JP2007111083A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御信号をノイズの影響を抑えた状態で伝達することを可能にする。
【解決手段】制御信号を副制御基板200から表示制御基板250、音声制御基板230、ランプ制御基板240等へ伝達するためのフラット型ハーネス300を備える。フラット型ハーネス300は、制御信号を伝達する複数の信号線302と、各信号線302の間に設けられたグランド線303と、信号線302及びグランド線303とは別の位置に連続するように設けられた電源線301とを有し、各信号線302、グランド線303及び電源線301を列状に並設した構成にされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、フラット型ハーネスを備えた、パチンコ遊技装置、パチスロ遊技装置、スロットマシン等の遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの抽選が行われ、この抽選結果に基づいて、液晶表示装置やLED表示装置等の表示装置により演出表示が行われる。そして、遊技機には、上記抽選の制御を行うメイン制御基板と、メイン制御基板から上記抽選結果に関するデータを受信し、当該データに基づく演出表示の制御を行うサブ制御基板とを備える。メイン制御基板には抽選の制御を行う制御回路、サブ制御基板には各表示装置における表示制御回路や、賞球排出装置における制御回路が設けられ、各制御回路にはCPUが夫々搭載されている。
CPUを搭載した制御回路には、複数個のクロック発信器をはじめ、スイッチング電源や、スイッチングIC等、非常に多くのノイズ発生源があり、かつ、このノイズ発生源が機器内に分散しており、さらには、制御回路を載せた基板間などを、使用が禁止されている同軸ケーブル等に代えて、耐ノイズ性の悪いフラット型ハーネスで接続していることから、通常の電子回路とは比較にならないほどの高い耐ノイズ性が要求される。
そこで、遊技機においては、所望の耐ノイズ性を確保するために、同じ電気特性を有する通常の電子部品と比較してコスト高な耐ノイズ用電子部品が多用され、その結果、遊技機全体のコストアップを招いていた。
そこで、特許文献1には、遊技機における各種遊技動作を制御する遊技制御回路に用いられる遊技制御基板であって、遊技制御回路内の制御中枢部より配線する信号線とI/O線との間にグランド線を配線したり、遊技制御回路内で隣接する各電源線の間にグランド線を配線したりすることによって、耐ノイズ性を向上させた遊技制御基板が開示されている。これにより、制御自体には直接関連しない耐ノイズ用電子部品の使用量を削減させて、遊技機全体のコストダウンを図ることができる。
特開平8−52257号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明は遊技制御基板における耐ノイズ性の向上に係るものであり、遊技制御基板間などを接続するフラット型ハーネスにおいては何ら耐ノイズ性の向上に係る処置が取られていない。フラット型ハーネスは、制御信号を伝達する複数の信号線と、複数の電源線と、複数のグランド線とを、夫々別々の位置に連続するように設けて列状に並設した構成をしており、そのハーネス長が長くなるほど、電源線から発生するノイズなどが、信号線により伝達される制御信号に悪影響を与える。そこで、フラット型ハーネスにおける耐ノイズ性の向上が求められる。特に、制御信号が、上記メイン制御基板からサブ制御基板へ送信される抽選に基づく抽選結果データに関するものであるなど、遊技を行う遊技者にとって非常に重要なものである場合、ノイズによる影響をできるだけ抑えた状態で制御信号を伝達させることが望ましい。
本発明の目的は、制御信号をノイズの影響を抑えた状態で伝達することが可能な遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の遊技機は、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号を送信する第1の遊技制御基板と、当該第1の遊技制御基板から送信された前記制御信号を受信する第2の遊技制御基板と、前記第1の遊技制御基板と前記第2の遊技制御基板との間を接続するために設けられ、前記制御信号を前記第1の遊技制御基板から前記第2の遊技制御基板へ伝達するためのフラット型ハーネスとを備えた遊技機であって、前記フラット型ハーネスは、前記制御信号を伝達する複数の信号線と、各信号線の間に設けられたグランド線と、前記信号線及び前記グランド線とは別の位置に連続するように設けられた電源線とを有し、各前記信号線、前記グランド線及び前記電源線を列状に並設していることを特徴とする。
上記の発明によれば、フラット型ハーネスは、制御信号を伝達する複数の信号線と、各信号線の間に設けられたグランド線と、信号線及びグランド線とは別の位置に連続するように設けられた電源線とを有し、各信号線、グランド線及び電源線を列状に並設した構成となっているので、各信号線を挟むように設けられたグランド線により、例えば電源線から発生するノイズなどから信号線をシールドするシールド効果を得ることが可能になるとともに、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号という、遊技を行う遊技者にとっては非常に重要な制御信号を、シールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、第1の遊技制御基板から第2の遊技制御基板へ伝達することが可能となる。
本発明においては、前記フラット型ハーネスは、前記複数の信号線におけるすべての信号線の間に、前記グランド線を設けていてよい。上記の発明によれば、複数の信号線におけるすべての信号線の間にグランド線を設けているので、すべての信号線についてシールド効果を得ることにより、ノイズの影響をより抑えた状態とすることが可能になるとともに、グランド線を各信号線の間に設けることで結果的により多くのグランド線を設けることになるため、インピーダンスを低下させることが可能となり、遊技機の耐ノイズ性を向上させることが可能となる。
本発明においては、前記フラット型ハーネスは、前記グランド線及び前記信号線を覆う被覆層をそれぞれ異なる色としていてよい。上記の発明によれば、グランド線及び信号線を覆う被覆層をそれぞれ異なる色としているので、フラット型ハーネスにより、第1の遊技制御基板と第2の遊技制御基板との間を接続する際に、グランド線、信号線及び電源線の配置状態が分かりやすく、フラット型ハーネスを誤った態様で接続することを低減させ、当該接続のための取付作業を良好なものとし得る。また、仮に、ハーネスの本数が増えても的確に対応することができる場合がある。
本発明においては、前記制御信号は、抽選結果データに基づく演出に関する演出制御信号であり、前記演出制御信号に基づく演出表示を行う演出表示手段を備え、前記第2の遊技制御基板は、前記第1の遊技制御基板から前記フラット型ハーネスを介して受信した前記演出制御信号に基づいて、前記演出表示手段の演出表示を制御してよい。上記の発明によれば、制御信号としての演出制御信号を、上記フラット型ハーネスを用いてシールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、第1の遊技制御基板から第2の遊技制御基板へ伝達するので、演出表示手段に対してノイズに影響されないより的確な演出表示の制御を行わせることが可能であり、遊技者に対して、タイミングのずれや違和感のない演出表示を見せることが可能となる。
以下に、本発明に好適な実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施の形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施の形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される)に適用した場合を示す。
[遊技機の構成]
遊技機の概観について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は本体枠12を備え、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。また、本体枠12の正面略中央には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と、遊技盤14等が配設されている。
遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には図示しない複数の障害釘が打ちこまれている。また、遊技盤14上においてガイドレール30の右上部端付近に、ラウンド数表示器51が設けられている。
液晶表示装置32は、遊技盤14の背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の識別情報画像、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等、各種の画像が表示される。
また、本実施の形態において、遊技盤14における透過性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、図示しない障害釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
遊技領域15の上方には、電飾ユニット53が設けられている。この電飾ユニット53には、特別図柄表示器33および普通図柄表示器35を収納する表示器ケース37、特別図柄保留ランプ34a、34b、34c、34dならびに普通図柄保留ランプ50a、50b、50c、50dが設けられる。表示器ケース37の前面側は、視認向上を目的として、透明レンズ(図示せず)で覆われている。
第1ワープ経路47は、透過性を有する材質で形成されており、入賞口24に入賞した遊技球を第2ワープ経路49に経由するために設けられている。
表示器ケース37に収容される特別図柄表示器33は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。この特別図柄として、特定の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが継続して行われる特別遊技状態や特定遊技状態といった大当り遊技状態に遊技状態が移行する。また、特別遊技状態への移行を生じさせる特定の数字図柄が更に特定のものであれば、特別遊技状態の終了後に、大当り遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(特別モード)に移行する。また、特定遊技状態の終了後に、大当り遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(特定モード)に移行する。
特別遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な状態となる。また、特定遊技状態となった場合には、特定遊技専用入賞アタッカー44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、特定遊技専用入賞アタッカー44に遊技球が受け入れ可能な状態となる。
一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
特別図柄表示器33の右側には、普通図柄表示器35が設けられている。普通図柄表示器35は、2つの表示用ランプ(図示せず)で構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、例えば“○”、“×”等の記号が普通図柄として変動表示される。
表示器ケース37の左右の両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留球数」、「特別図柄に関する保留球数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aと特別図柄保留ランプ34bとが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a、34bと特別図柄保留ランプ34cとが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a、34b、34cと特別図柄保留ランプ34dとが点灯する。
表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留球数」、「普通図柄に関する保留球数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
保護板19は透過性を有し、遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたときには、発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。また、発射パワー増加ボタン80と、発射パワー減少ボタン82によって、発射される遊技球の勢いが調節される。
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、前述した特別図柄表示器33において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器33で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aの略中央において、複数の図柄列(本実施の形態においては3列)毎に数字や記号等からなる識別情報92(演出用の識別情報でもある。例えば、“0”から“9”までの数字)が変動表示される。また、特別図柄表示器33において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出用の識別情報92が停止表示される。
また、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aの略中央において表示される演出用の識別情報92の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となる。
この演出用の識別情報92の組合せとして、特定の数字図柄が全て揃った状態で停止表示された場合は、通常遊技状態から特別遊技状態に遊技状態が移行する。また、特定の数字図柄の態様に応じて、特別遊技状態の終了後に、大当り遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(特別モード)に移行する。特定の数字図柄が連番で停止表示された場合は、通常遊技状態から特定遊技状態に遊技状態が移行する。また、特定遊技状態の終了後は、大当り遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(特定モード)に移行する。
このように、液晶表示装置32の表示領域32aの略中央において表示される演出用の識別情報92の組合せが特定の表示態様となった場合には、更に、「大当り!!」などの文字画像とともに、喜んでいるキャラクタ画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。
さらに、特定モードにおいて、液晶表示装置32などの変動表示手段において、遊技者の操作によって、変動表示された識別情報92を停止表示する識別情報停止ゲームが実行される。このとき、遊技者は、停止操作ボタン84を操作することによって、変動表示された識別情報92を停止表示することができる。なお、本実施の形態においては、停止操作手段の一例として、停止ボタン(ストップボタン)が記載されているが、本発明はこれに限定されない。停止操作手段は、停止レバーやトラックボールやタッチパネルなど遊技者の操作によって、変動表示された識別情報を停止操作することができるあらゆる装置であっても良い。
なお、本発明における通常遊技は、始動口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技へ移行するか否かの抽選が行われ、特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての識別情報92の変動表示、及びこれに伴う演出表示が行われる遊技である。通常遊技は、上記のように通常モード、特定モード、特別モードの三種類の遊技状態がある。特定モード(いわゆる確変)および特別モード(いわゆる確変)は、通常モードと比較して、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技への移行確率が高い。なお、本実施の形態において記載されている通常遊技は一例であり、本発明の通常遊技はこれに限定されない。例えば、通常遊技は、始動口などの入球口に入球したことを契機に抽選が行われる遊技であってもよい。また、本発明の通常遊技は、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技以外のあらゆる遊技であってもよい。また、特定モードと特別モードは、同じ状態にすることも可能である。
遊技盤14の上部には障害物55が設けられ、遊技盤14の略中央には障害物57が設けられている。この障害物57下部には、始動口25が設けられている。また、遊技盤14の中央部の右側にも障害物58が設けられている。
また、遊技盤14の下左側と下右側とには、装飾ランプ36a及び36bが設けられている。また、本体枠12の上方の左右には、スピーカ46L・46Rが設けられている。また、本体枠12の左側にはカードユニット150が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、電飾ユニット53上を通過して、複数の図示しない障害釘、遊技盤14上に設けられた障害物55、57、58等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。
また、障害物55の左端部には、入賞口24が形成されている。この入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、第1ワープ経路47を経由し、さらに、レール状の第2ワープ経路49に沿って移動し、障害物57の背後に導かれる。障害物57の背後に導かれた遊技球は、障害物57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、この遊技盤14へと流下する。
始動口25に遊技球が入賞した場合(所定の特別図柄の変動表示開始の一つである。)には、特別図柄表示器33による特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数、つまり、保留球数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として特別図柄の変動表示が保留されてもよい。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した始動口25に遊技球が入賞した場合(所定の演出用の識別情報の変動表示開始の一つである。)には、演出用の識別情報92の変動表示が開始される。また、識別情報92に関する変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用の識別情報92が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出用の識別情報92の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出用の識別情報92が停止表示された場合には、保留されていた演出用の識別情報92の変動表示が開始される。
また、その他の(所定の演出用の識別情報の変動表示開始)条件としては、演出用の識別情報92が停止表示されていることである。つまり、所定の演出用の識別情報92の変動表示開始条件が成立する毎に演出用の識別情報92の変動表示が開始される。
なお、本実施の形態においては、始動口25に遊技球が入賞したこと等を、所定の特別図柄の変動表示開始条件又は所定の演出用の識別情報92の変動表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図2参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器35において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。前述したように、この普通図柄は、“○”、“×”等の記号である。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)23が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、この通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特別遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図2参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図2参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第2の状態)となる。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態(第1の状態)から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102(図2参照)を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102(図2参照)を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない最終のラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技といい、この遊技状態を特別遊技状態という。すなわち、特別遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
さらに、特定遊技専用入賞アタッカー44が、障害物58の下流に設けられている。この特定遊技専用入賞アタッカー44は、左右の両側に羽根部材(所謂、普通電動役物)48が設けられている。この羽根部材48は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特定遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、特定遊技専用入賞アタッカー44は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
また、特定遊技専用入賞アタッカー44には、カウントセンサ105(図2参照)が設けられ、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば3個)通過するか、又は、所定時間(例えば1秒)が経過するまで羽根部材48が開放状態に駆動される。そして、開放状態において特定遊技専用入賞アタッカー44への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、羽根部材48は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、特定遊技専用入賞アタッカー44は、障害物58によって、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第2の状態)となる。なお、特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。したがって、羽根部材48は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない最終のラウンドのラウンドゲームが終了するまでの遊技を特定遊技といい、この遊技状態を特定遊技状態という。すなわち、特定遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、本実施の形態においては、特別遊技の実行時に開放動作を行う第1の役物としての大入賞口39と、特定遊技の実行時に開放動作を行う第2の役物としての特定遊技専用入賞アタッカー44とを、大入賞口として夫々設けているが、これらは一つの大入賞口としてもよい。また、本実施の形態においては、役物の一例として、大入賞口39と特定遊技専用入賞アタッカー44の2つの役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンドである。また、特定遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、2ラウンドである。なお、特別遊技の実行中における最大継続ラウンド数は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御基板60(図2参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。また、特定遊技の実行中における最大継続ラウンド数は2ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御基板60(図2参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
また、始動口25、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39、特定遊技専用入賞アタッカー44における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
一方、遊技盤14上の遊技領域外域16には、ラウンド数表示器51が設けられている。ラウンド数表示器51は、少なくとも1つの7セグメントLEDで構成されており、少なくとも1桁の数字図柄(本実施の形態の場合、2桁の数字)の表示が可能である。本実施の形態では、ラウンド数表示器51は、現在実行されているラウンドゲームが第何ラウンドであるかを示す「ラウンド数」を表示する。
また、本体枠12に設けられた発射パワー増加ボタン80と、発射パワー減少ボタン82は、遊技者に操作されることによって、主制御基板60(図2参照)に制御信号を送信する。主制御基板60は、払出・発射制御回路126に、受信した制御信号に応じた勢いで遊技球を発射するように制御する。
なお、本実施の形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施の形態においては、液晶表示装置32は、パチンコ遊技機10における遊技盤14の正面略中央に設けられている場合を示したが、遊技者により視認可能な位置であれば何処の位置に液晶表示装置32を設けることとしてもよい。また、本実施の形態においては、液晶表示装置32とは別に特別図柄表示器33および普通図柄表示器35を備えるように構成したが、これに限らず、液晶表示装置32に特別図柄及び普通図柄を変動表示させるように構成してもよい。また、変動表示手段として液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、回転リール、ドラム、ベルト、リーフ等を変動表示手段として採用してもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施の形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御基板60は、図2に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御基板60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、特別遊技実行手段や抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブル、他のテーブルも記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、状態フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、特定遊技専用入賞アタッカー入賞カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄に関する保留球数を示すデータ、普通図柄に関する保留球数を示すデータ、後述する副制御基板200にコマンドを供給するためのデータ、始動記憶数カウンタ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。状態フラグは、遊技状態を示すためのフラグである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器に表示を行わせるか否かを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施の形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御基板60と副制御基板200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施の形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタは、有利な遊技における特定遊技専用入賞アタッカー44(図1参照)の開放回数(いわゆるラウンド数)を示す。大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示す。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39(図1参照)に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示す。また、特定遊技専用入賞アタッカー入賞カウンタは、1ラウンド中に特定遊技専用入賞アタッカー44に入賞し、カウントセンサ105を通過した遊技球の数を示す。さらに、特別図柄に関する保留球数を示すデータ(所謂、始動記憶数カウンタ)は、始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示す。すなわち、特別図柄に関する保留球数を示すデータは、記憶されている始動記憶情報の数を示す。さらに、普通図柄に関する保留球数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示す。ラウンド数表示用カウンタは、ラウンド数表示器51において表示されるラウンド数を示す。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、種々の情報が記憶されている。
また、この主制御基板60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、ランプ74の制御を行うランプ制御回路76、後述する副制御基板200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、ランプ制御回路76、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
ランプ制御回路76は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LED等、具体的には、特別図柄表示器33(7セグメントLED)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)、ラウンド数表示器51(7セグメントLED)等が含まれる。
また、主制御基板60には、各種の装置が接続されており、例えば、図2に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、105、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124、発射パワー増加ボタン80、発射パワー減少ボタン82が接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
カウントセンサ105は、特定遊技専用入賞アタッカー44に設けられている。このカウントセンサ105は、特定遊技専用入賞アタッカー44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞(通過)したことを検出して、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、特定遊技の実行を行う場合、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態とする。特定遊技の実行を行わない場合(例えば、通常遊技状態や特別遊技状態など)、普通電動役物ソレノイド118は、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
発射パワー増加ボタン80は、本体枠に設けられている。この発射パワー増加ボタン80は、遊技者に操作されると、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。主制御基板60は、受信した検知信号に基づいて、払出・発射制御回路126から発射装置130の発射ソレノイドへの電力供給を制御する。
発射パワー減少ボタン82は、本体枠に設けられている。この発射パワー減少ボタン82は、遊技者に操作されると、所定の検知信号を主制御基板60に供給する。主制御基板60は、受信した検知信号に基づいて、払出・発射制御回路126から発射装置130の発射ソレノイドへの電力供給を制御する。
また、主制御基板60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御基板60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたときには、発射ソレノイドに対して、前述した発射パワー増加ボタン80や発射パワー減少ボタン82の操作に応じた電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
シリアル通信用IC72には、副制御基板200が接続されている。この副制御基板200は、主制御基板60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L・46Rから発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御等を行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LED等、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、装飾ランプ36a、36b等が含まれる。副制御基板200には、停止操作ボタン84が接続されている。
停止操作ボタン84は、遊技者の操作に応じた制御信号を副制御基板200に供給する。副制御基板200は、停止操作ボタン84から受信した信号に応じて、識別情報停止ゲームにおいて変動表示された識別情報92を停止表示する制御を行う。
なお、本実施の形態においては、主制御基板60から副制御基板200に対してコマンドを供給するとともに、副制御基板200から主制御基板60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御基板200から主制御基板60に対して信号を送信できるように構成しても良い。
副制御基板200は、識別情報停止ゲーム制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210から構成されている。副制御基板200は、主制御基板60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行するための制御信号を後述のフラット型ハーネス300を介して後述の表示制御基板250、音声制御基板230、及びランプ制御基板240に送信する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210が接続されている。また、サブCPU206には、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御基板250、スピーカ46L・46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御基板230、及びランプ132の制御を行うランプ制御基板240が、後述のフラット型ハーネス300を介して夫々接続されている。
このように、後述のフラット型ハーネス300を介して制御信号の伝達を行うことにより、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号という、遊技を行う遊技者にとっては非常に重要な制御信号を、ノイズの影響を抑えた状態で、副制御基板200のサブCPU206から表示制御基板250、音声制御基板230、及びランプ制御基板240に伝達することが可能になっている。
サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御基板60から供給される各種のコマンドに従って、表示制御基板250、音声制御基板230及びランプ制御基板240の制御を行う。サブCPU206は、液晶表示装置32の表示領域32aなどの変動表示手段において変動表示されている識別情報92を停止表示する識別情報停止ゲームの実行を制御する識別情報停止ゲーム制御手段などの後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特定遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特定遊技の実行中の演出パターンは、特定遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特定遊技の予告演出パターンが記憶されている。また、プログラムROM208には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブルが記憶されている。
なお、本実施の形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御基板60ではメインROM68を、副制御基板200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御基板60ではメインRAM70、副制御基板200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施の形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
変動表示制御手段として機能する表示制御基板250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、演出用の識別情報92を示す演出用識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から後述のフラット型ハーネス300を介して供給される演出制御信号に応じて、画像データROM216から、演出用識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号に変換し、この画像信号を演出表示手段としての液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に演出画像を表示させる。
また、音声制御基板230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路233から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路233、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、サブCPU206から後述のフラット型ハーネス300を介して供給される音声制御信号に基づいて、スピーカ46L・46Rから発生させる音声の制御を行う。
ランプ制御基板240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。このランプ制御基板240は、上述したサブCPU206によって直接制御されるものである。つまり、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ36a、36bなどの各種のランプ132の制御を行うものである。
サブCPU206は、装飾データROM244に記憶されている複数種類のランプ装飾パターンから一種類のランプ装飾パターンを読み出し、そのランプ装飾パターンに基づいて、後述のフラット型ハーネス300を介して、ドライブ回路242に所定の発光制御信号を供給する。ドライブ回路242は、受け取った所定の発光制御信号に基づいて、装飾ランプ36a、36bなどのランプ132を点灯、点滅、消灯させる。
[フラット型ハーネス]
ここで、図3を用いて、副制御基板200(第1の遊技制御基板)と表示制御基板250(第2の遊技制御基板)との接続、副制御基板200と音声制御基板230(第2の遊技制御基板)との接続、副制御基板200とランプ制御基板240(第2の遊技制御基板)との接続など、遊技制御基板間の接続に使用されるフラット型ハーネス300について説明する。
図3に示すように、フラット型ハーネス300は、幾重にも亙って交互に並設された複数の信号線302及び複数のグランド線303と、上端側に連続するように設けられた複数の電源線301とで構成されている。コネクタ304はフラット型ハーネス300の両端に設けられており、フラット型ハーネス300と基板との接続の際に、基板側のコネクタに接続される。グランド線303を覆う被覆層の色は黒色であり、電源線301を覆う被覆層の色は赤色であり、信号線302を覆う被覆層の色は灰色である。なお、図3はフラット型ハーネス300を模式的に表わしたものであり、各ハーネスの本数やハーネス長を限定するものではない。また、グランド線303、電源線301及び信号線302の被覆層の色はこれに限定されない。
信号線302は、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号という、遊技を行う遊技者にとっては非常に重要な制御信号を伝達する。具体的には、表示制御基板250に接続されたフラット型ハーネス300における各信号線302は、サブCPU206からVDP212に供給される演出制御信号を伝達し、音声制御基板230に接続されたフラット型ハーネス300における各信号線302は、サブCPU206から音源IC232に供給される音声制御信号を伝達し、ランプ制御基板240に接続されたフラット型ハーネス300における各信号線302は、サブCPU206からドライブ回路242に供給される発光制御信号を伝達する。
グランド線303は、各信号線302を挟むように設けられることにより、グランド線303間に挟まれた信号線302をノイズからシールドするシールド効果を発揮する。また、グランド線303は、従来のフラット型ハーネスに比べてその本数が多くなっており、インピーダンスを好適に低下させている。これにより、パチンコ遊技機10の耐ノイズ性が向上している。
電源線301等からは、各信号線302により伝達される制御信号に悪影響を及ぼすノイズが発生する。しかしながら、上述したグランド線303がシールド効果を発揮して、電源線301等からのノイズから各信号線302をシールドしているため、各信号線302により伝達される制御信号へのノイズの影響は十分に抑制されている。特に、サブCPU206からVDP212に供給される演出制御信号へのノイズの影響が、グランド線303のシールド効果により十分に抑制されていることで、VDP212により表示制御される液晶表示装置32の表示領域32aには、タイミングのずれや違和感のない演出画像が演出表示される。
このように、各信号線302を挟むように設けられたグランド線303により、例えば電源線301から発生するノイズなどから信号線302をシールドするシールド効果を得るとともに、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号という、遊技を行う遊技者にとっては非常に重要な制御信号を、シールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、副制御基板200から表示制御基板250、音声制御基板230及びランプ制御基板240へ、夫々伝達している。
また、複数の信号線302におけるすべての信号線302の間にグランド線303を設けているので、すべての信号線302についてシールド効果を得ることにより、ノイズの影響をより抑えた状態にするとともに、グランド線303を各信号線302の間に設けることで結果的により多くのグランド線303を設けることになるため、インピーダンスを好適に低下させて、パチンコ遊技機10の耐ノイズ性を向上させている。
更に、サブCPU206からVDP212に供給される演出制御信号を、上記フラット型ハーネス300を用いてシールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、副制御基板200から表示制御基板250へ伝達するので、液晶表示装置32に対する演出表示の制御をノイズに影響されないより的確なものにして、遊技者にタイミングのずれや違和感のない演出表示を見せている。
また、上述したように、グランド線303を覆う被覆層の色は黒色であり、電源線301を覆う被覆層の色は赤色であり、信号線302を覆う被覆層の色は灰色である。
このように、グランド線303、電源線301及び信号線302を覆う被覆層をそれぞれ異なる色としているので、フラット型ハーネス300により、副制御基板200と表示制御基板250との間、副制御基板200と音声制御基板230との間、及び副制御基板200とランプ制御基板240との間を接続する際に、グランド線303、信号線302及び電源線301の配置状態が分かりやすく、フラット型ハーネス300を誤った態様で接続することを低減させ、フラット型ハーネス300の取付作業を良好なものとし得る。また、仮に、ハーネスの本数が増えても的確な対応を行い得る。
[大当り判定テーブル]
乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルについて説明する。大当り判定テーブルにおいては、1〜400の乱数範囲の中から乱数抽選により抽選された大当り判定用乱数値に基づいて、はずれ、特定遊技、特別遊技、確変状態(特別モード)に移行する特別遊技のいずれかが判定される。例えば、通常モードの場合(例えば、状態フラグの値(例えば“0”)によって判定される)、大当り判定用乱数値が1〜393であれば、はずれと判定される。また、大当り判定用乱数値が、394〜397であれば、特定遊技と判定される。大当り判定用乱数値が、398〜399であれば、特別遊技と判定される。大当り判定用乱数値が、400であれば、確変状態(特別モード)に移行する特別遊技と判定される。特定モードの場合(例えば、状態フラグの値(例えば“1”)によって判定される)、通常モードと比較して、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技への移行確率が高い。つまり、はずれと判定される確率が通常モードの場合よりも低く設定されており、特定遊技、特別遊技及び確変状態(特別モード)に移行する特別遊技と判定される確率が通常モードの場合よりも夫々高く設定されている。特別モードの場合(例えば、状態フラグの値(例えば“2”)によって判定される)も同様である。
[遊技機の動作]
以上のようなパチンコ遊技機10で実行される処理としては、主制御基板60で実行されるメイン処理、システムタイマ割込処理等や、副制御基板200で実行される表示制御処理等がある。
[メイン処理]
メイン処理においては、図4に示すように、最初に、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化、始動記憶数カウンタ等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、特別図柄ゲームの進行、特別図柄表示器33における特別図柄、液晶表示装置32に表示される演出用の識別情報92に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
特別図柄制御処理について具体的に説明すると、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、液晶表示装置32にデモ画面を表示させる制御を実行する。
また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、大当り判定テーブルを用いて乱数抽選による大当り判定を行う。また、メインCPU66は、演出用の識別情報92の変動表示及び停止表示を繰り返し行う遊技を制御し、液晶表示装置32における演出表示の制御、及び、特別図柄表示器33の表示制御を行う。また、メインCPU66は、大入賞口39又は特定遊技専用入賞アタッカー44の開閉制御を行う。つまり、大当り遊技状態への制御を実行する。
さらには、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、大入賞口39又は特定遊技専用入賞アタッカー44の開閉を行う。つまり、特別遊技を実行する。
なお、特別遊技(大当り遊技状態)の終了条件(特別遊技終了条件、大当り遊技終了条件)が成立した場合には、大入賞口39又は特定遊技専用入賞アタッカー44を閉鎖させ、特別図柄ゲームを終了させる。そして、特別図柄に関する保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。つまり、特別遊技を終了させる。
また、本実施の形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク)、最大継続ラウンド数(本実施の形態においては、“2”ラウンド又は“15”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも特別遊技終了条件であってもよい。
上述した特別図柄制御処理において、メインCPU66によりメインRAM70の所定領域に記憶された演出表示の変動パターンを示すデータは、主制御基板60のメインCPU66から副制御基板200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御基板200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出パターンを選択し、選択された演出パターンをワークRAM210の所定領域に格納し、この格納された演出パターンに基づいて、演出パターンを表示するためのデータを、フラット型ハーネス300を介して表示制御基板250に送信する。表示制御基板250は、リーチ演出パターンを表示するためのデータに基づき、液晶表示装置32における演出表示の制御を行う。
ここで、副制御基板200のサブCPU206から表示制御基板250のVDP212に供給される演出制御信号は上述のフラット型ハーネス300を介して伝達される。フラット型ハーネス300の各信号線302により伝達される演出制御信号へのノイズの影響は、グランド線303によるシールド効果によって十分に抑制されている。よって、VDP212により表示制御される液晶表示装置32の表示領域32aには、タイミングのずれや違和感のない演出画像が演出表示される。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。
具体的には、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ等の各カウント値を“1”増加する乱数更新処理、始動口25等の遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理、主制御基板60と副制御基板200との同期をとるための待ち時間タイマ、特別遊技の実行が行われる際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、特定遊技の実行が行われる際に開放する特定遊技専用入賞アタッカー44の開放時間を計測するための特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマ、等、各種のタイマのタイマ更新処理、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するための出力処理、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に停止表示される演出用の識別情報92の種類を示す演出用停止図柄指定コマンド、演出用の識別情報92の変動パターンを示す変動パターン指定コマンド、特定演出画像表示コマンド等の各種のコマンドを副制御基板200に供給するコマンド出力処理、及び、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。また、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。これらの処理が終了した場合には、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[副制御基板の動作]
一方、副制御基板200では、主制御基板60から送信される各種のコマンドを受信し、以下のような演出を実行することとなる。
即ち、サブCPU206は表示制御処理を実行する。サブCPU206は、メインCPU66から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて特定モードか否かを判定し、特定モードであれば、液晶表示装置32の表示領域32a上に報知演出画像を表示させる。そして、サブCPU206は、変動表示されている識別情報92を停止表示する識別情報停止ゲームの実行を制御する。これにより、液晶表示装置32(図1参照)において、変動表示されている識別情報92を停止表示させる識別情報停止ゲームが実行される。一方、特定モードでなければ、液晶表示装置32の表示領域32a上に通常演出画像を表示させる。
ここで、副制御基板200のサブCPU206から表示制御基板250のVDP212に供給される演出制御信号は、上述のフラット型ハーネス300を介して伝達される。フラット型ハーネス300の各信号線302により伝達される演出制御信号へのノイズの影響は、グランド線303によるシールド効果によって十分に抑制されている。よって、VDP212により表示制御される液晶表示装置32の表示領域32aには、タイミングのずれや違和感のない演出画像が演出表示される。
また、サブCPU206は、スピーカ46L・46Rの制御、ランプ132の制御を、液晶表示装置32の制御に同期させて、或いは独立して実行する。
その際、副制御基板200のサブCPU206から音声制御基板230の音源IC232に供給される音声制御信号、及び、副制御基板200のサブCPU206からランプ制御基板240のドライブ回路242に供給される発光制御信号は、上述のフラット型ハーネス300を介して伝達される。フラット型ハーネス300の各信号線302により伝達される各制御信号へのノイズの影響は、グランド線303によるシールド効果によって十分に抑制されている。よって、スピーカ46L・46R及びランプ132において、タイミングのずれや違和感のない演出が実行される。
[本実施の形態の概要]
以上のように、本実施の形態のパチンコ遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号を送信する第1の遊技制御基板(副制御基板200等)と、第1の遊技制御基板から送信された制御信号を受信する第2の遊技制御基板(表示制御基板250等)と、第1の遊技制御基板と第2の遊技制御基板との間を接続するために設けられ、制御信号を第1の遊技制御基板から第2の遊技制御基板へ伝達するためのフラット型ハーネス300とを備えたパチンコ遊技機10であって、フラット型ハーネス300は、制御信号を伝達する複数の信号線302と、各信号線302の間に設けられたグランド線303と、信号線302及びグランド線303とは別の位置に連続するように設けられた電源線301とを有し、各信号線302、グランド線303及び電源線301を列状に並設した構成にされている。
上記の発明によれば、フラット型ハーネス300は、制御信号を伝達する複数の信号線302と、各信号線302の間に設けられたグランド線303と、信号線302及びグランド線303とは別の位置に連続するように設けられた電源線301とを有し、各信号線302、グランド線303及び電源線301を列状に並設した構成となっているので、各信号線302を挟むように設けられたグランド線303により、例えば電源線301から発生するノイズなどから信号線302をシールドするシールド効果を得ることが可能になるとともに、遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号という、遊技を行う遊技者にとっては非常に重要な制御信号を、シールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、第1の遊技制御基板から第2の遊技制御基板へ伝達することが可能となる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機10において、フラット型ハーネス300は、複数の信号線302におけるすべての信号線302の間に、グランド線303を設けた構成にされている。上記の発明によれば、複数の信号線302におけるすべての信号線302の間にグランド線303を設けているので、すべての信号線302についてシールド効果を得ることにより、ノイズの影響をより抑えた状態とすることが可能になるとともに、グランド線303を各信号線302の間に設けることで結果的により多くのグランド線303を設けることになるため、インピーダンスを低下させることが可能となり、パチンコ遊技機10の耐ノイズ性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機10において、フラット型ハーネス300は、グランド線303及び信号線302を覆う被覆層をそれぞれ異なる色とした構成にされている。上記の発明によれば、グランド線303及び信号線302を覆う被覆層をそれぞれ異なる色としているので、フラット型ハーネス300により、第1の遊技制御基板と第2の遊技制御基板との間を接続する際に、グランド線303、信号線302及び電源線301の配置状態が分かりやすく、フラット型ハーネス300を誤った態様で接続することを低減させ、接続のための取付作業を良好なものとし得る。また、仮に、ハーネスの本数が増えても的確に対応することができる場合がある。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機10において、制御信号は、抽選結果データに基づく演出に関する演出制御信号であり、演出制御信号に基づく演出表示を行う演出表示手段(液晶表示装置32等)を備え、第2の遊技制御基板は、第1の遊技制御基板からフラット型ハーネス300を介して受信した演出制御信号に基づいて、演出表示手段の演出表示を制御する構成にされている。上記の発明によれば、制御信号としての演出制御信号を、上記フラット型ハーネス300を用いてシールド効果によってノイズの影響を抑えた状態で、第1の遊技制御基板から第2の遊技制御基板へ伝達するので、演出表示手段に対してノイズに影響されないより的確な演出表示の制御を行わせることが可能であり、遊技者に対して、タイミングのずれや違和感のない演出表示を見せることが可能となる。
なお、本実施の形態では、各信号線302の間に設けられるグランド線303の本数を1本としたが、これに限定されず、図5に示すように、各信号線302の間に設けられるグランド線303の本数は2本であってもよく、更には、2本以上であってもよい。グランド線303の本数が多いほど、各信号線302に対するシールド効果の向上を見込むことができるとともに、インピーダンスの低下によるパチンコ遊技機10の耐ノイズ性の向上を見込むことができる。
[本実施の形態の変形例]
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
即ち、本実施の形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
また、本実施の形態においては、パチンコ遊技機等の遊技機自体に本発明を適用したが、パチスロ遊技機、ゲーム機などに適用してもよい。
また、本実施の形態において、ラウンド数表示器51を表示する部分として7セグメントLEDを採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、液晶ディスプレイパネル、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技として、特別遊技及び特定遊技がそれぞれ抽選結果に応じて実行され、特定遊技の実行後に抽選の当選確率が高くなる特定モードによる遊技が実行され、この特定モードにおいて、変動表示されている識別情報を停止表示する識別情報停止ゲームが実行されるパチンコ遊技機としたが、制御手段、遊技盤、変動表示手段、停止操作手段、識別情報停止ゲーム制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
さらに、本実施の形態においては、特別遊技と特定遊技とで各ラウンドゲームにおける役物の開放時間を異ならせることで、遊技者にとって有利な度合いを2段階に分けたが、この構成に限定されるものではない。
尚、本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御基板及び副制御基板を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において使用されるフラット型ハーネスを示す模式図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において使用されるフラット型ハーネスを示す別の模式図である。
符号の説明
10 パチンコ遊技機
200 副制御基板
250 表示制御基板
300 フラット型ハーネス
301 電源線
302 信号線
303 グランド線

Claims (4)

  1. 遊技者にとって有利な遊技への移行に当選するか否かの抽選に基づく抽選結果データに関する制御信号を送信する第1の遊技制御基板と、
    当該第1の遊技制御基板から送信された前記制御信号を受信する第2の遊技制御基板と、
    前記第1の遊技制御基板と前記第2の遊技制御基板との間を接続するために設けられ、前記制御信号を前記第1の遊技制御基板から前記第2の遊技制御基板へ伝達するためのフラット型ハーネスとを備えた遊技機であって、
    前記フラット型ハーネスは、
    前記制御信号を伝達する複数の信号線と、各信号線の間に設けられたグランド線と、前記信号線及び前記グランド線とは別の位置に連続するように設けられた電源線とを有し、各前記信号線、前記グランド線及び前記電源線を列状に並設していることを特徴とする遊技機。
  2. 前記フラット型ハーネスは、前記複数の信号線におけるすべての信号線の間に、前記グランド線を設けていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記フラット型ハーネスは、前記グランド線及び前記信号線を覆う被覆層をそれぞれ異なる色としていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記制御信号は、抽選結果データに基づく演出に関する演出制御信号であり、
    前記演出制御信号に基づく演出表示を行う演出表示手段を備え、
    前記第2の遊技制御基板は、前記第1の遊技制御基板から前記フラット型ハーネスを介して受信した前記演出制御信号に基づいて、前記演出表示手段の演出表示を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。

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