JP5003148B2 - 封止フィルム及び表示装置 - Google Patents

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本発明は、ガスバリア性封止を必要とする表示素子を封止するフィルムに係わり、特にフィルム基材としてポリエステル系樹脂を使用する場合に、ヒートシール材料として該フィルム基材表面に直接接着性塗布が可能なものに関する。さらに該ヒートシール材料を使用した封止フィルム、および該封止フィルムを用いた表示装置、高分子分散型無機EL(エレクトロルミネッセンス)型表示装置に関する。
特許文献1において、高分子分散型無機EL素子(以後、分散型無機EL素子と記す。)を防湿封止するための封止フィルムが開示されている。該封止フィルムの基本構造は、透明なフィルム基材の一面に水蒸気バリア性と酸素バリア性を有するガスバリア性無機物層を設け、さらに該ガスバリア性無機物層の上、または該フィルム基材の他の面にヒートシール材(以下、シーラントと記す)の層を設けた構造である。該構造の機能性包装材料(以下、封止フィルムと記す)は、フレキシブルな高シール性包装が容易であるだけでなく、透明な構成が可能であり、高いガスバリア性が得られるので、近年、ディスプレイ装置や照明装置にも使用されるようになっている。以下、本発明において表示装置と記した場合、文字や図形を表示するディスプレイ装置または照明装置を示す。
図5に特許文献1に開示されている封止フィルムの基本構造の一例を示す。シーラント層14はフィルム基材11の一面の上に接着剤(X)を介して形成されている。フィルム基材11の他の面には、無機物よりなるガスバリア性の層12が形成され、さらにその上に有機物を主体とするガスバリア性の補強層13が形成されている。フィルム基材11、ガスバリア性無機物層12、ガスバリア性補強層13は、いずれも透明にすることが可能なので、表示装置の表示側(表側)に好ましく使用することができる。
図2に、特許文献1に開示されている分散型無機EL装置の構造の概念図を示す。図2の分散型無機EL装置は図5に示した封止フィルムを用いて封止し、製造されている。図2(a)の平面説明図、(b)の断面説明図において、分散型無機EL素子20は、封止フィルムB(表)、B(裏)によってサンドイッチ状に挟まれている。そして該素子20の4辺の周辺部で封止フィルムB(表)、B(裏)のシーラント層(図5の14)同士がヒートシールによってガスバリア性の接着状態になっている。発光層25で発生した光は、表示面側の封止フィルムB(表)を通過して、外部へ出ていく。なお、リード線22、26は封止フィルムのヒートシール部を通過して外部に出ているが、両者の交差部分もガスバリア性ヒートシールされていることが必要である。
分散型無機EL素子は水蒸気が侵入すると、欠陥が発生したり、発光輝度が低下したりするが、上記のようにガスバリア性の封止を行うことによって、該素子部への水蒸気侵入を防止して、実用的な構造としている。
以下において、分散型無機EL素子と記した場合は、図2において封止フィルムを除いた部分を指し、分散型無機EL装置と記した場合は、封止フィルムによって防湿封止され、装置として実用に供することができる構造としたものを指す。また、表示素子と記した場合には、表示機能を発揮するための最小限の構成のものを指し、表示装置と記した場合には、例えば封止フィルム等でガスバリア封止を行ったり、電源との接続部分を設置したりして、装置として実用に供することができる構造としたものを指す。
特許文献1に開示されている封止フィルムの第一の問題点は、近年、フィルム基材11
としてポリエステル系樹脂製のものが、適度な機械的強度、化学的強度、低コスト等の利点が多いので、多用されるようになってきたが、従来使用されているシーラントでは、ポリエステル系樹脂のフィルム基材に対して直接塗布等で膜を形成すると、必要な接着強度が得られず、対策として両者の間に両者に接着する接着剤10、例えば2液硬化型のウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法でシーラント層を形成していたことである。このため、コストアップとなっていた。また従来使用されているシーラントの内、ポリウレタン系樹脂シーラント、エチレン−ビニルアルコール共重合系樹脂シーラントおよび上記の2液硬化型ウレタン系接着剤等は、短波長側の光線に長時間晒されていると、無色でなく黄色がかってくるという現象があった。表示装置用としては好ましくない現象である。
第2の問題点は、図2の電極端子23、27やそれに接続されているリード線22、26の温度がかなり高くなるのに対応して、それらの部分をシーラントの軟化温度以下に保持するため、対策としてそれらの部分を耐熱性に優れたポリイミド系樹脂で被覆する方法が使用されるようになったが、特許文献1に記載されているシーラントを含めて従来の封止フィルムに使用されているシーラントではポリイミド系樹脂に対して十分な接着強度が得られず、水蒸気侵入に対する封止効果が得られない点である。
すなわち、分散型無機EL装置では電極端子と接続されているリード線の接続部は、使用時の電流によって発熱する問題があり、対策が検討されていた。(例えば特許文献2参照。)。この問題は、輝度の向上という要請に応じるために、電流量を増加した結果として、近年発生した問題である。
公知文献を以下に示す。
特開2004−338201号公報 特開2005−283911号公報 特開2006−32100号公報
本発明の第1の課題は、封止フィルムのフィルム基材としてポリエステル系樹脂フィルムを使用する場合、該ポリエステル系樹脂フィルムとの接着強度があり、接着剤を使用しないで直接該フィルムへ塗布して接着力がある層を形成することが可能なシーラントを使用した封止フィルム、およびそれを用いた表示装置、分散型無機EL装置の提供である。
第2の課題は、封止フィルムのシーラントとしてポリイミド系樹脂に対するヒートシール接着性があるシーラントを使用した封止フィルム、およびそれを用いた表示装置の提供である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、請求項1の発明は、少なくともポリエステル系樹脂フィルム基材の一面に設けたガスバリア性無機物層と、少なくとも該フィルム基材の他の面に直接設けたシーラント層よりなる封止フィルムにおいて、
該シーラント層がテレフタル酸とグリコールとの共重合体ポリエステル系樹脂シーラントよりなることを特徴とする封止フィルムである。
請求項の発明は、該ガスバリア性無機物層が、少なくとも透明な無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、その上にガスバリア性補強層として水溶性高分子と(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化スズ、の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜を第2層として積層してなることを特徴とする請求項1に記載の封止フィルムである。
請求項の発明は、ガスバリア性封止を必要とするリード線被覆部を有する表示素子を、封止フィルムを用いて封止してなる表示装置において、請求項1または2に記載の封止フィムを用いて、該封止フィルムのテレフタル酸とグリコールとの共重合体ポリエステル系樹脂シーラントを加熱溶融して、該素子のリード線被覆部との交差部を含む該表示素子周辺部をガスバリア性封止し
該リード線被覆部がポリイミド系樹脂である
ことを特徴とする表示装置である。
請求項の発明は、ガスバリア性封止を必要とするリード線被覆部を有する表示素子を、封止フィルムを用いて封止してなる表示装置において、請求項1または2に記載の封止フィルムを用いて、該封止フィルムのポリエステル系樹脂シーラントを加熱溶融して、該素子のリード線被覆部を含む該素子周辺部をガスバリア性封止し、さらに該素子表面全面と該シーラントを接着したことを特徴とする表示装置である。
請求項の発明は、該表示素子が高分子分散型無機EL素子であることを特徴とする請求項またはに記載の表示装置である。
請求項1、2に開示したポリエステル系樹脂シーラントは、接着剤を使用することなくポリエステル系樹脂フィルムに直接塗布することによって、接着強度があるシーラント層を形成することができる。
請求項2に開示したポリエステル系樹脂シーラントは、請求項1のポリエステル系樹脂シーラントよりも、低温ヒートシール性が優れている。また熱溶融した際の流動性がより優れているので、封止した際にリード線部の段差等の凹凸部へより容易に移動して、気泡の混入なく、平坦性よく封止することができる。
また、該ポリエステル系樹脂シーラントはポリイミド系樹脂に対して良好な加熱溶融シール性(接着性)を有する。従って請求項1,2に記載の封止フィルムは、リード線の被覆材、または支持材としてポリイミド系樹脂を使用してある各種表示素子をガスバリア封止することが可能なシーラントを具有する封止フィルムである。
さらに、上記のポリエステル系樹脂シーラントは、透明であって、長時間光線に晒されても、淡黄色に変色することがなく、表示装置の表示面に使用して好適である。
請求項3に開示した、金属酸化物層を第1層とし、その上にガスバリア性補強層を第2層として設けたガスバリア層は、第一に無色透明とすることができるので、表示装置の表示面に使用することができる。また、ガスバリア性(水蒸気バリア性、酸素バリア性)が高い第1層の弱点である摩擦や鋭い角を有する物体と接触した場合に亀裂を発生しやすい点を、第2層によって解消すると共に、第2層も優れたガスバリア性(水蒸気バリア性、酸素バリア性)を有しているので、請求項1または2に記載の封止フィルムのガスバリア性層として好適である。
請求項4に記載の発明により、請求項1〜4のいずれか1項に記載の封止フィルムを使用して、リード線の被覆部分にポリイミド系樹脂を使用した表示素子であっても、ガスバリア封止をすることができる。
請求項5に記載の発明により、請求項1〜4のいずれか1項に記載の封止フィルムを用いて、ポリイミド系樹脂がリード線被覆部分および該素子表面にポリイミド系樹脂を使用した素子であっても、該素子表面全面と該シーラントが接着している構造の表示装置を作成することができる。その構造の表示装置は、後述するように、曲げ耐性があり、フレキシブル用途や大きく折り曲げることが必要な用途に特に適している。
請求項6に記載の発明により、請求項1〜4のいずれか1項に記載の封止フィルムを用いて、周辺部をガスバリア封止した分散型無機EL装置、ならびに周辺部をガスバリア封止する共に分散型無機EL素子表面全面と該封止フィルムのシーラントが接着した分散型無機EL装置を作成することができる。
図1(a)、(b)、(c)に本発明による封止フィルムの基本層構成B(1)、B(2)、B(3)を示す。図1(a)の層構成B(1)は、ポリエステル系樹脂のフィルム基材11の一面にポリエステル系樹脂のシーラント層14が接着材の介在なしに、接着強度がある状態で直接形成されている。また、フィルム基材11の他の面にガスバリア性無機物層12と、その上にガスバリア性補強層13が形成されている。図1(b)の層構成B(2)は、B(1)の構成において、フィルム基材11とガスバリア性無機物層12の間に紫外線吸収層15が形成された構成である。図1(c)の層構成B(3)は、B(1)の構成において、フィルム基材11とシーラント層14の間に紫外線吸収層15が形成された構成である。
また、ガスバリア性が不足する場合には、特許文献1に開示されているように、基本構造B1を重ねて必要とされるガスバリア性を獲得させた構造でもよい。
図3に、本発明の封止フィルムの各種の実用的な層構成の説明図を示す。図3(a)の層構成C(1)は、図1(a)の基本層構成B(1)のガスバリア性補強層13の上に接着剤(Y)16を介して外皮用フィルム17が接着されている構成である。図3(b)の層構成C(2)は、外皮用フィルム17の一面にガスバリア性無機物層12(2)を形成し、次にその上にガスバリア性補強層13(2)を形成し、さらに外皮用フィルム17の他の面に酸化チタンコート層18を形成したものDを作成し、Dを接着剤(Z)19を使用して、図1(a)の基本構造の封止フィルムB(1)と貼り合わせた層構成である。
さらに、図3(c)の層構成C(3)は、表示装置の裏面に使用して好適なものであって、外皮用フィルム17の一面にガスバリア性の金属層20を形成し、その上にシーラント層14を形成した構成である。金属層20は蒸着で設けたものが好ましく、材質としてはガスバリア性があり、蒸着が容易であり、曲げてもひび割れせず、大気中で安定な金属であればよい。実際には、アルミニウム、銅、錫、亜鉛が挙げられるが、アルミニウムが好ましい。金属層20の上に請求項1,2で開示したポリエステル系樹脂のシーラント層を形成したものを使用する。この場合、アルミニウム層の厚さは7〜30μmが好ましく、またシーラント層14の厚さは、金属電極とショートしない厚さが必要であり、20μm以上であることが好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系樹脂フィルム基材11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のフィルムを挙げることができる。特に,適度の耐熱性、機械的強度があり、入手も容易であるので二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましく用いられる。また,この基材に、周知の種々の添加剤や安定剤等を添加することもできる。例えば、帯電防止剤、可塑剤、滑剤などが挙げられる。また、この基材に他の各層を積層する場合の密着性を良くするために、基材の積層面側を前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施しても良い。これらのポリエステル系樹脂フィルム基材の厚さは、特に限定されないが12〜50μmの範囲が望ましい。
本発明における外皮用フィルム17としては、上記のフィルム基材11に記載した材質ものを使用することができる。また、その他公知の表示装置の外皮用フィルムを使用してもよい。厚さは、材質や用途によるが、15μm〜250μm程度が好ましい。厚すぎると、曲げにくくなる。
本発明におけるシーラント層14として、上記のポリエステル系樹脂のフィルム基材に対して、接着剤なしに接着強度がある層を形成することが可能なものを検討した。その結果、ポリエステル系樹脂シーラントのうち結晶性ポリエステル樹脂シーラントは延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに対して接着性が特に良好であることを見いだした。さらに、耐熱被覆用のポリイミド系樹脂に対しても接着性が特に良好であることを見いだした。
シーラントの厚さは目的に応じて決められるが、少なくともEL引出し電極の1/2以上の厚みが必要で、一般的には15〜200μmの範囲である。
接着温度が120℃以上の場合、分散型無機EL素子の材料に工夫をしないと、ふくれ等の欠陥が発生しやすい。ポリエステル系樹脂シーラントで、120℃以下で分散型無機EL素子表面に接着するものを検討した。その結果、テレフタル酸とグリコールとの共重合体ポリエステル樹脂が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムへの接着力が高い点で好ましいことを見いだした。グリコールの種類としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。結晶性の高分子量のものが特に好ましい。
シーラント層の積層方法としては、ドライラミネート法、粘着フィルム貼り法、押し出しラミネート法等があるが、溶融した樹脂を基材上に直接押し出し成形する押し出しラミネート法が、生産性が高いので好ましい。
ガスバリア性無機物層12に好ましい材料は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、あるいはそれらの混合物などの無機酸化物からなり、透明性を有し、かつ要求される酸素、水蒸気等に対するガスバリア性を有する層であればよい。これらの中では、特に酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムあるいはこれらの混合物が好ましい。また、成膜方法としては、量産性のある蒸着装置によって必要な性能がえられるので、おもにコストの面から好ましい。ただし、本発明における蒸着薄膜層は、上述したガスバリア性無機酸化物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば用いることができる。
上記ガスバリア性無機酸化物からなる蒸着薄膜層の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適値が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。好ましくは、10〜150μmの範囲内である。
上記ガスバリア性無機酸化物からなる蒸着薄膜層を上記のポリエステル系樹脂フィルム基材上に形成する方法としては、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相
成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいづれかが好ましい。また蒸着薄膜層と基材の密着性及び蒸着薄膜層の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込む反応蒸着を行っても一向に構わない。
ガスバリア性補強層13は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシドおよび/または加水分解物または、(b)塩化錫、の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を用いて形成される。例えば、水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を調整し溶液とする。この溶液を無機酸化物からなる蒸着薄膜層12の上にコーティング後、加熱乾燥し形成される。このコーティング剤に含まれる各成分についてさらに詳細に説明する。
本発明におけるコーティング剤に用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特に、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)
を本発明のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。PVAとして例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等を含み、特に限定されない。
また、コーティング剤に使用される塩化錫は、塩化第一錫(SnCl2)、塩化第二錫(SnCl4)、あるいはそれらの混合物であってもよい。またこれらの塩化錫は、無水物でも水和物でもあってもよい。
さらに、金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n(M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH3、C25等のアルキル基)で表せる化合物である。具体的には、テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C373〕などが挙げられ、中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
コーティング剤のガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を必要に応じて加えることができる。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の手段を用いることができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって異なる。乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られず十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は膜にクラックが生じ易くなるため問題がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
図1(b)、(c)の構造において、紫外線吸収剤からなる紫外線吸収層15は、分散型無機EL素子が紫外線により劣化するのを防止するために設ける。プラスチックフィル
ムは波長400nm以下の紫外線で劣化したり黄変する。また、硫化亜鉛等の無機分散型EL素子自体は400〜500nm以下の光に晒されると劣化することが知られている。従って、紫外線吸収剤としては波長400nm以下、好適には500nm以下の電磁波を吸収する紫外線吸収剤を含有することが望ましい。分散型無機EL素子封止フィルムのフィルム基材、層間に使用される接着剤および樹脂の黄変等の変色やフィルムに封止されるEL素子自体の劣化を防止することができる。
上記の紫外線吸収剤の種類はフィルムの透明性を阻害しないで上記波長範囲の光線を吸収するものであればよく、特に酸化亜鉛が好適である。塗料の作成方法、コート方法は、公知の方法を使用することができる。
図3(b)の構造C(2)において、酸化チタンコート層18は、酸化チタンの光触媒作用により防汚機能を発揮する。本発明の封止フィルムを特に屋外仕様の表示装置に使用する場合に特に有用であり、公知の材料、方法を用いて形成することができる。
図3(a)に示した封止フィルムC(1)のガスバリア性補強膜13と外皮フィルム17は接着剤(Y)16を使用して貼り合わせる。貼り合わせる方法としては、2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法や押出サンドラミネーション法等を採用することができる。
上記の押出サンドラミネーション法に用いられる接着樹脂としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート酸共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート酸共重合体などが挙げられる。ポリエステル系樹脂フィルム基材にアンカーコート処理することなく、また押出ラミネート樹脂の溶融膜にオゾン処理を施すこともなく、ポリエチレンテレフタレートフィルム基材に直接押出ラミネートして層間接着性が得られるエチレン−メチルメタアクリレート酸共重合体(例えば、三井・デュポンポリケミカル株式会社製、商品名「ニュクレルAN4228C」など)が好適に使用される。
図3(b)に示した封止フィルムの層構成C(2)において、接着剤(Z)の種類、貼り合わせの方法については、上記のC(1)の構成における接着剤(Y)と同じ種類のもの、同じ貼り合わせ方法を使用することができる。
図2(b)に示した分散型無機EL素子20において、金属電極21は通常アルミニウム箔であり、厚さは50〜100μmである。ポリエステル系樹脂フィルムの上に形成したものを使用することもある。誘電体層24は誘電率の高い、例えばチタン酸バリウムを塗料としたものを使用する。厚さは20μm程度である。
上記の分散型無機EL素子の発光層25に用いられる材料として、赤色発光を得る材料として、ZnS、Mn/CdSSe等、緑色発光を得る材料として、ZnS:TbOF、ZnS:Tb等、青色発光を得る材料として、SrS:Ce、CaCa24:Ce、SrGa24:Ce等、また白色発光を得る材料として、SrS:Ce/ZnS:Mn等が知られている。厚さは40μm程度が標準である。
透明な導電層であるITO(インジウムと錫の複合酸化物)層28はプラスチックフィルム基材上の片面にスパッター法等で形成されたものを使用する。可視光の透過率は70%程度以上であることが好ましい。通常、厚さは0.2〜0.3μmである。透明または半透明の導電層は、必要に応じてエッチングによりパターニングを行ったり、UV処理、プラズマ処理などにより表面の活性化を行ってもよい。
上記、透明または半透明の導電層が積層されたプラスチックフィルム基材は、本発明のために特別に製造する必要はなく、導電層の抵抗率や光線透過率に合わせて市販のフィルム基材を用いることができる。該プラスチック基材には、ポリエステル系樹脂フィルムが採用されていることが、近年多くなっている。
電極端子23、27は、導電性のある金属材料であれば特に限定されるものではなく、アルミニウム、銅、錫、銀、銀ペーストなどの箔、板、導電性塗料を用いることができる。(例えば、特許文献3参照。)。電極端子23、27の厚さは、真空封止のシールの際のピンホール発生を防止するためには、0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下とするのがよい。また、表示面用および裏面用の封止フィルムのシーラント層との接着性を向上させるために、電極端子の一部にエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などのコーティングを行っても良い。
本発明においては、電極端子23、27に電気的に接続しているリード線22、26は、図4(a)、(b)に示すように絶縁、保護、機械強度向上のための被覆31(1)、31(2)を施す。ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリイミドなどを使用する。特にポリイミド系樹脂は耐熱性のほか、耐久性の点でも好ましい。
分散型無機EL素子の作成方法には、公知の方法を使用することができる。例えば、誘電体層や発光層の形成方法としてスクリーン印刷法を使用することができる。
上記のシーラントと分散型無機EL素子表面(ポリエステル系樹脂フィルム、アルミニウム(箔)、端子電極(アルミニウム)、リード線の被覆材としてポリイミド)に対する接着性を検討した。その結果、表1に示すようにポリエステル系樹脂のシーラントが良好な接着性を示すことを見いだした。
Figure 0005003148
ここで、表面用封止フィルムB(表)のフィルム基材と裏面用封止フィルムB(裏)のフィルム基材は、厚さは異なっていてもよく、必ずしも引っ張り強度、加熱収縮率、延伸度、透明度等の物性が同一である必要はないが、加熱収縮率は同一であることが好ましい。また、シーラント層もB(表)のものと、B(裏)のものは、同一材料であることが好ましいが、必ずしも同一材料である必要はない。しかし、お互いに耐久性がある接着が可能であることが必要である。材料が異なる場合には、耐久テストを行って、組み合わせを選定する。
図4(a)に本発明の封止フィルムを使用して、分散型無機EL素子の周辺4方を従来技術の封止方法によって、ヒートシール封止した分散型無機EL装置の封止状況の平面図を示す。分散型無機EL素子20は封止フィルムB(表)と封止フィルム(裏)で挟まれた構造であり、格子縞で示したヒートシール封止部41によってガスバリア性の封止が行われている。封止フィルムB(表)には、本発明の封止フィルムの内、光を透過するもの、例えばC(1),C(2)を使用する。また、封止フィルムB(裏)には、さらに光を透過しないもの、例えばC(3)の層構成のものも使用することができる。
図4(a)において、分散型無機EL素子20のリード線22、26と封止フィルムが交差する部分の被覆は、本発明の封止フィルムのシーラントと接着し、ヒートシール可能なものであればよい。特に、ポリイミド系樹脂の被覆31(1)、31(2)とすることによって、従来のものよりも電流を流すことができ、発光輝度が高い分散型無機EL装置を得ることができる。
ヒートシールする方法は、通常のヒートシール装置を使用しておこなうことができる。その際、真空封止のほうが多くの場合好ましい。ヒートシールの幅は少なくとも3mm程度は必要であり、5mm以上が好ましい。
図4(a)の封止方法では、曲げ応力が加わった際に、分散型無機EL素子20と封止フィルムB(表)、B(裏)が一体になっていないので、リード線と電極端子の接続部に応力が集中して、断線しやすく、また、曲がった場合に、分散型無機EL素子と封止フィルムの間にずれが発生し、曲げ応力が除去された後にも、ずれが回復せず、分散型無機EL装置が曲がったままになることがある。
分散型無機EL装置をディスプレイ装置や照明用として使用する場合に、平面状態だけで使用するのではなく、フレキシブルな状態や曲面状態で使用できるようにしたいとの要求が最近高まっている。また、同様な要求が、その他の表示装置、例えば高分子有機EL表示素子、低分子有機EL素子、マイクロカプセル電気泳動型電子ペーパー素子、マイクロカップ電気泳動型電子ペーパー、電子粉流体型電子ペーパー、フィルム型液晶表示素子などにも生じている。
その場合、素子の周辺部を封止しただけの構造よりも、透明フィルム29、および金属電極21、その他分散型無機EL素子表面全体に対してシーラントが接着している構造としたほうが、曲げに対する強度や耐久性が向上する。粘着材を使用して、封止フィルムと分散型無機EL素子の表面を貼り合わせる方法も考えられる。しかし、粘着より接着のほうが、耐久性の点で好ましい。
検討の結果、請求項1、および2に記載のシーラントは、分散型無機EL装置を形成する際に使用されることが多い材料、すなわちポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アルミニウム、銅、銀、ハンダ、銀ペースト、の表面に対して良好なヒートシール接着性を有することが判明した。
図4(b)に本発明による分散型無機EL素子20表面を全面シーラントと接着させ、さらに素子周辺でガスバリア封止を施した分散型無機EL装置を示す。図4(b)の格子縞で示した領域42が加熱溶融接着、加熱溶融封止を施した部分である。図4(b)において、分散型無機EL素子20の表面は、請求項1〜4に記載の封止フィルムのシーラントと加熱溶融接着が可能な材料よりなる。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アルミニウム、銅、銀、ハンダ、銀ペースト等からなるようにする。
分散型無機EL素子20は表示面用封止フィルムB(表)と裏面用封止フィルムB(裏)によってサンドイッチ状に挟まれていて、封止フィルムのシーラントと全表面で接着している。さらに、分散型無機EL素子の周辺部は隙間なく、直ちにヒートシール封止されている。B(表)、B(裏)に使用する封止フィルムは、図4(a)の場合と同じである。
また、封止フィルムとリード線が交差する場所、その他使用中に高温になる場所はポリイミド系樹脂被覆を施すことによって、分散型無機EL装置の耐熱性を高くすることができ、例えば発光輝度を高くすることができる。
また、分散型無機EL素子の表面の一部をポリエステル系樹脂とすることは、例えば図2(b)のITO層28や金属電極21をポリエステル系樹脂フィルムの上に形成することが通常行われているので、それらを本発明に使用することができる。
図4(b)の構造とするためのヒートシール方法としては、まず分散型無機EL素子2
0の4辺の外部を真空封止し、次にシーラントの接着温度以上にして、分散型無機EL素子20の表面とシーラント層を接着する方法が未接着部や気泡の発生が生じないので好ましい。また、真空封止と加熱接着を同時に行ってもよい。加熱方法としては加熱した槽に入れる方法であってもよいし、加熱ロールを移動させる方法であってもよし、その他の方法であってもよい。
真空封止するためのシーラント層同士が接着する幅は少なくとも5mmであることが好ましい。なお、リード線は一部が外部に出るが、リード線とシーラント層は少なくとも3mm以上好ましくは5mm以上の幅で接着していることが好ましい。
さらに、リード線の引き出し部分には、リード線を引き回す際に局部的に応力が集中して破壊しやすい。図6に示したように、ヒートシール部をリード線に沿って長くすることが好ましい。図6の構造にすると、リード線引き回し時の応力は、長く伸びたヒートシール部の範囲で分散される。
図4(b)に示した本発明による分散型無機EL装置では、分散型無機EL素子と封止フィルムは一体化しているので、リード線端子部から断線することはなくなり、また分散型無機EL素子と封止フィルムがずれてしまうことがなくなる。
本発明により、分散型無機EL装置として従来品よりもフレキシブルで曲げに対する耐久性に優れ、さらに輝度が高いものを得ることができる。
なお、本発明は分散型無機EL素子を装置にする際の封止フィルムと封止方法に関するものであるが、その他のガスバリア性封止を必要とする表示素子に関しても使用することができる。すなわち、高分子有機EL表示素子、低分子有機EL素子、マイクロカプセル電気絵移動型電子ペーパー素子、マイクロカップ電気絵移動型電子ペーパー、電子粉流体型電子ペーパー、フィルム型液晶表示素子に使用することができる。上記各種素子において、リード線の被覆にポリイミド系樹脂を使用した場合に実用性のある封止を行うことができる。また、リード線部が銅、アルミニウム、銀、ハンダ等の配線材料がむき出しであっても、それらに対する接着力が高いので、実用性のあるガスバリア性封止を行うことができる。
さらに、ガスバリア性封止を必要としない表示素子でも、図4(b)に示した構造とすることによって、折り曲げ耐性の高い表示装置とすることができる。また、表示素子表面全面とシーラントが接着した構造とすることによっても、折り曲げ耐性の高い表示装置とすることができる。
さらに、フィルム型液晶表示素子に対しては、リード線等の配線部の温度の如何にかかわらず、ポリエステル系樹脂が表面になる場合に、本発明の封止フィルムを使用することによって、該ポリエステル系樹脂表面とシーラントを接着させることができる。従って、耐久性の高いフレキシブル性有するフィルム型液晶表示装置をガスバリア性封止を行うことができる。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>請求項1に記載の封止フィルムの製造例を以下に示す。
(1)表示面に使用する封止フィルム:厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面上に真空蒸着法でアルミナの層(厚さ0.02μm)を形成し、その上にポリビニルアルコール水溶液にテトラエトシキシランを混合した液を厚さ1μm塗布し、その後加熱乾燥し、透明で水蒸気バリア性および酸素バリア性があるガスバリア性フィルムを得た。
上記の透明でガスバリア性のあるフィルムを溶融押し出し型塗布装置にセットし、テレフタル酸とエチレングリコールとの共重合体ポリエステルであるクランベターG−5(倉敷紡績製)を加熱溶融してダイスより押しだし、ポリエチレンテレフタレートフィルム面の上に、厚さ30μmとなるように塗布してシーラント層とし、表示面に使用する封止フィルムを作成した。
さらにその上に、保護用フィルムとして100μm厚の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネート法で貼着した。この膜の透過率は可視光領域で80%と非常に高い透明性を有する。
<実施例2>請求項2に記載の封止フィルムの製造例を以下に示す。
シーラントとしてテレフタル酸と1,4−ブタンジオールの共重合体ポリエステルであるものを使用し、実施例1と同様にして、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、シーラント層の厚さ30μmの表示面用封止フィルムを作成した。
塗布条件を以下に示す。
<実施例3>裏面用封止フィルムの製造例を以下に示す。
厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面上にスパッター法で二酸化珪素の層(厚さ0.02μm)を形成した。さらに、該フィルムの他の面に真空蒸着法で厚さ15μmアルミニウム膜を形成した。該フィルムを、溶融押し出し型塗布装置にセットし、テレフタル酸とエチレングリコールとの共重合体ポリエステルであるクランベターG−5(倉敷紡績製)を加熱溶融してダイスより押しだし、二酸化珪素面の上に、厚さ30μmとなるように塗布し、裏面に使用する封止フィルムを作成した。
<実施例4>封止工程の例
封止する分散型無機EL素子として、図4(a)の構造のものでリード線の被覆がポリイミド系樹脂のものを使用した。図4(a)において、表示面用封止フィルムB(表)として実施例1で作成したものを使用し、裏面用封止フィルムB(裏)として、実施例3で作成したものを使用した。上記の表示面用封止フィルムと裏面用封止フィルムと分散型無機EL素子を真空封止装置にセットし、真空封止した。封止したものの外形は縦3cm、横5cmで、封止フィルムの周辺部を素子サイズより全周4辺においておのおの5mm大きくした。
本発明の封止フィルムの基本層構成の説明図である。 分散型無機EL装置の構造の説明図である。(a)平面 (b)断面 本発明による実用的な各種封止フィルムの層構成の説明図である。 本発明の封止フィルムを使用した分散型無機EL素子の封止方法の説明図である。(a)分散型無機EL素子の周辺4方をヒートシール封止したことを示す。(b)分散型無機EL素子表面をシーラントと加熱接着、および周辺4方をヒートシール封止したことを示す。 従来技術による封止フィルムの層構成の一例の説明図である。 リード線の引き出し部のヒートシール部を長くした構造の説明図である。
符号の説明
10 接着剤(X)層
11 フィルム基材
12 ガスバリア性無機物層
13 ガスバリア性補強層
14 シーラント層
15 紫外線吸収コート層
16 接着剤(Y)層
17 外皮用フィルム
18 酸化チタンコート層
19 接着剤(Z)層
20 分散型無機EL素子
21 金属(アルミニウム等)
22、26 リード線
23、27 端子電極
24 誘電体層
25 発光層
28 ITO層
29 透明フィルム
30(1)、30(2) キャップ
31(1)、31(2) ポリイミド系樹脂被覆部
41 ヒートシール封止部
42 ヒートシール封止部および表示装置表面全面とシーラントの接着部

Claims (5)

  1. 少なくともポリエステル系樹脂フィルム基材の一面に設けたガスバリア性無機物層と、少なくとも該フィルム基材の他の面に直接設けたシーラント層よりなる封止フィルムにおいて、
    該シーラント層がテレフタル酸とグリコールとの共重合体ポリエステル系樹脂シーラントよりなることを特徴とする封止フィルム。
  2. 該ガスバリア性無機物層が、少なくとも透明な無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、その上にガスバリア性補強層として水溶性高分子と(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化スズ、の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜を第2層として積層してなることを特徴とする請求項1に記載の封止フィルム。
  3. ガスバリア性封止を必要とするリード線被覆部を有する表示素子を、封止フィルムを用いて封止してなる表示装置において、請求項1または2に記載の封止フィムを用いて、該封止フィルムのテレフタル酸とグリコールとの共重合体ポリエステル系樹脂シーラントを加熱溶融して、該素子のリード線被覆部との交差部を含む該表示素子周辺部をガスバリア性封止し
    該リード線被覆部がポリイミド系樹脂である
    ことを特徴とする表示装置。
  4. ガスバリア性封止を必要とするリード線被覆部を有する表示素子を、封止フィルムを用いて封止してなる表示装置において、請求項1または2に記載の封止フィルムを用いて、該封止フィルムのポリエステル系樹脂シーラントを加熱溶融して、該素子のリード線被覆部を含む該素子周辺部をガスバリア性封止し、さらに該素子表面全面と該シーラントを接着したことを特徴とする表示装置。
  5. 該表示素子が高分子分散型無機EL素子であることを特徴とする請求項またはに記載の表示装置。
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