JP5003425B2 - 回転子及びその製造方法、回転電機、圧縮機 - Google Patents

回転子及びその製造方法、回転電機、圧縮機 Download PDF

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Description

本発明は、回転軸に略垂直な面に沿って拡がるギャップを介して電機子と対向する回転子及びそれを適用したアキシャルギャップ型回転電機等に関する。
アキシャルギャップ型回転電機は、回転軸方向で対向する回転子と電機子とを備えており、薄型化し易くまた、磁極面積を大きくすることでトルク密度を向上できるという利点を有している。
このようなアキシャルギャップ型回転電機では、回転軸方向に沿ってスラスト力が発生する。そこで、例えば2つの回転子の間に1つの電機子を配設することで、回転電機に生じるスラスト力を打消し合うことができる。これらの中でも、2つの電機子(固定子)の間に1つの回転子(回転子)を配設する回転電機が、軸を短くでき、風損(回転損失)を低減できるという観点で好ましい。
上述の技術を開示する先行技術としては例えば、特許文献1が挙げられる。特許文献1では、磁石の両側にそれぞれ径方向に積層された珪素鋼板で形成されるロータコアを配し、2つの当該ロータコアが磁石を挟んで固定する。さらにこれを補強部材で囲むことで形状を保持する構成が開示されている。ロータコアを径方向に積層された積層珪素鋼板で形成することにより、任意の形状に形成可能となりかつ、渦電流損の低減を図れる。
特開2005−094955号公報
しかしながら、異なる形状に打抜かれて積層形成された電磁鋼板をもってロータコアを形成する場合、電磁鋼板の延展する面に非平行な面は階段状を呈する。したがって、これを補強部材で囲んだ場合には、当該非平行な面と補強部材との間に三角形状の隙間(クリアランス)が生じる。このクリアランスによりエアギャップが等価的に拡大されることになるので磁気抵抗が増加し、ひいては銅損が増大する要因となる。
本発明は、上記課題に鑑み、電磁鋼板の延展する面に非平行な面の周囲に生じるクリアランスを低減する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、第1の発明は、所定の軸(Q)を法線とする面内で電機子(20,30)と対向する回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、前記回転子は、前記軸を中心とする円の径方向に積層された複数の鋼板(202)を有するロータコアの複数(200,200a,200b,200c,200e)とを備え、いずれの前記ロータコアについても前記鋼板が積層された積層方向の延長上に前記軸が位置し、前記鋼板は前記軸に近い方に現れる第1主面(204)と、前記軸から遠い方に現れる第2主面(206)とを呈し、前記ロータコアは、一の前記鋼板の前記第1主面の面積が、他の前記鋼板の前記第1主面の面積よりも小さい第1領域(212)を有し、前記第1領域においては前記一の鋼板の前記第1主面の第1辺縁(208)が前記他の鋼板へと向かって湾曲している、回転子である。
第2の発明は、第1の発明であって、前記第1領域(212)は前記軸(Q)に沿った方向からの平面視で略台形状を呈する第1台形体を有し、前記第1台形体の第1上底に相当する位置に配設される前記鋼板(202)が前記軸に最も近く、前記第1台形体の前記第1上底の長さ(Lt1)を第1下底の長さ(Lb1)よりも短く採ると、前記第1辺縁(208)は前記第1上底から前記第1下底へと向かって湾曲している。
第3の発明は、第1又は第2の発明であって、前記ロータコア(200,200a,200c,200d,200e)は、一の前記鋼板(202)の前記第1主面(204)の面積が、他の前記鋼板の前記第1主面の面積よりも大きい第2領域(214)を有し、前記第2領域においては前記他の鋼板の前記第2主面(206)の第2辺縁(210)が前記一の鋼板へと向かって湾曲している。
第4の発明は、第3の発明であって、前記第2領域(214)は前記平面視で略台形状を呈する第2台形体を有し、前記第2台形体の第2上底に相当する位置に配設される一の前記鋼板(202)が前記軸(Q)に最も遠く、前記第2台形体の前記第2上底の長さ(Lt2)を第2下底の長さ(Lb2)よりも短く採ると、前記第1下底の長さ(Lb1)と前記第2下底の長さとは略等しく、前記第2領域に配設される前記鋼板の前記第2辺縁(214)は前記第2上底から前記第2下底へと向かって湾曲し、前記ロータコア(200,200a,200e)は前記第1下底と前記第2下底とを接合して形成される。
第5の発明は、第3又は第4の発明であって、前記ロータコア(200,200a,200e)は、前記第1領域(212)の前記軸(Q)から最も遠い位置に配設される前記鋼板(202)の前記第2主面(206)と前記第2領域(214)の前記軸に最も近い位置に配設される前記鋼板の前記第1主面(204)とを接合して形成され、前記平面視では、前記軸を焦点とする略アーチ状を呈し、前記第2領域では前記鋼板の前記第2主面の辺縁(214)が前記第1領域へと向かって湾曲している。
第6の発明は、第3又は第4の発明であって、前記第1領域(212)の前記軸(Q)から最も遠い位置に配設される前記鋼板(202)の前記第2主面(206)と前記第2領域(214)の前記軸に最も近い位置に配設される前記鋼板の前記第1主面(204)とは、前記平面視で略方形状を呈する第3領域(216)を介して接合し前記ロータコア(200e)を形成する。
第7の発明は、第1ないし第6のいずれかの発明であって、前記軸(Q)に最も近い一の前記鋼板(202)の、前記軸と平行な方向及び前記鋼板が積層される方向のいずれにも直交する第1方向の長さ(Ln)は、前記軸(Q)から最も遠い他の前記鋼板の、前記第1方向の長さ(Lf)よりも短い。
第8の発明は、第1ないし第6のいずれかの発明であって、前記軸(Q)に最も近い一の前記鋼板(202)の、前記軸と平行な方向及び前記鋼板が積層される方向のいずれにも直交する第1方向の長さ(Ln)と、前記軸から最も遠い他の前記鋼板の、前記第1方向の長さ(Lf)とは略等しい。
第9の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記鋼板(202)は、隣接する前記鋼板とカシメ(402)により接合される。
第10の発明は、第1ないし第9のいずれかの発明であって、前記回転子は、前記軸(Q)の一方側で開口して前記ロータコア(200,200a,200b,200e)が填る凹部(304)を有する平板状の板状部材(302)の複数を含むロータコア保持部材(300)を更に備え、前記凹部を規定する位置での前記板状部材の第3辺縁(306)は、前記一方側から前記他方側へと向かって湾曲している。
第11の発明は、第1ないし第10のいずれかの発明であって、前記鋼板(202)及び/又は前記板状部材(302)は、熱可溶性接着剤(404)により被膜されている。
第12の発明は、第11の発明であって、前記鋼板(202)及び/又は前記板状部材(302)の破断面は、絶縁材料により被膜されている。
第13の発明は、第10ないし第12のいずれかの発明であって、前記ロータコア(200,200a,200b,200e)は前記第1台形体の上底を前記軸(Q)に向けて前記凹部(304)に配設され、かつ前記第1台形体の上底及び下底に挟まれる側縁部(216)と前記凹部との間に生じる隙間が、前記第1台形体の上底と前記凹部との間に生じる隙間よりも小さく配設される。
第14の発明は、第1ないし第13のいずれかの発明であって、前記軸(Q)周りで環状に複数配置され、前記電機子(20,30)に対向する磁極面(102a)を有する磁石(100a,100b,100c)を更に備え、前記ロータコア(200a,200b,200c,200e)は、前記磁極面の前記電機子側を覆う。
第15の発明は、第14の発明であって、前記磁石は前記磁極面(102c)を一対で有し、前記鋼板(202)は、前記一対の前記磁極面上に配設される一対の被覆部位(218c)と、前記一対の前記磁極面のいずれにも非平行な面(104c)において、前記一対の前記被覆部位同士を接続する第1接続部(220c)を有し、前記一対の前記被覆部位と前記第1接続部とは一体に形成されている。
第16の発明は、第15の発明であって、前記第1接続部(220c)は前記鋼板(202)を積層した状態で、前記径方向に延在し、前記磁石(100c)の面のうち、前記軸(Q)から見て外周側の面(106c)は露出する。
第17の発明は、第16の発明であって、一の前記磁石(100c)が有する前記磁極面は、隣接する2つの前記被覆部位(218c)によって略半分ずつ覆われている。
第18の発明は、第17の発明であって、前記鋼板(202)は、隣接する前記磁石(100c)が前記軸(Q)の一方側に有する前記磁極面(102c)のそれぞれを覆う2つの前記被覆部位(218c)を有し、前記2つの前記被覆部位同士は薄肉部(222c)によって接続され、前記2つの前記被覆部位と前記薄肉部とは一体形成されている。
第19の発明は、第18の発明であって、前記鋼板(202)は、2つの前記薄肉部(222c)同士を接続する第2接続部(224c)を更に有し、前記被覆部位(218c)、前記第1接続部(220c)、前記薄肉部及び前記第2接続部は一体に形成されている。
第20の発明は、第1ないし第19のいずれかの発明に係る回転子(10,10a)の製造方法であって、前記ロータコア(200,200a,200c)は前記凹部(304)内で、前記軸(Q)に向かって押し付けながら固着する。
第21の発明は、第1ないし第19のいずれかの発明に係る回転子(10,10a,10b,10c,10e)と、前記電機子(20,30)のうち少なくとも1つとを備える、回転電機(40,40b)である。
第22の発明は、第21の発明に係る回転電機(40,40b)を搭載する、圧縮機(50)である。
第1の発明によれば、打抜きによるダレ(辺縁)が、ロータコアとロータコア保持部材又は、隣接するロータコア同士の間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
第2の発明によれば、打抜きによるダレ(辺縁)がロータコアとロータコア保持部材又は、隣接するロータコア同士の間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
第3の発明によれば、打抜きによるダレ(辺縁)が、ロータコアとロータコア保持部材又は、隣接するロータコア同士の間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
第4の発明によれば、打抜きによるダレ(辺縁)が、ロータコアをロータコア保持部材に配設する際に位置決めが容易になる。
第5の発明によれば、軸の周りに環状に複数配置したときにロータコアの外縁が円を描くように第2領域を形成することにより、磁極面を広く確保できる。
第6の発明によれば、ロータコアをロータコア保持部材に配設する際に位置決めが容易になる。
第7の発明によれば、ロータコアを金型内積層技術を用いて製造するのが容易である。
第8の発明によれば、1のティースを打ち抜き終わってから次のティースのうち抜きを行うまでの間に、金型を動かす必要がない(動かす量が少ない)ため、ロータコアを連続して製造し易い。
第9の発明によれば、鋼板の積層状態を強固に保持できる。
第10の発明によれば、ロータコアを嵌合し易い。
第11の発明によれば、鋼板及び/又は板状部材の積層状態を強固かつ簡単に保持できる。
第12の発明によれば、鋼板及び/又は板状部材の厚みがクリアランスの幅と同程度であるとき、鋼板と凹部の破断面との間の渦電流の導通を防ぎ、渦電流損を低減できる。
第13の発明によれば、最も磁束が多く流れる部位の磁気抵抗を低減できる。
第14の発明によれば、回転子を界磁子として機能させつつも、電機子が発生する磁界が磁石に及ぼす減磁を、ロータコアによって低減することができる。
第15の発明によれば、ロータコアにおいて鋼板が積層されることで被覆部位が磁極面を覆いつつ、磁石の移動又は脱落を防止できる。
第16の発明によれば、磁束の流れを妨げることなく磁石の移動を防止できる。
第17の発明によれば、複数のロータコア同士を磁石で連結できる。
第18の発明によれば、薄肉部を磁気障壁として機能させつつ、複数のロータコア同士を磁石で連結できる。
第19の発明によれば、第2接続部によっていわゆるq軸インダクタンスを高め、リラクタンストルクの利用に資する。
第20の発明によれば、複数の磁石及びロータコアと凹部とのクリアランスを均一に縮小できる。
第21の発明によれば、回転電機の出力が高まる。
第22の発明によれば、小型で高トルクの回転電機を採用するので、冷媒を圧縮する際の損失が小さい。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図1を初めとする以下の図には、本発明に関係する要素のみを示す。
〈第1実施形態〉
図1は本発明の第1実施形態に係る回転子10を例示する斜視図であり、構成を明瞭にするためにロータコア200の一部を軸Qに沿って分離して示している。図2は軸Q方向から見た回転子10の平面図及びその部分拡大図である。図1に示した回転子10は、例えばSRM(Switched Reluctance Motor;スイッチドリラクタンスモータ)に適用される。本実施形態の回転子10は、所定の軸Qを法線とする面内で電機子(図示省略)と対向する。
回転子10は、ロータコア200の複数と、ロータコア保持部材300とを備えている。ロータコア200の各々は、軸Qを中心とする円の径方向に積層された複数の鋼板202を有する。ロータコア保持部材300は軸Qの一方側で開口する凹部304を有する。凹部304にはロータコア200が填る。
ロータコア保持部材300は例えば、図1に示す如く、平板状の板状部材302の複数を軸Qに沿って積層して形成される。凹部304を規定する位置での板状部材302の辺縁(課題を解決するための手段における「第3辺縁」に相当)306は、当該一方側から当該他方側へと向かって湾曲している。凹部304は貫通していても良い。あるいは貫通せずに凹部304を所定の深さで形成することにより、ロータコア保持部材300の強度が増すとともにロータコア200の嵌合深さを規定できる。
なお、ロータコア保持部材300は、必ずしも複数の板状部材302を軸Q方向に積層して形成される必要はなく、圧粉鉄心により一体に形成されていても良い。また、回転子10に対して軸Q方向の片側にのみ電機子が配設される場合には、板状部材302として磁性体板を採用しても良い。回転子10に対して軸Q方向の両側に電機子が配設される場合には、板状部材302として非磁性体板が採用される。
それぞれのロータコア200は、いずれについても鋼板202が積層された積層方向の延長上に軸Qが位置している。換言すれば、複数の鋼板202は径方向に略沿って積層されている。ただし、鋼板202が積層された積層方向の延長上に軸Qが位置していることは必須ではなく、若干ずれていても良い。
図2を参照して、各鋼板202は軸Qに近い方に現れる第1主面204と、軸Qから遠い方に現れる第2主面206とを呈している。複数の鋼板202を積層して形成されたロータコア200は、一の鋼板202の第1主面204の面積が、他の鋼板202の第1主面204の面積よりも小さい第1領域212を有している。第1領域212においては一の鋼板202の第1主面204の第1辺縁208が他の鋼板202へと向かって湾曲している。
具体例を挙げれば、図2に示す如く、軸Qに最も近い位置に配設される鋼板202から数えて第n番目に配設される鋼板202の第1主面204の面積をSnとし、第n+1番目に配設される鋼板202の第1主面204の面積をSn+1とすると、ロータコア200はSn<Sn+1を満たす第1領域212を有している。第1領域212においては、第n番目の鋼板202の第1主面204の第1辺縁208が第n+1番目の鋼板202へと向かって湾曲している。
ロータコア200は鋼板202をパンチ及びダイを用いてプレスにより打抜き、これを積層して形成される。よって、打抜かれた鋼板202の辺縁の湾曲は、鋼板202を打抜いたときのダレにより形成される。
図2に示す如く、第1領域212は軸Qに沿った方向からの平面視で略台形状を呈する台形体(以下、第1領域と同じ符号212を用いて「第1台形体212」と称する)を有している。第1台形体212の上底(以下、「第1上底」と称する)に相当する位置に配設される一の鋼板202が軸Qに最も近く、第1上底の長さLt1を第1台形体212の下底(以下、「第1下底」と称する)の長さLb1よりも短く採ると、第1辺縁208は第1上底から第1下底へと向かって湾曲している。
さらにロータコア200は、軸Qを中心として第1台形体212よりも外側に、一の鋼板202の第1主面204の面積が、外側に隣接する他の鋼板202の第1主面204の面積よりも大きい第2領域214を有している。第2領域214においては当該他の鋼板202の第2主面206の第2辺縁210が当該一の鋼板202へと向かって湾曲している。
図2に示す如く、第2領域214は平面視で略台形状を呈する第2台形体(以下、第2領域と同じ符号214を用いて「第2台形体214」と称する)を有している。第2台形体214の上底(以下、「第2上底」と称する)に相当する位置に配設される一の鋼板202が軸Qに最も遠い。第2上底の長さLt2を第2台形体214の下底(以下、「第2下底」と称する)の長さLb2よりも短く採ると、第1下底の長さLb1と第2下底の長さLb2とは略等しく、第2辺縁210は第2上底から第2下底へと向かって湾曲している。そして、ロータコア200は、第1下底と第2下底とを接合して形成される。
なお、第2領域214は必ずしも略台形状を呈している必要はなく、略弓形(円弧と弦とで囲まれる形)を呈する弓形体(図示省略)を有していても良い。つまり、ロータコア200の外形の平面視では、軸Qを中心とする略円弧状を呈している。これにより、電機子と対向するロータコア200の面積を最大にとることができる。この湾曲は、ロータコア200を構成する鋼板1枚1枚を円弧状に変形させるのではなく、鋼板の打抜き幅を変化させることにより実現する。その場合、第1下底の長さLb1と当該弓形体の弦に相当する位置に配設される鋼板202の平面視での長さとは略等しく、ロータコア200は、第1下底と当該弦とを接合して形成される。
そして、第2台形体214では鋼板202の第2主面206の第2辺縁(214)が第1台形体212へと向かって湾曲している。なお、第2台形体214の辺縁もまた、第1台形体212の辺縁と同様に、第1主面204の第1辺縁208が第2辺縁210側へと向かって湾曲していても良い。
さらに、軸Qに最も近い一の鋼板202の、軸Qと平行な方向及び鋼板202が積層される方向のいずれにも直交する方向(第1方向)の長さLnと、軸Qから最も遠い他の鋼板202の、第1方向の長さLfとは略等しい。ロータコア200を形成する全ての鋼板202の辺縁が同一方向に湾曲している場合、両長さLn,Lfを略等しくすることによって、ロータコア200を金型内積層技術を用いて製造する際に、パンチ及びダイの幅を漸次変化させながら複数のロータコア200を連続して製造し易い。
なお、長さLnと長さLfとの差は、軸Qに最も近い一に配設される鋼板202の第1方向の長さLnと軸Qから2番目に近い位置に配設される鋼板202の第1方向の長さとの差以内であることが、パンチ及びダイの幅の変化を制御する点で望ましい。又は軸Qから最も遠い位置に配設される鋼板202の第1方向の長さLfと軸Qから2番目に遠い位置に配設される鋼板202の第1方向の長さとの差以内であることが、パンチ及びダイの幅の変化を制御する点で望ましい。
鋼板202は、隣接する鋼板202とカシメ402により接合される。具体的には、鋼板202は、隣接する鋼板202の一面側に凸部401を形成する。このとき、鋼板202の他面側で凸部401と対応する位置には凹部403が形成される。鋼板202を積層してロータコア200を形成する際に、一の鋼板202が有する凸部401を隣接する他の鋼板202が有する凹部403に圧入することによって鋼板202の積層状態を強固に保持する。このとき、凸部401及び凹部403を所定の位置に形成することにより、鋼板202同士の位置決めを容易にできる。
また、図2の部分拡大図に示す如く、板状部材302及び/又は鋼板202はそれぞれが熱可溶性接着剤404により被膜されていても良い。これにより板状部材302同士及び/又は鋼板202同士を容易に接合できる。ここで、鋼板の表面を予め熱可溶性接着剤404でコーティングしておくことで、打抜き積層した後に加熱すれば、積層間が接着され、強固に固定される。また、打抜いた後、破断面をコーティングすれば、板状部材との間の電流の導通がなくなるため、渦電流損が低減される。
図3はロータコア200を凹部304に嵌合した場合に得られる平面図及びその部分拡大図である。なお、部分拡大図においては、理解を容易にするために、鋼板202を点線で、第1台形体212を一点鎖線で、それぞれ描いている。凹部304の平面形状は、ロータコア200の平面形状と略同形状に形成されている。図3に示す如く、ロータコア200は第1上底を軸Qに向けて凹部304に配設され、かつ第1上底及び第1下底に挟まれる側縁部216と凹部304との間に生じる隙間は、第1上底と凹部304との間に生じる隙間よりも小さい。具体的には、回転子10を製造する際に、ロータコア200を凹部304内で、軸Qに向かって押し付けながら配設し、第1上底と凹部304とを当接させることなく、凹部304を規定する辺縁306のうち側縁部216側と側縁部216とを接触させ、ロータコア200を凹部304に固着する。
凹部304を規定する辺縁306のうち第1上底と対向する領域は、第1上底よりも軸Q側に位置している。これにより、ロータコア200は凹部304に対して主に側縁部216が密に固着されることになる。このように製造することで、環状に複数配置されたロータコア200同士を比較したときに、凹部304とのクリアランスを均一に縮小できる。
なお、通常、鋼板を打抜いて積層する場合、同一形状を打抜いていたため、プレスの打抜き方向は、任意とするか又は、他の構造体との関係で決定していた。しかし、幅を漸次大きく、又は漸次小さくしながら打抜く技術が開発され、それをロータコアに適用した場合、プレスの打抜き方向を特定の方向に規定することで、外径の傾斜と、打抜きによるダレを略平行にすることができる。そのため、嵌合する構造体と嵌合される構造体との間の隙間を小さくするという効果を奏する。さらには、嵌合強度を増し、また、隙間が小さいことにより嵌合時にロータコアが変形することも防止できる。
〈回転電機への適用〉
図4はSRMである回転電機40の分解斜視図であり、各構成要素を軸Qに沿って分離して示している。回転電機40は、回転子10と電機子(固定子)20とを備えており、両者は軸Q方向で所定の空隙を介して対向している。
電機子20は、ティース22、ヨーク24及び電機子巻線26を有している。ヨーク24には、回転子10と対向する側の面内にティース22が嵌合する凹部が環状に複数配置されており、当該凹部のそれぞれにティース22が嵌合し、電機子巻線26が巻回される芯として機能する。なお、本願で特に断りのない限り、電機子巻線は、これを構成する導線の1本1本を指すのではなく、導線が一纏まりに巻回された態様を指す。これは図面においても同様であり、巻始め及び巻終わりの引出線、及びそれらの結線も図面においては省略している。
ティース22のヨーク24に嵌合していない側が所定の空隙を介して回転子10と対向している。図4においてはロータコア保持部材300が板状部材202で形成されており、凹部304が有底である場合を想定し、回転子10のロータコア保持部材300とは反対側にのみ電機子20を配設した場合を例示している。凹部304はロータコア200を貫通していても良い。ただし、電機子を回転子10の両側に配設する場合、ロータコア保持部材300を非磁性体とする、例えば上述のように樹脂の射出成型や、アルミダイカスト、ステンレスの打抜きなどにより、非磁性材料で形成することができる。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように、本実施形態の態様によれば、鋼板202を予め定められた形状に打抜き、これを積層してロータコア200を形成することにより、打抜きによるダレが、ロータコア200とロータコア保持部材300との間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
また、ロータコア200を構成する各鋼板202の辺縁は、第1台形体212においては第1上底から第1下底へと向かって湾曲しているので、ロータコア200とロータコア保持部材300との間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
また、ロータコア200を構成する各鋼板202の辺縁は、第2台形体214においては第2上底から第2下底へと向かって湾曲しているので、ロータコア200とロータコア保持部材300との間に生じるクリアランスを縮小し、磁気抵抗が低減される。
また、ロータコア200は第1下底と第2下底とを接合して形成するので、ロータコア保持部材300に配設する際に位置決めが容易になる。
また、軸Qの周りに環状に複数配置したときにロータコア200の外縁が軸Qを焦点とする円を描くように第2台形体214を形成することにより、磁極面を広く確保できる。
また、軸Qに最も近い一の鋼板202の第1方向の長さLnと、軸Qから最も遠い他の鋼板202の第1方向の長さLfとを略等しくすることにより、ロータコア200を金型内積層技術を用いて製造する際に連続して製造し易い。
また、隣接する鋼板202同士をカシメ402により接合すれば、鋼板202の積層状態を強固に保持できる。
また、ロータコア保持部材300の凹部304を規定する辺縁306が、ロータコア200の嵌合方向に沿って湾曲しているので、ロータコア200を嵌合し易い。
また、鋼板202及び/又は板状部材302を熱可溶性接着剤404により被膜すれば、積層状態を強固かつ簡単に保持できる。
また、ロータコア200をロータコア保持部材300に配設する際に、第1上底及び第1下底に挟まれる側縁部216と凹部304との間に生じる隙間が、第1上底と凹部304との間に生じる隙間よりも小さく配設されるので、最も磁束が流れ易い部位の磁気抵抗を低減できる。
このとき、ロータコア200を凹部304内で、軸Qに向かって押し付けながら固着することにより、最も磁束が流れ易い部位の磁気抵抗を低減できるとともに、複数のロータコア200と凹部304とのクリアランスを均一に縮小できる。
また、回転子10を回転電機40に適用することにより、その出力を高めることができる。
〈第2実施形態〉
上記第1実施形態では、主としてSRMに適用される回転子10、すなわち磁石を適用しない回転子について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは、本発明の第2実施形態として、上記第1実施形態で示した回転子10が磁石を有する場合について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態において特に断りのない限り、上記第1実施形態で示した要素と同様の機能を有する要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図5は第2実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの回転子10aを例示する斜視図であり、この回転子10aは、軸Q方向の両側で所定の空隙を介して電機子(図示省略)と対向する、いわゆるダブルステータ型のアキシャルギャップ型モータを構成する。なお、構成を明瞭にするためにロータコア200aの一部を軸Qに沿って分離して示している。
図5に示す如く本実施形態の回転子10aは、ロータコア200aと、非磁性体からなるロータコア保持部材300と、軸Q周りで環状に複数配置され、電機子に対向する磁極面102aを有する磁石100aを備えており、ロータコア200aは、磁極面102の電機子側、すなわち軸Q方向に呈する側を覆っている。
具体的には磁石100aは、軸Q方向からの平面視で上記第1実施形態のロータコア200と略同形状に形成され、かつ軸Qを法線とする面に略沿って互いに対向する磁極面102aを呈している。ロータコア200aは、上記第1実施形態のロータコア200と略同形状に形成され、磁極面102aに重ね合わされる。こうして重ね合わされた磁石100a及びロータコア200aは、ロータコア保持部材300を貫通する凹部304(図1、図3参照)に填った状態で回転子10aを構成する。なお、ロータコア保持部材300の凹部304内に、ロータコア200a、磁石100a、ロータコア200aの順に嵌め込んでも良い。なお、ロータコア200a、磁石100aは同一形状をしているが、例えば磁石100aよりロータコア200aを大きくし、凹部304に段差を設けることで、ロータコア200aの位置決めが可能となる。
〈第2実施形態の変形例〉
図6は第2実施形態の変形を例示する斜視図である。なお、構成を明瞭にするためにロータコア200aの一部を軸Qに沿って分離して示している。図6に示す如く回転子10aは、ロータコア保持部材300に凹部308を更に有し、第2凹部308に填る磁性体400aを有していても良い。第2凹部308は、環状に複数配置される磁石100a同士の間、すなわち隣接する第1凹部304同士の間において径方向に略沿って形成される。この第2凹部308内に磁性体400aが填った状態で回転子10aを構成する。
磁性体400aはいわゆるq軸インダクタンスを高めるのに寄与し、リラクタンストルクを利用するモータに資する回転子10aを得ることができる。なお、磁性体400aは、圧粉磁心、積層鋼板等、任意の磁性材料を用いることができる。
〈第2実施形態の効果〉
以上のように、ロータコア200aをロータコア保持部材300内部に、隙間なく嵌合することができ、脱落しないよう十分な強度を保ちつつ、応力集中によるロータコアの変形を防止できる。また、2つのロータコア200aの間に磁石100aを配設して電機子(図示省略)に適用することにより、回転子10aを界磁子として機能させつつも、電機子が発生する磁石に及ぼす減磁を、ロータコア200aによって低減することができる。
〈第3実施形態〉
上記第1及び第2実施形態では、ロータコア200,200aが第1台形体212及び第2台形体214を有している態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは本発明の第3実施形態として、ロータコアが第1台形体212のみを有している態様について図面を参照しながら説明する。
図7は本発明の第3実施形態に係る回転子10bが適用された回転電機40bを例示する分解斜視図である。なお、構成を明瞭にするために軸Q方向に沿って各構成要素を分離して示している。また、ロータコア保持部材300bによって隠されているロータコア200bを一部露出させている。図8は図7の部分拡大図であり、図9はロータコア200bの平面図である。
回転電機40bは、回転子10bを中心として軸Q方向の両側にそれぞれ電機子20,30が配設されている。電機子20は上記第2実施形態と同様、ティース22のヨーク24に嵌合していない側を回転子10bに向けて配設されている。電機子30は電機子20と同様に、ティース32、ヨーク34及び電機子巻線36を有しており、ティース32のヨーク34に嵌合していない側を回転子10bに向けて配設されている。
回転子10bは例えば、磁石100b、磁石100bの磁極面102bを覆うロータコア200b、ロータコア保持部材300b及び磁性体400bを備えている。ロータ保持部材300bは軸Qを法線とする面内で軸Qから離れて略円形に形成される外縁体310bと、当該面内で軸Qから離れ、かつ外縁体310bよりも軸Q寄りで略円形に形成される内縁体312bと、外縁体310bと内縁体312bとを予め定められた位置で径方向に略沿って接続する複数の接続体314bとを有している。
磁性体400bは電磁鋼板を略径方向に積層して略長方体に形成されている。これにより、磁性体400b内の磁束の流れを、軸Q方向と、円周方向に、流れ易くすることができる。
磁石100b及びロータコア200bと、磁性体400bとはともに、外縁体310bと内縁体312bとの間の領域で交互に配置される。接続体314bは、交互に配置されるロータコア200b及び磁性体400bの間で、外縁体310bと内縁体312bとを接続する。
換言すれば、ロータコア保持部材300bは車輪状に形成されていると把握できる。すなわち外縁体310bが車輪のリムに、内縁体312bがボスに、接続体314bがスポークにそれぞれ相当する。スポークは交互に間隔を異ならせて接続されており、リムとボスと2つのスポークとで囲まれる領域に、磁石100b及びロータコア200bと磁性体400bとが交互に配設されている。もちろん、外縁体310bと内縁体312bとは円形である必要はなく、多角形であっても良い。
ロータコア200bは、軸Qに最も近い一の鋼板202の、軸Qと平行な方向及び鋼板202が積層される方向のいずれにも直交する第1方向の長さLnが、軸Qから最も遠い他の鋼板202の、第1方向の長さLfよりも短い。すなわちロータコア200bは上記第1及び第2実施形態で示したロータコア200,200aのうち、第1台形体212のみで形成されている。磁石100bもまた、軸Qからの平面視でロータコア200bと同様の形状に形成されている。このようなロータコア200bは、鋼板202を一方向にのみ打抜き、順次積層することにより製造可能である。なお、図8及び図9には、鋼板202の打抜き方向を矢印で図示してある。また、図8においては、図7で示したロータコア保持部材300bを省略している。
〈第3実施形態の効果〉
以上のように、ロータコア200bをロータコア保持部材300b内部に、隙間なく嵌合することができ、脱落しないよう十分な強度を保ちつつ、応力集中によるロータコアの変形を防止できる。また、ロータコア200bを構成する鋼板202の第1方向の長さが、軸Qに最も近い位置では長さLnであり、軸Qから最も遠い位置では長さLf(<Ln)であるとすると、ロータコア200bを金型内積層技術を用いて製造するのが容易である。
〈第4実施形態〉
上記第1ないし第3実施形態では、一の磁極面102a,102b全体が一のロータコア200a,200bによってのみ覆われている態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは本発明の第4実施形態として、複数のロータコアが協働して一の磁極面を覆う態様について図面を参照しながら説明する。
図10は磁石100cを保持する一のロータコア200cを例示する図であり、図11はそのロータコア200c及び磁石100cを複数連結させた回転子10cを示す図である。図10に示す如く、磁石100cは軸Q方向で対向する磁極面102cを一対で有している。
鋼板202は、一対の磁極面102c上に配設される一対の被覆部位218cと、一対の磁極面102cのいずれにも非平行な面104cにおいて一対の被覆部位218c同士を接続する第1接続部220cを有し、一対の被覆部位218cと第1接続部220cとは一体に形成されている。
具体的には、第1接続部220cは鋼板202を積層した状態で、軸Qを中心とする径方向に延在し、磁石100cの面のうち、軸Qから見て外周側の面106cは露出する。より具体的には、一の磁石100cが有する磁極面102cは、隣接する被覆部位218cによって略半分ずつ覆われている。換言すれば、一の被覆部位218cは磁極面102cの略半分を覆っている。なお、図10においては一の被覆部位218cの周方向の端縁が、磁極面102cの周方向長さを2等分するようにして形成されているが、他の形態であっても良い。
また、鋼板202は、隣接する一対の磁石100cが軸Qの一方側に有する磁極面102cのそれぞれを覆う2つの被覆部位218cを有している。当該2つの被覆部位218c同士は薄肉部222cによって接続され、当該2つの被覆部位218cと薄肉部222cとは一体形成されている。さらに、鋼板202は、2つの薄肉部222c同士を接続する第2接続部224cを有し、被覆部位218c、第1接続部220c、薄肉部222c及び第2接続部224cは一体形成されている。第1接続部220cは、必ずしも上下連続している必要は無く、被覆部位218cの延長として存在しても良い。
鋼板202の具体的な形状についてはまず、2つの磁石100cが隣接して配置されている場合を例に考える。鋼板202は、鋼板202が延在する領域内で、当該隣接する2つの磁石100cのそれぞれが有する一対(計4つ)の磁極面102cに対して、両磁石100cの間の中間領域を起点として径方向及び軸Q方向のいずれにも直交する方向へと向けて、磁石100cの中央近傍まで延在する4つの被覆部位218cを有している。
一の磁石100cが有する一の磁極面102cを覆う被覆部位218cと、当該一の磁極面102cと軸Q方向で対向する他の磁極面102cを覆う被覆部位218cとは、磁極面102c及び面106cのいずれにも非平行な面104c側で第1接続部220cを介して接続されている(これらの二つの被覆部位218cと第1接続部220cとを纏めて「一の被覆体」と称する)。同様に他の磁石100cが有する一の磁極面102cを覆う被覆部位218cと、当該一の磁極面102cと対向する他の磁極面102cを覆う被覆部位218cとは、当該一の磁石100cの面104cと対向する当該他の磁石100cの面104c側で第1接続部220cを介して接続されている(これらの二つの被覆部位218cと第1接続部220cとを纏めて「他の被覆体」と称する)。
したがって、一の被覆体と他の被覆体とはそれぞれ横U字型に、かつ互いに背きつつ配置されている。これらの第1接続部220c同士を所定距離で離しつつ、薄肉部222cで略周方向に接続する。具体的には、薄肉部222cは、軸Qの一方側に配置された被覆部位218c同士を延長した位置、及び、軸Qの他方側に配置された被覆部位218c同士を延長した位置にある。これらの薄肉部222cの略中央部同士を第2接続部224cで接続する。つまり、第1接続部220cと第2接続部224cとの間には空隙が形成される。
このように、一対の第1接続部220c、4つの被覆部位218c、第2接続部224cを有する板状部材202を積層してロータコア200cを形成する。このとき、第2接続部224cが積層された部位は、上記第2及び第3実施形態で示した磁性体400a,400bと同様に、q軸インダクタンスを高める機能する磁性体400cとして把握される。なお、図10に示す如く、ロータコア200cの径方向端部近傍に配設される鋼板202の第1接続部220cを磁石100cへと向かって漸次幅広に形成しても良い。第1接続部220cが漸次幅広となることに対応して、磁石100cの角部を面取り加工すれば、磁石100cが径方向に移動することを抑制できる。
上述のように形成されたロータコア200c及び磁石100cを連結して図11に示すような回転子10cを形成することにより、保持部材を用いることなく、回転子を界磁子としても機能させることができる。ただし、ロータコア200cの内周部には、非磁性体のボスまたはそれと同等の機能をするものが必要である。これについては後述する。ロータコア200cを構成する鋼板202のそれぞれは上述の通り、辺縁部が湾曲しているので(図9等参照)、隣接するロータコア200cの鋼板202の辺縁同士が干渉して空隙が生じることを回避又は抑制できる。これにより、ロータコア200cの磁気抵抗を小さくすることが可能である。
〈第4実施形態の変形例〉
図12ないし図15はそれぞれ第4実施形態の変形例を例示する図であり、図12は回転子を、図13ないし図15はそれぞれロータコアを示している。
ロータコア200cは図12に示す如く、軸Qに最も近い位置に配設される鋼板202よりも更に軸Q側に非磁性体からなる円環部材402を配設しても良い。円環部材402を配設することにより、連結するロータコア200c同士を強固に保持できる。また、円環部材402をロータコア200cが延在する面から軸Q方向に突出させれば、回転電機に採用した場合にエアギャップを確実に確保できる。なお、円環部材402は、ロータコア200cの内周部に密着するべく略正八角形のボス部を有する。
また、ロータコア200cを形成する各鋼板202同士を強固に保持する場合、上記第1実施形態で示したカシメ402は、図13に示す如く、第2接続部224cの中央部に1箇所に設けることが望ましい。また、カシメ402を2箇所設ける場合には、図14に示す如く、第2接続部224cの両端付近を中央部よりも太く形成し、中央部よりも太く形成された両端付近の中央部にそれぞれ設けることが望ましい。いずれの場合も、カシメ402を形成することによる鋼板202の内部に歪みが発生して磁気特性が低下することを回避又は抑制できるからである。
また、磁石100cの移動や脱落を目的として、図15に示す如く、軸Qに最も近い位置に配設される鋼板202の第1主面204と、軸Qから最も遠い位置に配設される鋼板202の第2主面206とにそれぞれ保持板410,412を配設するようにしても良い。保持板410,412は、非磁性体の金属が望ましいが、容易に飽和して磁束が漏れない程度の薄さであれば、磁性体の鋼板であっても良い。
〈第4実施形態の効果〉
以上のように、隣接するロータコア200cの鋼板202の辺縁同士が干渉して空隙が生じることを回避又は抑制できる。これにより、ロータコア200cの磁気抵抗を小さくすることが可能である。また、磁石100cは磁極面102cを一対で有し、鋼板202は磁極面102c上に配設される一対の被覆部位218cと、当該一対の磁極面102cのいずれにも非平行な面104cにおいて一対の被覆部位218c同士を接続する第1接続部220cを有し、一対の被覆部位218cと第1接続部220cとが一体に形成されているので、ロータコア200cにおいて鋼板202が積層されることで被覆部位218cが磁極面102cを覆いつつ、磁石100cの移動又は脱落を防止できる。
また、第1接続部220cは鋼板202を積層した状態で径方向に延在し、磁石100cの面のうち、径方向を法線とする面104cは露出するので、磁束の流れを妨げることなく磁石100cの移動を防止できる。
また、一の磁石100cが有する磁極面102cは、隣接する2つの被覆部位218cによって略半分ずつ覆われているので、複数のロータコア200c同士を磁石100cで連結できる。
また、鋼板202は、隣接する磁石100cが軸Qの一方側に有する磁極面102cのそれぞれを覆う2つの被覆部位218cを有し、2つの被覆部位218c同士は薄肉部222cによって接続され、2つの被覆部位218cと薄肉部222cとは一体形成されているので、薄肉部222cを磁気障壁として機能させつつ、複数のロータコア200c同士を磁石100cで連結できる。
また、鋼板202は、2つの薄肉部222c同士を接続する第2接続部224cを更に有し、被覆部位218c、第1接続部220c、薄肉部222c及び第2接続部224cは一体に形成されているので、第2接続部224cによっていわゆるq軸インダクタンスを高め、リラクタンストルクの利用に資する。
〈圧縮機への適用〉
〈圧縮機の構成〉
図16はアキシャルギャップ型モータを搭載した高圧ドーム型の圧縮機を例示する縦断面図である。上述した回転電機40は、例えば圧縮機60に搭載できる。なお、アキシャルギャップ型モータ40については断面ではなく側面を示している。また、ここでは、上記第1実施形態で示したアキシャルギャップ型モータ40を搭載した圧縮機60について説明するが、上述のロータコア200a〜200cを適用した回転電機(例えば回転電機40b)を搭載することができる。
圧縮機60は密閉容器62と、圧縮機構部64と、アキシャルギャップ型モータ40とを備えている。圧縮機構部64は密閉容器62内に配置され、密閉容器62内でかつ圧縮機構部64の上側にアキシャルギャップ型モータ40が配置される。そして、圧縮機構部64は、回転シャフト66を介してアキシャルギャップ型モータ40によって駆動される。ここで、上述した電機子20が固定子として機能する。
密閉容器62下側の側方には吸入管68が接続される一方、密閉容器62の上側には吐出管70が接続されている。吸入管68から供給される冷媒ガスは、圧縮機構部64の吸込側に導かれる。密閉容器62内側にはヨーク100の外周側が固定されて、アキシャルギャップ型モータ40が固定される。また、回転シャフト66の下端側が圧縮機構部64に連結されている。
圧縮機構部64は、シリンダ状の本体部72と、上端板74及び下端板76とを有している。上端板74及び下端板76は、それぞれ本体部72の開口端の上側と下側に取り付けられている。そして、回転シャフト66は上端板74及び下端板76を貫通して、本体部72の内部に挿入されている。
回転シャフト66は、圧縮機構部64の上端板74に設けられた軸受78と、圧縮機構部64の下端板76に設けられた軸受80により回転自在に指示されている。本体部72内の回転シャフト66にはクランクピン82が設けられている。クランクピン82にはピストン84が嵌合して駆動される。ピストン84及びこれに対応するシリンダとの間に形成された圧縮室86において、冷媒ガスが圧縮される。ピストン84は偏芯した状態で回転し、又は公転運動を行い、圧縮室86の容積を変化させる。
アキシャルギャップ型モータ40が回転することにより、圧縮機構部64が駆動されると、吸入管68から圧縮機構部64に冷媒ガスが供給され、圧縮機構部64(特に圧縮室86)で冷媒ガスを圧縮する。圧縮機構部64で圧縮された高圧冷媒ガスは、圧縮機構部64の吐出ポート88から密閉容器62内に吐出される。さらに高圧冷媒ガスは、回転シャフト66の周りに設けられた溝(図示省略)、電機子20(固定子)及び回転子10の内部を軸Q方向に貫通する孔(図示省略)、電機子20及び回転子10の外周部と密閉容器62の内面との間の空間等を通って、アキシャルギャップ型モータ40の上部空間に運ばれる。その後、吐出管70を介して密閉容器62の外部に吐出される。
〈圧縮機に適用した場合の効果〉
以上のように、上述のようなアキシャルギャップ型モータ40は小型で高トルクを実現するので、冷媒を圧縮する際の損失が小さい。また、回転電機40に用いられる磁性材料として、透磁率及び飽和磁束密度が高く、さらには鉄損が小さい電磁鋼板を積層して構成するため、高効率のモータを提供することができ、圧縮機60の効率を向上させる。特に、本発明は銅損低減に資するため、特に運転時間の長い、低負荷の効率を向上させやすい。
〈変形例〉
以上、本発明の好適な態様について説明したが、本発明は上述の態様に限定されるものではなく、上記の各実施形態を組合せた態様であっても良い。また例えば、回転子は次のような形態でも良い。
図17は変形例に係るロータコア200dを例示する平面図である。上記第1実施形態においては、図2に示したように第1下底と第2下底とを直接接合してロータコア200を形成していたが、以下のようにしても良い。
すなわち、第1台形体212の軸Qから最も遠い第1下底に相当する位置に配設される鋼板202の第2主面206と、第2台形体214の軸Qに最も近い第2下底に相当する位置に配設される鋼板202の第1主面204とは、平面視で略方形状を呈する第3領域216を介して接合しロータコア200dを形成しても良い。ロータコア保持部材の凹部については図示を省略するが、凹部の形状をロータコア200dの平面視形状に合わせて形成すれば、ロータコア200dをロータコア保持部材に嵌合する際に、第3領域216が位置決めを容易にすることができる。
図18は変形例に係る回転子10eを例示する斜視図である。なお、図5で示したように、ロータコア200eの下には磁石(図示省略)が配設されている。上記第2ないし第4実施形態においては、図6、図8、図10等で示したように、2つのロータコア200a,200b,200c同士の間に配設される磁性体400a,400b,400cはいずれも略長方体に形成されていたが、平面視形状が軸Q側に底辺を呈する略2等辺三角形状に形成された磁性体400eとしても良い。その場合、上記第3実施形態等で示した磁性体400b,400cと同様に電磁鋼板又は鋼板202を打抜き、これを積層して磁性体400eを形成する。
鋼板202を打抜いて磁性体400eを形成する場合、各鋼板202の辺縁は当該2等辺三角形の頂点から底辺へと向かって湾曲することが望ましい。これにより、磁性体400eをロータコア保持部材300eが有する凹部308eに嵌合する際に、凹部308eを規定する辺縁310eと磁性体400eとの空隙を縮小できる。
本発明の第1実施形態に係る回転子を例示する斜視図である。 軸方向からみた回転子の平面図及びその部分拡大図である。 ロータコアを凹部に嵌合した場合に得られる平面図である。 回転電機の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る回転子を例示する斜視図である。 本発明の第2実施形態の変形を例示する斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る回転子が適用された回転電機を例示する分解斜視図である。 図7の部分拡大図である。 ロータコアの平面図である。 磁石を保持する一のロータコアを例示する図である。 図10で示したロータコア及び磁石を複数連結させた回転子を示す図である。 第4実施形態の回転子の変形例を例示する図である。 第4実施形態のロータコアの変形例を例示する図である。 第4実施形態のロータコアの変形例を例示する図である。 第4実施形態のロータコアの変形例を例示する図である。 アキシャルギャップ型モータを搭載した高圧ドーム型の圧縮機を例示する縦断面図である。 変形例に係るロータコアを例示する平面図である。 変形例に係る界磁子を例示する斜視図である。
符号の説明
10,10a,10b,10c,10e 回転子
20,30 電機子
40 回転電機
50 圧縮機
100,100a,100b,100c 磁石
102,102a,102b,102c 磁極面
104c,106c 面
200,200a,200b,200c,200d,200e ロータコア
202 鋼板
204 第1主面
206 第2主面
208 第1辺縁
210 第2辺縁
212 第1領域(第1台形体)
214 第2領域(第2台形体)
216 第3領域
218c 被覆部位
220c 第1接続部
222c 薄肉部
224b 第2接続部
300 ロータコア保持部材
302 板状部材
304 凹部
306 第3辺縁
402 カシメ
404 熱可溶性接着剤

Claims (22)

  1. 所定の軸(Q)を法線とする面内で電機子(20,30)と対向する回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、
    前記回転子は、
    前記軸を中心とする円の径方向に積層された複数の鋼板(202)を有するロータコアの複数(200,200a,200b,200c,200e)と
    を備え、
    いずれの前記ロータコアについても前記鋼板が積層された積層方向の延長上に前記軸が位置し、
    前記鋼板は前記軸に近い方に現れる第1主面(204)と、前記軸から遠い方に現れる第2主面(206)とを呈し、
    前記ロータコアは、一の前記鋼板の前記第1主面の面積が、他の前記鋼板の前記第1主面の面積よりも小さい第1領域(212)を有し、
    前記第1領域においては前記一の鋼板の前記第1主面の第1辺縁(208)が前記他の鋼板へと向かって湾曲している、回転子。
  2. 請求項1記載の回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、
    前記第1領域(212)は前記軸(Q)に沿った方向からの平面視で略台形状を呈する第1台形体を有し、
    前記第1台形体の第1上底に相当する位置に配設される前記鋼板(202)が前記軸に最も近く、
    前記第1台形体の前記第1上底の長さ(Lt1)を第1下底の長さ(Lb1)よりも短く採ると、
    前記第1辺縁(208)は前記第1上底から前記第1下底へと向かって湾曲している、回転子。
  3. 請求項1又は請求項2記載の回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、
    前記ロータコア(200,200a,200c,200d,200e)は、一の前記鋼板(202)の前記第1主面(204)の面積が、他の前記鋼板の前記第1主面の面積よりも大きい第2領域(214)を有し、
    前記第2領域においては前記他の鋼板の前記第2主面(206)の第2辺縁(210)が前記一の鋼板へと向かって湾曲している、回転子。
  4. 請求項3記載の回転子(10,10a,10e)であって、
    前記第2領域(214)は前記平面視で略台形状を呈する第2台形体を有し、
    前記第2台形体の第2上底に相当する位置に配設される一の前記鋼板(202)が前記軸(Q)に最も遠く、
    前記第2台形体の前記第2上底の長さ(Lt2)を第2下底の長さ(Lb2)よりも短く採ると、
    前記第1下底の長さ(Lb1)と前記第2下底の長さとは略等しく、
    前記第2領域に配設される前記鋼板の前記第2辺縁(214)は前記第2上底から前記第2下底へと向かって湾曲し、
    前記ロータコア(200,200a,200e)は前記第1下底と前記第2下底とを接合して形成される、回転子。
  5. 請求項3又は請求項4記載の回転子(10,10a,10e)であって、
    前記ロータコア(200,200a,200e)は、
    前記第1領域(212)の前記軸(Q)から最も遠い位置に配設される前記鋼板(202)の前記第2主面(206)と前記第2領域(214)の前記軸に最も近い位置に配設される前記鋼板の前記第1主面(204)とを接合して形成され、
    前記平面視では、前記軸を焦点とする略アーチ状を呈し、
    前記第2領域では前記鋼板の前記第2主面の辺縁(214)が前記第1領域へと向かって湾曲している、回転子。
  6. 請求項3又は請求項4記載の回転子(10e)であって、
    前記第1領域(212)の前記軸(Q)から最も遠い位置に配設される前記鋼板(202)の前記第2主面(206)と前記第2領域(214)の前記軸に最も近い位置に配設される前記鋼板の前記第1主面(204)とは、前記平面視で略方形状を呈する第3領域(216)を介して接合し前記ロータコア(200e)を形成する、回転子。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか記載の回転子(10b,10c)であって、
    前記軸(Q)に最も近い一の前記鋼板(202)の、前記軸と平行な方向及び前記鋼板が積層される方向のいずれにも直交する第1方向の長さ(Ln)は、
    前記軸(Q)から最も遠い他の前記鋼板の、前記第1方向の長さ(Lf)よりも短い、回転子。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか記載の回転子(10,10a,10e)であって、
    前記軸(Q)に最も近い一の前記鋼板(202)の、前記軸と平行な方向及び前記鋼板が積層される方向のいずれにも直交する第1方向の長さ(Ln)と、
    前記軸から最も遠い他の前記鋼板の、前記第1方向の長さ(Lf)とは略等しい、回転子。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、
    前記鋼板(202)は、隣接する前記鋼板とカシメ(402)により接合される、回転子。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか記載の回転子(10,10a,10b,10e)であって、
    前記回転子は、前記軸(Q)の一方側で開口して前記ロータコア(200,200a,200b,200e)が填る凹部(304)を有する平板状の板状部材(302)の複数を含むロータコア保持部材(300)を更に備え、
    前記凹部を規定する位置での前記板状部材の第3辺縁(306)は、前記一方側から前記他方側へと向かって湾曲している、回転子。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか記載の回転子(10,10a,10b,10c,10e)であって、
    前記鋼板(202)及び/又は前記板状部材(302)の圧延表面は、熱可溶性接着剤(404)により被膜されている、回転子。
  12. 請求項11記載の回転子であって、
    前記鋼板(202)及び/又は前記板状部材(302)の破断面は、絶縁材料により被膜されている、回転子。
  13. 請求項10ないし請求項12のいずれか記載の回転子(10,10a,10b,10e)であって、
    前記ロータコア(200,200a,200b,200e)は前記第1台形体の上底を前記軸(Q)に向けて前記凹部(304)に配設され、かつ
    前記第1台形体の上底及び下底に挟まれる側縁部(216)と前記凹部との間に生じる隙間が、前記第1台形体の上底と前記凹部との間に生じる隙間よりも小さく配設される、回転子。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか記載の回転子(10a,10b,10c,10e)であって、
    前記軸(Q)周りで環状に複数配置され、前記電機子(20,30)に対向する磁極面(102a)を有する磁石(100a,100b,100c)を更に備え、
    前記ロータコア(200a,200b,200c,200e)は、前記磁極面の前記電機子側を覆う、回転子。
  15. 請求項14記載の回転子(10c)であって、
    前記磁石は前記磁極面(102c)を一対で有し、
    前記鋼板(202)は、
    前記一対の前記磁極面上に配設される一対の被覆部位(218c)と、
    前記一対の前記磁極面のいずれにも非平行な面(104c)において、前記一対の前記被覆部位同士を接続する第1接続部(220c)を有し、
    前記一対の前記被覆部位と前記第1接続部とは一体に形成されている、回転子。
  16. 請求項15記載の回転子(10c)であって、
    前記第1接続部(220c)は前記鋼板(202)を積層した状態で、前記径方向に延在し、
    前記磁石(100c)の面のうち、前記軸(Q)から見て外周側の面(106c)は露出する、回転子。
  17. 請求項16記載の回転子(10c)であって、
    一の前記磁石(100c)が有する前記磁極面は、隣接する2つの前記被覆部位(218c)によって略半分ずつ覆われている、回転子。
  18. 請求項17記載の回転子(10c)であって、
    前記鋼板(202)は、隣接する前記磁石(100c)が前記軸(Q)の一方側に有する前記磁極面(102c)のそれぞれを覆う2つの前記被覆部位(218c)を有し、
    前記2つの前記被覆部位同士は薄肉部(222c)によって接続され、
    前記2つの前記被覆部位と前記薄肉部とは一体形成されている、回転子。
  19. 請求項18記載の回転子(10c)であって、
    前記鋼板(202)は、
    2つの前記薄肉部(222c)同士を接続する第2接続部(224c)を更に有し、
    前記被覆部位(218c)、前記第1接続部(220c)、前記薄肉部及び前記第2接続部は一体に形成されている、回転子。
  20. 請求項1ないし請求項19のいずれか記載の回転子(10,10a)の製造方法であって、
    前記ロータコア(200,200a,200c)は前記凹部(304)内で、前記軸(Q)に向かって押し付けながら固着する、回転子の製造方法。
  21. 請求項1ないし請求項19のいずれか記載の回転子(10,10a,10b,10c,10e)と、
    前記電機子(20,30)のうち少なくとも1つと
    を備える、回転電機(40,40b)。
  22. 請求項21記載の回転電機(40,40b)を搭載する、圧縮機(50)。
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