JP5000322B2 - 抗菌・防カビ性水分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤、芳香族カルボン酸塩及びアセチレン系界面活性剤が水中で均一に分散されてなる抗菌・防カビ性水分散体に関する。
従来、繊維製品やプラスチック製品、木材、コーティング剤、接着剤、紙製品、水処理濾過材等に用いられる抗菌・防カビ剤として、四級アンモニウム塩系抗菌剤が知られている(特許文献1,2)。かかる四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤は、水に溶解させた水溶液として、あるいは、樹脂とともに、メタノール、N−メチルピロリドン、水等の極性溶媒に均一に混合した樹脂組成物として使用されている。
しかしながら、このような四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤を含有する水溶液又は樹脂組成物に、防腐剤として安息香酸ナトリウムをさらに添加すると、凝集物が生じ、分散剤として通常用いられるノニオン系界面活性剤を使用しても均一な分散液を得ることができず、問題となっていた。
特開2003−160414号公報 特開2005−047056号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、四級アンモニウム塩抗菌・防カビ剤及び芳香族カルボン酸塩が共存していても、これらが水中で均一に分散してなる抗菌・防カビ性水分散体を提供することを課題とする。
本発明者は、四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤としてジデシルジメチルアンモニウムアジペート、及び芳香族カルボン酸塩として安息香酸ナトリウムを用い、これらが水中で均一に分散してなる水分散体を得るべく鋭意研究した。その結果、分散剤としてアセチレン系界面活性剤を用いると、凝集を生じることなく均一な水分散体を得ることができることを見出した。そして、この知見を一般化することにより本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(5)のいずれかに記載の抗菌・防カビ性水分散体が提供される。
(1)四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤、芳香族カルボン酸塩、アセチレン系界面活性剤及び水を含有することを特徴とする抗菌・防カビ性水分散体。
(2)前記四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤を分散体全体に対して1〜20重量%、芳香族カルボン酸塩を分散体全体に対して0.1〜3重量%、及びアセチレン系界面活性剤を分散体全体に対して0.3〜10重量%含有することを特徴とする(1)に記載の抗菌・防カビ性水分散体。
(3)前記四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤が、式(1)
Figure 0005000322
(式中、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、pは1〜4の整数を表し、Xp−は、分子量60〜600のカルボン酸のアニオンを表す。)で示される四級アンモニウム塩であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の抗菌・防カビ性水分散体。
(4)20℃の水に対する溶解度が500ppm以下である非水溶性の有害生物防除活性成分をさらに含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の抗菌・防カビ性水分散体。
(5)他のノニオン系界面活性剤をさらに含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の抗菌・防カビ性水分散体。
本発明の抗菌・防カビ性水分散体は、分散剤としてアセチレン系界面活性剤を用いる。アセチレン系界面活性剤を用いることで、四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤と芳香族カルボン酸塩が共存する(これらを併用する)場合であっても、凝集を生じることなく、これらが水中で均一に分散してなる分散体を得ることができる。
以下、本発明の抗菌・防カビ性水分散体を詳細に説明する。
本発明の抗菌・防カビ性水分散体は、四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤、芳香族カルボン酸塩、アセチレン系界面活性剤及び水を含有することを特徴とする。
(1)四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤
本発明に用いる四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤(以下、「四級アンモニウム塩」と略すことがある。)としては、抗菌活性及び/又は防カビ活性を有する四級アンモニウム塩化合物であれば、特に制限されない。例えば、式(1)
Figure 0005000322
(式中、R、Rが炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、pは1〜4の整数を表し、Xp−は分子量60〜600のカルボン酸のアニオンを表す。)で示される四級アンモニウム塩;テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド等のテトラアルキルアンモニウムハライド類;ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド等のベンジルトリアルキルアンモニウムハライド類;水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム;硫酸水素テトラブチルアンモニウム;セチルピリジニウムブロミド、N−ラウリル−4−ピコリニウムクロリド、N−ベンジルピコリニウムクロリド等が挙げられる。
これらの四級アンモニウム塩は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、前記式(1)で表される四級アンモニウム塩が好ましい。式(1)中、R、Rの炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
また、Xp−の、分子量60〜600のカルボン酸のアニオンとしては、アジピン酸やグルコン酸のアニオンが挙げられる。
四級アンモニウム塩の使用量は、分散体全体に対し、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは5〜10重量%である。このような範囲で四級アンモニウム塩を使用することで、優れた抗菌・防カビ活性を有し、かつ均一な水分散液を得ることができる。
(2)芳香族カルボン酸塩
本発明に用いる芳香族カルボン酸塩は、防腐剤として添加されるものである。用いる芳香族カルボン酸塩の芳香族カルボン酸としては、安息香酸、ニコチン酸等の芳香環にカルボキシル基を一つ持つカルボン酸;サリチル酸等の芳香環とカルボキシル基に加え一つ以上の水酸基を持つカルボン酸;アントラニル酸等の芳香環とカルボキシル基及び一つ以上のアミノ基を有するカルボン酸;フサリン酸等の芳香環とカルボキシル基及び一つ以上のアルキル基を有するカルボン酸;等が挙げられる。
芳香族カルボン酸の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;等が挙げられる。
芳香族カルボン酸は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、芳香環にカルボキシル基を一つ持つカルボン酸の塩が好ましく、安息香酸のナトリウム塩が特に好ましい。
芳香族カルボン酸塩の使用量は、水分散体全体に対し、好ましくは0.1〜3重量%、より好ましくは0.1〜1.8重量%である。このような範囲で芳香族カルボン酸塩を使用することで、優れた抗菌・防カビ活性及び防腐作用を兼ね備え、かつ均一な水分散液を得ることができる。
(3)アセチレン系界面活性剤
本発明の抗菌・防カビ性水分散体は、分散剤としてアセチレン系界面活性剤を用いる。アセチレン系界面活性剤を用いることで、四級アンモニウム塩と芳香族カルボン酸塩を併用する場合であっても、凝集を生じることなく、これらが水中で均一に分散してなる分散体を得ることができる。
本発明に用いるアセチレン系界面活性剤としては、アセチレンアルコール、アセチレンジオール及びこれらにアルキレンオキサイドを付加した界面活性剤等が挙げられる。
アセチレンアルコールは、式(2):HOCR−C≡CH(式中、R及びRは、同一又は異なって、C1〜C8のアルキル基を示す。)で表される化合物である。例えば、前記式(2)において、式中、Rがメチル基であり、かつ、Rがイソブチル基のものがサーフィノール61、R及びRがともにメチル基のものがオルフィンB、Rがメチル基であり、かつ、Rがエチル基のものがオルフィンPの商品名で市販されている。
アセチレンジオールは、式(3):HOCR−C≡C−CROH(R〜Rは、同一又は異なって、C1〜C8のアルキル基を示す。)で表される化合物である。例えば、前記式(3)において、式中、R及びRが共にメチル基であり、かつ、R及びRがエチル基のものがサーフィノール82、R及びRが共にメチル基であり、かつ、R及びRが共にイソブチル基のものがサーフィノール104、R〜Rがすべてメチル基のものがオルフィンYの商品名で市販されている。
また、上記のアセチレンアルコール又はアセチレンジオールにアルキレンオキサイドを付加した界面活性剤としては、例えば、上記のアセチレンアルコール又はアセチレンジオールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等を付加した界面活性剤が挙げられる。
これらのアルキレンオキサイドを付加したものとしては、例えば、サーフィノール104にエチレンオキサイドを付加したものがサーフィノール400シリーズ、サーフィノール104(ワックス状)と無結晶二酸化ケイ素を40:60の比率で混合粉砕した粉末状のプレミックスがサーフィノール104Sの商品名(共に、エアロプロダクツ社製、日信化学社販売)で市販されている。
アセチレン系界面活性剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
アセチレン系界面活性剤の使用量は、分散体全体に対して、好ましくは0.3〜10重量%、より好ましくは0.4〜6.0重量%である。このような範囲でアセチレン系界面活性剤を用いることで、四級アンモニウム塩と芳香族カルボン塩を併用する場合であっても、凝集を生じることなく、これらが水中で均一に分散してなる分散体を容易に得ることができる。
(4)水
本発明に用いる水としては特に制約されないが、不純物の少ないものが好ましい。例えば、蒸留水、脱イオン水等が挙げられる。
水の使用量は、本発明の水分散体において設定した固形分濃度により依存するものであるが、分散体全体に対して、通常40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%である。
(5)非水溶性の有害生物防除活性成分
本発明の水分散体には、四級アンモニウム塩、芳香族カルボン酸塩及びアセチレン系界面活性剤に加えて、20℃の水に対する溶解度が500ppm以下である非水溶性の有害生物防除活性成分(以下、単に「非水溶性活性成分」ということがある。)をさらに添加することができる。非水溶性活性成分をさらに添加することで、より広い抗菌スペクトルを有する抗菌・防カビ性水分散体を得ることができる。
用いる非水溶性活性成分としては、20℃の水に対する溶解度が500ppm以下の、有害生物防除活性を有するものであれば、特に制限されない。例えば、防腐剤、防カビ剤、殺菌剤等が挙げられる。
用いる非水溶性活性成分の具体例としては、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、チオファネートメチル等のベンズイミダゾール系化合物;ジエトフェンカルブ等のフェニルカーバメート系化合物;プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等のジカルボキシイミド系化合物;ジニコナゾール、エポキシコナゾール、テブコナゾール、プロピコナゾール、ヘキサコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン等のアゾール系化合物;メタラキシル等のアシルアラニン系化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、トリフルザミド等のカルボキシアミド系化合物;ジクロシメット等のアミド系化合物;トルクロホスメチル、ピラゾホス等の有機リン系化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン系化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール系化合物;ポリオキシン等の抗生物質;アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、SSF−126等のメトキシアクリレート系化合物;マンゼブ、オキシン銅、塩基性塩化銅等の遷移金属化合物;キャプタン;フォルペット;クロロタロニル;プロベナゾール;フサライド;ジメトモルフ;ファモキサドン;オキソリニック酸;フルアジナム;フェリムゾン;オクチルイソチアゾリン、ジクロロオクチルイソチアゾリン等のイソチアゾリン系化合物;等が挙げられる。
これらの非水溶性活性成分は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ベンズイミダゾール系化合物が好ましく、カルベンダジムが特に好ましい。
非水溶性活性成分の使用量は、特に制限されないが、水分散体全体に対して、通常10〜20重量%である。
(6)他のノニオン系界面活性剤
本発明の水分散体においては、四級アンモニウム塩、芳香族カルボン酸塩及びアセチレン系界面活性剤、又は、四級アンモニウム塩、芳香族カルボン酸塩、アセチレン系界面活性剤及び非水溶性活性成分に加えて、他のノニオン系界面活性剤を添加することができる。
特に、本発明の水分散体が非水溶性活性成分を含有する場合には、分散剤として、アセチレン系界面活性剤と他のノニオン系界面活性剤を併用することにより、より均一な水分散体を得ることができるので好ましい。
用いる他のノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ソルビタン高級脂肪酸エステル系界面活性剤;ポリオキシエチレンアリールエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)フェニルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)ベンジルフェニルエーテル;ポリオキシプロピレン(モノ、ジ又はトリ)ベンジルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテル;ポリオキシプロピレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー;アルキルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル;アルキルフェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル;ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル;ポリオキシエチレン樹脂酸エステル;グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物;ヒマシ油エチレンオキサイド付加物;硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物;アルキルアミンエチレンオキサイド付加物及び脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;アルキルフェノキシポリエトキシエタノール及びポリオキシエチレンロジンエステル;シリコン系界面活性剤;等が挙げられる。
これらの他のノニオン系界面活性剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
ノニオン系界面活性剤の使用量は、特に制限されないが、水分散体全体に対して、通常1〜5重量%である。
また、本発明の水分散体は、該水分散体の物性を損なわない範囲で、必要に応じて他の有効成分や、増粘剤、凍結防止剤、pH調整剤、防錆剤、他の防腐剤、消泡剤、展着剤、安定化剤等の補助剤を含有していてもよい。
増粘剤としては、ザンサンガム、ローカストビーンガム等の天然多糖類;マグネシウムアルミニウムシリケート、ベントナイト等の鉱物質;カルボキシメチルセルロースナトリウム塩等の半合成多糖類;ポリアクリル酸塩等の合成水溶性高分子;等が挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を混合して用いることもできる。
凍結防止剤としては、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
pH調整剤としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na)等が挙げられる。
他の防腐剤としては、芳香族カルボン酸塩以外の防腐作用を有する物質であれば、特に制限されないが、例えば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系防腐剤が挙げられる。
また消泡剤としては、シリコーン系消泡剤等が挙げられる。
これら補助剤の使用量は、特に制限されないが、水分散体全体に対して、通常0〜0.1重量%である。
(調製方法)
本発明の抗菌・防カビ性水分散体は、四級アンモニウム塩、芳香族カルボン酸塩、アセチレン系界面活性剤、及び所望により、非水溶性活性成分、他のノニオン系界面活性剤、補助剤の所定量を所定量の水と混合し、公知の攪拌装置を使用して全容を攪拌することにより調製することができる。また、用いる芳香族カルボン酸塩、非水溶性活性成分等は、予め微粉砕(湿式粉砕)しておくことが好ましい。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例により、何ら制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、四級アンモニウム塩、芳香族カルボン酸塩、アセチレン系界面活性剤、非水溶性活性成分、ノニオン系界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、増粘剤、消泡剤、凍結防止剤、及び水としては以下のものを用いた。
(1)四級アンモニウム塩:
四級アンモニウム塩としては、下記式(1a)で示される四級アンモニウム塩の48重量%水溶液(商品名:オスモリンDA−50、三洋化成工業社製)
Figure 0005000322
(2)アセチレン系界面活性剤
アセチレン系界面活性剤A:サーフィノール104原体(エアープロダクツアンドケミカルズ社製)
アセチレン系界面活性剤B:サーフェノール104PG(サーフィノールプロピレングリコール50重量%溶液、エアープロダクツアンドケミカルズ社製)
(3)芳香族カルボン酸塩
安息香酸ナトリウム(和光純薬工業社製)
(4)非水溶性活性成分
ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルエステル(商品名:カルベンダジン、クラリアント社製)
(5)ノニオン系界面活性剤
ノニオン系界面活性剤A:ポリオキシエチレンアリルフェニルエーテルのプロピレングリコール50重量%溶液(商品名:ニューカルゲンC−314G,竹本油脂社製)
ノニオン系界面活性剤B:ソルビタンセスキオレート(商品名:RY−388、松本油脂製薬社製)
ノニオン系界面活性剤C:アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、ノニルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレン(16)ノニルフェニルエーテルの混合物(商品名:ハイマール1192、松本油脂製薬社製)
(6)pH調整剤:
リン酸二水素カリウム(和光純薬工業社製)
(7)防錆剤:
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na、和光純薬工業社製)
(8)増粘剤:
ヒドロキシエチルセルロース(商品名:メトローズSEB−04T,信越化学工業社製)
(9)消泡剤:
シリコーン系消泡剤(商品名:SM5512、東ダウコーニング社製)
(10)凍結防止剤
プロピレングリコール(PG、旭硝子社製)
(11)水:
脱イオン水
(実施例1)
(1)四級アンモニウム塩、(2)アセチレン系界面活性剤A、(3)芳香族カルボン酸塩、及び(11)水を第1表に示す配合量で混合し、全容を振とうすることにより、均一な水分散体を得た。
(比較例1)
(1)四級アンモニウム塩、(3)芳香族カルボン酸塩、(5)ノニオン系界面活性剤A、及び(11)水を第1表に示す配合量で混合し、全容を振とうしたが、均一な水分散体を得ることができなかった。
(比較例2)
(1)四級アンモニウム塩、(3)芳香族カルボン酸塩、(5)ノニオン系界面活性剤B、及び(11)水を第1表に示す配合量で混合し、全容を振とうしたが、均一な水分散体を得ることができなかった。
(比較例3)
(1)四級アンモニウム塩、(3)芳香族カルボン酸塩、(5)ノニオン系界面活性剤C、及び(11)水を第1表に示す配合量で混合し、全容を振とうしたが、均一な水分散体を得ることができなかった。
実施例1及び比較例1〜3の各成分の仕込み量、並びに、均一な水分散体を得ることができたか否かを第1表に示す。第1表において、数字の単位は重量部である。また分散性の欄において○は均一な水分散体が得られた場合を、×は均一な水分散体が得られなかった場合をそれぞれ示す。
Figure 0005000322
(実施例2)
(1)四級アンモニウム塩、(2)アセチレン系界面活性剤B、(3)芳香族カルボン酸塩、(4)非水溶性活性成分、(5)ノニオン系界面活性剤A、(6)pH調整剤、(7)防錆剤、(8)増粘剤、(9)消泡剤、(10)凍結防止剤、及び(11)水を第2表に示す配合量で混合し、全容を攪拌機(製品名:ポリトロンPT-10−35、Kinematica社製)により攪拌することにより、均一な水分散体を得た。
(比較例4)
実施例2において、(2)アセチレン系界面活性剤Bを添加せず、(11)水の使用量を55.43重量部から58.88重量部とし、(10)凍結防止剤の使用量を9.75重量部から13.20重量部とした以外は実施例2と同様に混合し、全容を振とうしたが、均一な水分散体を得ることができなかった。
実施例2及び比較例4の各成分の仕込み量、並びに、均一な水分散体を得ることができたか否かを第2表に示す。第2表の分散体の欄において、均一な水分散体が得られた場合を○、均一な水分散体が得られなかった場合を×で示した。また、数字の単位は重量部である。
Figure 0005000322

Claims (4)

  1. 下記式(1)
    Figure 0005000322
    (式中、R 、R はそれぞれ独立して、炭素数8〜12の直鎖または分岐のアルキル基を表し、pは1〜4の整数を表し、X p− は、分子量60〜600のカルボン酸のアニオンを表す。)で示される四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤、芳香族カルボン酸塩、式(3):HOCR −C≡C−CR OH(R 〜R は、同一又は異なって、C 〜C のアルキル基を示す。)で表されるアセチレン系界面活性剤、及び水を含有することを特徴とする抗菌・防カビ性水分散体。
  2. 前記四級アンモニウム塩系抗菌・防カビ剤を分散体全体に対して1〜20重量%、芳香族カルボン酸塩を分散体全体に対して0.1〜3重量%、および前記アセチレン系界面活性剤を分散体全体に対して0.3〜10重量%含有することを特徴とする請求項1に記載の抗菌・防カビ性水分散体。
  3. 20℃の水に対する溶解度が500ppm以下である非水溶性の有害生物防除活性成分をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌・防カビ性水分散体。
  4. 他のノニオン系界面活性剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の抗菌・防カビ性水分散体。
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