以下、本発明に係る遊技機の一形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、遊技店内(パチンコホール)において、いわゆる“島”と呼ばれている複数のパチンコ機の集合状態、具体的には、複数のパチンコ機11a、11b、11c、…、11nと12a、12b、12c、…、12nとがその背面を対向して配置されている様子を示したものである。各パチンコ機は共通の島電源ライン13に接続されると共に、同じ島電源供給装置15から電源の供給を受けている。島電源供給装置15には島電源スイッチが設けられ、また、各パチンコ機にはそれぞれの電源スイッチが設けれている。島電源スイッチがオンされると島電源ライン13に電源が供給され、各パチンコ機の電源スイッチのオンによりそれぞれのパチンコ機に電源が供給されて駆動開始するような構成になっている。島電源供給装置16にも同様に複数のパチンコ機が島電源ラインを介して接続されている(図示省略)。また、図示は省略されているが同様の構成を有した島が多数配置されている。
さらに、各島電源供給装置15、16には、共通のホール電源ライン17を介してホール電源供給装置18から電源が供給されている。従って、ホール電源供給装置18のホール電源スイッチがオンされなければ各島電源供給装置には電源は供給されず、各パチンコ機も駆動することはできない。また、信号ライン14を介して各パチンコ機はホールコンピュータに接続されており、各パチンコ機の遊技情報はホールコンピュータに収集され管理されている。
ここで、島に配置されるパチンコ機の一形態の構成および動作について説明する。
図2は、パチンコ機の正面図である。このパチンコ機1は、遊技領域5の略中央部にいわゆるセンター役物として画像表示装置2を備えたパチンコ機である。画像表示装置2には、複数の特別図柄が変動表示あるいは停止表示される。図示を省略する発射装置から遊技球が打ち出され、打ち出された遊技球が所定の入賞口(例えば、始動入賞口)へ入賞すると、その入賞に基づいて画像表示装置2に複数の特別図柄(数字や絵柄等)が予め定められた所定時間変動表示される。所定時間経過後に、抽選によって選択された特別図柄が停止表示され、その停止表示された特別図柄が予め定められた特定の組み合わせ図柄の場合、大入賞口3が所定時間連続して開放し遊技球の入賞し易い状態となって短時間で多くの賞球を得ることが可能となり、遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)が発生する。
遊技盤上には、発射装置から打出された遊技球を誘導する略円弧状の外レール8a及び内レール8bが設けられ、この二つのレール8aと8bによって囲まれた部分が遊技領域5を形成している。発射装置から打出された遊技球が遊技領域5を流下し、入賞口に入賞する等の所定の条件を満たすと予め定められている賞球が払い出される。遊技領域5の略中央には画像表示装置(例えば、液晶表示装置)2が設けられ、この画像表示装置2には、特別図柄の変動表示と停止表示が行われる画像表示部(液晶表示部)9が設けられている。画像表示部9には、3列からなる左表示部9a、中表示部9b、右表示部9cが設けられており、それぞれの表示部に複数の特別図柄が独立して変動表示、および停止表示される。
画像表示装置2の下側には始動入賞口10が設けられており、この始動入賞口10への遊技球の入賞に基づいて、可変表示部9に特別図柄の変動表示動作、および演出モードの演出画像が表示される。始動入賞口10の下側には、可変表示部9a〜9cに特定の図柄の組み合わせが停止表示したとき、例えば、「6」「6」「6」、「7」「7」「7」のように同じ図柄が3つ停止表示したとき(以下、大当り発生時ともいう)に開状態あるいは閉状態となる大入賞口(アタッカーともいわれる)3が設けられている。大入賞口3には、開閉動作する扉が設けられ、扉の閉鎖時には遊技領域5から大入賞口3内に遊技球が入賞することはなく、開放時にのみ入賞可能な構成になっている。大入賞口3の左右両側には、一般入賞口19が設けられている。また、大入賞口3の下側には、遊技領域5を流下していずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球、いわゆる外れ球が排出されるアウト口4が設けられている。遊技盤の前面を覆う窓枠の下方部には、賞球の払出しがされる球皿部を備えた一体皿6が配設されている。一体皿6の右側下部には、回転操作によって発射装置から発射される遊技球の発射強度、即ち、遊技球の飛距離を調整するためのハンドルグリップ7が設けられている。
大当りの発生に基づいて大入賞口3は、予め定められた所定時間(例えば、30秒間)継続しての開放状態となる。また、大入賞口3は、所定時間の継続開放後、一旦、閉鎖状態となり、再度開放状態となる動作を繰り返す。この所定時間の開放状態から閉鎖状態となるまでの一連の動作を、いわゆる1ラウンドといい、一連の動作を繰返し得る回数を継続最大ラウンド数という。この形態では、継続最大ラウンド数は15回に設定してある。尚、各ラウンドの終了は、所定時間によってのみ制限されるものではなく、所定時間内に予め定められた遊技球数が大入賞口に入賞した場合は、その遊技球数が検出された時点でそのラウンドは終了し、次のラウンドが開始される。大入賞口3に入賞した遊技球の検出は、大入賞口3内に設けられている検出スイッチによって検出され、その検出球数は検出スイッチに接続されている制御回路(制御手段)によってカウントされる。
図3は、パチンコ機の制御部の主な構成を示すブロック図の一形態である。以下、このブロック図に基づいて画像表示装置2に表示される特別図柄の制御内容、遊技球の入賞に基づく賞球の払出し等について説明する。
制御部は、遊技の主な制御を司っている遊技制御部(遊技制御基板)20と、遊技制御部20からの制御コマンドに基づいて画像表示装置2、音声制御部56、ランプ制御部57等の制御を行っている演出制御部(演出制御基板)30と、同じく遊技制御部20からの制御コマンドに基づいて払出装置58の制御を行っている払出制御部(払出制御基板)40と、各制御部へ駆動電源を供給する電源部(電源基板)73とから構成されている。そして、各制御部は、ROMとRAMを備えたCPUからなり、ROMには制御プログラムが書き込まれており、RAMはデータの書き込みおよび読み出し領域として使用されている。また、遊技制御部20と払出制御部40のRAM76、43には、パチンコ機の電源がオフされたときの遊技データおよび払出データを消去せずに記憶しておく(バックアップしておく)ための記憶領域が設けられている。尚、これらの各制御部は、パチンコ機(図1でいう11a…11n等、図2でいう1)の裏面側に配設されている。
遊技制御基板20は、ROM22とRAM76を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ(CPU)75を中心とした電子回路から構成されている。ROM22には、パチンコ遊技に関する基本的なプログラムが記憶されている。RAM76には、パチンコ遊技に関するデータを読み書きするための作業領域とバックアップしておくための記憶領域が設けられている。また、遊技制御基板20には、マイクロコンピュータ75と他の各制御基板、ソレノイド、各種スイッチ間の信号の入出力を行うための入出力ポート24、25が設けられている。尚、RAM76はCPU75に内蔵されているものに限定されず、CPU75とは別体に設けるものであってもよい。
遊技制御基板20の入力ポート24には、遊技球の入賞を検出して画像表示装置2に図柄の変動表示動作を開始させる、始動入賞口10内に設けられた図柄始動スイッチ50が接続されている。また、大入賞口3に入賞した遊技球の数を検出する、大入賞口3内に設けられたカウントスイッチ51が接続されている。また、大当り遊技時に遊技球の通過を検出して大入賞口3の一定期間の継続開放状態を繰り返すための、即ち、大当りラウンドを継続させるための、大入賞口3内に設けられたVスイッチ52が接続されている。さらに、一般入賞口19内に設けられ遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ53が接続されている。
これらのスイッチによる検出信号は、入力ポート24を介してマイクロコンピュータ75に入力されている。カウントスイッチ51によって検出された大入賞口3への遊技球の入賞球数はRAM76に記憶される。また、大当りラウンド中にVスイッチ52により遊技球の通過が検出されることによって更新される大当り遊技のラウンド数もRAM76に記憶される。さらにこの他、大当りの種類、即ち、通常の大当り状態なのか確率変動の大当り状態なのか等もRAM76に記憶される。尚、後述するが、マイクロコンピュータ75にはRAM76用のバックアップ電圧が供給されており、パチンコ機1の電源がオフされた後もRAM76に記憶された遊技データは保持される。
遊技制御基板20の出力ポート25には、演出制御基板30および払出制御基板40が接続されており、各制御基板をコントロールするコマンド信号が、出力ポート25を介してマイクロコンピュータ75から送信される。例えば、図柄始動スイッチ50によって始動入賞口10への遊技球の入賞が検出され、その検出信号がマイクロコンピュータ75に入力されると、マイクロコンピュータ75から演出制御基板30へ、図柄表示装置2に図柄の変動表示動作を開始させる旨のコマンド信号が送信される。また、図柄始動スイッチ50によって始動入賞口10への遊技球の入賞が検出され、カウントスイッチ51によって大入賞口3への遊技球の入賞が検出され、入賞口スイッチ53によって一般入賞口19への遊技球の入賞が検出され、その検出信号がそれぞれマイクロコンピュータ75に入力されると、マイクロコンピュータ75から払出制御基板40へ、遊技球の払出処理を行う旨のコマンド信号が送信される。
遊技制御基板20の出力ポート25には、大入賞口3を開閉動作させるための大入賞口用ソレノイド55が接続されている。画像表示装置2に特定の図柄が停止表示され大当り状態が発生すると、マイクロコンピュータ75から出力ポート25を介してコマンド信号が大入賞口用ソレノイド55に送信され、ソレノイドの駆動によりが大入賞口3が開閉動作を行う。また、大当り状態が発生して大入賞口3が開放状態となり、大入賞口3への遊技球の入賞数がカウントスイッチ51によって検出され、入賞数が所定数に達した場合には、大入賞口3を閉鎖状態にするようにコマンド信号がマイクロコンピュータ75から大入賞口用ソレノイド55に送信される。さらに、大入賞口3の開放状態中に入賞した遊技球が、大入賞口3内に設けられたV入賞領域を通過した場合には、その通過がVスイッチ52によって検出され、一旦、閉鎖状態になった大入賞口3を再度、開放状態にする旨のコマンド信号、即ち、新しいラウンドに進む旨のコマンド信号がマイクロコンピュータ75から大入賞口用ソレノイド55に送信される。
演出制御基板30は、ROM32とRAM33を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ31を中心とした電子回路から構成されている。ROM32には、演出遊技を制御するプログラムが記憶されている。RAM33には、演出遊技に関するデータを読み込み書き込みするための作業領域が設けられている。また、演出制御基板30には、マイクロコンピュータ31と、他の制御基板あるいは演出を表示するための装置との間の信号の入出力を行うための入出力ポート34、35が設けられている。尚、RAM33はCPU31に内蔵されているものに限定されず、CPU31とは別体に設けるものであってもよい。
演出制御基板30の入力ポート34は、遊技制御基板20の出力ポート25と接続されている。遊技制御基板20のマイクロコンピュータ75から送信されたコマンド信号は、この入力ポート34を介してマイクロコンピュータ31に入力される。そして、マイクロコンピュータ31は、このコマンド信号に基づいて、図柄表示、装飾表示、効果音出力等の演出制御を行う。演出制御基板30の出力ポート35には、始動入賞口10への遊技球の入賞に基づいて、即ち、図柄始動スイッチ50による入賞した遊技球の検出に基づいて、図柄の変動表示動作を行う画像表示装置2が接続されている。また、画像表示装置2の図柄変動表示時等において装飾灯の点灯・消灯表示を行うランプ制御部57と、その変動表示に対応した音楽等を出力するスピーカ等から成る音声制御部56が接続されている。
演出制御基板30のマイクロコンピュータ31は、遊技制御基板20のマイクロコンピュータ75からのコマンド信号に基づいて、画像表示装置2に図柄の変動表示動作を行わせると共に、その変動表示に対応したランプ制御部57による装飾演出、音声制御部56による効果音演出を制御している。マイクロコンピュータ31に内蔵されたRAM33には、始動入賞口10に入賞し図柄始動スイッチ50によって検出された遊技球数のデータ等が記憶されている。
払出制御基板40は、ROM42とRAM43を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ41を中心とした電子回路から構成されている。ROM42には、払出遊技を制御するプログラムが記憶されている。RAM43には、払出遊技に関するデータを読み書きするための作業領域とバックアップしておくための記憶領域が設けられている。また、払出制御基板40には、マイクロコンピュータ41と、他の制御基板あるいは払出装置58との間の信号の入出力を行うための入出力ポート44、45が設けられている。尚、RAM43はCPU41に内蔵されているものに限定されず、CPU41とは別体に設けるものであってもよい。
払出制御基板40の入力ポート44は、遊技制御基板20の出力ポート25と接続されている。遊技制御基板20のマイクロコンピュータ75から送信されたコマンド信号は、この入力ポート44を介してマイクロコンピュータ41に入力される。そして、マイクロコンピュータ41は、このコマンド信号に基づいて、遊技球の払出制御を行う。払出制御基板40の出力ポート45には、始動入賞口10への遊技球の入賞に基づいて、即ち、図柄始動スイッチ50による入賞した遊技球の検出に基づいて、遊技球(賞球)の払出しを行う払出装置58が接続されている。この払出装置58は、大入賞口3への遊技球の入賞に基づいて、即ち、カウントスイッチ51による遊技球の検出に基づいて、また、一般入賞口19への遊技球の入賞に基づいて、即ち、入賞口スイッチ53による遊技球の検出に基づいても賞球の払出を行う。
払出制御基板40のマイクロコンピュータ41は、遊技制御基板20のマイクロコンピュータ75からのコマンド信号に基づいて、払出装置58に対し各入賞口への遊技球の入賞に対応した賞品、ここでは予め定められた遊技球数の払出し処理、あるいは球貸し操作に対応した遊技球の払出し処理を行わせる制御をしている。マイクロコンピュータ41に内蔵されたRAM43には、各入賞口に入賞した遊技球数のデータ等、即ち、図柄始動スイッチ50、カウントスイッチ51、入賞口スイッチ53によって検出され払出されていない遊技球数のデータ等が記憶されている。
尚、この形態では、遊技制御基板20からのコマンド信号に基づいて制御される副制御部として演出制御基板30と払出制御基板40を挙げているが、この2つの制御基板に限定されるものではなく、また、遊技機の構成に応じて統廃合されてもよい。
電源基板73は、遊技制御基板20、演出制御基板30、および払出制御基板40へ電源電圧を供給するための基板である。電源基板73には、電源回路を起動させるための電源スイッチ74が接続されており、電源スイッチのオン操作により、電源基板73から各制御基板20、30、40へ所定の電源電圧が供給される。また、所定の電源電圧が各制御基板20、30、40へ供給されたことを報知するRES信号(リセット信号)が、電源基板73から各制御基板20、30、40へ送信されている。さらに、パチンコ機1の電源をオフしたとき、即ち、電源スイッチ74をオフ操作したとき、それまでにRAM76、RAM43に記憶している遊技データを保持するため、電源基板73から遊技制御基板20及び払出制御基板40へ、RAM76及びRAM43用のバックアップ電源が供給されている。電源基板73には、マイクロコンピュータ75が配設された遊技制御基板20、マイクロコンピュータ31が配設された演出制御基板30、及びマイクロコンピュータ41の配設された払出制御基板40に通常時の電源電圧を供給する電源部と、この電源部の電源が遮断された時に遊技制御基板20及び払出制御基板40へRAM76及びRAM43用の電源電圧を供給するバックアップ電源部が設けられている。
図4は、本発明に係る遊技機を含む遊技機システムの第1の実施例を示すものである。
この遊技システムは、電源スイッチの操作に伴う電源の供給タイミングに基いて、単体のパチンコ機に対しても、あるいは一括した複数のパチンコ機に対しても、パチンコ機のRAMにバックアップしている遊技データを初期化(クリア)することができる制御処理に関するものである。
ホール側電源70に電源ライン71を介して複数台のパチンコ機11a、11b、11c、11dが接続されている。ホール側電源70から各パチンコ機にはAC24Vの電源電圧が供給されている。そして、ホール側電源70にはホール電源スイッチ(第1の電源スイッチ)72が設けられている。ホール電源スイッチ72のオン/オフ操作により、電源ライン71を介した各パチンコ機への電源電圧(AC24V)が供給/遮断される。尚、ホール側電源とは、複数台のパチンコ機に共通の電源ラインを介して共通した電源電圧を供給できる電源であればよく、例えば、パチンコホールに複数台のパチンコ機が集合して配設されている、いわゆる“島”に設けられた電源であってもよい。従ってその場合には、島に接続された各パチンコ機に電源ライン71を介して電源電圧(AC24V)を供給/遮断させる島電源スイッチ72(第1の電源スイッチ)が設けられる。以下の説明では、島電源70及び島電源スイッチ72を設けた場合について記載する。
各パチンコ機11a、11b、11c、11dには、それぞれ電源ライン71が接続される電源基板73が設けられている。電源基板73にはパチンコ機を起動/停止させる電源スイッチ(第2の電源スイッチ)74が設けられている。また、各パチンコ機には、遊技制御基板20、演出制御基板30、及び払出制御基板40が設けられており、遊技制御基板20にはCPU75とRAM76が設けられている。但し、図示は省略しているが演出制御基板30にも払出制御基板40にもCPU及びRAMが設けられている。そして、各制御基板20、30、40は、少なくとも図3で説明した各制御基板が有する制御機能を有している。
電源基板73は、島電源70から供給された電圧(AC24V)を基に各制御基板で使用される各種電源電圧を生成している。そして、電源基板73から遊技制御基板20へは、遊技制御基板20を駆動させるための遊技機用電源79と、島電源70側からの電源の供給が遮断された(例えば、停電による遮断、島電源スイッチオフによる遮断)場合にその遮断されたときの遊技データをRAM76に保持しておくために使用されるバックアップ電源77が供給されている。
電源基板73は、島電源70側からの電源の供給が遮断されたことを検出する電断検出手段を有しており、電断検出時には、その旨を外部に報知する電断検出信号78をCPU75に送信している。CPU75は、電断検出信号78を受信すると、そのときの遊技データをRAM76のバックアップデータ保持領域(記憶領域)に記憶する。RAM76に記憶されたバックアップデータは上記バックアップ電源77が供給されているので保持される。
遊技機用電源79は、島電源スイッチ72がオンされている状態で電源スイッチ74がオンされたとき、あるいは電源スイッチ74がオンされている状態で島電源スイッチ72がオンされたときに遊技制御基板20へ供給される(立ち上がる)。また、これとは逆にパチンコ機が動作している状態(遊技機用電源79が供給されている状態)で電源スイッチ74又は島電源スイッチ72がオフされたとき、あるいは停電時に遮断される(立ち下がる)。
遊技制御基板20のCPU75には、パチンコ機へ電源が投入された回数をカウントするカウント手段80と、電源が投入されている期間を計測するタイマ81が設けられている。カウント手段80によって遊技機用電源79の立ち上がり回数をカウントし、タイマ81によって遊技機用電源79のオン時間を計測している。但し、タイマ81によるオン時間の計測は電源が投入されるたび(遊技機用電源79が立ち上がるたび)に行なわれるものではなく、カウント手段80によるカウント回数が所定の電源供給タイミングを満たす予め定められた回数のときに計測される。そして、電源スイッチ(島電源スイッチ72あるいは電源スイッチ74)のオン操作によって電源がパチンコ機に供給され、その供給時間と供給回数が予め定められた時間と回数になったとき、RAM86にバックアップされていた遊技データがクリア(初期化)される。詳しくは後述する。予め定められた所定の電源供給時間及び供給回数は、図示を省略するCPU75のROMのタイミングテーブルに記憶されている。
電源基板73から払出制御基板40へも、払出制御基板40を駆動させるための遊技機用電源79と、島電源70側からの電源の供給が遮断された(例えば、停電による遮断、島電源スイッチオフによる遮断)場合にその遮断されたときの遊技データを払出制御基板40のRAMに保持しておくために使用されるバックアップ電源77が供給されている。払出制御基板40における遊技データのバックアップは、遊技制御基板20のCPU75から送信されてくるコマンド信号に基づいて行なわれている。遊技制御基板20のCPU75は電断検出信号78を受信すると、電源が遮断された旨を示すコマンド信号を払出制御基板40のCPUへ送信する。払出制御基板40のCPUは受信したこのコマンド信号に基づいて払出遊技に関する遊技データをRAMのバックアップデータ保持領域に記憶する。
但し、払出制御基板40における遊技データのバックアップ方法は上記のような場合に限るものではなく、例えば、電源が遮断されたことを示す電断検出信号78を電源基板73から払出制御基板40のCPUに直接送信してもよい。その場合には、上記遊技制御基板20と同様に、払出制御基板40のCPUでも、電断検出信号78の受信に基づいて、そのときの払出遊技に関する遊技データをRAMのバックアップデータ保持領域に記憶する。RAMに記憶されたバックアップデータはバックアップ電源77により保持される。
また、払出制御基板40におけるバックアップされた遊技データのクリアは、遊技制御基板20のCPU75から送信されてくるコマンド信号に基づいて行なわれている。遊技制御基板20のCPU75は、カウント手段80とタイマ81によって予め定められた電源の供給時間と供給回数を検出すると、遊技データをクリアすべき旨を示すコマンド信号を払出制御基板40のCPUへ送信する。払出制御基板40のCPUは受信したこのコマンド信号に基づいてRAMにバックアップされていた払出遊技に関する遊技データをクリア(初期化)する。
但し、払出制御基板40における遊技データのクリア方法は上記のような場合に限るものではなく、例えば、払出制御基板40のCPUにもカウント手段とタイマを設け、遊技機用電源79の立ち上がり回数を検出カウントすると共に、その電源供給時間を計測し、予め定められたパターンの供給時間と回数である場合に、払出制御基板40のRAMデータをクリアするようにしてもよい。
さらにまた、カウント手段とタイマ機能を備えたCPUを電源基板73に設け、そのCPUによって遊技機用電源の立ち上がり回数を検出カウントすると共に、その電源供給時間を計測し、所定のパターンの供給時間と回数であると判別した場合に、RAMデータをクリアすべき旨のコマンド信号を遊技制御基板20および払出制御基板40に送信するようにしてもよい。遊技制御基板20および払出制御基板40のCPUは、受信したこのコマンド信号に基づいてそれぞれのRAMデータをクリアすればよい。
RAMにバックアップされている遊技データをクリア(初期化)する電源供給時間と供給回数としては、例えば、以下のようなパターンを挙げることができる。
パチンコ機の電源がオフされ動作が停止した状態において、先ず、電源スイッチをオン操作しパチンコ機に電源を供給する。続いて、その電源が供給された(立ち上がった)時から所定時間(例えば、10秒)以内に電源スイッチをオフ操作しパチンコ機の電源を遮断する(立ち下げる)。この電源供給タイミングの条件を満たすとき、次の電源スイッチのオン操作によりパチンコ機のRAMにバックアップされた遊技データはクリアされる。即ち、この場合には、2回の電源スイッチのオン操作、電源が立ち上がってから所定時間内の1回の電源スイッチのオフ操作が必要になる。そして、このRAMデータのクリア処理を、島(複数のパチンコ機)一括でも、単体のパチンコ機でも容易に行なうことができる。その処理は以下に示すような“島電源スイッチ”と“各パチンコ機の電源スイッチ(単に、電源スイッチという)”の使い分けによって行なうことができる。
島(複数パチンコ機)一括でRAMデータのクリアを行なう場合には、先ず、島電源スイッチ72をオフにして島に接続されている全てのパチンコ機の電源をオフさせた状態にする。次に、RAMデータをクリアしたいパチンコ機(ここではその島のパチンコ機全て)の電源スイッチ74をオンした状態にする。この状態で島電源スイッチ72をオン操作してその島の全てのパチンコ機に電源を供給する。続いて、電源が立ち上がった時から10秒以内に島電源スイッチ72をオフ操作しその島の全てのパチンコ機の電源を立ち下げる。これで、次の島電源スイッチのオン操作によりパチンコ機のRAMにバックアップされた遊技データをクリアし得る状態となる。そして島電源スイッチ72を再投入することにより、その島の全てのパチンコ機のRAMデータを一括してクリアすることができる。
単体のパチンコ機でRAMデータのクリアを行なう場合には、先ず、島電源スイッチ72及びその島に接続される全てのパチンコ機の電源スイッチ74をオンにし島全体の電源が立ち上がった状態にする。次に、RAMデータをクリアしたいパチンコ機(ここではいずれか単体のパチンコ機)の電源スイッチ74をオフした後に、再度その電源スイッチ74をオン状態にする。続いて、そのパチンコ機の電源が立ち上がった時から10秒以内にそのパチンコ機の電源スイッチ74をオフ操作しそのパチンコ機の電源を立ち下げる。そして次にそのパチンコ機の電源スイッチ74を再投入することにより、そのパチンコ機単体のRAMデータをクリアすることができる。
図5に示すフローチャートと、図6に示すタイミングチャートに基づいてRAMデータのクリア処理について説明する。但し、このフローチャートにおいては、島電源スイッチと電源スイッチの使い分けによる一括又は単体のクリアの別は考慮しないものとする。また、電源供給のパターンとしては、2回の電源スイッチのオン操作、電源が立ち上がってから所定時間内の1回の電源スイッチのオフ操作が必要になるものとする。また、処理は図4におけるパチンコ機の遊技制御基板20のCPU75により行なわれるものとする。
ラムクリア判定処理において、ステップ91においてパチンコ機に電源が投入されたか否かの判別が行なわれ、電源が投入されていないと判別した場合には投入されるまでループする電源投入待ち状態となる。一方、電源が投入された(図6のタイミングチャートで(イ)の立ち上がりタイミング)と判別した場合には、ステップ92に進み、パチンコ機動作前にCPU75が正常なCPUであるかをチェックするセキュリティチェックが行なわれる。尚、このセキュリティチェックの期間中に電源が遮断された場合には、遮断された電源に係る電源投入は、投入回数としてカウント値にカウントされない。
次に、ステップ93に進み、カウント手段80によって電源投入回数のカウント値が+1(プラス1)され(図6の(ロ)のカウント値)、続いてステップ94において、そのカウント値が2以上であるか否かの判別が行なわれる。ここでは最初の電源投入なのでカウント値=1であるため、2以上ではないと判別され、ステップ95に進み、タイマ81によって電源オン状態(図6の(ハ)の通電期間)の時間が計測される。続いて、ステップ96に進み、電源投入時(図6の(イ))から10秒以内に電源が遮断されたか、即ち、遊技用電源79の立下りがあったか否かの判別が行なわれる。
ステップ96において電源の遮断がなかったと判別された場合には、ステップ97に進み、ステップ93で設定したカウント値をクリアする(図6の(ヘ)のカウント値)。また、ステップ98に進み、パチンコ機の復帰動作(図6の(ホ))、即ち、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データを読み出して作業領域に書き込み処理を行なう。そして、ステップ99に進み、そのデータでパチンコ機の遊技を開始させる。
一方、ステップ96において、10秒以内に電源の遮断(図6の(ト)の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100に進み、ステップ93で設定したカウント値(ここでは最初の電源投入であったのでカウント値=1)をRAM76にバックアップする。この電源投入(図6の(イ))から10秒以内の電源遮断(図6の(ト))によって、次の電源投入によりRAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立する状態となる。そして、ステップ91に戻り、次の電源投入の待ち状態となる。
ステップ91において、電源の投入(図6の(チ))が検出された場合には、ステップ92でセキュリティチェックを行ない、ステップ93に進み、電源投入回数のカウント値が+1(プラス1)される(図6の(リ)のカウント値)。続いてステップ94において、そのカウント値が2以上であるか否かの判別が行なわれる。ここでは最初の電源投入から10秒以内に電源遮断があった場合の2回目の電源投入(図6の(チ))、即ち、カウント値=2(図6の(リ))であるため、ステップ94で2以上であると判別され、ステップ101に進む。ステップ101において、ステップ93で設定したカウント値(図6の(リ))をクリア(図6の(ル))し、また、ステップ102で、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データのクリア処理を行なう(図6の(ヌ))。そしてステップ99において、初期化された遊技データによりパチンコ機の遊技が開始される。
図7は、本発明に係る遊技機を含む遊技システムの第2の実施例を示すものである。
上述のように図4に示す形態の遊技システムは、島電源スイッチ72操作と電源スイッチ74操作の使い分けによりパチンコ機への電源供給タイミング等が所定のパターンになったとき、複数のパチンコ機のRAMデータを一括して、あるいは単体のパチンコ機のRAMデータをクリアすることができるものである。しかしながらそのクリアをするためには所定のパターンを成立させること、即ち、最初に電源をオンしてから所定時間内に一旦、電源をオフすることが必要である。逆な言い方をすれば、RAMデータをクリアしないようにするためには、所定のパターンを成立させないこと、即ち、最初に電源をオンした後に所定時間内に電源のオフ操作をしないことが必要である。図7に示す第2の実施例は、図4に示す形態の遊技システムにおいて、RAMデータをクリアするための電源供給タイミングを満たす電源スイッチのオフ操作期間を報知するものである。
図7に示す遊技システムも基本的部分については図4に示す遊技システムと同様の構成である。従って、共通する部材には同一の部番を付してある。そして、共通する部分の制御内容については図4で説明した制御内容を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。図に示すように、遊技制御基板20には、RAM76のデータをクリアする電源供給タイミングを満たすために電源スイッチをオフ操作する所定時間を報知するための所定時間報知手段82が接続されている。RAM76のデータをクリアするには、最初に電源をオンしてから所定時間内に一旦、電源をオフすることが必要であるが、その所定時間中において所定時間報知手段82が動作し、例えば、所定時間報知手段としてのLEDが点灯表示し、RAMクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る期間であることを報知する。つまり、LED(所定時間報知手段)82の点灯表示中に電源スイッチをオフ操作すれば、次の電源スイッチのオン操作によりRAMデータはクリアされ、LED82の消灯後に電源スイッチをオフ操作すれば、次に電源スイッチをオン操作してもRAMデータはクリアされないことを報知する。所定時間報知手段82は、遊技データのバックアップ対象基板に搭載すること、図7では遊技制御基板20に搭載することが望ましい。また、電源スイッチ72、74を操作するに際し、その表示状態を確認し易い位置に搭載することが望ましい。
RAMデータのクリア処理を、島(複数のパチンコ機)一括、あるいは単体のパチンコ機において行なった場合の所定時間報知手段82による報知は、“島電源スイッチ”と“各パチンコ機の電源スイッチ(単に、電源スイッチという)”の使い分けによって以下のようになる。
島(複数パチンコ機)一括でRAMデータのクリアを行なう場合には、先ず、島電源スイッチ72をオフし島に接続されている全てのパチンコ機の電源をオフさせた状態において、RAMデータをクリアしたいパチンコ機(ここではその島のパチンコ機全て)の電源スイッチ74をオンした状態にする。この状態で島電源スイッチ72をオン操作してその島の全てのパチンコ機に電源を供給する。この電源の供給により、各パチンコ機に設けられている所定時間報知手段、例えば、LEDが10秒間点灯表示される。この点灯表示されている10秒以内、即ち、所定時間報知手段82がRAMクリアをさせ得る期間中であることを報知している期間中に島電源スイッチ72をオフ操作しその島の全てのパチンコ機の電源を立ち下げる。これにより次に島電源スイッチ72を再投入することで、その島の全てのパチンコ機のRAMデータを一括してクリアすることができる。
単体のパチンコ機でRAMデータのクリアを行なう場合には、先ず、島電源スイッチ72及びその島に接続される全てのパチンコ機の電源スイッチ74をオンにし島全体の電源が立ち上がった状態において、RAMデータをクリアしたいパチンコ機(ここではいずれかの単体のパチンコ機)の電源スイッチ74をオフした後に、再度その電源スイッチ74をオン状態にする。続いて、そのパチンコ機の電源が立ち上がった時から10秒以内、即ち、所定時間報知手段82がRAMクリアをさせ得る期間中であることを報知している期間中にそのパチンコ機の電源スイッチ74をオフ操作しそのパチンコ機の電源を立ち下げる。これにより次にそのパチンコ機の電源スイッチ74を再投入することで、そのパチンコ機単体のRAMデータをクリアすることができる。
図8に示すフローチャートと、図9に示すタイミングチャートに基づいてRAMクリアをし得る所定タイミング成立期間の報知およびそのクリア処理について説明する。尚、上記第1の実施例における図5のフローチャートと同じ処理のステップには同一の番号を、図6のタイミングチャートと同じタイミング箇所には同じ符号を付し、第1の実施例を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。
ラムクリア判定処理が開始され、順次ステップ91、92、93、94と進み、ステップ95において、タイマ81により電源オン状態(図9の(ハ)の通電期間)の時間が計測される。また、ステップ110において、LED(所定時間報知手段)82が点灯表示され、RAMデータをクリアする電源供給タイミングを満たし得る期間であることが報知される(図9の(ヲ))。続いて、ステップ96に進み、電源投入時(図9の(イ))から10秒以内に電源が遮断されたか、即ち、遊技用電源79の立下りがあったか否かの判別が行なわれる。
ステップ96において電源の遮断がなかったと判別された場合には、ステップ97に進み、ステップ93で設定したカウント値がクリアされる(図9の(ヘ)のカウント値)。また、ステップ112に進み、LED(所定時間報知手段)82が消灯される(図9の(ワ))。この消灯は、その後に電源スイッチがオフされたとしてもRAMデータをクリアする電源供給タイミングのパターンは満たされることがないということを意味する。即ち、RAMデータのクリアは行われないということを報知する。さらに、ステップ98に進み、パチンコ機の復帰動作(図9の(ホ))、即ち、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データを読み出して作業領域に書き込み処理を行なう。そして、ステップ99に進み、そのデータでパチンコ機の遊技を開始させる。
一方、ステップ96において、10秒以内に電源の遮断(図9の(ト)の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100に進み、ステップ93で設定したカウント値(ここでは最初の電源投入であったのでカウント値=1)をRAM76にバックアップする。また、ステップ111に進み、LED(所定時間報知手段)82を消灯する(図9の(カ)の立ち下がり)。この電源投入(図9の(イ))から10秒以内、即ち、LED点灯中(図9の(ヲ'))の電源遮断(図9の(ト))によって、次の電源投入によりRAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立する状態となる。そして、ステップ91に戻り、次の電源投入の待ち状態となる。
ステップ91、92、93と進み、ステップ94において、そのカウント値が2以上であるか否かの判別が行なわれる。ここでは最初の電源投入から10秒以内に電源遮断があった場合の2回目の電源投入(図9の(チ))、即ち、カウント値=2(図9の(リ))であるため、ステップ94で2以上であると判別され、ステップ101に進む。ステップ101において、ステップ93で設定したカウント値(図9の(リ))をクリア(図9の(ル))し、また、ステップ102で、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データのクリア処理を行なう(図9の(ヌ))。そしてステップ99において、初期化された遊技データによりパチンコ機の遊技が開始される。
以上の構成により、操作者は、所定の電源供給タイミングを満たすための、即ち、RAMデータをクリアさせるため又はクリアさせないための電源スイッチの操作時期を視覚的に明確に認識することができる。具体的には、パチンコホールで、操作者が翌日の開店時のパチンコ機起動時にRAMデータのクリアを意図しない場合には、閉店時等の最終電源オフ時において所定の電源供給タイミングの条件を満たし得るような電源スイッチの操作をしないこと、即ち、所定時間報知手段による報知期間中は電源スイッチをオフ操作しないことという操作タイミングを容易に認識することができる。
上記第2の実施例(実施例2という)として説明したものは、RAMデータをクリアするのに電源供給タイミング(電源供給のパターン)として、2回の電源スイッチのオン操作、電源が立ち上がってから所定時間内の1回の電源スイッチのオフ操作が必要になるものであり、その電源供給タイミングを満たす電源スイッチのオフ操作期間を、例えば、LED等の所定時間報知手段によって報知するものであった。しかし、電源供給のパターン及び操作期間の報知の内容としてはこれに限定されるものではなく他のパターン及び報知の内容であってもよい。
例えば、実施例2の1として、2回以上のn回の電源スイッチのオン操作、それぞれの電源が立ち上がってから所定時間内の(n−1)回の電源スイッチのオフ操作を必要とし、その電源供給タイミングを満たすそれぞれの電源スイッチのオフ操作期間を、LED等の所定時間報知手段によって報知するものであってもよい。
また、実施例2の2として、2回以上のn回の電源スイッチのオン操作、それぞれの電源が立ち上がってから所定時間内の(n−1)回の電源スイッチのオフ操作を必要とし、その電源供給タイミングを満たす(n−1)回目の電源スイッチのオフ操作期間のみを、LED等の所定時間報知手段によって報知するものであってもよい。
さらに、実施例2の3として、2回以上のn回の電源スイッチのオン操作、それぞれの電源が立ち上がってから所定時間内の(n−1)回の電源スイッチのオフ操作を必要とし、その電源供給タイミングを満たすそれぞれの電源スイッチのオフ操作期間を、LED等の所定時間報知手段によって相違する表示形態で報知するものであってもよい。
実施例2の1について図13に示すフローチャートと、図16に示すタイミングチャートに基づきRAMクリアをし得る所定タイミング成立期間の報知およびそのクリア処理について説明する。尚、上記実施例2における図8のフローチャートと同じ処理のステップには同一の番号を、図9のタイミングチャートと同じタイミング箇所には同じ符号を付し、実施例2を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。
ラムクリア判定処理が開始され、順次ステップ91、92、93と進み、ステップ94'において、ステップ93でカウントアップされたカウント値がn以上であるか否かの判別が行なわれる。ここでは最初の電源投入なのでカウント値=1であるため、n以上ではないと判別され、ステップ95において、タイマ81により電源オン状態(図16の(ハ)の通電期間)の時間が計測される。また、ステップ110において、LED(所定時間報知手段)82が点灯表示され、RAMデータをクリアする電源供給タイミングを満たし得る期間であることが報知される(図16の(ヲ1))。続いて、ステップ96に進み、電源投入時(図16の(イ))から10秒以内に電源が遮断されたか否かの判別が行なわれる。
ステップ96において電源の遮断がなかったと判別された場合には、ステップ97に進み、ステップ93で設定したカウント値がクリアされ、ステップ112でLED(所定時間報知手段)82が消灯され、ステップ98でパチンコ機の復帰動作が行なわれて、ステップ99に進んでパチンコ機の遊技が開始される。
一方、ステップ96において、10秒以内に電源の遮断(図16の(ト)の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100に進み、ステップ93で設定したカウント値(ここでは最初の電源投入であったのでカウント値=1)をRAM76にバックアップする。また、ステップ111に進み、LED(所定時間報知手段)82を消灯する(図16の(カ)の立ち下がり)。この電源投入(図16の(イ))から10秒以内、即ち、LED点灯中(図16の(ヲ1))の電源遮断(図16の(ト))によって、RAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立し得る状態となる。そして、ステップ91に戻り、次の電源投入の待ち状態となる。
次にステップ91、92、93と進み、ステップ94'において、そのカウント値がn以上であるか否かの判別が行なわれる。ここでは最初の電源投入から10秒以内に電源遮断があった場合の2回目の電源投入(図16の(イ'))、即ち、カウント値=2(図16の(リ))であるため、ステップ95へ進む。ステップ95において、電源オン状態(図16の(ハ')の通電期間)の時間が計測され、また、ステップ110において、LED(所定時間報知手段)82が点灯表示され、RAMデータをクリアする電源供給タイミングを満たし得る期間であることが報知される(図16の(ヲ2))。続いて、ステップ96に進み、電源投入時(図16の(イ'))から10秒以内に電源が遮断されたか否かの判別が行なわれる。
ステップ96において電源の遮断がなかったと判別された場合には、上記と同様にステップ97に進み、以後ステップ112、98、99の処理が行なわれる。一方、ステップ96において、10秒以内に電源の遮断(図16の(ト')の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100に進み、ステップ93で設定したカウント値(ここでは最初の電源投入であったのでカウント値=2)をRAM76にバックアップする。また、ステップ111に進み、LED(所定時間報知手段)82を消灯する(図16の(カ')の立ち下がり)。この電源投入(図16の(イ'))から10秒以内、即ち、LED点灯中(図16の(ヲ2))の電源遮断(図16の(ト'))によって、RAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立し得る状態となる。そして、ステップ91に戻り、次の電源投入の待ち状態となる。
同様の処理が繰返され、最初の電源オン(図16の(イ))から数えて(n−1)回目の電源オンの通電期間(図16の(ハ"))が計測され、この電源投入(図16の(イ"))から10秒以内、即ち、LED点灯中(図16の(ヲn−1))の電源遮断(図16の(ト"))によって、次の電源投入によりRAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立する状態となる。このような処理はステップ94'でそのカウント値がn以上になるまで繰返される。そして、電源がオンされる度にその通電時間(図16の(ハ)、(ハ')、(ハ"))が計測され、LED(所定時間報知手段)82の点灯表示によってRAMデータをクリアし得る期間(図16の(ヲ1)、(ヲ2)、(ヲn−1))であることが報知される。このクリアし得る期間(電源をオフするまでの時間)は、例えば、最大10秒間に設定されている。また、クリアし得る期間内に電源をオフしない場合には、その時点で所定の電源投入タイミングの成立はリセットされる。
ステップ94'でカウント値がn以上であると判別された場合には、ステップ101に進み、ステップ93で設定したカウント値=n(図16の(リ"))をクリア(図16の(ル))し、ステップ102でRAM76のクリア処理し(図16の(ヌ))、ステップ99においてパチンコ機の遊技が開始される。以上の構成のように、所定時間(例えば、10秒)内の電源オン時間(例えば、図16の(ハ)(ハ')…(ハ"))がn回確認されることを所定の電源供給タイミングを満たす条件とし、その所定の電源供給タイミングを満たし得る期間を毎回、所定時間報知手段(LED82の点灯表示)によって報知する制御では、操作者に対して、RAMクリアの所定の電源供給タイミングが成立し得る状態が継続していることを報知することができる。
実施例2の2について図14に示すフローチャートと、図16に示すタイミングチャートに基づきRAMクリアをし得る所定タイミング成立期間の報知およびそのクリア処理について説明する。実施例2の2は、上記実施例2の1において、電源供給タイミングを満たし得る(n−1)回目の電源スイッチのオフ操作期間のみを報知するものである。従って、上記実施例2の1における図13のフローチャートと同じ処理のステップには同一の番号を付し、実施例2の1を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。
ラムクリア判定処理が開始され、順次ステップ91、92、93と進み、ステップ94'において、ステップ93でカウントアップされたカウント値がn以上であるか否かの判別が行なわれる。カウント値がnに達するまではステップ95に進み、電源オン状態(図16の(ハ)、(ハ')、(ハ")の通電期間)の時間が計測される。続いて、ステップ115に進み、カウント値が(n−1)回であるか否かの判別が行なわれ、(n−1)回に達するまではステップ96に進んでLED(所定時間報知手段)82による点灯表示は行なわれない(図16で言えば(ヲ1)、(ヲ2)の点灯は行なわれない)。一方、カウント値が(n−1)回に達すると、ステップ110に進みLED(所定時間報知手段)82が点灯表示され、RAMデータをクリアする電源供給タイミングを満たし得る期間であることが報知される(図16の(ヲn−1))。
次にステップ96に進み、電源投入時(図16の(イ"))から10秒以内に電源が遮断されたか否かの判別が行なわれ、10秒以内に電源の遮断(図16の(ト")の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100進みカウント値(ここではカウント値=n−1)をRAM76にバックアップし、ステップ111でLED(所定時間報知手段)82を消灯する(図16の(カ")の立ち下がり)。この電源投入(図16の(イ"))から10秒以内、即ち、LED点灯中(図16の(ヲn−1))の電源遮断(図16の(ト"))によって、次の電源投入によりRAMデータをクリアする所定の電源投入タイミングが成立する状態となる。
続いて、ステップ91に戻り、ステップ92、93と進んで、ステップ94'でカウント値がn以上であると判別された場合には、ステップ101に進みカウント値=n(図16の(リ"))をクリア(図16の(ル))し、ステップ102でRAM76のクリア処理し(図16の(ヌ))、ステップ99においてパチンコ機の遊技が開始される。以上の構成のように、所定時間(例えば、10秒)内の電源オン時間(例えば、図16の(ハ)(ハ')…(ハ"))がn回確認されることを所定の電源供給タイミングを満たす条件とし、その所定の電源供給タイミングを満たし得る(n−1)回目の期間、即ち、最後の期間を、所定時間報知手段(LED82の点灯表示)によって報知する制御では、操作者に対して、この報知期間内に電源をオフすることにより所定の電源供給タイミングが成立し、次の電源オン操作によってRAMデータがクリアされることを報知することができる。
実施例2の3について図15に示すフローチャートと、図16に示すタイミングチャートに基づきRAMクリアをし得る所定タイミング成立期間の報知およびそのクリア処理について説明する。実施例2の3は、上記実施例2の1において、電源供給タイミングを満たし得る電源スイッチオフ操作期間をそれぞれ相違する態様で報知するものである。従って、上記実施例2の1における図13のフローチャートと同じ処理のステップには同一の番号を付し、実施例2の1を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。
ラムクリア判定処理が開始され、順次ステップ91、92、93と進み、ステップ94'において、ステップ93でカウントアップされたカウント値がn以上であるか否かの判別が行なわれる。カウント値がnに達するまではステップ95に進み、電源オン状態(図16の(ハ)、(ハ')、(ハ")の通電期間)の時間が計測される。続いて、ステップ116に進み、カウント値=1であるか否かの判別が行なわれ、カウント値=1であると判別された場合にはステップ117に進み、所定時間報知手段82によって数字の「1」を表示する。この形態では、電源スイッチオフ操作期間を報知する手段として数字で表示できる報知手段、例えば、7セグ表示器等を使用する。一方、ステップ116で、カウント値=1ではないと判別された場合にはステップ118に進み、カウント値=2であるか否かの判別が行なわれ、カウント値=2であると判別された場合にはステップ119に進み、所定時間報知手段82によって「2」を表示する。一方、ステップ118で、カウント値=2ではないと判別された場合にはステップ120に進み、カウント値=(n−1)であるか否かの判別が行なわれ、カウント値=(n−1)であると判別された場合にはステップ121に進み、所定時間報知手段82によって「3」を表示する。尚、図16はLEDの点灯により所定の電源供給タイミングを満たし得る期間を表示するものであるが、実施例2の3における「1」、「2」、「3」の表示期間としては、図16の(ヲ1)、(ヲ2)、(ヲn−1)の期間がそれに相当する。
実施例2の3のように所定の電源供給タイミングを満たし得る期間をそれぞれ相違する形態で表示するものは上記のものに限定されず、例えば、フローチャートのステップ117、119、121でLEDの表示個数をそれぞれ異なる個数である3個、2個、1個にする形態、あるいは、LEDの表示色をそれぞれ異ならせる形態、図15とは逆に数字を「3」、「2」、「1」とカウントダウンして行く形態等であってもよい。以上の構成により、操作者に対して、あと何回の操作を行なえば所定の電源供給タイミングを成立させることができるのかを容易に把握させることができる。
図10は、本発明に係る遊技機を含む遊技システムの第3の実施例を示すものである。
上述のように図4及び図7に示す形態の遊技システムでは、電源スイッチのオン/オフ操作によって所定の電源供給のタイミングが成立すると、操作者の意図に拘わらず次の電源オンによってRAMのデータはクリアされる。つまり、操作者がRAMデータのクリアを意図していない場合であっても、前操作者のオン/オフ操作タイミングが所定の電源供給のタイミングを満たしているときは、次の電源オンによってRAMのデータはクリアされてしまう。そして、操作者には現在そのような状態にあること、即ち、次の電源オンによりRAMデータがクリアされてしまうのか否か認識することができない。そこで、図10に示す第3の実施例は、図4あるいは図7に示す形態のシステムにおいて、RAMデータがクリアされる状態を解除することができるスイッチを設けたものである。
図10に示す遊技システムも基本的部分については図4に示す遊技システムと同様の構成である。従って、共通する部材には同一の部番を付してある。そして、共通する部分の制御内容については図4で説明した制御内容を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。図に示すように、遊技制御基板20には、バックアップ対象基板である遊技制御基板20に、RAM76のクリア動作へ移行するか、又はRAM76にバックアップされているデータ内容を復帰させる復帰動作へ移行するか設定するためのRAMクリア切替スイッチ(非クリアスイッチ)83が接続されている。RAMクリア切替スイッチ83を切替設定することにより、その設定信号がCPU20に入力され、CPU20はその設定状態を判別してクリア動作モード又は復帰動作モードへ移行する。RAMクリア切替スイッチ83は切替え毎に切替設定された側の動作モードを維持するスイッチである。電源がオフされた状態、即ち、電源立ち上げ前に、RAMクリアスイッチ83をいずれかのモードに切替設定することで、操作者の意図した状態でパチンコ機を立ち上げることができる。
図10に示す形態で言うと、RAMクリア切替スイッチ83がクリア動作モード、即ち、RAMクリア切替状態信号がハイ(High)であって、電源スイッチのオン操作時の状態が、次の電源オン操作によりRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態である場合には、次に電源スイッチのオン操作によりそのパチンコ機のRAM76のデータはクリアされる。但し、次の電源オン操作によりRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態にない場合には、RAMクリア切替スイッチ83の切替状態いかんに拘わらずRAM76のデータはクリアされず、パチンコ機はRAM76にバックアップされてあったデータにより復帰動作する。
一方、RAMクリア切替スイッチ(非クリアスイッチ)83が復帰動作モード、即ち、RAMクリア切替状態信号がロー(Low)である場合には、電源スイッチのオン操作時の状態が、次の電源オン操作によりRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態であっても、その電源スイッチのオン操作によってはそのパチンコ機のRAM76のデータはクリアされず、RAM76にバックアップされてあったデータにより復帰動作される。尚、次の電源オン操作によりRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態になければ、パチンコ機はRAM76にバックアップされてあったデータにより復帰動作する。即ち、電源スイッチをオン操作しようとする時の状態が、RAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態であるか否かを遊技者が認識していなくても、RAMクリア切替スイッチ83を復帰動作モードに切替えることによりバックアップしてあったRAM75のデータをクリアせずにそのデータにより復帰動作させることができる。
尚、RAMクリア切替スイッチ83とCPU75間に接続されているのは、RAMクリア切替状態信号のノイズ除去回路84である。また、RAMクリア切替スイッチ83は、そのスイッチの状態を操作者が容易に確認できることを考慮すれば電源スイッチ74の設けられている近傍の、例えば、電源基板73に設けることが望ましい。また、CPU75に接続するため、配線等のコストを考慮すれば遊技制御基板20に設けることが望ましい。
図11に示すフローチャートと、図12に示すタイミングチャートに基づいてRAMクリア切替スイッチ83の各切替状態のときのRAMクリア処理について説明する。尚、上記第1の実施例における図5のフローチャートと同じ処理のステップには同一の番号を、図6のタイミングチャートと同じタイミング箇所には同じ符号を付し、第1の実施例を参照することとし、ここではその説明は適宜省略する。
ラムクリア判定処理が開始され、順次ステップ91、92と進み、ステップ120において、RAMクリア切替スイッチ83が有効であるか否か、即ち、クリア動作モードであるか復帰動作モードであるかの判別が行なわれる。ステップ120でクリア動作モードであると判別された場合(図12で(ヨ)のハイ状態)には、ステップ123へ進み、次の電源オン操作によってRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たすときRAMクリア動作を行なうRAMクリアモードが設定される。続いて、ステップ93、94へと進み、そのカウント値が2以上であるか否かの判別が行なわれ、ここでは最初の電源投入でカウント値=1であるため、ステップ95に進み、タイマ81によって電源オン状態(図12の(ハ)の通電期間)の時間が計測される。次に、ステップ96に進み、電源投入時(図12の(イ))から10秒以内に電源が遮断されたか、即ち、遊技用電源79の立下りがあったか否かの判別が行なわれる。
ステップ96において電源の遮断がなかったと判別された場合には、ステップ97に進み、ステップ93で設定したカウント値がクリアされる(図12の(ヘ)のカウント値)。また、ステップ98に進み、パチンコ機の復帰動作(図12の(ホ))、即ち、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データを読み出して作業領域に書き込み処理を行なう。そして、ステップ99に進み、そのデータでパチンコ機の遊技を開始させる。一方、ステップ96において、10秒以内に電源の遮断(図12の(ト)の立ち下り)があったと判別された場合には、ステップ100に進み、ステップ93で設定したカウント値(ここでは最初の電源投入であったのでカウント値=1)をRAM76にバックアップする。そして、ステップ91に戻り、次の電源投入の待ち状態となる。
電源の投入があると、ステップ91、92と進み、ステップ120において、クリア動作モードであるか復帰動作モードであるかの判別が行なわれる。ステップ120でクリア動作モードであると判別された場合(図12で(ヨ)のハイ状態)には、ステップ123へ進み、上記同様RAMクリア動作を行なうRAMクリアモードが設定される。続いて、ステップ93、94と進み、そのカウント値が2以上であるか否かの判別が行なわれ、ここでは最初の電源投入から10秒以内に電源遮断があった後の2回目の電源投入(図12の(チ))、即ち、カウント値=2(図12の(リ))であるため、ステップ101に進む。ステップ101において、ステップ93で設定したカウント値(図12の(リ))をクリア(図12の(ル))し、また、ステップ102で、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データのクリア処理を行なう(図12の(ヌ))。そしてステップ99において、初期化された遊技データによりパチンコ機の遊技が開始される。
一方、ステップ120で復帰動作モードであると判別された場合には、ステップ121へ進み、バックアップされているRAM76の遊技データによりパチンコ機を動作させる復帰モードが設定される。この復帰モードでは、電源投入時の状態のいかんに拘わらず、即ち、電源投入時(ステップ91)がRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態であるか否かに拘わらず、RAM76のデータをクリアしない状態に設定する。但し、図12に示す復帰動作モード((レ)のロー状態)は、次の電源スイッチオンによりRAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態のときにRAMクリア切替スイッチ83を復帰動作モード側に切替えた(図12の(タ)の立ち下がり)場合を表わしている。尚、最初の電源オン時である図12の(イ)の立ち上がり前にRAMクリア切替スイッチ83を復帰動作モード側に切替えた(図12の(ツ)の立ち下がり)場合には、(イ)の立ち上がりから10秒以内に電源がオフされたとしても、RAMデータをクリアする所定の電源供給タイミングを満たし得る状態としては判断されない。
続いて、ステップ122において、ステップ93で設定したカウント値(図12の(ロ))をクリア(図12の(ネ))し、次に、ステップ98に進み、パチンコ機の復帰動作(図12の(ソ))、即ち、RAM76の保持領域にバックアップして置いた遊技データを読み出して作業領域に書き込む処理を行なう。そして、ステップ99に進み、そのデータでパチンコ機の遊技を開始させる。
以上の構成により、操作者は、RAMデータをクリアさせたくない場合には、電源投入時の状態がどのような状態にあるかに拘わらず、即ち、次の電源オンにより所定の電源供給タイミングを満たしRAMデータをクリアする状態にあるか否かに拘わらず、RAMクリア切替スイッチの操作によってバックアップしてあったRAMデータをクリアせずに、そのデータによりパチンコ機の動作を復帰させることができる。