JP5011802B2 - 液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置に関する。
複数のヘッドユニットを並べ、記録媒体幅に対応した長尺状のインクジェット記録ヘッドが知られている。
さて、高品位な画質を得るためには、記録媒体上に正確にインク滴が着弾する必要がある。しかし、部品精度や組立精度、その他の不確定要因により、複数のヘッドユニットを並べ、インクジェット記録ヘッドを組み立てた状態のままでは、正確な着弾精度を得ることは難しい(高精度な長尺状のインクジェット記録ヘッドを得ることは難しい)。
そこで、ヘッドユニットの角度調整や間隔調整を行なうことが提案されている(特許文献1、特許文献2を参照)。
或いは、記録ヘッドが配設された複数のキャリッジの各駆動部を個別に制御する第1モードと、そのキャリッジの動きに他の少なくとも一つのキャリッジを従動させる第2モードと、を備えることで、調整の為の制御が簡単となる制御方法が提案されている。
しかしながら、ヘッドユニットの調整を、より容易に行なうことが求められている。
特開2002−273868号公報 特開2002−273869号公報 特開2005−224723号公報
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、複数の液滴吐出ユニットを並べて構成される液滴吐出ヘッドにおいて、容易に各液滴吐出ユニットの位置ズレ等の調整を行なうことを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の液滴吐出ヘッドは、ノズルからZ軸方向に液滴を吐出する液滴吐出ユニットと、前記液滴吐出ユニットを保持するキャリッジと、複数の前記キャリッジが、Z軸方向と直交するX軸方向に並べられ、X軸方向に移動可能に取り付けられる保持部材と、前記キャリッジに設けられ、保持する前記液滴吐出ユニットの姿勢を調整可能な姿勢調整機構と、前記キャリッジ間の間隔を調整可能に固定する第一間隔固定手段と、一方の端部側に配置された前記キャリッジの外側に設けられた基準面と、前記基準面と一方の端部側の前記キャリッジとの間を調整可能に固定する第二間隔固定手段と、を有し、前記第一間隔固定手段と前記第二間隔固定手段は、前記キャリッジ間、及び前記基準面と前記キャリッジとの間の間隔を広げようとする付勢手段と、前記キャリッジ間、及び前記基準面と前記キャリッジとの間の間隔を、所定の間隔以上には広がらないようにすると共に、前記所定の間隔が調整可能な間隔規制手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の液滴吐出ヘッドでは、ノズルから液滴をZ軸方向に吐出する液滴吐出ユニットをキャリッジが保持している。このキャリッジはZ軸方向と直交するX軸方向に並べられ、X軸方向に移動可能な保持部材に取り付けられている。更に、キャリッジには、保持する液滴吐出ユニットの姿勢を調整可能な姿勢調整機構が設けられている。
このように、キャリッジをX軸方向に移動させることで、各液滴吐出ユニットのX軸方向の位置調整が容易に行なえる。
また、姿勢制御機構によって液滴吐出ユニット毎に姿勢を調整することができる。液滴吐出ヘッドの姿勢は、液滴吐出ヘッドに組み立てる前に治具等を使用して調整することも可能であるし、液滴吐出ヘッドに組み付け後も調整可能である。
なお、X軸方向の位置ズレは、液滴の吐出タイミングで補正できない。よって、このような液滴吐出ユニットのX軸方向の位置調整を可能とすることは好適である。
また、液滴吐出ユニットを並べる個数によって、液滴吐出ヘッド全体の長さを決定できる。
また、キャリッジ間の間隔を調整可能に固定する第一間隔固定手段を備えている。したがって、調整対称の液滴吐ユニットを移動し、隣接する液滴吐出ユニットとの間を変えて調整しても、その他の液滴吐出ユニットは、隣接する液滴吐出ユニットとの間隔を維持したままである。
また、例えば、一端側の液滴吐出ヘッドをX軸方向に不動とし、調整対称の液滴吐出ユニットを移動すると、この調整対象の液滴吐出ユニットより他端側(一端側と反対側)の液滴吐出ユニット全てが、隣接する液滴吐出ユニットの間隔を維持したまま、調整対称の液滴吐出ユニットと共に一体となって移動する。つまり、効率的に各液滴吐出ユニットのX軸方向の調整ができる。
また、基準面と一方の端部側のキャリッジとの間を調整可能に第二間隔固定手段で固定している。
一方の端部側のキャリッジを移動し基準面との間を調整すると、他方側(一方の端部と反対側)の液滴吐出ユニット全てが、隣接する液滴吐出ユニットの間隔を第一間隔固定手段が維持したまま、一体となって移動する。つまり、複数の液滴吐出ユニットが一体となってX軸方向に移動する。
また、キャリッジ間、及び基準面とキャリッジとの間の間隔を付勢手段が広げようとすると共に、間隔規制手段が所定の間隔以上には広がらないようにする。よって、各間隔は所定の間隔に固定される。また、間隔規制手段によって所定の間隔を調整できる。つまり、キャリッジ間、及び基準面とキャリッジとの間の間隔を、調整可能に固定している。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1に記載の構成において、前記保持部材は、X軸方向に長いガイドレールを備え、前記キャリッジは、前記ガイドレールに通され、X軸方向に移動可能に取り付けられることを特徴としている。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッドでは、キャリッジがガイドレールに通され、X軸方向に移動可能に取り付けられる。よって、液滴吐出ヘッドの組み立てが容易であるし、また、組み立て後の液滴吐出ユニットの交換も容易である。
請求項3に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記キャリッジは、前記保持部材に取り付けられる取付部を有し、前記姿勢調整機構は、前記液滴吐出ユニットと取付部との間に設けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の液滴吐出ヘッドでは、姿勢調整機構は、液滴吐出ユニットと取付部との間に設けられている。このような構成とすることで、液滴吐出ヘッドに組み付けられた状態での調整が、キャリッジのX軸方向の位置に影響を与えることなく容易に行なえる。
請求項4に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記姿勢調整機構は、複数の調整軸方向、及び調整軸回りに調整可能になっていることを特徴としている。
請求項4に記載の液滴吐出ヘッドでは、姿勢調整機構は複数の調整軸方向、及び調整軸回りに調整可能になっているので、液滴吐出ユニットの姿勢を自在に調整できる。
請求項5に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の構成において、前記姿勢制御機構は、少なくともZ軸回りに姿勢を調整可能となっていることを特徴としている。
請求項5に記載の液滴吐出ヘッドでは、姿勢制御機構は少なくともZ軸回りに姿勢を調整可能となっている。Z軸回りの調整は、液滴吐出のタイミングで補正できないので、このように機械的に調整可能とすることは好適である。
請求項6に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項5に記載の構成において、前記姿勢調整機構は、Z軸回りに加え、X軸回り、X軸とZ軸とに直交するY軸回り、Z軸方向に調整可能となっていることを特徴としている。
請求項6に記載の液滴吐出ヘッドでは、姿勢調整機構はZ軸回りに加え、X軸回り、Y軸の軸回り、Z軸方向に調整可能となっている。
X軸方向の調整はキャリッジの移動によって行い、Y軸方向はX軸回りの調整で行なえる。よって、液滴吐出ユニットの全6自由度の姿勢調整が可能となる。
請求項7に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項6に記載の構成において、前記姿勢制御機構は、前記液滴吐出ユニットを保持する第一部材と、前記取付部に設けられた第二部材と、前記第一部材と前記第二部材との間に挟まれた弾性部材と、前記第一部材と前記第二部材とを前記弾性体を介してZ軸方向に締結する3本以上のネジと、を備えることを特徴としている。
請求項7に記載の液滴吐出ヘッドでは、姿勢制御機構は液滴吐出ユニットを保持する第一部材を、弾性体を介して第二部材とZ軸方向に3本以上のネジで締結している。そして、各ネジの締め付け量を調整することで、第一部材を、X軸回り、Y軸回り、Z軸方向に調整し、第一部材が保持している液滴吐出ユニットの姿勢を調整できる。また、弾性体を用いることで、X軸回り、Y軸回り、Z軸方向の調整が、簡単な構成で容易に行なえる。
請求項8に記載の液滴吐出装置は、搬送される記録媒体に、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドによって、画像を形成することを特徴している。
請求項7に記載の液滴吐出装置では、液滴吐出ユニットを保持しているキャリッジのX軸方向の調整やキャリッジに保持されている液滴吐出ユニットの姿勢調整を行い、記録媒体に着弾する液滴の位置を調整できる。よって、記録媒体に高品位な画像を形成できる。
請求項8に記載の液滴吐出装置は、請求項7に記載の構成において、前記記録媒体は、Y軸方向に搬送され、前記液滴吐出ヘッドのX軸方向の液滴吐出領域は、前記記録媒体の記録領域幅以上あり、前記液滴吐出ヘッドを固定した状態で、前記記録媒媒体に液滴を吐出して画像を形成することを特徴としている。
請求項8に記載の液滴吐出装置では、Y軸方向は液滴によって画像が形成される記録媒体の搬送方向である。また、液滴吐出ヘッドのX軸方向の液滴吐出領域は記録媒体の記録領域幅以上ある。そして、液滴吐出ヘッドを固定した状態で搬送される記録媒体に液滴を吐出して画像を形成することで、短時間に広範囲に画像が形成される。
以上説明したように本発明によれば、複数の液滴吐出ユニットを並べて構成する液滴吐出ヘッドにおいて、容易に各液滴吐出ユニットの位置ズレ等を調整できる、という効果がある。
図1には、本実施形態のインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の内部にはCPUやROM、RAM等を含んで構成された制御部8が備えられている。制御部8は、装置全体の各種制御をつかさどる。また、装置正面の上部には、ユーザーに各種情報を表示すると共に、各種操作を行なうための操作パネル11が設けられている。
インクジェット記録装置12の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された記録用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された記録用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された記録用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像情報に応じたインク滴が付着される。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が記録用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、サイアン(S)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つのインクジェット記録ヘッド32が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。(図4も参照)。
各インクジェット記録ヘッド32は、制御部8によって制御される。制御部8は、例えば、画像情報に応じてインク滴の吐出タイミングや使用するノズル122(図5、図6を参照)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド32におくる。
また、記録ヘッドアレイ30は、記録用紙Pの搬送方向であるY軸方向(図4参照)と直交するX軸方向に不動とされていている(1パス印字方式)。しかし、X軸方向に必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド32の不具合を記録結果に反映させないようにしたりすることもできる。
記録ヘッドアレイ30の両側には、それぞれのインクジェット記録ヘッド32に対応した4つのメンテナンスユニット34が配置されている。インクジェット記録ヘッド32に対してメンテナンスを行なう場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンスユニット34が移動して入り込む。そして、ノズル面32N(図3参照)に対向した状態で、所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行う。
図3に示すように、記録ヘッドアレイ30の上流側には、電源38が接続された帯電ロール36が配置されている。帯電ロール36は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び記録用紙Pを挟みつつ従動し、記録用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール26との間に所定の電位差が生じるため、記録用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させることができる。
記録ヘッドアレイ30の下流側には、剥離プレート40が配置されており、記録用紙Pを搬送ベルト28から剥離させる。剥離された記録用紙Pは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、排紙トレイ46に排出される。
図1と図2に示すように、記録ヘッドアレイ30の上方には、各インクジェット記録ヘッド32に対応したイエロー(Y)、マゼンタ(M)、サイアン(S)、及びブラック(K)の4つのインクタンク54が配設されている。各インクタンク54と各インクジェット記録ヘッド32とをインク流路200が繋いでいる。そして、各インクタンク54に貯留されている各色インクは、インク流路200を通って、途中、フィルター装置202(図9、図10を参照)でろ過されたのち、各インクジェット記録ヘッド32に供給される。
さて、図7に示すように、記録用紙Pの搬送方向の軸をY軸、インクジェット記録ヘッド32の長手方向でありY軸方向と直交する軸をX軸、X軸及びY軸と直交しインク滴が吐出する方向の軸をZ軸とする。また、X軸回りの回転(X軸を軸心とする回転)をθxとし、同様に、Y軸回りの回転をθy、Z軸回りの回転をθzとする。
つぎにインクジェット記録ヘッド32について説明する。
図4に示すように、インクジェット記録ヘッド32は、記録用紙Pの最大幅に対応する長さに設定されたヘッドバー112を備えている。このヘッドバー112は、インクジェット記録装置12内の記録用紙Pの搬送路と対向する位置に、図示しない支持体によって固定支持されている。ヘッドバー112には、ヘッドユニット114を保持しているキャリッジ300(図8参照)が、X軸方向に一列に並べられ、繋ぎ合わせられている(図9参照)。個々のヘッドユニット114は、キャリッジ300にネジ350(図8及び図11を参照)で締結されており、個別に交換が可能となっている。なお、図4のヘッドバー112は、簡略化して模式的に図示している。実際は、図9に示すように複数の部品から構成している。
記録用紙PはY軸方向に搬送され、各ヘッドユニット114によって印字されるように構成されている。つまり、記録用紙Pがヘッドバー112の下方を一回通過することで、インクジェット記録ヘッド32(記録ヘッドアレイ30)を走査させることなく記録用紙Pの全幅(搬送方向と直交する方向(X軸方向)の幅)を、印字することが可能である。
図4、図5に示すように、ヘッドユニット114は略平行四辺形形状であり、ヘッドユニット114の上面には、2つの素子基板116,118が配設されている。2つの素子基板116,118は略台形形状であり、ヘッドユニット114内に、略台形形状の同じ長さの斜辺(短い斜辺)が向かい合うように配置されている。素子基板116,118は、短い斜辺が形成する内側の角度が、長い斜辺が形成する外側の角度より大きく構成されている。ヘッドユニット114は、略平行四辺形の2つの鈍角部が外側に張り出した延設部120A,120Bとなっており、ヘッドユニット114の縁部と素子基板116,118との間が狭くならないように所定の幅が確保されている。また、ヘッドユニット114は、略平行四辺形の2つの鋭角部が切断された角落部121A,121Bを備えている。そして、図4に示すように、複数のヘッドユニット114を一列に繋ぎ合わせたとき、隣り合う延設部120A,120Bと角落部121A,121Bが対向するように構成されている。
図5に示すように、ヘッドユニット114の素子基板116,118(図4参照)の反対側には、複数のノズル122が配設されたノズル領域124A,124Bが形成されている。すなわち、素子基板116,118は、2つのノズル領域124A,124Bに対応する位置に設けられており、素子基板116,118の略台形形状の領域内には、各ノズル122からインク滴を吐出させる圧電素子群(図示せず)が形成されている。
また、ノズル領域124A,124Bは、素子基板116,118と同様に、同一形状であり、また、台形状をし、180°回転すると重なるように配置されている。
図6に示すように、ノズルプレート130には、インク滴を吐出するノズル122が形成されている。連通孔プレート132には、ノズル122と通じる連通孔154が形成され、ダンパ部材134には連通孔156が形成されている。プールプレート136,138,140には、連通孔158,160,162がそれぞれ形成され、連通孔プレート142には連通孔164が形成されている。更に、流路プレート144には連通孔166が形成され、連通孔プレート142には連通孔168が形成されている。これらのノズル122、連通孔154,156,158,160,162,164,166,168はそれぞれ連通し、圧力室プレート148に形成された圧力室170に繋がっている。
一方、連通孔プレート132には、ダンパ部材134の下部に空洞部172が形成されている。プールプレート136,138,140には、それぞれインクプール174,176,178が形成され、図示しないインク供給孔から供給されたインクが貯留されている。これらのインクプール174,176,178と、供給孔180と、インク流路182と、供給孔184及び圧力室170は互いに連通しており、インクプール174,176,178から圧力室170内へインクが供給される。
更に、振動板150の上部には、圧電素子186が取り付けられており、フレキシブル配線基板から駆動電圧が印加されるように構成されている。これらの圧電素子186は、個々のノズル122と連通する各圧力室170の上方にそれぞれ設けられており、多数の圧電素子86によって構成される圧電素子群が図4に示す素子基板116,118となっている。
さて、図5に示すように、ノズル122は、平面視すると、格子状に行列配置されている。格子状に行列配置されたノズル122は、行方向は記録用紙Pの搬送方向であるY軸方向と直交する方向、すなわちX軸方向であり、列方向Cは記録用紙Pの搬送方向であるY軸方向と角度θを持っている。
また、ノズル領域124Bの端のノズル122からノズル領域124Aの端のノズル122へと、ノズル122の間隔が、X軸方向に同じ間隔となるように繋がる。同様に、ヘッドユニット114間の繋ぎ目部分(境界部分)も、ノズル領域124Bの端のノズル122からノズル領域124Aの端のノズル122へと、ノズル122の間隔が同じ間隔となるように繋がる。よって、記録用紙Pの搬送方向(Y軸方向)にみてノズル122を投影すると、X軸方向にノズル122が等間隔となっている。
そして、記録用紙Pがインクジェット記録ヘッド32の下を通過する際に、順番にノズル122からインク滴を吐出することで、高解像度の画像が形成される。
つぎに、キャリッジ300とヘッドバー112について説明する。
図8、図11に示すように、ヘッドユニット114は、キャリッジ300の板状の締結部302の下面に、ネジ350で締結されている。
図11(A),(B)に示すように、ヘッドユニット114の上面の中央部には、円筒部115がZ軸方向に突出している。キャリッジ300の締結部302の下面には、ヘッドユニット114の円筒部115が係合する係合穴307が設けられている。ネジ孔351はネジ350より若干大きな孔となっている。よって、ヘッドユニット114は、キャリッジ300に対して、ネジ350とネジ孔351のガタ分、Z軸回りに回転可能となっている。なお、図では、わかり易くするため、円筒部115と係合穴307との隙間を実際より大きく図示している。実際は、ヘッドユニット114が回転可能な程度に、係合穴307に円筒部115が隙間無く嵌め込まれる。
図8、図10、図11に示すように、キャリッジ300の締結部302には、対角する二つの角部に延出部306A、306Bが形成されている。そして、ネジ350を若干緩め、調整孔361Aに挿入した偏心カム部材360を回転させることで、偏心カム部材360がキャリッジ300の一方の延出部306Aを押し、ヘッドユニット114をZ軸回りに微調整する。微調整後、ネジ350を締め付け固定する。なお、反対方向に回転させ調整する場合は、調整孔361Bに偏心カム部材360を挿入し、他方の延出部306Bを押すことで可能である。
また、図8、図9、図10に示すように、ヘッドユニット114のキャリッジ300の外側に、フィルター装置202が接続されている。なお、図8は一方のフィルター装置202を省略して図示している。
図8、図10、図12(B)に示すように、締結部302には、弾性部材としてのゴム板310を間に介して、取付部312の板部311がネジ352A,B,C,Dで締結されている。なお、ゴム板310は、耐圧縮永久歪が良いフッ素ゴムやシリコーンゴムが望ましい。
図8、図10に示すように、取付部312の板部311の上部には、支持部313が形成され、支持部313にはX軸方向に二つの貫通孔314が形成されている。
図9、図10、図13に示すように、キャリッジ300の取付部312の支持部313の貫通孔314は、ヘッドバー112の一方の端部292と他方の端部290とに掛け渡された二本のガイドレール294に通されている。なお、このガイドレール294もX軸方向に配設されている。よって、キャリッジ300は、X軸方向の移動が自在となってヘッドバー112に組み付けられる。
なお、図13は、わかり易くするため、図示するキャリッジ300の数を少なくすると共に、フィルター装置202やヘッドユニット114などを省略している。
図8、図10に示すように、キャリッジ300の取付部312の支持部313の上部の、X軸方向の両端部には、突出部316、318が形成されている。一方の突出部318にはU字状の溝318Aが形成されている。他方の突出部316には、ネジ孔316Aが形成されている。
そして、図9、図10、図12(A)、図13に示すように、隣り合うキャリッジ300の、一方側のキャリッジ300の突出部318の溝318Aに、調整ネジ354を、頭部354Aが内側になるように係合させ、他方側のキャリッジ300の突出部316のネジ孔316Aに調整ネジ354を螺合させる。
図9、図13に示すように、ヘッドバー112のX軸方向の一方の端部292の端面がX軸方向の基準となる基準面292Aとなっている。この一方の端部292の基準面292Aにもネジ穴29Bが形成されている。そして、最も一方の端部292側にあるキャリッジ300の突出部318の溝318Aに係合した調整ビス354を、基準面292Aのネジ穴292Bに螺合させている。
キャリッジ300間及びキャリッジ300と基準面292Aとの間のガイドレール294には付勢手段としての、コイルバネ296が通されている。よって、キャリッジ300は基準面292Aの反対側に付勢する力を受ける。つまり、調整ネジ354の頭部354Aが突出部318の内壁面に付勢される。
このような構成とすることで、X軸方向の、キャリッジ300間、及びキャリッジ300と基準面292Aとの間の間隔を固定することができると共に、調整ネジ354を回して、ネジ穴292B及びネジ孔316Aに螺合する螺合量を調整することで、それぞれの間隔を自在に調整できる。
なお、コイルバネ296の付勢力は、各キャリッジ300の合計スライド抵抗以上あればよい。このためコイルバネ296の付勢力の強さは、基準面292A側が最も強く反対側にいくほど弱くて良いが、部品管理面等から基準面292A側に最も近いコイルバネ296が必要とする付勢力の強さに全て合わせている。
さて、ヘッドユニット114の姿勢(位置精度)がズレていると、ノズル122から吐出されたインク滴が記録用紙Pに所望の位置からズレて着弾し、高画質な画像が得られない。
そこで、本実施形態では、Y軸方向を除く、Z軸方向、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにおけるヘッドユニット114の姿勢を調整可能し着弾位置を調整し高画質の画像が得られるようになっている。なお、X軸方向は上述したようにキャリッジ300のX軸方向のスライド調整で可能である。
ヘッドユニット114の調整方法についての詳細は後述する。まず、ヘッドユニットの各軸方向を及び各軸周の位置精度不良(位置ズレ)による影響とインク吐出のタイミング制御による補正とについて説明する。
[X軸方向]
インクジェット記録ヘッドの長手方向に沿った軸。インク滴の吐出タイミングの制御では位置ズレを補正できない。X軸方向の印字対象範囲の両外側には冗長ノズルが配置されるので、X軸方向の位置調整量は、最低限ノズルピッチの半分でよい。例えば,解像度600dpiでは、X軸方向に21.2μm以上の調整代があれば、X軸方向の位置合わせの調整ができる。カラーレジ調整では各インクジェット記録ヘッド全体のX軸方向の調整が必要。
[Y軸方向]
記録用紙Pの搬送方向に沿った軸。インク滴の吐出タイミングで位置ズレを補正可能。なお、この場合、ヘッドユニット個別でなく,インクジェット記録ヘッド単位での吐出タイミングの補正ができることが望ましい。
[Z軸方向]
インク滴の吐出方向に沿った軸。ノズル面32N(図3参照)と記録用紙Pとの間の距離である1.0mm〜1.5mm程度に対して、±0.05mm程度の精度があれば着弾位置ずれの影響は無視できる。ただし、ノズル面32Nの傾き(X軸回り、Y軸周りの傾き)は、X軸及びY軸方向への着弾位置ズレに現れる。
[X軸回り(θx)]
Y軸方向の着弾位置ズレとして現れる。インク滴の吐出タイミングで位置ズレを補正可能。なお、この場合、ヘッドユニット個別でなく、インクジェット記録ヘッド単位での吐出タイミングの補正ができることが望ましい。
[Y軸回り(θy)
X軸方向の着弾位置ずれとして現れる。Z軸方向の位置精度に含まれる。インク滴の吐出タイミングで位置ズレを補正可能。
[Z軸回り(θz)]
インク滴の吐出タイミングの制御では位置ズレを補正できない。隣接するヘッドユニットとのドットのピッチ差およびインクジェット記録ヘッド、及びヘッドユニットの印字幅の差として現れる。なお、ノズルが2行以上ある場合や2次元配置では、画像上にY軸方向にスジ(黒スジ・白スジ)が現れる。
つぎに、Z軸回りの位置ズレの影響について詳しく説明する。
図14の実線は、正しい位置を示し、点線はZ軸回りにθz°回転した場合を示している。
ことのき、
Px'=Px・cosθ-Py・sinθ
PX'=PX・cosθ+PY・sinθ
=PX・cosθ+nPy・sinθ
PY =nPy
であり、ピッチ差は、
Px'−Px=Px・cosθ-Py・sinθ-Px
=Px・(cosθ-1)-Py・sinθ
PX'−Px=Px・cosθ+PY・sinθ-Px
=Px・cosθ+nPy・sinθ-Px
=Px・(cosθ-1)+nPy・sinθ
となる。
以上より、ノズル122が32行(n=31)とすると、θzによるピッチ差は、
θzが±0.03°の場合は、±26μm/50mmであり、ピッチ差は±9μm
θzが±0.02°の場合は、±18μm/50mmであり、ピッチ差は±6μm
θzが±0.01°の場合は、±9μm/50mmであり、ピッチ差は±3μm
となる。
ここで、ピッチ差は、10μm程度で画像にスジが現れてくる(目視でもスジが見え始める)。よって、ノズル122が32行(n=31)で、画像にスジが現れないようにするには、すなわち、ノズルのピッチ差を±10μm以内に納めるには、θzを±0.03°以内に調整する必要がある。つまり、各ヘッドユニット114のZ軸回りの位置精度は重要であり、高精度に微調整する必要がある。
つぎに、ヘッドユニット114の位置及び姿勢の調整について説明する。
まず、X軸方向の位置調整について説明する。
さて、図20に示すように、ヘッドユニット99A,B,C,D,Eを並べたインクジェット記録ヘッドにおいて、全体をX軸方向に移動させたい場合、ヘッドユニットA,B,C,D,Eを、それぞれを個別に位置を移動させていく必要がある。
更に、図20(A)と図20(B)とを比較するとわかるように、一番目のヘッドユニット99Aと二番目のヘッドユニット99Bとの間隔を、距離α移動して調整すると、二番目のヘッドユニット99Bと三番目のヘッドユニット99Cとの間隔も変わる。このため、図20(C)に示すように、三番目のヘッドユニット99Cも距離α移動する必要がある。
更に、この三番目のヘッドユニット99Cの移動に伴い、同様に四番目のヘッドユニットD以降も、順番に移動していく必要が生じる。よって、調整が非常に非効率的であり容易ではない。
これに対し本実施形態では、図15に示すように、調整ネジ354Aを回して螺合量を調整し、一番目のキャリッジ300Aと基準面292Aとの間隔NをLだけ広げると、換言すると、キャリッジ300Aを基準面292Aから離れる方向にX軸方向にLだけ移動させると、2番目以降のキャリッジ300B,C,D,Eも、隣接したキャリッジ300との間隔Mを維持したまま、同時にガイドレール294を移動する。つまり、インクジェット記録ヘッド32の印字領域W全体がX軸方向に移動する。
同様に、図16に示すように、三番目のキャリッジ300Cを動かしたい場合、調整ネジ354Cを回して螺合量を調整することで、二番目のキャリッジ300Bから離れるように、三番目のキャリッジ300Cが基準面292Aと反対側にLだけ移動する。このとき、四番目以降のキャリッジ300Dも、隣接したキャリッジ300との間隔Mを維持したまま同時にガイドレール294を基準面292Aと反対側に移動する。また、1番目と2番目のキャリッジ300A,300Bの位置は変化しない。
更に、図示は省略するが、一番目のキャリッジ300Aと基準面292Aとの間隔を広げ、インクジェット記録ヘッド32の印字領域全体をX軸方向に移動させたのち、二番目のキャリッジ300Bから離れるように、三番目のキャリッジ300Cを基準面292Aと反対側に移動させる調整も容易である。(図15を行った後、図16を行なう)。或いは、その逆も容易に可能である(図16を行なった後、図15を行なう)。
なお、図17に示すように、基準面292Aに近づくように(間隔を狭くするように)調整する場合も同様である。なお、図17は一番目のキャリッジ300Aと基準面292Aとの間隔NをLだけ狭める、換言すると、キャリッジ300Aを基準面292Aに近づく方向にX軸方向にLだけ移動させる場合の例を示している。
このように、調整対象のキャリッジ300の、基準面292Aと反対側にある全てのキャリッジ300が、調整対象のキャリッジ300と共に、隣接したキャリッジ300との間隔Mを維持したままX軸方向に移動する。したがって、効率的にインクジェット記録ヘッド32全体及び、各キャリッジ300単位の、X軸方向の調整ができる。また、簡単な機械的な機構のみで上述した調整が可能となっており、複雑な電子制御は必要ない。
なお、調整ネジ354の頭部354Aは六角形状になっており、上方からレンチなどの工具を用いて容易に調整が可能である。
つぎに、Z軸回りの調整について説明する。
図8、図11に示すように、ネジ350を若干緩め調整孔361A、又は調整孔361B(図8参照)に挿入した偏心カム部材360を回転させることで、キャリッジ300の締結部302の一方、又は他方の延出部306A、306Bを押し、ヘッドユニット114をZ軸回りに回転させて調整する。そして、微調整後、ネジ350を締め付け固定する。
このように、各ヘッドユニット114単位で容易にZ軸回りの調整ができる。また、キャリッジ300(ヘッドユニット114)を、ヘッドバー112に組み付ける前に、治工具を用いて調整することもできる。更に、ヘッドバー112に取り付けた後でも、ヘッドユニット114単位で調整できる。また、Z軸方向の調整をしても、X軸方向の調整には影響を与えない。
なお、ヘッドバー112にキャリッジ300を組み付けた状態で、偏心カム部材360とネジ350を上方から工具でアクセスできるようになっている。
つぎに、Z軸方向、X軸回り、Y軸回りの調整について説明する。
図8、図12(B)に示すように、キャリッジ300の締結部302と取付部312の板部311とは、ゴム板310を間に介して、四隅をネジ352A,B,C,Dで締結されている。なお、図12(A)は、上方から見た図である。
図12(C)に示すように、ゴム板310が弾性変形する範囲であれば、ネジ352の締め付け量によってZ軸方向の厚みが調整できる。したがって、各ネジ352の締め付け量によって、Z軸方向、X軸回り、Y軸回りの調整ができる。
具体的には、図12に示すように、四つのネジ352の締め付け量を均等に調整することで、Z軸方向の調整ができる。また、Y軸方向に並んだネジ352A,352Cとネジ352B,352Dとの締め付け量を変えることでY軸回りに傾く、すなわちY軸回りの調整ができる。同様に、X軸方向に並んだネジ352A,352Bとネジ352C,352Dとの締め付け量を変えることで、X軸回りに傾く、すなわちX軸回りの調整ができる。
このように、各ネジ352の締め付け量(螺合量)を調整しゴム板310を弾性変形させることで、各ヘッドユニット114単位で、Z軸方向、X軸回り、Y軸回りの姿勢を自在に調整ができる。また、このようにゴム板310を介してネジ352で締結するという、非常に簡単な機構でZ軸方向、X軸回り、Y軸回りの姿勢の調整が可能となっている。なお、ネジ352は必ずしも四つである必要はない。三つ以上で有れば良い。
なお、ヘッドバー112にキャリッジ300を組み付けた状態で、各ネジ352を上方から工具でアクセスできるようになっている。よって、キャリッジ300(ヘッドユニット114)を、ヘッドバー112に組み付ける前に、治工具を用いて調整することもできる。更に、ヘッドバー112に組み付けた後でも、ヘッドユニット114単位で調整できる。
また、Z軸方向、X軸回り、Y軸回り調整をしても、X軸方向の調整には影響を与えない。
なお、通常は、X軸回り、Y軸回り、Z軸方向は、部品精度である程度確保されている。よって、レンジで0.5mmの調整代(ゴム板310が弾性変形する範囲)があれば充分である。しかし、調整代が不足する場合は、厚みが厚いものに変え、調整代(弾性変形する範囲)を増やせばよい。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
今まで説明したように、各ヘッドユニット114の、Y軸方向を除く、X軸方向、Z軸方向、X軸回り、Y軸回り、Z軸周の位置精度不良(位置ズレ)が調整可能となっている。
なお、X軸方向の調整は、調整対象のヘッドユニット114(キャリッジ300)の、基準面209Aと反対側にある全てのヘッドユニット114(キャリッジ300)が、調整対象のヘッドユニット114(キャリッジ300)と共に、隣接したヘッドユニット114(キャリッジ300)との間隔を維持したままX軸方向に移動する。したがって、効率的に各ヘッドユニット114のX軸方向の調整ができる。また、複雑な電子制御も必要ない。
また、Z軸方向、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りの調整も、ヘッドユニット114単体で行なえる。
また、いずれの調整も、ヘッドユニット114(キャリッジ300)をヘッドバー112に取り付けた状態で行なえる。
更に、ヘッドユニット114を搭載したキャリッジ300を、ガイドレール294に通すことで、ヘッドバー112に保持されるので、組み立てが容易である。また、ヘッドユニット114(キャリッジ300)単位での交換も容易である。
なお、Y軸方向の調整は、X軸回りの調整で兼ねることができるし、また、インク滴の吐出のタイミングで容易に調整できる。
また、ヘッドユニット114の位置ズレの評価(判定)は、記録用紙Pにテストパターンを印字し、目視や測定機器などによって行なう。
なお、上述したように、X軸方向、及びZ軸回りの調整は、インク滴の吐出タイミングで補正できない。よって、本実施形態のように、機械的に、しかも容易に、X軸方向、及びZ軸回りの調整を可能とすることは、好適である。
つぎに、本実形態の変形例について説明する。具体的には、本実施形態では、図12に示すように、キャリッジ300の締結部302と取付部312とは、ゴム板310を間に介して、四箇所がネジ352A,B,C,Dで締結されていたが、この部分の変形例について説明する。
まず、第一の変形例について説明する。
第一の変形例は、ゴム板310でなく、市販のO−リング(図示略)を用いる。
O−リングは、一般的に潰し率は10%〜30%程度で使用される。つまり,20%程度の潰し率を基準にして,±10%の潰し率に相当する空間を調整代として利用することができる。
例えば、Φ2mmのO-リングであれば,±0.2mmの調整代があり,Φ3mmのO-リングであれば,±0.3mmの調整代がとれる。また、調整代が不足する場合はO‐リングの太さを変える等で対応できる。
なお、ゴム板310よりO−リングの方が安価であり、調整代を多くとれる。しかし、ゴム板310の方が、O−リングに比べて、接触面積が大きいので、安定した締結が得られる。
つぎに、第二の変形例について説明する。
第二の変形例は、図18に示すように、ゴム板310の代わりにコイルバネ410を用いている。なお、図示は省略するが、他のバネ、例えば、板バネであっても良い。
ゴム板310よりコイルバネ410の方が、圧縮永久歪の影響を回避しやすい。また、調整代も確保しやすい。なお、ゴム板310の方が低コストである。
つぎに、第三の変形例について説明する。
第三の変形例は、図19に示すように、締結部402の上面にX軸方向に長い半円形状の突起部402Aが形成され、取付部の板部412の下面には、突起部402Aが入るV字溝412Aが形成されている。なお、締結部402の上面と板部412の下面とは、接触しない。また、四隅がネジ352で締結されている。そして、ネジ352の螺合量を調整することで、X軸回りの調整が可能となる(シーソーのように傾きが調整できる)。
さて、このような構成では、Z軸方向及びY軸回りの調整はできない。しかし、これらは部品精度等で位置精度を確保しやすく、調整不要でも問題ない。
よって、本変形例は、X軸回りの調整に特化されており、このため安定したX軸回りの調整ができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、ガイドレール294の断面形状を、円形以外の、X軸回りの回転を規制できる断面形状、例えば、四角形状や楕円形状等にすれば、ガイドレールを1本とすることが可能となり、より小型化できる。
また、上記実施形態では、記録用紙Pの幅にほぼ等しい幅を有する長尺状のインクジェット記録ヘッドを持ち、このインクジェット記録ヘッドは固定して記録媒体のみを搬送しながら記録を行なう、いわゆるFWA(Full Width Array)方式のインクジェット記録装置であったがこれに限定されない。インクジェット記録ヘッドは、記録用紙Pの搬送方向と直交する方向に往復運動させつつ印字を行なう、所謂PWA(Partial Width Array)のインクジェット記録装置にも適用できる。なお、PWAの場合は、X軸方向が記録用紙Pの搬送方向となり、Y軸方向が記録用紙Pの搬送方向と直交する方向になる。
なお、本発明は、記録用紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。すなわち、記録媒体は記録用紙Pに限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、液滴吐出ヘッド全般、及び液滴吐出装置全般に対して、本発明を適用することができる。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明のインクジェット記録装置を画像記録状態で示す概略図である。 本発明のインクジェット記録装置をメンテナンス状態で示す概略図である。 本発明のインクジェット記録装置の搬送ベルト及びその近傍を示す概略図である。 インクジェット記録ヘッドを模式的に示す斜視図である。 インクジェット記録ヘッドを構成するヘッドユニットのノズル領域を示す平面図である。 ヘッドユニットを示す部分断面図である。 本発明のインクジェット記録装置での、X軸、Y軸、Z軸を示す図である。 ヘッドユニットを保持したキャリッジを示す斜視図である。 インクジェット記録ヘッドを示す斜視図である。 ヘッドユニットを保持したキャリッジを示す斜視図である。 (A)はキャリッジの締結部とヘッドユニットとの締結部分の上面図であり、(B)は(A)のBB断面の図であり、(C)は(A)の延出部の近傍の拡大図である。 (A)はキャリッジの締結部と取付部の板部との締結部分の上面図であり、(B)は(A)のBB断面の図であり、(C)はネジを締め込んで締結部の姿勢を調整した状態の図である。 インクジェット記録ヘッドをY軸方向にみた模式図である。 ヘッドユニットがZ軸回りの傾いた場合の影響を説明する説明図である。 インクジェット記録ヘッドをY軸方向にみた模式図であり、(A)は調整前の図であり、(B)は一番目のキャリッジを基準面から離れるように移動して調整した図である。 インクジェット記録ヘッドをY軸方向にみた模式図であり、(A)は調整前の図であり、(B)は三番目のキャリッジを基準面から離れるように移動して調整した図である。 インクジェット記録ヘッドをY軸方向にみた模式図であり、(A)は調整前の図であり、(B)は一番目のキャリッジを基準面に近づくように移動して調整した図である。 第二の変形例のキャリッジを示す、(A)は斜視図であり、(B)は(A)のBB断面の図である。 第三の変形例のキャリッジを示す、(A)は斜視図であり、(B)は(A)のBB断面の図である。 X軸方向への調整が効率的でないインクジェット記録ヘッドを、Y軸方向にみた模式図であり、(A)は調整前の図であり、(B)は二番目のヘッドを移動して調整した図であり、(C)は二番目のヘッドユニットの移動(調整)に伴い三番目のヘッドユニットを移動した図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
32 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
114 ヘッドユニット(液滴吐出ユニット)
122 ノズル
292A 基準面
294 ガイドレール
296 コイルバネ(付勢手段)
300 キャリッジ
302 締結部(第一部材)
310 ゴム板(弾性体)
311 板部(第二部材)
312 取付部
352 ネジ
354 調整ネジ(間隔規制手段)
P 記録用紙(記録媒体)

Claims (9)

  1. ノズルからZ軸方向に液滴を吐出する液滴吐出ユニットと、
    前記液滴吐出ユニットを保持するキャリッジと、
    複数の前記キャリッジが、Z軸方向と直交するX軸方向に並べられ、X軸方向に移動可能に取り付けられる保持部材と、
    前記キャリッジに設けられ、保持する前記液滴吐出ユニットの姿勢を調整可能な姿勢調整機構と、
    前記キャリッジ間の間隔を調整可能に固定する第一間隔固定手段と、
    一方の端部側に配置された前記キャリッジの外側に設けられた基準面と、
    前記基準面と一方の端部側の前記キャリッジとの間を調整可能に固定する第二間隔固定手段と、
    を有し、
    前記第一間隔固定手段と前記第二間隔固定手段は、
    前記キャリッジ間、及び前記基準面と前記キャリッジとの間の間隔を広げようとする付勢手段と、
    前記キャリッジ間、及び前記基準面と前記キャリッジとの間の間隔を、所定の間隔以上には広がらないようにすると共に、前記所定の間隔が調整可能な間隔規制手段と、
    を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記保持部材は、X軸方向に長いガイドレールを備え、
    前記キャリッジは、前記ガイドレールに通され、X軸方向に移動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記キャリッジは、前記保持部材に取り付けられる取付部を有し、
    前記姿勢調整機構は、前記液滴吐出ユニットと取付部との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記姿勢調整機構は、複数の調整軸方向、及び調整軸回りに調整可能になっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記姿勢制御機構は、少なくともZ軸回りに姿勢を調整可能となっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記姿勢調整機構は、Z軸回りに加え、X軸回り、X軸とZ軸とに直交するY軸回り、Z軸方向に調整可能となっていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記姿勢制御機構は、
    前記液滴吐出ユニットを保持する第一部材と、
    前記取付部に設けられた第二部材と、
    前記第一部材と前記第二部材との間に挟まれた弾性部材と、
    前記第一部材と前記第二部材とを前記弾性体を介してZ軸方向に締結する3本以上のネジと、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 搬送される記録媒体に、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドによって、画像を形成することを特徴する液滴吐出装置。
  9. 前記記録媒体は、Y軸方向に搬送され、
    前記液滴吐出ヘッドのX軸方向の液滴吐出領域は、前記記録媒体の記録領域幅以上あり、
    前記液滴吐出ヘッドを固定した状態で、前記記録媒媒体に液滴を吐出して画像を形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出装置。
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