JP5005237B2 - 栽培用培地の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば茸栽培に用いられる栽培用培地の製造方法に関するものである。
茸栽培に用いられる栽培用培地(以下、単に「培地」ともいう)として、おが屑を基材として用いた培地が従来から知られている。この培地は、収穫量が比較的安定しており、しかも取り扱いが比較的容易なことから、多くの茸栽培者によって利用されている。しかしながら、安価な外国産製材品の輸入量の増加や国内における製材量の減少に伴い、おが屑の生産量(発生量)が年々減少しており、おが屑を培地用の基材として確保し続けることが困難となるおそれがある。また、おが屑が分解し難い性質を有していることから、使用済みの培地(廃培地)の堆肥化には1年以上の長期間を要するため、廃培地の処理(有効利用)が困難であるという課題も生じている。
このような課題を解決するために、近年では、おが屑に代えてコーンコブを基材として用いた培地の普及が進んでいる。この場合、コーンコブは、トウモロコシの芯を細かく粉砕したものであり、その主要生産国である中国などから輸入されている。このため、この培地には、コーンコブの輸入経費がかかる分、おが屑を基材として用いている培地と比較して、コストが上昇するという課題がある。また、この培地を使用する際には、粉砕したコーンコブの微粉が飛散しやすく、滅菌前のコーンコブに付着している雑菌が滅菌済みの培地で繁殖したり、人体に吸引されて悪影響を及ぼしたりするおそれもある。さらに、この培地の廃培地が他の廃培地と比較して強い悪臭を放つことから、堆肥化による廃培地の処理(有効利用)が困難であることや、近年、輸入農産物における残留農薬に対する懸念から、「ポジティブリスト」が平成18年5月29日から施行され、これによって農薬等の使用が制限されることに伴い、より安全、安心、安価な国産原料を使用した培地への転換が求められ、これに対応しつつ茸生産の採算性向上を図ることが喫緊の課題として生じている。
このような状況下において、国産原料として安全、安心な籾殻を基材として用いた培地が注目されている。この場合、籾殻は、極めて安価に供給され、しかも将来的にも潤沢かつ安定的に供給されることが期待されるため、おが屑やコーンコブを基材として用いることによる上記の課題の解決が可能となる。また、籾殻は、そのほとんどが国内で栽培された稲から生産される。このため、食品に対する「安全」や「安心」に関心が高まり、農産物の原料、資材および栽培環境にも厳しい目が向けられ、さらに、これらについてのトレーサビリティー(履歴管理)によるポジティブリストに抵触しないことの証明までもが要求される今日において、籾殻を基材として用いた培地は、こうした要求に確実に応えるものとして期待されている。
籾殻を基材に用いたこの種の培地として、特開平6−225630号公報に開示された食用茸類の栽培用培地が知られている。この栽培用培地は、籾殻を圧縮した後に微粉末化した基材としての加圧粉砕籾殻粉末(以下、単に「籾殻粉末」ともいう)に米糠やオカラを所定の混合比で混ぜ合わせて、これに水を加えることによって生成される。
特開平6−225630号公報(第3−4頁、第1図)
ところが、上記した従来の栽培用培地には、以下の問題点がある。すなわち、この栽培用培地では、微粉末化した籾殻が基材として用いられている。このため、この栽培用培地には、栽培ビンに充填された栽培用培地中に十分な空間が形成されない結果、菌糸の十分な成長(伸張)が困難となったり、菌糸の成長に長期間を要したりすることに起因して、茸の収穫量が減少するという問題点が存在する。この場合、微粉末化していない状態、つまり籾摺りしたままの状態の籾殻を基材として用いる方法も考えられる。しかしながら、この方法では、培地内の空間が過大となるため、酸素過多となったり、菌糸に対する養分の補給が不足したりして、良質の茸の栽培が困難となるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大し得る栽培用培地の製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の栽培用培地の製造方法は、破砕した基材と当該基材に添加された添加物とを含むペレット状の栽培用培地を製造する栽培用培地の製造方法であって、前記基材の原料としての破砕処理および粉砕処理がされていない籾殻と、前記添加物とを混合して混合原料を生成し、当該混合原料をペレット成形装置によってペレット状の前記栽培用培地に成形する際に、当該成形の際の圧力および剪断力で前記混合原料中の前記籾殻を破砕して前記ペレット状の栽培用培地を製造する。
また、請求項2記載の栽培用培地の製造方法は、請求項1記載の栽培用培地の製造方法において、前記基材の原料としての所定の長さに切断した藁をさらに加えて混合して前記混合原料を生成し、当該混合原料を前記ペレット成形装置によって前記ペレット状の栽培用培地に成形する際に、当該成形の際の圧力および剪断力で前記混合原料中の前記藁を破砕する。
請求項1記載の栽培用培地の製造方法によれば、破砕した籾殻が基材となることにより、籾殻が籾摺り施設や精米施設および圃場から随時大量に排出されるため、栽培用培地の製造に必要な量の籾殻を輸入原料に比べて安価にしかも安定的かつ容易に確保することができる。また、破砕した籾殻で基材構成されることにより、微粉末化した籾殻を基材として用いている従来の栽培用培地とは異なり、栽培ビンに充填された栽培用培地中に適度な空間を形成することができるため、茸の菌糸を短期間で十分に成長させることができる。また、栽培用培地中に適度な空間が形成されているため、培地内の空間が過大となることに起因して品質が低下する非破砕状態の籾殻を用いる培地とは異なり、子実体を良好な状態で生育させることができる。したがって、この栽培用培地によれば、栽培用培地の原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大させることができる。また、ペレット状に成形したことにより、運送や使用の際に栽培用培地を容易に取り扱うことができると共に、運送や使用の際の栽培用培地の飛散を確実に防止することができる。また、ペレット状に形成する工程において籾殻や藁を適度な大きさに破砕することができるため、破砕処理を別途行う必要がない分、製造コストを削減することができる。
また、請求項2記載の栽培用培地によれば、基材としての所定の長さに切断した藁をさらに加えて混合して混合原料を生成することにより、藁が国内において大量に排出されるため、この培地の製造に必要な量の藁を安価にしかも安定的かつ容易に確保することができる。したがって、培地の原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大させることができる。
以下、本発明に係る栽培用培地の製造方法を茸栽培用培地に適用した最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示す製造装置1の構成について説明する。製造装置1は、茸栽培に用いられる栽培用培地31(図5,6参照:以下、単に「培地31」ともいう)を製造する装置であって、原料タンク11a〜11e(以下、区別しないときには「原料タンク11」ともいう)、計量・投入装置12a〜12e(以下、区別しないときには「計量・投入装置12」ともいう)、混合装置13、サービスタンク14、滅菌装置15、ペレット成形装置16、乾燥装置17、製品タンク18および計量・充填装置19を備えて構成されている。この場合、製造装置1を構成する各装置およびタンクの間には、原料や中間製品などを搬送するためのベルトコンベヤやスクリューコンベヤ(いずれも図示せず)が設置されている。
原料タンク11a〜11eは、培地31を製造するための複数種類(例えば5種類)の原料をそれぞれ貯留可能に構成されている。この場合、例えば、原料タンク11aには、主原料としての籾殻41(図3参照)が貯留される。また、原料タンク11b〜11eには、副原料としての米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45がそれぞれ貯留される。ここで、籾殻41は、茸の菌糸を成長(伸張)させるための基材となる原料であって、この製造装置1では、破砕処理や粉砕処理がされていない状態のもの、つまり籾摺りしたままの状態のものが用いられる。一方、米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45は、茸の菌糸に養分を補給するために、籾殻41(基材)に添加される添加物であって、この製造装置1では、粉状に加工したものが用いられる。また、各原料タンク11a〜11eは、例えば、各原料の飛散を防止するために密閉構造となっている。
計量・投入装置12a〜12eは、各原料タンク11a〜11eから供給される原料(主原料および副原料)を所定重量分だけそれぞれ計量する。混合装置13は、例えばミキサーで構成されて、各計量・投入装置12によってそれぞれ計量された各原料を混合する(以下、各原料の混合物を「混合原料」ともいう)。サービスタンク14は、混合装置13によって混合された混合原料を貯留する。滅菌装置15は、高温蒸気発生装置、蒸気吹付機および撹拌機を備えて構成され、混合原料に高温蒸気を吹付けつつ撹拌することによって原料を滅菌処理する。
ペレット成形装置(ペレットマシン)17は、滅菌処理された混合原料をペレット状に成形する。なお、ペレット成形装置16に代えて、エクストルーダーを用いることもできる。乾燥装置17は、ペレット状に成形された混合原料を乾燥させる。製品タンク18は、乾燥させたペレット状の混合原料(つまり培地31)を貯留する。計量・充填装置19は、所定重量分の培地31を計量して包装用袋101(図5参照)またはフレキシブルコンテナ102(図6参照)に充填する。
一方、図5,6に示す培地31は、上記した5種類の原料を用いて、上記の製造装置1によって製造される。また、培地31は、直径が4mm程度でかつ長さが10〜15mm程度のペレット状(円柱状)に成形されている。このため、例えば粉状(マッシュ)の培地と比較して、運送や使用の際の取り扱いが容易で、かつ運送や使用の際の飛散を確実に防止することが可能となっている。
次に、製造装置1を用いて培地31を製造する製造工程60について、図2を参照して説明する。まず、主原料としての籾殻41、並びに副原料としての米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45を原料タンク11の各原料タンク11a〜11eにそれぞれ貯留する(原料貯留工程61)。ここで、籾殻41は、籾摺り施設や精米施設から随時大量に排出されるため、培地31を製造するために必要な量が安価にしかも安定的かつ容易に確保される。また、この製造装置1では、籾摺りしたままの状態の籾殻41が用いられる。このため、破砕処理や粉砕処理等の前処理が不要な分、製造コストの削減が可能となっている。
次いで、計量・投入装置12a〜12eをそれぞれ作動させる。この際に、計量・投入装置12a〜12eが、原料タンク11b〜11eから供給される各副原料をそれぞれ所定重量分だけ計量して混合装置13に投入する(原料投入工程62)。この場合、計量・投入装置12a〜12eによって計量される各原料の重量は、一例として、混合原料中における籾殻41、米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45の組成比がそれぞれ50重量%、20重量%、10重量%、10重量%および10重量%となるように規定されている。
次に、混合装置13を作動させて各原料を例えば15分間に亘って混合させる(混合工程63)。これにより、混合後における含水率が13%程度の混合原料が生成される。次いで、混合装置13によって混合された混合原料をサービスタンク14に投入させる。続いて、サービスタンク14から滅菌装置15に混合原料を移動させて滅菌装置15を作動させる。この場合、滅菌装置15の蒸気吹付機が高温蒸気発生装置からの高温蒸気を混合原料に吹き付け、撹拌機が混合原料を例えば1分間攪拌する。これにより、混合原料が滅菌処理される(滅菌工程64)。
次に、滅菌処理を終了した混合原料をペレット成形装置16に投入してペレット成形装置16を作動させる。この際に、ペレット成形装置16が、混合原料を例えば直径が6mm程度で長さが10〜15mm程度のペレット状に成形する(ペレット成形工程65)。ここで、ペレット成形装置16によって混合原料がペレット状に成形される際に、混合原料中の籾殻41に圧力や剪断力が加えられて、籾殻41を構成する外穎(ガイエイ)51aおよび内穎(ナイエイ)51b(いずれも図3参照:以下、外穎51aおよび内穎51bを区別しないときには「穎51」ともいう)が破砕される。この場合、ペレット成形装置16による成形速度を調整することにより、図4に模式的に示すように、穎51は、主として、縦方向または横方向に沿って割られた二つ割り、三つ割りおよび四つ割りの状態となるように破砕される。
次いで、ペレット状に成形した混合原料を乾燥装置17に移動させて乾燥装置17を作動させる。この際に、乾燥装置17が、混合原料を蒸気によって加熱した後にエアーの吸引によって冷却する。この場合、混合原料に対する加熱およびエアーの吸引によって水分が除去されて、含水率が12〜13%となるまで混合原料が乾燥される(乾燥工程66)。なお、乾燥工程66を複数回繰り返して実行して混合原料の含水率を減少させることもできる。これにより、ペレット状の培地31が完成する。続いて、乾燥を終了した培地31を製品タンク18に貯留する。この場合、培地31の含水率が12〜13%のため、製品タンク18内に培地31を比較的長期間貯留(保存)したとしても、培地31が発酵して悪臭を発生させる事態が確実に防止される。
次いで、計量・充填装置19を用いて、製品タンク18に貯留されている培地31を例えば15kgずつ計量し、計量した培地31を図5に示す包装用袋101に充填する(計量・充填工程67)。この場合、包装用袋101に代えて、例えば図6に示す大形のフレキシブルコンテナ102を用いて、培地31を例えば500kgずつ充填してもよい。なお、培地31への雑菌の付着を防止するために、気密性を有する材料で包装用袋101およびフレキシブルコンテナ102を形成したり、包装用袋101およびフレキシブルコンテナ102内に気密性を有する内袋を配設したりすることもできる。以上により、培地31の製造工程60が完了する。
一方、茸栽培施設において、培地31を用いた茸のビン栽培を行う際には、包装用袋101やフレキシブルコンテナ102に充填された状態で運送された培地31を例えばミキサーに投入すると共に、培地31の水分含有率が64〜65%となるように水分を添加して十分攪拌させる。次いで、攪拌した培地31を栽培ビンに充填し、滅菌処理を行った後に種菌を植え付けて菌床とする。
この場合、この培地31では、茸の菌糸を成長させるための基材としての籾殻41と、菌糸に養分を補給するための添加物としての米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45とが予め混合されている。したがって、茸栽培施設において添加物を添加する工程を省略できる分、茸栽培施設における作業効率の向上が可能となる。また、培地31を製造する際に混合原料を滅菌しているため、栽培ビンに培地31を充填した後の滅菌時間を十分に短縮することが可能となる。また、培地31がペレット状に成形されているため、例えば、粉状の培地と比較して、運送や使用の際の培地31の取り扱いが容易で、かつ運送や使用の際の培地31の飛散が確実に防止される。
続いて、植え付けた種菌の菌糸を培地31内で成長させるために、所定の日数(例えば15日程度)培養する。この場合、この培地31では、基材としての籾殻41が、主として二つ割り、三つ割りおよび四つ割りに破砕されているため、微粉末化した籾殻を基材として用いている従来の栽培用培地とは異なり、栽培ビンに充填された培地31中に適度な空間が形成されているため、菌糸が短期間で十分に成長される。
次いで、「菌掻き」を行った後に、子実体(食用に供する部分)を「芽出し」させて、所定の日数(例えば、30日程度)子実体を生育する。この場合、上記したように培地31中に適度な空間が形成されているため、培地内の空間が過大となることに起因して品質が低下する非破砕状態の籾殻を主原料とする培地を用いるときとは異なり、子実体が良好な状態で生育する。続いて、十分に生育した子実体を収穫する。
一方、茸栽培に使用した後の培地31(以下、この使用後の培地31を「廃培地」ともいう)は、例えば、集積して堆肥化することにより、有効に利用することができる。この場合、廃培地が基材としての籾殻41を主原料としているため、おが屑を基材として用いている従来の培地とは異なり、比較的短時間で堆肥化することが可能な結果、廃培地の有効利用の推進が可能となる。また、籾殻41を主原料としている廃培地では、コーンコブを基材として用いている従来の培地と比較して、悪臭の発生が比較的少ないため、堆肥化の際の悪臭の発生による周囲への悪影響を低減することが可能となる。
このように、この培地31によれば、籾殻41を基材として用いたことにより、籾殻41が籾摺り施設や精米施設から随時大量に排出されるため、培地31の製造に必要な量の籾殻41を安価にしかも安定的かつ容易に確保することができる。また、破砕した籾殻41で基材を構成したことにより、微粉末化した籾殻を基材として用いている従来の栽培用培地とは異なり、栽培ビンに充填された培地31中に適度な空間を形成することができるため、茸の菌糸を短期間で十分に成長させることができる。また、培地31中に適度な空間が形成されているため、培地内の空間が過大となることに起因して品質が低下する非破砕状態の籾殻を用いる培地とは異なり、子実体を良好な状態で生育させることができる。したがって、この培地31によれば、培地31の原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大させることができる。
さらに、この培地31によれば、籾殻41を構成する穎51を主として二つ割り、三つ割りおよび四つ割りの状態となるように破砕したことにより、茸の菌糸の成長、および良好な状態での子実体の生育に最適な空間を培地31中に形成することができるため、より良質の茸の収穫量を一層増大させることができる。
また、この培地31によれば、米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45を添加物として添加したことにより、茸の菌糸に養分を補給するためのこれらの添加物を茸栽培施設において添加する工程を省略できる分、茸栽培施設における作業効率を向上させることができる。
また、この培地31によれば、その形状をペレット状に成形したことにより、運送や使用の際に培地31を容易に取り扱うことができると共に、運送や使用の際の培地31の飛散を確実に防止することができる。また、ペレット状に形成する工程において籾殻41を適度な大きさ(二つ割り、三つ割りおよび四つ割りの状態)に破砕することができるため、破砕処理を別途行う必要がない分、製造コストを削減することができる。
なお、破砕した籾殻41を基材として用いた例について上記したが、籾殻41に代えて(または籾殻41と共に)、破砕した稲藁や麦藁(以下、稲藁および麦藁を区別しないときには単に「藁」ともいう)を基材として用いることもできる。この藁を基材として用いた培地を製造する際には、藁を所定の長さ(例えば5mm〜10mm程度)に切断したものを、籾殻41に代えて(または籾殻41と共に)、製造装置1の原料タンク11aに投入する。次いで、上記した製造工程60を実行する。この場合、ペレット成形工程65において、ペレット成形装置16によって混合原料がペレット状に成形される際に、混合原料中の藁が圧力や剪断力によって適度な大きさに破砕される。
このため、この培地においても、破砕した籾殻41を基材として用いた培地31と同様にして、栽培ビンに充填された培地中に適度な空間を形成することができる結果、茸の菌糸を短期間で十分に成長させることができると共に、子実体を良好な状態で生育させることができる。また、藁が国内において大量に排出されるため、この培地の製造に必要な量の藁を安価にしかも安定的かつ容易に確保することができる。したがって、この培地においても、培地の原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大させることができる。
また、主として二つ割り、三つ割りおよび四つ割りの状態となるように籾殻41を破砕する例について上記したが、破砕状態はこれに限定されず、粉状とならない範囲で任意の状態(大きさ)に破砕することができる。また、米糠42、豆皮43、ふすま44およびビート45を添加物として添加する例について上記したが、栽培する茸の種類に応じてこれらのうちの1種類以上、またはこれら以外の添加物を任意に選択して添加することができる。この場合、これらの培地を茸以外の各種の農産物の栽培に用いることもできる。
さらに、培地31をペレット状に成形した例について上記したが、ペレット状に限定されず、粒状、タブレット状およびフレーク状等の形状に成形することができ、このように形成した培地においても、上記と同様の効果を実現することができる。また、混合原料を滅菌処理したもの、つまり上記したペレット成形工程65を省力して製造したものを製品としての培地とすることもできる。この場合、原料タンク11aへの投入、または添加物との混合に先立って籾殻41を破砕することで、原価の低減および安定供給を実現しつつ良質の茸の収穫量を増大することが可能な培地を提供することができる。
製造装置1の構成を示す構成図である。 製造工程60のフローチャートである。 籾殻41の側面図である。 穎51(籾殻41)が破砕される状態を説明するための説明図である。 培地31を充填した包装用袋101の一部を切り欠いた状態の斜視図である。 培地31を充填したフレキシブルコンテナ102の一部を切り欠いた状態の斜視図である。
符号の説明
1 製造装置
31 培地
41 籾殻
42 米糠
43 豆皮
44 ふすま
45 ビート
51 穎
51a 外穎
51b 内穎

Claims (2)

  1. 破砕した基材と当該基材に添加された添加物とを含むペレット状の栽培用培地を製造する栽培用培地の製造方法であって、
    前記基材の原料としての破砕処理および粉砕処理がされていない籾殻と、前記添加物とを混合して混合原料を生成し、当該混合原料をペレット成形装置によってペレット状の前記栽培用培地に成形する際に、当該成形の際の圧力および剪断力で前記混合原料中の前記籾殻を破砕して前記ペレット状の栽培用培地を製造する栽培用培地の製造方法。
  2. 前記基材の原料としての所定の長さに切断した藁をさらに加えて混合して前記混合原料を生成し、当該混合原料を前記ペレット成形装置によって前記ペレット状の栽培用培地に成形する際に、当該成形の際の圧力および剪断力で前記混合原料中の前記藁を破砕する請求項1記載の栽培用培地の製造方法。
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