JP5010208B2 - 半導体素子モジュール及びその製造方法 - Google Patents

半導体素子モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子モジュール及びその製造方法に関し、例えば、出力の大きいパワートランジスタ等の半導体素子に好適なものである。
絶縁ゲートバイポーラトランジスター(Insulated Gate Bipolar Transistor;以降、IGBTと呼ぶ。)等、出力が大きく、発熱量の大きいパワー半導体素子は、その機能の信頼性、寿命等を確保するために、冷却を行う必要がある。近年、電気自動車のモータの制御に用いられる等、益々用途が拡大しており、出力の向上と共に信頼性、寿命等の向上も要求されている。
特開平6−188363号公報 国際公開第98/43301号パンフレット
パワー半導体素子のモジュール構造としては、例えば、放熱性の良い金属製基板上へ、素子を直接的又は間接的に実装し、外部端子との結線をワイヤーボンディングで個別に形成したものがある。この構造の場合、素子の上面側が開放された構造であり、十分な冷却能力を得られないという問題があった。又、外部端子との結線をワイヤーボンディングで個別に形成する方法は、工程が複雑で難しい上、工程数も多く、プロセスコストが大きいという問題もあった(特許文献1)。
又、パワー半導体素子の上下を放熱性の良い金属製基板で挟み込み、上下両面から放熱可能なモジュール構造のものもあるが、この構造の場合、発熱に伴う応力を緩和するため、金属製基板(外部端子)と素子が、接合ではなく、圧接により接触して、電気的接続を形成しているため、素子との電気的接続が十分でなく、大きな出力の素子への適用が難しく、又、素子との熱的接続(ここでは、異なる部材を接合した際の部材同士の熱伝導の状態を熱的接続として規定する。)も十分でなく、期待するような放熱性が得られないという問題があった(特許文献2)。
更に、上述したモジュール構造においては、配線用のはんだやワイヤ、パッケージング用樹脂等の耐熱性、熱サイクル耐性、耐振動性の限界が、モジュール全体の信頼性向上の限界となっており、電気自動車等において求められる耐熱性、熱サイクル耐性、耐振動性を満たすことができず、十分な信頼性が確保できなかった。例えば、モジュール内部の素子は健在でも、配線が破損して、モジュール全体としての機能が損なわれて、信頼性、寿命を低下させていた。
加えて、上述したモジュール構造等において、基板と素子、或いは、基板と放熱フィンを接合する場合、放熱性と信頼性を共に実現するにはそれぞれ課題があった。例えば、接合に接着剤を用いる場合には、熱伝導性にやや劣り、工程数が増加するとい問題があり、接合に拡散接合、陽極接合を用いる場合には、接合対象の材料に制限がある上、接合の際、加熱を伴うため、冷却に時間を要し、又、モジュールへの熱の影響(熱応力)が生じるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、電気的接続、熱的接続に優れ、十分な冷却性能を確保でき、信頼性の高い半導体素子モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
前記接続配線は、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係る半導体素子モジュールは、
上記第1〜第のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールにおいて、
前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つは、表面を平坦に形成されたものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係る半導体素子モジュールは、
上記第1〜第のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールにおいて、
前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つは、金属からなることを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係る半導体素子モジュールは、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板の外周部分を封止部材により封止する半導体素子モジュールにおいて、
前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面又は略全面に形成された金属製の平坦な電極面を有し、
前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された金属製の平坦な第1配線面を有し、
前記封止部材は、前記第1配線面と接続されると共に該封止部材を貫通して設けられた金属製の第1貫通配線とを有し、
前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された金属製の平坦な第2配線面と、前記第2配線面と接続されると共に該第2絶縁基板を貫通して設けられた金属製の第2貫通配線と、前記第1貫通配線と接続されると共に該第2絶縁基板を貫通して設けられた金属製の第3貫通配線とを有し、
前記第1絶縁基板と前記封止部材とを、常温接合法を用いて接合して、前記第1配線面と前記第1貫通配線とを接合すると共に、前記半導体素子の電極面と前記第1配線面及び前記第2配線面とを、常温接合法を用いて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係る半導体素子モジュールは、
上記第〜第11のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールにおいて、
前記第1配線面、前記第2配線面又は前記半導体素子の電極面の少なくとも一つの表面に、変形可能な微細な複数の柱状電極を設け、常温接合法を用いて、前記複数の柱状電極を介して、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と前記半導体素子の電極面とを接合したことを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明に係る半導体素子モジュールは、
上記第12の発明に記載の半導体素子モジュールにおいて、
前記柱状電極の前記第1配線面側、前記第2配線面側又は前記半導体素子の電極面側の少なくとも一つの接合部周縁の肩部分に丸みを形成したことを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明に係る半導体素子モジュールは、
上記第〜第13のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールにおいて、
前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板、又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板に厚さ方向に貫通する配線が配置されていない場合、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方の外側の面に、常温接合法を用いて、該半導体素子モジュールを冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第15の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の一方側の表面の一部に、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第16の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の一方側の表面の一部に、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第17の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の両表面の一部に、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第18の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の両表面の一部に、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第19の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の一方側の表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第20の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の一方側の表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第21の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の両表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第22の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の両表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第23の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
上記第15〜第22のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つの表面を平坦に形成することを特徴とする。
上記課題を解決する第24の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
上記第15〜第23のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つを金属から構成することを特徴とする。
上記課題を解決する第25の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板の外周部分を封止部材により封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
前記半導体素子の両表面の全面又は略全面に、金属製の平坦な電極面を形成し、
前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の電極面に対応する金属製の平坦な第1配線面を形成し、
前記封止部材を貫通して、前記第1配線面と接続される金属製の第1貫通配線を形成し、
前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の電極面に対応する金属製の平坦な第2配線面を形成すると共に、前記第2絶縁基板を貫通して、前記第2配線面と接続される金属製の第2貫通配線と、前記第2絶縁基板を貫通して、前記第1貫通配線と接続される金属製の第3貫通配線とを形成し、
前記第1絶縁基板と前記封止部材とを、常温接合法を用いて接合して、前記第1配線面と前記第1貫通配線とを接合すると共に、前記半導体素子の電極面と前記第1配線面及び前記第2配線面とを、常温接合法を用いて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする。
上記課題を解決する第26の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
上記第19〜第25のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
前記第1配線面、前記第2配線面又は前記半導体素子の電極面の少なくとも一つの表面に、変形可能な微細な複数の柱状電極を形成すると共に、常温接合法を用いて、前記複数の柱状電極を介して、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と、前記半導体素子の電極面とを接合することを特徴とする。
上記課題を解決する第27の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
上記第26の発明に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
前記柱状電極の前記第1配線面側、前記第2配線面側又は前記半導体素子の電極面側の少なくとも一つの接合部周縁の肩部分に丸みを形成することを特徴とする。
上記課題を解決する第28の発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、
上記第15〜第27のいずれかの発明に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
更に、前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板、又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板に厚さ方向に貫通する配線が配置されていない場合、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方の外側の面に、常温接合法を用いて、該半導体素子モジュールを冷却する冷却手段を接合することを特徴とする。
本発明によれば、半導体素子の表面に電極面を形成すると共に、高熱伝導性のセラミック基板側にも対応する配線面を形成し、常温接合法を用いて、互いに接合するので、電気的接続が確実な高放熱性を有する構造の半導体素子モジュールとすることができる。又、常温接合法により接合を行うので、接合部材同士の接合強度がバルクと同等となって、高い剛性を得られると共に、製造工程において加熱の必要がないため、熱応力の発生もなく、熱サイクル耐性、耐振動性を向上させて、半導体素子モジュールの耐久性、信頼性も向上させることができる。更に、この構造では、配線工程が簡略化される共に半導体素子の実装工程も簡略化され、必要な部品点数も少なくて済むため、製造工程におけるプロセスコストを大幅に低減することもできる。
以下、図1〜図8を参照して、本発明に係る半導体素子モジュール及びその製造方法を説明する。
図1は、本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の一例を示す構造図である。
なお、本実施例の半導体素子モジュール1は、半導体素子として、IGBT2、ダイオード3を内部に有する構成であるが、少なくとも1つ以上の半導体素子を内部に有する構成であればよく、特に、発熱量の大きい半導体素子に好適なものである。
図1に示すように、本実施例の半導体素子モジュール1は、両表面に平坦な電極面が形成されたIGBT2、ダイオード3と、IGBT2、ダイオード3の一方の電極面と接合される平坦な配線回路層4、5(第2配線面)が一方の表面に形成された高熱伝導性の平板状セラミック基板7(第2絶縁基板)と、IGBT2、ダイオード3の他方の電極面と接合される平坦な配線回路層6(第1配線面)が一方の表面に形成された高熱伝導性の平板状セラミック基板8(第1絶縁基板)と、セラミック基板7、8の外縁部に挟み込まれ、内部を封止するための封止部材11とを有し、それらの部材間が常温接合法により直接接合されて形成されたものである。
なお、常温接合法(表面活性化常温接合法とも呼ばれる。)とは、真空中でイオンビーム等の照射により、材料表面の酸化物や不純物等の反応活性に乏しい不活性表面層が除去されると、清浄な反応活性に富む原子面が材料表面に露出し、この原子面同士の材料表面を圧接することで、室温においても強固に化学結合する現象を利用した接合方法である。この常温接合法によれば、接着剤を用いることなく、材料のバルクと同等の結合の強さを得ることができる。又、常温で行うため、接合した材料に熱応力を残さないという利点もある。なお、陽極接合、拡散接合等の直接接合技術は、絶縁材料との接合或いは金属同士の接合に難があり、確実な接合強度を得ることが困難である。
ここで、個々の構成部材について、以下に更に詳細に説明を行う。
IGBT2は、半導体基板上に少なくとも1つ以上のトランジスタ構造を予め形成したものであり、更に、トランジスタの電極となるコレクタ電極面2cを、IGBT2の一方の面の表面全面に形成し、トランジスタの電極となるエミッタ電極面2e、ゲート電極面2gを、合わせた面積が望ましくは略全面となるように、他方の面の表面に形成したものである。同様に、ダイオード3も、半導体基板上に少なくとも1つ以上のダイオード構造を予め形成したものであり、更に、ダイオードの電極となる電極面3cを、ダイオード3の一方の面の表面全面に形成し、ダイオードの電極となる電極面3eを、他方の面の表面全面に形成したものである。
IGBT2の表面に配置されたコレクタ電極面2c、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及びダイオード3の表面に配置された電極面3c、電極面3eは、セラミック基板7、8との常温接合法による接合のため、それらの表面が研磨、平坦化される。
セラミック基板7は、その内側表面において、IGBT2のエミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及びダイオード3の電極面3eに対応した位置に、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及び電極面3eに対応したパターンの配線回路層4、5が形成されている。配線回路層4、5は、セラミック基板7を厚さ方向に貫通して設けられた貫通配線9、10(第2貫通電極)と接続されており、これらの貫通配線9、10が外部配線への電極端子となる。又、セラミック基板8は、その内側表面において、IGBT2のコレクタ電極面2c及びダイオード3の電極面3cに対応した位置に、コレクタ電極面2c及び電極面3cに対応したパターンの配線回路層6が形成されている。この配線回路層6は、封止部材11、セラミック基板7を厚さ方向に貫通して設けられた貫通配線12(第2、第3貫通電極)と接続されて、この貫通配線12が外部配線への電極端子となる。
セラミック基板7、8の内側表面に配置された配線回路層4、5、6も、IGBT2、ダイオード3との常温接合法による接合のため、それらの表面が研磨、平坦化される。又、配線回路層4、5、6は、10〜100μmの厚さに形成されており、配線としての電気的機能だけでなく、放熱のための熱伝導部材としての機能も果たす。具体的には、IGBT2、ダイオード3での発熱は、熱伝導がよい金属製の配線回路層4、5、6を介して、高熱伝導性のセラミック基板7、8に伝導されて、外部に放熱されることになる。
従って、配線回路層4、5、6、貫通電極9、10、12としては、Poly−Si等を用いることもできるが、上記理由から、金属、特に、電気抵抗が低く、熱伝導性のよい銅等が望ましい。又、セラミック基板7、8としては、熱伝導性の高く、かつ、半導体素子の基板となるシリコン(Si)等の半導体材料と熱膨張係数が近い絶縁材料がよい。例えば、窒化アルミニウム(AlN)等が好適である。例えば、AlNの熱膨張係数(約5×10-6/K)は、Siの熱膨張係数(3.5×10-6/K)に近いため、半導体素子モジュールの高温動作時においても、熱応力の問題を緩和することができる。
又、セラミック基板7、8、封止部材11を貫通して、貫通電極9、10、12を設け、配線回路層4、5、6に接続したので、配線距離の短縮が可能となり、モジュールにおけるインダクタンスを減少させて、半導体素子の制御回路のコンデンサー数を減少させることが可能である。
そして、IGBT2のコレクタ電極面2c、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及びダイオード3の表面に配置された電極面3c、電極面3eと、これらの電極面に対応した配線回路層4、5、6とを、常温接合法により、直接接合することにより、IGBT2、ダイオード3をセラミック基板7、8側に実装して、機械的、電気的、熱的に接続されることになる。
又、図1に示すように、外部電極端子となる貫通配線9、10、12全てをセラミック基板7側に設けることで、全ての外部電極端子を一方側の面に配置することになり、外部配線との接続が簡単になる。この場合、後述の実施例3に示すように、貫通配線9、10、12が無いセラミック基板8側を、冷却フィン等の冷却手段と接合することが可能となり、モジュール全体の冷却性を向上させる構造への適用が容易となる。なお、このようなことを考慮しなくてもよい場合には、セラミック基板8を貫通するように、貫通配線12を設けて、配線回路層6と接続させてもよい。
又、封止部材11は、セラミック基板7、8の外縁部に接合され、モジュール内部を封止する機能を果たすものであり、セラミック基板7、8と常温接合法により接合される。セラミック基板7、8により、IGBT2、ダイオード3を間に挟むようにして、接合した際、IGBT2、ダイオード3の間、IGBT2、ダイオード3と封止部材11の間に生じた間隙(符号13の部分)は、真空状態若しくはアルゴン(Ar)等の不活性ガスを密封した状態とするか、又は、IGBT2、ダイオード3の保持のため、シリコングリス等の樹脂等の充填剤13が封入される。冷却性(放熱性)も考慮すると、充填剤13を封入することが望ましい。
このように、本実施例の半導体素子モジュール1は、IGBT2、ダイオード3の両面略全面に形成された電極面を、熱伝導性の高い配線回路層4、5、6を介して、常温接合法により、高熱伝導性のセラミック基板7、8側に接合して、IGBT2、ダイオード3をセラミック基板7、8により挟み込むように、平面的に実装したものである。
従って、接合面に余分な中間層を設ける必要が無く、又、接合が共有結合で強固となるため、熱抵抗の小さい接合界面とすることができ、部材間の熱伝導性が向上して、高い放熱性を得ることができる。又、IGBT2、ダイオード3の表面の大部分が熱伝導性の高い配線回路層4、5、6を介して、熱伝導性の高いセラミック基板7、8が密接されるため、IGBT2、ダイオード3の両表面の大部分を伝熱面として活用して、両面冷却のモジュール構造とすることができ、更に高放熱性を実現可能である。
又、はんだやワイヤを用いずに、常温接合法により、IGBT2、ダイオード3の電極面をセラミック基板7、8の配線回路層4、5、6に直接接合したため、その接合強度を材料のバルクなみに強固にでき、IGBT2、ダイオード3の実装部分(配線部分)の耐振動性を大幅に向上させることができ、又、高温まで配線を維持可能として、耐熱性を向上させることができる。又、工程を減少させ、プロセスコストの低減を実現できる。
その結果、半導体素子の動作温度の高温化、面内温度の均一化も実現可能であり、特に、高温の熱サイクルに対する配線部の耐久性、信頼性を向上させることができる。又、接合時に加熱の必要がないため、熱歪みがなく、熱応力が発生しないので、半導体素子モジュール自体の信頼性も向上させることもできる。
なお、セラミック基板7、8自体は、その厚さが薄く、又、IGBT2、ダイオード3をセラミック基板7、8間に平面的に実装するので、モジュール化した場合、その厚さを大幅に薄くして、モジュール自体をコンパクトにすることができる。例えば、セラミック基板の厚さを各々2mmとし、半導体素子の厚さを1mmとすると、モジュール全体の厚さは、約5mm(=2×2mm+1mm)となり、従来のモジュールの約1/10の薄さに減少することができる。
なお、本実施例では、半導体素子が両面に電極面を有する構成であるが、片面に電極面を持つ素子を用いてもよい。この場合、セラミック基板の一方に半導体素子の電極面に対応する配線面及び外部への電極端子となる貫通配線を形成する。他方のセラミック基板には配線面を形成せず、セラミック基板と半導体素子を常温接合で接合してもよい。
又、本実施例では、電極面を研磨・平坦化して接合しているが、必ずしも平坦でなくてもよい。例えば、平坦化したセラミック基板に半導体素子を常温接合で接合する際に、接合面よりわずかに突出した電極部分を押しつぶして導通を確実とする方法を取ってもよい。
更に、本実施例では、半導体素子表面の全面又は略全面に電極面が形成される構成であるが、表面の全面を電極とする替わりに、表面の一部を電極としたり、或いは、表面の全面又は一部に多数の電極を形成したりする構成としてもよい(後述する図9(b)、(c)参照)。例えば、一方の面に、ゲート電極とエミッタ電極をそれぞれ複数形成し、他方の面に、コレクタ電極を複数形成する、若しくは、他方の面の全面若しくは略全面に、共通のコレクタ電極となる電極面を形成することが例示される。この場合でも、半導体素子は、電極以外の部分がセラミック基板と常温接合で直接接合されるため、強固な結合と高い放熱性を実現できる。又、この場合、セラミック基板には、半導体素子の電極パターンに対応した配線面を形成してよいし、電極に対応する位置に貫通電極のみ形成する構成としてもよい。又、半導体素子や絶縁基板に比して軟らかい材料で形成した電極面、配線面を圧接により押し潰して導通を形成する方法も取り得る。
加えて、本実施例では、外部電極端子となる貫通配線9、10、12を、セラミック基板7、8の厚さ方向に貫通して設けた構成であるが、このような貫通配線に替えて、配線回路層4、5、6と接続すると共に外部電極端子となる接続配線として、セラミック基板7、8の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、セラミック基板7、8の間の外周部分となる封止部材11から該配線を側面方向に貫通して形成するか、又は、セラミック基板7、8の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成し、セラミック基板7、8の少なくとも一方側から該配線を側面方向に貫通して形成してもよい。
図2は、本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の他の一例を示す構造図である。なお、実施例1(図1)に示す半導体素子モジュールと同等の構成には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図2(a)に示すように、本実施例の半導体素子モジュール21は、実施例1と略同等の構成を有するものであるが、IGBT2の表面に配置されたコレクタ電極面2c、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及びダイオード3の表面に配置された電極面3c、電極面3eに対応して形成されたセラミック基板7、8の配線回路層22、23、24が相違するものである。
配線回路層22、23(第2配線面)は、実施例1における配線回路層4、5と同様に、セラミック基板7の内側表面に、IGBT2のエミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及びダイオード3の電極面3eに対応した位置に、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g及び電極面3eに対応したパターンとして形成され、更に、セラミック基板7を貫通して設けられた貫通配線9、10と接続されている。又、配線回路層24(第1配線面)も、実施例1における配線回路層6と同様に、セラミック基板8の内側表面に、IGBT2のコレクタ電極面2c及びダイオード3の電極面3cに対応した位置に、コレクタ電極面2c及び電極面3cに対応したパターンとして形成され、更に、封止部材11、セラミック基板7を貫通して設けられた貫通配線12と接続されている。
ところが、本実施例においては、IGBT2、ダイオード3とセラミック基板7、8との膨張率差に起因する接合界面での応力を緩和するため、図2(b)に示すように、平坦な配線回路層に高アスペクト比の複数の溝部22a(23a、24a)を垂直に形成することにより、配線回路層22(23、24)の表面側に、直方体状、多角柱状又は円柱状の複数の微細な柱状電極22b(23b、24b)を形成して、四角形、多角形又は円形のドット状の柱状電極22b(23b、24b)の接合面を、IGBT2、ダイオード3の電極面と接合する構成である(IGBT2、ダイオード3の電極面の図示省略)。この柱状電極22b(23b、24b)は、その先端を平坦な所定の断面積とし、その長さを所定の長さとすることにより、その長手方向には電気的接続、熱的接続を確保すると共に、長手方向に垂直な方向(図2(b)中の水平方向)には弾性変形可能な構造である。従って、IGBT2、ダイオード3の配線として機能すると共に放熱のための熱伝導部材としての機能も果たし、更に、熱膨張によりIGBT2、ダイオード3の位置ずれが生じた場合には、凸部22b(23b、24b)が弾性変形して、電気的接続、熱的接続を損なうことなく、応力を緩和する構造である。
又、配線回路層22(23、24)の構造としては、図3(a)に示す配線回路層31のように、切頭型の四角錐状、切頭型の多角錐状又は切頭型の円錐状(台形回転体状)の構造としてもよい。すなわち、平坦な配線回路層に高アスペクト比の複数の溝部31aをテーパ状に形成することにより、配線回路層31の表面に複数の切頭型の四角錐状、切頭型の多角錐状又は切頭型の円錐状の柱状電極31bを形成して、四角形、多角形又は円形のドット状の柱状電極31bの接合面を、IGBT2、ダイオード3の電極面と接合する構成である(IGBT2、ダイオード3の電極面の図示省略)。この柱状電極31bも、その先端を平坦な所定の断面積とし、その長さを所定の長さとすることにより、その長手方向には電気的接続、熱的接続を確保すると共に、長手方向に垂直な方向(図3(a)中の水平方向)には弾性変形可能な構造である。従って、IGBT2、ダイオード3の配線として機能すると共に放熱のための熱伝導部材としての機能も果たし、更に、熱膨張によりIGBT2、ダイオード3の位置ずれが生じた場合には、柱状電極31bが弾性変形して、電気的接続、熱的接続を損なうことなく、応力を緩和する構造である。
ここで、上記構造の配線回路層31における弾性変形時の状態を説明する。
IGBT2、ダイオード3は、使用の際に発熱し、その発熱により、基板自体が熱膨張し、位置ずれが生じる。特に出力の大きいIGBT2、ダイオード3では、熱膨張による位置ずれが大きく、従来のモジュール構造においては、その位置ずれに対応することができず、電気的接続や熱的接続が損なわれて、その信頼性、寿命に大きな影響があった。例えば、半導体素子の大きさを10mm角とし、発熱による温度上昇を500℃とし、半導体素子の基板を構成するSiの熱膨張係数を約3.5×10-6/K、電極面、配線回路層を構成するCuの熱膨張係数を約17×10-6/K、セラミック基板を構成するAlNの熱膨張係数を約5×10-6/Kとして、最大の位置ずれ量を求めてみると、Si−AlN界面では約7.5μmであり、Si−Cu界面では約65μmであり、Si−Cu界面では大きな位置ずれが発生することが予想される。
一方、本実施例においては、IGBT2、ダイオード3の基板が熱膨張し、その熱膨張による位置ずれがあっても、上記構造の配線回路層22、23、24、31を用いることにより、柱状電極22b、23b、24b、31bが弾性変形して、その位置ずれに対応することができるため、電気的接続や熱的接続を損なうことはなく、その信頼性、寿命を確保することができる。
なお、図3(a)に示す配線回路層31に限らず、図3(b)に示すように、溝部32aを介して各々独立した複数の錐状の柱状電極32bからなる配線回路層32を用いたり、図3(c)に示すように、溝部33aを介して各々独立した複数の錐状の柱状電極33b、33cからなり、隣り合う柱状電極33b、33cの頂部側が互いに異なる方向となる配線回路層33を用いたりしてもよい。又、図3(b)に示す配線回路層32の錐状の柱状電極32bの頂部を逆にしてもよいし、更に、図2(b)に示す配線回路層22、23、24の柱状電極22b、23b、24bも、溝部22a、23a、24aを介して各々独立した柱状電極の構造としてもよい。
又、図2(b)、図3(a)〜(c)に示すような柱状電極構造において、その接合部周縁の肩部分は、接合対象面に対して、略直角であるか所定の傾斜角を有している。例えば、図2(b)においては、柱状電極22b(23b、24b)のIGBT2、ダイオード3側の接合部周縁の肩部分は、接合対象となるIGBT2、ダイオード3の電極面に対して、略直角となっている。このような構成であっても、応力の緩和は十分であるが、図2(c)に例示するように、柱状電極22b(23b、24b)の接合部周縁の肩部分を、所定曲率の丸みを設けた形状(所謂、Rを設けた形状)とすることにより、更なる応力の緩和が可能である。この場合、柱状電極22b(23b、24b)において、そのIGBT2、ダイオード3の電極面側の接合部周縁の肩部分にRを設けてもよいし、又、そのセラミック基板7、8の配線面側の接合部周縁の肩部分にRを設けるようにしてもよい。
柱状電極自体は、後述する実施例4で述べるように、レーザや電子線等によるエッチング或いはモールド押圧によるインプリンティング等の微細加工技術を用いるが、柱状電極の接合部周縁の肩部分にRを形成する場合には、柱状電極の形成中若しくは柱状電極を一旦形成した後、レーザや電子線の熱により、柱状電極の接合部周縁の肩部分にRを形成したり、柱状電極の形成の際、Rが形成された押型を用いたインプリンティングにより、柱状電極の接合部周縁の肩部分にRを形成したりすればよい。
又、本実施例において、溝部22a、23a、24a、31aは、実施例1における符号13の部分と同様に、真空状態若しくは不活性ガスを密封した状態としてもよいし、熱伝導性の向上を考慮して、シリコングリス等の樹脂等の充填剤を封入してもよい。
図4は、本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の他の一例を示す構造図である。なお、実施例1、2(図1、2)に示す半導体素子モジュールと同等の構成には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例の半導体素子モジュールは、実施例1、2(図1、2)に示した半導体素子モジュール1、21のセラミック基板8に、放熱性のよい金属製の放熱フィン41(冷却手段)を、常温接合法により直接接合したものである。
具体的には、半導体素子モジュール1、21のセラミック基板8及び放熱フィン41の接合面を、イオンビーム照射等の物理スパッタで活性化させ、常温において、互いに圧接して、直接接合させている。なお、冷却手段としては、例えば、放熱フィンでもよいが、例えば、水等の冷却材を流動させる流路を設けた冷却モジュール等でもよいし、又、基板自身に流路等を形成することにより、基板自身に予め冷却モジュールを組み込んだ構造としてもよい。
実施例1、2で説明したように、本発明においては、内部に配置するIGBT2、ダイオード3への配線が、一方のセラミック基板7側に設けた貫通配線9、10、12により構成できるため、他方側のセラミック基板8へは放熱フィン41等の冷却手段を接合することが可能である。更に、常温接合法により、中間材を用いることなく、セラミック基板8と放熱フィン41との間を直接接合するので、物理的接合強度が高くなると共に熱的接続も高くなり、セラミック基板8と放熱フィン41との間での高い熱伝導性を得ることができる。
又、常温接合法による接合プロセスは、前述したように、常温で行うため、モジュールへの熱の影響を生ずることはなく、熱応力が発生することはない。又、異種材料同士を接合する場合でも、強固な接合が可能である。なお、接合する材料によっては、接合を補助する中間材が必要な場合があるが、この場合でも、物理的接合強度が高くなると共に熱的接続も高くなり、セラミック基板8と放熱フィン41との間での高い熱伝導性を得ることができる。
なお、本実施例においては、厚さ方向に貫通する貫通配線が配置されていないセラミック基板8の外面に放熱フィン41を設けた構成であるが、逆に、セラミクス基板8側のみに貫通配線を配置する場合には、厚さ方向に貫通する貫通配線が配置されていないセラミック基板7の外面に放熱フィン41を設けてもよい。又、このような貫通配線に替えて、セラミック基板7、8の側面方向に引き出す接続配線を設けた場合には、セラミック基板7、8のいずれにも貫通配線が存在しないため、セラミック基板7、8の外面両方に放熱フィン41を取り付けてもよい。
次に、実施例1、2(図1、2等)に示した半導体素子モジュール1、21の製造方法を図5〜図8を用いて説明する。ここで、図5は、実施例1、2に示す半導体素子モジュール1、21を構成する各部材を分解して示し、その製造方法の概略を説明する図であり、図6〜8は、その製造方法の詳細な製造手順を説明する図である。従って、図5を参照しながら、各製造手順を説明する。なお、実施例1、2に示す半導体素子モジュール1、21と同等の構成には同じ符号を付している。
(1)各部材の作製
予め、IGBT2、ダイオード3、セラミック基板7、セラミック基板8、封止部材11を各々作製しておく。
IGBT2、ダイオード3は、通常の半導体プロセスを用いて、半導体基板上に少なくとも1つ以上のトランジスタ構造、ダイオード構造が形成されると共に、半導体基板の両面の表面には、トランジスタ構造、ダイオード構造に接続される電極面(コレクタ電極面2c、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g、電極面3c、電極面3e)が形成される。これらの電極面は、できるだけ大きな面積を有するように形成されており、例えば、コレクタ電極面2c、電極面3cは、IGBT2、ダイオード3の一方側の面の全面に形成されており、又、電極面3eは、ダイオード3の他方側の面の全面に形成されている。なお、IGBT2の他方側の面に形成されるエミッタ電極面2e、ゲート電極面2gも、互いの絶縁状態を確保しつつ、できるだけ大きな面積を有するように形成する。これらの電極面は、電気的接続を確保するだけでなく、熱的接続も確保するものであり、IGBT2、ダイオード3における発熱を伝熱する機能を兼ねる。
なお、表面の一部を電極としたり、或いは、表面の全面又は一部に多数の電極を形成したりする構成の場合(後述する図9(b)、(c)参照)には、セラミック基板には、半導体素子の電極パターンに対応した配線面を形成したり、電極に対応する位置に貫通電極のみ形成したりする。この場合でも、半導体素子は、電極以外の部分がセラミック基板と常温接合で直接接合されるため、強固な結合と高い放熱性を実現できる。
又、セラミック基板7、セラミック基板8は、通常のセラミックの製造プロセスを用いて、平板状に形成される。そして、セラミック基板7及びセラミック基板8の一方側の面(モジュール化後、内側になる面)の表面には、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応する位置に、配線回路層4、5、6(又は配線回路層22、23、24)が各々形成されると共に、配線回路層4、5、6(又は配線回路層22、23、24)と接続される貫通配線9、10、12がセラミック基板7を貫通して形成される。つまり、配線回路層4、5、6(又は配線回路層22、23、24)は、モジュール化した際、IGBT2、ダイオード3の電極面と貫通配線9、10、12とが各々導通されるように、パターン化されている。又、モジュール内部を封止するための封止部材11も、通常のセラミックの製造プロセスを用いて、中空の平板状に形成される。封止部材11にも、配線回路層6(24)と接続される貫通配線12が、封止部材11自体を貫通して形成される。
配線回路層4、5は、例えば、図6(a)に示すように、成膜プロセスにより配線回路層4a、5aをセラミック基板7の表面に直接形成する。成膜プロセスとしては、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)、めっき、スパッタ等の一般的な成膜プロセスを用いる。更に詳細には、セラミック基板7の表面の全面に成膜した後、エッチング等によりその一部を除去し、パターン化して、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応する配線回路層4a、5aを形成してもよいし、又は、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応する配線回路層4a、5aを、マスキングにより各々選択的に形成して、パターン化してもよい。
或いは、配線回路層4、5は、例えば、図6(b)に示すように、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応する配線回路層4b、5bを、別途、金属箔によりパターン化して形成しておき、金属箔の配線回路層4b、5bを、セラミック基板7の表面に常温接合法により接合してもよいし、又は、セラミック基板7の表面全面に、金属箔を常温接合法により接合した後、エッチング等によりその一部を除去し、パターン化して、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応する配線回路層4b、5bを形成してもよい。なお、金属箔をセラミック基板7に接合する際、この間の接合強度を向上させたい場合には、金属箔とセラミック基板7との間に中間層7aを形成すればよい。中間層の材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)等の金属が例示される。
セラミック基板8の配線回路層6も、上記配線回路層4、5と同様に作製すればよいが、配線回路層6は、配線回路層4、5のように、IGBT2、ダイオード3の電極面に対応してパターン化する必要がないため、セラミック基板8の略全面に、成膜プロセスにより配線回路層6を形成してもよいし、配線回路層6となる金属箔を別途作製し、その金属箔をセラミック基板8の表面全面に、常温接合により接合して形成してもよい。
なお、実施例2に示した配線回路層22、23、24、31を形成する場合には、セラミック基板7、8上に形成した平坦な配線回路層に対して、厚さ方向に高アスペクト比の垂直溝を複数形成して、複数の微細な柱状電極構造に形成すればよい。例えば、上記配線回路層4a、5a、9aに加工を施す場合には、図6(c)に示すように、レーザや電子線51等によるエッチング或いはモールド押圧によるインプリンティング等の微細加工技術を用いて、厚さ10〜100μmの平坦な配線回路層に、高アスペクト比の微細な垂直溝を複数形成して、複数の微細な柱状電極構造に形成すればよい。
又、例えば、上記配線回路層4b、5b、9bのように金属箔を用いる場合には、予め、金属箔に高アスペクト比の微細な垂直溝を複数形成しておき、この金属箔をセラミック基板7、8側に常温接合法により接合することにより、複数の微細な柱状電極構造に形成すればよい。更には、押し出し加工や特定範囲に金属膜を選択的に成長させることにより、複数の微細な柱状電極構造とすることもできる。加えて、複数の微細な柱状電極構造自体を、常温接合法による積層により形成してもよい。
なお、上記柱状電極構造の配線回路層22、23、24、31は、使用状況(例えば、使用温度、電極材料等)に応じて、変形可能な形状、望ましくは、弾性変形可能な形状、サイズに適宜形成することが望ましい。又、上記柱状電極構造のアスペクト比は、5:1以上、望ましくは、10:1以上とすることが望ましい。
上記柱状電極構造の配線回路層22、23、24、31を用いることにより、発熱時における応力を緩和すると共に、配線回路層22、23、24、31の確実な電気的接続、熱的接続を確保することが可能である。
作製されたIGBT2、ダイオード3、セラミック基板7、セラミック基板8、封止部材11は、常温接合法により接合する際、より確実に、より強い接合とするため、各々の接合面の研磨、平坦化が行われる。具体的には、IGBT2ではコレクタ電極面2c、エミッタ電極面2e、ゲート電極面2gを含む素子表面、ダイオード3では電極面3c、電極面3eを含む素子表面、セラミック基板7では配線回路層4、5、セラミック基板8では配線回路層6等の表面の研磨、平坦化が、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polish)装置52により行われる(図6(d)参照)。これらの研磨、平坦化は、例えば、CMP等の化学的機械的加工法やバックグラインダ等の機械的研削加工法を用いて行う。なお、常温接合法における接合強度は、接合面の表面粗さに影響されるため、好ましくは、CMP等により、表面をできるだけ滑らかに平坦化することが望ましく、このことにより、接合境界にボイドが存在せず、より強い接合強度を得ることができる。
(2)各部材同士の接合
作製され、接合面が研磨、平坦化されたIGBT2、ダイオード3、セラミック基板7、セラミック基板8、封止部材11を各々接合する際には、以下の手順により行う。
(2I)IGBT2、ダイオード3とセラミック基板8との接合
作製され、接合面が研磨、平坦化されたIGBT2、ダイオード3とセラミック基板8を接合する際には、常温接合を行う加工装置の真空チャンバ内に、これらの部材を設置し、図7(a)に示すように、最初に、アルゴンイオンビーム53等の物理スパッタリング等により、これらの接合面を清浄にすると共に、活性化する活性化処理を行う。
具体的には、高真空中において、物理スパッタリング等により、接合面に形成されている不活性層(例えば、表面に付着している不純物、材料が変成した生成物、酸素などにより結合手が終端され反応活性に乏しい状態となっている材料最表面層等)を除去し、接合面表面を清浄にすると共に接合面表面にダングリングボンドが存在する状態、つまり、接合面表面に活性な表面が露出された活性化状態とする。物理スパッタリングの手段としては、不活性原子(例えば、アルゴン等)のイオンビーム、高速中性原子ビーム(Fast Atom Beam : FAB)、プラズマ等が用いられる。なお、予め、IGBT2、ダイオード3とセラミック基板8を対向する位置に配置し、同時に表面を物理スパッタリングして、活性化処理を行ってもよい。
そして、活性化した接合面同士を対向させ、相互の位置を調整した後、図5のステップS1、図7(b)に示すように、互いに接触させ、荷重Fを印加して圧接する。表面活性化により接合面にはダングリングボンドが形成されており、圧接によりダングリングボンドが結合を形成する。これによりIGBT2の電極面2c及びダイオード3の電極面3cが、セラミック基板8の回路配線層6に常温接合により強固に接合されて、電気的導通及び熱的導通が形成される。このような常温接合法においては、接合面同士が互いのダングリングボンド同士で結合を行なうことになり、強い結合強度を得ることが可能となる。又、室温において接合させるため、熱による歪みもない。
(2II)セラミック基板8と封止部材11との接合
次に、IGBT2、ダイオード3が接合されたセラミック基板8と封止部材11を接合する際にも、上記(2I)と同様に、真空チャンバにおいて、これらの部材の接合面の活性化処理を行い、活性化した接合面同士を対向させ、相互の位置を調整した後、互いに接触させ、荷重を印加して圧接する(図5のステップS2、図8(a))。このことにより、セラミック基板8と封止部材11が常温接合により強固に接合される。このとき、封止部材11に設けられた貫通配線12も、セラミック基板8の回路配線層6に強固に接合されて、電気的導通及び熱的導通が形成される。この封止部材11は、後述するセラミック基板7を接合することにより、モジュール内部を封止することになり、IGBT2、ダイオード3の封止と保護の機能を担うことになる。なお、予め、セラミック基板8の外縁部に、封止部材11と同じように、モジュール内部を封止する機能を持つ外周壁を形成しておき、この外周壁の内側にIGBT2、ダイオード3を接合するようにしてもよい。
(2III)IGBT2、ダイオード3、封止部材11とセラミック基板7との接合
最後に、セラミック基板8に接合されたIGBT2、ダイオード3、封止部材11と、セラミック基板7とを接合する際にも、上記(2I)と同様に、真空チャンバにおいて、これらの部材の接合面の活性化処理を行い、活性化した接合面同士を対向させ、相互の位置を調整した後、互いに接触させ、荷重を印加して圧接する(図5のステップS3、図8(b))。このことにより、セラミック基板7と封止部材11(又は外周壁)が常温接合により強固に接合されると共に、IGBT2のエミッタ電極面2e、ゲート電極面2g、ダイオード3の電極面3eが、これらの電極面に対応して、パターニングされたセラミック基板7の回路配線層4、5に強固に接合されて、電気的導通及び熱的導通が形成される。
モジュール内部を真空封止する場合には、封止部材11の常温接合法による接合が真空雰囲気下で行われるため、封止部材11(又は、外周壁)自体が気密の機能を担い、上記(2III)での接合後、モジュール内部は自然に真空封止されることになる。又、モジュール内部を樹脂で封止する場合には、予め、セラミック基板7、8に、所定の導入孔を設けておき、上記接合後、流動性の絶縁性樹脂を圧入若しくは真空吸引することにより、導入孔からモジュール内部の空間に樹脂を導入して、モジュール内部を樹脂で封止する。
以上の製造手順より、IGBT2、ダイオード3が、セラミック基板7、8内部に実装されて、本発明に係る半導体素子モジュール1、21が作製されることになる。
なお、本実施例においては、上述したように、一例として、(2I)IGBT2、ダイオード3とセラミック基板8との接合(コレクタ電極等の接合、実装)→(2II)セラミック基板8と封止部材11との接合(封止部分の形成)→(2III)IGBT2、ダイオード3、封止部材11とセラミック基板7との接合(エミッタ電極、ゲート電極等の接合、実装)の順に行った製造手順を説明しているが、本発明においては、必ずしも、この順にする必要はなく、例えば、(2I)と(2III)を入れ替えた順にしてもよい。更に、モジュール化後、図4に示すように、セラミック基板8側に放熱フィン41を、同じく、常温接合法により接合してもよい。
このように、本発明に係る半導体素子モジュールの製造方法は、セラミック基板7、8の平坦な回路配線層4、5、6(又は配線回路層22、23、24)に、IGBT2、ダイオード3の平坦な電極面を平面的に接合するだけで、配線工程及び実装工程が完了するので、従来と比較して、モジュールの製造工程も大幅に簡略化でき、必要な構成部品点数も少なくて済み、プロセスコストの大幅な低減が可能となる。
なお、IGBT2、ダイオード3等の半導体素子(図9では、一例として、IGBT2を例にとって説明する。)の電極面の配置例としては、図9(a)〜図9(d)に示すような構成が例示される。具体的には、IGBT2の一方側の面のみの全面に渡って、全ての電極面(エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g、コレクタ電極2c)ができるだけ大きな面積になるように配置したり(図9(a)参照)、同じく、IGBT2の一方側の面に、全ての電極面(エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g、コレクタ電極2c)を各々複数個配置したり(図9(b)参照)、同じく、IGBT2の一方側の面に、全ての電極面(エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g、コレクタ電極2c)を、その面の一部の面積となるように配置したりしてもよい(図9(c)参照)。又、IGBT2の両面に、上記配置例と同じパターンの電極面を形成したり、更に、一部の電極面(エミッタ電極面2e、ゲート電極面2g)をIGBT2の一方側の面に各々複数個配置し、残りの電極面(コレクタ電極2c)をIGBT2の他方側の面に複数個形成したりしてもよい(図9(d)参照)。このような場合、セラミクス基板側には、半導体素子の電極パターンに対応した配線面を形成したり、電極面に対応する位置に貫通電極のみ形成したりすればよい。
本発明は、出力が大きく、発熱量も大きいパワートランジスタ等の半導体素子を、1つのパッケージに複数集積した半導体素子モジュール及びその製造方法に好適なものである。このような半導体素子モジュールは、電気自動車等のモータモジュールにも適用可能である。
本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の一例(実施例1)を示す断面図である。 本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の他の一例(実施例2)を示す断面図である。 実施例2に示した半導体素子モジュールの変形例を示す断面図である。 本発明に係る半導体素子モジュールの実施形態の他の一例(実施例3)を示す構成図である。 実施例1、2に示した半導体素子モジュールの製造方法の概略を説明する図である。 実施例1、2に示した半導体素子モジュールの製造方法を詳細に説明する図である。 実施例1、2に示した半導体素子モジュールの製造方法を詳細に説明する図である。 実施例1、2に示した半導体素子モジュールの製造方法を詳細に説明する図である。 本発明に係る半導体素子モジュールに用いる半導体素子において、その電極面の配置例のいくつかを示す図である。
符号の説明
1、21 半導体素子モジュール
2 IGBT(半導体素子)
2c、2e、2g 電極面
3 ダイオード(半導体素子)
3c、3e 電極面
4、5、6 配線回路層
7、8 セラミック基板
9、10、12 貫通配線
11 封止部材
13 樹脂
22、23、24、31 配線回路層
41 放熱フィン

Claims (28)

  1. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  2. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  3. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  4. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の一部に形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  5. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  6. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の一方側の表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  7. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して形成されたものであり、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  8. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面に渡って形成された複数の電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された第1配線面を有し、
    前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された第2配線面を有し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方は、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線を有し、
    前記接続配線は、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成されて、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を側面方向に貫通するもの、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出されて形成された溝に形成されて、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方を側面方向に貫通するものであり、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の半導体素子モジュールにおいて、
    前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つは、表面を平坦に形成されたものであることを特徴とする半導体素子モジュール。
  10. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の半導体素子モジュールにおいて、
    前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つは、金属からなることを特徴とする半導体素子モジュール。
  11. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板の外周部分を封止部材により封止する半導体素子モジュールにおいて、
    前記半導体素子は、該半導体素子の両表面の全面又は略全面に形成された金属製の平坦な電極面を有し、
    前記第1絶縁基板は、前記半導体素子の一方側の電極面に対応して該第1絶縁基板の一方側の面に形成された金属製の平坦な第1配線面を有し、
    前記封止部材は、前記第1配線面と接続されると共に該封止部材を貫通して設けられた金属製の第1貫通配線とを有し、
    前記第2絶縁基板は、前記半導体素子の他方側の電極面に対応して該第2絶縁基板の一方側の面に形成された金属製の平坦な第2配線面と、前記第2配線面と接続されると共に該第2絶縁基板を貫通して設けられた金属製の第2貫通配線と、前記第1貫通配線と接続されると共に該第2絶縁基板を貫通して設けられた金属製の第3貫通配線とを有し、
    前記第1絶縁基板と前記封止部材とを、常温接合法を用いて接合して、前記第1配線面と前記第1貫通配線とを接合すると共に、前記半導体素子の電極面と前記第1配線面及び前記第2配線面とを、常温接合法を用いて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  12. 請求項乃至請求項11のいずれかに記載の半導体素子モジュールにおいて、
    前記第1配線面、前記第2配線面又は前記半導体素子の電極面の少なくとも一つの表面に、変形可能な微細な複数の柱状電極を設け、常温接合法を用いて、前記複数の柱状電極を介して、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と前記半導体素子の電極面とを接合したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  13. 請求項12のいずれかに記載の半導体素子モジュールにおいて、
    前記柱状電極の前記第1配線面側、前記第2配線面側又は前記半導体素子の電極面側の少なくとも一つの接合部周縁の肩部分に丸みを形成したことを特徴とする半導体素子モジュール。
  14. 請求項乃至請求項13のいずれかに記載の半導体素子モジュールにおいて、
    前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板、又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板に厚さ方向に貫通する配線が配置されていない場合、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方の外側の面に、常温接合法を用いて、該半導体素子モジュールを冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする半導体素子モジュール。
  15. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の一方側の表面の一部に、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  16. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の一方側の表面の一部に、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  17. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の両表面の一部に、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  18. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の両表面の一部に、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
    前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを対面させて、前記半導体素子の一方側の表面と前記第1絶縁基板とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを対面させて、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  19. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の一方側の表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  20. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の一方側の表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第1配線面と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
    前記半導体素子の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の表面と前記第2絶縁基板とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  21. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の両表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
    前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方に、前記第1配線面又は前記第2配線面と接続されると共に前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板を厚さ方向に貫通して外部と接続可能な接続配線を形成し、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  22. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分を封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の両表面の全面に渡って、複数の電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の前記電極面に対応する第1配線面を形成し、
    前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の前記電極面に対応する第2配線面を形成し、
    前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と接続されると共に外部と接続可能な接続配線として、
    前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して配線を形成し、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との間の外周部分から該配線を側面方向に貫通して形成するか、
    又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方の表面に側面方向に引き出して溝を形成すると共に該溝に配線を形成して、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板の少なくとも一方から該配線を側面方向に貫通して形成し、
    前記半導体素子の一方側の前記電極面と前記第1配線面とを、常温接合法を用いて接合すると共に、前記半導体素子の他方側の前記電極面と前記第2配線面とを、常温接合法にて接合することにより、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  23. 請求項15乃至請求項22のいずれかに記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つの表面を平坦に形成することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  24. 請求項15乃至請求項23のいずれかに記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記電極面、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも1つを金属から構成することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  25. 少なくとも1つ以上の半導体素子を高熱伝導性の第1絶縁基板と高熱伝導性の第2絶縁基板との間に挟み込み、前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板の外周部分を封止部材により封止する半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記半導体素子の両表面の全面又は略全面に、金属製の平坦な電極面を形成し、
    前記第1絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の一方側の電極面に対応する金属製の平坦な第1配線面を形成し、
    前記封止部材を貫通して、前記第1配線面と接続される金属製の第1貫通配線を形成し、
    前記第2絶縁基板の一方側の面に、前記半導体素子の他方側の電極面に対応する金属製の平坦な第2配線面を形成すると共に、前記第2絶縁基板を貫通して、前記第2配線面と接続される金属製の第2貫通配線と、前記第2絶縁基板を貫通して、前記第1貫通配線と接続される金属製の第3貫通配線とを形成し、
    前記第1絶縁基板と前記封止部材とを、常温接合法を用いて接合して、前記第1配線面と前記第1貫通配線とを接合すると共に、前記半導体素子の電極面と前記第1配線面及び前記第2配線面とを、常温接合法を用いて接合して、前記半導体素子を前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板に実装することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  26. 請求項19乃至請求項25のいずれかに記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記第1配線面、前記第2配線面又は前記半導体素子の電極面の少なくとも一つの表面に、変形可能な微細な複数の柱状電極を形成すると共に、常温接合法を用いて、前記複数の柱状電極を介して、前記第1配線面又は前記第2配線面の少なくとも一方と、前記半導体素子の電極面とを接合することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  27. 請求項26に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
    前記柱状電極の前記第1配線面側、前記第2配線面側又は前記半導体素子の電極面側の少なくとも一つの接合部周縁の肩部分に丸みを形成することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
  28. 請求項15又は請求項27に記載の半導体素子モジュールの製造方法において、
    更に、前記第1絶縁基板及び前記第2絶縁基板、又は、前記第1絶縁基板若しくは前記第2絶縁基板に厚さ方向に貫通する配線が配置されていない場合、前記第1絶縁基板又は前記第2絶縁基板の少なくとも一方の外側の面に、常温接合法を用いて、該半導体素子モジュールを冷却する冷却手段を接合することを特徴とする半導体素子モジュールの製造方法。
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