JP5000522B2 - 光硬化性インクジェット用白色インク組成物 - Google Patents
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Description
例えば、段ボール印刷物の製造も、インクジェット記録方式に期待をよせる産業分野の一つである。最近、この分野では多品種・小ロット化が一段と進み、印刷よりもインキや版の取替えのほうに多くの時間がかかるといった場合も増加している。それゆえ、インキや版を替える作業が不要で、美粧印刷物が得られやすい、また、紙を基材とすることから移行が比較的簡単である等、数多くの利点を有するインクジェット記録方式の導入が早くから検討されてきた。さらに、多品種・小ロット化の流れが包装用フィルムの印刷にも及ぶようになると、プラスチックフィルム印刷の分野でもインクジェット記録方式の導入が検討されるようになっている。
こういった理由で、上記の場合の利用に適する、酸化チタンを着色剤に用いた光硬化型インクジェット用白色インク組成物も提案されている。
そして、その方法の一つとして、着色剤を酸化チタンとした時に、分散剤に塩基性の極性基を有する高分子分散剤を使用する、紫外線硬化型インクジェット記録用白色インキ(例えば特許文献1参照)が提案されている。しかしながら、これら従来の光硬化型インクジェット用白色インク組成物においても、酸化チタンの分散性が十分ではなく、吐出安定性に優れた光硬化型インクジェット用白色インク組成物は得られていないのが現状である。
すなわち本発明は、酸化チタン、分散剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を少なくとも含有する光硬化性インクジェット用白色インク組成物において、溶剤を実質的に含有せず、前記分散剤が、カルボジイミド基と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物との反応により導入された鎖及び塩基性窒素含有基を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物である事を特徴とする光硬化性インクジェット用白色インク組成物である。
本発明で使用する酸化チタンとしては、塗料、インク等の着色剤として、水系処理、気相処理等の方法により、アルミナ、シリカ等の種々の材料で表面処理された、さまざまな一次粒子径の酸化チタンが市販されており、用途に応じて種々選択できる。例えば、これら酸化チタンの市販品としては、R−960(デュポン社製)、CR−50(石原産業社製)、JR−605(テイカ社製)等が挙げられる。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物においては、酸化チタンの含有量は特に限定されるものではないが、濃度の点から、最終的なインク組成物中において5〜20質量%の範囲で用いることが好ましい。また、酸化チタンの平均粒径は、100〜500nmであることが好ましい。
本明細書における「カルボジイミド系化合物」とは、カルボジイミド基を有する化合物と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物とを反応させ、更に塩基性窒素含有基を導入して得られる化合物であり、最終的に得られた化合物の分子内にカルボジイミド基を有しているものはもちろん、有していないものも含む。
本発明において、上記カルボジイミド系化合物としては、分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するものが好ましい。
側鎖としては、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、利用可能なカルボジイミド化触媒としては、ホスホレン類やホスホレンオキサイド類等が挙げられ、具体的には、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレンオキサイド等が例示できる。
上記一般式(1)で表されるカルボジイミド基を有する化合物の市販品としては、テトラメチルキシリレンジイソシアネートを原料としたカルボジイミドとしてカルボジライトV−03、V−05等(いずれも商品名、日清紡社製)等が挙げられる。
このような場合、残余のカルボジイミド基と反応性が低くて、先にイソシアネート基と選択的に反応する化合物をイソシアネート基と反応させることにより、本発明のカルボジイミド系化合物を形成する元になる、分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物として利用することもできる。
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、2−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエステル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(3)低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸化合物とを重縮合させて得られる化合物(例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類;1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類等の低分子ジオール化合物成分と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の飽和及び不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸等の芳香族ジカルボン酸等の低分子ジカルボン酸化合物成分とを、低分子ジオール化合物の過剰存在下で反応させて得られる水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエーテル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(3)アミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、タウリン等のアミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤として、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
また、(4)モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合物の亜硫酸ガス付加物(例えば、上記ポリエーテルモノオール化合物に亜硫酸ガスを付加して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
そこで、官能基が水酸基のみの化合物については、更に、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸等の酸無水物を反応させて、カルボキシル基を一つ含有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物を得てから、グラフト化反応させることが望ましい。
なお、側鎖としてカルボジイミド系化合物の分子内に導入されるポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物の中でも、塩基性窒素含有基を有するものは、側鎖と同時に塩基性窒素含有基もカルボジイミド系化合物に導入できることになる。
官能基が水酸基のみの場合の対応や塩基性窒素含有基を有する点については、ポリエーテル化合物、ポリエーテル化合物及びポリアクリル化合物以外の、側鎖の導入に用いる他の化合物についても同様である。
顔料中間体としては、顔料を合成する際に使用する化合物であって、例えば、ナフトエ酸、下記一般式で表される2−カルボキシピラジン等のカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物等が挙げられる。また、色素中間体としては、染料等を合成する際に使用する化合物であって、特開2002−22922号公報に記載されているアントラキノン誘導体等のカルボジイミド基と反応可能な官能基と顔料吸着部とを有する色素残基等が挙げられる。
これらの顔料誘導体、顔料中間体、色素誘導体及び色素中間体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよく、使用する顔料の種類に応じて適宜最適なものを選択することが好ましい。
上記官能基を有し且つラジカル開始能鎖を有する化合物としては、例えば、ベンゾイル安息香酸等が挙げられる。
(1)ポリアミドポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸の1種又は2種以上の混合物と、エチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等をはじめとする炭素数2〜12の範囲の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族ポリアミン類、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ポリアミン類の1種又は2種以上の混合物、及びアミノアルコール類、アミノフェノール類との縮合重合反応より得られるポリアミドポリオールに、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等、
(2)ポリアミノ酸
具体的には、リシン、グルタミン酸、アルギニン、セリン、チロシン、システイン等のα−アミノ酸から構成されるコポリアミノ酸、ポリリシン、γ−ポリリシン、γ−ポリグルタミン酸等のホモポリアミノ酸、ゼラチン等の蛋白質等、
(3)(ポリ)ヒドロキシカルボン酸を用いてラクタム類を開環重合したもの
具体的には、乳酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸、リシノール酸、ひまし油脂肪酸、水添ひまし油脂肪酸、δ−ヒドロキシ吉草酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシエチルオキシカルボン酸、2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボン酸、ヒドロキシピバリン酸、11−オキシヘキサデカン酸、2−オキシドデカン酸、グリコール酸、リンゴ酸、グルコン酸、及び上記ヒドロキシカルボン酸の縮合物を開始剤として、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム類を開環重合したもの、
(4)3級アミノ基と1級もしくは2級アミノ基を有するアミン化合物にラクトン類を反応させて得られる、3級アミノ基、アミド基およびエステル結合を有するヒドロキシ化合物の水酸基の1つに、さらに酸無水物基を反応させたもの
具体的には、例えば、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、ジエタノールアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、メチルイミノビスプロピルアミン、N−アミノピペリジン等の脂肪族ポリアミン;2−アミノメチルピリジン、3−アミノメチルピリジン、4−アミノメチルピリジン、2−メチルアミノエチルピリジン、4−アルキルアミノエチルピリジン等の置換ピリジン類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(3−アミノプロピル)−イミダゾール等のイミダゾール類;2−アミノ−4−メチルピリミジン、2−メルカプトピリミジン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−アミノチアゾール等の芳香族単環式アミン;6−アミノプリン(アデニン)、4−アミノキナルジン、グアニン、2−アミノベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール、アロプリノール、ベンゾトリアゾール、セオフィン等の縮合多環芳香族アミン等の3級アミノ基と1級もしくは2級アミノ基を有するアミン化合物と、プロピオラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン又はそれらの置換誘導体等のラクトン類とを反応させた後、得られた化合物の水酸基の1つに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物
等が挙げられる。
(1)ポリブタジエンポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、ポリブタジエンポリオールに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等。
(2)マレイン化ポリブタジエン
具体例としては、ポリブタジエンに使用比率を調製してマレイン酸又は無水マレイン酸を付加重合させた化合物等。
なお、上記のポリブタジエンポリオールに酸無水物を反応させる方法、ポリブタジエンにマレイン酸又は無水マレイン酸を付加重合させる方法等としては、常法が利用できる。
(1)ポリシロキサンポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、ポリシロキサンポリオールに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等。
(2)片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体
カルボジイミド基と反応する官能基を有するポリシロキサン鎖含有化合物として、酸基含有連鎖移動剤の存在下で、末端にラジカル重合性不飽和結合を有する酸基非含有ポリシロキサンの少なくとも1種を含む酸基非含有ラジカル重合性化合物を重合して得られる、片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体。
また、必要に応じて、性能が低下しない範囲において、酸基非含有ラジカル重合性不飽和単量体を併用して使用することも可能である。
具体例としては、アルキル(メタ)アクリレート系単量体(例えば、メチルメタクリレート等)、芳香族環を有する(メタ)アクリレート系単量体(例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート等)の(メタ)アクリル酸エステル化合物;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体を挙げる事ができる。
上記片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体は、酸基含有連鎖移動剤以外はカルボジイミド基と反応可能な酸基を有しない材料から合成され、カルボジイミド基と反応可能な官能基は分子の片末端の酸基一つだけである。
一方、一般式(11)において、Z1、Z2及びYのいずれにも塩基性窒素含有基が含まれていない場合、更に残余のカルボジイミド基にアミノ酸や上記水酸基と塩基性窒素含有基とを有する化合物等をグラフト化反応させることにより、分子内に塩基性窒素含有基を導入して利用することが可能である。
また、上記カルボジイミド系化合物は、グラフト化反応に用いる材料を反応させる順序が異なっても、最終的に得られる化合物が同一の分子構造を有すれば、得られる性能も異なるものではない。
そこで、分子内にグラフト化側鎖とカルボジイミド基とを1つ以上有する化合物のみを合成する方法としては、上記一般式(1)で表される化合物と、カルボジイミド基の全てをグラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖とした上記一般式(3)で表される化合物とをもとにした、次の方法を挙げることができる。
そして、上記カルボジイミド基を有するジオール化合物(一般式(13)で表される化合物)に対して、グラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖を有するカルボジイミド化合物(一般式(3)で表される化合物)を反応させて得られる化合物、その逆として、グラフト化側鎖を有するジオール化合物(一般式(14)で表される化合物)に対して、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物(一般式(1)で表される化合物)を反応させて得られる化合物は、グラフト化側鎖とカルボジイミド基とを必ず1つ以上有する化合物である。更に、この方法で分子内に塩基性窒素含有基を有するジオール化合物を用いると、同時に分子内に塩基性窒素含有基を導入することができて好適である。
そして、本発明のカルボジイミド系化合物の使用量は、光硬化性インクジェット用白色インク組成物中の酸化チタンに対して20〜60質量%が好ましい。本発明のカルボジイミド系化合物の使用量が20質量%未満の場合は、分散性が不十分であり、また60質量%を超える場合は吐出安定性が低下するため好ましくない。
本発明に使用するラジカル重合型光重合性化合物としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートを単独または2種以上併用して用いることができる。
本発明に使用できる単官能(メタ)アクリレートとして例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族系エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物等を挙げることができる。
さらに水素引き抜き型の光重合開始剤として、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等が好適に用いられる。また、分子開裂型と水素引き抜き型の光重合開始剤を併用してもかまわない。
<顔料分散剤1>
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量316のカルボジイミド化合物のトルエン溶液(固形分50%)1817部、N−メチルジエタノールアミンを167部、テトラブチルチタネート0.6部を仕込み、約100℃で3時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いで末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリカプロラクトンの開環物2952部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAc)4416部を仕込み、約80℃で2時間保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させて、数平均分子量11492、塩基性窒素含有基の量0.34mmol/g、カルボジイミド当量2786の顔料分散剤1(固形分40%)を得た。
比較顔料分散剤1として、ソルスパース24000(アベシア社製)を用いた。
比較顔料分散剤2として、アジスパーPB821(味の素(株)製)を用いた。
(コンクベース1)
CR−50(石原産業社製、アルミナ処理、平均粒子径250nmの酸化チタン)40.0部、上記顔料分散剤1(カルボジイミド系化合物)20.0部、DVE−3(ISPジャパン社製/トリエチレングリコールジビニルエーテル)40.0部を攪拌機で1時間撹拌混合した後、分散機で処理してコンクベース1を作製した。
コンクベース1で用いた顔料分散剤1に代えて比較顔料分散剤1のソルスパース24000を用いた以外は、コンクベース1におけると同様にしてコンクベース2を作製した。
コンクベース1で用いた顔料分散剤1に代えて比較顔料分散剤2のアジスパーPB821を用いた以外は、
コンクベース1と同様な方法でコンクベース3を作製した。
(実施例1)
A−NOD(新中村化学社製/1,9−ノナンジオールジアクリレート)41.8部、ATM−4E(新中村化学社製/エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート)10.0部に光重合開始剤としてイルガキュア127(チバ・スペチャリティー・ケミカルズ社製/アセトフェノン誘導体)4.8部、ルシリンTPO(BASF製/2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)3.2部、レベリング剤としてBYK−315(BYK−Chemie社製)0.2部を加えて50℃で加温溶解した溶液に、上記コンクベース1を40.0部加えて混合することにより実施例1の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
実施例1で使用したコンクベース1の替わりにコンクベース2を用いて、実施例1と同様な方法で比較例1の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
実施例1で使用したコンクベース1の替わりにコンクベース3を用いて、実施例1と同様な方法で比較例2の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
以下のような評価方法により実施例1、比較例1、2のインクを評価した。その結果を表1に示す。
PETフィルムに0.15mmφメアバーにて塗工し、ヘレウス社製紫外線照射装置(TM−250E−16)によりUV硬化させ、塗膜の表面粗さを目視にて評価した。なお、UV硬化は、ヘレウス社製ランプ(Z−8タイプ)を用い、120W/cmにて照射して行った。
○:表面にざらつきが認められない
△:表面に少しざらつきが認められる
×:表面にざらつきが多く認められる
20mlガラス容器中で1ヶ月間室温状態で保存し、顔料の沈降状態を評価した。
○:沈降なし。
△:沈降物あり(再分散可能)
×:沈降物あり(ハードケーキとなり再分散不可能)
60℃で1ヶ月間保存したサンプルの沈降物を手振りで10回振とうし、再分散性を評価した。
○:再分散して元の分散状態に戻る。
△:ハードケーキはないが沈降物が認められる。
×:沈降物がハードケーキとなり再分散しない。
Claims (6)
- 酸化チタン、分散剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を少なくとも含有する光硬化性インクジェット用白色インク組成物において、溶剤を実質的に含有せず、前記分散剤が、カルボジイミド基と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物との反応により導入された鎖及び塩基性窒素含有基を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物である事を特徴とする光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
- 前記カルボジイミド系化合物が、該化合物1g当たり塩基性窒素含有基を0.02〜4mmol含むカルボジイミド系化合物である事を特徴とする請求項1記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
- 前記カルボジイミド系化合物の塩基性窒素含有基は、3級アミノ基または含窒素複素環基である事を特徴とする請求項1又は2記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
- 前記カルボジイミド系化合物は、主鎖に塩基性窒素含有基を有するものである事を特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
- 前記カルボジイミド系化合物が、さらに分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するものであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
- 前記カルボジイミド系化合物のカルボジイミド当量が100〜50000であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007535514A JP5000522B2 (ja) | 2005-09-14 | 2006-09-13 | 光硬化性インクジェット用白色インク組成物 |
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