JP2017153415A - 酒粕添加発酵飼料、およびその製造方法 - Google Patents

酒粕添加発酵飼料、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 供給量に制限のある酒粕を、需要の拡大が見込まれる家畜用飼料に効率的に添加し、優れた肥育効果を達成すると共に、長期保管中の品質を確実に維持し、廃棄ロスを大幅削減可能とする、酒粕を添加した新たな発酵飼料技術を提供する。
【解決手段】 飼料用米、飼料用麦などの穀物類を糠削した飼料原料(1,2,3)に対して1.0%ないし10%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液(4)を、飼料原料に混合し(5)、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料(6)とし、通気可能な状態とした上、2週間以上に渡りアルコール発酵(7,8)してなるものとした、酒粕添加発酵飼料である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、家畜用飼料の製造、および、それを用いた家畜の飼育技術に関連するものであり、特に、飼料の長期保存性を高め、しかも家畜の健康増進に役立つ飼料を製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
一般的な家畜用発酵飼料は、自給粗飼料、穀物、製造粕、食品残渣などの少なくとも1つからなる飼料原料の水分含有量を45%程度に調整し、乳酸菌を添加して乳酸発酵が進み易いよう、包装袋などに充填、脱気して嫌気状態に保ち、1ヶ月程度、乳酸発酵を進行させた後、家畜に与えるものであり、こうした乳酸発酵飼料は、家畜の嗜好性は良いが、発酵保存中に、脱気孔から外気が進入して嫌気状態を維持できずに黴が発生したり、包装袋開封後に好気状態となって変敗(二次発酵)し、早期の中に飼料の品質低下を招いて嗜好性が低下したり、黴が発生したりし易いなど、結果として廃棄ロスが多く、保管中の飼料が次第に減量化してしまう上、給与できずに残った変敗および黴が発生した飼料の廃棄処理、およびその廃棄の発生という問題があった。
こうした保存中の品質劣化や黴の発生を防ぐために、アルコール成分による殺菌作用を得るのが有効であるとの判断に基づき、既存の乳酸飼料とは異なるアルコール発酵飼料の製造に関する試験を実施すると共に、飼料原料のアルコール発酵を安全に促進することができ、しかも、より経済的に入手できる素材について様々に検討してきた結果、酒造業界が産業廃棄物として適正に処理するのに大きな負担となっていた酒粕を、発酵飼料の原材料として有効に利用することができるのではないかとの判断に到達し、酒粕を添加した新たな家畜用発酵飼料の製造技術の開発を進めることとした。
(従来の技術)
こうした状況の下、既存の家畜用飼料の生産技術に目を向けると、酒粕を飼料原料に添加する技術は、これまでに散見されていなかった訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)ないし1(4)に提案されているものに代表されるように、飼料原料に酒粕を添加して攪拌・混合して給与し、酒粕由来の栄養成分を補給可能とする技術や、同特許文献1(5)に見られるような、酒粕、ビール粕およびサトウキビ粕に酵母菌を加え、攪拌・混合し、発酵処理して酒粕、ビール粕、サトウキビ粕の繊維を軟化し、攪拌後、包装および貯蔵し、給与されるまで包装内で発酵を完了するようにするサイレージの製造技術などが散見される。
しかし、特許文献1(1)ないし1(4)に示されているような、飼料原料に酒粕を添加して家畜に飼養する技術は、飼料原料中に充分なアルコール分を発生することが無いため、飼料品質の劣化や黴の発生を防止する効果が得られ難く、飼料原料の嗜好性の低下や廃棄ロスの発生を確実に防止できるものとなっておらず、また、特許文献1(5)に代表するサイレージの製造技術などは、酒粕、ビール粕およびサトウキビ粕を飼料原料とするものであり、該飼料原料に酵母菌を加えて発酵を促進するようにしているから、国内酒造業界が発生する酒粕のように、生産量に限りのある原料を家畜用飼料の主原料としてしまうと、充分な生産量を確保できなくなることが懸念される上、家畜用飼料の価格を高騰化させてしまう虞がある。
(1)特開平5−153917号公報 (2)特開2008−54562号公報 (3)特開2008−131924号公報 (4)特開2012−158563号公報 (5)特開2004−215516号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある酒粕を添加した各種飼料などは、何れも酒粕由来の栄養成分を添加することを目的とするものが殆どであり、保存性を高めたものとはなっておらず、また、酒粕の発酵を促進し、発生したアルコール成分によって保存性を高めることができるようにした飼料類は、アルコール飲料の製造過程で発生した残余物を、飼料の主原料とするものであり、家畜用の飼料として流通させた場合に、飼料価格が高騰化してしまう虞があり、供給量に制限のある酒粕を、需要の拡大が見込まれる家畜用飼料に効率的に添加し、アルコール発酵を効果的に促進させ、その需要と供給とのバランスを確保しつつ、高い肥育効果を達成すると共に、長期保管中の品質を確実に維持し、廃棄ロスを大幅削減可能とする技術の早期、開発の必要性を痛感するに至ったものである。
(発明の目的)
そこで、この発明は、供給量に制限のある酒粕を、需要の拡大が見込まれる家畜用飼料に効率的に添加し、優れた肥育効果を達成すると共に、長期保管中の品質を確実に維持し、廃棄ロスを大幅削減可能とする、酒粕を添加した新たな発酵飼料技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の酒粕添加発酵飼料、およびその新規な製造方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の酒粕添加発酵飼料は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、飼料原料に対して1.0%ないし10%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液を、飼料原料に混合し、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料とし、通気可能な状態とした上、2週間以上に渡ってアルコール発酵してなるものとした構成を要旨とする酒粕添加発酵飼料である。
この基本的な構成からなる酒粕添加発酵飼料は、より具体的に示すならば、飼料原料に対して2%ないし5%望ましくは4%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液を、当該飼料原料を蒸煮した膨潤化混合飼料に対して混合し、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料とし、通気可能な状態とした上、2週間以上に渡ってアルコール発酵してなるものとした構成からなる酒粕添加発酵飼料となる。
(関連する発明1)
上記した酒粕添加発酵飼料に関連し、この発明には、その製造方法も包含している。
即ち、飼料原料に対して2%ないし5%、望ましくは4%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液を製造し、該酒粕溶液を、当該飼料原料を蒸煮した膨潤化混合飼料に対して混合し、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料とし、脱気可能な容器に充填、吸気不可能な状態とした上、2週間以上に渡ってアルコール発酵させて製造するようにした、この発明の基本をなす前記酒粕添加発酵飼料の製造方法である。
以上のとおり、この発明の酒粕添加発酵飼料によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、これまで長期保存が困難とされてきた発酵飼料を長期間高品質のまま保存し、良質のまま家畜に給与可能なものとなり、発酵飼料の廃棄処理量を大幅削減し、より経済的なものとすることができる上、従前まで産業廃棄物として酒造業界の経済的負担となってきた酒粕を有効活用可能とし、より経済的に優れた資源のリサイクルを実現化することができるものとし、さらに、酒粕由来の発酵による飼料は、家畜の嗜好性を高めると共に、従前に無い健康増進効果をも達成可能とすることができるから、肥育効果の面においても格段に秀でた効果を奏するものとなる。
加えて、この発明の酒粕添加発酵飼料の製造方法によると、飼料原料に対して、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液を混合するようにして添加したものとなることから、酒造業界で生産される酒粕量では、賄うことができない家畜飼料の生産規模に見合った生産を実現化できるものとし、より経済的に生産可能なものとなって、より広範の家畜飼料が生産できることになるという秀れた特徴を発揮する。
そして、飼料原料に対して2%ないし5%、望ましくは4%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液とし、当該飼料原料を蒸煮した膨潤化混合飼料に対して混合していき、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料とし、通気可能な状態とした上、2週間以上に渡ってアルコール発酵してなるものとしたこの発明の酒粕添加発酵飼料の製造方法、および、それによって製造した酒粕添加発酵飼料は、最小限度の酒粕を添加することにより、最大のアルコール発酵性能を発揮することができるだけではなく、高い栄養価を達成して大きな肥育効果と秀でた枝肉成果を達成可能なものとするという利点が得られるものである。
また、飼料・酒粕混合飼料の含水率を25%ないし70%に調整するのに、糖度(Brix値)15%の溶液を用いた、この発明の酒粕添加発酵飼料の製造方法によれば、より効率的なアルコール発酵を達成し、酒粕による発酵を格段に効果的に促進できるものとなり、飼料原料を、蒸煮後に冷却した膨潤化混合飼料としたものは、酒粕溶液の混合と同時に酒粕による発酵が開始されることとなり、より効率的な発酵作用を達成可能なものとすることができる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
飼料原料は、この発明の酒粕添加発酵飼料の主成分であって、酒粕の主たる添加対象物となる機能を担い、一般的な家畜用の飼料となる原料ということができ、後述する実施例にも示してあるとおり、より具体的には、牧草、稲藁、穀物、製造粕、食品残渣、粗飼料、蒸煮穀物の少なくとも1つまたは、それら何れかを混合したものとすることが可能であり、後述する実施例にも示してあるとおり、主要な成分を飼料用米や飼料用麦などの澱粉質種子とするのが望ましく、例えば、棒状、ペレット状の成型品、加熱加工品、発芽種子、籾殻、粉砕状、平坦状、圧ぺん状に加工した原料とすることができる。
また、この飼料原料は、膨潤化混合飼料に加工する段階で、水や温水に浸漬する外、ブドウ糖溶液、糖類溶液、酢溶液等の穀物類の給水性を改善可能とする溶液類を添加することが可能であり、例えば、糖度(Brix値)15%の溶液を用いたものとするのが良い。
酒粕は、上記の飼料原料と混合し、アルコール発酵を促進する機能を担うものであり、これら飼料原料と均質に混合するには、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液としたものを当該飼料原料と混合すべきであり、後述する実施例にも示しているように、製造後、嫌気条件下に保存する酒粕添加発酵飼料とする場合には、飼料原料に対して1.0%ないし10%の重量割合とするよう混合するのが望ましく、飼料原料に対して1.0%未満の混合量とすると、好気条件下であっても充分なアルコール発酵が得られず、また、混合量が10%を超えると、酒粕の需要・供給バランスが大きく崩れて酒粕添加発酵飼料の充分な生産量を確保できない虞があり、後述する実施例にも示すとおり、飼料原料に対して2%ないし5%、望ましくは4%の重量割合とするよう混合するのがよい。
飼料・酒粕混合飼料は、後述する実施例にも示しているとおり、含水率25%ないし70%に調整したものとすべきであり、含水率が25%未満の場合には、充分なアルコール発酵が得られず、含水率が70%を超えた場合には、排汁による養分ロスを生じるなどといった、保管中に酒粕添加発酵飼料の品質を劣化させてしまう虞が生じてしまう。
飼料・酒粕混合飼料は、2週間以上に渡ってアルコール発酵すべきであり、2週間未満のアルコール発酵では充分に栄養価を高めることができず、さらに、充分な滅菌効果を得ることが難しくなってしまうものであり、包装袋、包装容易などに充填した状態で保管することができる外、サイロに保管するようにしたものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の酒粕添加発酵飼料、およびその製造方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
酒粕添加発酵飼料の製造方法を概念的に示すフローチャートである。 酒粕添加発酵飼料の製造方法をより具体的に示すフローチャートである。
図1および図2に示す事例は、飼料原料(1,2,3)に対して1.0%ないし10%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液(4)を、飼料原料に混合し(5)、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料(6)とし、通気可能な状態とした上、2週間以上に渡りアルコール発酵(7,8)してなるものとした、この発明の酒粕添加発酵飼料における代表的な一実施例を示すものである。
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の酒粕添加発酵飼料の製造方法は、穀物原料に対して1.0%〜10%、より具体的には、2%ないし5%、望ましくは4%の重量比とした量の酒粕を適量の水に混合攪拌して酒粕水溶液(4)を製造しておき、飼料用米、飼料用麦などの穀物類を糠削した飼料原料(1)を、水に浸漬した湿潤飼料原料(2)とし、それを蒸気加熱容器に投入して40分間蒸煮し、高温膨潤化穀物原料を蒸気加熱容器から取り出してから35℃まで冷却(3)し、これら膨潤化穀物原料を攪拌機に投入し、該膨潤化穀物原料に対して当該酒粕水溶液を投入(5)することにより、膨潤化穀物原料、酒粕水溶液混合原料に適宜乾燥または加水するなどして水分を25%〜70%に調整する。
その後で、膨潤化穀物原料、酒粕水溶液、および、アルコール、クエン酸、ブドウ糖、果実缶詰めシロップ、糖類溶液、発酵溶液など必要添加物を30秒間攪拌し、穀物・酒粕混合原料を攪拌機から取り出し、該穀物・酒粕混合原料をポリエチレン製重包装袋(製造型式ピロー袋(呼称:ポリ袋という)、厚さ0.11mm、幅560mm、長さ790mm、充填投入口の反対側に、1mmの通気孔(呼称:ピンホールという)に20kg毎充填し、該包蔵袋の充填投入口を熱熔着して封袋状態の充填製品(6)とし、成型用鎮圧ローラーで充填製品の上部より加圧し、充填時に充填製品中に残った空気をピンホールより排出させた上、充填製品をパレットに積み上げ、この積み上げ加圧によって空気の排出を促すようにし、パレットに積み上げたまま7〜20日間保管(常温)した後(7)、酒粕添加発酵飼料の完成(8)とする。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の酒粕添加発酵飼料は、表1に示すとおり、酒粕添加量を穀物原料に対して0.4%以上の重量割合とした場合に、青カビの発生までの日数を平均31日以上と長期化することができ、さらに0.8%以上の重量割合とした場合には、60日以上の防黴効果が確認できた。
Figure 2017153415
表2に示すように、酒粕添加量を穀物原料に対して0.4%以上の重量割合とした場合に、飼料調製16日後の飼料発酵品質が、エタノール濃度0.5%以上となり、そして0.8%以上の重量割合とした場合には、2.0%を達成可能とし、さらに、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、カプロン酸の何れの揮発性脂肪酸も増加し、pH4.0前後と、栄養価、嗜好性、発酵品質などの何れの品質においても高い評価を得ることができた。
Figure 2017153415
表3に示してあるように、11ヶ月齢時より給与開始(給与量:0.7kg/日・頭)した結果、肝機能および腎機能の値に改善が見られ、より健康的になっていることが判明した。
Figure 2017153415
表4に示すように、この発明の酒粕添加発酵飼料に給与によって枝肉成果を大幅に改善し、肝臓廃棄率を格段に低減化することができた。
Figure 2017153415
(結 び)
叙述の如く、この発明の酒粕添加発酵飼料、およびその製造方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの乳酸発酵による発酵飼料に比較してアルコール発酵するから、黴の発生を効果的に抑制して長期保存性を高め、廃棄ロスを大幅削減して保管中の飼料が次第に減量化してしまうのを阻止し、歩留まりを大幅に改善することとなって、遥かに経済的なものとすることができるから、家畜用飼料業界および畜産業界は固よりのこと、酒粕の廃棄処理に苦慮する酒造業界においても高い評価が得られることにもなり、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 飼料原料を混合
2 混合飼料を蒸煮
3 膨潤化混合飼料を冷却
4 酒粕溶液の製造
5 膨潤化混合飼料に酒粕溶液を混合
6 酒粕添加膨潤化混合飼料を包装
7 包装飼料を所定期間常温保管
8 酒粕添加発酵飼料を得る


Claims (5)

  1. 飼料原料に対する重量割合で1.0%ないし10%となる量の酒粕と適量の溶解液とからなる低粘性化した酒粕溶液を、含水率において25%ないし70%となる割合として飼料原料に調整、混合して飼料・酒粕混合飼料となし、それらを、アルコール発酵のために通気可能な環境下で2週間以上経過させて得られてなるものとしたことを特徴とする酒粕添加発酵飼料。
  2. 飼料原料に対する重量割合で1.0%ないし10%となる量の酒粕と適量の溶解液とからなる低粘性化した酒粕溶液を、含水率において25%ないし70%となる割合として当該飼料原料を蒸煮した膨潤化混合飼料に調整、混合して飼料・酒粕混合飼料となし、それらを、アルコール発酵のために通気可能な環境下で2週間以上経過させて得られてなるものとしたことを特徴とする酒粕添加発酵飼料。
  3. 飼料原料に対して2%ないし5%、望ましくは4%の重量割合とする量の酒粕を、適量の溶解液に混合して低粘性化した酒粕溶液を製造し、該酒粕溶液を、当該飼料原料を蒸煮した膨潤化混合飼料に対して混合し、含水率25%ないし70%に調整した飼料・酒粕混合飼料とし、脱気可能な容器に充填、吸気不可能な状態とした上、2週間以上に渡りアルコール発酵するようにしてなるものとした、請求項1または2何れか一記載の酒粕添加発酵飼料の製造方法。
  4. 飼料・酒粕混合飼料の含水率を25%ないし70%に調整するのに、糖度(Brix値)15%のブドウ糖溶液、糖類溶液、酢溶液、その他の溶液を用いた、請求項3記載の酒粕添加発酵飼料の製造方法。
  5. 飼料原料が、蒸煮後に冷却した膨潤化混合飼料である、請求項3または4何れか一記載の酒粕添加発酵飼料の製造方法。

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