JP2023023815A - 搬送体および搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物を安定的に搬送可能とする自走式の搬送体を提供する。【解決手段】搬送体は、対象物を支持するための支持部を有する搬送体本体と、搬送体本体に対して垂直方向に相対移動可能に保持された可動体と、搬送体本体に支持され、搬送レールの内部に収容される第1走行部であって、第1走行部は、搬送レールの内部で搬送レールの頂壁部の内面上またはフランジ部の内面上の一方を走行するように構成された、第1走行部と、可動体に支持され、搬送レールの内部に収容される第2走行部であって、第2走行部は、搬送レールの内部で搬送レールの頂壁部の内面上またはフランジ部の内面上の他方を走行するように構成された、第2走行部と、第1走行部および第2走行部の少なくとも一方を回転駆動するための駆動モータと、第1走行部および第2走行部を垂直方向の相反する方向に付勢するように、搬送体本体および可動体に弾性的に作用する付勢部材と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、搬送レールに沿って対象物を搬送するための搬送体および搬送装置に関する。
従来、対象物(ワーク材)に対して一の工程を施す第1の工程実施場所から他の工程を施す第2の工程実施場所へと対象物を搬送するために種々の搬送装置が用いられている。
例えば、特許文献1は、搬送レール上の任意の位置で搬送体を停止操作可能な搬送装置を開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。搬送装置(100)は、対象物を所定位置まで搬送する1又は複数の搬送体(110)と、対象物の搬送方向に沿って延びるとともに搬送体(110)が走行するためのレール部(131)、及び、該レール部(131)に併設されるとともに搬送方向に回転駆動されるコンベヤ部(135)を備える搬送レール(130)と、を備える。また、搬送レール(130)は、搬送方向に沿って長手状に延びる底壁部(132)と、該底壁部(132)の幅(短手)方向の両端縁から上方に立設した一対の側壁部(140)と、該一対の側壁部(140)の間で開口した開口部(134)とからなる。該搬送体(110)は、搬送体本体(111)と、対象物を支持するための支持部(112)と、搬送体本体(111)がレール部(131)を走行するための走行部(113)と、搬送体本体(111)に支持され、コンベヤ部(135)に圧接して搬送体本体(111)をコンベヤ部(135)に連結するための圧接体(115)と、該圧接体(115)のコンベヤ部(135)への圧接を解除操作するための制御部(116)と、を備える。そして、搬送体(110)は、コンベヤ部(135)の回転駆動に従って開口部(134)内を走行する。
特許第5878996号公報
特許文献1の搬送装置は、搬送レールに駆動部を設け、コンベヤ部の回転駆動に従って搬送体を搬送レールに沿って走行させるものである。当該搬送装置は、対象を安定的に搬送可能であり、かつ、搬送体に対して動力を供給することを必要しないという利点はあるものの、搬送レールが長距離になればなるほど、搬送レールの設置にコストが嵩むことが問題であった。そこで、発明者らは、搬送レールに動力を供給することなく、搬送レールに沿って対象物を安定的に搬送可能とする自走式の搬送体および搬送装置を開発することを課題とした。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、対象物を安定的に搬送可能とする自走式の搬送体、および、該搬送体を備える搬送装置を提供することにある。
本発明の一実施形態の搬送体は、対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールから垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための搬送体であって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備えており、
前記搬送体は、
前記対象物を支持するための支持部を有する搬送体本体と、
前記搬送体本体に対して垂直方向に相対移動可能に保持された可動体と、
前記搬送体本体に支持され、前記搬送レールの内部に収容される第1走行部であって、前記第1走行部は、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上または前記フランジ部の内面上の一方を走行するように構成された、第1走行部と、
前記可動体に支持され、前記搬送レールの内部に収容される第2走行部であって、前記第2走行部は、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上または前記フランジ部の内面上の他方を走行するように構成された、第2走行部と、
回転駆動軸を有し、前記第1走行部および前記第2走行部の少なくとも一方を回転駆動するための駆動モータと、
前記第1走行部および前記第2走行部を垂直方向の相反する方向に付勢するように、前記搬送体本体および前記可動体に弾性的に作用する付勢部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明の搬送体によれば、付勢部材によって第1走行部および第2走行部が垂直方向の相反する方向に付勢されることにより、搬送レールの頂壁部内面およびフランジ部内面に第1走行部および第2走行部が圧接する。この圧接状態で、駆動モータによって第1走行部および第2走行部の少なくとも一方が駆動されることで、第1および第2走行部が搬送レール内面上を走行する。搬送体は、垂直方向の上下において搬送レールに弾性的に圧接していることから、振動等が吸収されて、がたつくことなく、安定的に搬送レール上を自走することが可能である。したがって、本発明の搬送体は、搬送レールに動力を供給することなしに、搬送レールに沿って対象物を安定的に搬送可能とするものである。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記駆動モータは、前記搬送体本体に固定され、前記第1走行部を回転駆動することを特徴とする。すなわち、移動しない側の搬送体本体に回転駆動力を供給することにより、搬送体の構造をより簡素化することが可能である。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記搬送体は、水平方向に延在する前記回転駆動軸の回転力を前記第1走行部に伝達するための伝動部をさらに備え、前記伝動部は、垂直方向に離間して配置された一対のプーリ、および、前記一対のプーリに巻回された無端状のベルトを備え、前記駆動モータは、前記ベルト、および、前記一対のプーリを介して、前記第1走行部を駆動し、前記一対のプーリの一方が前記第1走行部の走行輪または駆動輪と一体的に結合されていることを特徴とする。すなわち、駆動モータの回転軸を水平方向に配置し、ベルトを垂直方向に配置し、そして、プーリを第1走行部の走行輪または駆動輪と一体とすることにより、搬送体をコンパクトな全体形状とすることができる。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記第1走行部は、前記プーリとともに回転駆動される複数の駆動輪、および、前記複数の駆動輪に巻回されたコンベヤベルトからなり、前記コンベヤベルトの表面と前記搬送レールの内面とが圧接し、前記コンベヤベルトの回転駆動とともに前記搬送体が直進することを特徴とする。すなわち、第1走行部を駆動輪およびコンベヤベルトから構成することにより、搬送体が安定した直進走行性を有する。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記第1走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上を走行するように構成され、前記第2走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記フランジ部の内面上を走行するように構成され、前記可動体が前記付勢部材によって垂直下方に付勢されることを特徴とする。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記可動体は、垂直方向に延びる旋回軸を備えており、前記旋回軸の回動とともに前記第2走行部が旋回可能であることを特徴とする。すなわち、第2走行部が旋回軸の回動とともに旋回可能であることにより、搬送体が、搬送レールのカーブした湾曲部位をも走行可能となる。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前記搬送体本体に対して、垂直方向に延びる回動軸を中心に回動可能に支持された補助走行部をさらに備え、前記補助走行部は、前記第1走行部と同じ前記搬送レールの内面を走行することを特徴とする。すなわち、第2走行部の旋回とともに補助走行部が回動することにより、搬送体が、搬送レールの湾曲部位を安定的に走行することが可能となる。
本発明のさらなる実施形態の搬送体は、上記搬送体において、前前記第1走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記フランジ部の内面上を走行するように構成され、前記第2走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上を走行するように構成され、前記可動体が前記付勢部材によって垂直上方に付勢されることを特徴とする。
本発明の一実施形態の搬送装置は、対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールであって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備える、搬送レールと、
前記搬送レールから前記開口部を介して垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための請求項1から9のいずれか一項に記載の搬送体と、
を備えることを特徴とする。
本発明の一実施形態の搬送装置は、対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールであって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備える、搬送レールと、
前記搬送レールから前記開口部を介して垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための請求項6から8のいずれか一項に記載の搬送体と、
を備え、
前記搬送レールの少なくとも一部には、弧状にカーブした湾曲部位が形成され、前記搬送体が前記湾曲部位を走行することを特徴とする。
本発明の搬送体は、搬送レールに動力を供給することなしに、搬送レールに沿って対象物を安定的に搬送可能とするものである。
本発明の一実施形態(第1実施形態)の搬送装置の概略斜視図。 図1の搬送装置の部分拡大斜視図。 本発明の一実施形態(第1実施形態)の搬送体の概略斜視図。 図3の搬送体の正面図。 図3の搬送体の平面図。 図3の搬送体の(a)右側面図および(b)左側面図。 図4の搬送体のA-A断面図。 図4の搬送体のB-B断面図。 図6の搬送体のC-C断面図。 図6の搬送体のD-D断面図。 図3の搬送体の部分拡大斜視図(説明の便宜上ハウジングを省略)。 図1の搬送装置の正面図。 図12の搬送装置のE-E断面図。 図13の搬送装置において、搬送レール内面と第1および第2走行部との圧接が解除された形態を示す概略図。 本発明の一実施形態(第2実施形態)の搬送装置の概略斜視図。 図15の搬送装置の部分拡大斜視図。 本発明の一実施形態(第2実施形態)の搬送体の概略斜視図。 図17の搬送体の正面図。 図17の搬送体の平面図。 図17の搬送体の(a)右側面図および(b)左側面図。 図18の搬送体のF-F断面図。 図18の搬送体のG-G断面図。 図20の搬送体のH-H断面図。 図20の搬送体のI-I断面図。 図15の搬送装置の正面図。 図25の搬送装置のJ-J断面図。 図26の搬送装置において、搬送レール内面と第1および第2走行部との圧接が解除された形態を示す概略図。 本発明の一実施形態(第2実施形態)の搬送装置において、搬送体が搬送レールの(a)直線部位を走行する形態、および(b)湾曲部位を走行する形態を示す平面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態の搬送装置10および搬送体100について説明する。図1は、本実施形態の搬送装置10の概略斜視図である。図2は、搬送装置10の部分拡大斜視図である。図1および図2に示すとおり、本実施形態の搬送装置10は、対象物が搬送される所定の搬送路に従って敷設され、空中に吊下げ支持された搬送レール11と、対象物を支持して搬送方向に沿って所定位置まで搬送する搬送体100とを備える。搬送体100は、対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レール11から垂直方向に吊下げられ、搬送レール11上を搬送方向に沿って走行する。当該搬送装置10では、搬送の対象物に含まれるワーク材に複数の工程を施すべく、第1の工程を施すための一の工程実施場所から、第2の工程を施すための他の工程実施場所へと対象物を搬送レール11に沿って搬送することに当該搬送体100が用いられる。ここでは、搬送される対象物は、ボックス13およびその内容物(図示せず)、ならびに、ボックス13を把持するアーム14である。なお、搬送される対象物は、どのようなものであってもよい。
まず、本実施形態の搬送装置10を構成する搬送レール11について説明する。搬送レール11は、搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部11aと、該頂壁部11aの幅(短手)方向の両端縁から下方に垂下した一対の側壁部11bと、該一対の側壁部11bの間で下方に開口した開口部11dとを備える。各側壁部11bの開口端には、内側に張り出したフランジ部11cがそれぞれ形成されている。一対のフランジ部11cの間に、開口部11dが延在している。この長手方向(搬送方向)に延びる一対のフランジ部11c間の間隔は、後述する搬送体本体110および可動体120が通過可能な大きさを有し、且つ、第2走行部123をなす一対の走行輪123a、123aの位置に対応している。換言すると、開口部11dは、搬送体100を収容可能な幅を有している。また、搬送レール11には、建造物に直接的又は間接的に固定される複数のブラケット(図示せず)が固定され、該複数のブラケットを介して搬送レール11が空中に吊下げ支持されている。本第1実施形態では、搬送レール11が直線的に構成されているが、搬送体100が走行可能な範囲で緩やかに湾曲していてもよい。
次に、本実施形態の搬送装置10を構成する搬送体100について説明する。図3は、搬送体100の概略斜視図である。図4は、搬送体100の正面図である。図5は、搬送体100の平面図である。図6(a)、(b)は、搬送体100の右側面図および左側面図である。図7~図10は、搬送体100の各部位の断面図である。図11は、搬送体100のハウジングを省略した部分拡大斜視図である。
搬送体100は、対象物を支持するための支持部111を有する搬送体本体110と、該搬送体本体110に対して垂直方向に相対移動可能に保持された可動体120と、搬送体本体110に支持され、搬送レール11の内部に収容され、搬送レール11の頂壁部11aの内面上を走行するように構成された、第1走行部113と、可動体120に支持され、搬送レール11の内部に収容され、搬送レール11のフランジ部11cの内面上を走行するように構成された、第2走行部123と、第1走行部113を回転駆動するための駆動モータ130と、第1走行部113および第2走行部123を垂直方向の相反する方向に付勢するように、搬送体本体110および可動体120に弾性的に作用するバネ(付勢部材)140とを備える。駆動モータ130の回転駆動力は、伝動部112を介して第1走行部113に伝達される。
搬送体本体110は、ハウジングを有し、ハウジングの内部には、各種構成部品が収納されている。搬送体本体110は、底部に位置する下側部位110a、該下側部位110aから垂直に立設した立設部位110b、および、立設部位110bの頂部から水平に延在する上側部位110cから構成される。すなわち、搬送体本体110および駆動モータ130は、正面視コ字状のコンパクトな全体形状で構成された。
搬送体本体110の下側部位110aは、矩形筺状に形成されている。下側部位110aには、搬送される対象物を吊下げ支持するための支持部111が設けられている。ここでは、支持部111は、ボックス13を把持するアーム14が固定される部位(つまり、搬送体本体110のネジ孔を有する正面および背面の側板)である。下側部位110aの正面視右側の側板には、駆動モータ130が着設されている。図7および図8に示すように、下側部位110aの内部には、駆動モータ130の回転駆動軸131および主動ギヤ132、ならびに、伝動部112を構成する従動ギヤ112a、回転軸112b、第1プーリ112c、および、ベルト112eの一部が配置される。また、搬送体本体110の立設部位110bは、垂直方向に延在する柱状に形成されている。図8および図9に示すように、立設部位110bの内部には、伝動部112を構成するベルト112eの一部が配置される。そして、搬送体本体110の上側部位110cは、立設部位110bの上端から正面視右側に水平方向に延在している。図8および図9に示すように、上側部位110cの内部には、ベルト112eの一部、および、第2プーリ112d、ならびに、第1走行部113が保持される。上側部位110cは、横断面形状において上方に開口したコ字形状を有し、第1走行部113を垂直上方に露出した状態で収容する。
また、一対の垂直シャフト115が搬送体本体110の上側部位110cの底壁下面から垂直方向下方に延伸している。一対の垂直シャフト115は、上側部位110cの底壁に固定されている。後述するとおり、一対の垂直シャフト115は、可動体120の垂直スライドをガイドするように機能する。一対の垂直シャフト115の下端には、連結された水平プレート116が固定されている。水平プレート116は、ユーザーが手で掴むためのハンドルとして機能し得る。
第1走行部113は、水平方向に配列した少なくとも2つ(ここでは2)の駆動輪113a、113b、および、これら駆動輪113a,113bに巻回された水平方向に延在するコンベヤベルト113cからなる。第1および第2駆動輪113a,113bは、無端形状のコンベヤベルト113cを回転駆動するように構成されている。図8および図9に示すように、基端側の第1駆動輪113aは、伝動部112の第2プーリ112dと同軸回転可能に一体的に形成されている。つまり、第1駆動輪113aは、回転駆動された第2プーリ112dとともに回転する。そして、搬送体100は、コンベヤベルト113cの表面と、搬送レール11の頂部111c内面(下面)とが圧接し、コンベヤベルト113cの回転駆動とともに搬送レール11を直進するように構成されている。当該構成により、第1走行部113は、直進安定性に優れているという利点を有する。
駆動モータ130は、図7に示すように、外部から電力を供給されて回転駆動される回転駆動軸131、および、回転駆動軸131先端に設けられた主動ギヤ132を有する。なお、駆動モータ130は一般的なモータであることから、図8において駆動モータ130の内部構造や、駆動モータ130への電力供給手段(ケーブル等)の描写は省略する。主動ギヤ132は、伝動部112の従動ギヤ112aに噛み合うように構成されている。主動ギヤ132および従動ギヤ112aは、互いに噛み合うベベルギヤとして構成され、水平方向に延在する回転駆動軸131の回転駆動力を直交する方向の回転力に変換する。
伝動部112は、図7~図9に示すように、従動ギヤ112a、該従動ギヤ112aを一端側で固着する回転軸112b、該回転軸112bの他端側に固着された第1プーリ112c、該第1プーリ112cから垂直方向に離間して配置された第2プーリ112d、および、一対のプーリ112c,112dに巻回され、垂直方向に長手状に延在するベルト112eから構成されている。図11は、回転駆動軸131、主動ギヤ132および伝動部112の相互関係を描写している。すなわち、駆動モータ130に電力を供給して回転駆動軸131を回転駆動させることで、主動ギヤ132の回転に従って従動ギヤ112aが従動する。この従動ギヤ112aの回転に従って、回転駆動軸131と直交し、かつ、水平方向(前後方向)に延びる回転軸112bが回転し、当該回転軸112bの回転とともに第1プーリ112cが回転する。そして、当該第1プーリ112cの回転に従って、無端状のベルト112eが回転駆動され、当該ベルト112eの回転駆動に連動して、第2プーリ112dが回転する。そして、第2プーリ112dと一体化された第1走行部113の第1駆動輪113aが回転駆動される。この第1駆動輪113aの回転に従って、第2駆動輪113bおよびコンベヤベルト113cが回転駆動される。したがって、駆動モータ130から伝動部112を介して第1走行部113に回転駆動力が伝達されて、第1走行部113が搬送レール11を走行するように駆動される。
可動体120は、搬送体本体110に対して垂直方向に相対移動可能に保持されている。可動体120は、正面視左右の水平方向に長手状に延在するブロック状の基部121と、該基部121に支持された第2走行部123とを備える。可動体120は、搬送体本体110の頂端部(下側部位110a)と底端部(上側部位110c)との間に配置されている。図10に示すように、基部121には、一対の垂直シャフト115,115のための一対の貫通孔が形成されている。一対の貫通孔には、一対の垂直シャフト115,115が挿通されている。また、基部121の基端側(正面視左側)の端部近傍には、搬送体本体110の立設部位110bの一部が挿通される貫通部が形成されている。特には、貫通部には、搬送体本体110のベルト112eが挿通されている。また、貫通部は、立設部位110bのハウジング部分の通過を許容しない。つまり、ハウジング部分の上端縁の当接部117と、貫通部の周縁部とが当接することで、可動体120の垂直下方への移動が部分的に規制される。すなわち、可動体120は、一対の垂直シャフト115および立設部位110bの一部を介して、垂直方向の上下の所定範囲でスライド可能であるように、搬送体本体110に相対移動可能に保持されている。
また、基部121の各貫通孔には、上側部分が拡径することで、段差部122が設けられている。当該拡径部分に、付勢部材であるバネ140が収容されている。そして、一対のバネ140が、一対の垂直シャフト115の周囲にそれぞれ配置されている。バネ140の上端が搬送体本体110の上側部位110cの下面に当接し、かつ、バネ140の下端が段差部122上面に当接している。つまり、段差部122は、バネ140によって搬送体本体110から離隔する方向に付勢される被付勢部である。バネ140は、原形状から常に圧縮された状態で配置されており、搬送体本体110および可動体120に弾性的に作用している。
第2走行部123は、2対の走行輪123aとして構成された。可動体120の基部121の長手方向の両端近傍において、2対の走行輪123aがそれぞれ回転可能に軸支されている。走行輪123aは、基部121の正面側および背面側の側面に着設されている。また、走行輪123aは、搬送レール11のフランジ部11c内面(上面)を走行可能に配置されている。また、第2走行部123には動力が直接に供給されないことから、第2走行部123の走行輪123aは、第1走行部113の駆動に従って、フランジ部11c内面上で回転する。
そして、搬送体100において、バネ140が搬送体本体110および可動体120に弾性的に作用していることにより、第1走行部113および第2走行部123が垂直方向の相反する方向に付勢されている。搬送体100の原形状において、可動体120が搬送体本体110の当接部117に係止されて、第1走行部113の上端(コンベヤベルトの当接面)と第2走行部123の下端(走行輪123aの当接面)との距離L1が最大となる。この距離L1の最大距離は、搬送レール11の頂壁部11a内面とフランジ部11c内面との距離L2よりも大きい。一方で、可動体120は、距離L1が距離L2よりも小さくなるように、搬送体本体110の上側部位110cに近接するように垂直方向にスライド可能である。
次に、本発明の一実施形態の搬送装置10についてより詳細に説明する。図12は、搬送装置10の正面図である。図13は、搬送装置10のE-E断面図である。
図12および図13に示すように、搬送装置10において、搬送体100は、搬送レール11に吊下げ保持され、対象物の搬送方向に沿って搬送レール11上を走行可能である。より具体的には、搬送レール11の内部には、搬送体本体110の上側部位110cおよび可動体120の基部121の一部が配置されている。また、搬送体100の他の部分が搬送レール11の開口部11dを介して搬送レール11の下方に配置されている。そして、第1走行部113および第2走行部123が、搬送レール11内部で、バネ140の弾性復帰力によって搬送レール11の内面に圧接している。特には、第1走行部113のコンベヤベルト113cが搬送レール11の頂壁部11a内面に圧接し、第2走行部123の走行輪123aが搬送レール11のフランジ部11c内面に圧接している。このバネ140は、搬送体本体110に対して可動体120を垂直下方に付勢し、搬送体100の走行時の振動を吸収するダンパーとしても機能し得る。すなわち、第1走行部113が、搬送レール11の内部で搬送レール11の頂壁部11aの内面上を走行するように構成され、かつ、第2走行部123が、搬送レール11の内部で搬送レール11のフランジ部11cの内面上を走行するように構成されている。したがって、搬送体100は、駆動モータ130の動力を利用して、搬送レール11上を安定的に走行可能である。
また、図14は、走行中の搬送体100を手動で停止させた形態を示している。図14に示すように、ユーザーが水平プレート116を把持して搬送体本体110を垂直下方に押し下げるように操作することにより、第1走行部113および第2走行部123を相対的に近接させて、第1走行部113と搬送レール11内面との圧接を解除することができる。この操作により、搬送体100の走行時、駆動モータ130によって回転駆動される第1走行部113を搬送レール11内面から一時的に離れさせることができる。そして、第1走行部113がその場で空回りし、駆動モータ130の動力が切られることなく搬送体100が所定位置で停止する。このとき、ユーザーが水平プレート116を把持しつつ、搬送体100を搬送レール11に沿って前後に自由に移動させることが可能である。
以下、本発明の一実施形態の搬送体100(搬送装置10)の作用効果について説明する。
本発明の一実施形態の搬送体100(搬送装置10)によれば、付勢部材であるバネ140によって第1走行部113および第2走行部123が垂直方向の相反する方向に付勢されることにより、搬送レール11の頂壁部11a内面およびフランジ部11c内面に第1走行部113および第2走行部123がそれぞれ圧接する。この圧接状態で、駆動モータ130によって第1走行部113が駆動されることで、第1および第2走行部113,123が搬送レール11内面上を走行する。搬送体100は、垂直方向の上下において搬送レール11に弾性的に圧接していることから、振動等が吸収されて、がたつくことなく、安定的に搬送レール11上を自走することが可能である。したがって、本実施形態の搬送体100および搬送装置10は、搬送レール11に動力を供給することなしに、搬送レール11に沿って対象物を安定的に搬送可能とするものである。
[第2実施形態]
第2実施形態の搬送装置20および搬送体200について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と3桁の符号のうち下2桁が共通する構成要素および2桁の符号のうち下1桁が共通する構成要素は、言及がない限り、同一又は類似の特徴を有する。共通する構成要素については、その説明を一部省略する。
図15は、本実施形態の搬送装置20の概略斜視図である。図16は、搬送装置20の部分拡大斜視図である。図15および図16に示すとおり、第2実施形態の搬送装置20は、対象物(図示せず)が搬送される所定の搬送路に従って敷設され、空中に吊下げ支持された搬送レール21と、対象物を支持して搬送方向に沿って所定位置まで搬送する搬送体200とを備える。搬送体200は、対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レール21から垂直方向に吊下げられ、搬送レール21上を搬送方向に沿って走行する。
まず、本実施形態の搬送装置20を構成する搬送レール21について説明する。搬送レール21は、搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部21aと、該頂壁部21aの幅(短手)方向の両端縁から下方に垂下した一対の側壁部21bと、該一対の側壁部21bの間で下方に開口した開口部21dとを備える。各側壁部21bの開口端には、内側に張り出したフランジ部21cがそれぞれ形成されている。つまり、一対のフランジ部21cの間に、開口部21dが延在している。この長手方向(搬送方向)に延びる一対のフランジ部21c間の間隔は、後述する搬送体本体210および可動体220が通過可能な大きさを有し、且つ、第1走行部213をなす一対の第1走行輪213a、213aおよび補助走行部218の補助走行輪218aの位置に対応している。本実施形態では、第1実施形態と異なり、搬送レール21が曲線的にカーブして構成されている。
次に、本実施形態の搬送装置20を構成する搬送体200について説明する。図17は、搬送体200の概略斜視図である。図18は、搬送体200の正面図である。図19は、搬送体200の平面図である。図20(a)、(b)は、搬送体200の右側面図および左側面図である。図21~図24は、搬送体200の各部位の断面図である。
搬送体200は、対象物を支持するための支持部211を有する搬送体本体210と、該搬送体本体210に対して垂直方向に相対移動可能に保持された可動体220と、搬送体本体210に支持され、搬送レール21の内部に収容され、搬送レール21のフランジ部21cの内面上を走行するように構成された、第1走行部213と、可動体220に支持され、搬送レール21の内部に収容され、搬送レール21の頂壁部21aの内面上を走行するように構成された、第2走行部223と、第1走行部213を回転駆動するための駆動モータ230と、第1走行部213および第2走行部223を垂直方向の相反する方向に付勢するように、搬送体本体210および可動体220に弾性的に作用するバネ(付勢部材)240とを備える。駆動モータ230の回転駆動力は、伝動部212を介して第1走行部213に伝達される。
搬送体本体210は、ハウジングを有し、ハウジングの内部には、各種構成部品が収納されている。搬送体本体210は、底部に位置する下側部位210a、該下側部位210aから垂直に立設した立設部位210b、および、立設部位210bの中間部から水平に延在する上側部位210cから構成される。なお、搬送体本体210の下側部位210a、伝動部212および駆動モータ230の構成は、第1実施形態の構成(図11参照)と同様である。
図21および図22に示すように、搬送体本体210の下側部位210aの内部には、駆動モータ230の回転駆動軸231および主動ギヤ232、ならびに、伝動部212を構成する従動ギヤ212a、回転軸212b、第1プーリ212c、および、ベルト212eの一部が配置される。また、搬送体本体210の立設部位210bは、垂直方向に延在する柱状に形成されている。図22および図23に示すように、立設部位210bには、伝動部212を構成するベルト212eの一部および第2プーリ212dが配置される。そして、搬送体本体210の上側部位210cは、立設部位210bの略中間部から正面視右側に水平方向に延在している。
また、搬送体本体210の上側部位210cには、可動体220を保持するための中空角筒状の保持部214が設けられている。保持部214の基端部位には、垂直方向に貫通する第1の貫通孔が穿設されている。また、保持部214の先端部位には、垂直方向に延びる回動軸217を介して、補助走行部218が回動可能に軸支されている。さらに、保持部214の第1の貫通孔の下方には、水平プレート216が設けられている。水平プレート216には、保持部214の第1の貫通孔に連通する、より小径の第2の貫通孔が形成されている。
第1走行部213は、一対の第1走行輪213aとして構成された。図22および図23に示すように、一対の第1走行輪213a,213aは、第2プーリ212dと同軸回転可能に一体的に形成されている。つまり、第1走行輪213aは、回転駆動された第2プーリ212dとともに回転する。そして、搬送体200は、第1走行輪213aの表面と、搬送レール21のフランジ部21c内面とが圧接し、第1走行輪213aの回転駆動とともに搬送レール21を走行するように構成されている。したがって、駆動モータ230から伝動部212を介して第1走行部213に回転駆動力が伝達されて、第1走行部213が搬送レール21を走行するように駆動される。
補助走行部228は、回動軸217を介して保持部214に対して水平方向に回動可能に軸支されている。補助走行部228は、一対の補助走行輪218a,218aを備える。一対の補助走行輪218a,218aは、補助旋回軸218bによって旋回可能に支持されている。また、一対の補助走行輪218a,218aは、一対の第1走行輪213aと同じ水平平面上に位置し、搬送レール21の一対のフランジ部21c,21c内面上を走行可能に構成されている。
可動体220は、搬送体本体210に対して垂直方向に相対移動可能に保持されている。可動体220は、垂直方向に延伸する旋回軸221と、該旋回軸221の先端に支持された第2走行部223とを備える。可動体220は、搬送体本体210の保持部214に保持されている。図24に示すように、可動体220の旋回軸221は、保持部214および水平プレート216の貫通孔の両方を貫通して配置されている。可動体220は、旋回軸221を中心に自在に回転可能であり、かつ、軸方向(垂直方向)にスライド可能である。また、旋回軸221の下側の一部が細くなって、下方を向く当接面を有する段差部221aが形成されている。そして、旋回軸221の下端には、張り出し部221bが形成されている。張り出し部221bは、水平プレート216の下側に位置し、旋回軸221が貫通孔から垂直上方に抜け出ることを規制する。すなわち、可動体220は、垂直方向の上下の所定範囲でスライド可能であるように、搬送体本体210に相対移動可能に保持されている。
そして、旋回軸221の段差部221aの下方の細い部分の周りには、付勢部材としてのバネ240が配置されている。バネ240は、保持部214の第1の貫通孔を通過可能であるが、水平プレート216の第2の貫通孔を通過することはできない。そして、バネ240の上端が、旋回軸221の段差部221aの下面に当接し、かつ、バネ240の下端が水平プレート216の上面に当接している。つまり、段差部221aは、バネ240によって搬送体本体210から離隔する方向に付勢される被付勢部である。バネ240は、原形状から常に圧縮された状態で配置されており、搬送体本体210および可動体220に弾性的に作用している。
第2走行部223は、一対の走行輪223aとして構成された。可動体220の旋回軸221の先端において、一対の走行輪223aが回転可能に軸支されている。また、一対の走行輪223aは、旋回軸221の回転に従って旋回可能である。そして、一対の走行輪223aは、搬送レール21の頂壁部21a内面を走行可能に配置されている。また、第2走行部223には動力が直接に供給されないことから、第2走行部223の第2走行輪223aは、第1走行部213の駆動に従って、頂壁部21a内面上で回転する。
そして、搬送体200において、バネ240が搬送体本体210および可動体220に弾性的に作用していることにより、第1走行部213および第2走行部223が垂直方向の相反する方向に付勢されている。搬送体200の原形状において、可動体220の張り出し部221bが搬送体本体210の水平プレート216に係止されて、第1走行部213の下端(第1走行輪213aの当接面)と第2走行部223の上端(第2走行輪223aの当接面)との距離L1が最大となる。この距離L1の最大距離は、搬送レール21の頂壁部21a内面とフランジ部21c内面との距離L2よりも大きい。一方で、可動体220は、距離L1が距離L2よりも小さくなるように、搬送体本体210に対して垂直下方に相対スライド可能である。
次に、本発明の一実施形態の搬送装置20についてより詳細に説明する。図25は、搬送装置20の正面図である。図26は、搬送装置20のJ-J断面図である。
図25および図26に示すように、搬送装置20において、搬送体200は、搬送レール21に吊下げ保持され、対象物の搬送方向に沿って搬送レール21上を走行可能である。より具体的には、搬送レール21の内部には、搬送体本体210の立設部位210bの一部および可動体220の旋回軸221の一部が配置されている。また、搬送体200の他の部分が搬送レール21の開口部21dを介して搬送レール21の下方に配置されている。そして、第1走行部213、第2走行部223および補助走行輪218aが、搬送レール21内部で、バネ240の弾性復帰力によって搬送レール21の内面に圧接している。特には、第1走行部213の第1走行輪213aおよび補助走行輪218aが搬送レール21のフランジ部21c内面に圧接し、第2走行部223の第2走行輪223aが搬送レール21の頂壁部21a内面に圧接している。このバネ240は、搬送体本体210に対して可動体220を垂直上方に付勢し、搬送体200の走行時の振動を吸収するダンパーとしても機能し得る。すなわち、第1走行部213が、搬送レール21の内部で搬送レール21のフランジ部21cの内面上を走行するように構成され、かつ、第2走行部223が、搬送レール21の内部で搬送レール21の頂壁部21aの内面上を走行するように構成されている。したがって、搬送体200は、駆動モータ230の動力を利用して、搬送レール21上を安定的に走行可能である。
また、図27は、走行中の搬送体200を手動で停止させた形態を示している。図27に示すように、ユーザーが搬送体本体210を垂直上方に押し上げるように操作することにより、第1走行部213および第2走行部223を相対的に近接させて、第1走行部213と搬送レール21内面との圧接を解除することができる。この操作により、搬送体200の走行時、駆動モータ230によって回転駆動される第1走行部213を搬送レール21内面から一時的に離れさせることができる。そして、第1走行部213がその場で空回りし、駆動モータ230の動力が切られることなく搬送体200が所定位置で停止する。このとき、ユーザーが搬送体本体210を操作して、搬送体100を搬送レール21に沿って前後に自由に移動させることが可能である。
さらに、第2実施形態の搬送装置20では、搬送レール21の少なくとも一部に弧状にカーブした湾曲部位が形成されている。図28(a)に示すように、搬送レール21の直線部位を搬送体200が走行しているとき、第1走行部213、第2走行部223および補助走行部218が直線方向に整列している。図28(b)に示すように、搬送レール21の湾曲部位を搬送体200が走行しているとき、第2走行部223および補助走行部218が搬送レール21の湾曲部位に沿って、旋回および回動している。すなわち、搬送体200は、補助走行部218を回動させるとともに、第2走行輪223aおよび補助走行輪218aを旋回させることで、カーブした搬送路に沿って走行することが可能である。
以下、本発明の一実施形態の搬送体200(搬送装置20)の作用効果について説明する。
本発明の一実施形態の搬送体200(搬送装置20)によれば、付勢部材であるバネ240によって第1走行部213および第2走行部223が垂直方向の相反する方向に付勢されることにより、搬送レール21のフランジ部21c内面および頂壁部21a内面に第1走行部213および第2走行部223がそれぞれ圧接する。この圧接状態で、駆動モータ230によって第1走行部213が駆動されることで、第1および第2走行部213,223が搬送レール21内面上を走行する。搬送体200は、垂直方向の上下において搬送レール21に弾性的に圧接していることから、振動等が吸収されて、がたつくことなく、安定的に搬送レール21上を自走することが可能である。したがって、本実施形態の搬送体200および搬送装置20は、搬送レール21に動力を供給することなしに、搬送レール21に沿って対象物を安定的に搬送可能とするものである。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の複数の変形例を説明する。
本発明の搬送レールの形態は当該実施形態に限定されない。例えば、搬送レール内面および走行部をラック・アンド・ピニオンとして、歯車の歯の噛み合いにより、搬送体を走行させてもよい。このように、ラック・アンド・ピニオンを採用すると、搬送路を傾斜又は垂直方向に敷設した際の搬送体の走行に有利となる。
上記実施形態では、搬送体本体の第1走行部に駆動モータの動力が供給するように構成されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、電池式の小型の駆動モータを可動体の第2走行部に直接連結してもよい。また、第1および第2走行部の両方に駆動モータからの動力が供給されてもよい。
上記実施形態では、駆動モータの回転駆動力が、一対のプーリおよびベルトを備える伝動部を介して搬送体本体の第1走行部に伝達されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。すなわち、伝動部は、異なる形態を有してもよく、または、省略されてもよい。
上記実施形態では、搬送レールは水平平面に沿って配設されたが、搬送レールが鉛直平面や傾斜平面に沿って配設されてもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10,20 搬送装置
11,21 搬送レール
11a,21a 頂壁部
11b,21b 側壁部
11c,21c フランジ部
11d,21d 開口部
13,22 ボックス(対象物の一部)
14,24 アーム(対象物の一部)
100,200 搬送体
110,210 搬送体本体
110a,210a 下側部位
110b,210b 立設部位
110c,210c 上側部位
111,211 支持部
112,212 伝動部
112a,212a 従動ギヤ
112b,212b 回転軸
112c,212c 第1プーリ
112d,212d 第2プーリ
112e,212e ベルト
113 第1走行部
113a 第1駆動輪
113b 第2駆動輪
113c コンベヤベルト
115 垂直シャフト
116 水平プレート(ハンドル)
117 当接部
213 第1走行部
213a 第1走行輪
214 保持部
216 水平プレート
217 回動軸
218 補助走行部
218a 補助走行輪
218b 補助旋回軸
120 可動体
121 基部
122 段差部
123 第2走行部
123a 走行輪
220 可動体
221 旋回軸
221a 段差部
221b 張り出し部
223 第2走行部
223a 第2走行輪
130,230 駆動モータ
131,231 回転駆動軸
132,232 主動ギヤ
140,240 バネ(付勢部材)

Claims (10)

  1. 対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールから垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための搬送体であって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備えており、
    前記搬送体は、
    前記対象物を支持するための支持部を有する搬送体本体と、
    前記搬送体本体に対して垂直方向に相対移動可能に保持された可動体と、
    前記搬送体本体に支持され、前記搬送レールの内部に収容される第1走行部であって、前記第1走行部は、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上または前記フランジ部の内面上の一方を走行するように構成された、第1走行部と、
    前記可動体に支持され、前記搬送レールの内部に収容される第2走行部であって、前記第2走行部は、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上または前記フランジ部の内面上の他方を走行するように構成された、第2走行部と、
    回転駆動軸を有し、前記第1走行部および前記第2走行部の少なくとも一方を回転駆動するための駆動モータと、
    前記第1走行部および前記第2走行部を垂直方向の相反する方向に付勢するように、前記搬送体本体および前記可動体に弾性的に作用する付勢部材と、
    を備えることを特徴とする搬送体。
  2. 前記駆動モータは、前記搬送体本体に固定され、前記第1走行部を回転駆動することを特徴とする請求項1に記載の搬送体。
  3. 前記搬送体は、水平方向に延在する前記回転駆動軸の回転力を前記第1走行部に伝達するための伝動部をさらに備え、
    前記伝動部は、垂直方向に離間して配置された一対のプーリ、および、前記一対のプーリに巻回された無端状のベルトを備え、
    前記駆動モータは、前記ベルト、および、前記一対のプーリを介して、前記第1走行部を駆動し、前記一対のプーリの一方が前記第1走行部の走行輪または駆動輪と一体的に結合されていることを特徴とする請求項2に記載の搬送体。
  4. 前記第1走行部は、前記プーリとともに回転駆動される複数の駆動輪、および、前記複数の駆動輪に巻回されたコンベヤベルトからなり、前記コンベヤベルトの表面と前記搬送レールの内面とが圧接し、前記コンベヤベルトの回転駆動とともに前記搬送体が直進することを特徴とする請求項3に記載の搬送体。
  5. 前記第1走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上を走行するように構成され、
    前記第2走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記フランジ部の内面上を走行するように構成され、
    前記可動体が前記付勢部材によって垂直下方に付勢されることを特徴とする請求項4に記載の搬送体。
  6. 前記可動体は、垂直方向に延びる旋回軸を備えており、前記旋回軸の回動とともに前記第2走行部が旋回可能であることを特徴とする請求項2に記載の搬送体。
  7. 前記搬送体本体に対して、垂直方向に延びる回動軸を中心に回動可能に支持された補助走行部をさらに備え、前記補助走行部は、前記第1走行部と同じ前記搬送レールの内面を走行することを特徴とする請求項6に記載の搬送体。
  8. 前記第1走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記フランジ部の内面上を走行するように構成され、
    前記第2走行部が、前記搬送レールの内部で前記搬送レールの前記頂壁部の内面上を走行するように構成され、
    前記可動体が前記付勢部材によって垂直上方に付勢されることを特徴とする請求項7に記載の搬送体。
  9. 対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールであって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備える、搬送レールと、
    前記搬送レールから前記開口部を介して垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための請求項1から8のいずれか一項に記載の搬送体と、
    を備えることを特徴とする搬送装置。
  10. 対象物の搬送方向に沿って延びる搬送レールであって、前記搬送レールは、前記搬送方向に沿って長手状に延びる頂壁部、前記頂壁部の幅方向の両端縁から下方に延びる一対の側壁部、前記一対の側壁部から内側に張り出した一対のフランジ部、および、前記一対のフランジ部の間に形成された開口部を備える、搬送レールと、
    前記搬送レールから前記開口部を介して垂直方向に吊下げられ、前記搬送レール上を前記搬送方向に沿って走行するための請求項6から8のいずれか一項に記載の搬送体と、
    を備え、
    前記搬送レールの少なくとも一部には、弧状にカーブした湾曲部位が形成され、前記搬送体が前記湾曲部位を走行することを特徴とする搬送装置。
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