回路と、
    前記光電変換回路にて電気信号に変換された受信信号の偏波分散および波長分散による波形劣化を補償する電気分散補償器と、
    前記電気分散補償器を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行うクロックデータリカバリ回路と、
    前記クロックデータリカバリ回路から出力されたデータ信号を直並列変換するデマルチプレクサと、
    前記分散検出装置にて検出された偏波分散量および波長分散量の検出結果を基に、前記電気分散補償器の補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を制御するアダプティブ補償量制御部と、から構成され、
    前記分散検出装置で、前記電気分散補償器を通過した受信信号の受信波形を基にして前記偏波分散量および前記波長分散量を検出した後に、前記アダプティブ補償量制御部で、前記電気分散補償器に用いる最適な補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を自動で制御する、自動分散補償システム。
  21. 請求項に記載の分散検出装置を有する受信部と、
    前記分散検出装置からフィードバックした偏波分散量の検出結果を基に、送信信号となる光信号にあらかじめ分散等化処理を施してから送信する送信部とから構成される、自動分散補償システム。
  22. 請求項11に記載の分散検出装置と、
    前記伝送路を伝送されてきた受信信号を光信号から電気信号に変換する光電気変換回路と、
    前記光電変換回路にて電気信号に変換された受信信号の偏波分散による波形劣化を補償する電気分散補償器と、
    前記電気分散補償器を通過した信号から、クロック信号の再生・抽出およびデータ信号のリカバリを行うクロックデータリカバリ回路と、
    前記クロックデータリカバリ回路から出力されたデータ信号を直並列変換するデマルチプレクサと、
    前記分散検出装置にて検出された偏波分散量および波長分散量の検出結果を基に、前記電気分散補償器の補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を制御するアダプティブ補償量制御部と、
    前記光電気変換回路と前記電気分散補償器の間に配置され、前記分散検出装置で前記群遅延量が前記受信アイパターン波形の1ユニットインターバル時間以上であることが識別された場合、受信信号の最初の1ユニットインターバル時間相当の群遅延量による波形劣化分を等化する予等化器と、から構成され、
    前記分散検出装置で、前記電気分散補償器を通過した受信信号の受信波形を基にして前記偏波分散量および波長分散量を検出した後、前記群遅延量が1ユニットインターバル時間以上であることが識別された場合は、はじめに前記予等化器を動作させ、1ユニットインターバル時間相当の群遅延量による波形劣化分を等化しておいた後に、前記アダプティブ補償量制御部で、前記電気分散補償器に用いる最適な補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を自動で制御し、
    前記分散検出装置で、前記電気分散補償器を通過した受信信号の受信波形を基にして前記偏波分散量および波長分散量を検出した後、前記群遅延量が1ユニットインターバル時間未満であることが識別された場合は、前記予等化器は動作させない状態で、前記アダプティブ補償量制御部で、前記電気分散補償器に用いる最適な補償係数および前記クロックデータリカバリ回路の識別閾値を自動で制御する、自動分散補償システム。
  23. 前記予等化器は、
    前記分散検出装置の制御の基で、前記光電変換回路にて電気信号に変換された受信信号に対する遅延処理を行う遅延素子と、
    前記分散検出装置の制御の基で、前記遅延素子から出力された受信信号に対する重み付け処理を行う重み付け回路と、
    前記遅延素子へ入力される前の受信信号と前記重み付け回路から出力された受信信号との加減算処理を行う加減算回路と、を有する、請求項22に記載の自動分散補償システム。
  24. 請求項11に記載の分散検出装置を含む受信部と、
    前記分散検出装置からフィードバックした偏波分散量の検出結果と、群遅延量が1ユニットインターバル時間以上かどうかの判断結果と、を基に、送信信号となる光信号にあらかじめ分散等化処理を施してから送信する送信部と、から構成される、自動分散補償システム。
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