JP5000396B2 - 車載用水漕及びこれを備えた消防車両 - Google Patents

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Description

本発明は、消火用水等を貯蔵する車載用水槽の構造に関するものである。また、そのような水槽を備えた消防車両に関するものである。
火災現場において消火活動を行う消防車両は、一般に消防ポンプを備えている。この消防ポンプは、消火用水等を火元に高圧噴射することができ、これにより、効果的な消火活動が行われる。ところで、火災現場に消火栓等が設置されていれば消火活動が容易に行われるが、そうでない場合には消火用水の確保が困難であり、迅速な消火活動に支障を来す。そのため、従来から、消火用水を貯蔵することができる水槽を備えた消防車両が提供されている(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。
図9は、従来の消防車両に積載された水槽の正面図である。また、図10は、この水槽の平面図である。
この水槽1は、消防車両に架装されている。具体的には、水槽1は、車体フレーム2上にサブフレーム3を介して固定されている。なお、図9において二点差線4、5は消防車両のボディ外板を示している。水槽1は、直方体の容器である。図10が示すように、水槽1の上面6に矩形の開口7が設けられている。この開口7は、当該上面6の右側半分が切り欠かれることにより形成されている。また、水槽1の上面6に枠8が突設されている。この枠8は、上記開口7の周縁部を取り囲んでいる。同図では図示されていないが、この枠8の上面に蓋が設けられており、上記開口7は、枠8によって覆われている。
水槽1は、積水パイプ9、送水パイプ10及び吸水パイプ16を備えている。積水パイプ9及び送水パイプ10は、外部から消火用水を水槽1内へ取り込むためのものである。積水パイプ9及び送水パイプ10の一端は水槽1の側壁12を貫通しており、フランジ11を介して当該側壁12に固定されている。なお、積水パイプ9にホース連結金具13が連結されており、このホース連結金具13は、上記ボディ外板4、5の外側に露出している。積水パイプ9及び送水パイプ10の他端14、15は、上記開口7から外部へ突出している。ただし、これら他端14、15は、枠8から飛び出さないように配置されている。積水パイプ9及び送水パイプ10に導かれた消火用水は、上記他端14、15から放出されて水槽1に収容される。また、吸水パイプ16は水槽1内に配置されている。吸水パイプ16の一端は水槽1の底壁17を貫通しており、フランジ18を介して当該底壁17に固定されている。この吸水パイプ16は、図示されていない消防ポンプに接続されており、この消防ポンプが作動することにより、水槽1内の消火用水が高圧放水される。
また、水槽1は、オーバーフローパイプ19を備えている。このオーバーフローパイプ19は、水槽1の上面6に固定されている。オーバーフローパイプ19は、当該上面6から上方へ延びた後に湾曲反転して下方に延び、水槽1の底壁17を貫通して外部へ連通している。このオーバーフローパイプ19は、消火用水が水槽1から溢れようとしたときにこれを外部へ案内する。
特開2006−43116号公報 特開2006−25820号公報 特開2001−87408号公報 特開2006−345927号公報
上記オーバーフローパイプ19の一部は、前述のように湾曲して上方に突出している。このため、消防車両の車高が高くなってしまうという問題があった。このオーバーフローパイプ19が上方に突出することの原因は、当該オーバーフローパイプ19が水槽1の上面6に設けられるからにほかならず、もしオーバーフローパイプ19が水槽1の側壁12に設けられるならば、上記問題が解決されることは明白である。しかし、オーバーフローパイプ19が水槽1の側壁12に設けられると、水槽1の内部において消火用水を収容することができないデッドスペースが大きくなるという新たな問題が発生する。また、水槽1の高さ寸法が小さく設定されるならば車高を低く抑えるということは実現され得るが、これでは、水槽1の容量が小さくなってしまう。他方、オーバーフローパイプ19が省略されれば、そもそも上記問題が生じることはない。しかし、水槽1は消防車両に積載されており、走行中に消火用水も揺れ動く。そのため、オーバーフローパイプ19が無ければ、消火用水が水槽1から漏れて他の艤装品を濡らしてしまうおそれがある。
そこで、本発明の目的は、一定の容量を確保しつつ溢れる消火用水を安全に外部へ排出することができるコンパクトな水槽、特に消防車両に適用され得る水槽を提供することである。
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る車載用水槽は、液体を貯留し得る貯留室が内部に区画された水槽本体を備える。上記貯留室を区画する水槽本体の上壁に、上記貯留室に連通する開口が設けられている。また、上記上壁に、当該開口を通じて上記貯留室から溢れた液体を収容する収容溝が設けられている。さらに、上記上壁に、当該収容溝及び上記開口の上方に位置し且つ所定の隙間をあけて当該収容溝及び開口を覆うように蓋部材が着脱可能に設けられている。当該蓋部材は、上記上壁に取り付けられた状態で上記水槽本体側に突出して上記開口に近接し且つ当該開口を囲繞する被覆板を備えている。加えて、上記貯留室を区画する水槽本体の側壁に、上記収容溝に連通して当該収容溝に収容された液体を水槽本体の外部へ案内する案内溝が設けられている。
例えば消火用水等の液体は、水槽本体に供給されることにより貯留室に貯留される。貯留室に液体が充填されている状態でさらに液体が貯留室に供給された場合や、例えば当該水槽本体を積載した車両が走行して当該水槽本体が揺動した場合には、貯留室に貯留された液体が開口から溢れる。この開口は蓋部材によって覆われているから、開口から溢れた液体は、当該開口から直接に水槽本体の外部へ流出せずに収容溝に流れる。この収容溝に流れた液体は、案内溝に案内されて水槽本体の外部へ流出する。すなわち、開口から溢れた液体は、従来のように水槽本体に設けられたパイプを経て排出されるのではなく、水槽本体の上壁に設けられた収容溝及び水槽本体の側壁に設けられた案内溝を経て排出されるようになっている。したがって、水槽本体の最大外形寸法、特に高さ寸法が拡大されることなく、開口から溢れた液体を排出するための経路が構成される。
例えば水槽本体が激しく揺動された場合等では、液体が上記開口から勢いよく溢れる。このような場合であっても、上記被覆板が設けられているので、上記開口から勢いよく溢れた液体は、この被覆板に衝突し、緩やかに収容溝に収容される。したがって、開口から溢れた液体が案内溝以外から外部へ漏れることが一層効果的に防止される。
(2) 上記収容溝は、上記開口を囲繞するように環状に形成されているのが好ましい。
この構成では、上記開口から溢れた液体のほぼすべてが収容溝に収容される。したがって、開口から溢れた液体が案内溝以外から外部へ漏れることが効果的に防止される。
(3) 上記開口にストレーナが装着されていてもよい。
この構成では、蓋部材が取り外されて水槽本体のメンテナンスが行われる際に貯留室へのゴミ等の侵入が防止される。また、前述のように上記開口から液体が勢いよく溢れた場合であっても、この液体がストレーナに衝突し、緩やかに収容溝に収容される。したがって、開口から溢れた液体が案内溝以外から外部へ漏れることがより一層効果的に防止されるという利点がある。
(4) 上記貯留室から溢れた液体が上記収容溝へ流れることを妨げる防水堤が上記開口と上記収容溝との間に形成されていてもよい。
前述のように上記開口から液体が勢いよく溢れた場合であっても、この液体は、防水堤に衝突するから、緩やかに収容溝に収容される。したがって、開口から溢れた液体が案内溝以外から外部へ漏れることが確実に防止される。
(5) 上記車載用水槽は、消防車両に架装されているのが好ましい。
前述のように、水槽本体の外形寸法が拡大されることなく上記開口から溢れる液体が上記収容溝及び案内溝を経由して外部へ排出される。したがって、車載用水槽は、一定容量が確保されつつコンパクトに構成され得る。この車載用水槽が消防車両に架装された場合には、消防車両の全高が抑えられるという利点がある。
本発明によれば、水槽本体から溢れる液体は、水槽本体と蓋部材との間等から漏れることはなく、安全に外部へ排出される。しかも、液体は収容溝及び案内溝を経て外部へ排出されるから、水槽本体の外形寸法が拡大されることはなく、車載用水槽がコンパクトに設計される。その結果、この車載用水槽が消防車両に架装された場合は、当該消防車両の全高が低く抑えられるという利点がある。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る消防自動車の艤装図である。また、図2は、この消防自動車の平面図である。
この消防自動車30は、シャシー31と、シャシー31に架装された消防ポンプ(不図示)及びボディ33と、ボディ33内に設けられた水槽32とを備えている。水槽32は、所定の容積(本実施形態では600l)を有し、消火用水を貯留することができるようになっている。消防ポンプは、従来から一般的に使用されているものであって、インペラを備えた遠心式ポンプである。この消防ポンプは、吸水ポート及び吐水ポートを備えており、吸水ポートに導かれた消火用水がインペラによって遠心加速されて高圧水として吐水ポートから吐出される。上記水槽32は、図示されていない吸水パイプを介して消防ポンプの吸水ポートに接続されている。
シャシー31は、メインフレーム36と、メインフレーム36に懸架された車輪37と、メインフレーム36の前端部に設けられたキャビン38と、図示されていないが、メインフレーム36に支持され、キャビン38の下方に配置されたエンジンとを備えている。メインフレーム36は、断面が略C字状に形成された一対の鋼材からなる。これらは、図1において紙面に垂直な方向に互いに対向配置されている。なお、メインフレーム36は、上記一対の鋼材同士を連結する複数のクロスメンバーを備えており、これにより、メインフレーム36全体の剛性が向上されている。また、エンジンは、このメインフレーム36に支持されており、当該エンジンに動力伝達機構が連結されている。この動力伝達機構を介して車輪37が駆動され、消防自動車30が走行する。キャビン38は、この消防自動車30を走行運転するための運転室を構成している。
ボディ33は、消防自動車30の外形を構成している。ボディ33は、本実施形態ではFRP(Fiber Reinforced Plastics)からなる。もっとも、ボディ33がフレーム及び鋼板又はアルミニウム合金板等から構成されていてもよいことは勿論である。ボディ33の中央部にポンプ室39が設けられている。このポンプ室39の下方に上記消防ポンプが架装されており、ポンプ室39の上方に上記水槽32が配置されている。なお、上記消防ポンプは、上記エンジンからPTO(Power Take Off Device)を介して取り出された駆動力によって駆動されるようになっている。また、ボディ33の後方にホースカー41が着脱自在に取り付けられている。
ボディ33の側面に、吐水ポート34、35と、中継ポート40と、吸水ポート42と、操作モニター43と、無線装置44とが設けられている。これらは、ボディ33の左右の側面に対称に配置されている。また、ボディ33の側面に機材収容室45が設けられている。吐水ポート34、35は、開閉コックを備えている。この開閉コックが開かれることにより、上記消防ポンプから吐出された高圧水が吐水ポート34、35から排出される。なお、この吐水ポート34、35に消防ホースが接続されるようになっている。
中継ポート40は、消火栓や他の消防ポンプと接続され得る。そして、この中継ポート40に供給された消火用水は、当該消防自動車30の内部配管を経て消防ポンプに送られ、上記吐水ポート34、35から高圧水として吐出される。なお、この中継ポート40にも開閉コックが設けられている。さらに、吸水ポート42は、吸水管46が接続されている。この吸水管46の先端にストレーナ47が設けられている。吸水ポート42は、当該消防自動車30の内部配管を経て上記消防ポンプに接続されている。したがって、吸水管46が水源(例えば河川やため池)に挿入されることにより、この水源から消火用水がくみ上げられ、上記吐水ポート34、35から高圧水として排出される。なお、この吸水ポート42にも開閉コックが設けられている。また、ボディ33の側面に積水ポート50が設けられている。この積水ポート50は、当該消防自動車30の内部配管を経て水槽32に接続されている。したがって、この積水ポート50に供給された消火用水は、水槽32に貯留される。
操作モニター43は、上記消防ポンプの運転状況を表示する。例えば、吐水ポート34、35から排出されている消火用水の圧力や流量が表示される。無線装置44は、他の消防自動車や消防隊員との連絡に使用される。これら操作モニター43及び無線装置44は、操作ユニット55として構成されている。すなわち、この操作ユニット55がボディ33に嵌め込まれている。また、上記機材収容室44には、発動発電機その他の消火活動に使用される機材が収容されている。この機材収容室44は、シャッター48がスライドされることにより開閉されるようになっている。加えて、ボディ33には、水量計49が設けられている。この水量計49は、上記水槽32内の消火用水の残量を表示するものである。
<ボディの概略構造>
図3は、ボディ33の要部51の側面図である。また、図4は、ボディ33の要部51の平面図である。さらに、図5は、ボディ33の要部51の断面図であって、図4におけるV−V断面に相当する。
ボディ33の要部51は、FRPで一体的に形成されている。すなわち、このボディ33の要部51はモジュールとして構成され、単一の部品としてボディ33に組み付けられている。このボディ33の要部51は、図1が示すように、ボディ33のうち吸水管46が配置されたボディ後部72の前方であって且つ上記吐水ポート34、35、中継ポート40、積水ポート50、吸水ポート42が設けられたボディ下部73の上方に配置されている。
図3ないし図5が示すように、ボディ33の要部51は、上記水槽32と、この水槽32の左右両側に設けられた側板52、53とを備えている。前述のように、この側板52、53もFRPからなり、水槽32と一体的に形成されている。各側板52、53は、ボディ33の外板を兼ねており、ボディ33の外形を形成している。側板52の前方に切欠窓54が設けられている。この切欠窓54は、側板53にも設けられている。この切欠窓54に上記操作ユニット55が嵌め込まれるようになっている。また、この切欠窓54の前方にスリット56が設けられている。このスリット56は、水槽32に設けられた水量計49が露出するように形成されている。さらに、上記切欠窓54の後方にも切欠窓57が設けられている。この切欠窓57は、上記機材収容室45の出入口を構成している。この切欠窓57に上記シャッター48が取り付けられるようになっている。なお、図3及び図4が示すように、側板52、53はリブ58〜60を備えている。これら各リブ58〜60によって、ボディ33の要部51が確実にボディ後部72及びボディ下部73と連結されるようになっている。
<水槽本体の構造>
図5が示すように、ボディ33の要部51の前方部分によって水槽32が構成されている。この水槽32は、水槽本体61と、蓋部材68とを備えている。なお、この蓋部材68の後方に外板74が設けられている(図4参照)。この外板74は、ボディ33の上面を覆っている。
水槽本体61は、上壁62、前壁63(側壁)、後壁66及び底壁67並びに右壁65及び左壁64(図4参照)を備えている。前述のように、これらはFRPにより一体的に形成されており、消火用水を貯留する貯留室69を区画している。
図6は、水槽本体61の要部拡大断面図であり、上記上壁62及び蓋部材68の構造を詳細に示している。なお、図7は、蓋部材68が取り外された状態における水槽本体61の要部拡大断面図、図8は、蓋部材68、上記外板74及び後述されるストレーナ76が取り外された状態における水槽本体61の要部拡大断面図である。
水槽本体61の上壁62は開口70を備えている。図4が示すように、この開口70の形状は矩形である。図4及び図6が示すように、この開口70を取り囲むように突条71が形成されている。この突条71は上壁62と一体的に形成されており、上壁62から上方へ突出している。本実施形態では、この突条71は環状に形成されている。ただし、真直な突条が開口70の周縁部に間欠的に形成されていてもよい。そして、この突条71に隣接して溝75(収容溝)が設けられている。この溝75は、上壁62が折り曲げられることによって当該上壁62と一体的に形成されている。この溝75は、開口70を取り囲むように環状に形成されている。この溝75は、開口70から溢れた消火用水を収容するようになっている。上記突条71及び溝75が設けられることによる作用効果については後に詳述される。
図4が示すように、水槽本体61の前壁63に案内溝82が設けられている。この案内溝82は、前壁63の二箇所に設けられている。各案内溝82は、前壁63が折り曲げられることにより形成されている。各案内溝82は、上下方向に(同図において紙面に垂直な方向に)延びており、水槽本体61の底面67まで達している。各案内溝82の内面形状は、矩形である。これら案内溝82の上端部は、上記溝75に連通している。したがって、したがって、溝75に侵入した消火用水は、案内溝82に流入した後に水槽本体61から離脱し、消防自動車30の下方へ排出されるようになっている。なお、本実施形態では、上記案内溝82は前壁63の二箇所に設けられているいるが、案内溝82の数に特に制限はない。
また、図6が示すように、上記上壁62は、ストレーナ76を備えている。このストレーナ76は、上記開口70を覆うように配置されている。具体的には、ストレーナ76は矩形状に形成され、上壁76の上面に載置されることによって開口70を覆う。このストレーナ76は、図4が示すように多数の貫通孔77を備えている。このため、開口70から溢れた消火用水は、貫通孔77を通過して貯留室69から外部へ流出する。図6が示すように、このストレーナ76に押圧固定部材78が設けられている。同図が示すように、この押圧固定部材78は、ストレーナ76の中央部に配置されており、後述されるように、蓋部材68によって押圧されることにより、上壁62に押し付けられ、固定される。
図5が示すように、この水槽本体61は、積水パイプ83を備えている。積水パイプ83は、外部から消火用水を貯留室69内へ取り込むためのものである。積水パイプ83の一端は、上記積水ポート50と連通している(図1参照)。また、積水パイプ83の他端85にフラップ84が設けられている。このフラップ84は、積水パイプ83の他端85を開閉するものであって、常時においては自重により他端85を閉塞している。ただし、積水パイプ83に消火用水が送られると、その送水圧力によってフラップ84が開き、消火用水が貯留室69に入る。なお、図示されていないが、水槽本体61は、送水パイプ及び吸水パイプを備えている。送水パイプも外部から消火用水を貯留室69へ取り込むためのものである。吸水パイプは水槽本体61の底壁67に設けられている。吸水パイプは、消防ポンプに接続されている。したがって、この消防ポンプが作動することによって、貯留室69内の消火用水が高圧放水される。
<蓋部材の構造>
図6が示すように、蓋部材68は、平板状の本体79と、被覆板80とを備えている。本体79及び被覆板80は、例えば鋼板から構成され得る。本体79は、上壁62の上に着脱自在に取り付けられている。本体79は、上壁62の上に単に載置されていてもよいし、ネジ等により上壁62に固定されていてもよい。本体79が上壁62に設けられることにより、上記開口70、溝75及び突条71が上から覆われる。
被覆板80は、本体79の所定位置に固定されている。具体的には、被覆板80は、蓋部材68が上壁62の上に配置された状態で上記開口70に近接するように本体79の裏面に固定されている。被覆板80は、リベット81等により本体79に固定されている。被覆板80は、矩形の枠状に形成されている。このため、被覆板80は、上記開口70に近接して当該開口70を覆うことができる。本実施形態では、被覆板80は、等辺山形鋼を組み合わせることにより構成されている。もっとも、被覆板80は、FRPにより構成されていてもよいことは勿論である。そして、蓋部材68が上壁62に設けられた状態で、被覆板80は、上記ストレーナ76の押圧固定部材78に当接するようになっている。つまり、被覆板80が押圧固定部材78を押し付け、これにより、ストレーナ76が上記開口70を安定して覆うことができるようになっている。
<水槽の使用要領及び作用効果>
本実施形態に係る消防自動車30では、消火用水は、水槽本体61の貯留室69に溜められる。消防自動車30が火災現場に急行する場合等においては、水槽本体61は、車体と共に揺れ動く。また、消火活動中においては、他の消防車から水槽本体61に消火用水が送水されたり、河川等から消火用水が汲み上げられて水槽本体61に積水されることもある。そのような場合、消火用水が水槽本体61から溢れることがある。図5及び図6が示すように、水槽本体61から溢れた消火用水は、水槽本体61の開口70から流出するが、この開口70が蓋部材68によって覆われているために、当該溢れた消火用水は、当該開口70から直接に水槽本体61の外部へ流出せずに溝75に流れることになる。そして、図4が示すように、この溝75に流れた消火用水は、案内溝82に案内されて水槽本体61の外部へ排出される。
すなわち、上記開口70から溢れた消火用水は、従来のように水槽に設けられたパイプを経て排出されるのではなく、水槽本体61の上壁62に設けられた溝75及び水槽本体61の前壁63に設けられた案内溝82を経て迅速且つ静かに車外へ排出される。このように、本実施形態に係る消防自動車30では、水槽本体61から溢れた消火用水を処理するためのパイプ等が不要である。したがって、水槽本体61の最大外形寸法、特に高さ寸法が抑えられつつ、確実且つ安全に消火用水のオーバーフローが処理される。その結果、水槽本体61がコンパクトに設計され、この水槽32が架装された消防自動車30の全高が低く抑えられる。
本実施形態では、上記溝75は上記開口70を囲繞するように環状に形成されている。したがって、上記開口70から溢れた消火用水のほぼすべてが溝75に収容され、上記案内溝82以外から外部へ漏れることが効果的に防止される。すなわち、ボディ33の内部が消火用水によって濡れることが防止される。なお、上記溝75は、環状に形成されなくてもよく、例えば上記開口70の周囲に間欠的に形成されていてもよい。
特に、上記蓋部材68が被覆板80を備えているから、この蓋部材68が上壁62に取り付けられると、被覆板80が上記開口70に近接して当該開口70を覆う。言い換えれば、図6が示すように、開口70と被覆板80との間に狭い隙間86が形成される。したがって、例えば消防自動車30が走行中に急制動された場合等、水槽本体61が激しく揺動された場合等では、消火用水が上記開口70から勢いよく溢れる。このような場合であっても、この溢れた消火用水は、被覆板80に衝突し、上記隙間86を通過して緩やかに溝75に流れることになる。その結果、上記開口70から溢れた消火用水が案内溝82以外から外部へ漏れることが一層効果的に防止され、ボディ33の内部に消火用水が侵入することがない。もっとも、上記蓋部材68は省略されていてもよい。
また、上記開口70にストレーナ76が装着されているので、蓋部材68が取り外されて水槽本体61のメンテナンスが行われる際に、貯留室69へのゴミ等の侵入が防止されるという利点がある。また、前述のように上記開口70から消火用水が勢いよく溢れた場合であっても、この消火用水がストレーナ76に衝突し、緩やかに溝75に収容され、ボディ33の内部に消火用水が侵入することが防止されるという利点がある。なお、このストレーナ76は、省略されていてもよい。
加えて、本実施形態では、水槽本体61の上壁62に上記突条71が設けられている。これにより、仮に上記開口70から消火用水が勢いよく溢れた場合であっても、この消火用水が突条71に衝突する。すなわち、この突条71は、上記開口70から溢れた消火用水が溝75へ流れることを妨げる防水堤として機能し、上記開口70と溝75との間にクランク状の水路87が形成される。したがって、消火用水が上記開口70から勢いよく溢れたとしても、この消火用水は、水土87を経て緩やかに溝75に収容される。したがって、開口から溢れた消火用水がボディ33の内部に漏れてしまうことが確実に防止されるという利点がある。もっとも、上記突条71は省略されていてもよい。
本発明は、消防自動車その他の水槽を積載した緊急車両に適用され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る消防自動車の艤装図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る消防自動車の平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る消防自動車のボディ要部の側面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る消防自動車のボディ要部の平面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る消防自動車のボディ要部の断面図であって、図4におけるV−V断面に相当する。 図6は、本発明の一実施形態に係る水槽本体の要部拡大断面図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る水槽本体の要部拡大断面図であって、蓋部材が取り外された状態を示している。 図8は、本発明の一実施形態に係る水槽本体の要部拡大断面図であって、蓋部材、外板及びストレーナが取り外された状態を示している。 図9は、従来の消防車両に積載された水槽の正面図である。 図10は、従来の消防車両に積載された水槽の平面図である。
30・・・消防自動車
32・・・水槽
33・・・ボディ
51・・・ボディの要部
61・・・水槽本体
62・・・上壁
63・・・前壁
68・・・蓋部材
69・・・貯留室
70・・・開口
71・・・突条
75・・・溝
76・・・ストレーナ
77・・・貫通孔
78・・・押圧固定部材
79・・・本体
80・・・被覆板
82・・・案内溝
86・・・隙間
87・・・水路

Claims (5)

  1. 液体を貯留し得る貯留室が内部に区画された水槽本体を備え、
    上記貯留室を区画する水槽本体の上壁に、上記貯留室に連通する開口及び当該開口を通じて上記貯留室から溢れた液体を収容する収容溝が設けられると共に、当該収容溝及び上記開口の上方に位置し且つ所定の隙間をあけて当該収容溝及び開口を覆うように蓋部材が着脱可能に設けられており、
    当該蓋部材は、上記上壁に取り付けられた状態で上記水槽本体側に突出して上記開口に近接し且つ当該開口を囲繞する被覆板を備えており、
    上記貯留室を区画する水槽本体の側壁に、上記収容溝に連通して当該収容溝に収容された液体を水槽本体の外部へ案内する案内溝が設けられている車載用水槽
  2. 上記収容溝は、上記開口を囲繞するように環状に形成されている請求項1に記載の車載用水槽
  3. 上記開口にストレーナが装着されている請求項1又は2に記載の車載用水槽
  4. 上記貯留室から溢れた液体が上記収容溝へ流れることを妨げる防水堤が上記開口と上記収容溝との間に形成されている請求項1から3のいずれかに記載の車載用水槽
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の車載用水槽が架装された消防車両。

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