JP5007653B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、自動車の操舵装置として利用するもので、電動モータを補助動力として利用する事により、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図るものである。本発明は、この様な電動式パワーステアリング装置を構成するウォーム式減速機部分で歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する事を抑える為の構造の耐久性向上を意図して発明したものである。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、近年普及し始めている。電動式パワーステアリング装置は、油圧式のパワーステアリング装置に比べて小型・軽量にでき、補助動力の大きさ(トルク)の制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ない等の利点がある。
電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、上記電動モータにより回転駆動されるウォームと、上記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、上記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。但し、ウォーム減速機の場合、何らの対策も施さないと、上記ウォームと上記ウォームホイールとの噛合部に存在するバックラッシュに基づき、上記回転軸の回転方向を変える際に、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する場合がある。
この様な歯打ち音の発生を抑える為の構造として従来から、次の(A) 〜(C) の様な構造が知られている。
(A) ウォームを軸方向に関する若干の変位を可能に弾性的に支持し、ウォームとウォームホイールとの間での動力伝達の開始時にこのウォームを軸方向に弾性的に変位させ、これらウォームとウォームホイールとの衝突エネルギを吸収する。
(B) ウォームを基端部を中心とする若干の揺動変位を可能に支持すると共に、このウォームの先端部をウォームホイールに向けて弾性的に押圧し、これらウォームとウォームホイールとの噛合部のバックラッシュをなくす。
(C) 上記(A)(B)の構造を組み合わせる。
これら(A) 〜(C) に示した構造のうち、(A) の構造は特許文献1〜2に、(B) の構造は特許文献3〜5に、それぞれ記載されている。これら(A) 〜(C) のうち、本発明の対象となる、(A)(C)の構造を備えた電動式パワーステアリング装置に就いて、図9、10により説明する。
先ず、図9は、本発明の対象となる構造の第1例として、上記(C) の構造を備えた電動式パワーステアリング装置を示している。この電動式パワーステアリング装置は、電動モータ1により、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸2に補助トルクを付与する様に構成している。この回転軸2は、ステアリングホイールにより所定方向に回転させられるもので、ステアリングシャフト、或いは、中間シャフト、更には、ステアリングギヤユニットの入力軸(ピニオン軸)のうちの何れかが採用可能である。
上記回転軸2は、ハウジング3の内側に回転自在に支持しており、この部分にウォームホイール4を固定している。そして、このウォームホイール4とウォーム5とによりウォーム式の減速機6を構成し、上記電動モータ1の出力軸7のトルクを、上記回転軸2に伝達する様にしている。上記ウォーム5を構成し、軸方向中間部外周面にウォーム歯8を設けたウォーム軸9の基端部(図9の左端部)は上記出力軸7の先端部(図9の右端部)に、セレーション係合等の非円形嵌合により、トルクの伝達を可能に結合している。又、上記ウォーム軸9の両端部は、それぞれが単列深溝型玉軸受等の、基端側、先端側両ラジアル転がり軸受10、11により、上記ハウジング3内に回転自在に、且つ、基端側を中心とする若干の揺動変位を可能に支持されている。この揺動変位を可能にする為に、上記基端側ラジアル転がり軸受10に、正の内部隙間を設けている。
又、上記ウォーム軸9の基端部は、上記基端側ラジアル転がり軸受10を構成する内輪12aに、緩く嵌合している。又、この内輪12aの軸方向両端面と、上記ウォーム軸9の基端寄り部分でこの内輪12aを軸方向両側から挟む位置に設けた段差面13及び係止環14との間に、それぞれ弾性支持部材15a、15bを挟持している。これら両弾性支持部材15a、15bはそれぞれ、図11〜12に示す様に、1対のフランジ板16、16と変位吸収材17とを備える。このうちの両フランジ板16、16はそれぞれ、鋼板等の金属板を円輪状に形成したものであって、互いに同心に配置されている。又、上記変位吸収材17は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材を、断面矩形で全体を円環状に形成して成る。この様な変位吸収材17と上記両フランジ板16、16とは、焼き付け等により接着固定している。それぞれがこの様に構成される、上記両弾性支持部材15a、15bはそれぞれ、上記内輪12aの軸方向両端面と上記段差面13及び係止環14との間に、変位吸収材17を少しだけ軸方向に圧縮した状態で設置している。従って、上記ウォーム軸9の基端部は上記基端側ラジアル転がり軸受10の内径側に、軸方向に関して若干の変位を可能に支持されている。
上述の様に、1対の弾性支持部材15a、15bにより前記ウォーム5を、軸方向に関する若干の変位を可能に支持している為、前記ウォーム歯8と前記ウォームホイール4との間でトルク伝達を開始すべく、これらウォーム歯8とウォームホイール4とが噛合し始める瞬間に、上記ウォーム5が軸方向に変位する。この際、変位方向前側に存在する弾性支持部材15a(15b)を構成する変位吸収材17を、軸方向に関して弾性的に圧縮する。この結果、上記ウォーム歯8とウォームホイール4との噛合部に加わる衝撃を緩和し、上記トルク伝達開始の瞬間にこの噛合部で発生する歯打ち音を抑える。尚、この歯打ち音の抑制効果を十分に確保する為には、上記ウォームホイール4を合成樹脂製とする事が好ましい。
又、図9に示した第1例の構造の場合には、上記ウォーム軸9の先端部で前記先端側ラジアル転がり軸受11よりも突出した部分に押圧駒18を外嵌し、この押圧駒18と上記ハウジング3との間に、コイルばね19等の弾性部材を設けている。そして、このコイルばね19により、上記押圧駒18を介して、上記ウォーム軸9の先端部を、前記ウォームホイール4に向け押圧している。更に、上記先端側ラジアル転がり軸受11を構成する内輪12bの内周面と、上記ウォーム軸9の先端寄り部分の外周面との間に、ゴム等の弾性材製のブッシュ20を設置している。このブッシュ20の内径は、上記ウォーム軸9の先端寄り部分の外径よりも少し大きくして、このブッシュ20の内径側にこのウォーム軸9の先端寄り部分を、緩く挿入している。
上記ウォーム歯8と上記ウォームホイール4との間でトルクを伝達しない中立状態では、上記ブッシュ20の内周面と上記ウォーム軸9の先端寄り部分の外周面との間に隙間が存在する。このウォーム軸9の先端部は、この隙間の存在により、上記コイルばね19の弾力に基づき、上記ブッシュ20の内径側で上記ウォームホイール4に向けて変位し、上記ウォーム歯8をこのウォームホイール4に向けて押し付ける。上記第1例の構造の場合には、この様な構成によっても、これらウォーム歯8とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、上記歯打ち音の発生を抑える。上記ウォーム軸9の先端部は、上記トルク伝達の開始直後、乃至は伝達するトルクが小さい場合には、前記押圧駒18により回転自在に支承し、このトルクが大きい場合には前記先端側ラジアル転がり軸受11により支承する。この点に関しては、特許文献4等に記載されており、又、本発明の要旨とは関係しない為、詳しい説明は省略する。
又、図10は、本発明の対象となる構造の第2例として、前記(A) の構造を備えた電動式パワーステアリング装置を示している。この電動式パワーステアリング装置は、ウォーム5aの両端部を支持する為の、基端側、先端側、両ラジアル転がり軸受10a、11aを構成する外輪21a、21bを、何れもハウジング3aの内側に内嵌固定している。又、上記両ラジアル転がり軸受10a、11aを構成する内輪12a、12bの内側にウォーム軸9aの基端部及び先端部を、軸方向の変位を可能に内嵌している。このウォーム軸9aの中間部基端寄り部分及び先端寄り部分に形成した段差面13a、13bと、上記両内輪12a、12bの互いに対向する軸方向端面との間に、それぞれ弾性支持部材15c、15dを設けている。
これら両弾性支持部材15c、15dの基本的構成は、上述した第1例の構造に組み込む弾性支持部材15a、15bと同様である。本例の構造に組み込む、上記両弾性支持部材15c、15dの上記両内輪12a、12b側のフランジ板16a、16aの内径を小さくしている。そして、これら両フランジ板16a、16aの内径側部分を、上記両内輪12a、12bの端面と、上記ウォーム軸9aの中間部基端寄り部分及び先端寄り部分に形成した内径側段差面22a、22bとの間に、緩く(軸方向に関する若干の変位を可能に)挿入している。本例の場合には、上述の様な構成により、上記ウォーム5aを軸方向に関して弾性的に変位可能に支持し、このウォーム5aとウォームホイール4との間でのトルク伝達開始の瞬間に、これらウォーム5aとウォームホイール4との噛合部で発生する歯打ち音を抑える。
前述の図9に示した第1例の構造にしても、上述の図10に示した第2例の構造にしても、ウォーム5、5aを軸方向に変位させる事に基づく歯打ち音抑制効果を十分に得る為には、各弾性支持部材15a〜15dを構成するフランジ板16、16aと変位吸収材17との接合強度を十分に確保する事が必要である。この為、これら各フランジ板16、16aと変位吸収材17とを、接着(この変位吸収材17の成形時に接着する、焼き付けを含む)により強固に接合する事が行なわれている。但し、上記ウォーム5aとウォームホイール4との間で伝達するトルクが大きくなり上記変位吸収材17の圧縮量が多くなる、或いは、雰囲気温度が高くなる等、使用条件が厳しくなると、長期間に亙る使用に伴って、上記フランジ板16、16aと上記変位吸収材17との接合部が剥れる可能性がある。そして、この接合部が剥れると、上記各弾性支持部材15a〜15dを構成する、1対のフランジ板16、16a同士の間の剛性が低下し、これら各弾性支持部材15a〜15dによる歯打ち音低減効果が損なわれる。近年、自動車の耐用年数が長くなる傾向にあり、上記各弾性支持部材15a〜15dの耐久性に就いてもより十分に確保する事が要求されており、対策が望まれている。
特許第3253578号公報 国際公開WO2003/047948 特開2000−43739号公報 特開2004−306898号公報 特表2006−513906号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ウォームを軸方向に関して若干の変位を可能に支持する為の弾性支持部材の耐久性向上を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の電動式パワーステアリング装置は、前述した従来から知られている電動式パワーステアリング装置と同様に、ハウジングと、回転軸と、ウォームホイールと、ウォームと、電動モータと、弾性支持部材とを備える。
このうちのハウジングは、固定の部分に支持されて回転する事がない。
又、上記回転軸は、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。この様な回転軸としては、ステアリングシャフト、或いは、中間シャフト、更には、ステアリングギヤユニットの入力軸(ピニオン軸)のうちの何れかが採用可能である。
又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記回転軸の一部に、この回転軸と同心に(締り嵌めによる外嵌固定、キー係合、スプライン係合等により相対回転を阻止された状態で)支持されて、この回転軸と共に回転する。この様なウォームホイールは、鉄系合金等の金属製でも良いが、歯打ち音抑制の面から、合成樹脂製とする事が好ましい。この場合に使用する合成樹脂の種類としては、十分な靱性を有する等、高強度のものを使用する事は勿論であるが、摩擦係数が低く、耐熱性を有するものが好ましい。又、必要に応じて、炭素繊維、ガラス繊維等の補強材(好ましくは、摩擦係数が低く、相手部材に対する攻撃性が低い炭素繊維)を含有させる。
又、上記ウォームは、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成る。そして、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の基端部を基端側ラジアル転がり軸受により、同じく先端側を先端側ラジアル転がり軸受により、それぞれ上記ハウジングに対し回転自在に支持する。
又、上記電動モータは、上記ウォーム軸の基端部と出力軸の先端部とを回転力の伝達を自在に係合させて、このウォーム軸を両方向に回転駆動自在としている。
更に、上記弾性支持部材は、上記ウォームの一部と上記ハウジングとの間に設けられ、このウォームをこのハウジングに対し軸方向に関する変位を可能に支持する。尚、このハウジングと上記弾性部材との間には、ラジアル転がり軸受等、このハウジングに対し上記ウォームの軸方向の変位を抑えられた状態で設けられた部材を設ける。
又、上記弾性支持部材は、1対のフランジ板と変位吸収材とを備える。
このうちの1対のフランジ板は、それぞれが円輪状であって、軸方向に間隔をあけて配置されている。
又、上記変位吸収材は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材製で、上記両フランジ板同士の間に、軸方向両端面をこれら両フランジ板の互いに対向する面に当接させた状態で設けられている。
特に、本発明の電動式パワーステアリング装置に於いては、上記変位吸収材の軸方向両端面と上記両フランジ板の互いに対向する面とを、面方向の相対変位を阻止する方向に凹凸係合させている。
この様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した様に、上記変位吸収材の軸方向両端面と両フランジ板の互いに対向する面とに、互いに係合する凹凸部を形成する。
或いは、請求項3に記載した様に、上記両フランジ板の互いに対向する面に形成した孔に変位吸収材の一部に設けた突起部を進入させる事で、これら孔と突起部とを凹凸係合させる。
或いは、請求項4に記載した様に、上記両フランジ板の互いに対向する面に、孔と、この孔の開口部に隣接する凸部とを形成し、変位吸収材に設けた突起部をこの孔に進入させると共に、この突起部に隣接する部分に上記凸部を食い込ませる。
上述の様な構成を有する本発明によれば、電動式パワーステアリング装置を構成するウォーム式の減速機を構成するウォーム歯とウォームホイールとの間のバックラッシュを抑える機構中に組み込んだ弾性支持部材の耐久性向上を図れる。
即ち、本発明の場合には、この弾性支持部材を構成する、変位吸収材の軸方向両端面に形成した凹凸部と、1対のフランジ板の互いに対向する面に形成した凹凸部とを互いに係合させている為、接合面の面積を十分に確保できる。又、この接合面に剪断方向の力が作用しても、上記両凹凸部同士の機械的係合により、上記接合面を剥離させる方向の力が加わりにくい。この為、上記変位吸収材と上記両フランジ板との接合強度を十分に確保して、これら変位吸収材と両フランジ板とにより構成される、上記弾性支持部材の耐久性向上を図れる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の電動式パワーステアリング装置の特徴は、弾性支持部材23を構成する、変位吸収材24と1対のフランジ板25、25との接合強度を向上させて、上記弾性支持部材23の耐久性向上を図れる構造を実現する点にある。その他、電動式パワーステアリング装置全体の構造及び作用に就いては、基本的には、前述の特許文献1〜5に記載されたもの、前述の図9〜10に示したものを含め、従来から知られている構造と同様である。就いては、従来構造と同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
上記両フランジ板25、25は、鋼板等の金属板によりそれぞれ洗濯板状に形成されたもので、互いに対向する面に、同心円状の凹凸部26、26を設けている。又、上記変位吸収材24は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材により全体を円環状に造られたもので、軸方向両端面に同心円状の凹凸部27、27を設けている。この様な凹凸部26、27の断面形状としては、例えば、図2の(A)に示す様な鋸歯状、(B)に示す様な正弦波状、(C)に示す様なラック状等が採用可能である。何れの形状も、フランジ板25、25側の凹凸部26、26に関しては、プレス加工、旋削加工等により容易に加工できる。又、何れの形状を採用する場合でも、上記変位吸収材24側の凹凸部27、27のピッチ及び高さ(振幅)と、上記両フランジ板25、25側の凹凸部26、26のピッチ及び高さ(振幅)とは、互いに同じとしている。これに対して、上記変位吸収材24側の凹凸部27、27の径方向に関する位相と、上記両フランジ板25、25側の凹凸部26、26の同方向の位相とは、半ピッチ分だけずれている。
従って、上記変位吸収材24側の凹凸部27、27と上記両フランジ板25、25側の凹凸部26、26とは、凹凸係合した状態で互いに密接している。更に本例の場合には、上記変位吸収材24側の軸方向両端面と上記両フランジ板25、25の互いに対向する面とを、互いに接着している。この様な本例の構造を造る為に、これら両フランジ板25、25を、金型のキャビティ内にセットした状態で、この変位吸収材24を射出成形する。これら両フランジ25、25の互いに対向する面には、予めプライマを塗布しておく。この様にして、上記変位吸収材24を射出成形すれば、図2に示す様な断面形状を有する前記弾性支持部材23を、容易に造れる。
この様な弾性支持部材23は、上記変位吸収材24の軸方向両端面に形成した凹凸部27、27と、上記両フランジ板25、25の互いに対向する面に形成した凹凸部26、26とを互いに係合させている為、接合面の面積(接着面積)を十分に確保できる。又、これら各凹凸部27、26同士の機械的係合に基づき、上記変位吸収材24と上記両フランジ板25、25とが径方向に相対変位する事を阻止する。これらにより、上記変位吸収材24と上記両フランジ板25、25との接合強度を十分に確保して、上記弾性支持部材23の耐久性向上を図れる。
[実施の形態の第2例]
図3〜4は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、1対のフランジ板25a、25aにそれぞれ複数ずつの通孔28、28を、それぞれこれら両フランジ板25a、25aを軸方向に貫通する状態で、円周方向に関して互いに等間隔に形成している。上記各通孔28、28の内径は、互いに対向する面側で小さく、反対面側で大きくしている。例えば、図4の(A)に示す様に、反対面側に摺鉢状の面取り部29、29を形成したり、(B)に示す様に大径部30を形成したり、(C)に示す様に全体を傾斜させる。何れの形状を採用した場合にも、上記各通孔28、28に、変位吸収材24aの軸方向両端面に突設した突起部31、31を進入させる事で、これら各突起部31、31と上記各通孔28、28とを凹凸係合させている。この様な本例の構造を造る場合も、上記両フランジ板25a、25aを、金型のキャビティ内にセットした状態で、上記変位吸収材24aを射出成形する。
この様な構造を有する、本例の弾性支持部材23aの場合、上記各突起部31、31と上記各通孔28、28との凹凸係合に基づいて、上記両フランジ板25a、25aと上記変位吸収材24aとが面方向に相対変位する事を防止する。又、上記各突起部31、31と上記各通孔28、28との係合に基づくアンカ効果により、上記両フランジ板25a、25aと上記変位吸収材24aとが軸方向に離れる事を防止する。この結果、本例の構造の場合には、この変位吸収材24aと上記両フランジ板25a、25aとの接合強度を、より十分に確保して、上記弾性支持部材23aの耐久性向上をより十分に図れる。
[実施の形態の第3例]
図5〜6は、請求項1、4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、1対のフランジ板25b、25bの、それぞれ円周方向複数個所を曲げ起こす事により、これら両フランジ板25b、25bを軸方向に貫通する通孔28a、28aと、互いに近づく方向に突出した突片32、32とを形成している。即ち、上記両フランジ25b、25bの円周方向等間隔複数個所を、それぞれが径方向内側が開口したU字形の切れ目の内側を曲げ起こす状態で塑性変形させて、上記各通孔28a、28aと上記各突片32、32とを形成している。そして、変位吸収材24bの一部をこれら各通孔28a、28aに進入させると共に、上記各突片32、32をこの変位吸収材24bの他部に食い込ませている。この様な本例の構造を造る場合も、上記両フランジ板25b、25bを、金型のキャビティ内にセットした状態で、上記変位吸収材24bを射出成形する。
この様な構造を有する、本例の弾性支持部材23bの場合、上記各変位吸収材24bの一部と上記各通孔28a、28aとの凹凸係合と、上記各突片32、32をこの変位吸収材24bの他部との凹凸係合部と凹凸係合に基づいて、上記両フランジ板25b、25bと上記変位吸収材24bとが面方向に相対変位する事を防止する。又、この変位吸収材24bと上記各突片32、32との係合に基づくアンカ効果により、上記両フランジ板25b、25bと上記変位吸収材24bとが軸方向に離れる事を防止する。この結果、本例の構造の場合には、この変位吸収材24bと上記両フランジ板25b、25bとの接合強度を、より十分に確保して、上記弾性支持部材23bの耐久性向上をより十分に図れる。
[実施の形態の第4例]
図7〜8も、請求項1、4に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、1対のフランジ板25c、25cの円周方向等間隔複数個所を、それぞれがH字形の切れ目の内側を曲げ起こす状態で塑性変形させて、各通孔28b、28bと各突片32a、32aとを形成している。そして、変位吸収材24cの一部をこれら各通孔28b、28bに進入させると共に、上記各突片32a、32aをこの変位吸収材24bの他部に食い込ませている。この様な本例の弾性支持部材23cを造る場合も、上記両フランジ板25c、25cを、金型のキャビティ内にセットした状態で、上記変位吸収材24cを射出成形する。
本発明の実施の形態の第1例を示す、弾性支持部材の断面図及び端面図。 断面形状の3例を示す、図1の(A)のイ部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、弾性支持部材の断面図及び端面図。 断面形状の3例を示す、図3の(A)のロ部拡大図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、弾性支持部材の断面図及び端面図。 断面形状を示す、図5の(A)のハ部拡大図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、弾性支持部材の断面図及び端面図。 断面形状を示す、図7の(A)のニ部拡大図。 本発明の対象となる電動式パワーステアリング装置の構造の第1例を示す、部分切断面図。 同第2例を示す、部分切断面図。 従来構造の1例を示す、弾性支持部材の断面図及び端面図。 図11の(A)のホ部拡大図。
符号の説明
1 電動モータ
2 回転軸
3、3a ハウジング
4 ウォームホイール
5、5a ウォーム
6 減速機
7 出力軸
8 ウォーム歯
9、9a ウォーム軸
10、10a 基端側ラジアル転がり軸受
11、11a 先端側ラジアル転がり軸受
12a、12b 内輪
13、13a、13b 段差面
14 係止環
15a、15b、15c、15d 弾性支持部材
16、16a フランジ板
17 変位吸収材
18 押圧駒
19 コイルばね
20 ブッシュ
21a、21b 外輪
22a、22b 内径側段差面
23、23a、23b、23c 弾性支持部材
24、24a、24b、24c 変位吸収材
25、25a、25b、25c フランジ板
26 凹凸部
27 凹凸部
28、28a、28b 通孔
29 面取り部
30 大径部
31 突起部
32、32a 突片

Claims (4)

  1. 固定の部分に支持されて回転する事のないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸と、上記ハウジングの内部でこの回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転するウォームホイールと、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォームと、このウォームを回転駆動する為の電動モータと、このウォームの一部と上記ハウジングとの間に設けられ、このウォームをこのハウジングに対し軸方向に関する変位を可能に支持する弾性支持部材とを備え、この弾性支持部材は、それぞれが円輪状であって、軸方向に間隔をあけて配置された1対のフランジ板と、これら両フランジ板同士の間に、軸方向両端面をこれら両フランジ板の互いに対向する面に当接させた状態で設けられた、弾性材製で円環状の変位吸収材とを備えたものである電動式パワーステアリング装置に於いて、この変位吸収材の軸方向両端面と上記両フランジ板の互いに対向する面とを、面方向の相対変位を阻止する方向に凹凸係合させた事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 変位吸収材の軸方向両端面と両フランジ板の互いに対向する面とに、互いに係合する凹凸部を形成した、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
  3. 両フランジ板の互いに対向する面に形成した孔に変位吸収材の一部に設けた突起部を進入させる事で、これら孔と突起部とを凹凸係合させた、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
  4. 両フランジ板の互いに対向する面に、孔と、この孔の開口部に隣接する凸部とを形成し、変位吸収材に設けた突起部をこの孔に進入させると共に、この突起部に隣接する部分に上記凸部を食い込ませた、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
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