JP6727458B2 - 固定子鉄心及びその固定子鉄心を備えた電動機 - Google Patents

固定子鉄心及びその固定子鉄心を備えた電動機 Download PDF

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Description

本発明は、電磁鋼板を複数枚積層して構成された固定子鉄心及びその固定子鉄心を備えた電動機に関するものである。
従来、固定子鉄心は、例えば電動機に用いられる固定子を構成するものとして知られている。固定子鉄心は、電磁鋼板を複数枚積層して形成されており、円環状のコアバック部と、コアバック部から内側に向かって延びる複数のティース部とを備えている。ティース部には、絶縁処理が施されて巻線が巻回される。
固定子鉄心は、積層方向に隣接する電磁鋼板同士が、コアバック部とティース部においてそれぞれカシメ接合された構成がある。しかし、固定子鉄心は、ティース部におけるカシメの凸部と凹部の圧入による歪み及び該圧入による応力の影響で、透磁率が低下したり、絶縁層が破壊されて電磁鋼板の破断面同士が接触することで積層間に渦電流が生じたりする。そのため、固定子鉄心は、鉄損の増加で磁気特性が劣化し、電動機のモータ特性に悪影響を与える虞があった。一方、固定子鉄心は、ティース部にカシメ接合を施さないと、巻線によるテンションによって巻縮みが発生し潰れたように変形する。固定子鉄心は、この巻縮みによって、巻線を目標の位置に巻回できない巻き乱れが発生し、本来なら巻回することが可能なスペースに巻回できないデッドスペースが生じる。そのため、固定子鉄心は、十分に巻線を巻回することができず、効率ロスが生じる等の課題があった。
例えば、特許文献1には、電磁鋼板同士がカシメ接合されて固定されたカシメ接合部を有する領域と、カシメ接合部を有さない領域とをティース部に設けて、ティース部のカシメ接合部を減らした構成の固定子鉄心が開示されている。
特開2013−59262号公報
特許文献1に開示された固定子鉄心では、コアバック部において積層方向に隣接する電磁鋼板同士がすべてカシメ接合されている。そのため、この固定子鉄心は、ティース部において部分的に設けたカシメ接合部に、巻回された巻線の強い圧力が集中して作用する虞がある。つまり、この固定子鉄心は、ティース部に設けたカシメ接合部が巻線の圧力によって潰され、ティース部側の積層幅が変化することで巻線による巻縮みを生じ、その結果、巻線が巻き乱れを起こす虞がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ティース部におけるカシメの凸部と凹部の圧入による歪み及び該圧入による応力を抑制しつつ、巻線による巻縮みも抑制することができる固定子鉄心及びその固定子鉄心を備えた電動機を提供することを目的とする。
本発明に係る固定子鉄心は、電磁鋼板が複数枚積層されて構成され、円環状のコアバック部と、前記コアバック部から内側に向かって延び、巻線が巻回される複数のティース部と、を備えた固定子鉄心であって、前記コアバック部は、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されて固定された第1カシメ接合部と、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第1平板部と、が積層方向に沿って交互に配置されて設けられており、前記ティース部には、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されて固定された第2カシメ接合部が、前記第1平板部を有している前記電磁鋼板に設けられ、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第2平板部が、前記第1カシメ接合部を有している前記電磁鋼板に設けられているものである。
本発明によれば、ティース部において積層方向に隣接する電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第2平板部を設けているので、カシメ接合の凸部と凹部の圧入による歪み及び該圧入による応力の影響を抑制することができる。また、本発明では、コアバック部の積層幅と、巻線の巻回によってテンションが作用したティース部の積層幅とが略同等となるように、コアバック部に第1カシメ接合部と第1平板部を設け、ティース部に第2カシメ接合部と第2平面部を設けているので、巻線の巻縮みを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた電動機の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成するセグメントの連結構造を説明した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子の変形例を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子の異なる変形例を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心であって、第1カシメ接合部と第1貫通孔との関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板の種類の一例を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板の種類の一例を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板の種類の一例を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板の種類の一例を示した平面図である。 電磁鋼板に第1カシメ接合部を形成するための金型の要部を概略的に示した説明図である。 電磁鋼板に第1カシメ接合部を形成するための金型の要部を概略的に示した説明図である。 コアバック部にのみカシメ接合部を有する固定子鉄心を示した説明図である。 図10に示した固定子鉄心に巻線によるテンションが作用した状態を示した説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ、及び配置等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた電動機の縦断面図である。図2は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子を示した平面図である。本実施の形態に係る固定子鉄心1は、図1に示すように、電動機100に用いられる固定子10を構成するものである。電動機100は、例えば密閉容器100aの内壁面に焼き嵌め等により固着支持された円環状の固定子10と、固定子10の内側面に対向して回転可能に設けられた回転子20とで構成されている。
回転子20は、図1に示すように、所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板2を複数枚積層して構成された回転子鉄心21と、回転子鉄心21に形成された挿入孔に挿入される永久磁石22とを備えている。回転子20は、例えば電動機100が圧縮機に組み込まれた場合、圧縮機構部の軸部23に焼き嵌め等により固定される。回転子20は、固定子10が発生する回転磁界からの回転力を受けて回転する。
固定子10は、図1及び図2に示すように、固定子鉄心1と、固定子鉄心1に巻回される巻線14とで構成されている。固定子鉄心1は、一例として板厚が0.1mm〜0.7mm程度の薄厚の電磁鋼板2を複数枚積層して形成されており、円環状に構成されたコアバック部3と、コアバック部3から内側に向かって延び、巻線14が巻回される複数のティース部4とを備えている。
図3は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成するセグメントの連結構造を説明した平面図である。固定子鉄心1は、図2及び図3に示すように、コアバック部3を、円環方向に9個に分割した略T字形状のセグメント11(分割鉄心)を連結して構成されている。コアバック部3は、隣接するセグメント11同士が、隣接するセグメント11に対して回動自在に連結された連結部13を有している。具体的には、隣接するセグメント11のコアバック部3における電磁鋼板2同士が、コアバック部3の端部において交互に重なり合い、重なり合った箇所に共通のピン孔が形成され、ピン孔にピンが差し込まれてピン連結されている。したがって、本実施の形態に係る固定子鉄心1は、各セグメント11を回動させることによって、図2とは逆向きの円環状又は直線状等の様々な形状に変化させることができ、巻線14を巻回するための作業スペースを確保することができる。なお、隣接するセグメント11同士は、互いに嵌り合う凹凸状の嵌合部をコアバック部3の端部に設けて、回動自在に連結した構成でもよい。要するに、円環方向に隣接するセグメント11同士が、隣接するセグメント11に対して回動自在に連結された構成であれば、他の形態でもよい。
なお、図4は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子の変形例を示した平面図である。図4に示すように、コアバック部3は、円環方向に隣接するセグメント11同士が溶接されて連結された溶接部15を有する構成としてもよい。この場合、固定子鉄心1は、ティース部4の内径側の真円度の精度を高めることができるので、例えば電動機100が圧縮機に組み込まれた場合、圧縮機の運転効率の向上に寄与することができる。
また、図5は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子の異なる変形例を示した平面図である。コアバック部3は、上記した円環方向に分割したセグメント11を連結した構成に限定されず、図5に示すように、円環状に一体的に形成した構成で実施することもできる。
各セグメント11は、図1に示すように、絶縁機能を有する紙又は樹脂シート等の絶縁材12によって、絶縁処理が施されている。各セグメント11のティース部4には、絶縁材12の上から巻線14が巻回されている。なお、隣接するティース部4の間にはスロットが形成されており、スロットが巻線14の収納スペースとなっている。巻線14は、銅線の外側に絶縁被膜が施されたマグネットワイヤなどが使用される。
図6は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の縦断面図である。各セグメント11のコアバック部3には、図1、図2及び図6に示すように、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士を二箇所の位置でカシメ接合されて固定された第1カシメ接合部5と、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されていない第1平板部6と、が積層方向に沿って交互に配置されている。第1カシメ接合部5は、積層方向において隣接する電磁鋼板2が複数段連続して設けられた第1カシメ集合体50として構成されている。なお、図1では、第1カシメ接合部5を4段連続して形成した構成を示し、図6では、第1カシメ接合部5を9段連続して形成した構成を示している。
一方、各セグメント11のティース部4には、図6に示すように、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されて固定される第2カシメ接合部7が、第1平板部6を有している電磁鋼板2に設けられている。また、各セグメント11のティース部4には、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されていない第2平板部8が、第1カシメ接合部5を有している電磁鋼板2に設けられている。第2カシメ接合部7は、積層方向において隣接する電磁鋼板2を複数段連続して固定された第2カシメ集合体70として構成されている。なお、図1では、第2カシメ接合部7を4段連続して形成した構成を示し、図6では、第2カシメ接合部7を9段連続して形成した構成を示している。
第1カシメ接合部5と第2カシメ接合部7は、コアバック部3の積層幅と、巻線14の巻回によってテンションFが作用したティース部4の積層幅とが略同等となるような形状及び個数で形成するものとする。
ここで、カシメ接合について説明する。本実施の形態の固定子鉄心1では、電磁鋼板2に対して切り曲げ加工を行い、板厚以上の突起により複数枚の電磁鋼板2を締結させるVカシメによる第1カシメ接合部5がコアバック部3に施され、Vカシメによる第2カシメ接合部7がティース部4に施されている。他のカシメとしては、丸カシメと呼ばれる円状の突起を成形し、積層方向に隣り合う磁性板同士を圧入関係で締結する構成がある。また、丸カシメの類似形状として、半円を斜めに変形させた丸V字カシメ、及び板厚以下のカシメとして丸カシメに類似した角カシメがある。
Vカシメは、丸カシメ等と比べ、同一の接合面積において大きな締結力を有するが、積層間の隙間が増える傾向にある。また、上記したいずれのカシメも、カシメ変形部の圧入を利用した締結方法であり、凸部と凹部の圧入による固定子鉄心の歪み、応力が大きくなり、磁気特性が悪化する欠点がある。
本実施の形態の固定子鉄心1では、各セグメント11の電磁鋼板2がVカシメにより接合され、カシメの数を減らして凸部と凹部の圧入による歪み、応力を抑制している。ただし、Vカシメに限定されず、丸カシメ又は角カシメ等でもよい。
本実施の形態の固定子鉄心1は、図1及び図6に示すように、第1カシメ集合体50の最下段にある第1カシメ接合部5の下方に位置する電磁鋼板2に、該第1カシメ接合部5を嵌め込む第1貫通孔30が形成されている。これは、最下段に位置する第1カシメ接合部5を第1貫通孔30に嵌入させることで、第1カシメ接合部5と電磁鋼板2の上面との干渉を防ぎ、積層間の隙間の増加を防ぐためである。同様に、本実施の形態の固定子鉄心1では、第2カシメ集合体70の最下段にある第2カシメ接合部7の下方に位置する電磁鋼板2に、該第2カシメ接合部7を嵌め込む第2貫通孔40が形成されている。
図7は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心であって、第1カシメ接合部と第1貫通孔との関係を示した説明図である。第1貫通孔30は、電磁鋼板2の板厚hとカシメ深さyの関係がh≧yである場合、1枚の電磁鋼板2に形成される。一方、第1貫通孔30は、図7に示すように、電磁鋼板2の板厚hとカシメ深さyの関係がh<yである場合、h×k>yとなるようにk枚の電磁鋼板2(図示例の場合は3枚)に形成する必要がある。第1貫通孔30から突き出した第1カシメ接合部5の先端によって、電磁鋼板2の積層間の隙間が増加する事態を防止するためである。なお、第2カシメ接合部7と第2貫通孔40との関係についても同様である。
なお、電磁鋼板2の板厚hとカシメ深さyの関係がh<yである場合であり、第1貫通孔30を形成する電磁鋼板2がk枚必要である場合には、第1貫通孔30が形成されたk枚の電磁鋼板2のうち、最下段の電磁鋼板2を含む下方の電磁鋼板2に第2カシメ接合部7を設けることが望ましい。同様に、第2貫通孔40を形成する電磁鋼板2がk枚必要である場合には、第2貫通孔40が形成されたk枚の電磁鋼板2のうち、最下段の電磁鋼板2を含む下方の電磁鋼板2に第1カシメ接合部5を設けることが望ましい。不要な第1カシメ接合部5及び第2カシメ接合部7を減らすためである。
次に、第1カシメ集合体50と第2カシメ集合体70とが入れ替わる位置の回数mの設定について説明する。コアバック部3に第1貫通孔30が形成された電磁鋼板2と、ティース部4に第2貫通孔40が形成された電磁鋼板2の合計枚数は、第1カシメ集合体50と第2カシメ集合体70とが入れ替わる位置の回数をm回とすると、m枚で構成される。固定子鉄心1は、第1カシメ集合体50と第2カシメ集合体70とが入れ替わる位置の回数mが多いと、その分だけコアバック部3又はティース部4に貫通孔が形成されることになり、磁気特性が悪化するおそれがある。そのため、固定子鉄心1は、第1カシメ集合体50と第2カシメ集合体70とが入れ替わる位置の回数mを、できるだけ少なくすることが望ましい。
一方、図6に示すように、電磁鋼板2の総枚数nとすると、第1カシメ接合部5の積層間の隙間Xに対する巻縮み量Hは、(D1−D2)/2となる。ここで、D1は、(第1カシメ接合部5を有する電磁鋼板2の枚数)×(板厚h)+(第1カシメ接合部5を有する電磁鋼板2における積層の隙間Xの合計)であるため、[(n−m)/(m+1)]×h+{[(n−m)−1]/(m+1)}×Xとなる。一方、D2は、(第1カシメ接合部5を有する電磁鋼板2の枚数)×(板厚h)であるため、[(n−m)/(m+1)]×hとなる。よって、巻縮み量Hは、(D1−D2)/2であるから、{[(n−m)−1]/(m+1)}×(X/2)となる。つまり、固定子鉄心1は、巻縮み量Hが、mに反比例するため、mの回数が少ない場合、Hが大きくなるデメリットが発生する。固定子鉄心1は、このような特徴を考慮した上で、要求される規格に対しmの値を任意に設定する必要がある。
次に、図8A〜図8Dに基づいて本実施の形態における電磁鋼板の構成について説明する。図8A〜図8Dは、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板の種類の一例を示した平面図である。図8Aに示す電磁鋼板2は、コアバック部3に第1カシメ接合部5を設けた構成である。図8Bに示す電磁鋼板2は、コアバック部3に第1貫通孔30を形成し、ティース部4に第2カシメ接合部7を設けた構成である。図8Cに示す電磁鋼板2は、ティース部4に第2カシメ接合部7を設けた構成である。図8Dに示す電磁鋼板2は、コアバック部3に第1カシメ接合部5を設け、ティース部4に第2貫通孔40を形成した構成である。本実施の形態の固定子鉄心1は、これらの4種類の電磁鋼板2を、図8A、図8B、図8C、図8Dの順に重ね、或いは図8C、図8D、図8A、図8Bの順に重ねて構成される。なお、図8A〜図8Dに示した電磁鋼板2は、例えば図1に示すように、同じ構成の電磁鋼板2を連続して重ねてもよい。
なお、本実施の形態における第1カシメ接合部5は、積層方向において隣接する電磁鋼板2を複数段連続して設けられた第1カシメ集合体50とした構成に限定されない。図示することは省略したが、例えば第1カシメ接合部5は、積層方向において、1つおきの電磁鋼板2に設けてもよい。
次に、本実施の形態に係る固定子鉄心1の第1カシメ接合部5と第2カシメ接合部7を電磁鋼板2に形成するための成型方法を図9A及び図9Bに基づいて説明する。図9A及び図9Bは、電磁鋼板に第1カシメ接合部を形成するための金型の要部を概略的に示した説明図である。第1カシメ接合部5は、図9A及び図9Bに示すように、カム機構201と、カム機構201に対して上下に稼働する成形パンチ202とを備えた金型200によって形成される。金型200は、図9Aに示す状態から、図9Bに示すように左右方向に移動するカム機構201によって成形パンチ202が上下に稼働し、該成形パンチ202の先端部で電磁鋼板2に第1カシメ接合部5を形成する構成である。電磁鋼板2は、金型200によって1枚ずつ第1カシメ接合部5が形成された後、複数枚重ね合わせてカシメ接合される。なお、電磁鋼板2に第2カシメ接合部7を形成する場合も、同じように金型200によって行われる。
ここで、コアバック部3にのみカシメ接合部9を有する固定子鉄心の構成と問題点を、図10及び図11に基づいて説明する。図10は、コアバック部にのみカシメ接合部を有する固定子鉄心を示した説明図である。図11は、図10に示した固定子鉄心に巻線によるテンションが作用した状態を示した説明図である。固定子鉄心1は、図10に示すように、カシメ接合部9によって、コアバック部3およびティース部4の積層間に隙間が生じる。そのため、図11に示すように、ティース部4に巻線が巻回されてテンションFが作用すると、コアバック部3は積層の隙間がカシメ接合部9で維持されるが、ティース部4は巻線14のテンションFによって巻縮みする。電磁鋼板2は、この巻縮みによって、コアバック部3からティース部4に向かって屈曲する。そして、積層方向に隣接するティース部4の内径側の先端同士は、隣接するティース部4間で隙間がなくなるように変形する。固定子鉄心1は、巻縮みが発生すると、巻線14を目標の位置に巻回することができず、巻き乱れ等の製造不具合が発生して、製造品質に影響を与える。
また、固定子鉄心1は、巻縮みすることによって内径側が変形するので、各セグメント11を円環状に配置すると、外径と内径の形状が樽型になる。そのため、固定子鉄心1は、内径真円度及び円筒度が悪化し、回転子20と固定子10とのエアギャップが不均一となり、モータ特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、本実施の形態の固定子鉄心1のコアバック部3は、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されて固定される第1カシメ接合部5と、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されていない第1平板部6と、が積層方向に沿って交互に配置されて設けられている。そして、ティース部4には、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されて固定される第2カシメ接合部7が、第1平板部6を有している電磁鋼板2に設けられている。また、ティース部4には、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士がカシメ接合されていない第2平板部8が、第1カシメ接合部5を有している電磁鋼板2に設けられている。
つまり、本実施の形態の固定子鉄心1は、ティース部4において、積層方向に隣接する電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第2平板部8を設けているので、カシメ接合の凸部と凹部の圧入による歪み及び該圧入による応力の影響を抑制できる。よって、この固定子鉄心1は、透磁率の低下を抑制することができ、積層間に発生する渦電流も抑制することができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、コアバック部3の積層幅と、巻線14の巻回によってテンションが作用したティース部4の積層幅とが略同等となるように、コアバック部3に第1カシメ接合部5と第1平板部6を設け、ティース部4に第2カシメ接合部7と第2平板部8を設けているので、巻線14の巻縮みを抑制することができる。つまり、この固定子鉄心1は、巻線14を目標の位置に巻回することができるので、巻き乱れ等の製造不具合を低減することができる。また、この固定子鉄心1は、巻線品質を改善できるので、手直し工数および工程内不良を低減でき、高品質な電動機100を提供することができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1の第1カシメ接合部5は、積層方向において隣接する電磁鋼板2を複数段連続して設けられた第1カシメ集合体50として構成されている。また、第2カシメ接合部7は、積層方向において隣接する電磁鋼板2を複数段連続して固定された第2カシメ集合体70として構成されている。つまり、この固定子鉄心1は、コアバック部3及びティース部4に貫通孔が形成されることに起因する磁気特性の悪化を抑制することができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、第1カシメ集合体50の最下段にある第1カシメ接合部5の下方に位置する電磁鋼板2に、該第1カシメ接合部5を嵌め込む第1貫通孔30が形成されている。また、第2カシメ集合体70の最下段にある第2カシメ接合部7の下方に位置する電磁鋼板2に、該第2カシメ接合部7を嵌め込む第2貫通孔40が形成されている。よって、この固定子鉄心1は、最下段に位置する第1カシメ接合部5を第1貫通孔30に嵌入させることで、第1カシメ接合部5と電磁鋼板2の上面との干渉を防ぐことができ、且つ最下段に位置する第2カシメ接合部7を第2貫通孔40に嵌入させることで、第2カシメ接合部7と電磁鋼板2の上面との干渉を防ぐことができるので、積層間の隙間の増加を防ぐことができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、円環方向に隣接するセグメント11同士が、隣接するセグメント11に対して回動自在に連結された連結部13を有する構成なので、各セグメント11を回動させることによって、図2とは逆向きの円環状又は直線状等の様々な形状に変化させることができる。よって、この固定子鉄心1は、巻線14を巻回するための作業スペースを確保することができ、容易に巻線14を巻回することができる。
なお、本実施の形態の固定子鉄心1は、円環方向に隣接するセグメント11同士が溶接されて連結された溶接部15を有する構成とすることで、ティース部4の内径側の真円度の精度を高めることができ、例えば電動機100が圧縮機に組み込まれた場合、圧縮機の運転効率の向上に寄与することができる。また、この固定子鉄心1は、部材点数及び加工の手間が少なくて済むので、生産性を向上させることもできる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、ティース部4が、絶縁機能を有する紙材又は樹脂シートからなる絶縁材12によって絶縁処理を施されて巻線14で巻回された構成なので、巻線14とティース部4との絶縁が良好となる。
以上に本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば第1カシメ集合体50を構成する第1カシメ接合部5の個数と、第2カシメ集合体70を構成する第2カシメ接合部7の個数は、同じでなくてもよい。固定子鉄心1は、コアバック部3の積層幅と、巻線14の巻回によってテンションFが作用したティース部4の積層幅とが略同等となればよい。要するに、いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも本発明の要旨(技術的範囲)に含むことを念のため申し添える。
1 固定子鉄心、2 電磁鋼板、3 コアバック部、4 ティース部、5 第1カシメ接合部、6 第1平板部、7 第2カシメ接合部、8 第2平板部、9 カシメ接合部、10 固定子、11 セグメント、12 絶縁材、13 連結部、14 巻線、15 溶接部、20 回転子、21 回転子鉄心、22 永久磁石、23 軸部、30 第1貫通孔、40 第2貫通孔、50 第1カシメ集合体、70 第2カシメ集合体、100 電動機、100a 密閉容器、200 金型、201 カム機構、202 成形パンチ。

Claims (7)

  1. 電磁鋼板が複数枚積層されて構成され、円環状のコアバック部と、前記コアバック部から内側に向かって延び、巻線が巻回される複数のティース部と、を備えた固定子鉄心であって、
    前記コアバック部は、
    積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されて固定された第1カシメ接合部と、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第1平板部と、が積層方向に沿って交互に配置されて設けられており、
    前記ティース部には、
    積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されて固定された第2カシメ接合部が、前記第1平板部を有している前記電磁鋼板に設けられ、
    積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士がカシメ接合されていない第2平板部が、前記第1カシメ接合部を有している前記電磁鋼板に設けられている、固定子鉄心。
  2. 前記第1カシメ接合部は、積層方向において隣接する前記電磁鋼板を複数段連続して設けられた第1カシメ集合体として構成され、
    前記第2カシメ接合部は、積層方向において隣接する前記電磁鋼板を複数段連続して固定された第2カシメ集合体として構成されている、請求項1に記載の固定子鉄心。
  3. 前記第1カシメ集合体の最下段にある前記第1カシメ接合部の下方に位置する前記電磁鋼板には、該第1カシメ接合部を嵌め込む第1貫通孔が形成され、
    前記第2カシメ集合体の最下段にある前記第2カシメ接合部の下方に位置する前記電磁鋼板には、該第2カシメ接合部を嵌め込む第2貫通孔が形成されている、請求項2に記載の固定子鉄心。
  4. 前記コアバック部は、円環方向に分割した複数のセグメントからなり、
    円環方向に隣接する前記セグメント同士が、隣接する前記セグメントに対して回動自在に連結された連結部を有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  5. 前記コアバック部は、円環方向に分割した複数のセグメントからなり、
    円環方向に隣接する前記セグメント同士が溶接されて連結された溶接部を有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  6. 前記ティース部には、絶縁機能を有する紙材又は樹脂シートからなる絶縁材によって絶縁処理が施されており、
    前記絶縁処理が施された前記ティース部に前記巻線が巻回されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定子鉄心を備えた電動機。
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