JP5010335B2 - 炎センサ設置方法および炎検出システム - Google Patents

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Description

本発明は、トイレ室内に設けられた喫煙・炎検出センサの設置方法および炎検出システムに関する。
従来、例えば、特許文献1の喫煙センサが知られている。このような喫煙センサは、例えば飛行機や新幹線などの喫煙が禁止されているトイレ室内において喫煙者が居ないかどうかを有効に監視するのものである。
このような喫煙センサは、天井や壁などに設置される(図4)。そして、喫煙の有無を監視するため、外乱光を遮断し、喫煙によって発生する赤外線を透過させる黒色の塩化ビニル製フィルム(カバー)を赤外線検出部(炎センサ用検知窓)として検出エリアに向けた状態に設置される。
特開2002−251682号
しかしながら、喫煙センサの外観上、トイレの使用者は喫煙の有無にかかわらず、喫煙センサを例えば監視カメラと誤解して、トイレ施設管理者等に不快感を訴える場合がある。そして、トイレ施設管理者等は、クレームの都度誤解を解かなければならず、混乱を引き起こすという問題があった。また近年のプライバシー保護の観点からもトイレ室内に監視カメラと似た外観および設置態様となる喫煙センサを設けることは敬遠されていた。
したがって、本発明は、喫煙が禁止されているトイレ室内において、上述したようなトイレ使用者に不快感を与えることなく、喫煙または火災を有効に監視することが可能な炎センサの設置方法(取付方法)および炎検出システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、トイレ室内における喫煙および火災を検出する炎検出システムにおいて、人体から発せられる赤外線を検出する人体検出センサを備え、該人体検出センサの人体検出によって各種制御を行うトイレ用設備機器に、喫煙および火災などの燃焼現象に特有な波長の赤外線を検出する炎センサを一体に設けたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、人体から発せられる赤外線を除去し、喫煙および火災などの燃焼現象に特有な波長の赤外線を検出する炎センサをトイレ室内に設置するトイレ用炎センサ設置方法において、前記トイレ用炎センサを、トイレ用設備機器の一つであって、人体から発せられる赤外線を検出する人体検出センサを収納する筐体内に設けることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のトイレ用炎センサの設置方法において、前記炎センサ用検知窓を、前記人体検出センサ用検知窓と一体としたことを特徴とする。
本発明によれば、喫煙が禁止されているトイレ室内において、トイレ用炎検出センサを、トイレ設備機器として備えられた人体検出センサと併設することにより、トイレ使用者に不快感を与えることなく、喫煙または火災を有効に監視することが可能となる。
特に、トイレの洗浄スイッチとして設けられた人体検出センサ(洗浄センサ)が収納されるユニット内(自動洗浄器内)に炎センサを併設し、人体検出センサ用検知窓を炎センサ用検知窓として兼用した場合には、人体検出センサと炎センサを別々に設置する場合に比べて格段にコストが安くなり、取付や配線などの設置作業が格段に容易となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(全体の構成)
図1〜図3は、本発明のトイレ用に設置する炎センサの設置例である。図1は、トイレの洗浄スイッチ1により人体の有無を検出して便器を自動洗浄器8を備える小便器の外観図である。図2は、自動洗浄器8の拡大図である(A,Bの2例)。
図3は、個室トイレの大便器近傍の壁に設けられた、トイレ設備機器の各種機能を操作する操作パネル9である。
(設置例)
自動洗浄器8には、洗浄センサ1が設けられおり、洗浄スイッチ1(洗浄スイッチユニット1)には、人体から発せられる赤外線を検出する人体検出センサ2と人体検出センサを載置固定する固定部材や回路基板等が設けられており(図示せず)、図2(A)のように洗浄スイッチ1の正面を黒色のアクリルパネル3a(人体検出センサ用検知窓3a)によりカバーされている。そして、洗浄スイッチ1の回路基板の制御回路部は、人体検出センサ2により人体から発せられる赤外線を感知すると、自動洗浄器8内に設けられた電磁バルブなどを駆動制御する(図示せず)。
なお、人体検出センサ2は焦電素子である。また、焦電素子の表面には、人体検出センサ用検知窓3aの赤外線透過性能に応じて、赤外線用フィルタを固定する構成としても良い。
また、図2(A)に示されるように洗浄スイッチ1内には、人体から発せられる赤外線を除去し、煙草の火やライターの炎から発せられる燃焼現象に特有の赤外線を検出する炎センサ4が、前述の回路基板上に人体検出センサ2と並べられて設けられている。
なお、炎センサ4を搭載する回路基板(すなわち、人体検出センサ1を搭載する回路基板)には、炎センサ4によって炎特有の赤外線を検出して電気信号に増幅変換する検出回路部、検出信号により喫煙の有無などを判断する炎制御回路部(CPU)、炎検出判断に必要なプログラム等が記憶されたROMや一時的に記憶するRAM等、炎検出に必要な公知の回路が搭載されている。
また、炎センサ4は、赤外線を検出する焦電素子であり、焦電素子表面(検出面)には、赤外線を透過する赤外線フィルタと燃焼現象に特有な波長の赤外線を透過し、人体が発する赤外線をカットする石英フィルタが設けられている(炎検出用フィルタ5)。
炎検出用フィルタ5の赤外線用フィルタは、赤外線を幅広い波長域にわたって透過させる性質を有し、特に中赤外域と言われる3〜5μmは100%近く透過する。一方、炎検出用フィルタ5の石英フィルタは、3.5μm近辺の光を多く透過し、5.5μmの光よりも波長の長い光をカットする。
ところで、タバコの炎などの特性について説明すると、タバコの火のような高温熱源からは3.5μm近辺の赤外線が多く放出され、また、ライターのような炎からは酸化の際に発生する炭酸ガスの共鳴放射により4.3μmの特有なスペクトルを有する赤外線が強く発生するとされている。
したがって、本発明の炎センサ4は、これらのタバコの火やライターの炎から放出される赤外線が炎センサ4の焦電素子に選択的に入射するようになっている。なお、人間が発する赤外線は、約10μmであり人間が近づいただけでは、炎センサ4によって検出されることはない。すなわち、炎センサ4は、燃焼現象に特有な波長の赤外線を透過するが人体が発する赤外線をカットする炎検出用フィルタ5が設けられているので、誤って人体に反応することはない。
よって、禁煙であるトイレ室内において、喫煙が行われていない通常時は、人体検出センサ2の人体検出により便器の自動洗浄が行われ、喫煙が行われた場合には、炎センサ4が喫煙を検出する。
なお、喫煙を検出した際には、トイレ設備機器内のトイレ使用者に警告する必要があり、トイレ設備機器の音声ガイド用スピーカが設置されている場合はこれに移報出力する回路構成としても良い。
この場合には、例えば前述の回路基板に、さらに音声合成回路を設け、炎制御回路部(CPU)が、制御プログラムや制御データ(前述のROM等)に従いながら、炎センサ4から炎検出信号を受信すると、音声合成回路を介してトイレ設備機器のスピーカーから所定のメッセージ音声警報を出力させる。
また、火災を検出した場合には、トイレ施設管理者と火災発生トイレが設置された建物や輸送手段(飛行機や新幹線)内に警報しなければならないので、トイレ設備機器を介して施設管理室内の火災報知設備(例えば火災受信機)へ移報出力する構成としてもよい。なお、この場合には、炎センサによる火災検出方法やその回路構成は、公知のものをさらに回路基板に搭載する必要がある。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく適宜変更可能である。例えば、図2(B)に示されるように、自動洗浄器8内に、炎サンセ4および炎センサ4を搭載する回路基板および各回路部を人体検出センサ1と別個の筐体内に収納してユニット化し、洗浄スイッチ1のユニットと併設して設けても良い。なお、この場合は、炎センサ、回路基板、筐体が火災センサ2となる。また、検知窓に関しては、図2(B)の実施例のように、人体検出センサ用検知窓3aを炎センサ用検知窓と兼用してもよいし、または、別個の検知窓として設けても良い。
また、炎センサ4を、反射型赤外線センサを用いた手かざしセンサーと一体にして設けても良いし(例えば筐体内)、あるいは炎センサ4を、人体検出センサを用いた便座開閉スイッチ(筐体内)と一体に設けても良い。
また、図3のように、大便器近傍に備えられたトイレ設備機器操作パネル9内に設けられた洗浄スイッチ1内に炎センサ4を一体に設けても良い。または、検知窓を別個に並べて設けても良い。なお、この場合には、炎センサ4および回路基板等をチップ部品として操作パネルの厚さに適合するように構造を工夫して組み込む必要がある。
本発明に係る炎センサ設置例を示す図である。 図1要部を拡大した実施例(A)および実施例(B)を示す図である。 その他の本発明に係る炎センサ設置例を示す図である。 従来の喫煙センサの設置例を示す図である。
符号の説明
1 洗浄スイッチ
2 人体検出センサ
3 検知窓
3a 人体検出センサ用検知窓
3b 炎センサ用検知窓
4 炎センサ
5 フィルタ(赤外線フィルタおよび石英フィルタ)
6 洗浄スイッチ1および炎センサ4ユニット仕切
8 自動洗浄器
9 トイレ設備機器操作パネル
10 喫煙センサ(従来設置状態)

Claims (3)

  1. トイレ室内における喫煙および火災を検出する炎検出システムにおいて、
    人体から発せられる赤外線を検出する人体検出センサを備え、該人体検出センサの人体検出によって各種制御を行うトイレ用設備機器に、喫煙および火災などの燃焼現象に特有な波長の赤外線を検出する炎センサを一体に設けたことを特徴とする炎検出システム。
  2. 人体から発せられる赤外線を除去し、喫煙および火災などの燃焼現象に特有な波長の赤外線を検出する炎センサをトイレ室内に設置するトイレ用炎センサ設置方法において、
    前記トイレ用炎センサを、トイレ用設備機器の一つであって、人体から発せられる赤外線を検出する人体検出センサを収納する筐体内に設けることを特徴とするトイレ用炎センサの設置方法。
  3. 請求項2記載のトイレ用炎センサの設置方法において、
    前記炎センサ用検知窓を、前記人体検出センサ用検知窓と一体としたことを特徴とするトイレ用炎センサの設置方法。
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