JP2014193127A - 膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる膨潤化玄米発酵飼料 - Google Patents

膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる膨潤化玄米発酵飼料 Download PDF

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Abstract

【課題】 加熱・圧ぺん処理による穀物飼料に留まらず、最終的に膨潤化および発酵処理によって、より一層栄養価値に秀れ、しかも消化性、保存性および嗜好性にも秀れた新たな飼料およびその生産技術を提供する。
【解決手段】 穀物原料を水に浸漬(3)した浸漬穀物から均等排水(4)した上、水蒸気を所定時間に亘り噴射(6)して得た高温膨潤化穀物(9)を、所定水分含有率の冷却膨潤化穀物(11)としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを攪拌(13)して得た糖質溶液混合膨潤化穀物(14)を、嫌気条件下にて乳酸菌の初期増殖を促進(18)させた後、密閉条件下(19)にて乳酸発酵を促進して熟成(21)させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得る(22)ようにしてなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、家畜やペットなどの各種動物用の飼料に関連するものであって、特に栄養価および消化効率を高めることができる穀物飼料を製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立てや設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点では想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
食肉市場において、山形牛は「脂肪の質が良く美味しい」という高い評価を得ているが、その好評の安定的な維持と発展とを目標に、脂肪の質に大きな影響を及ぼす不飽和度(牛肉中の不飽和脂肪酸が占める比率)について調査、分析したところ、実際には山形県内の生産者間で不飽和度に関する技術の差が大きいことが判明し、こうした飼料給与技術の差が、品質のバラツキに繋がる虞があると思料されることから、この技術差の原因を突き止めるべく給与飼料の成分面から調査したところ、牛肉脂肪の不飽和度を高めるには、でんぷん質が多く含まれる飼料原料を用いて、より消化性を高めるよう加工した上、給与するのが最も効果的であるということが判明した。
一般に、飼料原料を加熱処理すると、穀物原料中のでんぷんや食物繊維等の消化率が高まり、栄養価も向上することが知られており、とうもろこしや大麦などの飼料原料は、例えば、スチーム機に投入して100ないし120℃で20分間加熱処理し、含有でんぷんをα化して消化性および嗜好性を高めた後、ローラーで平たく圧ぺん処理し、腐敗防止のため乾燥機に投入して水分量15%以下となるまで乾燥したものを家畜に給与し、また飼料原料が米の場合には、玄米を粉砕して給与するか、または、収穫直後の生籾を粉砕・サイレージ化して給与するのが一般的である。
このように加熱・α化して消化性を高めた穀物(とうもろこしや大麦など)は、保存性を高めるために充分に乾燥させなければならず、加熱処理直後の状態に比べると飼料のα化度および消化性は大幅に低下してしまうという欠点があり、また、米の場合は、加熱処理しないために飼料のα化度および消化性について大幅な向上を望めないという難点もあり、ブランド肉の品質の更なる向上と安定化とを希望する畜産業界は固より、食肉加工業界および食肉販売業界などにあっても、こうした課題を一日も早く克服して消化性と嗜好性および保存性とを格段に高め、栄養価に秀れた新たな飼料の開発に大きな期待を寄せている。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、綿繰機屑、藁、とうもろこしの茎および皮、綿屑、落花生の殻、大鋸屑のような繊維性廃物を亜塩素酸塩水溶液で処理するようにして消化性を高めるものや、同特許文献1(2)に見られるような、家畜飼料にオゾンを接触させて処理することによって貯蔵中の飼料の腐敗を防止し、且つオゾン処理によって飼料におけるリグニンとセルロース、ヘミセルロースの結合を弱めて反すう動物への消化性を向上させたもの、または、同特許文献1(3)のように、とうもろこし粉またはこうりゃん粉等の粉状原料を飽和蒸気による加温下にて混合油と均一に混合し、混練と圧縮剪断とによって調質加工した上、この調質加工工程によって得られた不定状固形物を乾燥し、でんぷんのα化率を高めて消化性を高めたものなどが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されている家畜飼料の改善法のように、元来嗜好性の低い繊維性廃物を亜塩素酸塩水溶液で処理して消化性を高めるという技術は、繊維性廃物を可食化するのを目的とする技術であり、加熱・圧ぺん加工した穀物飼料に及ばないか、もしくは同等程度の嗜好性を達成できるかの何れかであって、格段に高い嗜好性や栄養価を達成し得るものではなく、また、同特許文献1(2)の家畜飼料にオゾンを接触させる処理技術は、家畜飼料を殺菌して保存性を改善し、嗜好性および消化吸収性を高めたものであるものの、オゾン発生装置や排オゾン分散装置などといった設備類が不可欠で、その維持管理を含めた経済的負担が大きいという欠点があり、更にまた、後者の特許文献1(3)のように、原料とうもろこしや原料こうりゃんなどの粉砕後に発生する粉状物を可食化する目的の技術は、粉状物を加圧加熱して粒度化し、嗜好性および殺菌性の高い加工原料を得ることはできるが、格段に高い栄養価を達成することは困難であるという致命的な欠点があった。
従前までに提案のある家畜飼料の各種製造技術は、何れも従来までの加熱・圧ぺん加工によってα化された穀物飼料のα化度、消化性、保存性および嗜好性を大幅且つ経済的に向上することができないという大きな欠点がある上に、これまで各畜産業者が永年に亘り、多大な経費と労力とを費やして独自に試行錯誤を繰り返してきた飼料調製には、各業者間で様々な技術上のバラツキを生じさせる虞もあって、市域ブランド牛、ブランド豚などの生産管理や、食肉品質の高水準での安定化などを困難なものにしてしまうということが懸念されたため、山形県と株式会社野川ファームは、家畜飼料に深く関わってきた機関として、こうした問題の早期解決を図る責任を痛感することとなったのを機に、本願出願人は、穀物飼料の消化性と嗜好性および保存性とを大巾に改善することができ、しかも経済的に安定生産可能とする新たな穀物飼料製造技術の開発に着手し、既に特許文献1(4)に示すような穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる穀物発酵飼料を実現化することに成功している。
当該特許文献1(4)は、対象穀物を予め圧ぺん処理した後に、糊化度を高めて膨潤化し、最終的に、消化性と嗜好性および保存性とに秀れた穀物発酵飼料を得ることを前提に開発を進めた技術であったが、当該技術の開発後も、鋭意研究・開発を進めてきた本願出願人は、当該特許文献1(4)による製造技術をさらに発展させることによって、必ずしも圧ペン処理を施した穀物を使用せずとも、圧ぺん処理穀物を使用した場合と同等以上に栄養価、消化性および嗜好性を高めた穀物飼料を製造することも可能ではないかとの着想を得るに至った。
(1)特開平6−153809号公報 (2)特開平8−131088号公報 (3)特開平8−298938号公報 (4)特開2011−254757号公報
(問題意識)
上述したとおり、本願出願人は、従前までに提案のある家畜飼料の各種製造技術が抱えていた、加熱・圧ぺん加工によってα化された穀物飼料のα化度、消化性、保存性および嗜好性を大幅且つ経済的に向上することができないという大きな欠点を、新技術の開発によって解決済みとしたが、市域ブランド牛、ブランド豚などの生産管理や、食肉品質より高水準での安定化という新たな目標を達成するには、既に開発済みとしている当該特許文献1(4)の穀物発酵飼料の製造技術を、さらに進化させ、ブランド牛やブランド豚の食肉品質をより高い水準に安定化することができる先駆的新技術の開発が不可欠であると考えた。
(発明の目的)
そこで、この発明は、加熱・圧ぺん処理による穀物飼料に留まらず、最終的に膨潤化および発酵処理によって、より一層栄養価値に秀れ、しかも消化性、保存性および嗜好性にも秀れた新たな飼料およびその生産技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによって製造した新規な膨潤化玄米発酵飼料を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等に排水した上、104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにして得た高温膨潤化穀物を、冷却処理にて水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、嫌気条件下にて乳酸菌の初期増殖を促進させた後、密閉条件下にて所定期間に亘り、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとした構成を要旨とする膨潤化穀物発酵飼料の製造方法である。
この基本的な構成からなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法は、より具体的に示すならば、穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等排水した上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬穀物を所定厚さ以下に均一供給し、その下がわから104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化穀物を、冷却装置の網状コンベア上に所定厚さ以下に均一供給し、水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して所定期間保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとした構成からなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法となる。
さらに具体的には、穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等排水し、水分含有率25%以上にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬穀物を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、圧力1.2kg/cm前後の水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化穀物を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとした構成からなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法となる。
この基本的な構成からなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法は、表現を変えて示すと、水分含有量15%以下の玄米を糠削した上、所定重量割合の水に6時間以上浸漬し、該浸漬玄米から瞬時・均等排水し、水分含有率25%前後にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化玄米を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米としてから、該冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとした構成からなる膨潤化穀物発酵飼料の製造方法となる。
(関連する発明)
上記した膨潤化穀物発酵飼料の製造方法に関連し、この発明には、それによって生産した膨潤化玄米発酵飼料も包含している。
即ち、この発明の基本をなす前記膨潤化穀物発酵飼料の製造方法にて、水分含有量15%以下の玄米を糠削した上、所定重量割合の水に6時間以上浸漬し、該浸漬玄米から瞬時・均等排水し、水分含有率25%前後にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化玄米を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米としてから、該冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料としてなるものとしたことを特徴とする、この発明の基本をなす前記膨潤化穀物発酵飼料の製造方法により、生産した膨潤化玄米発酵飼料である。
以上のとおり、この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、一定水分量を含み、乳酸発酵を促進、熟成させた穀物発酵飼料を効率的且つ安定的に大量生産することができ、この発明の製造方法によって生産した膨潤化穀物発酵飼料は、加熱処理する前段階にて穀物原料を所定時間水に浸漬し、水分含有率を高めた後、104℃前後の高温で長時間に渡って加熱し、充分に殺菌滅菌すると共に、加熱中にも均等散水を行い、糊化度を格段に高めたものとしてある上、乾燥工程を廃したから充分な水分量を含んでおり、一般の乾燥した配合飼料に比較して嗜好性、咀嚼性に秀れる上、糖質溶液を加えて乳酸発酵およびアルコール発酵させて熟成したものとしてあるから、消化・吸収効率を大幅に高めると共に、腐敗を抑制して保管性に秀れたものとすることができ、当該膨潤化穀物発酵飼料をブランド牛やブランド豚など、各種銘柄の食肉用家畜類の飼育に携わる地域毎の複数の畜産業者に安定供給することにより、市場に流通する銘柄肉の肉質をより高品質に安定維持し、従前までよりも一段と安全で品質に秀れた畜産技術を実現化することができるという秀れた特徴が得られるものである。
加えて、穀物原料の前処理工程によって、折曲部を有する圧送管(風送路中)に風圧を加えて圧送するようにし、各折曲部内壁に次々に衝突する衝撃力により、不要な果皮、種皮、外胚乳などの付着成分や塵埃、汚れなどを除去し、原料浸漬タンクまでの搬送工程を、穀物原料の清浄化工程を兼ねるものとして、作業効率を格段に高めることができ、玄米を水に浸漬する工程は、穀物原料を水に所定時間浸漬することにより、前処理工程で落としきれず穀物原料表面に残存する不要な果皮、種皮、外胚乳、塵埃、汚れなどを除去し、水蒸気熱の伝達・伝導性を高め、糊化を斑無く均一化し、完成後の飼料の消化吸収を良くすることができ、浸漬工程を終える際に、瞬時に水を抜き取ることによって浸漬玄米全体の水分含有率を斑無く均一化することができる。
浸漬穀物を蒸気加熱する工程に、網状コンベアを有する蒸気加熱装置を採用し、該網状コンベア上に所定厚さ以下に規制して浸漬穀物を搭載して駆動すると共に、同網状コンベア下から、104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射するようにすることにより、浸漬穀物の焦げ付きを防止して、最も効率よく加熱・加湿できるものとし、斑無く均一に加熱することができる上、水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うことにより、浸漬穀物同士が団子状の塊になるのを防止し、水蒸気の熱をさらに効率よく、浸漬穀物の全体に伝達・伝導可能なものとし、斑無く効率的に加熱・加湿して一層均質な糊化を達成可能とし、飼料としての消化吸収性をさらに高めることが可能となる。
特に、水分含有率25%前後にした浸漬穀物を、蒸気加熱装置の網状コンベア上に20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力の水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して高温膨潤化穀物を得るようにした場合には、水蒸気が浸漬穀物全体に行き渡り、斑無く均一且つ効率よく糊化することができ、効率的且つ高品質の高温膨潤化穀物を製造できる。
そして、穀物原料を玄米とした場合に、浸漬玄米を網状コンベア上に20cm以下の厚さに均一供給し、約40分間をかけて移送しながら、その下がわからノズル温度104℃前後の水蒸気を均等に噴射することにより、浸漬玄米の焦げ付きを防止し、最も効率よく加熱・加湿できるものとし、全体に湿り蒸気が斑無く行き届き、均質且つ効率的に糊化できるものとし、水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うことにより、蒸気加熱によって糊化し始めた浸漬玄米同士が団子状の塊になるのを防止し、水蒸気の熱をさらに効率よく、浸漬玄米の全体に伝達・伝導可能なものとし、斑無く効率的に加熱・加湿して一層均質な糊化を達成可能とし、飼料としての消化吸収性をさらに高めるという効果を奏するものとなる。
高温膨潤化穀物を、冷却装置にて水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物とすることにより、斑無く効率よく放熱することができ、穀物原料を玄米とした場合の高温膨潤化玄米を、網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化穀物とすることにより、約5分間という短時間にて、品質保持に適した乳酸発酵を得るのに有効な水分含有率39%前後、および温度35℃前後の条件どおり、斑無く効率よく放熱することができる。
冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物は、乳酸菌の増殖促進と腐敗防止の作用を得るもなり、冷却膨潤化玄米と、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも1つを水に溶解した糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化玄米は、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して不要な細菌の発生や増殖を効果的に抑制し、効率的に熟成することができるものとなる。
加えて、適所に微細排気口を確保した防水容器に一定量毎の糖質溶液混合膨潤化穀物を充填し、嫌気条件下で乳酸菌の増殖を促進させるようにしたから、糖質溶液混合膨潤化穀物に外気が接触して腐敗してしまうのをより一層確実に防止することができる上、防水容器を重包装袋とし、これに一定量毎の糖質溶液混合膨潤化穀物を充填して充填製品とするようにした場合は、容器単位で乳酸発酵およびアルコール発酵にて熟成処理できるから、衛生管理が容易になり、しかも容器単位の保管、輸送および販売が可能となり、輸送、販売に際しても高い品質を一段と確実に維持することができ、製品管理および輸送効率に秀れた膨潤化穀物発酵飼料製品とすることができるという秀れた効果を奏する。
また、適所に微細排気口を確保した防水容器としての重包装袋に糖質溶液混合膨潤化穀物の一定量毎を充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品は、乳酸菌の発酵に伴い生成する二酸化炭素を、該微細排気口を通じて排気してしまうから、内圧上昇による重包装袋の破裂を防止できると共に、乳酸菌の嫌気条件下での熟成を促進可能とする上、二酸化炭素の排気によって重包装袋内への外気の進入を阻止し、腐敗をより確実に防止できるという利点が得られる。
さらに、充填製品の防水容器としての重包装袋の微細排気口を密閉し、熟成製品として所定期間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにすることによって乳酸発酵が熟成段階となり、二酸化炭素の生成が停止した後に、該重包装袋内への外気進入によって腐敗させてしまうのを一段と確実に防止できるものとすることができ、しかも柔軟性を有する防水性軟質重包装袋に糖質溶液混合膨潤化穀物を充填したものとすることにより、成型用鎮圧ローラーで加圧したり、充填製品を積み重ねて保管したりするだけで、外圧や積み重ね加重、自重などによって同防水性軟質重包装袋内の内圧を高め、外気の進入を阻止し、腐敗をより効果的に防止することができ、乳酸発酵およびアルコール発酵する発酵促進・熟成の各工程中の衛生管理を合理化できる上、完成した膨潤化穀物発酵飼料製品の包装工程を不要とし、輸送や保管中にも外部からの不要な細菌の侵入を確実に阻止して腐敗を防ぎ、保管性および輸送性を高め、そのまま出荷することができるから製品管理を容易にして生産効率を大幅に改善し、安全且つ経済的に取り扱うことが出来るようになるという秀でた効果を発揮するものとなる。
糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させるようにすることにより、最も効率的に嗜好性、消化性、栄養価などの各性能に秀れた、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を大量生産することができ、しかも高い品質を維持して格段に経済的且つ安定的に市場提供できるようになるという大きな効果を奏することとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
穀物原料は、植物から得た澱粉質を主体とする種子類であるということができ、マメ科、タデ科、イネ科などの種子ということが可能であり、換言すると、雑穀、菽穀、擬穀などとすることができ、大麦、小麦、玄米、精米、とうもろこし、マイロまたは大豆の何れか1品目か、それらの中の何れか2品目の組合せか、または、3品目以上の組合せかの何れかとすべきであり、大麦、小麦、玄米、精米、とうもろこし、マイロまたは大豆の何れか1品目の粉状品、粒状品または糟糠の何れか1種か、または、それら中の1品目の粉状品、粒状品、糟糠の中の何れか複数種以上の混合品とするか、または大麦、小麦、米、とうもろこし、大豆、それら各品目の粉状品、粒状品、糟糠や、その中の何れか複数種同士の混合品かの何れかとしてなるものとすることができ、より具体的には、イネ科ではサティパ種、ジャポニカ種、ジャパニカ種、インディカ種、グラベリマ種、ネリカ種などの米、トウモロコシ、麦類としての大麦、モチ麦、ハダカ麦、小麦、ライ麦、カラス麦、エン麦、ハト麦、キビ、アワ、ヒエ、モロコシ、シコクビエ、トウジンビエ、テフ、フォニオ、コドラ、マコモ、マメ科としての大豆、小豆、リョクトウ、ササゲ、インゲンマメ、ライマメ、ラッカセイ、エンドウ、ソラマメ、レンズマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、ベニバナインゲン、ケツルアズキ、モスビーン、テパリービーン、タケアズキ、フジマメ、ホースグラム、バンバラマメ、ゼオカルパマメ、キマメ、ナタマメ、タチナタマメ、グラスピー、クラスタマメ、シカクマメ、ハッショウマメ、イナゴマメ、ルピナス、タマリンド、擬穀としてのソバ、ダッタンソバ、アマランス、キヌアなどであるということができる。
原料玄米は、収穫した稲を乾燥・脱穀・脱ぷ、または脱穀・乾燥・脱ぷ処理した米であり、例えば、ふ系211号、北陸193号、べこあおば、べこごのみ、きたあおば、ふくひびき、クサユタカ、夢あおば、日本晴、タカナリ、ほっかりん、モミロマンなどの外に、様々な品種の飼料米や非食用米を単独か、適宜ブレンドするなどして利用することができる外、事情や必要によっては米粉用米や食用米を利用することができ、飼料製造の前処理の工程にて、糠削した水分含有量15%以下の玄米を使用すべきであり、一般的な精米機や送風機などを用いて玄米を糠削するのが望ましく、糠削の目的は、玄米表面に付着状に残存する糠層を除去して後工程における水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化すると共に、飼料としての消化吸収性を高めることにあり、後述する実施例に示すように、糠削は、風速25m/sの風圧を加えて、途中複数箇所に折曲部を有する風送路中を圧送し、該風送路の各折曲部内壁に次々に衝突するよう誘導し、その衝撃力を利用して適度の糠削を行うようにすることが可能であり、風速25m/sを超えると玄米が割れたり欠けたりてしまうなどの弊害を生じ、また、風速25m/s未満では、搬送効率が悪化するばかりでなく、衝突の衝撃力が弱くなり、糠削を効率的に行えなくなるという欠点を生じる虞がある。
浸漬穀物は、穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬して得たものであり、穀物原料を水に浸漬し、所望の水分含有率とする目的は、水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化すると共に、飼料としての消化吸収性を高め、さらに、穀物原料の塵埃、汚れ、その他の不要付着物などを落とすことにあり、穀物原料を水に浸漬して浸漬穀物を得る工程は、穀物量および浸漬水量に制限をもたず、浸漬時間のみにて所望の水分含有率を得るように制御することができる外、穀物量、浸漬水量および浸漬時間を規制して所望する水分含有率を得るように制御することが可能であり、より具体的には、穀物原料を玄米とした場合、水分含有量15%以下の玄米を糠削した上、所定重量割合の水に6時間以上浸漬した後、瞬時・均等排水し、水分含有率25%前後にして得た浸漬玄米とすることができ、後述する実施例に示すように、原料投入用容器に水2.5キロリットルを注入し、それに玄米原料を2000kg投入し、6時間以上浸漬するよう制御するのが望ましい。
浸漬穀物から均等排水する工程は、所望の水分含有率の均質な原料を得る目的で行うもので、排水に長時間を掛けて含水率や品質に斑を生じてしまわないよう、浸漬水を瞬時に排水するのが望ましく、例えば後述する実施例に示すように、浸漬玄米から、瞬時・均等排水する工程は、水分含有率25%前後の均質な浸漬玄米を得るように制御すべきであり、浸漬玄米の水分含有率を25%前後にする理由は、後工程における水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化すると共に、飼料としての消化吸収性を高めることにある。
高温膨潤化穀物は、浸漬穀物に水蒸気を所定時間に亘って噴射すると共に、適量の均等散水を行うようにした上、攪拌しながら送出して得るようにしたものであり、浸漬玄米から高温膨潤化玄米を製造する工程は、浸漬穀物に104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにしなければならず、より具体的には、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬穀物を所定厚さ以下に均一供給し、その下がわから104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出するようにしたものとするのが望ましく、さらに具体的に示すと、蒸気加熱装置の網状コンベア上に水分含有率25%前後の浸漬穀物を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力の水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得たものとすべきであり、さらに具体的に示すならば、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力の水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得るものとするのがよい。
また、浸漬玄米から高温膨潤化玄米を得る工程は、後述する実施例に示すように、水蒸気熱の伝達を効率良くし、糊化を均一化すると共に搬送移動を可能とするため、1500mm×7000mmの無端状且つ幅広のステンレス製金網状コンベアを風洞状隔壁内に収容した蒸気加熱装置を用い、該網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力の水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得るものとすることができ、浸漬玄米を網状コンベア上に20cm以下の厚さに均一供給するのは、厚さ20cmを超えて供給すると、水蒸気の供給に斑が発生し、均一な糊化が得られなくなるという理由からであり、蒸気加熱装置の投入口から送出口まで40分間をかけて移送しながら、浸漬玄米に水蒸気加熱を行うようにするのが望ましく、その目的も、水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化すると共に、飼料としての消化吸収性を高めることにある。
蒸気加熱装置の網状コンベアの下がわから温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を噴射する目的は、100℃前後を超える高温の蒸気を浸漬玄米に直接噴射すると過熱して焦げ付いてしまい、また、100℃前後未満の低温は、大気圧条件下にて水蒸気を発生するのが難しいという理由があり、そして、水蒸気噴射ノズル口の圧力を1.2kg/cmとする目的は、水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化することにあり、1.2kg/cm未満では、20cmの厚さに供給した浸漬玄米を均質に加熱できない虞があり、また、1.2kg/cmを超えると圧力過剰によって網状コンベア上の浸漬玄米や、その水分が移動したり、吹き飛ばされたりしてしまう虞があるという理由があり、より具体的には、後述する実施例に示すように、ボイラーなどの高温蒸気発生装置が発生する乾燥蒸気は143℃程度であり、浸漬玄米に直接触れると過熱して焦げ付いてしまうから、高温蒸気発生装置が発生する143℃の乾燥蒸気を、直接浸漬玄米に噴射せず、その熱で水を沸騰させて水分100%の湿り蒸気を発生させた上、その水蒸気を浸漬玄米に供給するようにするのが望ましい。
浸漬玄米から高温膨潤化玄米を製造する工程中に、水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うとき、例えば、原料玄米2000kgに対して約6リットルの散水を行うと同時に攪拌するように制御可能であり、この散水処理の目的とするところは、水蒸気熱の伝達・伝導の効率を良くし、糊化を斑無く均一化すると共に、飼料としての消化吸収性を高めることにあり、攪拌処理の目的は、糊化した浸漬玄米および高温膨潤化玄米は塊になり易く、品質斑の原因となるから、これを防ぐために攪拌するのが望ましく、さらに、該高温膨潤化玄米は、後の発酵工程に備えると共に、高品質および安全性を確保するため、雑菌の混入を防ぐ必要があるから、高温蒸気によって完全に殺菌・滅菌しなければならず、従って、蒸気加熱装置から攪拌しながら送出する温度を99℃前後とするよう制御すべきである。
蒸気加熱装置から送出した高温膨潤化穀物を冷却する工程は、次工程の糖質溶液混合膨潤化穀物を効率的に製造可能とするよう迅速に冷却するのを目的とするものであり、高温膨潤化穀物を冷却処理によって水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物とするよう制御しなければならず、冷却装置の網状コンベア上に所定厚さ以下に均一供給するようにし、水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物とするのが良く、より具体的には、冷却装置の網状コンベア上に、高温膨潤化穀物を7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化穀物とするように制御するのが望ましく、後述する実施例に示すように、高温膨潤化玄米を上述のように、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米とするように制御するのがよい。
冷却装置は、後述する実施例にも示すとおり、無端帯状且つ幅広のステンレス製網状コンベア(1180mm×5000mm)を所望の速度で回転駆動し、その上に高温膨潤化穀物を7cm以下の均一厚さに載せ、送り移動する過程中に冷却するよう制御するものとすることができ、ステンレス製網状コンベアを利用する目的は、水蒸気熱の効率的な伝導・伝達による均質且つ迅速な冷却を可能とすることにあり、前記条件通りの冷却工程によると、網状コンベアに供給して出口まで移動する間の約5分間にて水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米を得ることができ、高温膨潤化穀物を7cmを超える厚さとした場合には、通気性が著しく低下して放熱性が失われ、冷却効率を悪化させ、短時間中に均質且つ充分に冷却するのが困難なものとなり、出口までの5分間に目標とする温度および水分含有率を達成できないという欠点を生じる虞がある。
冷却膨潤化玄米の水分含有率を39%前後、温度を35℃前後とする理由は、後工程の乳酸発酵を促進し、より品質に優れた飼料を得ることにあり、高い品質を保持するのに不可欠な条件ということができる。
冷却膨潤化穀物から糖質溶液混合膨潤化穀物を得る工程は、その目的が、冷却膨潤化穀物の乳酸発酵の促進と腐敗防止効果とを得ることにあり、冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して糖質溶液混合膨潤化穀物を得るようにしなければならず、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して糖質溶液混合膨潤化穀物を得るようにすることが可能であり、後述する実施例に示すように、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米としてから、該冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して糖質溶液混合膨潤化玄米を得るものとすることができ、糖質溶液は、乳酸菌の増殖促進と腐敗防止の役割を担い、より具体的には、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも1つを水に溶解してなるものとするのがよく、糖質溶液混合膨潤化玄米は、冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌し、52%前後の水分量に調整したものとするよう、約30秒間に渡って攪拌するように制御するのが望ましいといえる。
糖質溶液混合膨潤化穀物から膨潤化穀物発酵飼料を得る工程は、所定の条件下に保管することによって乳酸発酵を促進して熟成させるよう処理することにあり、糖質溶液混合膨潤化穀物を、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、密閉条件下にて所定期間に亘り、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしなければならず、糖質溶液混合膨潤化穀物は、嫌気条件を満たす防水容器に充填して熟成するようにすべきであり、例えばステンレス製の開閉可能な密閉容器を用い、排気装置を設けるなどして、強制的に嫌気条件を作り出すことができるようにした熟成設備を利用することができる外、輸送、販売用の包装袋それ自体を防水容器として利用して、熟成後の膨潤化穀物発酵飼料を充填・包装する工程を不要とすることなどが可能であり、より具体的には、糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにするのが望ましく、糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにするのが望ましい。
また、後述する実施例に示してあるように、糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとすることができる。
防水容器は、糖質溶液混合膨潤化穀物を密閉状に充填可能で、投入口を密閉後は、微細排気口のみを通じて、充填作業と共に封じ込められた空気や、飼料の発酵・熟成の進行過程で発生する二酸化炭素などの余剰的不要気体成分を外部に排気可能とし、充填した糖質溶液混合膨潤化穀物の嫌気条件下での乳酸菌の増殖を促進可能とする機能を果たし、糖質溶液混合膨潤化穀物の乳酸発酵、アルコール発酵および熟成を促すよう嫌気条件を維持しながら保管可能とするものであり、完成した膨潤化穀物発酵飼料を輸送、販売するときには、該防水容器から膨潤化穀物発酵飼料を取り出し、膨潤化穀物発酵飼料のみを利用するものとすることができ、洗浄、滅菌した防水容器に新たな糖質溶液混合膨潤化穀物を充填して再び、膨潤化穀物発酵飼料を製造するのに利用することが可能である外、防水容器に糖質溶液混合膨潤化穀物を充填し、発酵、熟成して膨潤化穀物発酵飼料を完成させた後に、防水容器に充填した荷姿のまま保管、輸送、展示および販売可能なものとすることができ、糖質溶液混合膨潤化穀物の乳酸発酵に伴って発生する二酸化炭素も該微細排気口を通じて外部に排気可能なものとし、且つ、内外の何れかから加圧して容器内に外気が進入しないように管理可能なものとすることができ、より具体的には、金属製や合成樹脂などのタンクまたはボックスなどとすることができ、例えば、合成樹脂製密閉パックや合成樹脂製密閉ボトルなどの防水包装容器とすることが可能である外、合成樹脂皮膜を形成した布製または厚紙製などの重包装袋、あるいは、後述する実施例に示すように、15ないし20kgの膨潤化穀物発酵飼料を充填可能な寸法、形状とし、充填口を熱熔着で密閉可能で、該充填口の反対側に微細排気口である通気用ピンホールを形成した防水軟質包装容器である軟質合成樹脂製重包装袋とすることができる。
充填製品は、防水容器または防水包装容器に糖質溶液混合膨潤化穀物の一定量毎を充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉してこの微細排気口だけを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させたものであって、その後、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、所定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得ることができるものであり、取扱い性や経済性などを考慮すると、後述する実施例に示すように、例えば、ポリエチレン製などの軟質合成樹脂製重包装袋に15ないし20kgの糖質溶液混合膨潤化穀物を充填したものとするのが望ましい。
また、充填製品は、防水軟質包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう加圧状態を維持する如く積み重ねたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させたものとすることが可能であり、充填後7ないし10日間で乳酸発酵に伴う二酸化炭素の生成が略停止するから、内部気圧が低下した防水軟質包装容器内に外気が進入しないよう該微細排気口を粘着テープなどで密閉すべきであり、混合原料充填後7ないし10日間を経過した充填製品は、その微細排気口を密閉してさらに、7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進させて熟成し、所定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るものとすることができる。
膨潤化穀物発酵飼料は、乳酸発酵およびアルコール発酵の促進による腐敗菌増殖抑制作用を高めて保存性と嗜好性を向上するには、膨潤化穀物発酵飼料の水分量を48%前後に調整するのが最も良く、その調整を外してしまうと、その水分量の増減量に伴い、保存性および嗜好性が次第に悪化してしまう虞がある。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる膨潤化玄米発酵飼料の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
膨潤化穀物発酵飼料の製造方法を示すフローチャートである。 膨潤化玄米発酵飼料の製造方法を示すフローチャートである。
図1および図2のフローチャートに示す事例は、 穀物原料を水に浸漬(3)した浸漬穀物から均等排水(4)した上、水蒸気を所定時間に亘り噴射(6)して得た高温膨潤化穀物(9)を、所定水分含有率の冷却膨潤化穀物(11)としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを攪拌(13)して得た糖質溶液混合膨潤化穀物(14)を、嫌気条件下にて乳酸菌の初期増殖を促進(18)させた後、密閉条件下(19)にて乳酸発酵を促進して熟成(21)させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得る(22)ようにしてなるものとした、この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法における代表的な一実施例を示すものである。
穀物原料として水分含有量15%以下の玄米を準備(1)し、それら穀物原料の前処理(2)としての玄米原料の糠削り作業(2)によって、次工程(3)で利用する原料浸漬タンクに接続した移送管(直径15cmのステンレス製円筒管)に適宜ホッパなどを通じて供給するようにし、風速25m/sの風圧を加えて、途中適宜間隔を隔てた複数箇所(例えば4箇所)に折曲部を有する風送路中を圧送し、該風送路の各折曲部内壁に次々に衝突するよう誘導し、その衝撃力を利用して糠削した水分含有量15%以下の玄米を得るものとする。
玄米を水に浸漬する工程(3)は、該原料浸漬タンクに到着・収容した2000kgの玄米に対し、2.5キロリットルの水を注入し、6時間以上に渡り浸漬を継続させた後に、浸漬水の均等排水工程(4)にて該原料浸漬タンク内の水を瞬時に一斉排水し、水分含有率25%前後の均質な浸漬玄米を得るようにした上、蒸気加熱装置に供給する工程(5)によって、1500mm×7000mmの無端状且つ幅広のステンレス製金網状コンベアを風洞状隔壁内に収容してなる蒸気加熱装置を用い、該網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、同網状コンベア入口から送出口まで40分間をかけて移送しながら、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を(約40分間に亘り)均等に噴射(6)するものとし、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に6リットルの散水の均等散水(7)を行うと同時に、均質化するよう攪拌するようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出(8)し、高温膨潤化玄米(送出時温度は99℃前後)を得る(9)ようにする。
高温膨潤化玄米を冷却して冷却膨潤化玄米とする工程(10),(11)は、無端帯状且つ幅広のステンレス製網状コンベア(1180mm×5000mm)を所望の速度で回転駆動し、その上に高温膨潤化穀物を7cm以下の均一厚さに載せ、約5分間をかけて送り移動する過程中に冷却するよう制御するものとし、出口まで移動する間(約5分間)に水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米を得るものとする。
冷却膨潤化玄米から糖質溶液混合膨潤化玄米を得る工程(12)としては、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合とするよう、攪拌機に投入して均一に攪拌(13)し、糖質溶液混合膨潤化玄米を得る(14)ものとし、糖質溶液は、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも1つを水に溶解したものとし、糖質溶液混合膨潤化玄米は、52%前後の水分量に調整したものとするよう、約30秒間に渡って攪拌するようにするのがよい。
糖質溶液混合膨潤化玄米を防水容器に充填する工程(15)は、15ないし20kg容量(ピロー袋、厚さ0.11mm、巾560mm、長さ790mm)のポリエチレン製などの軟質合成樹脂製重包装袋であって、その投入口とは反対側に微細排気口である直径1mmの通気用ピンホールを形成した軟質合成樹脂製重包装袋に、15ないし20kgの糖質溶液混合膨潤化玄米を充填(15)し、熱板加圧にて該投入口を熱熔着して密封状の充填製品を得る(16)ものとする。
この充填製品は、成型用鎮圧ローラーで加圧して軟質合成樹脂製重包装袋内に残った空気を通気用ピンホールから強制的に排出(17)した上、パレット上に複数個を積み重ねて自重および積み重ねによって内圧を高め、通気用ピンホールから外気が進入しない状態で、7ないし10日間屋内保管(18)し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させ、更に通気用ピンホールを粘着テープで密閉(19)して熟成製品を得た(20)後、該熟成製品を7ないし10日間屋内保管(21)し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、水分量48%前後の膨潤化穀物発酵飼料製品を得る(22)ようにする。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる膨潤化玄米発酵飼料は、図1および図2中に示しているように、玄米原料の糠削り作業(2)を、次工程(3)で利用する原料浸漬タンクに接続した折曲部を有する圧送管(風送路中)に風圧を加えて圧送するようにし、各折曲部内壁に次々に衝突するよう誘導し、その衝撃力を利用して糠削するようにしたことから、原料浸漬タンクまでの搬送工程が、そのまま糠削り工程(2)を兼ねるものとし、作業工数を大幅削減することができ、水分含有量15%以下の玄米は、表面に付着している糠層も乾燥していて離脱し易く、風圧による圧送中の軽い衝突によって容易に剥離することができ、糠削り(2)後の玄米原料は、水蒸気熱の熱伝達および熱伝導の効率を高めたものとなり、飼料としての消化吸収性や嗜好性を高めたものとなる。
玄米を水に浸漬する工程(3)により、2000kgの玄米に対し、2.5キロリットルの水を注入し、6時間以上に渡り浸漬を継続した結果、水分含有率を25%とした浸漬玄米は、玄米原料表面に残存する糠成分などの汚れや塵埃などを除去し、後工程(6)の水蒸気熱の伝達・伝導性を高め、糊化を斑無く均一化し、完成後の飼料の消化吸収を良くすることができ、該浸漬工程(3)を終了する際に行う均等排水工程(4)は、原料浸漬タンク内の水を瞬時に抜き取ることによって浸漬玄米全体の水分含有率を斑無く均一化することが可能となる。
蒸気加熱装置に供給する工程(5)は、ステンレス製金網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給することによって、金網状コンベアの下がわから噴射する水蒸気が、浸漬玄米全体に行き届き、しかも金網状コンベア上を移動させることによって斑無く均一且つ効率よく糊化することができ、20cmを超える厚さに供給すると水蒸気ノズルから遠い上層に、品質の斑を生じてしまうから、20cmの最大厚さに供給するのが最も効率的且つ高温膨潤化玄米の高品質を維持可能である。
網状コンベア入口から送出口まで40分間をかけて移送しながら、その下がわからノズル温度104℃前後、圧力1.2kg/cmの水蒸気を(約40分間に亘り)均等に噴射する工程(6)では、ボイラーが発生する143℃の乾燥蒸気を利用して水を沸騰させた水分100%の湿り蒸気をノズルから噴射するようにして浸漬玄米の焦げ付きを防止し、最も効率よく加熱・加湿できるものとし、圧力1.2kg/cmの水蒸気により、20cmの厚さに積み重なった浸漬玄米の全体に湿り蒸気が斑無く行き届き、均質且つ効率的に糊化できるものとなる。
水蒸気の噴射開始から10分間経過後に6リットルの散水の均等散水(7)を行うと同時に、均質化するよう攪拌することにより、蒸気加熱によって糊化し始めた浸漬玄米同士が団子状の塊になってしまうのを防止し、水蒸気の熱をさらに効率良く浸漬玄米の全体に伝達・伝導可能なものとし、斑無く効率的に加熱・加湿して一層均質な糊化を達成可能とし、飼料としての消化吸収性をさらに高めることが可能となる。
蒸気加熱装置から攪拌しながら送出(8)していって高温膨潤化玄米(送出時温度は99℃前後)を得る(9)ようにすると、高温膨潤化玄米は、攪拌によって団子状に固まるのを防止でき、高温蒸気にて殺菌・滅菌した状態のまま送出するよう制御することにより、衛生状態を維持して高品質を確保するのに留まらず、後工程(18)以降の乳酸発酵を円滑に促進するために肝要な条件である。
高温膨潤化玄米を冷却して冷却膨潤化玄米とする工程(10),(11)は、熱伝導率に優れたステンレス製網状コンベアが高温膨潤化玄米の冷却効率を格段に高め、さらには、高温膨潤化玄米の網状コンベア上への供給厚さを7cm以下の均一なものとすることによって斑無く効率良く放熱し、約5分間という短時間の中に所望の水分含有率39%前後および温度35℃前後の条件どおりの冷却膨潤化玄米を得ることができるものとなり、品質保持に適した乳酸発酵を得るには、水分含有率39%前後、温度35℃前後に設定するのが最も望ましい条件といえる。
冷却膨潤化玄米から糖質溶液混合膨潤化玄米を得る工程(12)によって、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米と共に攪拌機に供給するぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも1つを水に溶解した糖質溶液は、後工程(18)以降の乳酸菌の増殖促進と腐敗防止の作用を得るものとなり、約30秒間の攪拌(13)によって52%前後の水分量に調整した糖質溶液混合膨潤化玄米を得る(14)こととなる。
糖質溶液混合膨潤化玄米を防水容器に充填する工程(15)で使用する防水容器を、投入口とは反対側に微細排気口である直径1mm前後の通気用ピンホールを穿孔した軟質合成樹脂製重包装袋としたことにより、糖質溶液混合膨潤化玄米を充填(15)し、該投入口を熱熔着して密封状とするだけで、後の発酵工程(18),(21)を待たずして充填製品を得る(16)ことができ、しかも、成型用鎮圧ローラーで加圧(17)した後、パレット上に複数個積み重ねて内圧を高め、通気用ピンホールから外気が進入しないよう嫌気条件下に保つことが容易になり、7ないし10日間屋内保管(18)するだけで、乳酸菌の初期増殖を促進させることができ、さらに、通気用ピンホールを粘着テープで密閉(19)するだけで、密閉状態の熟成製品を得た(20)ることができ、さらに、熟成製品を7ないし10日間屋内保管(21)するだけで、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させた水分量48%前後の膨潤化穀物発酵飼料製品を得る(22)ことができ、乳酸発酵およびアルコール発酵の各工程(18)ないし(21)中の衛生管理を合理化することができる上、完成した膨潤化穀物発酵飼料製品の包装工程を不要とし、外部からの不要な細菌の侵入を阻止して腐敗を防ぎ、保管性および輸送性を高め、そのまま出荷・販売することができるから製品管理を容易にして生産効率を大幅に改善し、安全且つ経済的に取り扱うことが出来るようになるという秀でた効果を奏するものとなる。
(この発明の膨潤化玄米発酵飼料の評価)
牛は、第一胃内の微生物の働きによって飼料を消化し、飼料中のでんぷんや繊維から揮発性脂肪酸やエタノールを産生して胃壁から吸収し、栄養源として利用しており、第一胃での消化の過程で発生するVFA(揮発性脂肪酸)産生量が多いほど消化吸収性に優れた飼料であると評価することができる。
この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法によって得られる膨潤化玄米発酵飼料の有用性を明らかにするため、この発明による膨潤化玄米発酵飼料(新工程)、および、従来の製造方法による膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)と、粉砕玄米発酵飼料との間、および、市販の配合発酵飼料と、この発明による膨潤化玄米発酵配合飼料との間で、夫々の特性に関する比較試験を、人工ルーメン法により、牛から採取した胃液をで培養し、この胃液に各試験飼料を投入し、培養時間の経過と共に変化するVFA(揮発性脂肪酸)産生量を測定したものであり、得られた成績データーを示すと以下のとおりのものとなる。
Figure 2014193127
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前記表1に表した数値からは、次のような事実が判明した。
[飼料投入1ないし4時間後]
この発明の膨潤化玄米発酵飼料(新工程)は、消化開始1時間において、粉砕玄米発酵飼料と同等、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)よりVFA(揮発性脂肪酸)産生量が僅かに劣るが、2時間を経過すると、粉砕玄米発酵飼料を抜き、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)と同等の消化性能を発揮するものとなり、4時間後には、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)に届かないが、粉砕玄米発酵飼料よりも高い消化性能を維持し続ける。
[飼料投入8ないし24時間後]
この発明の膨潤化玄米発酵飼料(新工程)は、消化開始8時間後に粉砕玄米発酵飼料の2倍のVFA(揮発性脂肪酸)産生量を達成し、且つ、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)を抜き、最も高い消化性能を達成するものとなり、24時間後に、粉砕玄米発酵飼料より僅かに劣るが、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)よりも高い消化性能を発揮することが判明した。
前記表2に表した数値からは、次のようなことが認められた。
培養24時間後の乾物消失率は、この発明の膨潤化玄米発酵飼料(新工程)が、粉砕玄米発酵飼料に劣るものの、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)よりも高い消化性を示すものとなり、ここでも、秀れた消化性能を発揮することが認められた。
以上のことから、この発明の膨潤化玄米発酵飼料(新工程)は、消化の開始は緩やかであるが、第一胃にて消化を終えるまでに消化・吸収し得るエネルギー量は、従来型膨潤化玄米発酵飼料(旧工程)および粉砕玄米発酵飼料よりも格段に秀れているということが証明された。
前記表3に表した数値からは、次のような事実が確認できた。
この発明の膨潤化玄米発酵飼料(水分35%)は、消化開始から24時間後に至るまで、全ての時間帯において、市販の配合発酵飼料(水分12%)よりも格段に高いVFA(揮発性脂肪酸)産生量を示し、その消化性能の高さを示す結果となった。
前記表4に表した数値からは、次のようなことが思量できる。
この発明の膨潤化玄米発酵飼料(水分35%)は、消化開始24時間後の乾物消失率が、市販の配合発酵飼料(水分12%)よりも僅かに低い数値を示すが、前記表3のVFA(揮発性脂肪酸)産生量を考慮すれば、その消化性能の差は歴然としており、繊維質が胃壁や腸壁などの消化器系を刺激して消化および便通を促す効果を促進できるという秀れた効果が得られるということが充分予想される。
(結 び)
叙述の如く、この発明の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる膨潤化玄米発酵飼料は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、従前からの穀物飼料の製造技術に比較して大幅に嗜好性、消化効率および保管性に秀でて、しかも美味しい肉の生産に重要な脂肪の不飽和度の向上に格段の効果を奏するものであり、その製造工程を試行錯誤の上、大幅に合理化したものであるから生産効率が良く、その栄養価に比して遥かに低廉にて提供可能で経済的なものとすることができ、生産者間の実施技術のバラツキを無くし、ブランド牛やブランド豚などの各種銘柄肉の品質をより安全且つ安定的に向上させたいと希望する畜産業界は固よりのこと、食肉加工業界および食肉販売業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 穀物(玄米)原料の準備工程
2 穀物(玄米)原料の前処理工程
3 穀物(玄米)原料を水に浸漬する工程
4 均等排水工程
5 網状コンベア上への均一供給工程
6 水蒸気の噴射工程
7 散水工程
8 攪拌・送出工程
9 高温膨潤化穀物(玄米)を得る工程
10 冷却処理工程
11 冷却膨潤化穀物(玄米)を得る工程
12 冷却膨潤化穀物(玄米)・糖質溶液の投入工程
13 冷却膨潤化穀物(玄米)・糖質溶液の攪拌工程
14 糖質溶液混合膨潤化穀物(玄米)を得る工程
15 防水容器への充填工程
16 充填製品を得る工程
17 加圧排気行程
18 乳酸菌の初期増殖工程
19 微細排気口の密閉工程
20 熟成製品を得る工程
21 乳酸発酵の促進・熟成工程
22 膨潤化穀物(玄米)発酵飼料完成

Claims (9)

  1. 穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等排水した上、100℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにして得た高温膨潤化穀物を、冷却処理にて水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、嫌気条件下にて乳酸菌の初期増殖を促進させた後、密閉条件下にて所定期間に亘り、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  2. 穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等排水した上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬穀物を所定厚さ以下に均一供給し、その下がわから104℃前後の水蒸気を所定時間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射途中の適時に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化穀物を、冷却装置の網状コンベア上に所定厚さ以下に均一供給し、水分含有率39%前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを所定割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して所定期間保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  3. 穀物原料を所定重量割合の水に所定時間浸漬した浸漬穀物から均等排水し、水分含有率25%前後にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬穀物を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化穀物を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化穀物としてから、該冷却膨潤化穀物と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化穀物を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  4. 穀物原料が、大麦、小麦、玄米、精米、とうもろこし、マイロまたは大豆の何れか1品目か、それらの中の何れか2品目の組合せか、または、3品目以上の組合せかの何れかとしてなる、請求項1ないし3何れか一方記載の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  5. 穀物原料が、大麦、小麦、玄米、精米、とうもろこし、マイロまたは大豆の何れか1品目の粉状品、粒状品または糟糠の何れか1種か、または、それら中の1品目の粉状品、粒状品、糟糠の中の何れか複数種以上の混合品か、または、大麦、小麦、米、とうもろこし、マイロまたは大豆、各品目の粉状品、粒状品、糟糠の中の何れか複数種同士の混合品かの何れかとしてなる、請求項1ないし4何れか一項記載の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  6. 水分含有量15%以下の玄米を糠削した上、所定重量割合の水に6時間以上浸漬し、該浸漬玄米から瞬時・均等排水し、水分含有率25%前後にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化玄米を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米としてから、該冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  7. 原料玄米は、風速25m/sの風圧を加えて、途中複数箇所に折曲部を有する風送路中を圧送し、該風送路の各折曲部内壁に次々に衝突するよう誘導し、その衝撃力を利用して糠削した水分含有量15%以下の玄米を使用するものとした、請求項6記載の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  8. 糖質溶液が、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも1つを水に溶解してなるものとした、請求項1ないし7何れか一項記載の膨潤化穀物発酵飼料の製造方法。
  9. 請求項1ないし8何れか一項記載の製造方法にて、水分含有量15%以下の玄米を糠削した上、所定重量割合の水に6時間以上浸漬し、該浸漬玄米から瞬時・均等排水し、水分含有率25%前後にした上、蒸気加熱装置の網状コンベア上に浸漬玄米を20cm以下の厚さに均一供給し、その下がわからノズル温度104℃前後、所定圧力、例えば1.2kg/cmの水蒸気を約40分間に亘り噴射し、且つ、該水蒸気の噴射開始から10分間経過後に適量の均等散水を行うようにした後、同蒸気加熱装置から攪拌しながら送出して得た高温膨潤化玄米を、冷却装置の網状コンベア上に7cm以下の厚さに均一供給し、水分含有率39%前後、温度35℃前後の冷却膨潤化玄米としてから、該冷却膨潤化玄米と糖質溶液とを8:2の重量割合にて均一に攪拌して得た糖質溶液混合膨潤化玄米を、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の膨潤化穀物発酵飼料としてなるものとしたことを特徴とする、請求項1ないし8何れか一項記載の製造方法による膨潤化玄米発酵飼料。
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