JP4363209B2 - El表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム - Google Patents

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本発明は、EL表示素子の封止に用いる帯電防止付きの封止フイルムに関する。
画像を表示する部品として使用するEL表示素子に用いられる蛍光体は、水分に弱いことが欠点であり、この欠点を補うためにプラスチックフイルム等によりカバーされているか、又は封止されていることが一般的である。図9は、従来のEL表示素子に代表される蛍光体の封止フイルムの事例を説明する側断面図である。図9に示すように、EL表示素子の基板(2)上に、第1電極(101)を形成し、その上に蛍光体からなる蛍光層(103)と、第2電極(102)を積層したEL表示素子(3)を形成後、前記基板面(2)からEL表示素子(3)全体まで、封止フイルム(1)を覆って完全に密着し、封止する。通常では、第1電極が、正孔注入電極であり、対向する第2電極が、電子注入電極であり、その両電極の間に、樹脂やセラミック上に蛍光体を付着させた蛍光層を形成したものである。両電極間に交流電流が印加され、電界を印加することにより基板(2)面の方向に蛍光させて画像等を表示するEL表示素子である。
前記封止フイルム(1)について説明する。図8は、従来の封止フイルムの層構成を説明する側断面図である。封止フイルム(1)では、フイルム層(10)と、サンドラミ樹脂層(50)と、その表面に透明樹脂バリアフイルム層(30)と、熱接着性フイルム層(40)を順次に設けた積層フイルムである。その製造方法は、連続して樹脂を押し出すサンドラミネート法により、前記のフイルム層(10)と、透明樹脂バリアフイルム層(30)とを積層した後、最後に、熱接着性フイルム層(40)を形成した積層フイルムであり、EL表示素子の封止に用いるものである。
画像表示体であるEL表示素子では、画像表示時、静電気等の発生により、EL表示素子の表面に浮遊塵等の異物が付着してその表面に堆積することがある。表面に堆積した異物は、画像の邪魔となる問題がある。静電気の堆積を防ぐ方法では、その堆積部に導電材料を使用することが考えられるが、高価となる問題がある。また、安価な方法としては、界面活性剤をその堆積部の表面、例えば、封止フイルムの表面にに塗布することがあるが、その表面の清掃等の維持管理の物理的な負荷を考慮すると、できるだけ塗布せずにそのままが望ましい。
静電気を防ぐほかの方法は、特許文献1参照の側鎖に少なくともカルボキシル基及び4級アンモニウム塩基を有する架橋性アクリル共重合体を用いることが紹介されている。
以下に公知の特許文献を記す。
特開平7−252456号公報
本発明の課題は、EL表示素子などの蛍光体の封止に用いる封止フイルムにおいて、バリア性の優れた、静電気が発生しないEL表示素子の封止に用いる封止フイルムを提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、透明な基板上の金属電極間に蛍光体を積層したEL表
示素子を密封し封止するために用いる封止フイルムにおいて、フイルム層と、その上に透明樹脂バリアフイルム層と、その上に熱接着性フイルム層を、その順番に設けた積層フイルムであり、該積層フイルムのいずれかの層間に静電誘導防止性を有するアンカーコート層を設けた積層フイルムの層構造であって、前記アンカーコート層をフイルム層の一方面、又は透明樹脂バリアフイルム層の一方面に設けた後に、サンドラミネート法により樹脂を押しだして、前記フイルム及び前記透明樹脂バリアフイルム及び前記熱接着性フイルムを所定の順番に貼り合わせ積層したことを特徴とするEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
次に、本発明の請求項2に係る発明は、前記透明樹脂バリアフイルム層が、該透明樹脂バリアフイルム用基材フイルムの一方の表面上に、透明性を有する膜厚の無機酸化物を蒸着した無機酸化物皮膜層を形成したことを特徴とする請求項1記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
本発明の請求項3に係る発明は、前記透明樹脂バリアフイルム層が、前記バリアフイルム用基材フイルムの表面に形成した前記無機酸化物皮膜層の表面上に、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解物、又は塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、又は水/アルコールの混合溶液を主剤とするコーテング材料を塗布し有機物コート被膜層を設けたことを特徴とする請求項1、又は2記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
本発明の請求項4に係る発明は、前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
本発明の請求項5に係る発明は、前記熱接着性フイルム層が、酸変性ポリエチレン系樹脂、又はアイオノマーからなる熱接着性フイルム層であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
本発明の請求項6に係る発明は、透明な基板上の金属電極間に蛍光体を積層したEL表示素子を密封し封止するために用いる封止フイルムにおいて、フイルム層と、その上に透明樹脂バリアフイルム層と、その上に熱接着性フイルム層を、その順番に設けた積層フイルムであり、該積層フイルムのいずれかの層間に静電誘導防止性を有するアンカーコート層を設けた積層フイルムの層構造であって、該積層フイルム層が、透明性を備えたことを特徴するEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムである。
本発明の帯電防止付封止フイルムを用いれば、EL表示素子などの蛍光体の封止後に、バリア性の優れた封止フイルムにより外部から水分の進入を防ぎ、蛍光体の水分による劣化が起きず、静電気が発生しない帯電防止付封止フイルムによりEL表示素子の表面に異物の付着がない画像表示体のEL表示素子が提供できる。
本発明のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムを一実施形態に基づいて以下説明する。図1(a)〜(b)は、本発明の帯電防止付封止フイルムの側断面図である。図1(a)の本発明の封止フイルム(4)では、フイルム層(10)及び帯電防止層(20)と、サンドラミ樹脂層(50)と、その表面に透明樹脂バリアフイルム層(30)と、熱接着性フイルム層(40)を順次に設けた積層フイルムである。前記フイルム層(10)上に静電誘導防止性を有するアンカーコート層(以下、帯電防止層と記す)を設けた層構成であって、前記帯電防止層(20)を設けた後に、サンドラミネート法により
連続して樹脂を押し出してサンドラミ樹脂層(50)を形成しながら同時に、前記のフイルム層(10)及び帯電防止層(20)と、透明樹脂バリアフイルム層(30)とを積層し、最後に、ラミネート法により連続して樹脂を押し出して熱接着性フイルム層(40)を形成した積層フイルムであり、EL表示素子の封止に用いるものである。
また、図1(b)の本発明の封止フイルム(4)では、フイルム層(10)と、透明樹脂バリアフイルム層(30)及び帯電防止層(20)と、サンドラミ樹脂層(50)及び熱接着性フイルム層(40)を順次に設けた積層フイルムである。前記透明樹脂バリアフイルム層(30)上に静電誘導防止性を有する帯電防止層(20)を設けた層構成であって、予めフイルム層(10)と、透明樹脂バリアフイルム層(30)を貼り合わせておき、この貼り合わせたフイルムの透明樹脂バリア層側の面に帯電防止層(20)を設けた後に、サンドラミネート法により連続して樹脂を押し出して熱接着性フイルム層を貼り合わせた積層フイルムであり、EL表示素子の封止に用いるものである。前記図1(a)及び(b)では、前記帯電防止層(20)形成位置のみが異なるものであり、各々の層の製造方法、使用材料等は同じものである。
次に、前記フイルム層(10)では、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、オレフィン系のポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂等から選択する。厚みは、25μm〜200μmの範囲のフイルムを使用する。
次に、透明樹脂バリアフイルム層(30)では、無機酸化物を蒸着した金属酸化物皮膜を有するフイルムである。前記フイルム(以下透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム39と記す)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、オレフィン系のポリプロピレン(PP)樹脂や、ポリエチレン(PE)樹脂等から選択する。厚みは、15μm〜30μmの範囲のフイルムを使用する。また、前記蒸着皮膜は、金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等を用いて蒸着層を形成するものである。なお、蒸着層の防湿性を強化するため、フイルム表面をコーチング、又は表面処理等を蒸着直前の行うこともあり、更に、防湿性をさらにあげるために蒸着層の表面上に有機物をコーチングにより形成することもある。
図2は、本発明の透明バリアフイルム一実施例を説明する部分側断図である。図2の前記透明樹脂バリアフイルム(30)は、防湿層として使用するものである。上述したように、透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39)の表面に金属酸化物を被着させたものであり、EL表示素子に対して防湿効果を発揮するものである。前記金属酸化物皮膜(31)は化学的に安定で水分とも反応することはない。金属酸化物皮膜は、蒸着法やスパッタ法を使用すれば良い。金属酸化物皮膜の厚さは、10〜100nm程度でその防湿効果を発揮する。
図3は、本発明の透明バリアフイルムの一実施例を説明する部分側断図である。図3は、バリア性(防湿性)を強化する透明樹脂バリアフイルムであり、該透明樹脂バリアフイルムについて説明する。図3のバリア性アップの透明樹脂バリアフイルム(30)は、透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39)の表面上に金属酸化物皮膜(31)を形成した後、その表面上に、水溶性高分子と、1種以上含む金属アルコキシド或いはその加水分解物と、又は塩化錫の少なくとも一方を水系(水、又は水/アルコールの混合)溶媒で溶解させた溶液を主剤とするコーテング材料を塗布し、加熱乾燥し、皮膜(以下、有機物皮膜(32)と記す)を形成させたものであり、金属酸化物皮膜と透明樹脂バリアフイルム用基材フイルムとの防湿効果のあるガスバリア性を維持する効果がある。
次に、前記有機物皮膜(32)のコーテング材料について以下に詳述する。前記水溶性
高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどである。特にポリビニルアルコールを本発明のガスバリア性積層体のコーテング材料に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。このポリビニルアルコールは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化ポリビニルアルコールを含み、特に限定されるものではない。
前記金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウム、等であり、とくに、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶液中において比較的安定であり好ましい。
前記塩化錫は、塩化第一錫、塩化第二錫、又はそれらの混合物であっても良く、無水物でも水和物でも用いることができる。
上述した各材料を単独、又はいくつかを組み合わせて使用することができ、例えば、水溶性高分子と、塩化錫の少なくとも一方を水系(水又は水/アルコールの混合)溶媒で溶解させた溶液と、1種以上含む金属アルコキシド或いはその加水分解物を混合した溶液をコーテング材料として塗布し有機物皮膜とする。さらにコーテング材料の塗布方法は、特に制限が無く、ロールコーテング法等を使用する。
次に、熱接着性フイルム層(40)では、エチレンとメタクリル酸の共重合体をナトリウム、亜鉛等の金属で部分的に中和した熱可塑性樹脂のアイオノマー樹脂からなるフイルムであり、又はエチレンとメタクリル酸の共重合体の酸変性ポリエチレン系樹脂等である。例えば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、エチレンと酢酸ビニル共重合体のEVA系、エチレンとメタクリル酸共重合体のEMAA系である。
次に、帯電防止層(20)では、ボンディップPA100(商品名:アルテック(株)製)をアンカーコート剤として、その処方に準じて塗布し、層形成した。前記塗布量は、固形分で、1.5〜3g/m2である。本発明では、フイルム層(10)又は透明樹脂バリアフイルム層(30)の表面に塗布し、その塗布方法は、グラビアコート法又はロールコート法を使用する。製造は、まず、帯電防止層付きフイルム層(10)又は帯電防止層付き透明樹脂バリアフイルム層(30)を用いて、帯電防止層付きフイルム層(10)と、透明樹脂バリアフイルム層(30)と、熱接着性フイルム層(40)をサンドラミネート法により樹脂を押し出して、貼り合わせて本発明のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム(4)が完成する。なお、別の層構成として、フイルム層(10)と、帯電防止層付き透明樹脂バリアフイルム層(30)と、熱接着性フイルム層(40)をサンドラミネート法により連続して樹脂を押し出して、貼り合わせた本発明の帯電防止付封止フイルム(4)の場合もある。
図7は、本発明の帯電防止層の効果の測定方法を説明する概念図である。前記帯電防止層(20)による帯電防止効果の評価方法を説明する。図7に示す試料(4)は、本発明の帯電防止付封止フイルム(4)を所定のサイズ(横10cm、縦15cm)に裁断する。次に、金属板又は導電性のマット板(5)の上に前記試料(4)を載置し、10kg/5cm2の加重のナイロン布(6)で試料の表面を5回往復まで擦る。次に、該試料の一方側を帯電防止リストバンドを装着した人手指(7)で持ち上げる。試料の一方側は金属板又は導電性のマット板の面より5cm迄持ち上げる。次に、該持ち上げた試料面と平行に静電電位測定器(静電テスター8)を近づけながら、試料面(4)と静電テスター(8)との距離を5cmで停止する。次に、静電テスターの操作手順により、試料の残存静電電位を読み取り記録する。以上で測定は完了する。該測定値の判定基準を0.2kVとし、該基準値より低位の静電電位を帯電防止層とした。
以下に、本発明の具体的な実施例に従って図を用いて説明する。
図4は、実施例1の本発明の帯電防止付封止フイルムも層構造を説明する側断面図である。図4は、図下方より、順番に、透明樹脂フイルム(10a)と、帯電防止層(20a)と、サンドラミ樹脂層(50a)と、透明樹脂バリアフイルム(30a)と、熱接着層(40a)からなる実施例1の帯電防止付封止フイルム(4)である。50μm厚のPET樹脂の透明樹脂フイルム(10a)と、その表面に、ボンディップPA100(商品名:アルテック(株)製)を2g/m2(固形分)塗布し帯電防止層(20a)を形成した。次に、前記透明樹脂バリアフイルム(30a)では、12μm厚のPET樹脂の透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39a)の表面に30nm厚のアルミニウムを蒸着し、金属酸化物皮膜(31a)を形成した。前記金属酸化物皮膜(31a)の表面に、塗布量1g/m2(固形分)の層を形成、該層は、テトラエトキシシランに、塩酸(0.1規定)を加え、攪拌し、加水分解した固形分3wet%(Si2換算)の溶液と、固形分3wet%のポリビニルアルコールとを重量比で、50:50に混合した溶液をコーテングにより有機物皮膜層(32a)を形成し、バリアフイルム(30a)として用いた。
次に、50μm厚のPET樹脂の透明樹脂フイルム(10a)及び帯電防止層(20a)と、透明樹脂バリアフイルム(30a)の透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39a)の側面との接する面と、連続して樹脂を押し出し形成したサンドラミ樹脂層(50a)を介して接着し、積層した。前記サンドラミ樹脂層(50a)は、サンドラミネート法によりミラソンM―14P(商品名:三井石油化学工業(株)製)樹脂を連続して樹脂を押しだして層を形成した。最後に、前記透明樹脂バリアフイルム(30a)の表面に、連続して樹脂を押し出しラミネート法により、AN4213C(商品名:三井デュポンポリケミカル(株)製)の樹脂を用いて10μm厚の熱接着層(40a)を形成して実施例1の帯電防止付封止フイルム(以下実施例1の封止フイルムと記す)が完成した。
以下に、比較例として従来の封止フイルムを用いた実施例を説明する。
図5は、実施例2の従来の封止フイルムの層構造を説明する側断面図である。図4は、図下方より、順番に、透明樹脂フイルム(10a)と、アンカーコート層(21)と、サンドラミ樹脂層(50a)と、透明樹脂バリアフイルム(30a)と、熱接着層(40a)からなる実施例2の封止フイルム(1)である。図5に示す50μm厚のPET樹脂の透明樹脂フイルム(10a)は、その表面に、A515(商品名:武田薬品(株)製)の樹脂を2g/m2(固形分)塗布し、アンカーコート層(21)を形成した。次に、前記透明樹脂バリアフイルム(30a)は、12μm厚のPET樹脂の透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39a)の表面に30nm厚の酸化アルミニウムの蒸着層(31a)を形成した。前記蒸着層(31a)の表面に、塗布量1g/m2(固形分)の層を形成、該層は、テトラエトキシシランに、塩酸(0.1規定)を加え、攪拌し、加水分解した固形分3wet%(Si2換算)の溶液と、固形分3wet%のポリビニルアルコールとを重量比で、50:50に混合した溶液をコーテングにより有機物皮膜層(32a)を形成し、バリアフイルム(30a)として用いた。次に、50μm厚のPET樹脂の透明樹脂フイルム及びアンカーコート層(21)と、透明樹脂バリアフイルム(30a)の透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム(39a)側面との接する面と、押し出し樹脂法のサンドラミ樹脂層(50a)を介して接着し、積層した。前記サンドラミ樹脂層(50a)は、サンドラミネート法によりミラソンM―14P(商品名:三井石油化学工業(株)製)樹脂を押しだし層を形成した。最後に、前記透明樹脂バリアフイルム(30a)の表面に、連続して樹脂を押し出しラミネート法により、AN4213C(商品名:三井デュポン
ポリケミカル(株)製)の樹脂を用いて10μm厚の熱接着層(40a)を形成して実施例2の封止フイルム(以下実施例2の封止フイルムと記す)が完成した。
図6は、実施例3の本発明の帯電防止付封止フイルムを用いたEL表示素子を説明する側断面図である。まず、本発明の帯電防止付封止フイルム(4)の基板上にスパッタリング法を用いて、第1電極の正孔注入電極用ITO層(101)を形成した。さらに、透明性と導電性を向上させるために、空気中で加熱処理を行いITOを酸化、結晶化した。なお、第1電極(101)のITO(酸化インジューム)の膜厚は、250nmである。
次に、発光層(103)としては、銅フタロシアニンと、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンと、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体とを順番に、20nm、60nm、70nmの皮膜厚で真空蒸着した。次に、第2電極(102)の電子注入電極としてアルミニウム(Al)を真空蒸着で形成した。なお、第2電極(102)の膜厚は、150nmである。
次に、酸化Geを1μmの厚さでイオンプレーティングし封止層等の形成処理後、最後に、帯電防止付封止フイルム(4)の熱接着性フイルム層を介して貼り付けて、EL表示素子(3)を封止した。本実施例のEL表示素子100は、両面に透明性を有する帯電防止付封止フイルム(4)を用いたことにより、透明なEL表示素子が完成した。なお、本発明の帯電防止付封止フイルム(4)は、透明性を有するため、第1電極面側よりその蛍光が確認できる。
次に、実施例1の封止フイルムと実施例2の封止フイルムを所定の方法により品質評価を行った。第1の評価は、前記帯電防止効果の評価方法の手順に従って、静電テスターによる試料の残存静電電位を測定した。第2の評価は、実施例1及び実施例2の封止フイルムを用いて封止したEL表示素子を所定の時間点灯させ、その間での異物の付着状態を目視観察した。評価結果は、下記の表1に記す。
Figure 0004363209
表1では、総合判定では、本発明の帯電防止付封止フイルム(実施例1の)は優れた品質である。静電テスターでの残存静電電位は、測定されず良好な結果である。
(a)〜(b)は、本発明の帯電防止付封止フイルムの側断面図である。 本発明の透明バリアフイルムを説明する部分側断図である。 本発明の透明バリアフイルムを説明する部分側断図である。 本発明の帯電防止付封止フイルムの実施例1を説明する側断面図である。 従来の封止フイルムの実施例2を説明する側断面図である。 本発明のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルムの実施例3を説明する側断面図である。 本発明の帯電防止層の効果の測定方法を説明する概念図である。 従来の封止フイルムを説明する側断面図である。 従来のEL表示素子の封止に用いる封止フイルムの事例を説明する側断面図である。
符号の説明
1…封止フイルム
2…基板
3…EL表示素子
4…帯電防止付封止フイルム
5…金属板又は導電性のマット板
6…加重のナイロン
7…布帯電防止リストバンドを装着した人手指
8…静電テスター
10、10a…フイルム層
20、20a…帯電防止層(静電誘導防止性を有するアンーカーコート層)
21…アンーカーコート層
30、30a…透明樹脂バリアフイルム層
31、31a…金属酸化物皮膜
32、32a…有機物皮膜
39、39a…透明樹脂バリアフイルム用基材フイルム
40、40a…熱接着性フイルム層
50、50a…サンドラミ樹脂層
100…EL表示素子
101…第1電極
102…第2電極
103…蛍光層

Claims (6)

  1. 透明な基板上の金属電極間に蛍光体を積層したEL表示素子を密封し封止するために用いる封止フイルムにおいて、フイルム層と、その上に透明樹脂バリアフイルム層と、その上に熱接着性フイルム層を、その順番に設けた積層フイルムであり、該積層フイルムのいずれかの層間に静電誘導防止性を有するアンカーコート層を設けた積層フイルムの層構造であって、前記アンカーコート層をフイルム層の一方面、又は透明樹脂バリアフイルム層の一方面に設けた後に、サンドラミネート法により樹脂を押しだして、前記フイルム及び前記透明樹脂バリアフイルム及び前記熱接着性フイルムを所定の順番に貼り合わせ積層したことを特徴とするEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
  2. 前記透明樹脂バリアフイルム層が、該透明樹脂バリアフイルム用基材フイルムの一方の表面上に、透明性を有する膜厚の無機酸化物を蒸着した無機酸化物皮膜層を形成したことを特徴とする請求項1記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
  3. 前記透明樹脂バリアフイルム層が、前記バリアフイルム用基材フイルムの表面に形成した前記無機酸化物の皮膜層の表面上に、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解物、又は塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、又は水/アルコールの混合溶液を主剤とするコーテング材料を塗布し有機物コート被膜の層を設けたことを特徴とする請求項1、又は2記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
  4. 前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
  5. 前記熱接着性フイルム層が、酸変性ポリエチレン系樹脂、又はアイオノマーからなる熱接着性フイルム層であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
  6. 透明な基板上の金属電極間に蛍光体を積層したEL表示素子を密封し封止するために用いる封止フイルムにおいて、フイルム層と、その上に透明樹脂バリアフイルム層と、その上に熱接着性フイルム層を、その順番に設けた積層フイルムであり、該積層フイルムのいずれかの層間に静電誘導防止性を有するアンカーコート層を設けた積層フイルムの層構造であって、該積層フイルム層が、透明性を備えたことを特徴するEL表示素子の封止に用いる帯電防止付封止フイルム。
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