JP5004377B2 - 搬送ラインシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定のワーク材等を搬送するために、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設された搬送ラインシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一の工程が終了したワーク材、又はワーク材の製造に要する部品材若しくは材料材(以下、便宜上、「ワーク材等」と称する。)を、其の一の工程実施場所から次ぎの工程実施場所へ搬送する作業を人力で行うことは、大変煩雑である。
【0003】
このため、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に搬送ラインを配設するとともに、その搬送ラインに対して、かかるワーク材等を支持する支持部材を複数配設するようにしている。従って、一の工程の終了したワーク材等を、その一の工程実施場所から他の工程実施場所へ搬送する煩雑な作業を解消することができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる搬送ラインシステムにおいては、一の支持部材が一の工程を実施している場合にも、その一の工程を実施しない後続の支持部材が一の工程実施場所付近を通過する(追い越す)ことができないという問題点があった。ひいては、かかる一の工程実施場所における作業効率が低くなってしまうとともに、ワーク材の製造時間が長くなってしまうという問題点もあった。
【0005】
そこで、案出されたのが本発明であって、一の工程実施場所と別の工程実施場所との間に配設された搬送ラインシステムにおいて、製造時間の短縮、及び作業効率の向上をすることができる搬送ラインシステム及び容器体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の搬送ラインシステムは、所定のワーク材を搬送するために、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設された複数の主基幹レール部材(4a、4b、4c、4d、4e)と、前記複数の主幹レール部材のうちの一の主基幹レール部材と他の主基幹レール部材との間に位置する工程実施場所に配設されており、前記所定のワーク材を用いて工程を実施する場合に前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと、移動部材によって移動可能であり、又は、前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動部材によって移動可能である待避レール部材(5a、5b、5c)と、前記待避レール部材に連結部材(7)で連結されており、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動すると、これに連動して、別のワーク材が前記工程実施場所を素通りできるように前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動され、又は、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動すると、これに連動して、前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動される、前記工程実施場所に配設されたサブ基幹レール部材(6a、6b、6c)と、前記所定のワーク材を支持し又は前記所定のワーク材を含有するための容器体(2)と、前記主基幹レール部材、前記待避レール部材又は前記サブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設され、且つ、前記容器体を支持する支持部材(3)と、を備えている。
【0007】
この請求項1記載の搬送ラインシステムによれば、主基幹レール部材、待避レール部材又はサブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設された支持部材により、所定のワーク材等自体、又は所定のワーク材等を含有するための容器体が支持される。ここで、主基幹レール部材は、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設されており、待避レール部材及びサブ基幹レール部材は、一の主基幹レール部材と他の主基幹レール部材との間に配設されている。そして、待避レール部材が主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へ移動されると、その移動と連動して、サブ基幹レール部材が主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へ移動されるのである。このため、一の支持部材により支持されている容器体内のワーク材等を用いて一の工程を実施する場合にも、支持部材の釣支されている待避レール部材を主基幹レール部材と断絶する位置へ移動させるとともに、サブ基幹レール部材を主基幹レール部材と連続する位置へ移動させることにより、一の工程を実施しない後続の支持部材が一の工程実施場所を通過できなくなってしまうことが防止される。
【0008】
請求項2記載の搬送ラインシステムは、請求項1記載の搬送ラインシステムにおいて、前記支持部材は、前記主基幹レール部材、前記待避レール部材又は前記サブ基幹レール部材に釣支されるものである。
【0009】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、所定のワーク材を搬送するために、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設された複数の主基幹レール部材(4a、4b、4c、4d、4e)と、前記主基幹レール部材と非連続に配設された副基幹レール部材(8)と、前記主基幹レール部材と前記副基幹レール部材との間に配設された連絡レール部材(9)と、前記連絡レール部材を、前記主基幹レール部材と連続する位置から前記副基幹レール部材と連続する位置へ、又は、前記副基幹レール部材と連続する位置から前記主基幹レール部材と連続する位置へ移動させる移動部材(10)と、前記所定のワーク材を支持し又は前記所定のワーク材を含有するための容器体(2)と、前記主基幹レール部材、前記副基幹レール部材又は前記連絡レール部材に沿って移動可能に配設され、且つ、前記容器体を支持する支持部材(3)と、を備えている。
【0010】
この本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、主基幹レール部材、副基幹レール部材又はサブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設された支持部材により、所定のワーク材等自体、又は所定のワーク材等を含有するための容器体が支持される。ここで、所定のワーク材等を搬送するための搬送ラインシステムは、本搬送ラインシステムの設置場所のレイアウト上の理由により、又は製品の製造効率上の理由により、副基幹レール部材が主基幹レール部材と非連続に配設されている場合がある。しかしながら、主基幹レール部材と副基幹レール部材との間には、連絡レール部材が配設されており、この連絡レール部材は、移動部材により、主基幹レール部材と連続する位置から副基幹レール部材と連続する位置へ、又は副基幹レール部材と連続する位置から主基幹レール部材と連続する位置へ移動させられる。このため、副基幹レール部材が主基幹レール部材と非連続に配設されている場合においても、連絡レール部材を介して、支持部材を、一の工程実施場所側から他の工程実施場所側若しくは別の工程実施場所側、または他の工程実施場所側若しくは別の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ、移動させることが可能とされる。
【0011】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、前記副基幹レール部材が複数並列に配設されている場合に、前記移動部材は、前記連絡レール部材を、前記複数の副基幹レール部材のうちの一の副基幹レール部材と連続する位置から他の副基幹レール部材と連続する位置へ移動させるものである。
【0012】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、前記支持部材は、前記主基幹レール部材、前記副基幹レール部材又は前記連絡レール部材の側方側又は下方側に釣支されるものである。
【0013】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、前記複数の主基幹レールのうちの一の主基幹レール部材と他の主基幹レール部材との間に配設されており、前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動可能であり、又は、前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動可能である待避レール部材(5a、5b、5c)と、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動すると、前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動され、又は、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動すると、前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動されるサブ基幹レール部材(6a、6b、6c)と、をさらに備えており、前記支持部材は、前記待避レール部材又は前記サブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設されるものである。
【0014】
この本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、主基幹レール部材、待避レール部材又はサブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設された支持部材により、所定のワーク材等自体、又は所定のワーク材等を含有するための容器材が支持される。ここで、主基幹レール部材は、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設されており、待避レール部材及びサブ基幹レール部材は、一の主基幹レール部材と他の主基幹レール部材との間に配設されている。そして、待避レール部材が主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へ移動されると、その移動と連動して又は連動することなく、サブ基幹レール部材が主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へ移動される。このため、待避レール部材の配設箇所付近において、一の支持部材により支持されるワーク材等を用いて別の工程を実施する場合にも、サブ基幹レール部材を介して、他の支持部材を、一の工程実施場所側から他の工程実施場所側へ、又は他の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ、移動させることが可能とされる。ひいては、待避レール部材の配設箇所付近において、一の支持部材により支持されるワーク材等を用いて別の工程を実施するために、他の支持部材が溜まってしまうことが防止される。
【0015】
請求項3記載の搬送ラインシステムは、請求項1または2に記載の搬送ラインシステムにおいて、所定の駆動源により発生される駆動力を利用して、前記支持部材を一の工程実施場所側から他の工程実施場所側へ、又は他の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ移送する、前記支持部材が固定されるベルト部材(103)を備えており、そのベルト部材は、前記一の工程実施場所付近、前記他の工程実施場所付近、又は前記一の工程実施場所と前記他の工程実施場所との間に設けられている別の工程実施場所付近以外の主基幹レール部材又は副基幹レール部材に配設されている。
【0016】
請求項4記載の搬送ラインシステムは、請求項3に記載の搬送ラインシステムにおいて、当該搬送ラインシステムは、前記ベルト部材に前記支持部材を固定する固定部材(3e)と、前記固定部材による固定を解除する解除部材(3f)とを備えている。
【0017】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、前記主基幹レール部材に設けられ、前記支持部材の前記連絡レール部材側への移動を規制する第1規制部材(13)を備えている。
【0018】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムは、前記副基幹レール部材に設けられ、前記支持部材の前記連絡レール部材側への移動を規制する第2規制部材(14)を備えている。
【0019】
(削除)
【0020】
本発明の実施形態に係る容器体は、所定のワーク材を収容する箱部材(2a)と、その箱部材の内部を縦方向又は横方向に沿って複数の部屋に仕切る仕切り部材(2c)とを備えている。
【0021】
この容器体によれば、箱部材により、所定のワーク材等が収容され、仕切り部材により、その箱部材の内部が縦方向又は横方向に複数の部屋に仕切られる。このため、仕切り部材により仕切られた部屋毎に、種類の異なるワーク材等を収容するようにすれば、かかる箱部材の中に収容されたワーク材等の中から各工程において使用されるワーク材等を選択する作業が煩雑となってしまうことが防止される。ひいては、各工程における作業効率が向上される。
【0022】
(削除)
【0023】
(削除)
【0024】
本発明の実施形態に係る容器体は、前記箱部材の外枠に取着され、且つ前記仕切り部材による仕切り数と同数の箱体が連結されて形成された第2箱部材(2b)を備えており 前記第2箱部材が前記箱部材に取着された場合に、前記第2箱部材に形成された各箱体の位置と前記仕切り部材により仕切られた各部屋の位置とが、互いに隣合う位置となる。
【0025】
この容器体によれば、仕切り部材による仕切り数と同数の箱体が連結されて形成された第2箱部材は、箱部材の外枠に取着される。ここで、第2箱部材が箱部材に取着された場合に、第2箱部材に形成された各箱体の位置と仕切り部材により仕切られた各部屋の位置とが、互いに隣合う位置となるようにされている。従って、箱部材の各部屋と容器体の箱体とに互いに関連するワーク材等を収容するようにすれば、そのワーク材等の用いる組立作業その他の作業の作業効率が向上される。
【0026】
(削除)
【0027】
本願の搬送ラインシステムによれば、容器体、支持部材に取着される図面には、容器体に収容されるワーク材等の組立ての仕方が、仕切り部材により仕切られた部屋毎に配設されるワーク材等毎に、分けて示されている。このため、かかる組立作業の作業効率が向上させられる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例である搬送ラインシステム1の概略図である。
【0029】
図1に示すように、搬送ラインシステム1は、容器体2と、支持部材3と、主基幹レール部材4と、待避レール部材5と、サブ基幹レール部材6と、連結部材7と、副基幹レール部材8と、連絡レール部材9と、移動部材10と、帰還レール部材11と、第2移動部材12とを備えている。
【0030】
容器体2は、所定のワーク材、又は其のワーク材の製造に要する部品材又は材料材を収容するものである。ここで、図2は、容器体2の略上面図である。図2に示すように、容器体2は、箱部材2aと、第2箱部材2bと、仕切り部材2cと、取付ステー部材2dとを備えている。箱部材2aは、複数種の配線材51を収容するものであり、第2箱部材2bは、各配線材51に取着されるマークチューブ52を収容するものである。ここで、マークチューブ52は、所望の長さに切断された配線材51の両端部に取着されるものであり、その所望の長さに切断された配線材51の接続箇所を示すものである。図3は、かかる容器体2を構成する箱部材2aの上方斜視図であり、図4は、かかる容器体2を構成する第2箱部材2bの略上面図である。
【0031】
仕切り部材2cは、箱部材2aの内部を横方向に複数の部屋(空間)2eに仕切るための部材である。この仕切り部材2cにより仕切られた部屋2eには、その部屋2e毎に、それぞれ種類の異なる配線材51が配設されるのである。従って、各工程実施場所A,B,Cにおいて使用される部品材及び材料材が異なる場合にも、箱部材2aに収容された部品材及び材料材の中から、各工程実施場所A,B,Cにおいて必要な部品材及び材料材を抽出する作業が煩雑となってしまうことを防止することができるのである。ひいては、各工程における作業効率を向上させることができるのである。なお、当然に、仕切り部材2cによる仕切り方向は、限定されるものではない。具体的には、箱部材2aの内部を、縦方向に仕切るようにしても良いし、斜め方向に仕切るようにしても良いし、又は、縦方向、横方向及び斜め方向のうちから選択した二方向若しくは三方向に仕切るようにしても良い。
【0032】
第2箱部材2bは、仕切り部材2cにより箱部材2a内に形成された部屋2eの数と同数の箱体2b1が、連結されて形成された部材である。この第2箱部材2bを構成する各箱体2b1は、かかる箱部材2a内に形成された部屋2eと、互いに隣り合う位置となるようにされている。従って、配線材51にマークチューブ52を取着する場合にも、その配線材51に取着されるべき適切なマークチューブ52を探すという、煩雑な作業を作業者に強いることを防止することができるのである。ひいては、配線材51にマークチューブ52を取着する作業の作業効率を向上させることができるのである。
【0033】
図5は、レール部材に支持部材3が釣支された状態を示した図である。図5に示すように、支持部材3は、容器体2を支持するものである。各レール部材(具体的には、主基幹レール部材4、待避レール部材5、サブ基幹レール部材6、副基幹レール部材8、及び連絡レール部材9)には、複数の支持部材3が釣支するようにされており、各支持部材3は、各レール部材の長手方向に沿って移動可能とされている。
【0034】
一方、図5に示すように、支持部材3には、図面20が取着されている。この図面20には、容器体2に収容されるワーク材等51,52の組立ての仕方が、仕切り部材2cにより仕切られた部屋2e毎に配設されるワーク材等51,52毎に、分けて示されている。従って、作業中に作業者が逐一図面20を手に持って確認するという煩雑さを解消することができるとともに、容器体2に複数の種類のワーク材が収容されている場合にも、組立に必要なワーク材等51,52を他のワーク材51,52と混同してしまうことを防止することができるのである。ひいては、かかる組立作業の作業効率を向上させることができるのである。
【0035】
主基幹レール部材4は、第1工程実施場所Aと第3工程実施場所Cとの間に配設される細長いレール状の部材であり、第1主基幹レール部材4aと、第2主基幹レール部材4bと、第3主基幹レール部材4cと、第4主基幹レール部材4dと、第5主基幹レール部材4eとを備えている。各主基幹レール部材4a,4b,4c,4d,4eは、工場の天井部に取着されている。
【0036】
図14は、作業場所の地面Pに複数の配線材51が直接置かれた状態を示した図である。図14に示すように、従来においては、配線材51を所定の長さに切断するとともに、その切断した各配線材51の両端にマークチューブ52を取着したり、かかる各配線材51の端部にコネクタその他の部品を取着したり、更には、そのコネクタその他の部品材にシール材を取着したりする作業をする場合、配線材51の種類は数種類あり、且つ、各配線材51の束自体が嵩張るために、それら複数の配線材51を各作業場所(各工程実施場所)の地面(床)Pに直接置かれていた。そして、このように地面Pに直接置かれた状態の配線材51を用いて、作業が行われていた。
【0037】
このため、作業効率が低いという問題点があった。また、一の作業(工程)の完了した配線材51を次の作業場所(工程実施場所)へ搬送する場合、その一の作業の完了した配線材51を次の作業場所に搬送するために、作業者は立ったり座ったりしなければならず、作業者に煩雑な動作を強いてしまうという問題点もあった。ひいては、作業時間の短縮を図ることができないという問題点があった。更には、作業場所の地面Pが配線材51等によって占拠されてしまうために、作業場所の美観が損なわれてしまうという問題点があり、作業場所の地面Pを有効に活用することができないという問題点があり、作業時に部品材を紛失しやすいという問題点があった。
【0038】
しかしながら、前記したように、各支持部材3により支持される容器体に複数の配線材51が収容されており、支持部材3は各レール部材4,5,6,7,8に釣支されているので、作業場所の地面Pに配線材51を直接載置した状態で、作業者に作業をさせることを防止することができるのである。また、作業場所の地面Pが配線材51等によって占拠されてしまうことを防止することができ、ひいては、作業場所の美観が損なわれてしまうことを防止することができるとともに、作業場所の地面Pを有効に活用することができ、更には、作業時に部品材や材料材が紛失しやすくなってしまうことを防止することができるのである。
【0039】
図6は、待避レール部材5の配設部の上方斜視図である。図6に示すように、待避レール部材5は、一の主基幹レール部材4と別の主基幹レール部材4との間に配設される細長いレール状の部材であり、一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と連続する位置から断絶する位置へ(矢印E方向へ)、又は一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と断絶する位置から連続する位置へ(反矢印E方向へ)、移動するものである。具体的には、かかる待避レール部材5は、第1待避レール部材5aと、第2待避レール部材5bと、第3待避レール部材5cとによって構成されている。第1待避レール部材5aは、第1主基幹レール部材4aと第2主基幹レール部材4bとの間に配設されており、第2待避レール部材5bは、第2主基幹レール部材4bと第3主基幹レール部材4cとの間に配設され、第3待避レール部材5cは、第3主基幹レール部材4cと第4主基幹レール部材4dとの間に配設されている。
【0040】
サブ基幹レール部材6は、各待避レール部材5a,5b,5cと組にして配設される細長いレール状の部材であり、一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と連続する位置から断絶する位置へ、又は一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と断絶する位置から連続する位置へ、移動するものである。かかるサブ基幹レール部材6は、第1サブ基幹レール部材6aと、第2サブ基幹レール部材6bと、第3サブ基幹レール部材6cとによって構成されている。第1サブ基幹レール部材6aは、第1待避レール部材5aと同様に、第1主基幹レール部材4aと第2主基幹レール部材4bとの間に配設されている。第2サブ基幹レール部材6bは、第2待避レール部材5bと同様に、第2主基幹レール部材4bと第3主基幹レール部材4cとの間に配設されている。第3サブ基幹レール部材6cは、第3待避レール部材5cと同様に、第3主基幹レール部材4cと第4主基幹レール部材4dとの間に配設されている。
【0041】
連結部材7は、待避レール部材5とサブ基幹レール部材6とを連結する部材である。このため、待避レール部材5が一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と連続する位置から断絶する位置に移動された場合には、その移動と連動して、サブ基幹レール部材6が一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と断絶する位置から連続する位置へ移動させられる一方、待避レール部材5が一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と断絶する位置から連続する位置へ移動された場合には、その移動と連動して、サブ基幹レール部材6が一の主基幹レール部材4及び別の主基幹レール部材4と連続する位置から断絶する位置へ移動させられるのである。
【0042】
従って、例えば、容器体2内の部品材の種類によっては第1工程実施場所Aを素通りしても良い支持部材3があるが、第1工程実施場所Aにおける作業に一の支持部材3により支持される容器体2内の配線材51を要する場合にも、その一の支持部材3の後方からやってくる、かかる素通りしても良い支持部材3が第1工程実施場所A付近に溜まってしまうことを防止することができるのである。
【0043】
一方、図1に示すように、第1待避レール部材5a及び第1サブ基幹レール部材6a、並びに第2待避レール部材5b及び第2サブ基幹レール部材6bは、第1工程実施場所Aに配設されており、一方、第3待避レール部材5c及び第3サブ基幹レール部材6cは、第2工程実施場所Bに配設されている。従って、第1工程に要する作業時間が第2工程に要する作業時間の約倍の時間を要する場合もあるが、かかる場合においても、第1工程実施場所A付近に複数の支持部材3が溜まってしまうことを防止することができるのである。
【0044】
副基幹レール部材8は、主基幹レール4と非連続に配設される細長いレール状の部材であり、第3工程実施場所C付近には、複数の副基幹レール部材8が平行且つ並列に配設されている。従って、第3の工程に要する時間が第1の工程に要する時間又は第2の工程に要する時間に比べてかなり長い場合にも、第3工程実施場所Cの手前(即ち、第2工程実施場所Bと第3工程実施場所Cとの間)において複数の支持部材3が溜まってしまうことを防止することができるのである。
【0045】
ここで、図7から図9は、連絡レール部材9の配設部近傍の下方斜視図である。図7に示すように、連絡レール部材9は、主基幹レール部材4と副基幹レール部材8との間に配設される細長いレール状の部材であり、移動部材10は、かかる連絡レール部材9を、矢印F方向又は反矢印F方向へ移動させるためのものである。詳細には、一の主基幹レール部材4と連続する位置から別の主基幹レール部材4若しくは副基幹レール部材8と連続する位置へ、又は、一の副基幹レール部材8と連続する位置から他の副基幹レール部材8若しくは他の主基幹レール部材4と連続する位置へ移動させるためのものである。そして、支持部材3は、この連絡レール部材9を介して、第4主基幹レール部材4dから一の副基幹レール部材8へ、一の副基幹レール部材8から他の副基幹レール部材8へ、一の副基幹レール部材8から別の副基幹レール部材8へ、又は、第4主基幹レール部材4dから第5主基幹レール部材4eへ、移動されるのである。
【0046】
移動部材10は、所定の間隔を空けて配設された細長い板状の移動レール部材10aを備えており、かかる連絡レール部材9は、この移動レール部材10aに沿って摺動(滑るようにして移動すること。以下、同じ。)可能に配設されている。また、連絡レール部材9は、板状の移動レール部材10aによって挟まれているので、移動レール部材10aがストッパーとなって、連絡レール部材9より支持部材3が不用意に外れてしまうことを防止することができるのである。
【0047】
帰還レール部材11は、主基幹レール部材4と連続して配設される細長いレール状の部材であり、第2移動部材12は、かかる帰還レール部材11を、一の主基幹レール部材4と連続する位置から別の主基幹レール部材4と連続する位置へ移動するものである。
【0048】
なお、移動部材10は、当然に、連絡レール部材9を地面に対する平行方向に移動させるものに限られるものではなく、地面に対する垂直方向に移動されるものであっても良い。例えば、連絡レール部材9を、上の階から下の階へ移動させたり、又は下の階から上の階へ移動させるためのものであっても良い。第2移動部材12においても、同様であるので、説明を省略する。
【0049】
図8及び図9に示すように、第4主基幹レール部材4dと連絡レール部材9との境界部付近には、第2主基幹レール部材4d側に、第1ストッパー部材13が設けられている。一方、連絡レール部材9と副基幹レール部材8との境界部付近には、副基幹レール部材8側に、第2ストッパー部材14が設けられている。
【0050】
第1ストッパー部材13は、第4主基幹レール部材4d側から連絡レール部材9側への支持部材3の移動を規制するものである。この規制を解除する場合には、第1ストッパー部材13が、矢印G方向に回転させられるのである。従って、支持部材3が第4主基幹レール部材4dから不用意に外れてしまうことを防止することができるのである。また、連絡レール部材9により支持可能な数を超える支持部材3が、第4主基幹レール部材4dから連絡レール部材9側へ移送されてしまうことを防止することができるのである。
【0051】
一方、第2ストッパー部材14は、副基幹レール部材8側から連絡レール部材9側への移動を規制するものである。第4主基幹レール部材4d側から連絡レール部材9側への支持部材3の移動を規制するものである。この規制を解除する場合には、第2ストッパー部材14を、矢印H方向に回転させられるのである。て、二点鎖線で示す位置とされるのである。
従って、支持部材3が副基幹レール部材8から不用意に外れてしまうことを防止することができるのである。また、連絡レール部材9により支持可能な数を超える支持部材3が、副基幹レール部材8から連絡レール部材9側へ移送されてしまうことを防止することができるのである。
【0052】
なお、当然に、第1ストッパー部材13及び第2ストッパー部材14は、人力により回転する方式のものであっても良いし、電動モータその他の所定の駆動装置により回転する方式のものであっても良い。特に、支持部材3の移送が人力によらない場合には、所定の駆動装置により回転する方式である方が好ましい。更には、かかるストッパー部材13,14と同様の構成を有する部材を、帰還レール部材11の近傍に配設するようにしても良い。
【0053】
図10は、各レール部材4,5,6,7,8,9,11を構成する部分レール部材100及び其の部分レール部材100に釣支される支持部材3の外観斜視図であり、図11は、部分レール部材100の外観斜視図であり、図12は、支持部材3の外観斜視図であり、図13は、レール本体101の一部を取り除いた状態を示した図である。
【0054】
図10に示すように、各レール部材4,5,6,7,8,9,11は、所定長さに形成された部分レール部材100により構成されている。この部分レール部材100に支持部材3は釣支されるのである。以下、部分レール部材100及び支持部材3の構成について詳細に説明する。
【0055】
図11に示すように、部分レール部材100には、主として、レール本体101と、複数のローラー部材102と、ベルト部材103(図13参照)と、回転軸部材104とが設けられている。なお、部分レール部材100は、支持部材3を上方から釣支するように構成されたものに限られるものではなく、かかる支持部材3を側方から釣支するように構成されても良い。
【0056】
レール本体101は、所定の長さに形成されるとともに、中空に形成されている。部分レール部材100の側面は、四つの面より構成されており、部分レール部材100には、その部分レール部材100の側面を構成する面のうちの一の面101aに、互いに対向する二つの支持片105,105、及び、その二つの支持片105,105の間に形成された開放溝106が、設けられている。支持片105は、支持部材3を釣支するためのものであり、この支持片105には、レール本体101の内部空間I側(中空部側)に支持部材3の台車部材(図3参照)21が接触可能とされている。開放溝106は、レール本体101の内部空間I側と外部J側とを連続させるためのものであり、部分レール部材100の長手方向に沿って連続して形成されている。この開放溝106を介して、レール本体101の内部空間I側に配設される部材と外部J側に配設される部材とが連絡されるのである。
【0057】
図13に示すように、ローラー部材102は、レール本体101の内部空間I側に回転(正逆両方向に円運動すること。以下、同じ。)自在に配設されるものであり、主ローラー部材102aと、副ローラー部材102bとを備えている。主ローラー部材102aは、レール本体101の両端部101aに配設され、副ローラー部材102bは、一の主ローラー部材102aと別の主ローラー部材102aとの間に所定間隔毎に配設されている。ベルト部材103は、支持部材3を部分レール部材100の長手方向に沿って移動させるためのものであり、一の主ローラー部材102aと別の主ローラー部材102aとの間に張架されている。回転軸部材104は、一の主ローラー部材102aに対し、その一の主ローラー部材102aと同軸状に配設されており、所定の駆動装置により発生する駆動力を一の主ローラー部材102aへ伝達するための部材である。従って、支持部材3を直接人力で移動させなくても、ベルト部材103の長手方向に沿って移動させることができるのである。
【0058】
上記ローラー部材102及びベルト部材103は、第1工程実施場所付近A、第2工程実施場所付近B、及び第3工程実施場所付近Cに配設される部分レール部材100には、配設されていない。これは、各工程に必要な支持部材3が其の各工程を終了することなく、通り過ぎてしまうことを防止するためであり、更には、一の工程実施場所手前付近に複数の支持部材を蓄えておくことにより、作業者の作業ペースに合った作業ペースで作業をさせるためである。なお、当然に、各工程実施場所A,B,C付近に配設されていても良い。この場合には、所望(所定)のタイミングで、ベルト部材103の駆動を停止する機構を設けることが好ましい。
【0059】
図12に示すように、支持部材3は、台車部材3aと、主軸部材3bと、第1当接部材3cと、第2当接部材3dと、付勢部材3eと、引張部材3fとを備えている。
【0060】
台車部材3aは、支持部材3全体を部分レール部材100に対して釣支するための部材であり、台車本体3a1と、車輪部材3a2とを備えている。台車本体3a1は、車輪部材3a2を回転(正逆方向に円運動すること。以下、同じ。)自在に固定するものであり、車輪部材3a2は、部分レール部材100の支持片105と接触する部材である。この車輪部材3a2は、複数の車輪3a3を備えており、この複数の車輪3a3が支持片105と接触するのである。従って、かかる部分レール部材100に対して支持部材3全体を釣支することができるのである。また、支持片105と接触する部材が車輪3a3であるので、部分レール部材100の長手方向に沿った支持部材3の移動を、円滑とすることができるのである。
【0061】
主軸部材3bは、所定部材を支持するための部材であり、この主軸部材3bには、ネジ山3b1が形成されている。従って、詳細については後述する第1ステー部材3f3および第2ステー部材3f4を螺合させるだけで、それら第1ステー部材3f3および第2ステー部材3f4を、主軸部材3bに対して固定させることができるのである。即ち、主軸部材3bに対して、第1ステー部材3f3および第2ステー部材3f4を簡単に固定することができるのである。
【0062】
第1当接部材3cおよび第2当接部材3dは、支持部材3をベルト部材103に対して固定するための部材であり、ゴム材、ウレタン材その他の摩擦係数の大きい材料から成る部材である。この第1当接部材3cおよび第2当接部材3dは、主軸部材3bの両側に、且つ主軸部材3bに対して対称となるように配設されている。この第1当接部材3c及び第2当接部材3dがベルト部材103に当接している場合には、ベルト部材103に対して支持部材3を固定することができ、第1当接部材3c及び第2当接部材3dがベルト部材103に当接していない場合、即ち、第1当接部材3c及び第2当接部材3dがベルト部材103と離れている場合には、ベルト部材103に対する支持部材3の固定が解除されるのである。ひいては、部分レール部材100の長手方向に沿った支持部材3の移動を、駆動装置による駆動力を利用して行うのか、それとも、人力により直接行うのかを選択することができるのである。
【0063】
また、前記した通り第1当接部材3c及び第2当接部材3dは、主軸部材3bの両側に且つ主軸部材3bに対して対称となる位置に配設されているので、当接部材がベルト部材103に当接している場合には、支持部材3がぐらついてしまうことを防止することができるのである。ひいては、支持部材3が部分レール部材100に沿って移動させられる場合に、その支持部材3により支持される所定部材の搬送が不安定となってしまうことを防止することができるのである。
【0064】
なお、支持部材3のベルト部材103に対する固定は、必ずしも、第1当接部材3cおよび第2当接部材3dの両方の当接部材により、換言すれば、全ての当接部材3c,3dにより、行われなくても良い。即ち、当然に、複数の当接部材が設けられている場合には、その複数の当接部材のうちの一又は複数の当接部材によって固定される必要はないし、一の当接部材のみが設けられている場合には、その一の当接部材のみによって固定されるように構成されても良い。
【0065】
付勢部材3eは、バネ材から成り、第1当接部材3c及び第2当接部材3dを矢印C方向へ付勢(勢を増加させること)するための部材である。この付勢部材3eは、主軸部材に巻装されるとともに、付勢部材3eの両端は、第1ステー部材3f3及び第2ステー部材3f4に当接されている。
【0066】
引張部材3fは、付勢部材3eによる付勢方向とは逆方向への引張力を付与するものであり、第1引張部材3f1と、第2引張部材3f2と、第1ステー部材3f3と、第2ステー部材3f4と、第1レバー部材3f5と、第2レバー部材26fとを備えている。
【0067】
第1引張部材3f1は、第1当接部材3cに取着されており、その第1当接部材3cに対して引張力を付与する部材である。第2引張部材3f2は、第2当接部材3dに取着されており、その第2当接部材3dに対して引張力を付与する部材である。第1ステー部材3f3は、第1引張部材3f1および第2引張部材3f2が主軸部材3bの長手方向に沿って摺動自在となるように、第1引張部材3f1および第2引張部材3f2を主軸部材3bに対して固定するための部材である。この第1ステー部材3f3は、主軸部材3bに緩嵌(緩やかにはめること。はめた状態がゆるやかになるようにはめること。以下、同じ。)されている。第2ステー部材3f4は、第1レバー部材3f5および第2レバー部材3f6を、主軸部材3bに対して固定させるための部材である。この第2ステー部材3f4にはネジ孔が形成されており、この第2ステー部材3f4は主軸部材3bに螺合されることによって固定されている。
【0068】
第1レバー部材3f5および第2レバー部材3f6は、第1レバー部材3f5および第2レバー部材3f6が引かれる力を、第1当接部材3cおよび第2当接部材3dに対して付与される引張力に変換するとともに、第1引張部材3f1および第2引張部材3f2へ伝達するための部材である。この第1レバー部材3f5および第2レバー部材3f6は、第2ステー部材3f4に対して回転可能に軸支されており、第1レバー部材3f5は、第1引張部材3f1に取着されており、第2レバー部材3f6は、第2引張部材3f2に取着されている。これら第1レバー部材3f5および第2レバー部材3f6は、互いに噛合されている。従って、第1レバー部材3f5または第2レバー部材3f6のうちの少なくとも何れか一方の部材を引けば、支持部材3の両側に配設された第1当接部材3cおよび第2当接部材3dの両方の当接部材に対して、付勢部材3eによる付勢方向とは逆方向に、引張力を付与することができるのである。
【0069】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることが容易に推察することができるものである
例えば、本実施例においては、複数の副基幹レール部材8が平行且つ並列に配設されている。しかしながら、必ずしも、副基幹レール部材8は、複数設けられる必要はない。また、副基幹レール部材8が、主基幹レール部材4と並列に配設されるようにしても良い。
【0070】
なお、特許請求の範囲に記載の「ワーク材等を搬送する」とは、少なくとも、ワーク材自体、又は其のワーク材の製造に要する部品材若しくは材料材を搬送することを意味するものである。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の搬送ラインシステムによれば、待避レール部材が主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へ移動されると、その移動と連動して、サブ基幹レール部材が主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へ移動されるので、一の支持部材により支持されている容器体内のワーク材等を用いて一の工程を実施する場合に、支持部材の釣支されている待避レール部材を主基幹レール部材と断絶する位置へ移動させるとともに、サブ基幹レール部材を主基幹レール部材と連続する位置へ移動させることにより、一の工程を実施しない後続の支持部材が一の工程実施場所を通過できなくなってしまうことを防止することができるという効果がある。ひいては、一の工程における作業効率及び其の一の工程の次の工程における作業効率が低くなってしまうことを防止することができるとともに、かかるワーク材等を用いた加工時間が長くなってしまうことを防止することができるという効果がある。
【0072】
請求項2記載の搬送ラインシステムによれば、支持部材は主基幹レール部材、待避レール部材又はサブ基幹レール部材の釣支されるものであるので、本搬送ラインシステムの設置場所の下方部屋の空きスペースが損なわれてしまうことを防止することができるという効果がある。ひいては、本搬送ラインシステムの設置場所の美観が損なわれてしまうことを防止することができるという効果がある。
【0073】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、主基幹レール部材と副基幹レール部材との間には、連絡レール部材が配設されており、この連絡レール部材は、移動部材により、主基幹レール部材と連続する位置から副基幹レール部材と連続する位置へ、又は副基幹レール部材と連続する位置から主基幹レール部材と連続する位置へ移動させられる。従って、一の支持部材が釣支された連絡レール部材を主基幹レール部材と連続する位置、又は副基幹レール部材と連続する位置へ移動させることができるのである。従って、本搬送ラインシステムの設置場所のレイアウト上の理由により、又は製品の製造効率上の理由により、副基幹レール部材が主基幹レール部材と非連続に配設されている場合においても、連絡レール部材を介して、支持部材を、一の工程実施場所側から他の工程実施場所側若しくは別の工程実施場所側、又は他の工程実施場所側若しくは別の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ、移送することができるという効果がある。
【0074】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、更に、複数の副基幹レール部材が並列に配設されている場合には、移動部材により、連絡レール部材が一の副基幹レール部材と連続する位置から他の副基幹レール部材と連続する位置へ移動させられるので、支持部材が誤った移動先の副基幹レール部材に移動されてしまった場合においても、その誤って移動されてしまった支持部材を、正しい移動先である副基幹レール部材へ移動させることができるという効果がある。
【0075】
また、一の副基幹レール部材の設置場所付近および他の副基幹レール部材の設置場所付近において同一の工程が実施される場合、一の副基幹レール部材に複数の支持部材が詰まっているときには、その詰まっている支持部材のうちの何れかの支持部材を他の副基幹レール部材へ移動させることができるという効果がある。ひいては、生産管理をすることができるという効果もある。
【0076】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、更に、支持部材が主基幹レール部材、副基幹レール部材又は連絡レール部材の釣支されるものであるので、本搬送ラインシステムの設置場所の下方部屋の空きスペースが損なわれてしまうことを防止することができるという効果がある。ひいては、工程実施場所が煩雑となってしまうことを防止することができ、各工程の作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0077】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、更に、待避レール部材が主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へ移動されると、その移動と連動して又は連動することなく、サブ基幹レール部材が主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へ移動されるので、待避レール部材の配設箇所付近において、一の支持部材により支持されるワーク材等を用いて別の工程を実施する場合にも、サブ基幹レール部材を介して、他の支持部材を、一の工程実施場所側から他の工程実施場所側へ、又は他の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ、移動させることができるという効果がある。ひいては、待避レール部材の配設箇所付近において、別の工程を実施するために、一つ又は複数の他の支持部材が溜まってしまうことを防止することができるという効果がある。
【0078】
請求項3記載の搬送ラインシステムによれば、請求項1または2の何れかに記載の搬送ラインシステムの奏する効果に加え、更に、一の工程実施場所付近、他の工程実施場所付近、又は一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に設けられている別の工程実施場所付近以外の主基幹レール部材又は副基幹レール部材に配設された移送部材により、所定の駆動源により発生される駆動力を利用して、支持部材が一の工程実施場所側から他の工程実施場所側へ、又は他の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ移送されるので、一の工程実施場所と別の工程実施場所との間の支持部材の移送、又は別の工程実施場所と一の工程実施場所との間の支持部材の移送を、人力を介することなく行うことができるという効果がある。
【0079】
また、一の工程実施場所付近、他の工程実施場所付近、及び別の工程実施場所付近には移送部材が設けられていないので、各工程に必要な支持部材が其の各工程を終了することなく通り過ぎてしまうことを、防止することができるという効果、或いは、一の工程実施場所手前付近に複数の支持部材を蓄えておくことができ、作業者の作業ペースに合った作業ペースで作業をさせることができるという効果のうち、少なくとも何れか一の効果がある。
【0080】
請求項4記載の搬送ラインシステムによれば、請求項3に記載の搬送ラインシステムの奏する効果に加え、更に、固定部材により、主基幹レール部材又は副基幹レール部材に沿って配設され且つ所定の駆動源によって駆動されるベルト部材に対して、支持部材が固定され、解除部材により、ベルト部材に対する支持部材の固定が解除されるので、一の工程実施場所と別の工程実施場所との間の支持部材の移送、又は一の工程実施場所と別の工程実施場所との間の支持部材の移送を、人力により行うという煩雑さを解消することができるとともに、必要時には、人力により行うこともできるという効果がある。
【0081】
また、一の工程実施場所付近、他の工程実施場所付近、及び別の工程実施場所付近には移送部材が設けられていないので、各工程に必要な支持部材が其の各工程を終了することなく通り過ぎてしまうことを、防止することができるという効果、或いは、一の工程実施場所手前付近に複数の支持部材を蓄えておくことができ、作業者の作業ペースに合った作業ペースで作業をさせることができるという効果のうち、少なくとも何れか一の効果がある。
【0082】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、主基幹レール部材に設けられた第1規制部材により、支持部材の連絡レール部材側への移動が規制されるので、支持部材が主基幹レール部材から不用意に外れてしまうことを防止することができるという効果がある。また、連絡レール部材により支持可能な数を超える支持部材が、主基幹レール部材から連絡レール部材へ移送されてしまうことを防止することができるという効果がある。
【0083】
本発明の実施形態に係る搬送ラインシステムによれば、更に、副基幹レール部材に設けられた第2規制部材により、支持部材の連絡レール部材側への移動が規制されるので、支持部材が副基幹レール部材から不用意に外れてしまうことを防止することができるという効果がある。また、連絡レール部材により支持可能な数を超える支持部材が、副基幹レール部材から連絡レール部材へ移送されてしまうことを防止することができるという効果がある。
【0084】
(削除)
【0085】
本発明の実施形態に係る容器体によれば、箱部材により、所定のワーク材等が収容され、仕切り部材により、その箱部材の内部が縦方向又は横方向に沿って複数の部屋に仕切られるので、仕切り部材により仕切られた部屋毎に、種類の異なるワーク材等を収容するようにすれば、かかる箱部材の中に収容されたワーク材等の中から各工程において使用されるワーク材等を選択する作業が煩雑となってしまうことを防止することができるという効果がある。ひいては、各工程における作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0086】
(削除)
【0087】
本発明の実施形態に係る容器体によれば、更に、第2箱部材が箱部材に取着された場合には、第2箱部材に形成された各箱体の位置と仕切り部材により仕切られた各部屋の位置とが互いに隣合う位置となるようにされているので、箱部材の各部屋と容器体の箱体とに互いに関連するワーク材等を収容するようにすれば、そのワーク材等の用いる組立作業その他の作業の作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0088】
本願の搬送ラインシステムによれば、仕切り部材により仕切られた部屋毎に配設されるワーク材等毎に、容器体に収容されるワーク材等の組立ての仕方が分けて示されているので、かかる組立作業の作業効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である搬送ラインシステムの概略図である。
【図2】 容器体の略上面図である。
【図3】 上記容器体を構成する箱部材の上方斜視図である。
【図4】 上記容器体を構成する第2箱部材の略上面図である。
【図5】 レール部材に支持部材が釣支された状態を示した図である。
【図6】 待避レール部材の配設部の上方斜視図である。
【図7】 連絡レール部材の配設部近傍の下方斜視図である。
【図8】 連絡レール部材の配設部近傍の下方斜視図である。
【図9】 連絡レール部材の配設部近傍の下方斜視図である。
【図10】 部分レール部材及び其の部分レール部材に釣支される支持部材の外観斜視図である。
【図11】 部分レール部材の外観斜視図である。
【図12】 支持部材の外観斜視図である。
【図13】 レール本体の一部を取り除いた状態を示した図である。
【図14】 作業場所の地面に複数の配線材が直接置かれた状態を示した図である。
【符号の説明】
1 搬送ラインシステム
2 容器体
2a 箱部材
2b 仕切り部材
2c 第2箱部材
2c1 箱体
3 支持部材
3c 第1当接部材(移送部材および固定部材の一部)
3d 第2当接部材(移送部材および固定部材の一部)
3e 付勢部材(固定部材の一部)
3f1 第1引張部材(解除部材の一部)
3f2 第2引張部材(解除部材の一部)
3f5 第1レバー部材(解除部材の一部)
3f6 第2レバー部材(解除部材の一部)
4 主基幹レール部材
5 待避レール部材
6 サブ基幹レール部材
8 副基幹レール部材
9 連絡レール部材
13 第1ストッパー部材(第1規制部材)
14 第2ストッパー部材(第2規制部材)
51 配線材(ワーク材の一種)
52 マークチューブ(ワーク材の一種)
102 ローラー部材(移送部材の一部)
103 ベルト部材(移送部材の一部)
104 回転軸部材(移送部材の一部)
Claims (4)
- 所定のワーク材を搬送するために、一の工程実施場所と他の工程実施場所との間に配設された複数の主基幹レール部材(4a、4b、4c、4d、4e)と、
前記複数の主幹レール部材のうちの一の主基幹レール部材と他の主基幹レール部材との間に位置する工程実施場所に配設されており、前記所定のワーク材を用いて工程を実施する場合に前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと、移動部材によって移動可能であり、又は、前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動部材によって移動可能である待避レール部材(5a、5b、5c)と、
前記待避レール部材に連結部材(7)で連結されており、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動すると、これに連動して、別のワーク材が前記工程実施場所を素通りできるように前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動され、又は、前記待避レール部材が前記一及び他の主基幹レール部材と断絶する位置から連続する位置へと移動すると、これに連動して、前記一及び他の主基幹レール部材と連続する位置から断絶する位置へと移動される、前記工程実施場所に配設されたサブ基幹レール部材(6a、6b、6c)と、
前記所定のワーク材を支持し又は前記所定のワーク材を含有するための容器体(2)と、
前記主基幹レール部材、前記待避レール部材又は前記サブ基幹レール部材に沿って移動可能に配設され、且つ、前記容器体を支持する支持部材(3)と、を備えていることを特徴とする搬送ラインシステム。 - 前記支持部材は、前記主基幹レール部材、前記待避レール部材又は前記サブ基幹レール部材に釣支されるものであることを特徴とする請求項1記載の搬送ラインシステム。
- 所定の駆動源により発生される駆動力を利用して、前記支持部材を一の工程実施場所側から他の工程実施場所側へ、又は他の工程実施場所側から一の工程実施場所側へ移送する、前記支持部材が固定されるベルト部材(103)を備えており、
そのベルト部材は、前記一の工程実施場所付近、前記他の工程実施場所付近、又は前記一の工程実施場所と前記他の工程実施場所との間に設けられている別の工程実施場所付近以外の主基幹レール部材又は副基幹レール部材に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送ラインシステム。 - 当該搬送ラインシステムは、前記ベルト部材に前記支持部材を固定する固定部材(3e)と、前記固定部材による固定を解除する解除部材(3f)と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の搬送ラインシステム。
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