JP4934047B2 - 光硬化性インクジェット用白色インク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性インクジェット用インク組成物に関するものであり、更に詳しくは、着色剤に酸化チタン及びカオリンクレーを併用することにより、歩留まり性が向上し、紙基材において隠蔽性、発色性に優れた光硬化性インクジェット用白色インク組成物に関するものである。
インクジェット記録方式は、微細ノズルよりインク液滴を吐出させて基材に印刷画像を形成する方式であり、今日、パーソナルユースの印刷方式として、ほぼ全面的に利用されている。さらに、製版の必要がなく、基材にノズルが非接触のままで印刷できるため、基材の表面が複雑な形状であっても目的とする画像が得られるという特徴があり、最近では、産業用途としても、広範囲にわたる分野で利用が期待されている。
例えば、段ボール印刷物の製造も、インクジェット記録方式に期待をよせる産業分野の一つである。最近、この分野では多品種・小ロット化が一段と進み、印刷よりもインキや版の取替えのほうに多くの時間がかかるといった場合も増加している。それゆえ、インキや版を替える作業が不要で、美粧印刷物が得られやすい、また、紙を基材とすることから移行が比較的簡単である等、数多くの利点を有するインクジェット記録方式の導入が早くから検討されてきた。
しかしながら、インクジェット記録方式を利用して、上記の分野で良好な印刷物を効率よく得るためには、まだまだ解決しなければならない課題が多い。例えば、段ボール印刷においては、基材となる紙が通常のパルプ紙であるため、インクが紙中に浸透してにじみが発生したり、また、沈んだ色相になりやすい。特にインクジェット記録方式で利用されるインクは、段ボール印刷に利用される通常のフレキソ印刷インキと比較して低粘度であり、浸透性の基材に印刷した時に、短時間でより深くまで浸透しやすい。そこで、このようなインクジェット記録方式により印刷されるインクの1つの形態として、紫外線等の活性エネルギー線で硬化、乾燥する光硬化性のインクが多数提案されている。
このインクの流動成分は光硬化性モノマーであり、活性エネルギー線の照射で硬化が始まると、急激に流動性が失われて乾燥する。従って、浸透性の基材に印刷しても、基材表面にインクが残っている間に活性エネルギー線を照射できれば、基材表面に印刷皮膜を形成することができると考えられている。
ところで、パーソナルユースでインクジェット記録方式を利用する時の基材は、ほとんどが白色の紙であるため、通常、白色のインクは必要としない。しかしながら、産業用途ではいろいろな色相の基材に適用されるため、文字や画像において白色の部分の印刷には、白色インクが必要となる。また、例えば、段ボール容器の表面に使用される紙の色は、茶色や灰白色のものが多く、そのまま印刷すると色がくすんで見え、見栄えを損なうことになる。この様な場合には、先に白色のインクを印刷してから、その上に他の色のインクで印刷すると高コントラストで鮮明な印刷画像を得ることができる。
こういった理由で、上記の場合の利用に適する、酸化チタンを着色剤に用いた光硬化型インクジェット用白色インク組成物も提案されている。例えば、高比重の酸化チタンを沈降しにくいように安定に分散させて、良好な吐出安定性を持たせるために、分散剤として塩基性の極性基を有する高分子分散剤を使用した紫外線硬化型インクジェット記録用白色インキ(例えば特許文献1参照)が提案されている。
インクジェット記録方式で利用されるインクは低粘度であるために、浸透しやすいことは光硬化型であってもかわりはない。そして、基材の中まで紫外線が到達しないから、一旦、光硬化型インクが基材の内部へ浸透してしまうと、未硬化のモノマーが残留して異臭の原因となり、さらに印刷皮膜の白色度、隠蔽性の低下につながる等の多くの問題が発生する。
これらの問題を解決するためには、上記の様に、基材表面にインクが残っている間に活性エネルギー線を照射することが必要となる。しかしながら、従来の光硬化型インクジェット用白色インク組成物は、基材表面にとどまっている時間(基材表面での歩留まり性と表現される)は非常に短く、その間に活性エネルギー線を照射するのは、装置的な制約からも困難である。一方、インクの歩留まり性を良くする方法については、全く知見がなく、従って、発色性や隠蔽性に優れた光硬化型インクジェット用白色インク組成物は未だ得られていないのが現状である。
特開2004−124077号公報
そこで本発明の課題は、光硬化性インクジェット用インク組成物を印刷した際の紙基材上での歩留まり性に優れ、その結果、印刷物の発色性や隠蔽性に優れた光硬化性インクジェット用白色インク組成物を提供することである。
本発明者らは、種々検討した結果、着色剤として酸化チタン及びカオリンクレーを併用することにより、前記の課題を全て解決する光硬化性インクジェット用白色インク組成物を製造する事を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、白色の着色剤、分散剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を少なくとも含有する光硬化性インクジェット用白色インク組成物において、前記白色の着色剤として酸化チタンとカオリンクレーとが併用されており、かつ、インク組成物中の着色剤総量に対して、前記カオリンクレーの含有量が5〜15質量%であることを特徴とする光硬化性インクジェット用白色インク組成物である。
以下、本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物について詳細に説明する。
本発明で使用する酸化チタンとしては、塗料、インク等の着色剤として、粒子径、表面処理の異なる各種酸化チタンが市販されており、用途に応じて種々選択できる。酸化チタンの表面処理方法としては、水系処理、気相処理等が行われ、表面処理剤としては、一般的にアルミナ、シリカ等が使用されている。通常、印刷インキで使用される酸化チタンとしては、未処理、アルミナ処理、アルミナ・シリカ処理等のものがある。例えば、これら酸化チタンの市販品としては、R−960(デュポン社製)、CR−50(石原産業社製)、JR−605(テイカ社製)等が挙げられる。
また、酸化チタンの平均粒子径は、100〜500nmであることが好ましい。
本発明で使用するカオリンクレーとしては、塗料、インクなどの無機顔料ならびに充填剤等として、各種カオリンクレーが市販されており、用途に応じて種々選択できる。このカオリンには、製造方法の違いにより、湿式カオリン(水で精製及び漂白して不純物を除去したもので、白色度が高い。また水簸(湿式分級)により粒度調整していて、シャープな粒度分布を持ち、レオロジー特性、耐薬品性に優れたもの)、焼成カオリン(湿式カオリンを焼成して、結晶水を放出させたもの。焼成処理により有機物が分解されるために、白色度、分散性が向上し、さらに、隠蔽力、耐候性、耐薬品性に優れたもの)、乾式カオリン(乾式で精製し、分級することにより粒度を調整したもの)等が挙げられる。例えば、これらカオリンクレーの市販品としては、ポリグロス90(ヒューバー社製湿式カオリン)等が挙げられる。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物において、カオリンクレーの含有量は発色性、隠蔽性の点から、最終的なインク組成物の着色剤総量中5〜15質量%の範囲で用いる。好ましくは6〜14質量%である。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物においては、酸化チタン及びカオリンクレーの含有量は特に限定されるものではないが、濃度の点から、最終的なインク組成物中において5〜20質量%の範囲で用いることが好ましい。
次に、本発明で使用する分散剤としては、通常の光硬化性インク組成物で、酸化チタン等を分散させるために利用する既知の分散剤がそれぞれ利用可能であるが、カルボジイミド基と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物との反応により導入された鎖及び塩基性窒素含有基を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物が好ましい。
上記カルボジイミド系化合物は、カルボジイミド基を有する化合物に、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物と塩基性窒素含有基とを導入して得られる化合物であり、最終的に得られた化合物の分子内にカルボジイミド基を有しているものはもちろん、有していないものも含む。
以下、本発明においては、鎖の構造の大きさにかかわらず、カルボジイミド基を有する化合物に由来する部分を「主鎖」といい、カルボジイミド基と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物との反応により導入された鎖をすべて「側鎖」という。側鎖としては、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、「塩基性窒素含有基」とは、水中で4級アンモニウムイオンを形成する窒素を含有する基はもとより、ルイス塩基として作用する窒素を含有する基も含むものであり、その代表的なものとしてはアミノ基や含窒素複素環基等である。
上記カルボジイミド系化合物としては、特に好ましくは、カルボジイミド基と、それと反応可能な官能基との反応を利用して、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種を分子内に導入した化合物が利用できる。なお、本発明において、このようなカルボジイミド基と官能基との反応をグラフト化反応と呼ぶことがあり、その方法で導入された側鎖をグラフト化側鎖、例えば、導入されたポリエステル側鎖をグラフト化ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖をグラフト化ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖をグラフト化ポリアクリル側鎖と呼ぶこともある。
上記グラフト化側鎖を有するカルボジイミド系化合物としては、まず、分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物をもとに、グラフト化反応によりポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を1つ以上付加する方法で得られる化合物を挙げることができる。
上記分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物としては、例えば、有機溶媒中で、カルボジイミド化触媒の存在下、ジイソシアネート化合物を脱炭酸反応によりカルボジイミド化して得られる化合物が利用できる。上記脱炭酸反応させるジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族ジイソシアネート化合物を挙げることができる。
また、利用可能な有機溶媒としては、沸点が高く、かつ、イソシアネート化合物や生成するカルボジイミド基を有する化合物と反応するような活性水素を持たないものであり、具体的には、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコールジアセテート、グリコールジアセテート、メチルグリコールアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート等のグリコールエーテルエステル類;エチルブチルケトン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸アミル、プロピオン酸プロピル、酪酸エチル等の脂肪族エステル等を挙げることができる。
また、利用可能なカルボジイミド化触媒としては、ホスホレン類やホスホレンオキサイド類等が挙げられ、具体的には、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレンオキサイド等が例示できる。
これらの材料を用いてイソシアネート基の脱炭酸反応を行う方法としては、既知の方法が利用でき、例えば、窒素雰囲気下で、100〜200℃の反応温度で行うことができる。なお、上記カルボジイミド基を有する化合物を得る他の方法としては、例えば、米国特許第2941956号明細書、特公昭47−33279号公報、特開平5−178954号公報、特開平6−56950号公報等の方法が挙げられる。
このような方法を用いて、例えば、K(≧2)モルのジイソシアネート化合物を脱炭酸して得られる化合物は以下の一般式(1)で表すことができる。
Figure 0004934047
なお、上記一般式中、Aは、カルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。
上記一般式(1)で表されるカルボジイミド基を有する化合物の市販品としては、テトラメチルキシリレンジイソシアネートを原料としたカルボジイミドとしてカルボジライトV−03、V−05等(いずれも商品名、日清紡社製)等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物は、分子内にイソシアネート基を有するが、本発明で用いるカルボジイミド系化合物を合成する上で、先にこのイソシアネート基を反応により消失させておいて、後からカルボジイミド基との反応を行う方が好ましい場合がある。特に後述のグラフト化により側鎖を形成させる成分が、カルボジイミド基と反応可能な官能基以外にイソシアネート基と反応可能な官能基をも有する時、及び、カルボジイミド基と比較してイソシアネート基への反応性が同等以上の官能基を有する時は、イソシアネート基が消失していることが好ましい。
このような場合、残余のカルボジイミド基と反応性が低くて、先にイソシアネート基と選択的に反応する化合物をイソシアネート基と反応させることにより、本発明のカルボジイミド系化合物を形成する元になる、分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物として利用することもできる。
本発明の分散剤として用いるカルボジイミド系化合物は、分子内に塩基性窒素含有基を有するものであるが、このようなカルボジイミド系化合物を得る方法としては、上記イソシアネート基との反応を利用して、カルボジイミド基含有化合物に塩基性窒素含有基を導入するのも、その好適な一つの方法である。そして、カルボジイミド基含有化合物に塩基性窒素含有基を導入する際には、上記の条件から、イソシアネート基と選択的に反応可能な官能基として好適な水酸基と、カルボジイミド基やイソシアネート基との反応に関与しない3級アミノ基又は塩基性窒素含有複素環基とを有する化合物を利用することが好ましい。
具体的には、水酸基1つと3級アミノ基とを有する化合物としては、例えば、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン化合物;二級アミン化合物のエチレンオキサイド付加物、二級アミン化合物とエポキシ化合物との反応物等を挙げることができる。また、水酸基2つと3級アミノ基とを有する化合物としては、例えば、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン化合物;一級アミン化合物のエチレンオキサイド付加物、一級アミン化合物とエポキシ化合物との反応物等を挙げることができる。
更に、水酸基及び塩基性窒素含有複素環基を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシピリジンや、ピリジンメタノール、ピリジンエタノール等、ピリジン、ピラジン、トリアジン、キノリン等の3級の塩基性窒素を含有する複素環及び水酸基を有する化合物が使用できる。また、ピペリジンやピペラジン等の2級の塩基性窒素を含有する複素環化合物であっても、アルキル化して3級化し、水酸基を含有させることにより使用することができる。
そして、水酸基を1つ有する化合物2モルを、上記一般式(1)で表される化合物1モルと反応させて主鎖末端に塩基性窒素含有基を導入してもよく、また、水酸基を2つ有する化合物を、上記一般式(1)で表される化合物に、イソシアネート基の方が水酸基より過剰となる量で反応させて、主鎖中に塩基性窒素含有基を導入してもよく、このような主鎖に塩基性窒素含有基を導入した化合物は、より好ましい化合物である。
更に、塩基性窒素含有基を有さない化合物も反応に利用でき、例えば、メタノール、エタノール等の低分子モノアルコール化合物、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエステル化合物、後述の水酸基を一つ含有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物、ポリアクリル化合物等を挙げることができる。
上記方法等を用いて得た、分子内に1つ以上のカルボジイミド基を有する化合物に、更にグラフト化反応によりポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及び/又はポリシロキサン鎖を導入して、グラフト化ポリエステル側鎖、グラフト化ポリエーテル側鎖、グラフト化ポリアクリル側鎖、グラフト化塩基性窒素含有鎖、グラフト化顔料誘導体鎖、グラフト化顔料中間体鎖、グラフト化色素誘導体鎖、グラフト化色素中間体鎖、グラフト化紫外線増感能を有する鎖、グラフト化ラジカル開始能鎖、グラフト化アミド基を有する鎖、グラフト化ポリブタジエン鎖及びグラフト化ポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種のグラフト化側鎖を、少なくとも1つ含有するカルボジイミド化合物とすることができる。
そして、グラフト化反応によりこれらの側鎖を分子内に導入する代表的な方法としては、カルボジイミド基と反応可能な官能基、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基、水酸基、アミノ基等を有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物、ポリアクリル化合物、塩基性窒素含有鎖を有する化合物、顔料誘導体、顔料中間体、色素誘導体、色素中間体、紫外線増感能を有する化合物、ラジカル開始能を有する化合物、アミド基を有する化合物、ポリブタジエン化合物、ポリシロキサン鎖含有化合物を、カルボジイミド化合物のカルボジイミド基と反応させる方法が利用できる。
上記官能基を有するポリエステル化合物としては、まず、
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、2−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエステル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(2)オキシカルボン酸の自己重縮合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等のモノオキシカルボン酸を重縮合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエステル化合物等)を挙げることができる。
また、(3)低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸化合物とを重縮合させて得られる化合物(例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類;1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類等の低分子ジオール化合物成分と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の飽和及び不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸等の芳香族ジカルボン酸等の低分子ジカルボン酸化合物成分とを、低分子ジオール化合物の過剰存在下で反応させて得られる、水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(4)モノアルコールを開始剤とした環状エステル化合物の開環重合物のリン酸エステル化合物(例えば、上記ポリエステルモノオール化合物をリン酸とエステル化反応させて得られる、リン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)、(5)アミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物(例えば、タウリン等のアミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤として、上記環状エステル化合物を開環重合して得られるスルホン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(6)モノアルコールを開始剤とした環状エステル化合物の開環重合物の亜硫酸ガス付加物(例えば、上記ポリエステルモノオール化合物に亜硫酸ガスを付加して得られるスルホン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。なお、このようなリン酸基やスルホン酸基を有するポリエステル化合物としては、ポリカプロラクトンの開環重合によって得られるポリエステル鎖を有する化合物であることが好ましい。
次に、上記官能基を有するポリエーテル化合物としては、まず、
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエーテル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(2)モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合物のリン酸エステル化合物(例えば、上記ポリエーテルモノオール化合物をリン酸とエステル化反応させて得られるリン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
また、(3)アミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、タウリン等のアミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤として、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
また、(4)モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合物の亜硫酸ガス付加物(例えば、上記ポリエーテルモノオール化合物に亜硫酸ガスを付加して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
次に、上記官能基を有するポリアクリル化合物としては、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種を有する(メタ)アクリルモノマーから選択される少なくとも1種を含有する単量体成分を重合してなる(メタ)アクリル系重合体が好ましい。そのようなものとしては、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー:(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトコラン酸、イタコン酸等;スルホン酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等;燐酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェイト、トリスアクリロイルオキシエチルホスフェート等;水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アミノ基を有する(メタ)アクリルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の単量体から選択される少なくとも1種のモノマー成分と必要に応じて上記以外の一般にアクリル系樹脂の反応成分として使用されるアルキルエステルやスチレン系モノマー等、既知のモノマーとを重合して得られる(メタ)アクリル重合体等を挙げることができる。
なお、上記官能基を有し、更にポリエステル鎖とポリエーテル鎖の両方を含んでいる化合物、ポリエステル鎖を有するポリアクリル化合物、ポリエーテル鎖を有するポリアクリル化合物を用いてもよく、例えばポリアルキレングリコールやそのモノアルキルエーテル化合物を開始剤として、環状エステル化合物を反応させて得られる化合物、水酸基含有ポリエステル化合物に環状エーテル化合物を反応させて得られる化合物、ポリエステル鎖を分子内に含む(メタ)アクリル系モノマーやポリエーテル鎖を分子内に含む(メタ)アクリル系モノマーを用いて得られるポリアクリル化合物を挙げる事ができる。
これらのポリエステル化合物、ポリエーテル化合物及びポリアクリル化合物は、中でも、カルボジイミド基との反応性の面からはカルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基を有する方が有利である。
また、もととなるカルボジイミド基を有する化合物が更にイソシアネート基を有する場合、水酸基を有する化合物は、カルボジイミド基より先にイソシアネート基との反応が起こり、反応の制御が困難となり、更に、水酸基を2つ以上有する化合物は、グラフト化反応の間に架橋してゲル化を起こす可能性がある。
そこで、官能基が水酸基のみの化合物については、更に、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸等の酸無水物を反応させて、カルボキシル基を一つ含有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物を得てから、グラフト化反応させることが望ましい。
なお、側鎖としてカルボジイミド系化合物の分子内に導入されるポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物の中でも、塩基性窒素含有基を有するものは、側鎖と同時に塩基性窒素含有基もカルボジイミド系化合物に導入できることになる。
官能基が水酸基のみの場合の対応や塩基性窒素含有基を有する点については、ポリエーテル化合物、ポリエーテル化合物及びポリアクリル化合物以外の、側鎖の導入に用いる他の化合物についても同様である。
次に、上記官能基を有し且つ塩基性窒素含有鎖を有する化合物としては、カルボジイミド基と反応可能な官能基として好適なカルボキシル基等の酸基と、カルボジイミド基やイソシアネート基との反応に関与しない3級アミノ基又は塩基性窒素含有複素環基とを有する化合物を挙げることができる。例えば、ジメチルアミノ安息香酸、ジエチルアミノ安息香酸等を挙げることができる。
次に、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖及び/又は色素中間体鎖を導入するために用いる、上記官能基を有する顔料誘導体、顔料中間体、色素誘導体及び色素中間体について説明する。
顔料中間体としては、顔料を合成する際に使用する化合物であって、例えば、ナフトエ酸、下記一般式で表される2−カルボキシピラジン等のカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物等が挙げられる。また、色素中間体としては、染料等を合成する際に使用する化合物であって、特開2002−22922号公報に記載されているアントラキノン誘導体等のカルボジイミド基と反応可能な官能基と顔料吸着部とを有する色素残基等が挙げられる。
Figure 0004934047
また、顔料誘導体としては、顔料の分子の誘導体であって、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物等が挙げられる。また、色素誘導体としては、染料等の分子の誘導体であって、例えば、β−ナフトールオレンジ染料誘導体等のカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物が挙げられる。
これらの顔料誘導体、顔料中間体、色素誘導体及び色素中間体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよく、使用する顔料の種類に応じて適宜最適なものを選択することが好ましい。
上記官能基を有し且つ紫外線増感能を有する化合物としては、例えば、ジメチルアミノ安息香酸、ジエチルアミノ安息香酸等を用いることが好適である。
上記官能基を有し且つラジカル開始能鎖を有する化合物としては、例えば、ベンゾイル安息香酸等が挙げられる。
上記官能基を有し且つアミド基を有する化合物としては、例えば、
(1)ポリアミドポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸の1種又は2種以上の混合物と、エチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等をはじめとする炭素数2〜12の範囲の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族ポリアミン類、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ポリアミン類の1種又は2種以上の混合物、及びアミノアルコール類、アミノフェノール類との縮合重合反応より得られるポリアミドポリオールに、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等、
(2)ポリアミノ酸
具体的には、リシン、グルタミン酸、アルギニン、セリン、チロシン、システイン等のα−アミノ酸から構成されるコポリアミノ酸、ポリリシン、γ−ポリリシン、γ−ポリグルタミン酸等のホモポリアミノ酸、ゼラチン等の蛋白質等、
(3)(ポリ)ヒドロキシカルボン酸を用いてラクタム類を開環重合したもの
具体的には、乳酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸、リシノール酸、ひまし油脂肪酸、水添ひまし油脂肪酸、δ−ヒドロキシ吉草酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシエチルオキシカルボン酸、2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボン酸、ヒドロキシピバリン酸、11−オキシヘキサデカン酸、2−オキシドデカン酸、グリコール酸、リンゴ酸、グルコン酸、及び上記ヒドロキシカルボン酸の縮合物を開始剤として、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム類を開環重合したもの、
(4)3級アミノ基と1級もしくは2級アミノ基を有するアミン化合物にラクトン類を反応させて得られる、3級アミノ基、アミド基およびエステル結合を有するヒドロキシ化合物の水酸基の1つに、さらに酸無水物基を反応させたもの
具体的には、例えば、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、ジエタノールアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、メチルイミノビスプロピルアミン、N−アミノピペリジン等の脂肪族ポリアミン;2−アミノメチルピリジン、3−アミノメチルピリジン、4−アミノメチルピリジン、2−メチルアミノエチルピリジン、4−アルキルアミノエチルピリジン等の置換ピリジン類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(3−アミノプロピル)−イミダゾール等のイミダゾール類;2−アミノ−4−メチルピリミジン、2−メルカプトピリミジン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−アミノチアゾール等の芳香族単環式アミン;6−アミノプリン(アデニン)、4−アミノキナルジン、グアニン、2−アミノベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール、アロプリノール、ベンゾトリアゾール、セオフィン等の縮合多環芳香族アミン等の3級アミノ基と1級もしくは2級アミノ基を有するアミン化合物と、プロピオラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン又はそれらの置換誘導体等のラクトン類とを反応させた後、得られた化合物の水酸基の1つに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等が挙げられる。
なお、上記(1)のポリアミドポリオールの合成および酸無水物を反応させる方法、(3)の(ポリ)ヒドロキシカルボン酸を用いてラクタム類を開環重合させる方法、(4)の3級アミノ基、アミド基およびエステル結合を有するヒドロキシ化合物の水酸基の1つに酸無水物基を反応させる方法等としては、常法が利用できる。
次に、ポリブタジエン鎖を導入するために用いる、上記官能基を有するポリブタジエン化合物としては、例えば、下記の材料が利用できる。
(1)ポリブタジエンポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、ポリブタジエンポリオールに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等。
(2)マレイン化ポリブタジエン
具体例としては、ポリブタジエンに使用比率を調製してマレイン酸又は無水マレイン酸を付加重合させた化合物等。
なお、上記のポリブタジエンポリオールに酸無水物を反応させる方法、ポリブタジエンにマレイン酸又は無水マレイン酸を付加重合させる方法等としては、常法が利用できる。
次に、ポリシロキサン鎖を導入するために用いる、上記官能基を有するポリシロキサン鎖含有化合物としては、例えば、下記の材料が利用できる。
(1)ポリシロキサンポリオールに酸無水物を反応させた化合物
具体例としては、ポリシロキサンポリオールに無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸、スチレン−無水マレイン酸樹脂等の酸無水物を反応させた化合物等。
(2)片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体
カルボジイミド基と反応する官能基を有するポリシロキサン鎖含有化合物として、酸基含有連鎖移動剤の存在下で、末端にラジカル重合性不飽和結合を有する酸基非含有ポリシロキサンの少なくとも1種を含む酸基非含有ラジカル重合性化合物を重合して得られる、片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体。
上記酸基含有連鎖移動剤としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト安息香酸等のカルボキシル基を有する連鎖移動剤;2−クロロエタンスルホン酸、2−クロロエタンスルホン酸ナトリウム、4−クロロフェニルスルホキシド、4−クロロベンゼンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有連鎖移動剤等が挙げられる。これら上記酸基含有連鎖移動剤のなかでもチオール系の酸基含有連鎖移動剤が好ましく、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト安息香酸がより好ましい。
また、末端にラジカル重合性不飽和結合を有する酸基非含有ポリシロキサンとしては、末端にメタクリロイル基等を有する酸基非含有のポリジメチルシロキサンモノマー、シリコーン系マクロモノマー等が例示できる。
また、必要に応じて、性能が低下しない範囲において、酸基非含有ラジカル重合性不飽和単量体を併用して使用することも可能である。
具体例としては、アルキル(メタ)アクリレート系単量体(例えば、メチルメタクリレート等)、芳香族環を有する(メタ)アクリレート系単量体(例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート等)の(メタ)アクリル酸エステル化合物;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体を挙げる事ができる。
このような成分を用いて、片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有化合物を重合するに際して、通常用いられる開始剤、例えば、アゾ−ニトリル化合物:2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリル、1,1’−アゾ−ビス−1−シクロブタンニトリル、2,2’−アゾ−ビス−2メチルブチロニトリル等、アゾ化合物:2,3−ジアザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプテン、2,2,2’−アゾ−ビス−プロパン、1,1’−アゾ−ビス−1−フェニルエタン等、パーオキサイド化合物:t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が使用できる。
上記片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体は、酸基含有連鎖移動剤以外はカルボジイミド基と反応可能な酸基を有しない材料から合成され、カルボジイミド基と反応可能な官能基は分子の片末端の酸基一つだけである。
上記分子の片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体は、塊状重合、溶液重合、必要に応じて懸濁重合等の重合法を用いて、全量仕込み法、開始剤滴下法あるいはモノマー滴下法により、開始剤の分解温度以上、通常は70〜170℃の反応温度で、1〜8時間反応せしめることにより合成することができる。この重合において、連鎖移動剤として、酸基含有連鎖移動剤を用いることにより、片末端に酸基を有するポリシロキサン鎖含有重合体を得ることができる。
上記で例示したポリエステル化合物、ポリエーテル化合物、ポリアクリル化合物、塩基性窒素含有鎖を有する化合物、顔料誘導体、顔料中間体、色素誘導体、色素中間体、紫外線増感能を有する化合物、ラジカル開始能を有する化合物、アミド基を有する化合物、ポリブタジエン化合物、ポリシロキサン鎖含有化合物をグラフト化により分子内に少なくとも1つ導入した化合物は、カルボジイミド基の数が0であってもよく、好ましくは1つ以上であり、例えば、上記一般式(1)で表されるカルボジイミド化合物にグラフト化反応により側鎖を導入した場合、下記一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド化合物を得ることができる。
Figure 0004934047
ここで、Aは、カルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。Xは、同一又は異なって、カルボジイミド基とそれに反応可能な官能基とを反応させて得られる3価の連結基、Yは、同一又は異なって、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖であり、l、m及びnは1以上の整数を表す。
なお、上記Xで表される3価の連結基として、例えば、カルボジイミド基とカルボキシル基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(4)、(5)、カルボジイミド基と水酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(6)、(7)、カルボジイミド基とアミノ基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(8)、カルボジイミド基とスルホン酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(9)、カルボジイミド基と燐酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(10)で表される。
Figure 0004934047
上記一般式中、Rは、水素原子又は炭素数1以上の炭化水素基を表す。
更に一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド化合物は、分子内にイソシアネート基を有するが、上述したものと同様の方法でイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させることも可能であり、結果的には先にイソシアネート基を消失させたカルボジイミド基を有する化合物に側鎖を形成させる成分を反応させた場合に得られるものと同じ化合物を得る事ができる。
例えば、水酸基を一つ有する化合物を、一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド化合物の両末端のイソシアネート基と反応させて得られるカルボジイミド系化合物は、下記一般式(11)、(12)で表すことができ、この化合物も本発明におけるカルボジイミド系化合物として利用することができる。
Figure 0004934047
上記一般式中、Z及びZは、それぞれ独立に、異なる構造を有していてもよく、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物の、当該官能基を除く残基を表す。Aは、カルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。Xは、同一又は異なって、カルボジイミド基とそれに反応可能な官能基を反応させて得られる3価の連結基、Yは、同一又は異なって、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖であり、l、m及びnは1以上の整数を表す。そして、一般式(11)の化合物のままで利用する場合、及び、一般式(12)の化合物では、Z、Z、Yのいずれかにおいて、少なくとも1つの塩基性窒素含有基を有する必要があり、上記Z、Zとして塩基性窒素含有基を有するものは主鎖中に、上記Yとして塩基性窒素含有基を有するものは側鎖中に塩基性窒素含有基が導入されていることになる。
一方、一般式(11)において、Z、Z及びYのいずれにも塩基性窒素含有基が含まれていない場合、更に残余のカルボジイミド基にアミノ酸や上記水酸基と塩基性窒素含有基とを有する化合物等をグラフト化反応させることにより、分子内に塩基性窒素含有基を導入して利用することが可能である。
なお、以上に挙げた反応、すなわち、上記水酸基含有化合物を開始剤とした環状エステル化合物の開環反応、オキシカルボン酸の重縮合反応、低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸化合物との縮重合反応、水酸基含有エステル化合物と酸無水物の開環反応、環状エーテル化合物の開環反応、水酸基含有エーテル化合物と酸無水物との開環反応、カルボジイミド基と、カルボキシル基や水酸基等との反応、更にはイソシアネート基と水酸基等との反応には常法が利用できる。
また、上記カルボジイミド系化合物は、グラフト化反応に用いる材料を反応させる順序が異なっても、最終的に得られる化合物が同一の分子構造を有すれば、得られる性能も異なるものではない。
従って、上記一般式(11)、(12)の化合物において、例えばグラフト化によりポリエステル側鎖を導入するために、カルボジイミド基と反応可能な官能基を含有するポリエステル化合物を先に合成して、カルボジイミド基に反応させて側鎖とする方法を説明したが、別の方法としては、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物とカルボジイミド基とを反応させた後、ポリエステル鎖を分子内に導入させることによっても側鎖を導入することができる。
すなわち、グラフト化ポリエステル側鎖又はグラフト化ポリエーテル側鎖を導入する場合であれば、例えば、オキシカルボン酸を先にカルボジイミド基に反応させて、水酸基をカルボジイミド化合物の分子内に導入した後、環状ポリエステル化合物又は環状ポリエーテル化合物を開環重合させて、ポリエステル鎖又はポリエーテル鎖をグラフト結合する方法であってもよい。また、グラフト化ポリアクリル鎖を導入する場合であれば、例えば、ラジカル重合性不飽和二重結合と、酸基や水酸基等のカルボジイミド基と反応可能な官能基とを有する化合物を、先にカルボジイミド基と反応させて、ラジカル重合性不飽和二重結合をカルボジイミド化合物の分子内に導入した後、アクリル系単量体を重合させてポリアクリル鎖をグラフト結合する方法であってもよい。そして、これらの反応の順序については、好ましくない副反応生成物が最も少なくなるような条件で合成することが望ましい。
上記分子内にグラフト化側鎖を有するカルボジイミド系化合物の好ましい形態として、カルボジイミド基を1つ以上有する化合物(一般式(2)や一般式(11)で表される化合物)を合成する際には、分子内にグラフト化側鎖を有しない化合物(m=0)と分子内にカルボジイミド基を有しない化合物(l=0)の両方が生成される可能性がある。
そこで、分子内にグラフト化側鎖とカルボジイミド基とを1つ以上有する化合物のみを合成する方法としては、上記一般式(1)で表される化合物と、カルボジイミド基の全てをグラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖とした上記一般式(3)で表される化合物とをもとにした、次の方法を挙げることができる。
まず、一般式(1)で表される化合物、又は、一般式(3)で表される化合物を用い、両末端のイソシアネート基にジオール化合物を反応させて、両末端が水酸基の化合物を得る。例えば、一般式(1)で表される化合物1モルとジオール化合物2モルとを反応させて得られる化合物は、下記一般式(13)で表され、一方、一般式(3)で表される化合物1モルとジオール化合物2モルとを反応させて得られる化合物は、下記一般式(14)で表される。
Figure 0004934047
上記一般式中、Gは、同一又は異なって、ジオール化合物の、イソシアネート基と反応した水酸基を除く残基を表す。
そして、上記カルボジイミド基を有するジオール化合物(一般式(13)で表される化合物)に対して、グラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖を有するカルボジイミド化合物(一般式(3)で表される化合物)を反応させて得られる化合物、その逆として、グラフト化側鎖を有するジオール化合物(一般式(14)で表される化合物)に対して、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物(一般式(1)で表される化合物)を反応させて得られる化合物は、グラフト化側鎖とカルボジイミド基とを必ず1つ以上有する化合物である。更に、この方法で分子内に塩基性窒素含有基を有するジオール化合物を用いると、同時に分子内に塩基性窒素含有基を導入することができて好適である。
このように、グラフト化反応を利用するとカルボジイミド系化合物に側鎖を簡単に導入できるが、グラフト化反応以外の方法で、カルボジイミド系化合物の側鎖を導入することも可能であり、その方法としては、例えば、上記一般式(1)で表されるカルボジイミド化合物を、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖を有する鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる方法等が利用できる。
このような鎖伸長剤としては、ポリエステル鎖を有するものとして、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の水酸基を3つ以上有するポリオール化合物に、上記環状ポリエステル化合物を開環重合させて得られる化合物、上記低分子ジオール化合物に一部トリオール化合物を併用して、上記低分子ジカルボン酸と重縮合させて得られる化合物、ジメチロールプロピオン酸等のジオールモノカルボン酸に、ポリエステル鎖を分子内に有するエポキシ化合物を反応させて得られる化合物等を挙げることができる。ポリエーテル鎖を有するものとしては、上記ポリオール化合物に、上記環状ポリエーテル化合物を開環重合させて得られる化合物等を挙げることができる。ポリアクリル鎖を有するものとしては、上記ポリオール化合物に、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体を反応させて得られる化合物等を挙げることができる。
以上の材料を反応させて得られる分子内にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖、塩基性窒素含有鎖、顔料誘導体鎖、顔料中間体鎖、色素誘導体鎖、色素中間体鎖、紫外線増感能を有する鎖、ラジカル開始能鎖、アミド基を有する鎖、ポリブタジエン鎖及びポリシロキサン鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と塩基性窒素含有基とを有するカルボジイミド系化合物は、カルボジイミド系化合物1gあたりの塩基性窒素含有基の量が0.02〜4mmolであることが好ましく、より好ましくは、0.05〜3mmolである。カルボジイミド系化合物1gあたりの塩基性窒素含有基の量が上記範囲にあると、良好な分散安定性が得られる。
上記カルボジイミド系化合物において、側鎖として導入するポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖は、分散媒体中での着色剤の分散安定性を向上させる作用を有するものであれば特に制約されるものではないが、式量が200以上、また、10000以下が好ましい。より好ましくは、300以上、また、5000以下である。
上記カルボジイミド系化合物が分子内に1つ以上のカルボジイミド基を有する場合、カルボジイミド当量は、100〜50000が好ましく、とりわけ、200〜10000となる範囲がより好ましい。カルボジイミド当量が上記範囲であると、分散安定性を向上させる効果が高くなる。なお、カルボジイミド当量とは、(カルボジイミド系化合物の分子量)/(カルボジイミド系化合物分子中のカルボジイミド基の数)で表される数を意味するものである。
本発明で用いるカルボジイミド系化合物の数平均分子量としては、1000以上、また、100000以下のものが好ましく、より好ましくは、1000以上、また、50000以下である。カルボジイミド系化合物の数平均分子量が100000を超えると、光硬化性インクジェット用白色インク組成物として適切な粘度のものが得られにくくなり、特に高濃度の組成物が必要なときは好ましくない。一方、数平均分子量が1000未満であると、分散安定性が低下して好ましくない。
カルボジイミド系化合物については、着色剤表面から経時で離脱しないように、共有結合や吸着力が十分に作用することが必要であり、利用する着色剤に応じて、カルボジイミド当量や塩基性窒素含有基の量を調整することが好ましい。
本発明において分散剤の使用量は、光硬化性インクジェット用白色インク組成物中の着色剤に対して20〜60質量%が好ましい。分散剤の使用量が20質量%未満の場合は、分散性が不十分であり、また60質量%を超える場合は吐出安定性が低下するため好ましくない。
本発明に使用する光重合性化合物としては、ラジカル重合型とカチオン重合型のどちらの反応機構のものも利用でき、それぞれ公知の光重合性化合物を使用することができる。
本発明に使用するラジカル重合型光重合性化合物としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートを単独または2種以上併用して用いることができる。
本発明に使用できる単官能(メタ)アクリレートとして例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、多官能(メタ)アクリレートとしては例えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得られるジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキルリン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。
本発明に使用する代表的なカチオン重合型光重合性化合物の具体例としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等を挙げることができる。
エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族系エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物等を挙げることができる。
オキセタン化合物の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン等の1価のオキセタン化合物、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]シクロヘキサン等の2価のオキセタン化合物等を挙げることができる。
ビニルエーテル化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等を挙げることができる。
本発明に使用する光重合開始剤としては、ラジカル重合型の反応機構を有する光重合性化合物を使用する場合は、分子開裂型や水素引き抜き型の光重合開始剤が使用でき、カチオン重合型の反応機構を有する光重合性化合物を使用する場合は、カチオン発生型の光重合開始剤を使用することができる。
本発明に使用する分子開裂型の光重合開始剤としては、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、6−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が好適に用いられる。
さらに水素引き抜き型の光重合開始剤として、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等が好適に用いられる。また、分子開裂型と水素引き抜き型の光重合開始剤を併用してもかまわない。
また上記分子開裂型と水素引き抜き型の光重合開始剤に対し、増感剤として例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、前述の光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。
また、本発明に使用するカチオン発生型の光重合開始剤は、一般的なカチオン重合型光重合性化合物を利用したインクジェット用インク組成物で使用される公知のものがいずれも使用できる。具体的には、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート等のポリアリールスルフォニウム塩;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、P−ノニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等のポリアリールヨードニウム塩等を挙げることができる。これらのカチオン発生型光重合開始剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上併用して使用することもできる。
本発明において、水、有機溶剤等の溶剤の使用は、印刷塗膜の諸性能に影響を及ぼすため、本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物中においては、溶剤を実質的に含有しない。ここで溶剤を実質的に含有しないとは、たとえ含有したとしても、高分子分散剤等の材料を使用するためにやむを得ず含まれる溶剤の量以外には含有しないという意味である。このため印刷物に溶剤が残留することがなく、印刷物から溶剤臭がすることがないため衛生上及び環境上にも好ましいと考えられる。
また、本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物には、表面張力の調整等を目的に、各種添加剤を配合する事もできる。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物の製造は、酸化チタン、カオリンクレー、分散剤であるカルボジイミド系化合物、光重合性化合物を加えた混合物をアトライター、ボールミル、サンドミル、ビーズミルなどのメディア型分散機、あるいは高速ミキサー、高速ホモジナイザーなどの非メディア型分散機等の分散機を用いて着色剤を分散した後、光重合開始剤、表面張力調整剤等の添加剤を加えて攪拌、溶解することで調製できる。また、あらかじめ上記に挙げたような分散機を用いて高濃度の顔料分散液であるコンクベースを作製後、光重合開始剤を溶解した光重合性化合物、添加剤等を攪拌、混合して調製することもできる。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物は、紙、合成紙、プラスチックのフィルム及びシート、ガラス、金属などの各種基材に印刷可能である。
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物は、紙基材上での歩留まりに優れ、各種紙基材へ印刷した際の発色性や隠蔽性に優れる光硬化性インクジェット用白色インク組成物である。
以下、実施例によって、本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物をさらに詳細に説明するが、本発明はその趣旨と適用範囲を逸脱しない限りこれらに限定されるものではない。なお、以下の記述中において、特に断りのない限り、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
(カルボジイミド系化合物の合成例)
<顔料分散剤1>
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量316のカルボジイミド化合物のトルエン溶液(固形分50%)1817部、N−メチルジエタノールアミンを167部、テトラブチルチタネート0.6部を仕込み、約100℃で3時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いで末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリカプロラクトンの開環物2952部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAc)4416部を仕込み、約80℃で2時間保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させて、数平均分子量11492、塩基性窒素含有基の量0.34mmol/g、カルボジイミド当量2786の顔料分散剤1(固形分40%)を得た。
<コンクベースの作製>
(コンクベース1)
CR−50(石原産業社製、アルミナ処理、平均粒子径250nmの酸化チタン)36.0部、ポリグロス90(ヒューバー社製カオリンクレー)4.0部、上記顔料分散剤1(カルボジイミド系化合物/固形分40%)20.0部、DVE−3(ISPジャパン社製/トリエチレングリコールジビニルエーテル)40.0部を攪拌機で1時間撹拌混合した後、分散機で処理してコンクベース1を作製した。
(コンクベース2)
CR−50(石原産業社製、アルミナ処理、平均粒子径250nmの酸化チタン)32.0部、ポリグロス90(ヒューバー社製)8.0部、上記顔料分散剤1(カルボジイミド系化合物/固形分40%)20.0部、DVE−3(ISPジャパン社製/トリエチレングリコールジビニルエーテル)40.0部を攪拌機で1時間撹拌混合した後、分散機で処理してコンクベース2を作製した。
(コンクベース3)
CR−50(石原産業社製、アルミナ処理、平均粒子径250nmの酸化チタン)40.0部、上記顔料分散剤1(カルボジイミド系化合物/固形分40%)20.0部、DVE−3(ISPジャパン社製/トリエチレングリコールジビニルエーテル)40.0部を攪拌機で1時間撹拌混合した後、分散機で処理してコンクベース3を作製した。
<インクの作製>
(実施例1)
A−NOD(新中村化学社製/1,9−ノナンジオールジアクリレート)41.8部、ATM−4E(新中村化学社製/エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート)10.0部に光重合開始剤としてイルガキュア127(チバ・スペチャリティー・ケミカルズ社製/アセトフェノン誘導体)4.8部、ルシリンTPO(BASF製/2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)3.2部、レベリング剤としてBYK−315(BYK−Chemie社製)0.2部を加えて50℃で加温溶解した溶液に、上記コンクベース1を40.0部加えて混合することにより実施例1の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
(比較例1)
実施例1で使用したコンクベース1の替わりにコンクベース2を用いて、実施例1と同様な方法で比較例1の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
(比較例2)
実施例1で使用したコンクベース1の替わりにコンクベース3を用いて、実施例1と同様な方法で比較例2の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を作製した。
<評価方法>
以下のような評価方法により実施例1、比較例1〜2の光硬化性インクジェット用白色インク組成物を評価した。その結果を表1に示す。
(発色性)
クラフトライナーにそれぞれの光硬化性インクジェット用白色インク組成物を0.15mmφメアバーにて塗工し、ヘレウス社製ランプ(Z−8タイプ)によりUV硬化させ、塗膜の発色性を目視にて評価した。なお、照射は120W/cmで行った。
○:白色の発色がある
△:下地の色の影響は受けるが、その影響は小さい
×:完全に浸透し、ほとんど下地の色と変わらない
(隠蔽性)
クラフトライナーにそれぞれの光硬化性インクジェット用白色インク組成物を0.15mmφメアバーにて塗工し、ヘレウス社製ランプ(Z−8タイプ)によりUV硬化させ、塗膜による下地の隠蔽性を目視にて評価した。なお、照射は120W/cmで行った。
○:完全に隠蔽する
△:下地の色の影響は受けるが、その影響は小さい
×:ほとんど隠蔽しない
Figure 0004934047
本発明の光硬化性インクジェット用白色インク組成物は、紙基材上での歩留まりに優れ、各種紙基材へ印刷した際の発色性や隠蔽性に優れる光硬化性インクジェット用白色インク組成物である。

Claims (2)

  1. 白色の着色剤、分散剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を少なくとも含有する光硬化性インクジェット用白色インク組成物において、前記白色の着色剤として酸化チタンとカオリンクレーとが併用されており、かつ、インク組成物中の着色剤総量に対して、前記カオリンクレーの含有量が5〜15質量%であることを特徴とする光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
  2. 前記分散剤が、カルボジイミド基と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物との反応により導入された鎖及び塩基性窒素含有基を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物である事を特徴とする請求項1記載の光硬化性インクジェット用白色インク組成物。
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