JP5010200B2 - コルゲート管用差込み継手 - Google Patents

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Description

本発明は、蛇腹状のコルゲート管をガス配管等に接続するための差込み継手に関し、特には、簡単な作業でコルゲート管を強固に接続することができ、良好な接続状態であることを確認しやすいように改良されたコルゲート管用差込み継手に関する。
図21は、建物のガス配管の例を模式的に示す図である。
この配管例においては、建物100の外にガスメータ110が設置されており、ガスメータ110から建物100側に向かって延び出したガス配管(鋼管)103の途中に接続部(チー)103aが設けられている。この接続部103aには、差込み継手101を介してコルゲート管T(詳細は図2を参照して後述する)の端部が接続されている。コルゲート管Tの反対側の端部は、ガスコンセント105に繋がっている。このガスコンセント105には、例えばゴム管106を通じてガスストーブ等のガス機器107が接続され、これにより該ガス機器107にガスが供給されるようになっている。
この種のコルゲート管用差込み継手101としては、本出願人等により出願された特許文献1に係るものがある。同文献記載の差込み継手は、コルゲート管を挿入するための内孔が形成された筒状の継手本体と、その内部に配置された筒状のパッキンと、継手本体の開口部側に設けられて該パッキンと一体に継手本体内へとスライド可能なナット部材と、を備えている。また、継手本体内には、上記コルゲート管の径方向に拡縮変形して該コルゲート管外周の環状凹部に係合するリテーナが収容されている。
このように構成された特許文献1の差込み継手によれば、コルゲート管を継手本体内に挿入する際にリテーナがパッキンに押されて収縮することにより、コルゲート管の端部が継手本体内で固定されるようになっている。
特開2003−28363号公報
上記特許文献1記載の従来の差込み継手においても、比較的簡単な作業でコルゲート管の接続を行うことができる。しかしながら、この種の差込み継手においては、コルゲート管を筒状本体内により強固に固定することができると共に、接続状態が良好であることを確認し易い構成となっていることが望ましく、この点、更なる改良の余地が残されている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な作業でコルゲート管を強固に接続することができ、良好な接続状態であることを確認しやすいように改良されたコルゲート管用差込み継手を提供することにある。
上記目的を達成するための、本発明のコルゲート管用差込み継手は、 蛇腹状のコルゲート管をガス配管に接続するための継手であって、 前記コルゲート管が挿入される内孔を有する筒状の継手本体と、 前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の外周面に密着する気密パッキンと、 前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の環状凹部に係合する爪、及び、前記内孔手前側に行くほど内側にすぼまるように形成された外周テーパ面、を有するリテーナと、 前記継手本体の内孔内で奥方向にスライド可能であるとともに、前記リテーナ外周テーパ面に押し当たる内周テーパ面を有するリテーナ押しスリーブと、 前記内孔内に挿入された前記コルゲート管の挿入側端部が当接する受け部、及び、前記リテーナ押しスリーブに係合するスリーブ係合部を有するけん引部材と、を備え、 前記コルゲート管を前記継手内に押し込み、前記コルゲート管の挿入側端部に当接した前記けん引部材が、前記コルゲート管が挿入される前記継手の内孔手前部分にスライド可能に配置された前記リテーナ押しスリーブをスライドさせることによって、前記コルゲート管端部が前記継手から抜き出し不能に固定されることを特徴とする。
本発明に関連するコルゲート管用差込み継手は、外周に環状の凹凸が形成されたコルゲート管が挿入される内孔を有する筒状の継手本体と、前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の外周面に密着する気密パッキンと、前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の環状凹部に係合する爪を有するリテーナと、前記継手本体の内孔内で奥方向にスライドして前記リテーナを押し、それにより該リテーナの前記爪が前記コルゲート管の環状凹部に係合するリテーナ押しスリーブと、前記内孔内に挿入された前記コルゲート管の挿入側端部が当接する受け部、及び、前記リテーナ押しスリーブに係合するスリーブ係合部を有するけん引部材と、を備え、前記内孔内への前記コルゲート管の挿入に応じて、前記けん引部材が前記継手本体の内孔奥方向に移動し、それと共に前記リテーナ押しスリーブが該けん引部材に引かれて同方向に移動することを特徴とする。
上記本発明に関連するコルゲート管用差込み継手を使用するにあたっては、まず、コルゲート管の端部を継手本体内に挿入し、該コルゲート管の挿入側端部を、継手本体内の奥側に位置しているけん引部材の受け部に押し当てる。コルゲート管をさらに押し込むと、それに合わせて、けん引部材が押されて内孔奥方向に移動する。ここで、けん引部材は、そのスリーブ係合部を介してリテーナ押しスリーブに連結されているので、このけん引部材の移動と共にリテーナ押しスリーブが継手本体内に引き込まれる。リテーナ押しスリーブが最終位置まで引き込まれると(押し込まれると)、リテーナの爪がコルゲート管外周の環状凹部に係合する。以上一連の動作により、コルゲート管の端部が、継手本体から抜き出し不能に固定されることとなる。
なお、リテーナとリテーナ押しスリーブの具体的な構成としては、一例として、リテーナとリテーナ押しスリーブのそれぞれにテーパを設け、該テーパ同士が係合摺動することで、リテーナの爪が縮径方向に移動するものとすることができる。
上記一連の動作において、本発明の差込み継手によれば、コルゲート管を継手本体内に押し込んだ際に、継手本体内のけん引部材が内孔奥方向に移動し、それと共にリテーナ押しスリーブが継手本体内に引き込まれるようになっている。すなわち、リテーナ押しスリーブの継手本体内への入り具合を見れば、コルゲート管が継手本体の奥(最終的な固定が行われる位置に限らず、それより手前の所定位置も含む)まで入ったかどうかを知ることができる。コルゲート管が継手本体の奥までしっかりと挿入されていない場合、それに起因して接続不良が生じるおそれもあるが、本発明の差込み継手によれば、その不良を防ぐための確認を行い易いという利点がある。
上記本発明の差込み継手において、前記けん引部材は、前記気密パッキンの外周と前記継手本体の内周との間に挟まれる円筒部を有するものであって、該円筒部の手前側に前記スリーブ係合部が形成されていると共に、該円筒部の奥側に、該円筒部の開口に張り出すように前記受け部が形成され、前記コルゲート管の挿入に応じて該けん引部材が前記内孔奥方向に移動する際に、該けん引部材の円筒部の内周が前記気密パッキンの外周を摺動しながら移動するものとすることができる。
この構成によれば、コルゲート管を挿入する際、けん引部材内の気密パッキン自体は内孔奥方向に移動せず、けん引部材のみが奥側に移動することとなる。本発明の構成では、この、継手本体内で動かない気密パッキンの上端面(継手本体の開口側端面)にリテーナの爪を押し当てることで爪をすぼませることができる。仮に、気密パッキンが軸方向に移動可能な場合、コルゲート管が継手本体内の所定位置に達しないうちに気密パッキン及びけん引部材が移動し、それに伴ってリテーナ押しスリーブが移動完了し、リテーナの爪が所望の位置に係合しないおそれがある。これに対して本発明の構成によれば、コルゲート管を内孔奥まで挿入していく際に気密パッキンが動かないので、コルゲート管の挿入に応じて内孔奥側に移動するリテーナが同気密パッキンに良好に当接し、その爪を確実にコルゲート環状凹部に係合させることができる。
上記本発明の差込み継手においては、前記気密パッキンが、前記継手本体の内孔において前記リテーナの奥側に配置されており、さらに、該気密パッキンの奥に配置された略筒状の耐火パッキンを備え、該耐火パッキンは、前記けん引部材の円筒部内に収容される基部と、該基部から、前記内孔奥方向に延び出した脚部とを有し、前記脚部が、前記けん引部材の前記受け部近傍に形成された空隙部を通って該けん引部材より奥に延び出して、その先端が前記継手本体の内周面の段部端面に当接していることが好ましい。具体的には、上記受け部は、けん引部材の円筒部下端から内側に向かって延び出した片持ち梁状の複数の支持片とすることができ、前記空隙部が該支持片同士の間に形成されるものであってもよい。
上記構成によれば、前記コルゲート管の挿入に応じて該けん引部材が前記内孔奥方向に移動するためのスペースと、継手本体内における耐火パッキンのためのスペースとを十分に確保することができる(詳細は図面を参照して後述する)。
なお、耐火パッキンは、火災などの際に、加熱されて高温となり、膨張するものである。このような耐火パッキンが設けられていることにより、火災時に、仮に気密パッキンが焼失したとしても、耐火パッキンにより一定程度のガス封止性が保たれる。
上記本発明の差込み継手においては、また、けん引部材の前記各スリーブ係合部は、前記円筒部の手前側端部から前記内孔の手前側にまっすぐに延び出した立上り部と、該立上り部の先端において、前記内孔の径方向内側に向かってせり出した引掛け部と、を有するものとすることができる。このような構成によれば、スリーブ係合部の該引掛け部を、リテーナ押しスリーブ外周に形成した溝に引っ掛けて、けん引部材とリテーナ押しスリーブとの連結を行うことができる。また、スリーブ係合部が比較的簡単な構造であるので、形成し易いという利点もある。
上記本発明の差込み継手においては、また、前記リテーナ押しスリーブが最終挿入位置まで押し込まれた状態で、前記けん引部材の受け部と、前記内孔内の段部端面との間に隙間が確保されていることことが好ましい。このような構成によれば、コルゲート管の寸法公差が少々大きくても、リテーナの爪の差込み不足が起こらないという利点がある。
上記本発明の差込み継手においては、また、前記リテーナ押しスリーブが、手前側の大径部と奥側の筒状挿入部とを有し、該筒状挿入部の外周と、前記継手本体内周との間に、前記リテーナ押しスリーブと前記継手本体とを固定するためのストッパリングが介装されていると共に、該大径部と前記継手本体との間に挟まるように、取外し可能な位置決めカラーが装着されており、該位置決めカラーによって、前記リテーナ押しスリーブが最終挿入位置の手前の直前位置で停止するようになっていることが好ましい。この位置決めカラーは、前記筒状挿入部に装着されたリング状の部材であり、前記リテーナ押しスリーブを初期位置に規定するための厚肉部と、前記リテーナ押しスリーブを前記直前位置で止めるための薄肉部と、を備えたものとすることができる。
このような構成によれば、位置決めカラーの厚肉部がリテーナ押しスリーブと継手本体との間でスペーサとして機能するため、例えば継手の運搬・保管時にリテーナ押しスリーブの不意のスライドを防止することができる。また、位置決めカラーの薄肉部が同様にスペーサとして機能するため、コルゲート管を挿入した際に、リテーナ押しスリーブが最終挿入位置の手前の直前位置で停止することとなる。その後、この薄肉部を取り外し、直接人手でリテーナ押しスリーブを最終挿入位置まで押し込むことで、継手本体内のリテーナの爪が縮径方向に移動し、コルゲート管の固定を行える。これと同時に、ストップリングは所定の溝内に入り込み、これによりリテーナ押しスリーブと継手本体とが固定される。なお、位置決めカラーは、厚肉部と薄肉部とを一体に構成することにより、部品点数を減らすことができる。
本発明の差込み継手においては、こうしたカラーを設けず、コルゲート管の挿入のみで、リテーナ押しスリーブを最終挿入位置まで内孔内に引き込んで、リテーナの爪を縮径方向に移動させて管の固定を行うことも可能である。しかし、コルゲート管は、その外周の環状凹部のピッチがばらついている場合もある。このように環状凹部のピッチがばらついている場合、リテーナ押しスリーブの最後の押し込みを人手で行うようにすることが、上記ストップリングを所定の溝内に確実に入れることができる点で有利である。すなわち、リテーナ押しスリーブの最後の押し込みを人手で行うようにすることにより、リテーナ押しスリーブ及びリテーナと継手本体との固定(リテーナを介してのコルゲート管の継手本体への固定)をより確実に行うことができるという利点がある。
また、本発明の差込み継手においては、リテーナと前記気密パッキンとの間に、該気密パッキンよりも高剛性な部材(一例としてワッシャー形状)が設けられていることが好ましい。これにより、気密パッキンによるリテーナの押付けが良好に行われるものとなる。
上記本発明の差込み継手においては、前記リテーナ押しスリーブを、前記直前位置から前記最終挿入位置へと押し込んだ際に、前記リテーナが前記内孔奥方向に押されて移動し、それにより前記気密パッキンが圧縮されることが好ましい。
このような構成によれば、リテーナ押しスリーブを最終挿入位置まで押し込んだ時点(すなわち、コルゲート管の固定が行われる時点)で、気密パッキンが押されて、該パッキンの内周がコルゲート管の外周にしっかりと密着することとなる。そのため、気密パッキンによるシール性が向上するという利点がある。
上記構成において、位置決めカラーは、前記厚肉部と前記肉部との境界部分にスリットを有し、人手により、前記厚肉部を前記薄肉部から切り離すことができるものであることが好ましい。これにより、特別な工具等を用いることなく簡単にこの厚肉部の切り離しを行うことができる。
また、薄肉部はその形状がC字型であり、該薄肉部を前記筒状挿入部から取り外す際に人の指を掛けることができるように、前記筒状挿入部の径方向外側にせり出した一対の指掛け部が形成されていることが好ましい。
位置決めカラーは、上記の他にも、いずれも前記筒状挿入部に取外し可能に装着された2つのC字型リングを有し、該2つのC字型リングを装着した際に、前記リテーナ押しスリーブが初期位置に規定され、該2つのC字型リングの一方を取り外すことで、前記リテーナ押しスリーブを前記直前位置まで移動させることが可能となるものとすることもできる。
この場合、一方の前記C字型リングを取り外す方向と、他方の前記C字型リングを取り外す方向とが異なることが好ましい。このような構成によれば、1つ目のC字型リングのみを良好に取り外すことが可能となる。
これらのC字型リングにおいても、取外し易さの観点から、上記同様、人の指を掛けることができる一対の指掛け部が形成されていることが好ましい。
本発明のコルゲート管用差込み継手によれば、上述したように、簡単な作業でコルゲート管の強固な接続を行うことができ、良好な接続状態であることを確認しやすいように改良されたコルゲート管用差込み継手を提供することができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明のコルゲート管用差込み継手の一形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一形態のコルゲート管用差込み継手の概要を説明するための外観斜視図である。図1(A)は差込み継手の初期状態を示す図であり、図1(B)は同継手の最終状態(コルゲート管が差し込まれた施工完了状態)を示している。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、「上下方向」とは図1等において矢印に示す方向を指すものとする。「手前」とは図の上側(コルゲート管の元側)を指し、「奥」とは図の下側(コルゲート管の先側)を指す。
まず、このコルゲート管差込み継手1の概要について説明する。
図1(A)に示すように、この差込み継手1は、内部に図示しない種々の部品が配置された(詳細後述)筒状の継手本体10と、この継手本体10に対してスライド可能に設けられたリテーナ押しスリーブ50と、を備えている。継手本体10と押しスリーブ50との間には、樹脂製の位置決めカラー(スペーサ)90が取外し可能に装着されている。
この差込み継手1を使用する際には、概略的には、図1(B)に示すように、差込み継手1内にコルゲート管Tの端部を挿入した後に位置決めカラー90を取り外す。その後、リテーナ押しスリーブ50を継手本体10に向けて押し込むことで、コルゲート管Tが継手本体10内に固定される(一連の動作の詳細は図3〜図6等を参照して後述する)。本発明の対象である「コルゲート管用差込み継手」とは、このように、コルゲート管Tの端部を継手内部で固定し、他の配管要素に接続するためのものである。
次に、コルゲート管Tについて説明する。図2は、コルゲート管の構成を示す断面図である。
コルゲート管Tは、図2に示すように、外周に環状の凹凸が形成された蛇腹状のフレキシブル管2a(金属製)と、それを覆う樹脂製の被覆チューブ2bとを有している。コルゲート管Tの下端においては、被覆チューブ2bが剥ぎ取られ、内側のフレキシブル管2aが露出した状態となっている。このようにフレキシブル管2aを露出させることで、この外周の環状凹部に、後述するリテーナ40の爪43(図6参照)が係合するようになっている。
次に、差込み継手1の内部構造について、図3〜図6及び各部品単体を示す図面を適宜参照して詳細に説明する。
図3は、図1の差込み継手の断面図であり、コルゲート管Tが挿入されていない、コルゲート管接続前の初期状態を示している。
図4〜図6は、この差込み継手を使用する際の一連の動作を示す図である。図4は、図3の状態からカラーを取り外すと共に、継手内にコルゲート管Tを挿入した状態を示している。図5は、その後、コルゲート管を押し込んで、リテーナ押しスリーブ50を直前位置まで引き込んだ状態を示し、図6は、リテーナ押しスリーブ50を最終位置まで押し込んで、コルゲート管を最終的に固定した状態(施工完了状態)を示している。
図7は、これら図3〜図6を1枚にまとめて一連の動作を分かり易く示した図面である。
図3に示すように、このコルゲート管用差込み継手1は、上記の通り、筒状の継手本体10と、それに対してスライド可能なリテーナ押しスリーブ50とを備えている。継手本体10の内部には、コルゲート管Tの外周の環状凹部に係合する(差し込まれる)爪43を備えたリテーナ40が配置されている(図5、図6も参照)。このリテーナ40よりも内孔奥側(図示下側)には、いずれも略筒状に形成されたパッキン31、35(気密パッキン31、耐火パッキン35)が上下に並んで配置されている。これらのパッキン31、35は、コルゲート管Tの外周と継手本体10の内周との間をシールするものである。パッキン31、35及び上記リテーナ40を包囲するようにして、薄肉円筒状のけん引部材70が収容されている。このけん引部材70は、継手本体10の内部で上下方向に移動可能となっている。詳細は後述するが、けん引部材70を図3の状態から内孔奥方向に移動させると、それと共にリテーナ押しスリーブ50が継手本体10内に引き込まれるようになっている。本実施形態の差込み継手1は、このように、コルゲート管Tの挿入に連動してリテーナ押しスリーブ50が継手本体内に引き込まれることを1つの特徴とするものである。
以下、上記各部品について順に説明する。
継手本体10は、図8の断面図に示すように、一例として銅合金で構成された筒状体であり、外径が相対的に大きい本体部10Aと、その下端に形成された、外径が相対的に小さい接続部10Bとを有する。
接続部10Bは、継手本体10を、ガス配管の接続部(チー103a、図1参照)に接続するための構造部である。図8では詳細に示していないが、この接続部10Bの外周には雄ネジが切られており、この雄ネジを、図1(B)に示すように例えば、チー103aにねじ込むことで、継手本体10をガス配管に固定することができる。図1に示すように、本体部10Aの外周下寄りの部位には、断面形状が多角形とされた工具係合部10tが形成されている。継手本体10をチー103aにネジ込む際、この工具係合部10tにスパナ等の工具を係合させて、継手本体10全体を回すことができる。
図8に示すように、継手本体10の内部はガスが通る内孔11となっている。この内孔11は、内径の異なる3つの部位(上側から順に、パッキン等収容部25、中間内孔部27、及び下側内孔部29)で構成されている。
パッキン等収容部25は、継手本体10の上端開口から、継手本体10の中央やや下まで形成されている。このパッキン等収容部25には、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53(詳細下記)が挿入され、また、パッキン31、35及びリテーナ40等が配置される部位であり(図3参照)、最も大径に形成されている。
パッキン等収容部25の内周における、上端開口寄りの部位には、環状のリング溝22jが掘り込まれている。このリング溝22jは、断面矩形の角溝22aと、この角溝22aの下端縁から下側に向けてすぼまるように形成されたテーパ溝22bとで構成されている。角溝22aには、図3の初期状態においてストップリングR2(詳細後述)が嵌め込まれる。角溝22aの深さは、該ストップリングR2の芯線の径よりも小さく形成されている。
ストップリングR2(図3参照)は、後述するように、リテーナ押しスリーブ50が筒状本体内に押し込まれるのに伴って、リング溝22jから脱し、最終的には他の溝(角溝22k、図6参照)に入り込む。この角溝22kは、図8に示すように、継手本体10の内周において、上記リング溝22jよりも下側に形成された、断面矩形の環状の溝である。
角溝22kよりもさらに下側には、断面矩形状に掘り込まれたパッキン収容溝22mが形成されている。このパッキン収容溝22mは、上記溝22j、22kよりも幅広(上下方向に長いことを意図する)に形成されており、環状のパッキン32(図3参照)が収められる。この環状パッキン32により、けん引部材70の外周と継手本体10の内周との間がシールされる(詳細後述)。
以上のように構成されたパッキン等収容部25の下には、図8に示すように、該パッキン等収容部25よりも小径の中間内孔部27が形成されている。パッキン等収容部25とこの中間内孔部27との境界部分は段状に形成されており、この境界部分に、継手本体10の軸線に対して垂直な面として段部端面26が形成されている。この段部端面26には、後述するように、耐火パッキン35(図3参照)の脚部先端が押し当てられる。
中間内孔部27の下には、該内孔部27よりも大径であるが上記パッキン等収容部25よりは小径の下側内孔部29が続いて形成されている。下側内孔部29の下端は、継手本体10の下端開口に繋がっている。中間内孔部27と下側内孔部29とは、テーパ部28を介して連なっており、中間内孔部27から下側内孔部29にかけて、孔内の断面積が徐々に大きくなっている。
次に、リテーナ押しスリーブ50について図9、図10を参照して説明する。
図9は、リテーナ押しスリーブ単体の外観を示す斜視図であり、図10は、同スリーブの縦断面図である。リテーナ押しスリーブ50は、図9、図10からも分かるように、コルゲート管Tを通すことができる内孔を備えた筒状部材である。
リテーナ押しスリーブ50の上端側は、外径が相対的に大きい大径部51となっており、下端側の残り部分は、外径が相対的に小さい筒状挿入部53となっている。筒状挿入部53の外径は、継手本体10(図3参照)の内孔11の内径よりもやや小さく形成されており、これにより筒状挿入部53が内孔11内にスライド可能となっている。リテーナ押しスリーブ50の大径部51の外径は、継手本体10の外径とほぼ等しく形成されている。これにより、図1(B)に示したように、リテーナ押しスリーブ50を押し込んだ状態で、大径部51の外周と継手本体10の外周とが連なる面となる。
図10に示すように、リテーナ押しスリーブ50の大径部51の内側には、環状のパッキン溝51aが形成されている。このパッキン溝51aには、水密パッキン55(図3参照)が嵌め込まれる。この水密パッキン55は弾性体からなり、押しスリーブ50内周面とコルゲート管T外周面との間をシールする(図4〜図6参照)。これにより、外部からの継手本体10内への腐食水等の浸入が防止される。
図9、図10に示すように、筒状挿入部53の上端付近(大径部51と筒状挿入部53との境界部付近)には、その側壁を横方向に貫通する貫通孔53hが形成されている。この貫通孔53h内には、通気部材59が密に嵌め込まれる(図3参照)。
通気部材59は、高分子ポリエチレン等製の微小多孔質材から形成され、気体は通すが固体や液体は通さない性質を有する。ところで、例えば作業者の釘打ちミス等でコルゲート管に穴が開いた場合は、この穴から漏れたガスが、コルゲート管の金属管部2aとそれに被覆された被覆チューブ2bとの間を通って継手1内部に流入し、ガスはこの通気部材59を通って外部に放出されることとなる。漏れ出したガスが、継手1の不測の部位から漏出するのではなく、このように予め設定された所定の部位(通気部材59)から漏出する構成の場合、ガス漏れの検知が行い易いという利点がある。すなわち、ガス検出装置をこの通気部材59にかざして、ガスが漏れているかどうかを検出することができる。
図9、図10に示すように、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周面において、上記貫通孔53hのすぐ下には、OリングR(図3参照)を嵌め込むための環状のOリング溝53jが掘り込まれている。このOリングRは、図6に示す施工完了状態で、リテーナ押しスリーブ50の外周と継手本体10の内周との間を密にシールする。
Oリング溝53jの下には、環状のストップリング溝53kが掘り込まれている。このストップリング溝53kにはストップリングR2が嵌め込まれる(図3、図6参照)。ストップリング溝53kの深さは、ストップリングR2の芯線の径よりも大きい。このストップリングR2は、図6に示す施工完了状態で、リテーナ押しスリーブ50側の溝53kと継手本体10側の溝22kとの間に嵌り込み、リテーナ押しスリーブ50と継手本体10とを固定する。
図10に示すように、ストップリング溝53kの下には、けん引部材70の係合爪(詳細後述)を引っ掛けるための係合溝53mが掘り込まれている。この係合溝53mは、筒状挿入部53の下端近傍に形成され、断面矩形状に掘り込まれている。
リテーナ押しスリーブ50の下端内周縁には、内周テーパ面57が形成されている。この内周テーパ面57は、筒状挿入部53の下端から上側に向かってすぼまるように形成されている。この内周テーパ面57は、後述するように、リテーナ40の外周テーパ面47aに押し当たる面である。最終的には(図6参照)、これら2つのテーパ面57、47a同士は互いに面接触するようになっている。
次に、リテーナ40について図11、図12を参照して説明する。
図11は、リテーナ単体の外観を示す斜視図である。図12は同リテーナを示す図であり、(A)が平面図であり、(B)が一部断面正面図であり、(C)が(B)のA部を拡大して示す拡大断面図である。
このリテーナ40は、一例として樹脂成形品であり、円環状に形成された支持部42と、この支持部42の下端縁に一体に設けられた複数(この例では6つ)の爪43とを有する。リング状支持部42の外径は、上記したリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53(図3参照)の内径よりもやや小さく形成されており、これにより、該筒状挿入部53の内部に挿入可能となっている。
図12(A)の平面図に示すように、各爪43は、リング状支持部42の周方向に等間隔に配置されており、それぞれの間にスリット43aが存在している。各爪43は、後述するように、弾性変形しながら縮径方向(矢印A方向)に移動し、コルゲート管Tの外周の環状凹部に係合するものである。このような爪43の機能に鑑みれば、爪43が等間隔に配置されていることが、コルゲート管Tを安定的かつ均一的に保持できる点で好ましい。
リテーナ40の各爪43は、より具体的には、図12(C)に示すように、リング状支持部42と一体に成形された基部47と、該基部47の下部に埋め込まれた真鍮等製(一例)の爪部材45を備えている。本構成においては、リング状支持部42と基部47の境界部分が弾性的に変形可能となっており、これにより、爪43が縮径方向(矢印A方向)に移動できるようになっている。各爪部材45の先端45aは、リング部42の径方向内側に向かってせり出ている。また、図12(A)に示すようなリテーナ40の初期状態(無負荷状態)では、各爪43の先端45aがなす円C45の径はコルゲート管Tの外径よりも大きく、これにより、コルゲート管Tをリテーナ40内に通すことができるようになっている。
もっともこれに限らず、リテーナ40の無負荷状態で各爪43の先端45aがなす円C45の径がコルゲート管Tの外径とほぼ同じ、あるいはそれより小さい場合であっても、コルゲート管Tの挿入に支障をきたすことはない。コルゲート管Tを通過させる際にリテーナ40の爪43が径方向外側に弾性変形するような構成であれば、円C45の径が多少小さくてもコルゲート管Tは問題なく通過させることができるためである。
図12(C)に示すように、各基部47の外側面は外周テーパ面47aとなっている。この外周テーパ面47aは、上方に行くほど内側にすぼまるように形成されており、上述したリテーナ押しスリーブ50の内周テーパ面57に押し当たる面である。
各外周テーパ面47aの下端には、垂直なストレート面47bが続いて形成されている。さらに、このストレート面47bの下端に続くようにして、下方に行くほど内側にすぼまる下端テーパ面45bが形成されている。この下端テーパ面45bは、爪43が縮径方向に移動した状態(図5、図6参照)で、気密パッキン31上の金属製リング33(詳細後述)にまっすぐに押し当たる面である。
次に、継手本体10内に配置された2つのパッキン31、35について説明する。
気密パッキン31は、図3に示すように、円筒状に形成されたNBR(ニトリルゴム)等製のパッキンである。この気密パッキン31は、薄肉円筒状のけん引部材70(詳細後述)の内側に配置されている。気密パッキン31の内孔の上端は面取りされており(C面31c)、これにより、コルゲート管Tの挿入側端部を挿入し易くなっている。気密パッキン31の上端面には、ワッシャー状の金属製リング33が配置されており、最終的には、このリング33の上面に、上述したリテーナ40の爪43の下端テーパ面45bが押し当たることとなる。
なお、けん引部材の円筒部71内での気密パッキン31の摺動や、気密パッキン31内孔へのコルゲート管Tの挿通を滑らかに実施するために、この気密パッキン31の内外周(少なくとも一方でも可)にシリコンオイル等の潤滑材を塗布することも可能である。同様に、滑らかな摺動を実現するために環状パッキン32の内周面に潤滑材を塗布することも可能である。
気密パッキン31の下には、耐火パッキン35が同パッキン31に密着した状態で配置されている。
図13は、耐火パッキン単体の外観を示す斜視図である。図14は、同耐火パッキンを示しており、図14(A)が縦断面図であり、図14(B)が底面図である。
耐火パッキン35は、一例でNBRに膨張黒鉛を混成した材料から形成され、例えば火災時等に高温となった際に膨張変形するものである。図13に示すように、この耐火パッキン35は、偏平なリング状の基部35aと、同基部35aの下面に一体に設けられた複数(この例では8つ)の脚部35bとで構成されている。脚部35bは、図14(B)に示すように、リング状基部35aの周方向に等間隔に配置されており、隣接する脚部35b同士の間にスリット35cが存在している。
別な言い方をすれば、この耐火パッキン35は、円筒状部材の下面に、所定深さの8本のスリット35cを放射状に形成したものであり、スリット35c同士の間が脚部35bとして残されたものである。各スリット35cの深さ(図3の上下方向の深さ)L35は、けん引部材70がその初期位置(図3参照)から、最終位置(図6参照)まで移動できる程度とされている。
次に、けん引部材70について説明する。
図15は、けん引部材の外観を示す斜視図である。図16(A)は、同けん引部材の平面図であり、図16(B)が縦断面図である。
図15、図16に示すように、けん引部材70は、全体として略円筒状に形成された金属性または樹脂性の部材である。
具体的には、輪郭が円形の平らな底部72と、同底部72の周縁から立ち上がった環状の円筒部(周壁)71とを有している。円筒部71の上縁には、8つの爪73(スリーブ係合部)が周方向に等間隔に設けられている。なお、底部72においては、実際には底面が存在しておらず後述する8本の支持片72aのみが存在している。
各爪73は、図16(B)に示すように、円筒部71の上縁から上向きにまっすぐ延び出した立上り部73aと、該立上り部上端から、内側に向かってせり出すように形成された引掛け部73bとで構成されている。
各爪のこの引掛け部73bは、上記リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周に形成された係合溝53m(図10参照)に引っ掛けられる。引掛け部73bをこの溝53mに引っ掛けるためには、立上り部73aを径方向外側に弾性変形させながら、リテーナ押しスリーブ50とけん引部材70との位置合わせを行い、引掛け部73bをリテーナの溝53m内に係合させればよい。このような組立てを良好に行うことができるように、立上り部73aにはある程度の弾性が備えられていることが好ましい。
図16(A)の平面図に示すように、けん引部材70の底部72においては、8つの爪73のそれぞれに対応するようにして、8本の支持片72aが、円筒部71下端から底部中央に向かって延び出している。各支持片72aは円筒部71下端側を基端とする片持ち梁状に形成されている。8本の支持片72aは、図16(A)に示すように放射状に配置されている。互いに隣接する支持片72a同士の間には、略扇形状の空隙部72hが形成され、この空隙部72hを通じて、上述した耐火パッキンの脚部35bがけん引部材70の外側(図示下方)に延び出すようになっている。
次に、位置決めカラー90について説明する。
図17は、位置決めカラーの外観を示す斜視図である。図18(A)は、同位置決めカラーの平面図であり、図18(B)が側面図である。
図17に示すように、位置決めカラー90は、上述したリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53に装着されるものであり、全体として円環状に形成されている。位置決めカラー90は、相対的に厚く形成された厚肉部91と、相対的に薄く形成された薄肉部95との2つの部位を有する。図18(A)に示すように、薄肉部95は、円環全周のうち例えば角度α=240°を占める領域に形成され、C字型となっている。一方の厚肉部91は、薄肉部95を除いた残りの領域に形成されている。
厚肉部91の厚みt91は、リテーナ押しスリーブ50を初期位置に規定する寸法となっている。薄肉部95の厚みt95は、リテーナ押しスリーブ50を最終挿入位置(図6参照)の手前で停止させることができる寸法となっている。なお、「最終挿入位置の手前(直前位置)」とは、ストップリングR2が溝53k及び溝22k内に入り込む(図6参照)までに至っていない位置のことを言う。
厚肉部91は、使用の際に、人手によって引っ張られ、薄肉部95から切り離される。この作業を行い易くするために、厚肉部91の周方向ほぼ中央には、人手によって摘まれる摘み部91aが形成されている。摘み部91aは、径方向外側に向かってせり出るように形成された部位である。
薄肉部91と厚肉部95との境界部分には、位置決めカラー90の外周面から径方向内側に向かって切り込まれた切欠き94が形成されており、これにより、厚肉部95を引きちぎり取ることができるようになっている。
厚肉部95を引っ張り取ると、薄肉部91のみがリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53に残ることとなる(図4参照)。しかしながら、この薄肉部95も、後述するように最終的にはこの筒状挿入部53から取り外されるものである(図6参照)。したがって、この取外し作業を行い易くするために、薄肉部95の外周両端には一対の指掛け部95aが形成されている。指掛け部95aは、径方向外側に向かってせり出るように形成されている。
ここで、薄肉部95は、より詳細には、図18(A)に示すように、薄肉部95の中心を通る中心線L1を挟んで対称形となっている。中心線L2は、薄肉部95の中心を通り上記中心線L1に直交する線である。一対の指掛け部95aは、この中心線L2と、薄肉部95の基準円とが交差する2箇所に形成されている。このように、指掛け部95aが薄肉部95の外周両端に形成されている場合、この指掛け部95aに指を掛けて薄肉部95を取り外し易いという利点がある。
次に、上記各部品が組み込まれた、差込み継手1の組立状態について図3〜図6を参照して説明する。
図3に示すように、継手本体10の内孔11の最奥部には、奥から順に、耐火パッキン35及び気密パッキン31が軸線方向に並んで配置されている。
耐火パッキン35の各脚部35bは、けん引部材70の底部72の空隙部72hを通って内孔奥方向に延び出し、その先端(下端)が継手本体10内の段部端面26に押し当っている。このような構成により、耐火パッキン35及びそれに接して配置された気密パッキン31が不動のまま、けん引部材70のみが上下移動できるようになっている。
気密パッキン31は、けん引部材70内に収まるようにして同部材内に配置されており、その外周面はけん引部材70の内周面に密着している。この気密パッキン31により、けん引部材70の内周とコルゲート管Tの外周との間が密にシールされる(図6参照)。けん引部材70の外側には、環状パッキン32が、継手本体10の内周の溝22m内に収まるように配置されている。この環状パッキン32により、けん引部材70の外周と継手本体10の内周との間が密にシールされる。
図3の初期状態では、けん引部材70の爪73はリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周の溝53mに引っ掛けられている。これにより、けん引部材70を内孔奥方向に移動させるのに伴って、リテーナ押しスリーブ50も同方向に引っ張られるようになっている。
図3の初期状態では、リテーナ40の上方と、リテーナ押しスリーブ50の下端(テーパ面57)との間に隙間があいている。リテーナ40は、図12(B)に示したような自然な形となっており、各爪43によって囲まれる内周域にコルゲート管T(図4参照)を通すことができるようになっている。
図3の初期状態では、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53に、位置決めカラー90が装着されている。具体的には、位置決めカラー90の厚肉部91がリテーナ押しスリーブ50の大径部51と継手本体10との間に挟み込まれており、これにより、リテーナ押しスリーブ50の位置が初期位置に規定され、継手本体10内に押込むことができないようになっている。このような構成によれば、例えば、差込み継手1の運搬・保管時に、リテーナ押しスリーブ50が誤って本体内に押し込まれてしまうことを防止することができる。
リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周のOリング溝53j内にOリングRが嵌め込まれている。また、リテーナ押しスリーブ50のストップリング溝53kは、継手本体10の内周のリング溝22jに対向した状態となっており、これらの溝53k、22j内にストップリングR2が嵌め込まれている。
次に、上記構成を有するコルゲート管用差込み継手1の作用及び使用方法を、主に図4〜図6及び図7に基づき説明する。
まず、図4に示すように、コルゲート管Tをリテーナ押しスリーブ50の内孔を通して継手本体10内に挿入する。この際、コルゲート管Tの挿入側端部は、リテーナ押しスリーブ50内の水密パッキン55、筒状挿入部53、リテーナ40、気密パッキン31、及び耐火パッキン35の一部を順に通って、けん引部材70の底部72(正確には各支持片72aの先端部、図16参照)に突き当たる。
コルゲート管Tの端部が気密パッキン31の内孔を通過する際、コルゲート管Tの外周と該パッキン31の内周とが摺動し合うため、気密パッキン31には、押込み方向の力(内孔奥方向への力)が加わる。しかしながら、気密パッキン31は、それより奥側にある耐火パッキン35に当接しており、移動が規制されているため、奥側に向かって移動することはない。
次いで、図4に示すように、位置決めスペーサ90の厚肉部91を手で引っ張って薄肉部95から切り離す。これにより、薄肉部95のみが残った状態となり、リテーナ押しスリーブ50が継手本体10内に挿入可能となる。
ここで、薄肉部95は、図18に示したようにC字型(角度αが180°より大きい形状を意図する)に形成され、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53を取り囲むように該筒状挿入部53に嵌っている。そのため、厚肉部91を切り離したとしても、薄肉部95が不用意に落下することはない。
次いで、図5に示すように、コルゲート管Tをさらに押し込むと、コルゲート管Tの挿入側端部に当接していたけん引部材70がこれに合わせて内孔奥方向に押されて移動する。この際、けん引部材70の内周と気密パッキン31の外周とが摺動する。また、けん引部材70の外周と、その外側にある環状パッキン32の内周とが摺動する。すなわち、このけん引部材70の移動においては、気密パッキン31及び環状パッキン32の位置は実質的に変わらず、けん引部材70のみが内孔奥方向に移動するようになっている。
けん引部材70の上記移動に合わせて、けん引部材70の爪73が引っ掛けられていたリテーナ押しスリーブ50が、同方向に移動し、継手本体10内に引き込まれる(図5参照)。リテーナ押しスリーブ50は、位置決めカラー90の薄肉部95に大径部51が突き当たる位置(直前位置)となるまで移動し、そこで停止する。この動作において、作業者は、位置決めカラー90の薄肉部95が挟まれたことでコルゲート管Tが所定位置(固定位置)に到達したことを、視覚的及び触覚的に確認することができる。なお、図4(図7(B))及び図5(図7(C))から明らかなように、リテーナ押しスリーブ50が移動するのに合わせて、リテーナ40が継手本体10の内孔奥方向に移動している。
なお、移動が停止した状態、すなわち、リテーナ押しスリーブ50が最終位置の手前で停止した状態では(図5参照)、けん引部材70の底部72と継手本体10内の段部端面26との間には所定の隙間Sが確保されている。このような構成により、コルゲート管Tの寸法公差が少々大きくても、リテーナの爪の差込み不足が起こらないという利点がある。
次いで、リテーナ押しスリーブ50を最後まで押し込むために、図6に示すように、リテーナ押しスリーブ50と継手本体10との間に介在していた薄肉部(スペーサ)95を取り外す。ここで、前述したように、このC字型の薄肉部95には、径方向外側に向かってせり出した一対の指掛け部95a(図18参照)が形成されているため、作業者はこの指掛け部95aに指を引っ掛けて薄肉部95を容易に取り外すことができる。
薄肉部(スペーサ)95を取り外した後、リテーナ押しスリーブ50を、継手本体10内に向けて最終挿入位置まで直接手で押し込む(図5→図6参照)。
このリテーナ押しスリーブ50の押し込みにより、リテーナ押しスリーブ50下端の内周テーパ面57が、リテーナ40の各爪43の外周テーパ面47aに当接し、該テーパ面47aを径方向内側(縮径方向)に向かって押し付ける。これにより、リテーナ40の各爪43が縮径方向に移動し、各爪43が徐々にすぼまることとなる。
図6に示すように、リテーナ押しスリーブ50の内周テーパ面57と各爪43の外周テーパ面47aとが面接触する状態となった時点で、各爪43の先端がコルゲート管Tの環状凹部に係合し、これにより、コルゲート管Tの端部が継手本体10内で固定されることとなる。
このリテーナ押しスリーブ50の押し込みと同時に、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周では、溝53k内に押し縮められていたストップリングR2(図5参照)が、継手本体内周の角溝22kにまで至り(図6参照)、ストップリングR2自身の弾性により拡径して該角溝22kに入り込む。これにより、リテーナ押しスリーブ50と継手本体10とが固定されることとなる。
以上一連の動作によって、コルゲート管Tは、リテーナ40、リテーナ押しスリーブ50、及びストップリングR2の作用により、継手本体10から抜き出し不能に固定(本固定)されることとなる。
なお、上記のようにリテーナ押しスリーブ50を最終挿入位置まで押し込んで行く際(図5→図6)、けん引部材70は図5の状態の位置のままであり移動することはない。したがって、図6の施工完了状態においても、けん引部材70の底部72と継手本体10内の段部端面26との間には所定の隙間Sが残ることとなる。
また、上記のようにリテーナ押しスリーブ50を最終挿入位置まで押し込んで行く際に、リテーナ押しスリーブ50によりリテーナ40が内孔奥方向に押され、さらに、このリテーナ40が金属製リング33を介して気密パッキン31を押すことにより、該パッキン31が圧縮されるようになっている。このように気密パッキン31が圧縮されることで、該パッキン31が縮径方向に押され、その結果、パッキン31の内周がコルゲート管Tの外周にしっかりと密着する。そのため、最終的な気密パッキン31のシール性が十分に確保されたものとなっている。
以上説明した本実施形態のコルゲート管用差込継手1によれば、使用する際に、コルゲート管Tの挿入と共にリテーナ押しスリーブ50が継手本体10内に引き込まれるようになっている。これは、リテーナ押しスリーブ50の継手本体10内への入り具合を見れば、コルゲート管Tが継手本体10の所定位置(図5に示す位置)まで入ったかどうかを知ることができることを意味する。そして、この所定位置までコルゲート管Tが差し込まれた後に、リテーナ押しスリーブ50を最終挿入位置まで押し込むことにより、管の固定(チャッキング)が行われ、施工が完了する。このような構成によれば、リテーナ押しスリーブ50を押し込んで管の固定を行う時点で、コルゲート管Tの挿入側端部が継手1内の所望位置に正確に位置していることとなる。したがって、コルゲート管Tの最終的な固定をより確実に行うことができるようになる。
また、耐火パッキン35について言えば(図3参照)、その脚部35bがけん引部材70の底部72の空隙部72hから内孔奥方向に延び出して、その先端が継手本体10内の段部端面26に当接する構成となっている。耐火パッキン35の脚部35bをけん引部材70外に延出させることで、継手本体10内におけるスペースが有効活用され、耐火パッキン35の体積が十分に確保されている。このように耐火パッキン35の体積が十分に確保された本実施形態の差込み継手1によれば、火災時におけるシール性の向上を図ることができる。
次に、位置決めカラー90の他の構成例について説明する。
図19は、位置決めカラーの他の構成例を示す斜視図である。図20は、図19の位置決めカラーがリテーナ押しスリーブと継手本体との間に装着された状態を示す断面図である。
図19に示すように、この位置決めカラー190は、C字型に形成された第1のC字型リング191と、同じくC字型に形成され、第1のC字型リング191に重なるようにして使用される第2のC字型リング192とを有している。
第1及び第2のC字型リング191、192はともに、外周の一部が、部材の無い空き部191c、192cとなっており、これにより全体が上記の通りC字型になっている。C字型リング191、192には、それぞれ、図18を参照して説明したものと同様の、一対の指掛け部191a、191b、192a、192bが形成されている。これにより、各C字型リングともに、この指掛け部に指を掛けて、リテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53(図20参照)から取り外し易くなっている。
図19に示すように、第1のC字型リング191の下面における、空き部191cの反対側の部位(空き部191cから見て180°反対側の部位)には、下向きに突起した突起部191dが形成されている。別な言い方をすれば、この突起部191dは、C字型リング191の厚みを部分的に厚くした部位である。2つのC字型リング191、192を重ね合わせた際に、この突起部191dは、下方のリング192の空き部192cにちょうど嵌り込むようになっている(図20参照)。このような構成により、一方のC字型リングが他方のC字型リングに対して周方向にずれないようになっている。
次に、このように構成された2つのC字型リング191、192の使用方法について説明する。
まず、図20に示すように差込み継手の初期状態では、C字型リング191、192は2つ重ねてリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53の外周に装着されている。この状態では、上側のC字型リング191の突起部191dが下側のC字型リング192の空き部192cに嵌り込んでいる。2つのリング191、192の総厚みにより、リテーナ押しスリーブ50が初期位置に規定され、継手本体10内に押し込むことができないようになっている。
この差込み継手を使用するにあたっては、まず、上側のC字型リング191を、図19の矢印A方向(径方向外側)に引っ張ってリテーナ押しスリーブ50の筒状挿入部53から取り外す。ここで、上記のように、C字型リング191の外周両端には一対の指掛け部191aが設けられているので、リングの取外しを容易に行うことができる。また、本構成によれば、上側のC字型リング191の取外し方向Aが、下側のC字型リングの取外し方向A2とちょうど180°逆向きとなっているため、上側のC字型リング191のみを良好に取り外すことができるようになっている。
このようにして上側のC字型リング191を取り外したら、以降上述した工程と同じように継手本体1内にコルゲート管Tの端部を挿入し、C字型リング192がリテーナ押しスリーブ50と継手本体10とに挟まれる位置となるまで、コルゲート管Tを継手本体10内に挿入する。次いで、残りのC字型リング192を図19の矢印A2方向に引っ張って筒状挿入部53から取り外す。その後、リテーナ押しスリーブ50を最終挿入位置まで、手で直接押し込むことで、最終的な管の固定を行うことができる。
以上説明したような2つのC字型リング191、192からなる位置決めカラー190の場合、各C字型リング191、192が比較的簡単な構成で済むという利点がある。また、各C字型リング191、192の厚みを適宜変更することで、様々な種類の差込み継手に対応することも可能となる。
上記例では、第1のC字型リング191の取外し方向Aと、第2のC字型リング192の取外し方向A2とが180°逆向きとなっていたが、本発明はこれに限られるものではない。取外し方向A、A2が少なくとも同じ方向となっていなければよい。このように、各C字型リングの取外し方向が異なっていることにより、一方のC字型リング191を取り外す際に、誤って他方のC字型リング192を一緒に取り外してしまうことが防止される。さらには、上記例では、第1のC字型リング191が先に取り外されるものであったが、これに限らず、下側のC字型リング192が先に取り外されるものとすることもできる。
なお、本発明はコルゲート管用差込み継手に限らず、ガス栓等にも適用することが可能である。ここで、ガス栓とは、ガスの配管同士を相互接続すると共に、その接続状態を切り替える栓体を備えたものである。以下、ガス栓の一例について説明する。
ガス栓は、例えば真鍮等で構成された筒状の本体を備えている。この本体の両端部がそれぞれ接続部となっており、一方の接続部にはガスの元管(又は、そこから引き出された配管)が接続され、反対側の接続部には、ガス機器に繋がるコルゲート管が接続される。この本体の長さ方向ほぼ中央には、本体内部のガス流路を開閉する栓体が取り付けられている。
栓体は、一例として、ガス流路を横切るように配置された柱状部材であり、ガス流路に連通する横穴を有している。また、栓体は、作業者によって操作されるハンドルに接続されている。
上記のように構成されたガス栓は、ハンドルを操作して栓体を回し、同栓体の横穴をガス流路の方向に一致させることで、ガス流路が開放状態となり、ガスの元管とガス機器とが相互接続される。
一方、ハンドルを操作して栓体を回し、同栓体の横穴がガス流路に連通しない状態とすることで、ガス流路が閉塞状態なり、ガスの元管とガス機器との接続が遮断される。
このようなガス栓において、その筒状の本体の一端及び/又は両端に、上記実施形態で説明したような本発明に係る差込み継手を一体的に組み込むことができる。この場合、本体端部の筒状の部分が上記実施形態にいう継手本体10(図3参照)ということになる。その内部に配置される部品(気密パッキン31、リテーナ40、けん引部材70、リテーナ押しスリーブ50)は、上記実施形態と同様にすることができる。
このように構成されたガス栓によれば、上記実施形態同様、コルゲート管Tをガス栓の本体内に挿入して引くだけで、接続が完了する。この際、コルゲート管Tの挿入に応じて、ガス栓の本体の端部に取り付けられていたリテーナ押しスリーブ50が同本体内に引き込まれる。したがって、作業者は、上記実施形態同様、その入り具合を確認することでコルゲート管Tがガス栓の本体内の所定位置まで入ったかどうかを知ることができる。
以上説明したように、本発明の他の形態によれば、コルゲート管Tの接続を簡単に行うことができ、かつ良好な接続状態であることを確認しやすいように改良されたガス栓を提供することができる。
本発明の一形態のコルゲート管用差込み継手の概要を説明する図であり、図1(A)は差込み継手の初期状態を示す外観斜視図であり、図1(B)は同継手の最終状態(コルゲート管が差し込まれた施工完了状態)を示す斜視図である。 コルゲート管の構成を示す断面図である。 図1の差込み継手の断面図(初期状態)である。 差込継手の動作を説明するための断面図である。 差込継手の動作を説明するための断面図である。 差込継手の動作を説明するための断面図(施工完了状態)である。 図3〜図6を1枚にまとめた図面である。 継手本体単体の断面図である。 リテーナ押しスリーブ単体の外観を示す斜視図である。 図9のスリーブの縦断面図である。 リテーナ単体の外観を示す斜視図である。 図11のリテーナを示す図であり、図11(A)が平面図であり、図11(B)が一部断面正面図であり、図11(C)が(B)のA部を拡大して示す拡大断面図である。 耐火パッキン単体の外観を示す斜視図である。 図13の耐火パッキンを示しており、図14(A)が縦断面図であり、図14(B)が底面図である。 けん引部材の外観を示す斜視図である。 図16(A)が図15のけん引部材の平面図であり、図16(B)が縦断面図である。 位置決めカラーの外観を示す斜視図である。 図18(A)が図17の位置決めカラーの平面図であり、図18(B)が側面図である。 位置決めカラーの他の構成例を示す斜視図である。 図19の位置決めカラーがリテーナ押しスリーブと継手本体との間に装着された状態を示す断面図である。 ガス配管及び本発明に関連する差込み継手の用途を説明するための模式図である。
符号の説明
1・・・差込み継手、2a・・・フレキシブル管、2b・・・被覆チューブ、10・・・継手本体、10A・・・本体部、10B・・・接続部、10t・・・工具係合部、11・・・内孔、22a・・・角溝、22b・・・テーパ溝、22j・・・リング溝、22k・・・角溝、22m・・・パッキン収容溝、25・・・パッキン等収容部、26・・・段部端面、27・・・中間内孔部、29・・・下側内孔部、31・・・気密パッキン、31c・・・C面、32・・・環状パッキン、35・・・耐火パッキン、35a・・・リング状基部、35b・・・脚部、35c・・・スリット、40・・・リテーナ、42・・・リング状支持部、43・・・爪、43a・・・スリット、45・・・爪部材、45b・・・テーパ面、47・・・基部、47a・・・外周テーパ面、50・・・リテーナ押しスリーブ、51・・・大径部、51a・・・パッキン溝、53・・・筒状挿入部、53h・・・貫通孔、53j・・・Oリング溝、53k・・・ストップリング溝、53m・・・けん引部材係合溝、55・・・水密パッキン、57・・・内周テーパ面、59・・・通気部材、70・・・けん引部材、71・・・円筒部、72・・・底部、72a・・・支持片、72h・・・空隙部、73・・・爪、73a・・・立上り部、73b・・・引掛け部、90・・・位置決めカラー、91・・・厚肉部、91a・・・摘み部、94・・・切欠き、95・・・薄肉部、95a・・・指掛け部、190・・・位置決めカラー、191、192・・・C字型リング、191c、192c・・・空き部、R・・・Oリング、R2・・・ストップリング、S・・・隙間、T・・・コルゲート管

Claims (11)

  1. 蛇腹状のコルゲート管をガス配管に接続するための継手であって、
    前記コルゲート管が挿入される内孔を有する筒状の継手本体と、
    前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の外周面に密着する気密パッキンと、
    前記内孔内に配置され、前記コルゲート管の環状凹部に係合する爪、及び、前記内孔手前側に行くほど内側にすぼまるように形成された外周テーパ面、を有するリテーナと、
    前記継手本体の内孔内で奥方向にスライド可能であるとともに、前記リテーナ外周テーパ面に押し当たる内周テーパ面を有するリテーナ押しスリーブと、
    前記内孔内に挿入された前記コルゲート管の挿入側端部が当接する受け部、及び、前記リテーナ押しスリーブに係合するスリーブ係合部を有するけん引部材と、
    を備え、
    前記コルゲート管を前記継手内に押し込み、前記コルゲート管の挿入側端部に当接した前記けん引部材が、前記コルゲート管が挿入される前記継手の内孔手前部分にスライド可能に配置された前記リテーナ押しスリーブをスライドさせることによって、前記コルゲート管端部が前記継手から抜き出し不能に固定されることを特徴とするコルゲート管用差込み継手。
  2. 前記リテーナ押しスリーブが最終挿入位置まで押し込まれた状態で、前記けん引部材の受け部と、前記継手本体内の段部端面との間に隙間が確保されていることを特徴とする、請求項1記載のコルゲート管用差込み継手。
  3. 前記リテーナ押しスリーブが、手前側の大径部と奥側の筒状挿入部とを有し、
    該筒状挿入部の外周と前記継手本体の内周との間に、前記リテーナ押しスリーブと前記継手本体とを固定するためのストッパリングが介装されていると共に、
    該大径部と前記継手本体との間に挟まるように、取外し可能な位置決めカラーが装着されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコルゲート管用差込み継手。
  4. 前記リテーナ押しスリーブを、該スリーブの最終挿入位置手前の直前位置から前記最終挿入位置へと押し込んだ際に、前記リテーナが前記内孔奥方向に押されて移動し、それにより前記気密パッキンが圧縮されることを特徴とする、請求項3に記載のコルゲート管差込み継手。
  5. 前記リテーナと前記気密パッキンとの間に、該気密パッキンよりも高剛性な部材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコルゲート管用差込み継手。
  6. 前記位置決めカラーは、前記リテーナ押しスリーブの前記筒状挿入部に装着されたリング状の部材であり、
    前記リテーナ押しスリーブを初期位置に位置させるための厚肉部と、前記リテーナ押しスリーブを前記直前位置で停止させるための薄肉部と、を有していることを特徴とする、請求項に記載のコルゲート管用差込み継手。
  7. 前記位置決めカラーは、前記厚肉部と前記薄肉部との境界部分にスリットを有し、人手により、前記厚肉部を前記薄肉部から切り離すことができることを特徴とする、請求項6に記載のコルゲート管用差込み継手。
  8. 前記薄肉部がC字型であり、該薄肉部を前記筒状挿入部から取り外す際に人の指を掛けることができるように、前記筒状挿入部の径方向外側にせり出した一対の指掛け部が形成されていることを特徴とする、請求項6又は7に記載のコルゲート管用差込み継手。
  9. 前記位置決めカラーとして、
    いずれも前記筒状挿入部に取外し可能に装着された2つのC字型リングを有し、
    該2つのC字型リングを装着した際に、前記リテーナ押しスリーブが初期位置に規定され、
    該2つのC字型リングの一方を取り外すことで、前記リテーナ押しスリーブを前記直前位置まで移動させることが可能となることを特徴とする、請求項に記載のコルゲート管用差込継手。
  10. 一方の前記C字型リングを取り外す方向と、他方の前記C字型リングを取り外す方向とが異なることを特徴とする、請求項9に記載のコルゲート管用差込継手。
  11. 前記各C字型リングには、該C字型リングを取り外す際に人の指を掛けることができるように、前記筒状挿入部の径方向外側にせり出した一対の指掛け部が形成されていることを特徴とする、請求項10に記載のコルゲート管用差込継手。
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