JP5002644B2 - 遊技機の盤面構造 - Google Patents
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近年においては、演出効果を高めるべく、遊技領域を区画形成するレール部材の内側に大型の演出表示装置や演出役物装置が設けられるとともに、遊技領域の外側(レール部材の外側)にも、遊技結果を報知する装置や演出用の装置等、種々の遊技装置が設けられている。
このように、従来の遊技機の盤面構造においては、演出表示装置や演出役物装置といった演出用の装置の大型化による演出効果の向上と、遊技領域の確保による設計の自由度の確保とを両立するのが難しいという問題があった。
特に、近年においては、特許文献1に示すように、演出表示装置を境にして遊技領域の左右にさまざまな入球口が配置され、遊技の進行状況に応じて遊技球を左右に打ち分けさせるといった遊技機の盤面構造が広く採用されている。こうしたいわゆる右打ちを可能とする遊技機の盤面構造においては、演出表示装置の右側に遊技球が転動する領域を確保する必要性から、どうしても演出表示装置を小型化せざるを得えないという問題があった。
該突出部は、前記第2レール部材の外側傾斜部に対して固定されることなく、該外側傾斜部の上方に重なるように配置されていることを特徴とする。
また、第1レール部材を遊技装置の上面から排出口側に突出させるとともに、当該突出部位を第2レール部材の上方に臨ませたので、第1レール部材と第2レール部材との継ぎ目に隙間が生じることがない。
したがって、遊技領域の下方の領域を広く確保するために第1レール部材の傾斜角度を緩やかにしても、レール部材の継ぎ目に生じる隙間によって遊技球の転動が妨げられることがなく、遊技球を確実にかつ速やかに排出口から排出することが可能となる。
図1、図2に示すように、遊技機1は、支持体2と、この支持体2に回転可能に枢支された透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6と、を備えている。支持体2は、上板2a、下板2b、側板2c,2dによって四辺を構成する枠体からなる。各板2a〜2dは、変形や歪みが生じにくい木材等を材質とするもので、略長方形状に囲繞空間が形成されるように連結金具によって連結されている。
そして、これら連結金具のうち、上板2aと側板2cとを連結する金具および側板2cと下板2bとを連結する金具には、一対のヒンジ4a,4bが、遊技機1の前面側に突出した位置で対面するように固定されており、これら一対のヒンジ4a,4bに透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が枢支されている。
なお、図1は、支持体2に対して透過部材保持枠5が開放され、遊技盤保持枠6が支持体2に対して閉じられた状態を示しているが、これら透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6を支持体2に対して閉じた状態では、支持体2、透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が全て略平行に位置することとなる。
なお、図2に示すように、遊技機1の前面すなわち透過部材保持枠5の前面には、装飾ランプ9、遊技球を発射するための操作ハンドル10、払い出された賞球を溜める上皿11、スピーカー12が固定されている。また、図1に示すように、上記の補強金具8や、上皿11に賞球を送球する供給路13、装飾ランプ9の照射方向を変更するためのモーター等を制御する制御基板14が、透過部材保持枠5の背面側に位置するように設けられている。
説明の都合上、図1においては遊技盤101を省略しているが、遊技盤101の背面には遊技の進行を制御するさまざまな制御基板が固定されている。また、遊技盤保持枠6において、遊技盤101の固定位置の下方には、スピーカー19や、操作ハンドル10の操作に応じて遊技球を発射する発射装置20等が固定され、その背面にはさらに各種の制御基板が固定されている。
上記したとおり、遊技盤保持枠6に固定される遊技盤101は、接地面に対して略垂直に位置する遊技面102が、上記透過部材7を介して遊技機1の正面に臨んで位置している。つまり、透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が支持体2に対して閉じられて遊技を可能な状態では、遊技面102が透過部材7を介して遊技者に対面することとなる。
この遊技面102の幅方向の一端近傍(図中左側近傍)には、その高さ方向に延伸するようにして、薄板細長形状の金属部材からなる外レール103が垂直に起立して固定されている。このとき、外レール103は、その下端103aを遊技面102の正面視で左下に位置させ、上端103bを遊技面102の正面視で右上に位置させており、下端103aから上端103bまでが、遊技面102の左側面および上面近傍を、円弧を描くように湾曲して固定されている。また、遊技面102の幅方向の他端近傍(図中右側近傍)には、遊技面102の正面視で上方から下方に向かって起立面104aを延設する飾り部材104が設けられている。この飾り部材104は、起立面104aの起立高さを外レール103の起立高さと同じにしており、起立面104aを外レール103の内側面に連続させている。
そして、遊技面102の下面近傍であって、中心線L1よりも遊技面102の正面視で右側には表示装置150が設けられている。詳しくは後述するが、この表示装置150は、遊技面102から突出して固定されており、遊技面102の幅方向の中心側から外側に向かって上方に緩やかに傾斜する直線状の傾斜面150aを有し、この傾斜面150aに沿って底面レール151が固定されている。
具体的には、外レール103の下端103aから図中符号103cで示す部分と、内レール105の上端105aに固定された逆流防止部材107から図中符号105cで示す内レール105の部分と、によってガイド通路106が区画形成される。また、外レール103のうち図中符号103cで示す部分〜上端103b、飾り部材104の起立面104a、表示装置150の傾斜面150aに固定された底面レール151および内レール105によって遊技領域110が区画形成される。
なお、本実施形態における底面レール151が本発明の第1レール部材に相当し、内レール105が本発明の第2レール部材に相当する。
なお、遊技領域110の幅方向の中心線L2は、遊技面102の幅方向の中心線L1よりも、当該遊技面102の正面視で右側に位置しているが、これは、遊技面102の左側端部近傍にガイド通路106が設けられているためである。
この演出装置固定孔111は、遊技中にさまざまな演出を表示する液晶表示装置等の演出表示装置や演出役物装置等を固定するためのもので、その周囲には、遊技面102から遊技機1の正面に向かって起立する起立壁112が形成され、遊技領域110を転動、流下する遊技球が演出装置に衝突しないようにしている。したがって、実際に遊技球が転動するのは、遊技領域110のうち演出装置固定孔111を除いた部分ということになる。
なお、第1上部領域110aおよび第1下部領域110cにおいては、演出装置固定孔111の縁から起立する起立壁112と、外レール103および内レール105との間隔を、多数の釘が打ち込める程度に広くしている。これにより、演出装置固定孔111の左側においては、遊技球が多数の釘や風車に衝突しながら、その転動方向を不規則にして第1上部領域110aから第1下部領域110cへと流下することとなる。
また、演出装置固定孔111の下縁には、遊技球が転動可能なステージ114が形成されており、第1上部領域110aを流下する遊技球の一部が、導入通路115を介してステージ114上に導かれるようにしている。このステージ114は、上記中心線L3よりも下方、より詳細には、遊技領域110の高さ方向において、その上端から略2/3程度の場所に位置している。
一般入賞口116は、第1下部領域110cにおいて、内レール105に沿うようにして4つ設けられている。これら各一般入賞口116には、検出スイッチがそれぞれ設けられており、検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球が払い出されるように制御手段が処理を行う。
第1始動口117は、ステージ114の直下であって、遊技領域110の幅方向の中心線L2上に位置している。この第1始動口117は、遊技領域110の左側すなわち第1上部領域110aおよび第1下部領域110cから流下する遊技球のみが入球可能な高さ位置に配置されている。そして、第1始動口117にも検出スイッチが設けられており、この検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球が払い出されるとともに、遊技者に有利な特別遊技の実行の有無の決定(以下「大当たりの抽選」という)が行われる。
なお、本実施形態においては、第2始動口118、ゲート119および大入賞口120には、第2上部領域110bおよび第2下部領域110dから流下する遊技球のみが入球または通過しうるようにしており、第1上部領域110aおよび第1下部領域110cから流下する遊技球は、第1始動口117または一般入賞口116にのみ入球しうるようにしている。
なお、一般入賞口116、第1始動口117、第2始動口118、大入賞口120が本発明の入球口を構成している。
装飾部材161の平面161aの上部には、入球阻止片122を垂直に突設させており、その直下に第2始動口118が設けられている。この第2始動口118は、断面コ字形の箱部材118bを有しており、その開口を上方に臨ませた状態で平面161aから突出するように固定されている。そして、箱部材118bの開口には、上記した一対の可動片118aが設けられており、一対の可動片118a上に流下した遊技球が、箱部材118b内に導かれるとともに、当該箱部材118bから遊技盤101の背面側に排出されるようにしている。なお、装飾部材161の背面側には、一対の可動片118aを開閉するための可動ソレノイドを有する第2始動口可動装置118cが固定されている。
一方、内レール105は、排出口121に臨む部分をその高さ方向において最も低い位置としおり、この最も低い位置からガイド通路106側に向かって上方に傾斜する部分を内側傾斜部105dとし、この内側傾斜部105dに連続するとともに、排出口121に臨む最も低い位置から表示装置150側に向かって上方に傾斜する部分を外側傾斜部105eとしている。そして、底面レール151の突出部位151aを、外側傾斜部105eの先端すなわち内レール105の下端105bの上方に臨ませることにより、底面レール151と内レール105とを重ねるようにして位置させている。これにより、遊技領域110の底面を区画形成するレール部材が隙間なく連続するとともに、当該遊技領域110の底面を区画形成するレール部材の高さ位置が、遊技面102の幅方向外側から排出口121に臨む位置に向かって徐々に低くなり、いずれの入球口にも入球しなかった遊技球が排出口121に導かれることとなる。
ここで、上記のようにして第2下部領域110dの面積を広く確保するために、表示装置150の傾斜面150a(底面レール151a)の傾斜角度を緩やかにすると、排出口121に向かう遊技球の転動速度が遅くなってしまう。そのため、内レール105の下端105bと、底面レール151の突出部位151aとの間に隙間等が生じると、この隙間に遊技球が閊えて転動しなくなってしまうおそれがある。
また、通常、内レール105は、遊技面102にピンやビスを所定の間隔で突き刺して固定するが、このとき下端105bをビス等で遊技面102に固定することが望ましい。なぜなら、下端105bを遊技面102に固定しないと、遊技球が下端105b(外側傾斜部105e)上を転動するたびに、下端105bを下方に押し曲げる力が作用して、内レール105(外側傾斜部105e)が歪んでしまうおそれがあるからである。
これにより、内レール105(外側傾斜部105e)の下端105bを、表示装置150から離間した状態でビス等によって固定したとしても、内レール105と底面レール151との間に隙間が生じることがない。また、遊技球が下端105b上を直接転動することがなくなるため、下端105bを下方に押し曲げる力が作用することもなくなる。したがって、下端105bを遊技面102に固定することができなくても特段の問題が生じることがない。
また、各レール部材の材質は特に問わないが、特に遊技領域110の底面を区画形成する底面レール151や内レール105は遊技球による衝撃を受けやすく、また、一度歪んでしまうと遊技球が停留してしまうといった問題が生じることから、金属製とすることが望ましい。
また、ケース152には一対のビス止め孔155が設けられており、制御基板154には、上記一対のビス止め孔155に対応する貫通孔156が形成されている。制御基板154は、ビス止め孔155に貫通孔156を一致させた状態でビス157を取り付けることにより、ケース152に固定される。このとき、ビス止め孔155と貫通孔156との間には、リング状のゴムからなる緩衝材158を介在させている。これにより、傾斜面150a(底面レール151)に遊技球が衝突して生じる衝撃が、制御基板154に伝達するのを緩衝することができ、制御基板154の損傷を防ぐことができる。
したがって、遊技領域110の下方の領域を広く確保するために底面レール151の傾斜角度を緩やかにしても、継ぎ目に生じる隙間によって遊技球の転動が妨げられることがなく、遊技球を確実にかつ速やかに排出口121から排出することが可能となる。
また、本実施形態においては、傾斜面150a(底面レール151)を直線状に形成することとしたが、傾斜面150a(底面レール151)は直線に限らず、曲線状に湾曲させて形成することとしてもよい。いずれにしても、第1下部領域110cの面積よりも、第2下部領域110dの面積が広くなる範囲であって、しかも、排出口121に向かって高さ位置が徐々に低くなる関係を維持していればよい。
101 遊技盤
102 遊技面
103 外レール
105 内レール
105d 内側傾斜部
105e 外側傾斜部
106 ガイド通路
110 遊技領域
116 一般入賞口
117 第1始動口
118 第2始動口
120 大入賞口
121 排出口
150 表示装置
150a 傾斜面
151 底面レール
151a 突出部位
Claims (1)
- 接地面に接地する枠体に保持された遊技盤と、
該遊技盤の所定の一面によって形成される遊技面と、
該遊技面に起立して固定される複数のレール部材と、
該レール部材によって前記遊技面上に囲繞形成される遊技領域と、
前記遊技面の幅方向の一端近傍において高さ方向に延伸して設けられ、前記遊技領域の上方に遊技球を導くガイド通路と、
該ガイド通路から導かれて前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能な入球口と、
該入球口に入球しなかった遊技球を前記遊技領域から排出する排出口と、を備え、
前記遊技領域の底面を区画形成するレール部材の高さ位置を、前記遊技面の幅方向外側から前記排出口に臨む位置に向かって徐々に低くして、前記入球口に入球しなかった遊技球を前記レール部材によって前記排出口に導く遊技機の盤面構造において、
前記遊技面の幅方向において前記排出口を境にして前記ガイド通路とは反対側であって、かつ、前記遊技面の高さ方向において前記排出口と略同じ高さ位置に、前記遊技面から突出して固定される遊技装置と、
該遊技装置の上面に沿って固定され、前記遊技領域の底面を区画形成する第1レール部材と、
該第1レール部材に連続して前記遊技領域の底面を区画形成する第2レール部材と、を備え、
前記第2レール部材は、前記排出口に臨む最も低い位置から前記ガイド通路側に向かって上方に傾斜する内側傾斜部と、該内側傾斜部に連続するとともに前記排出口に臨む最も低い位置から前記遊技装置側に向かって上方に傾斜する外側傾斜部と、を有し、
前記遊技装置の上面は、前記排出口側から前記遊技面の幅方向外側に向かって上方に傾斜するとともに、この傾斜角度を前記第2レール部材の内側傾斜部の傾斜角度よりも小さくしてなり、
前記第1レール部材は、前記遊技装置の上面よりも前記排出口側に突出する突出部を有し、
該突出部は、前記第2レール部材の外側傾斜部に対して固定されることなく、該外側傾斜部の上方に重なるように配置されていることを特徴とする遊技機の盤面構造。
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