JP7143666B2 - ヘッドユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ヘッドユニット及びインクジェット記録装置に関する。
種々の媒体に対してインクを吐出して画像や被膜などを形成するインクジェット記録装置がある。インクを吐出するノズルが配列されたインクジェットヘッドを複数配列して固定し、当該複数のインクジェットヘッドを並列に利用可能とすることで、インクジェット記録装置による画像記録動作の高速化や高解像度化が図られている。
複数のインクジェットヘッドは、固定部材に対してねじやピンなどを用いて固定される。高精度の画像を形成するためには、複数のインクジェットヘッドが正確な位置関係で固定されている必要がある。従来、各インクジェットヘッドの位置調整のために、当該インクジェットヘッドを固定するねじやピンの受け側には、長穴などが用いられている。しかしながら、この場合、一度正確に固定されても、その後の組立工程や画像記録動作開始後に、大きい力や衝撃などがかかることにより、インクジェットヘッドが固定された位置からずれる場合があるという問題がある。
これに対し、受け側の穴を部分的又は全体としてねじやピンの径よりも小さくし、受け側の穴を変形させながらねじを固定する圧力嵌合とすることで、ねじやピンに対して継続的に受けがわから力が加わり、これらの位置、すなわち、固定対象物の位置をずれにくくする技術が知られている(特許文献1、2)。
特開2004-268370号公報 特開平10-296984号公報
しかしながら、インクジェットヘッドを固定部材に対して位置合わせして取り付ける場合、従来技術を適用すると、一度取り付けたインクジェットヘッドを固定部材から容易に取り外すことが困難であるという課題がある。
この発明の目的は、インクジェットヘッドを着脱可能かつ高精度で位置合わせして固定可能なヘッドユニット及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
インクを吐出するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドが固定される固定部材と、
を備え、
前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち一方には、係合部が固定的に設けられ、他方には、被係合部が固定的に設けられ、
前記係合部と前記被係合部とが係合することで前記インクジェットヘッドが前記固定部材に対して固定され、
前記被係合部は孔部を有し、
前記係合部は、前記孔部に挿入されることで前記被係合部と嵌合される挿入部を有し、
前記係合部又は前記被係合部は、前記係合部及び前記被係合部が互いに係合する係合面のうち一部を含む部分の前記係合面に対して垂直な方向の応力に係る剛性が、他の部分の前記方向の応力に係る剛性よりも低い
ことを特徴とするヘッドユニットである。
また、請求項2記載の発明は
インクを吐出するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドが固定される固定部材と、
を備え、
前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち一方には、係合部が固定的に設けられ、他方には、被係合部が固定的に設けられ、
前記係合部と前記被係合部とが係合することで前記インクジェットヘッドが前記固定部材に対して固定され、
前記固定部材には、固定される前記係合部又は前記被係合部の位置を調整するための調整部が設けられており、
前記係合部又は前記被係合部は、前記係合部及び前記被係合部が互いに係合する係合面のうち一部を含む部分の前記係合面に対して垂直な方向の応力に係る剛性が、他の部分の前記方向の応力に係る剛性よりも低い
ことを特徴とするヘッドユニットである。
また、請求項3記載の発明は、請求項記載のヘッドユニットにおいて、
前記被係合部は、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内での前記孔部の中心位置からの角度方向に応じて剛性が異なることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項又は3記載のヘッドユニットにおいて、
前記挿入部は、柱状構造部分を有し、前記挿入部の挿入方向に垂直な面での前記柱状構造部分の断面が、前記孔部の前記挿入方向に垂直な面での断面よりも大きいことを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のヘッドユニットにおいて、
前記他の部分に含まれる前記係合面内の第1の係合点、及び前記孔部の中心位置を通る直線は、前記一部に含まれる第2の係合点を通り、
前記挿入部が挿入されていない状態において、前記柱状構造部分における前記第1の係合点と前記第2の係合点との距離のうち少なくとも一部は、前記孔部における前記第1の係合点と前記第2の係合点との距離よりも大きい
ことを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、請求項4記載のヘッドユニットにおいて、
前記被係合部は、前記孔部を取り巻く環状部と、前記環状部における所定の角度方向の範囲に対して接続する基部とを含み、当該基部が接続された角度方向の範囲の剛性が、前記基部が接続されていない角度範囲の剛性よりも高く、
前記孔部の断面形状は円形であり、前記柱状構造部分の前記断面形状は、長軸長が前記円形の直径よりも大きい楕円形であり、
前記挿入部は、前記楕円形の長軸が前記所定の角度範囲の中央を通るように前記孔部に挿入されて嵌合される
ことを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、請求項3記載のヘッドユニットにおいて、
前記剛性は、前記挿入方向に垂直な面内における前記角度方向ごとに、前記孔部の前記係合面からの前記被係合部の厚さに応じて定まることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、請求項3又は7記載のヘッドユニットにおいて、
前記被係合部は、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内における角度方向において連続した低剛性範囲と、当該低剛性範囲よりも剛性の高い高剛性範囲とに2分割されることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項1、3~8のいずれか一項に記載のヘッドユニットにおいて、
前記被係合部には、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内で前記孔部を外部と接続する切欠部が前記一部を含む部分に設けられていることを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、請求項1、3~9のいずれか一項に記載のヘッドユニットにおいて、
前記係合面において前記被係合部の前記剛性が相対的に低い側よりも相対的に高い側に前記挿入部がより強く押圧されるように前記インクジェットヘッドを付勢する付勢部を備えることを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、請求項1、3~10のいずれか一項に記載のヘッドユニットにおいて、
前記固定部材には、固定される前記係合部又は前記被係合部の位置を調整するための調整部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドユニットにおいて、
前記係合部及び前記被係合部のうち少なくとも一部は、前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち少なくとも一部と一体的に形成されていることを特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、請求項1~12のいずれか一項に記載のヘッドユニットにおいて、
前記被係合部の熱膨張係数は、前記係合部の熱膨張係数以下であることを特徴とする。
また、請求項14記載の発明は、
請求項1~13のいずれか一項に記載のヘッドユニットを備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明に従うと、インクジェットヘッドを固定部材に対して容易に着脱可能かつ高精度で位置合わせして固定可能とすることができるという効果がある。
インクジェット記録装置の構成を正面から見た模式図である。 ヘッドユニットにおけるインクジェットヘッドの配置を上方から見た図である。 インクジェットヘッドの斜視図である。 インクジェットヘッドの底面図及び正面図である。 固定部材の一部を拡大して示した図である。 被嵌合部と嵌合部との嵌合について説明する図である。 被嵌合部の種々の変形例を示す図である。 インクジェットヘッドの変形例を示している。 固定部材の変形例を示している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置1の構成を正面から見た模式図である。
インクジェット記録装置1は、媒体供給部10と、記録動作部20と、媒体排出部30などを備えている。このインクジェット記録装置1では、図示略の制御部による制御動作に基づいて、媒体供給部10に格納された記録媒体Mが記録動作部20に搬送され、画像が記録された後に、媒体排出部30へ排出される。
媒体供給部10は、媒体供給トレー11と供給搬送部12などを有する。
媒体供給トレー11は、記録媒体Mを一又は複数載置可能に設けられた板状部材である。媒体供給トレー11は、載置された記録媒体Mの量に応じて上下動し、記録媒体Mのうち一番上のものが供給搬送部12による搬送開始位置に保持される。記録媒体Mとしては、種々の厚さの印刷用紙、セル、フィルムや布帛など種々のものが用いられ得る。記録媒体Mは、インクが内部に浸透しない非吸収性の材質の表面を有するものであってもよい。
供給搬送部12は、複数、例えば、2本のローラー121、122と、内側面でローラー121、122により支持された輪状のベルト123と、媒体供給トレー11上に載置された記録媒体Mのうち一番上のものをベルト123に受け渡す図示略の供給部と、を有する。供給搬送部12は、ローラー121、122の回転によるベルト123の周回移動に従って供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Mを搬送して記録動作部20へ送る。
記録動作部20は、画像形成ドラム21と、受け渡しユニット22と、ヘッドユニット23と、定着部24と、デリバリー部25などを備える。
画像形成ドラム21は、円筒状の外周形状を有し、当該外周面(搬送面)上に記録媒体Mを担持して、その回転動作に応じた搬送経路で記録媒体Mを搬送する。この画像形成ドラム21の内面側には、ヒーターが設けられ、搬送面上に載置された記録媒体Mが所定の設定温度になるように搬送面を加熱してもよい。
受け渡しユニット22は、供給搬送部12から受け渡された記録媒体Mを画像形成ドラム21に受け渡す。受け渡しユニット22は、媒体供給部10の供給搬送部12と画像形成ドラム21との間の位置に設けられている。受け渡しユニット22は、供給搬送部12により送られてきた記録媒体Mの一端を把持する爪部221と、爪部221に把持された記録媒体Mを誘導する円筒状の受け渡しドラム222などを有する。爪部221により供給搬送部12から取得された記録媒体Mは、受け渡しドラム222に送られると回転する受け渡しドラム222の外周面に沿って移動し、そのまま画像形成ドラム21の外周面に誘導されて受け渡される。
ヘッドユニット23は、記録媒体Mが担持された画像形成ドラム21の回転に応じ、記録媒体Mと対向するインク吐出面に設けられた複数のノズル開口からヘッドユニット23と相対移動する当該記録媒体Mの各所にインクの液滴を吐出していくことで画像を形成する。本実施形態のインクジェット記録装置1では、ヘッドユニット23は、画像形成ドラム21の外周面から予め設定された距離だけ離隔されて、所定の間隔で4つ配置されている。4つのヘッドユニット23は、CMYK4色(シアン、マゼンタ、イエロー、黒色)のインクをそれぞれ出力する。ここでは、記録媒体Mの搬送方向について上流側から順番にC、M、Y、Kの各色インクがそれぞれ吐出される。インクとしては、任意のものが用いられ得るが、ここでは、温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で相変化し、また、所定のエネルギー線、例えば、紫外線の照射により定着するインクが用いられる。ゾル状態でヘッドユニット23から吐出されたインクは、記録媒体M上に着弾すると温度が低下して速やかにゲル化して粘度が増大し、定着部24から照射される紫外線によりインクが記録媒体Mに定着する。
ヘッドユニット23の各々は、ここでは、画像形成ドラム21の回転との組み合わせにより記録媒体M上の画像記録幅にわたって画像を形成可能なラインヘッドである。
定着部24は、記録媒体Mの表面に対して所定のエネルギー線、ここでは、上述のように紫外線を照射する。定着部24は、例えば、紫外線発光するLEDランプなどを有する。定着部24は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、画像形成ドラム21の回転により搬送される記録媒体M上にヘッドユニット23からインクの吐出がなされた後、記録媒体Mが画像形成ドラム21からデリバリー部25に渡る前の範囲で当該記録媒体Mに紫外線を照射可能に配置されている。定着部24は、遮蔽部材を有し、搬送面上の記録媒体Mの所定の範囲以外への紫外線の照射量を当該所定の範囲と比較して十分に低下させている。
デリバリー部25は、インクが吐出、定着された記録媒体Mを画像形成ドラム21から媒体排出部30に搬送する。デリバリー部25は、複数(例えば、2本)のローラー251、252と、内側面でローラー251、252に支持された輪状のベルト253と、円筒状の受け渡しローラー254などを有する。デリバリー部25は、受け渡しローラー254により画像形成ドラム21上の記録媒体Mをベルト253上に誘導し、受け渡された記録媒体Mをローラー251、252の回転に伴い周回移動するベルト253と共に移動させることで搬送して媒体排出部30に送り出す。
媒体排出部30は、記録動作部20から送り出された画像記録後の記録媒体Mをユーザーにより取り出されるまで格納する。媒体排出部30は、デリバリー部25により搬送された記録媒体Mが載置される板状の媒体排出トレー31などを有する。
図2は、ヘッドユニット23におけるインクジェットヘッド231の配置を上方から見た図である。ここでいう上方とは、ヘッドユニット23のインク吐出面から当該インク吐出面とは反対の側への向きである。
ヘッドユニット23には、インクを吐出するインクジェットヘッド231が幅方向について重複部分を含みながら複数個(例えば、ここでは8個)順番に配列されている。複数のインクジェットヘッド231は、それぞれ幅方向に延在する方向で、搬送方向について2箇所に分かれて千鳥格子状に配置されて、板状の固定部材233に取り付け固定されている。各インクジェットヘッド231の幅方向について両隣には、それぞれインクジェットヘッド231との間でインクを授受する流路部材232が配置されている。インクジェットヘッド231の上面には、駆動信号や電圧を供給する駆動基板、例えば、フレキシブルプリント基板などが通過する開口が設けられている。
固定部材233は、図示略の支持部材(キャリッジ)に取り付けられており、支持部材の状態に応じて記録媒体の搬送面に対して適切な位置関係で保持される。
図3は、インクジェットヘッド231の斜視図である。図4は、インクジェットヘッド231の底面図及び幅方向について一端から見た正面図である。
インクジェットヘッド231の底面側、すなわち、高さ方向について最も小さい(低い)側がインク吐出面である。図4(a)にも示すように、基板62の底面側には、底面に幅方向に複数のノズルが配列されたノズル基板61が搬送方向について異なる位置に2個平行に設けられている。基板62の上面側には、本体部64が設けられている。本体部64の内部には、インク流路及び駆動回路などが設けられている。図4(b)にも示すように、ノズル基板61は、基板62を貫通して本体部64に接続されている。インク流路は、本体部64の上方に突出する流路接続部65を介して流路部材232と接続されている。インクジェットヘッド231(本実施形態での一方)の基板62には、幅方向について両端近傍に、それぞれ突起状の嵌合部621、622(係合部、ここでは挿入部)が一体的に(固定的に)設けられている。嵌合部621、622は、基板62の根元から柱状構造部分を有し、その先端は、凸状の曲面構造になっている。
図5は、固定部材233の一部を拡大して示した図である。
この図では、インクジェットヘッド231が取りつけられていない状態が示されている。
固定部材233には、貫通孔81が設けられている。貫通孔81の配置は、インクジェットヘッド231の配置と同一である。この貫通孔81には、インクジェットヘッド231の各ノズル基板61が挿入され、貫通する。基板62は、貫通孔81よりも大きく貫通孔81を貫通しない。
固定部材233(本実施形態での他方)の貫通孔81の幅方向について両端には、被嵌合部234、235(被係合部)が設けられている。ここでは、被嵌合部234、235は、固定部材233に対して着脱可能であり、調整部84により位置が微調整されて固定的に設けられる。被嵌合部234、235は、それぞれ、基部234a、235aが環状部234b、235bの中心位置(変形していない状況で)から所定の角度方向の範囲(ここでは、180度未満の範囲)に対して接続した形状を有する。被嵌合部234の環状部234bは、略中央の貫通孔2341(孔部)を、基部234aよりも薄い幅で取り巻いており、被嵌合部235の環状部235bは、略中央の貫通孔2351(孔部)を、基部235aよりも薄い幅で取り巻いている。貫通孔2341、2351は、それぞれ、平面視で貫通孔81と重なる位置に設けられている。
貫通孔81のそれぞれ一辺の側には、2つずつ付勢部材236(付勢部)が設けられている。付勢部材236は、貫通孔81にノズル基板61が挿入されたインクジェットヘッド231をそれぞれ中抜き矢印の方向へ付勢する。付勢部材236は、例えば、一端が基板62に固定されたばね板などである。
被嵌合部234、235の貫通孔2341、2351に対して嵌合部621、622が挿入される(係合する)ことで位置合わせがなされて嵌合、固定される。
図6は、被嵌合部235と嵌合部622との嵌合について説明する図である。
被嵌合部234と嵌合部621との嵌合と、被嵌合部235と嵌合部622との嵌合とは、同様であるので、ここでは、一方について説明することとする。
環状部235bに設けられた貫通孔2351は、ここでは、嵌合部622が挿入されていない状況で略円柱形状を有する。一方、嵌合部622の柱状構造部分は、この貫通孔2351の直径よりも長軸がわずかに長く、短軸径が直径と略同一である。嵌合部622は、環状部235bが基部235aから延びている方向、具体的には、上記所定の角度方向の範囲の中央を、長軸が通るように貫通孔2351に対して挿入される。ここでは、この長軸方向は、搬送方向と平行になっている。すなわち、楕円形である柱状構造部分の断面(嵌合部622の挿入方向に垂直な面における断面)は、円形である貫通孔2351の同一断面よりも大きい。言い換えると、柱状構造部分の断面は、当該貫通孔2351の断面を内包する。
嵌合部621は、挿入されたときにほぼ変形を生じない。一方で、貫通孔2351は、嵌合部621を挿入することが可能となるように拡張する方向に変形される。被嵌合部235は、上述のように、貫通孔2351から基部235aの方向には厚みがあり、貫通孔2351よりも環状部235bの先端方向には、基部235aの方向よりも相対的に十分に薄くなっている。すなわち、貫通孔2351の内縁、すなわち、嵌合部621との接触面(係合面)に対して、高さ方向(嵌合部621、622の挿入方向)に垂直な面内で貫通孔2351の中心位置(嵌合部621が挿入されていない状態での位置)からの角度方向に応じて、連続した一部分と他の部分とに2分割され、各々厚さに応じた異なる剛性(ここでは、可塑的な所定量の変形に必要な力の大きさを意味する。変形には、圧縮/伸展及び曲げが少なくとも含まれる)を有することになる。ここでは、上述のように、剛性が低い一部分の角度範囲(環状部235bのみの方向)よりも剛性が高い他の部分の角度範囲(基部235aの方向)が狭い。すなわち、嵌合部621と貫通孔2351との2接点と貫通孔2351の中心位置とを通る直線のうち、一方の接点(第1係合点)が剛性の高い他の部分(所定の角度方向の範囲内)である場合には、他方の接点(第2係合点)は必ず剛性が低い一部分(所定の角度方向の範囲外)となる。嵌合部622の第1係合点と第2係合点との距離は、貫通孔2351の内縁(被嵌合部235)の第1係合点と第2係合点との距離よりも長い。その結果、凸状の嵌合部621の先端部が貫通孔2351に挿入されていくと、被嵌合部235が相対的に剛性の低い方向(ヤング率の小さい方向)、すなわち、環状部235bを延長する方向(低剛性範囲、肉薄部)に選択的に弾性変形することで(この変形により、併せて貫通孔2351よりも環状部235bの先端方向の側の厚みが更に減少し得る)、貫通孔2351が拡張する。ここでいう異なる剛性とは、意図的に大きく異ならせたものをいい、誤差範囲程度のずれは含まない。また、貫通孔の周囲に六角形の環状部が設けられたナットなど、剛性の大きさに比して小さな剛性の変化を有するものなども含まない。
挿入された嵌合部621は、環状部235bの変形に応じた弾性力により、より強く固定される。これにより、インクジェットヘッド231が固定部材233に固定された後に嵌合部621に対して一時的に外力が働いても、例えば、取り付けられた流路接続部65に意図しない力が加わって固定部材233に平行な力がインクジェットヘッド231に加わるなどしても、嵌合部621は、被嵌合部235に対して当初の固定位置に復帰する。なお、ヤング率が最も低い部分であっても、ちょっとした外力でインクジェットヘッド231が固定部材233に対して動く量が十分に無視できる程度には、ヤング率は高い。
また、上述のように、インクジェットヘッド231は、付勢部材236により被嵌合部235の基部235aの方向、すなわち、破線矢印の方向に付勢されている。これにより、嵌合部622は、貫通孔2351内で環状部235bの先端側から基部235aの方向に押圧されていることになる。貫通孔2351の基部235aの側(高剛性範囲、肉厚部)は剛性が大きいので、付勢力の大きさが多少変化しても変形量がほぼ変化せずに、被嵌合部235と嵌合部622との接触状態が維持される。この状態で、環状部235bの貫通孔2351より先端側の変形量は、嵌合部622のサイズに応じた最小量に維持される。
嵌合部621、622及び被嵌合部234、235には、温度に依存した変形量が小さい材質を選択することができる。特に、被嵌合部234、235には、環状部235bなどの弾性力及び付勢部材236の押圧により特定の位置に嵌合部621、622が挿入、固定されるので、被嵌合部234、235の熱膨張係数が嵌合部621、622の熱膨張係数以下となるように材質を定めることとしてもよい。
[変形例]
図7は、被嵌合部235の種々の変形例を示す図である。
ここでは、被嵌合部235についてのみ説明するが、被嵌合部234も同様に変形可能である。
図7(a)に示すように、被嵌合部235の環状部235bの先端側約半分程度は、先端部235cとして、基部235a及び環状部235bの根元部分と異なる材質であってもよい。先端部235cが他の部分と比較してより弾性変形しやすい材質とされることで、嵌合部622の挿入により選択的に先端方向にのみ変形し、かつ変形しない方向へ嵌合部622が押し付けられることになるので、嵌合部622と、被嵌合部235との位置合わせ精度が向上する。
また、図7(b)に示すように、環状部235bの先端側全体ではなく、貫通孔2351に面した一部のみが、基部235aなどよりもヤング率の小さい部材とされてもよい。これにより、環状部235bの外形自体の変形が小さく抑えられつつ、嵌合部622と被嵌合部235との位置合わせ精度が向上する。また、特に、付勢部材236による押圧が強い場合には、積極的にある程度ヤング率の小さい部材を用いることで、嵌合部622を被嵌合部235から取り外すのがより容易となる。
また、図7(c)に示すように、環状部235bには、貫通孔2351を環状部235bの外部と接続する切欠部235vが設けられていてもよい。嵌合部622の挿入により、この図の面内で環状部235bの切欠部235vとは反対側には、曲げ剛性に応じた力が働き、切欠部235vの幅が広がるように弾性変形することで、嵌合部622と被嵌合部235とが嵌合する。この場合にも、切欠部235vの幅が戻る方向に曲げを戻す弾性力が働くことで、嵌合部622が変形の少ない基部235aの側に押さえつけられて固定される。ここでは、切欠部235vは、基部235aが接続されている角度方向の範囲の中心方向に対して90度の方向に設けられている。切欠部235vの角度方向がこれ以外の角度であっても、当該切欠部235vの向きに応じた曲げ応力のかかる位置が、上記基部235aが接続されている角度方向の範囲(剛性の高い範囲)外であれば、嵌合部622(インクジェットヘッド231)の挿入時や取り外し時に効果的に応力に応じた被嵌合部235の変形が生じ、また、取り付け後には嵌合部622に対して適切に固定する力がかかる。そして、切欠部235vが90度方向に設けられることで、特に、環状部235bの先端側半分全体が可動基部235aから離れる方向に変形しやすくなり、また、負荷が分散されやすい。
なお、切欠部235vにより局所的に剛性の変化を生じさせる場合には、大きな基部235aを設けなくてもよい。これにより、固定部材233上で基部235aが占有する面積を縮小することが可能となり、サイズの効率化、小型化を図ることができる。
また、図7(d)に示すように、貫通孔2351の断面形状が円形であり、嵌合部622の断面形状が楕円形である場合に限られない。これらは、外力が加わって、嵌合部622と被嵌合部235との位置関係が一時的に変化しても、当該変化を元に戻す方向に力が働く形状であればよい。例えば、ここでは、変形しない又は変形量の小さい基部235aの側の約半分では、貫通孔2351及び嵌合部622が角柱状の形状となっている。
図8は、インクジェットヘッド231の変形例を示している。図9は、固定部材233の変形例を示している。図8は、図4と同一の方向から変形例のインクジェットヘッド231の同一範囲を見た図であり、図9は、図5と同一の方向から変形例の固定部材233の同一範囲を見た図である。同一の構成要素については同一の符号を用いている。
図8に示した変形例のインクジェットヘッド231(ここでの他方)の基板62には、突起状の嵌合部621、622の代わりに被嵌合部626、627が設けられている。反対に、図9に示した変形例の固定部材233(ここでの一方)には、被嵌合部234、235の代わりに突起状の嵌合部237、238が設けられている。
これらのように、インクジェットヘッド231と固定部材233との間で、嵌合部と被嵌合部とが反対に設けられていてもよい。ここでは、例えば、固定部材233において嵌合部621、622の位置が適宜調整可能とされてもよい。また、この場合、付勢部材236により、被嵌合部626、627の基部の側が嵌合部237、238の突起に押し付けられる位置関係となっている。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1のヘッドユニット23は、インクを吐出するインクジェットヘッド231と、インクジェットヘッド231が固定される固定部材233と、を備える。インクジェットヘッド231及び固定部材233のうち一方には、嵌合部621、622(又は嵌合部237、238)が固定的に設けられ、他方には、被嵌合部234、235(又は被嵌合部626、627)が固定的に設けられ、嵌合部と被嵌合部とが嵌合することでインクジェットヘッド231が固定部材233に対して固定される。被嵌合部234、235、626、627は、嵌合部621、622、237、238及び被嵌合部234、235、626、627が互いに嵌合する際に接する係合面のうち一部を含む部分の剛性が、他の部分の剛性よりも小さい。
このように、ヘッドユニット23では、係合面の一部を含む部分の剛性が他の部分の剛性よりも小さいものとすることで、嵌合時及び取り外し時に被嵌合部234、235、626、627を局所的に若干変形しやすくし、一方で、取り付けられた状態では、変形した部分が元に戻ろうとする弾性力に応じて嵌合部621、622、237、238がより強固に剛性の高い部分に押し付けられるように固定される。したがって、このヘッドユニット23では、インクジェットヘッド231と固定部材233との取り付け精度を低下させずに容易に着脱可能とすることができる。
また、被嵌合部234、235、626、627は貫通孔2341、2351、6261、6271を有し、嵌合部621、622、237、238は、貫通孔2341、2351、6261、6271に挿入されることで被嵌合部と嵌合される突起(挿入部)を有する。
このように、単純に孔内に突起が挿入されることで位置合わせ及び固定がなされるので、ヘッドユニット23では、容易かつ高精度な位置合わせ固定が可能である。
また、被嵌合部234、235、626、627は、嵌合部621、622、237、238の突起の挿入方向に垂直な面内での貫通孔2341、2351、6261、6271の中心位置からの角度方向に応じて剛性が異なる。このように剛性に異方性をもたせ、適宜な角度関係で被嵌合部234、235、626、627と嵌合部621、622、237、238とを嵌合させることで、容易に異方性に応じた位置合わせの精度を向上させることができる。
また、嵌合部621、622、237、238の突起は、柱状構造部分を有し、当該突起の挿入方向に垂直な面でのこの柱状構造部分の断面が、貫通孔2341、2351、6261、6271の同一断面よりも大きい。すなわち、嵌合部621、622、237、238は、狭い貫通孔2341、2351、6261、6271を拡張しながら挿入されることになる。このときに、上述の剛性の違いに応じて剛性の低い部分を選択的に変形させることになるので、変形しない側を基準として精度よく位置合わせが可能となる。また、嵌合部621、622、237、238が貫通孔2341、2351、6261、6271から引き抜かれる場合にも剛性の低い部分が適切に変形するので、他の構成に過大な負荷をかけない。
剛性の高い他の部分に含まれる係合面内の第1の係合点、及び貫通孔2341、2351、6261、6271の中心位置を通る直線は、剛性の低い一部に含まれる第2の係合点を通り、嵌合部621、622、237、238の突起が挿入されていない状態において、柱状構造部分における第1の係合点と第2の係合点との距離のうち少なくとも一部は、貫通孔2341、2351、6261、6271における第1の係合点と第2の係合点との距離よりも大きい。
これにより、柱状構造部分の挿入に伴い、剛性の低い側が選択的に弾性変形することになる。よって、変形しない側を基準として精度よく位置合わせが可能となる。同様に、嵌合部621、622、237、238が貫通孔2341、2351、6261、6271から引き抜かれる場合にも剛性の低い部分が適切に変形するので、他の構成に過大な負荷をかけない。また、引き抜き後には元の形状に戻るので、新たなインクジェットヘッド231が固定部材233に取り付けられる場合にも同様に精度よく容易に行われる。
また、被嵌合部234、235、626、627は、貫通孔2341、2351、6261、6271を取り巻く環状部234b、235bなどと、環状部234b、235bなどにおける所定の角度方向の範囲に対して接続する基部234a、235aなどとを含み、基部234a、235aなどが接続された角度方向の範囲の剛性が、基部234a、235aなどが接続されていない角度範囲の剛性よりも高い。貫通孔2341、2351、6261、6271の断面形状は円形であり、嵌合部621、622、237、238の柱状構造部分の断面形状は長軸長が上記円形の直径よりも大きい楕円形である。嵌合部621、622、237、238の突起は、柱状構造部分の楕円形の長軸が上述の所定の角度範囲の中央を通るように貫通孔2341、2351、6261、6271に挿入されて嵌合される。
このように、柱状構造部分の径が最も大きい部分の一端が剛性の安定して高い部分と一致するように嵌合されるので、貫通孔2341、2351、6261、6271の拡張方向が安定して選択的に一方に偏り、これに基づいて精度よく位置合わせを行うことができる。
また、ここでは、剛性は、嵌合部621、622、237、238の突起の挿入方向に垂直な面内における角度方向ごとに、被嵌合部234、235、626、627の貫通孔2341、2351、6261、6271からの厚さに応じて定まるものである。すなわち、被嵌合部234、235、626、627の材質を一部で異ならせなくてもよいので、容易に角度方向によって剛性の異なるものとすることができる。
また、被嵌合部234、235、626、627は、上記挿入方向に垂直な面内における角度方向において連続した低剛性範囲と、当該低剛性範囲よりも剛性の高い高剛性範囲とに2分割される。すなわち、細かく低剛性範囲(肉薄部)と高剛性範囲(肉厚部)とが入り組んで形成される必要はなく、容易な構成で効率よく、被嵌合部234、235、626、627に選択的な角度方向の範囲での変形を行わせることができる。
また、図7(c)に示したように、被嵌合部234、235などには、嵌合部621、622などの突起の挿入方向に垂直な面内で貫通孔2341、2351などを外部と接続する切欠部235vなどが、剛性の低い角度範囲内に設けられている。ここでいう剛性の低い角度範囲内には、切欠部235vにより剛性が低下する範囲を含む。このように、被嵌合部234、235の材質や厚さだけでなく、切欠によって局所的に剛性を低下させることでも、嵌合部621、622などの突起の挿入に伴う選択的な変形を生じさせ、これにより、位置合わせ精度の維持と突起(すなわち、インクジェットヘッド231)の着脱の容易性とを両立させることができる。
また、ヘッドユニット23は、係合面において被嵌合部234、235、626、627の剛性が相対的に低い側よりも相対的に高い側に嵌合部621、622、237、238の突起がより強く押圧されるようにインクジェットヘッド231を付勢する付勢部材236を備える。このように、付勢部材236によって、より剛性が高く、相対位置関係にずれを生じさせない状態で被嵌合部234、235、626、627と嵌合部621、622、237、238とを嵌合させるので、位置合わせの精度を向上させることができる。また、一時的に大きな外力や衝撃が加わった場合でも、より確実にもとの位置関係が維持され、また、復帰するので、これら外力や衝撃による位置ずれを生じさせない。
また、ここでは、嵌合部621、622、237、238は、インクジェットヘッド231と一体的に形成されている。インクジェットヘッド231と固定部材233とが一律に所定の位置関係で固定されればよいのであれば、これらは始めから一体形成されることで、嵌合部621、622、237、238とインクジェットヘッド231との間での位置関係の調整やそのずれを考慮する必要がなくなり、調整部84を用いずに、より容易かつ確実に高精度で位置合わせをして固定することができる。
また、固定部材233には、固定される嵌合部237、238又は被嵌合部234、235の位置を調整するための調整部84が設けられている。予め固定部材233と嵌合部237、238や被嵌合部234、235との位置合わせを行っておくことで、あとは、これらに対して被嵌合部626、627や嵌合部621、622を合わせ込むだけで、容易かつ確実にインクジェットヘッド231を固定部材233に対して高精度で固定することが可能となる。
また、被嵌合部234、235、626、627の熱膨張係数は、嵌合部621、622、237、238の熱膨張係数以下である。このように、被嵌合部の側の熱膨張をより小さく抑えることで、突起が挿入される側の応力分布を非一様に変化させづらくして、位置合わせ精度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1は、上記ヘッドユニット23を備える。これにより、高精度にインクジェットヘッド231の位置合わせを容易に行うことができ、また、インクジェットヘッド231の故障時などに容易に交換し、再度位置合わせを行うことができる。したがって、容易に高画質を維持しやすい。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、嵌合部の柱状構造部分の断面が貫通孔の断面よりも大きいこととしたが、完全に同一サイズであってもよい。剛性の低い部分があることによって、挿入時の摩擦などを低減して適切な位置関係で嵌合させ、また取り外すことが可能となる。
また、上記実施の形態では、嵌合部の突起が貫通孔に取り付けられるものとしたが、突起の挿入方向に垂直な面内での角度に応じて剛性が異なるものであれば、突起の長さとの関係に応じて貫通していない孔部であってもよい。
また、上記実施の形態では、被嵌合部234、235、626、627を環状部と基部との組み合わせとして示したが、明示的に分割できないような形状、例えば、貫通孔と異なる半径及び中心を有する円形状の断面形状などを有していてもよい。また、上記変形例で示した異なる材質の組み合わせと切欠部の形成とが組み合わされていてもよい。
また、上記実施の形態では、付勢部材236を設けることとしたが、付勢部材236がなくてもよい。また、付勢部材236の数が2個である必要はなく、複数設けられる場合でも全てがインクジェットヘッド231を同一方向に付勢するものではなくてもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッド231に対して嵌合部や被嵌合部が一体形成され、固定部材233に対して嵌合部や被嵌合部を位置調整可能としたが、逆であってもよい。また、一つのインクジェットヘッド231に対して嵌合部及び被嵌合部の組が2組設けられて、いずれも位置調整が可能であることとしたが、いずれか一方のみ、例えば、2つの被嵌合部234、235のうちいずれかのみが位置調整可能であってもよい。
また、2組の嵌合部及び被嵌合部のうち、一方のみに対して上記実施形態に係る構成のいずれかが適用されていてもよい。すなわち、他方の組については、従来の長穴形状の貫通孔を有し、角度方向に応じた剛性の違いを有しない被嵌合部と、当該被嵌合部に挿入されて、適宜な位置で固定される嵌合部との組み合わせであってもよい。この場合、長穴の延在方向を幅方向に限ることとしてもよく、また、長穴に垂直な搬送方向には、上記と同様に、両側にそれぞれ肉厚部と肉薄部とが形成されていてもよい。これにより、一方の嵌合部と被嵌合部との組により位置が規定され、他方の嵌合部と被嵌合部との組で、回転方向についての角度位置が規定される。また、幅方向に長穴を設けることで、温度条件の違いなどによる膨張などに応じた両嵌合部621、622の間の距離のずれにも対応することができる。
また、上記実施の形態では、被嵌合部として一つの部材で形成されたものを例に挙げて説明されたが、複数の部材が組み合わされたものであってもよい。また、嵌合部は、基部などに突起が設けられてインクジェットヘッド231や固定部材233などに取り付けられるものであってもよい。
また、剛性の高い範囲と低い範囲とで2分割される場合に限られない。嵌合部の挿入、引き抜き時に適切に部分的に弾性変形し、かつ変形のしない(少ない)部分が位置合わせの基準になるものであればよい。
また、上記実施の形態では、突起が貫通孔に挿入されて嵌合する嵌合部と被嵌合部との組み合わせを例に挙げて説明したが、着脱可能に固定されて係合される構成であれば、これに限られるものではない。例えば、複数の歯車と噛み合わされるものであったりしてもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成や構造などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 インクジェット記録装置
10 媒体供給部
11 媒体供給トレー
12 供給搬送部
121、122 ローラー
123 ベルト
20 記録動作部
21 画像形成ドラム
22 受け渡しユニット
221 爪部
222 受け渡しドラム
23 ヘッドユニット
231 インクジェットヘッド
232 流路部材
233 固定部材
234、235 被嵌合部
2341、2351 貫通孔
234a、235a 基部
234b、235b 環状部
235c 先端部
235v 切欠部
236 付勢部材
237、238 嵌合部
24 定着部
25 デリバリー部
251、252 ローラー
253 ベルト
254 受け渡しローラー
30 媒体排出部
31 媒体排出トレー
61 ノズル基板
62 基板
621、622 嵌合部
626、627 被嵌合部
64 本体部
65 流路接続部
81 貫通孔
84 調整部
M 記録媒体

Claims (14)

  1. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドが固定される固定部材と、
    を備え、
    前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち一方には、係合部が固定的に設けられ、他方には、被係合部が固定的に設けられ、
    前記係合部と前記被係合部とが係合することで前記インクジェットヘッドが前記固定部材に対して固定され、
    前記被係合部は孔部を有し、
    前記係合部は、前記孔部に挿入されることで前記被係合部と嵌合される挿入部を有し、
    前記係合部又は前記被係合部は、前記係合部及び前記被係合部が互いに係合する係合面のうち一部を含む部分の前記係合面に対して垂直な方向の応力に係る剛性が、他の部分の前記方向の応力に係る剛性よりも低い
    ことを特徴とするヘッドユニット。
  2. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドが固定される固定部材と、
    を備え、
    前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち一方には、係合部が固定的に設けられ、他方には、被係合部が固定的に設けられ、
    前記係合部と前記被係合部とが係合することで前記インクジェットヘッドが前記固定部材に対して固定され、
    前記固定部材には、固定される前記係合部又は前記被係合部の位置を調整するための調整部が設けられており、
    前記係合部又は前記被係合部は、前記係合部及び前記被係合部が互いに係合する係合面のうち一部を含む部分の前記係合面に対して垂直な方向の応力に係る剛性が、他の部分の前記方向の応力に係る剛性よりも低い
    ことを特徴とするヘッドユニット。
  3. 前記被係合部は、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内での前記孔部の中心位置からの角度方向に応じて剛性が異なることを特徴とする請求項記載のヘッドユニット。
  4. 前記挿入部は、柱状構造部分を有し、前記挿入部の挿入方向に垂直な面での前記柱状構造部分の断面が、前記孔部の前記挿入方向に垂直な面での断面よりも大きいことを特徴とする請求項又は3記載のヘッドユニット。
  5. 前記他の部分に含まれる前記係合面内の第1の係合点、及び前記孔部の中心位置を通る直線は、前記一部に含まれる第2の係合点を通り、
    前記挿入部が挿入されていない状態において、前記柱状構造部分における前記第1の係合点と前記第2の係合点との距離のうち少なくとも一部は、前記孔部における前記第1の係合点と前記第2の係合点との距離よりも大きい
    ことを特徴とする請求項4記載のヘッドユニット。
  6. 前記被係合部は、前記孔部を取り巻く環状部と、前記環状部における所定の角度方向の範囲に対して接続する基部とを含み、当該基部が接続された角度方向の範囲の剛性が、前記基部が接続されていない角度範囲の剛性よりも高く、
    前記孔部の断面形状は円形であり、前記柱状構造部分の前記断面形状は、長軸長が前記円形の直径よりも大きい楕円形であり、
    前記挿入部は、前記楕円形の長軸が前記所定の角度範囲の中央を通るように前記孔部に挿入されて嵌合される
    ことを特徴とする請求項4記載のヘッドユニット。
  7. 前記剛性は、前記挿入方向に垂直な面内における前記角度方向ごとに、前記孔部の前記係合面からの前記被係合部の厚さに応じて定まることを特徴とする請求項3記載のヘッドユニット。
  8. 前記被係合部は、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内における角度方向において連続した低剛性範囲と、当該低剛性範囲よりも剛性の高い高剛性範囲とに2分割されることを特徴とする請求項3又は7記載のヘッドユニット。
  9. 前記被係合部には、前記挿入部の挿入方向に垂直な面内で前記孔部を外部と接続する切欠部が前記一部を含む部分に設けられていることを特徴とする請求項1、3~8のいずれか一項に記載のヘッドユニット。
  10. 前記係合面において前記被係合部の前記剛性が相対的に低い側よりも相対的に高い側に前記挿入部がより強く押圧されるように前記インクジェットヘッドを付勢する付勢部を備えることを特徴とする請求項1、3~9のいずれか一項に記載のヘッドユニット。
  11. 前記固定部材には、固定される前記係合部又は前記被係合部の位置を調整するための調整部が設けられていることを特徴とする請求項1、3~10のいずれか一項に記載のヘッドユニット。
  12. 前記係合部及び前記被係合部のうち少なくとも一部は、前記インクジェットヘッド及び前記固定部材のうち少なくとも一部と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドユニット。
  13. 前記被係合部の熱膨張係数は、前記係合部の熱膨張係数以下であることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載のヘッドユニット。
  14. 請求項1~13のいずれか一項に記載のヘッドユニットを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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