JP5004763B2 - 経管栄養剤投与セット - Google Patents

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Description

本発明は、経管栄養剤投与セットに関する。
従来、食物の経口摂取が不可能あるいは不十分な場合の栄養補給や、消化管手術後の患部の安静のため、または吸啜・嚥下できない新生児や乳児に対する授乳や投薬を目的として経管栄養が行われる場合がある。経管栄養とは、栄養剤を収容した栄養剤バッグに接続されたチューブ(例えばカテーテル等)を鼻腔、口腔等から胃、十二指腸等まで挿入し、かかるチューブを介して液状の栄養剤を注入することをいう。この経管栄養を行なうための医療器具としては、経管栄養剤が充填されたシリンジと、シリンジの口部に接続さるチューブとを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、投与される栄養剤には、半固形状(例えば粘度が常温で1000〜50000cp)のものがある。この半固形状の栄養剤は、液状の栄養剤に比べ、例えば、次のような利点がある。
・栄養剤が投与された者に下痢が生じるのが防止または抑制される。
・生体内での栄養剤の胃食道逆流を防止することができる。
・栄養剤の投与時間を短縮することができる。
特許文献1に記載の医療器具では、半固形状の栄養剤をシリンジに充填して、当該シリンジのプランジャを押圧操作して栄養剤投与を行なおうとしても、栄養剤が半固形状であるので、特にチューブ内で比較的大きな圧力損失が生じる。このため、栄養剤のチューブ内での通過が妨げられ、当該栄養剤が充分に投与されず、また、栄養剤投与時間も浪費される。
特開2003−201230号公報
本発明の目的は、半固形状の本剤がチューブを通過する際にその通過が円滑に行なわれる経管栄養剤投与セットを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 内部に第1の収納空間を形成する第1の容器と、
前記第1の収納空間に収納され、半固形状の本剤と、
内部に第2の収納空間を形成する第2の容器と、
前記第2の収納空間に収納され、前記第1の収納空間から前記本剤が排出する際の該本剤の流動を促進する助剤と、
前記第1の容器に接続される第1の接続部と、該第1の接続部が前記第1の容器に接続された状態で前記第1の収納空間と連通する第1の流路と、前記第2の容器に接続される第2の接続部と、該第2の接続部が前記第2の容器に接続された状態で前記第2の収納空間と連通する第2の流路と、チューブに接続される第3の接続部とを有するコネクタとを備え、
前記本剤が前記第1の流路を通過して前記第3の接続部から排出され、前記助剤が前記第2の流路を通過して前記第3の接続部から排出された際に、該第3の接続部の端部において、前記本剤が中心部を通過し、前記助剤が前記本剤を囲むように通過しつつ、前記本剤と前記助剤とが合流することを特徴とする経管栄養剤投与セット。
(2) 前記コネクタは、少なくとも前記第3の接続部において、外管と内管とで構成された二重管構造をなしており、前記内管内が前記第1の流路として機能し、前記内管と前記外管との間隙が前記第2の流路として機能する上記(1)に記載の経管栄養剤投与セット。
(3) 前記第1の容器および前記第2の容器は、それぞれ、バッグを有する上記(1)または(2)に記載の経管栄養剤投与セット。
(4) 前記2つのバッグは、それらのバッグのうちの一方のバッグが他方のバッグの内側に位置している上記(3)に記載の経管栄養剤投与セット。
(5) 前記2つのバッグの縁部同士は、可撓性を有する連結部を介して連結されている上記(3)または(4)に記載の経管栄養剤投与セット。
(6) 前記各バッグをそれぞれ圧迫する際、それらのバッグを重ねて圧迫を行なう上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
(7) 内部空間を2つの空間に区画する隔壁部が設けられたバッグを有し、該バッグの前記区画された一方の空間が前記第1の収納空間として機能し、他方の空間が前記第2の収納空間として機能する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
(8) 前記本剤の粘度は、常温で1000cp以上である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
(9) 前記助剤は、常温でその粘度が前記本剤の粘度よりも小さいものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
また、前記本剤は、カルシウムイオンを含むものであり、
前記助剤は、前記カルシウムイオンと結合することにより、前記本剤をゲル化させる機能を有するものであるのが好ましい。
前記助剤は、ペクチンまたはカラギーナンを含むものであるのが好ましい。
前記本剤は、カリウムイオンを含むものであり、
前記助剤は、前記カリウムイオンと結合することにより、前記本剤をゲル化させる機能を有するものであるのが好ましい。
前記助剤は、カラギーナンを含むものであるのが好ましい。
前記コネクタは、前記間隙の間隙距離を維持する間隙距離維持手段を有するのが好ましい。
前記間隙距離維持手段は、前記内管の外周面に突出形成され、前記外管の内周面に当接する突部で構成されたもの、または、前記外筒の内周面に突出形成され、前記内管の外周面に当接する突部で構成されたものであるのが好ましい。
前記第1の流路と前記第2の流路とは、前記コネクタ内では、合流しないのが好ましい。
前記第1の流路と前記第2の流路とは、前記第3の接続部において、合流しているのが好ましい。
本発明によれば、半固形状の本剤は、第3の接続部に接続されたチューブ内を通過する際、助剤とともに流下する。この助剤によって、本剤のチューブ内での流路抵抗(圧力損失)が抑制されて、その通過が円滑に行なわれる(促進される)。これにより、栄養剤の迅速かつ確実な投与が可能となる。
また、コネクタが二重管構造をなすものである場合には、本剤と助剤とが合流した際には、助剤が本剤よりも外側を流れる。これにより、第3の接続部の端部において、助剤が本剤を囲むこととなり、よって、本剤の通過がさらに促進される。
以下、本発明の経管栄養剤投与セットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の経管栄養剤投与セットの第1実施形態を示す平面図、図2は、図1に示す経管栄養剤投与セットのコネクタの縦断面図、図3は、図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大縦断面図、図4は、図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大横断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1および図2中(図5、図8も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図1および図2中(図5、図6、図8および図10も同様)の左側を「基端」、右側を「先端」と言う。
図1に示す経管栄養剤投与セット1は、経管栄養を行なう際に用いられる医療器具である。「経管」には、例えば、経腸、経胃等が含まれる。
この経管栄養剤投与セット1は、中空の長尺な第1のバッグ(栄養剤バッグ(第1の容器))2aと、中空の長尺な第2のバッグ(潤滑剤バッグ(第2の容器))2bと、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bに接続されるコネクタ3とを有している。また、第1のバッグ2a内には、経管栄養剤(本剤(以下単に「栄養剤」と言う))Q1が予め液密的に収納されており、第2のバッグ2b内には、潤滑剤(助剤)Q2が予め収納されている。また、コネクタ3には、生体内に予め留置されている、すなわち、鼻腔、口腔等から胃、十二指腸等まで挿入されているチューブ(挿管用チューブ(可撓管))13の基端部131が接続されている。
このような経管栄養剤投与セット1は、図1に示す状態で、用いられる(経管栄養が行なわれる)。そして、経管栄養が行なわれた後には、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2b(経管栄養剤投与セット1)は取り外され、破棄される。
第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとは、収納されるものが異なることと大きさが互いに異なること以外は、構成がほぼ同一であるため、以下、第1のバッグ2aについて代表的に説明する。なお、本実施形態では、第1のバッグ2aが第2のバッグ2bよりも大きさが大となっている(図1参照)。
第1のバッグ2aは、栄養剤Q1が収納可能なバッグ本体(バッグ)21と、バッグ本体21に設置された管状の排出口形成部材5とを有している。
バッグ本体21は軟質材料(例えば樹脂材料)で構成された袋状をなし、栄養剤Q1が予め収容され密封された容器である。これにより、バッグ本体21を圧迫して、当該バッグ本体21内の栄養剤Q1を排出する(押し出す)際、その操作を容易に行なうことができる。なお、栄養剤Q1の排出量は、バッグ本体21の硬さやバッグ本体21に対する圧迫力の大きさ等で調整することができる。
バッグ本体21は、柔軟な樹脂製シート材を重ね、その外縁をシール(例えば熱融着若しくは高周波融着等または接着)することにより袋状に成形したものが好ましい。周囲をシール部22によって囲まれたその内側には、第1のバッグ2aの内容物である栄養剤Q1を収納する第1の収納空間23aが形成される。
バッグ本体21の構成材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
さらに、栄養剤Q1中成分の経時劣化・分解等を抑制し品質保持を図るために、上記材料で構成されたシート材表面上に、酸素バリア性や遮光性等を付与するためにアルミ箔等のフィルムをさらに積層したり、または酸素バリア性付与のために、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる蒸着膜等の薄膜を形成することも可能である。また、バッグ本体21の強度を向上させ耐落下性、耐レトルト加工性を確保するために前記シート材は、同一または異なる材料からなる層(補強層)を複数積層したものであってもよい。
バッグ本体21の先端部には、管状の排出口形成部材5が装着されており、図1の構成ではバッグ本体21の幅方向(図1中上下方向)のほぼ中央部に設けられている。この排出口形成部材5は、バッグ本体21内の栄養剤Q1を排出する排出口として機能するものである。
排出口形成部材5は、そのほとんどの部分がバッグ本体21から突出しており、基端側の開口がバッグ本体21の第1の収納空間23aに向かって開口して(臨んで)いる。また、排出口形成部材5のバッグ本体21から突出した部分の外周部には、雄ネジ515が形成されている。この雄ネジ515には、後述するコネクタ3の第1の接続部73の雌ネジ31が螺合する。これにより、排出口形成部材5とコネクタ3とが液密に接続される(図1参照)。
排出口形成部材5は、硬質材料で構成されていることが好ましい。この硬質材料としては、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PTB)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド等の各種樹脂、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの等が挙げられる。
第1のバッグ2aの第1の収納空間23aには、栄養剤Q1が収納されて(充填されて)いる。この栄養剤Q1としては、例えば、半消化態栄養剤、消化態栄養剤、成分栄養剤(ED)、流動食、ミキサー食等が挙げられる。また、栄養剤Q1は、半固形状をなし、その粘度としては、特に限定されないが、例えば、常温で1000cp以上に調整されて(設定されて)いるのが好ましく、1000〜50000cpに調整されているのがより好ましい。このような粘度の調整方法としては、特に限定されないが、例えば、栄養剤Q1中の水分量、ゲル化剤量、増粘剤量を調整する方法が挙げられる。
なお、粘度は、B型粘度計(例えば、東機産業社製「BL型」)を用いて、測定することができる。
このように栄養剤Q1が半固形状をなすものであることにより、例えば、栄養剤Q1が液状であるときに比べ、次のような利点がある。
・栄養剤Q1が投与された者に下痢が生じるのが防止または抑制される。
・生体内での栄養剤Q1の胃食道逆流を防止することができる。
・栄養剤Q1の投与時間を短縮することができる。
また、第2のバッグ2bの第2の収納空間23bには、潤滑剤Q2が収納されて(充填されて)いる。この潤滑剤Q2は、栄養剤Q1が第1のバッグ2aから排出されて、チューブ13内を通過する際、栄養剤Q1と合流して、当該栄養剤Q1のチューブ13内での流動(通過)を補助するものである(図3、図4参照)。
このような潤滑剤Q2としては、特に限定されないが、例えば、ゲル状をなすものが挙げられ、このようなものとしては、例えば、ゼラチン、ペクチン、寒天、カラギーナン等を含むゲル化剤等が挙げられる。
栄養剤Q1は、前述したように半固形状をなすものであるので、単体で(栄養剤Q1のみで)チューブ13内を通過した場合、その流路抵抗(圧力損失)が比較的大きくなる。このため、栄養剤Q1単体では、栄養剤Q1がチューブ13内で円滑に通過しない。しかしながら、図3、図4に示すように、経管栄養剤投与セット1では、半固形状の栄養剤Q1がチューブ13内を通過する際、その外周が、ゲル状の潤滑剤Q2によって囲まれる。これにより、栄養剤Q1が潤滑剤Q2とともに流下し、栄養剤Q1のチューブ13内での流路抵抗が抑制されて、その通過が円滑に行なわれる(促進される)。よって、栄養剤Q1の迅速な投与が可能となる。
潤滑剤Q2の粘度は、栄養剤Q1の粘度よりも小さい。これにより、潤滑機能がより顕著に発揮される。潤滑剤Q2の粘度としては、特に限定されないが、例えば、常温で1〜10000cpであるのが好ましく、1〜1000cpであるのがより好ましい。
なお、潤滑剤Q2は、第2のバッグ2b内に収納されている状態で既にゲル状(以下これを「既ゲル状」と言う)をなすものであるのに限定されず、例えば、栄養剤Q1が含有する(栄養剤Q1に含まれる)後述する所定のイオンと結合してゲル化するもの(ゲル化剤)の他、水(例えば、生理食塩水、蒸留水)や食用に適した油であってもよい。以下、潤滑剤Q2がゲル化するものである場合について説明する。
例えば、栄養剤Q1がカルシウムイオンを含むものである場合、潤滑剤Q2は、ペクチンまたはカラギーナンを含むものであるのが好ましい。これにより、チューブ13内で栄養剤Q1と潤滑剤Q2とが合流した際、これらの界面付近で潤滑剤Q2中のペクチン(カラギーナンも同様)が栄養剤Q1中のカルシウムイオンと結合する。この結合したもの(栄養剤Q1)がゲル化し、前述した既ゲル状の潤滑剤Q2と同様に作用する(機能する)。
また、栄養剤Q1がカリウムイオンを含むものである場合、潤滑剤Q2は、カラギーナンを含むものであるのが好ましい。これにより、チューブ13内で栄養剤Q1と潤滑剤Q2とが合流した際、これらの界面付近で潤滑剤Q2中のカラギーナンが栄養剤Q1中のカリウムイオンと結合する。この結合したもの(栄養剤Q1)がゲル化し、前述した既ゲル状の潤滑剤Q2と同様に作用する(機能する)。
次に、コネクタ3について説明する。
図2に示すように、コネクタ3は、外管6と、外管6内に挿入された内管7とで構成された二重管構造をなすものである。このコネクタ3では、外管6の基端内周部に形成された雌ネジ61と、内管7の外周部の途中に形成された雄ネジ71とが螺合することにより、外管6と内管7とが同心的に接続されて(連結されて)いる。なお、コネクタ3は、外管6と内管7とが螺合接続したものに限定されず、例えば、外管6と内管7とが一体的に形成されたものであってもよい。
内管7の基端内周部には、雌ネジ732が形成されている。図1に示すように、この雌ネジ732には、第1のバッグ2aの排出口形成部材5の雄ネジ515が螺合する。これにより、コネクタ3に第1のバッグ2aを接続することができる。このように、内管7の基端部は、第1のバッグ2aが接続される第1の接続部73として機能する。
第1の接続部73の内側には、当該第1の接続部73と同心的に設けられたリング状のリブ733が突出形成されている。第1の接続部73に第1のバッグ2aの排出口形成部材5が接続された際に、当該排出口形成部材5の先端部が第1の接続部73とリブ733との間に挟持される。これにより、第1の接続部73と排出口形成部材5との螺合が不本意に緩むのを確実に防止することができる。
また、第1の接続部73の外周部には、内管7の長手方向に沿って形成されたリブ731が、その周方向に沿って複数配置されている。これにより、第1の接続部73を把持して、当該第1の接続部73と第1のバッグ2aの排出口形成部材5とを螺合接続する際、第1の接続部73に対してトルクを確実にかけることができよって、その螺合操作を容易に行なうことができる。
また、内管7の内側は、第1の接続部73(内管7)に接続された第1のバッグ2a内の栄養剤Q1が通過する第1の流路74として機能する(図2参照)。これにより、栄養剤Q1は、第1のバッグ2aから排出されて、チューブ13に向かう。
外管6の長手方向の途中には、第2のバッグ2bの排出口形成部材5が接続される第2の接続部62が管状に突出して形成されている。この第2の接続部62の内周部には、第2のバッグ2bの排出口形成部材5の雄ネジ515と螺合する雌ネジ621が形成されている。これにより、第2の接続部62と第2のバッグ2bの排出口形成部材5とを液密的に接続することができる。
第2の接続部62の内側には、当該第2の接続部62と同心的に設けられたリング状のリブ622が突出形成されている。第2の接続部62に第2のバッグ2bの排出口形成部材5が接続された際に、当該排出口形成部材5の先端部が第2の接続部62とリブ622との間に挟持される。これにより、第2の接続部62と排出口形成部材5との螺合が不本意に緩むのを確実に防止することができる。
また、外管6と内管7との間には、間隙が形成されており、この間隙が、第2の接続部62(外管6)に接続された第2のバッグ2b内の潤滑剤Q2が通過する第2の流路63として機能する(図2参照)。これにより、潤滑剤Q2は、第2のバッグ2bから排出されて、チューブ13に向かう。
第1の流路74と第2の流路63とは、独立して形成されている、すなわち、コネクタ3内では、合流していない。これにより、例えば栄養剤Q1と潤滑剤Q2とが接してこれらが反応する場合、コネクタ3内に栄養剤Q1および潤滑剤Q2が残留しても、前記反応を確実に防止することができる。
また、外管6の先端外周部には、チューブ13の基端部131が嵌合により液密的に接続される。これにより、第1の流路74を介して、第1のバッグ2aの第1の収納空間23aとチューブ13内とが連通し、第2の流路63を介して、第2のバッグ2bの第2の収納空間23bとチューブ13内とが連通する。よって、栄養剤Q1を無菌的に投与することができる。コネクタ3では、外管6の先端部は、チューブ13が接続されるチューブ接続部(第3の接続部)として機能するものである。
コネクタ3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、排出口形成部材5についての説明で挙げたのと同様の硬質材料を用いることができる。また、このような材料の中でも、特に、EOG滅菌(エチレンオキサイドガス滅菌)、ガンマ線滅菌、電子線滅菌、蒸気滅菌、熱水滅菌の各種滅菌に対して耐久性を有するものがより好ましい。
このような構成の経管栄養剤投与セット1では、チューブ13を接続した状態(以下この状態を「チューブ接続状態」と言う)で経管栄養を行なう際、例えば、手の平等で、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bをそれぞれ後端部から前端部(排出口形成部材5側)に掛けて(向かって)順次、図1中紙面奥側に向かって圧迫する。このとき、栄養剤Q1は、第1のバッグ2aから排出されて、第1の流路74を通過し、潤滑剤Q2は、第2のバッグ2bから排出されて、第2の流路63を通過する。そして、栄養剤Q1と潤滑剤Q2とは、チューブ13内で合流する。図4(図3も同様)に示すように、栄養剤Q1と潤滑剤Q2とが合流した際には、前記二重管構造(コネクタ3)の作用により、潤滑剤Q2が栄養剤Q1よりも外側を流れる。これにより、コネクタ3の先端部(第3の接続部の端部)において、栄養剤Q1が中心部を通過し、潤滑剤Q2が栄養剤Q1を囲むようにを通過する。これにより、前述したように、栄養剤Q1のチューブ13内の通過が促進される(通過性が向上する)。よって、栄養剤Q1が充分に投与され、また、栄養剤Q1を投与するのに要する投与時間も短縮することができる。
なお、コネクタ3では、内管7(第1の流路74)の平均内径φDは、外管6と内管7との間隙(第2の流路63)の平均間隙距離tよりも大きく設定されている(図2参照)。これにより、コネクタ3から流出して、チューブ13内を通過する潤滑剤Q2の厚さをできる限り小さくすることができ、よって、栄養剤Q1を主とした投与が可能となる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の経管栄養剤投与セットの第2実施形態を示す部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経管栄養剤投与セットの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第1のバッグおよび第2のバッグのそれぞれの配置が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示す経管栄養剤投与セット1Aのコネクタ3Aは、第2の接続部62の途中が屈曲している、すなわち、縦断面視で第2の接続部62がL字状をなすものである。これにより、第2の接続部62の屈曲部623よりも雌ネジ621側の部分の軸(中心軸)が、第1の接続部73の軸と平行となる。このコネクタ3Aに第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bが接続された際には、第1のバッグ2aの上方に第2のバッグ2bが重なるように配置される。
このような構成の経管栄養剤投与セット1Aでは、チューブ接続状態で経管栄養を行なう際、前述したように第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとが重なった状態となっているため、これらのバッグを例えば片手で一括して図5中矢印方向に圧迫することができる。これにより、栄養剤Q1および潤滑剤Q2に対する排出操作を容易に行なうことができる。
<第3実施形態>
図6は、本発明の経管栄養剤投与セットの第3実施形態を示す縦断面図、図7は、図6中のB−B線断面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の経管栄養剤投与セットの第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、コネクタの構成と、第1のバッグおよび第2のバッグのそれぞれの配置とが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示す経管栄養剤投与セット1Bでは、コネクタ3Bの内管7の第1の接続部73と外管6の第2の接続部62とが同心的に配置されている、すなわち、第2の接続部62内に第1の接続部73が位置している。また、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bの排出口形成部材5が省略され、コネクタ3Bの内管7の第1の接続部73(基端部)が第1のバッグ2a内に挿入、固定されており、外管6の第2の接続部62(基端部)が第2のバッグ2b内に挿入、固定されている。なお、この固定方法としては、特に限定されず、例えば、融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)、接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法が挙げられる。
また、経管栄養剤投与セット1Bでは、第1のバッグ2aは、第2のバッグ2b内に位置している。これにより、チューブ接続状態で経管栄養を行なう際、これらのバッグを例えば片手で一括して図6中矢印方向に圧迫することができる。これにより、栄養剤Q1および潤滑剤Q2に対する排出操作を容易に行なうことができる。また、圧迫時に栄養剤Q1と潤滑剤Q2との内差が等しくなるので、栄養剤Q1と潤滑剤Q2との粘度と、各々の流路設計とにより、両剤の流量比を一定にすることができる。
第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bの基端部(縁部)同士は、連結されている。これにより、第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとの位置関係が固定され、よって、これらのバッグを一括して圧迫しても、互いの位置ズレが確実に防止され、圧迫力を確実に両バッグに付与することができる。これにより、栄養剤Q1および潤滑剤Q2をそれぞれ確実に排出することができる。
図7に示すように、コネクタ3Bでは、内管7の外周面76にその軸方向に沿って形成されたリブ(凸条(突部))761が複数(本実施形態では4本)突出形成されている。これらのリブ761は、内管7の軸回りに等角度間隔に配置されている。各リブ761の頂部762は、それぞれ、外管6の内周面65に当接する。これにより、第2の流路63の間隙距離tを一定に維持することができる。これにより、第2の流路63からチューブ13内に流入した潤滑剤Q2の厚さを均一にすることができる。よって、図4に示すように、潤滑剤Q2で栄養剤Q1を確実に囲むことができ、栄養剤Q1の流動を確実に促進することができる。
コネクタ3Bでは、各リブ761を、第2の流路63の間隙距離tを一定に維持する「間隙距離維持手段」と言うことができる。なお、間隙距離維持手段としては、内管7の外周面76に形成された複数のリブ761に限定されず、例えば、外管6の内周面65にその軸方向に沿って形成され、内管7の外周面76に当接する複数のリブであってもよい。
また、外管6の外周部には、その外径が急峻に変化する段差部64が複数形成されている。これにより、チューブ13の基端部131を接続した際、各段差部64がチューブ13の基端内周部に係合することとなり、よって、チューブ13が不本意に離脱する(抜け落ちる)のが確実に防止される。
また、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bは、図6に示す構成では第1のバッグ2aが第2のバッグ2bの内側に位置しているが、これに限定されず、例えば、第2のバッグ2bが第1のバッグ2aの内側に位置していてもよい。
<第4実施形態>
図8は、本発明の経管栄養剤投与セットの第4実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経管栄養剤投与セットの第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、栄養剤および潤滑剤を収納するバッグの構成が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図8に示す経管栄養剤投与セット1Cでは、第1のバッグ2aおよび第2のバッグ2bが省略され、それらに代わって、栄養剤Q1および潤滑剤Q2を一括して収納する1つの長尺なバッグ2cが設けられている。このバッグ2cは、軟質材料(例えば樹脂材料)で構成された袋状をなし、栄養剤Q1および潤滑剤Q2が予め収容され密封された容器である。バッグ2cは、柔軟な樹脂製シート材を重ね、その外縁をシール(例えば熱融着若しくは高周波融着等または接着)することにより袋状に成形したものが好ましい。
また、バッグ2cは、その中心軸に沿った部分が前記外縁(シール部22)と同様にシールされている。これにより、バッグ2cの内部空間25を2つの空間に区画する隔壁部26が形成される。バッグ2cでは、当該バッグ2cの隔壁部26で区画された一方(図8中上側)の空間が栄養剤Q1を収納する第1の収納空間23a(第1の容器)として機能し(用いることができ)、他方(図8中下側)の空間が潤滑剤Q2を収納する第2の収納空間23b(第2の容器)として機能する(用いることができる)。これにより、経管栄養剤投与セット1Cの未使用状態では、栄養剤Q1と潤滑剤Q2とが混合しないようにこれらを収納する(保存する)ことができる。
なお、バッグ2cの構成材料としては、特に限定されず、例えば、バッグ本体21についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
図8に示すように、経管栄養剤投与セット1Cのコネクタ3Cは、内管7の第1の接続部73が、栄養剤Q1を収納する第1の収納空間23aに向かって湾曲しており、外管6の第2の接続部62が潤滑剤Q2を収納する第2の収納空間23bに向かって湾曲したものとなっている。すなわち、コネクタ3Cは、内管7の第1の接続部73と外管6の第2の接続部62とが互いに反対方向に向かって湾曲したものとなっている。
なお、第1の収納空間23aと第2の収納空間23bとの大きさは、図8に示す構成ではほぼ同一であるが、これに限定されず、経管栄養の条件に応じて、適宜変更する(一方の収納空間を他方の収納空間よりも大きく設定する)ことができる。経管栄養の条件としては、例えば、栄養剤Q1や潤滑剤Q2の種類、栄養剤Q1や潤滑剤Q2の投与量が挙げられる。
<第5実施形態>
図9は、本発明の経管栄養剤投与セットの第5実施形態を示す斜視図(使用過程を順に示す図)である。
以下、この図を参照して本発明の経管栄養剤投与セットの第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第1のバッグと第2のバッグとが連結されていること以外は前記第2実施形態と同様である。
図9に示す経管栄養剤投与セット1Dでは、第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとが連結部27を介して連結されている。連結部27が連結する部分は、第1のバッグ2aの幅方向に位置する2つの縁部のうちの一方の縁部と、第2のバッグ2bとの幅方向に位置する2つの縁部のうちの一方の縁部である。この連結部27は、バッグ本体21と同様の材料で構成され、可撓性を有する。これにより、連結部27を介して折り曲げることができ、その際には、第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとが重なる(図9(b)参照)。
また、第1のバッグ2a(第2のバッグ2bも同様)のコネクタ3Aに接続される排出口形成部材5は、バッグ本体21と同様の材料で構成され、可撓性を有する。
このような構成の経管栄養剤投与セット1Dでは、チューブ接続状態で経管栄養を行なう際、まず、図9(a)に示す状態から、第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとが接近する方向(図9(b)中の矢印方向)に折り曲げる。これにより、第1のバッグ2aと第2のバッグ2bとが重なる(図9(b)参照)。次に、バッグ同士が重なった状態で、図9(c)中矢印方向に圧迫する。これにより、栄養剤Q1および潤滑剤Q2に対する排出操作を容易に行なうことができる。
また、本実施形態では、複数の経管栄養剤投与セット1Dを例えば箱に収納する場合、各経管栄養剤投与セット1Dをそれぞれ図9(a)に示す状態で収納することができる。これにより、各経管栄養剤投与セット1Dの全体としての厚さを抑えることができ、よって、前記箱への収納が容易となる。
<第6実施形態>
図10は、本発明の経管栄養剤投与セット(第6実施形態)のコネクタを示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経管栄養剤投与セットの第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、コネクタの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示す経管栄養剤投与セット1Eのコネクタ3Cでは、内管7の先端77が外管6の先端66よりも基端側に位置している、すなわち、コネクタ3内に没入している。これにより、コネクタ3の先端部(内管7の先端77と内管7の先端77との間の部分)に、第1の流路74と第2の流路63とが合流する合流部31が形成される。これにより、粘度の大きい栄養剤Q1の流路抵抗を小さくすることができる。
以上、本発明の経管栄養剤投与セットを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、経管栄養剤投与セットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の経管栄養剤投与セットは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第1実施形態のコネクタは、前記第3実施形態のコネクタと同様の間隙距離維持手段を有するものであってもよい。
また、前記第2実施形態のコネクタの内管は、前記第1実施形態のコネクタの内管と同様に、段差部が形成されたものであってもよい。
また、第1のバッグの排出口形成部材とコネクタの第1の接続部とは、螺合によって接続されるが、これに限定されず、例えば、嵌合により接続されていてもよい(第2のバッグの排出口形成部材とコネクタの第2の接続部との接続についても同様)。
また、助剤にも栄養分が含まれていてもよい。
また、助剤は、チューブ内を通過する際、横断面視で本剤の全周を囲むO字状をなすように通過するが、これに限定されず、横断面視で本剤の外周の一部を囲むC字状をなすように通過してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.経管栄養剤投与セットの作製
(実施例)
粘度が常温で20000cpの栄養剤が予め充填された第1のバッグと、粘度が常温で550cpのペクチン溶液が予め充填された第2のバッグとを用意した。そして、第1のバッグと第2のバッグとをコネクタに接続して、図1に示す経管栄養剤投与セットを製作した。
(比較例1)
粘度が常温で20000cpの栄養剤(カルシウムイオンを含む)が予め充填された第1のバッグを用意した、そして、第1のバッグをコネクタの第1の接続部に接続して、経管栄養剤投与セットを製作した。この経管栄養剤投与セットは、図1に示す経管栄養剤投与セットから第2のバッグが省略されたものである。
(比較例2)
粘度が常温で550cpのペクチン溶液が予め充填された第2のバッグを用意した、そして、第2のバッグをコネクタの第2の接続部に接続して、経管栄養剤投与セットを製作した。この経管栄養剤投与セットは、図1に示す経管栄養剤投与セットから第1のバッグが省略されたものである。
2.評価
実施例および各比較例で得られた経管栄養剤投与セットについて、以下のとおり圧力損失を求めることによって、流動性の評価を行った。
(1)実施例および各比較例の経管栄養剤投与セットのチューブ13を外したものを用意した。そのバッグにオートグラフで一定速度での加重をかけ、一定量のバッグの変形、一定の吐出量としたところで、そのときの加重F[N]を求め、バッグの接触面積A[m]から、バッグ内圧P[Pa]を式1により算出した。
=F/A(式1)
なお、実施例の経管栄養剤投与セットでは、2つのバッグを重ねた状態でオートグラフで変位をかけた。
(2)次に、実施例、比較例1および2の経管栄養剤投与セットのチューブ13に内径約6mmの胃瘻(PEG)チューブ(メディコン社製「バード ガストロストミーチューブ24Fr」)13を用いたものを用意した。そのバッグにオートグラフで一定速度での加重をかけ、一定量のバッグの変形、一定の吐出量としたところで、そのときの加重F[N]を求め、バッグ内圧P[Pa]を式2により算出した。
=F/A(式2)
(3)胃瘻チューブのみの圧力損失(ΔP)を式3により求めた。
ΔP[Pa]=P−P(式3)
なお、PおよびPは、それぞれ3回ずつ行った平均値を用いた。また、測定環境は、気温22度、相対湿度60%であった。
評価結果は、実施例の経管栄養剤投与セットでは、圧力損失は1.6kPaであり、比較例1の経管栄養剤投与セットでは、圧力損失は10kPaであり、比較例2の経管栄養剤投与セットでは、圧力損失は2.8kPaであった。この評価結果から明らかなように、実施例で得られた経管栄養剤投与セットにおける圧力損失が最も低く、このため、カテーテル内での栄養剤の流動性が最も高いことが分かる。
また、図5、図6、図8〜図10に示す経管栄養剤投与セットを作製し、これらの経管栄養剤投与セットに対して、同様の評価を行なった。その結果、各経管栄養剤投与セットについても、前記実施例とほぼ同様の評価結果が得られた。
本発明の経管栄養剤投与セットの第1実施形態を示す平面図である。 図1に示す経管栄養剤投与セットのコネクタの縦断面図である。 図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大縦断面図である。 図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大横断面図である。 本発明の経管栄養剤投与セットの第2実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明の経管栄養剤投与セットの第3実施形態を示す縦断面図である。 図6中のB−B線断面図である。 本発明の経管栄養剤投与セットの第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明の経管栄養剤投与セットの第5実施形態を示す斜視図(使用過程を順に示す図)である。 本発明の経管栄養剤投与セット(第6実施形態)のコネクタを示す縦断面図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D、1E 経管栄養剤投与セット
2a 第1のバッグ
2b 第2のバッグ
2c バッグ
21 バッグ本体
22 シール部
23a 第1の収納空間
23b 第2の収納空間
25 内部空間
26 隔壁部
27 連結部
3、3A、3B、3C コネクタ
31 合流部
5 排出口形成部材
515 雄ネジ
6 外管
61 雌ネジ
62 第2の接続部
621 雌ネジ
622 リブ
623 屈曲部
63 第2の流路
64 段差部
65 内周面
66 先端
7 内管
71 雄ネジ
73 第1の接続部
731 リブ
732 雌ネジ
733 リブ
74 第1の流路
76 外周面
761 リブ(凸条(突部))
762 頂部
77 先端
13 チューブ(挿管用チューブ(可撓管))
131 基端部
Q1 経管栄養剤(栄養剤(本剤))
Q2 潤滑剤(助剤)
φD 内径
t 間隙距離

Claims (9)

  1. 内部に第1の収納空間を形成する第1の容器と、
    前記第1の収納空間に収納され、半固形状の本剤と、
    内部に第2の収納空間を形成する第2の容器と、
    前記第2の収納空間に収納され、前記第1の収納空間から前記本剤が排出する際の該本剤の流動を促進する助剤と、
    前記第1の容器に接続される第1の接続部と、該第1の接続部が前記第1の容器に接続された状態で前記第1の収納空間と連通する第1の流路と、前記第2の容器に接続される第2の接続部と、該第2の接続部が前記第2の容器に接続された状態で前記第2の収納空間と連通する第2の流路と、チューブに接続される第3の接続部とを有するコネクタとを備え、
    前記本剤が前記第1の流路を通過して前記第3の接続部から排出され、前記助剤が前記第2の流路を通過して前記第3の接続部から排出された際に、該第3の接続部の端部において、前記本剤が中心部を通過し、前記助剤が前記本剤を囲むように通過しつつ、前記本剤と前記助剤とが合流することを特徴とする経管栄養剤投与セット。
  2. 前記コネクタは、少なくとも前記第3の接続部において、外管と内管とで構成された二重管構造をなしており、前記内管内が前記第1の流路として機能し、前記内管と前記外管との間隙が前記第2の流路として機能する請求項1に記載の経管栄養剤投与セット。
  3. 前記第1の容器および前記第2の容器は、それぞれ、バッグを有する請求項1または2に記載の経管栄養剤投与セット。
  4. 前記2つのバッグは、それらのバッグのうちの一方のバッグが他方のバッグの内側に位置している請求項3に記載の経管栄養剤投与セット。
  5. 前記2つのバッグの縁部同士は、可撓性を有する連結部を介して連結されている請求項3または4に記載の経管栄養剤投与セット。
  6. 前記各バッグをそれぞれ圧迫する際、それらのバッグを重ねて圧迫を行なう請求項3ないし5のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
  7. 内部空間を2つの空間に区画する隔壁部が設けられたバッグを有し、該バッグの前記区画された一方の空間が前記第1の収納空間として機能し、他方の空間が前記第2の収納空間として機能する請求項1ないし6のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
  8. 前記本剤の粘度は、常温で1000cp以上である請求項1ないし7のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
  9. 前記助剤は、常温でその粘度が前記本剤の粘度よりも小さいものである請求項1ないし8のいずれかに記載の経管栄養剤投与セット。
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