JP4999304B2 - ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物 - Google Patents

ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4999304B2
JP4999304B2 JP2005280056A JP2005280056A JP4999304B2 JP 4999304 B2 JP4999304 B2 JP 4999304B2 JP 2005280056 A JP2005280056 A JP 2005280056A JP 2005280056 A JP2005280056 A JP 2005280056A JP 4999304 B2 JP4999304 B2 JP 4999304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
composition
component
salt
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005280056A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006117656A (ja
Inventor
雅夫 辻
泰子 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohto Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2005280056A priority Critical patent/JP4999304B2/ja
Publication of JP2006117656A publication Critical patent/JP2006117656A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4999304B2 publication Critical patent/JP4999304B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、ヒアルロン酸又はその塩を含有する組成物において、ヒアルロン酸又はその塩を安定に保持し、組成物の粘度低下が防止された粘膜適用組成物に関する。また、本発明は、組成物中においてヒアルロン酸又はその塩を安定に保持する方法、及びヒアルロン酸又はその塩を含有する組成物の粘度を安定に保持する方法に関する。
眼粘膜や鼻粘膜、口腔内粘膜等に適用される粘膜適用組成物においては、各成分の生物学的利用能を高めるために、粘膜への組成物の滞留性を向上する必要がある。そこで、ヒアルロン酸又はその塩といった粘性を付与しうる化合物を組成物に配合して、滞留性を向上させる製剤設計が行われている。
また、眼組織においては、ドライアイ、言い換えると、涙液の質的または量的な異常により引き起こされた角結膜上皮障害に対して、人工涙液を投与することで症状を緩和する簡便な治療方法がある。ドライアイの治療に用いられる人工涙液型点眼薬には、ヒアルロン酸又はその塩を配合することによって、人工涙液を結膜嚢内に滞留させて角膜表面が乾燥するのを防ぐことで角膜細胞を保護してドライアイ治療効果を期待することができる。さらに、ヒアルロン酸又はその塩には、単に細胞を保護するのみならず積極的に角膜上皮細胞障害を治療する効果があることもわかっている。
粘膜滞留性の改善効果やドライアイ症状の緩和効果、角膜上皮細胞障害治療効果といった有用な効果は、ヒアルロン酸又はその塩の適度な分子量及び、ヒアルロン酸を含有することによって組成物に付与される粘性に起因している。そこで、粘膜適用組成物においては、適度な粘度を設定すること並びに所望の設定粘度を長期的に安定に保持することが重要である。しかし、ヒアルロン酸又はその塩は、水溶液中において、pHの変動、フリーラジカルや金属の存在によって安定性が損なわれるという問題があり、粘性の低下とともに分子量の低下が起こってしまう問題があった。
さらに、点眼薬や洗眼薬等の粘膜適用組成物には、薬効成分の安定性や溶解性を高めたり使用感(官能性)を高めるために、界面活性剤が配合されることがあるが、ヒアルロン酸又はその塩を含有した組成物の粘度は、非イオン界面活性剤の存在下において、低下が促進されることがわかった。
これまでに、生物粘着剤又は粘度増強剤であるポリマー、例えばポリアクリル酸類、アクリル酸塩コポリマー類、架橋されたポリアクリル酸類、セルロース,セルロース誘導体,デキストラン,ヒアルロン酸のような多糖類の分解が、溶液やスラリー中の金属イオンによって促進されるが、EDTAよりも遊離イオンと錯体化する能力が大きいキレート化剤であるホスホン酸又はホスホン酸エステルを使用することによって、遊離の金属イオンを減少させポリマーの組成物の粘度を崩壊、分解又は他の不活性化の速度を減少できることがわかっている(特許文献1)。
また、ヒアルロン酸ナトリウム水溶液にヨウ素含有の還元剤又は硫黄含有の還元剤を添加することで安定化する方法(特許文献2)、ヒアルロン酸又はその塩と、ポリオール(グリセリン、エチレングリコール等),ポリカルボン酸(クエン酸、カルボキシビニルポリマー等),ポリカルボン酸塩(エデト酸二ナトリウム、クエン酸のアルカリ金属塩等)及び糖質(ソルビトール、トレハロース、カルボキシメチルセルロース等)よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を動粘度安定化剤として含有する眼手術用角膜乾燥防止点眼剤の粘度を安定化する方法(特許文献3)、ヒアルロン酸又はその塩と、ポリオール,ポリカルボン酸,ポリカルボン酸塩,糖質及びアミノ酸よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を動粘度安定化剤として含有してなり、37℃における粘度が2000センチポアズ以上20000センチポアズ未満である眼手術用補助剤を安定化する方法(特許文献4)、ヒアルロン酸又はその塩と、ポリオール,ポリカルボン酸,ポリカルボン酸塩及び糖質よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有してなり、粘度が2〜2000mm/sである点眼水溶液の粘度を安定化する方法(特許文献5)、ヒアルロン酸又はその塩と、クエン酸又はその塩を含有する注射用組成物を安定化する方法(特許文献6)、ヒアルロン酸又はその塩と、酒石酸、コハク酸、酢酸、グルタミン酸、グリシン、リンゴ酸及び乳酸から選ばれる1又は2以上の物質を含有する組成物を安定化する方法(特許文献7)等が知られている。
しかしながら、いずれの技術も十分ではなく粘膜適用組成物の実用化にいたる技術として十分ではなかった。
特表平11−510480号公報 特開平10−212303号公報 特開2002−193815号公報 特開平9−227385号公報 特開平10−72376号公報 特開平8−104642号公報 特開平11−302197号公報
そこで、ヒアルロン酸又はその塩を安定に保持するとともに、組成物の粘性を長期的に保持する方法、特に非イオン性界面活性剤の存在下においても保持する方法が求められていた。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討の結果、ヒアルロン酸又はその塩を含有した組成物において、ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油またはラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油、ヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を含有することによって、ヒアルロン酸又はその塩を安定に保持することができ、また、粘膜適用組成物の粘度を所定の粘度に安定に保持することができることを見出した。さらには、非イオン性界面活性剤を配合した組成物においても、ヒアルロン酸又はその塩を安定に保持することができ、また、粘膜適用組成物の粘度を所定の粘度に安定に保持することができることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
すなわち本発明は、下記(1)〜(8)に掲げる組成物である:
(1)i)ヒアルロン酸またはその塩と、ii)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油,ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油又はヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を含有する粘膜適用組成物、
(2)i)ヒアルロン酸またはその塩と、ii)非イオン性界面活性剤、及びiii)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油,ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油又はヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を含有する粘膜適用組成物、
(3)20℃での粘度が2mPa・s以上10万mPa・s以下である(1)又は(2)に記載の粘膜適用組成物、
(4) 20℃での粘度が1.2mPa・s以上100mPa・s以下である(1)又は(2)に記載の粘膜適用組成物、
(5) 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類から選択される非イオン性界面活性剤である(1)乃至(4)のいずれかに記載の粘膜適用組成物、
(6) 眼粘膜適用組成物又は鼻粘膜適用組成物である(1)乃至(5)のいずれかに記載の粘膜適用組成物、
(7) 眼適用時における痒みが抑制された(6)に記載の眼粘膜適用組成物、
(8) pHが4.0〜10.0である(1)乃至(7)のいずれかに記載の粘膜適用組成物、
さらに、本発明は、下記(9)又は(10)に掲げる方法である:
(9)ヒアルロン酸又はその塩と、ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を組成物中で共存することにより、ヒアルロン酸又はその塩を安定化する方法。
(10)ヒアルロン酸又はその塩と、ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を組成物中に共に配合することにより、組成物の粘度を安定化する方法。
なお、本明細書中、特に言及しない限り、%はw/v%を意味するものとする。また、本明細書中でコンタクトレンズとは、ハード、酸素透過性ハード、ソフト、カラー等のあらゆるタイプのコンタクトレンズを包含する意味とする。
本発明では、ヒアルロン酸又はその塩を含有する組成物に特定の植物油を含有することによって、ヒアルロン酸又はその塩の安定性を高め、組成物の粘度の低下を防止することができる。さらに、本発明では、ヒアルロン酸又はその塩とともに非イオン性界面活性剤を含有する組成物であっても特定の植物油を含有することによって、ヒアルロン酸又はその塩の安定性を高め、組成物の粘度の低下を防止することができる。このような効果を有する本発明の粘膜適用組成物は、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソリューションなど)、点鼻剤などの眼科用組成物、耳鼻科用組成物として有用である。
また、本発明の粘膜適用組成物が、点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液などの眼粘膜適用組成物である場合においては、ヒアルロン酸又はその塩を含有する組成物を眼に適用した際に生じる痒みを抑制することができ、使用感にも優れている。
本発明におけるヒアルロン酸又はその塩は、鶏冠から得られたものであっても、微生物由来のものであっても、いずれでもよく市販のものを利用することができる。ここで、ヒアルロン酸の塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどの金属との塩などが例示できるが、ナトリウム塩、カリウム塩が好適に用いられる。また、ヒアルロン酸に比較して、塩の状態のヒアルロン酸を用いる方がより安定であることから好ましい。
また、本発明に用いるヒアルロン酸又はその塩は、平均分子量が50〜500万の範囲にあるものが好ましく、50〜400万の範囲にあることがより好ましく、60万〜250万が特に好ましく、80万〜200万の範囲にあることがよりさらに好ましい。本発明に用いるヒアルロン酸又はその塩は、市販のものを用いることができる。かかる市販品として代表的には、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム」(資生堂株式会社製)平均分子量110〜160万、商品名「ヒアルロンサンHA−QA」(キューピー株式会社製)平均分子量60〜120万、商品名「ヒアルロンサンHA−AM」(キューピー株式会社製)平均分子量60〜120万等の市販品が例示できる。
ここで、本明細書において平均分子量とは、粘度平均分子量を意味する。粘度平均分子量は公知の測定方法により求めることができる。具体的には、ヒアルロン酸ナトリウム(乾燥物)を0.2M塩化ナトリウム溶液に溶解し、30℃における極限粘度(η)を求めLaurentの式(η(極限粘度)=0.00036×Mv(粘度平均分子量)0.78)より粘度平均分子量が求められる。極限粘度(η)の測定は、例えば、第14改正日本薬局方の一般試験法、粘度測定法(毛細管粘度計法)によることができる。
ヒアルロン酸又はその塩の粘膜適用組成物に対する使用量は、組成物に付与する所望の粘度に応じて適宜設定することができ分子量や種類などによって異なるので一概に規定できないが、通常、ヒアルロン酸又はその塩の組成物中の濃度として、0.001〜10%、好ましくは0.005〜5%、さらに好ましくは0.01〜2%、特に好ましくは0.01〜1%程度で用いることができる。また、ヒアルロン酸又はその塩の植物油に対する割合としては、通常、ヒアルロン酸又はその塩の1重量部に対して植物油を0.01〜500重量部、好ましくは0.1〜250重量部、より好ましくは0.1〜150重量部、特に好ましくは0.1〜100重量部程度で用いることができる。
本発明における非イオン性界面活性剤は、ヒアルロン酸又はその塩と配合することによって粘膜適用組成物の粘度を低下させるが、特定の植物油とともに配合することによって粘膜適用組成物の粘度低下を抑制できる。かかる非イオン性界面活性剤としては、通常当業者が粘膜適用組成物に利用しうるものを用いることができ、例えば、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン(以下、POEともいう。)−ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう。)ブロックコポリマー (例えば、ポロクサマー407 、ポロクサマー235 、ポロクサマー188 など) ;ポロキサミンなどのエチレンジアミンのPOE-POPブロックコポリマー付加物;モノラウリル酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20) ,モノオレイン酸POE(20)ソルビタン (ポリソルベート80) ,POEソルビタンモノステアレート(ポリソルベート60),POEソルビタントリステアレート(ポリソルベート65) などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POE硬化ヒマシ油5 ,POE硬化ヒマシ油10 ,POE硬化ヒマシ油20 ,POE硬化ヒマシ油40 ,POE硬化ヒマシ油50、POE硬化ヒマシ油60 ,POE硬化ヒマシ油100などのPOE硬化ヒマシ油類;POE(9) ラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4) セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPOEアルキルフェニルエーテル類などが挙げられる。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。なかでも好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、POEソルビタン脂肪酸エステル類又はPOE硬化ヒマシ油類から選ばれる非イオン性界面活性剤であり、特に好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60である。
非イオン性界面活性剤の粘膜適用組成物中における使用量は、界面活性剤の種類などによって異なるので一概に規定できないが、通常、0.0001〜5%、好ましくは0.001〜1%、さらに好ましくは0.005〜1%、特に好ましくは0.01〜0.5%程度で用いられる。
本発明の組成物では、特定の植物油、すなわち、ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油またはラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油又はヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を必須成分として含有する。
本発明におけるヒマシ油とは、トウダイグサ科トウゴマ属の植物(Ricinus communis Linne(Euphorbiaceae)等)の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば日本薬局方に収載されたヒマシ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-972〜973参照)、圧搾後に油滓を遠心分離後、活性白土による脱色を行い、次いで、高温下(200〜220℃)、高真空で水蒸気蒸留を行い、脱酸・脱臭することによって得ることができる。また、通常当業者が粘膜適用組成物に利用しうるものを用いることができ、市販のものを用いることもできる。
ゴマ油とは、ゴマ科ゴマ属の植物(Sesamum indicum Linne(Pedaliaceae)等)の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば日本薬局方に収載されたゴマ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-389〜390参照)、冷圧法で採取した油を炒らずに精製して得ることできる。
オリブ油とは、モクセイ科オリーブ属の植物(Olea europaea Linne(Oleaceae)等)の果実から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて果実から得ることができるが、例えば日本薬局方に収載されたオリブ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-174〜177参照)、成熟果実を直ちに冷圧(加熱せずに搾油する)法により搾油し、その後物理的なろ過や遠心分離で処理し、通常の精製工程に掛けて得ることができる。
ダイズ油とは、マメ科ダイズ属(Glycine max Merrill(Leguminosae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば日本薬局方に収載されたダイズ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-700〜701参照)、ダイズを破砕・圧扁後(冷圧又は温圧しても精油できる)、溶剤(ヘキサン)による抽出法で採油することができる。
ラッカセイ油とは、マメ科ラッカセイ属(Arachis hypogaea Linne(Leguminosae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば、日本薬局方に収載されたラッカセイ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-1194〜1196参照)、種子をロールで粉砕し、加熱し、圧搾し、得られた油をろ過し精製して得ることができる。
アルモンド油とは、バラ科サクラ属(Prunus amygdalus Batsch(Rosaceae)等)の核仁から得られる植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて核仁から得ることができる(医薬品添加物規格1998 P97等参照)。
小麦胚芽油とは、イネ科コムギ属(Triticum aestivum Linne(Gramdneae)等)の植物の胚芽から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて胚芽から得ることができる(医薬品添加物規格1998 P318等参照)。
ツバキ油とは、ツバキ科ツバキ属(Camellia japonica Linne(Theaceae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば、日本薬局方に収載されたツバキ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-778〜779参照)、天日又は人工乾燥し種皮を除いた種子を粉砕して蒸煮し圧搾し、その後ろ過して精製して得られる。
トウモロコシ油とは、イネ科トウモロコシ属(Zea mays Linne(Gramineae)等)の胚芽から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて胚芽から得ることができるが、例えば、日本薬局方に収載されたトウモロコシ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-816〜817参照)、胚芽を穀粒から取り分け、急熱乾燥後圧搾し、圧搾かすをヘキサンで抽出して採油することができる。
ナタネ油とは、アブラナ科アブラナ属(Brassica campestris Linne subsp. napus Hooker fil.et Anderson var. nippo-oleifera Makino(Cruciferae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば、日本薬局方に収載されたナタネ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-839参照)、種子を加熱し圧搾した後、そのかすを溶剤抽出し、圧搾油と合わせ原油とするのが一般的である。得られた原油を精製して用いる。
ヒマワリ油とは、キク科ヒマワリ属(Helianthus annuus Linne(Compositae))の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができる(医薬品添加物規格1998 P518等参照)。
綿実油とは、アオイ科ワタ属(Gossypium hirsutum Linne(Gossypium)又はその同属植物(Malvaceae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば、種子から圧搾法又は抽出法により得た不揮発性の脂肪油を精製して得ることができる(医薬品添加物規格1998 P719 or 第14改正 日本薬局方解説書B-936等参照)。
ヤシ油とは、ヤシ科ココヤシ属(Cocos nucifera Linne(Palmae)等)の植物の種子から得た植物油をいう。公知の搾取方法・公知の精製方法を用いて種子から得ることができるが、例えば、日本薬局方に収載されたヤシ油は(第14改正 日本薬局方解説書D-1160〜1161参照)、コプラを粉砕して蒸煮して圧搾し、浮遊物を除いて精製して得られる。
これらの特定油は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、なかでも好ましくは、ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油であり、特に好ましくはヒマシ油、ゴマ油である。なお、これらの特定の植物油は、通常当業者が粘膜適用組成物に利用しうるものを用いることができ、市販のものを用いることもできる。
本発明の特定の植物油の粘膜適用組成物中における使用量は、植物油の種類などによって異なるので一概に規定できないが、通常、0.0001〜60%、好ましくは0.001〜30%、より好ましくは0.001〜10%、特に好ましくは0.001〜5%、より特に好ましくは0.001〜1%程度である。眼科用組成物の場合には、0.001〜5%が好ましく、0.001〜1%がより好ましく、0.001〜0.5%程度がさらに好ましい。
本発明の特定の植物油による粘度低下抑制効果や使用感改善効果は、粘膜適用組成物中にエデト酸またはその薬理学的に許容される塩を配合した場合に、更に顕著となる。さらに、本発明では、ヒアルロン酸又はその塩と非イオン性界面活性剤とを含有しても特定の植物油をともに含有することによって粘度が安定に保持されているが、さらに、エデト酸もしくはその塩を含有することによって、粘度安定性がさらに顕著に改善された粘膜適用組成物が得られる。
かかるエデト酸またはその薬理学的に許容される塩としては、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸,EDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)などが例示できる。これらは、1種又は2種以上配合でき、薬理学的に又は生理学的に許容される塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等)として使用してもよい。なかでも好ましくは、エチレンジアミン四酢酸またはその塩であり、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物(以下、エデト酸ナトリウムともいう。)である。
エデト酸またはその塩の眼科用組成物での使用量は、分子量や種類などによって異なるので一概に規定できないが、その組成物中の濃度として、0.0001〜1%、好ましくは0.001〜0.5%、特に好ましくは、0.005〜0.3%程度の使用量である。
本発明において、ヒアルロン酸又はその塩を含有した粘膜適用組成物は、所望の効果を得るために適切な粘度に初期設定して設定粘度を長期的に安定に保持することができる。眼科用組成物の粘度は、眼粘膜に適用した時の差し心地(使用感)や薬物滞留能、ドライアイなどの疾患の治療等に多大な影響を与えることから、適切な粘度を設計し、設計した粘度が長期的に安定に保持されることが重要となる。適切な粘度を設定する場合において、例えば眼科用組成物では通常、20℃における粘度が1.2mPa・s以上に設計し、2mPa・s以上に保持して設計することが好ましく、通常2〜300mPa・s、好ましくは、5〜200mPa・s、特に好ましくは15〜100mPa・s、更に好ましくは20〜80mPa・s程度に設計することができる。本発明においては粘度が安定に保持されるので、低粘度域でも効果を発揮することができ、例えば、1.2〜100mPa・s、好ましくは1.2〜80mPa・s、より好ましくは2〜80mPa・s、さらに好ましくは3〜70mPa・sにおいても有用である。
鼻科用組成物では通常、20℃における粘度が1.2mPa・s以上に設計し、2〜10万mPa・s以上に保持して設計することが好ましく、通常2〜10万mPa・s、好ましくは、50〜1万mPa・s、特に好ましくは100〜5000mPa・s程度に設計することができる。本発明においては粘度が安定に保持されるので、低粘度域でも効果を発揮することができ、例えば、1.2〜100mPa・s、好ましくは1.2〜80mPa・s、より好ましくは2〜80mPa・s、さらに好ましくは3〜70mPa・sにおいても有用である。
なお、本発明の粘膜適用組成物は、ヒアルロン酸またはその塩に加えてセルロース系増粘剤やビニル系増粘剤などを用いて粘度を調整することができる。
本発明の粘膜適用組成物は、発明の効果を利用するものであればその使用用途は特定されず、医薬品、医薬部外品、雑品等の各種分野において利用することができる。例えば、点眼剤(ハードまたはソフトコンタクトレンズを装用中にも使用することができる点眼剤を含む、また、点眼薬ともいう。)、洗眼剤(ハードまたはソフトコンタクトレンズを装用中にも使用することができる洗眼剤を含む。)、眼軟膏剤、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソリューションなど)、点鼻剤などが挙げられる。なかでも、点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液、点鼻剤に有用である。
本発明の粘膜適用組成物には、本発明の効果を妨げない限り、種々の成分(薬理活性成分や生理活性成分を含む)を組み合わせて含有してもよい。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、充血除去成分、眼調節薬成分、抗炎症薬成分または収斂薬成分、抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分、ビタミン類、アミノ酸類、抗菌薬成分、殺菌薬成分、糖類、多糖類またはその誘導体、セルロース又はその誘導体又はそれらの塩、前述以外の水溶性高分子、局所麻酔薬成分、ステロイド成分、緑内障治療薬などが例示できる。本発明において好適な成分としては、例えば、次のような成分が挙げられる。
充血除去成分:例えば、α−アドレナリン作動薬、具体的にはエピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリン、酒石酸水素エピネフリン、硝酸ナファゾリンなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
眼筋調節薬成分:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン硫酸アトロピンなど。
抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、イプシロン−アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、プラノプロフェン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリンなど。
抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、アシタザノラスト、アンレキサノクス、イブジラスト、トラニラスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミンなど。
ビタミン類:例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アスコルビン酸、酢酸トコフェロールなど。
アミノ酸類:例えば、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グルタミン酸、クレアチニン、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物、グルタミン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウムなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
抗菌薬成分または殺菌薬成分:例えば、アルキルポリアミノエチルグリシン、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソミジンナトリウム、硫酸ベルベリン、塩化ベルベリン、ホウ酸など。
糖類:例えば単糖類、二糖類、具体的にはグルコース、トレハロースなど。
多糖類又はその誘導体:例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウムなど。
セルロース又はその誘導体又はそれらの塩:例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースまたはこれらの薬理学的に許容される塩など。
前述以外の水溶性高分子:ポリビニルアルコール(完全又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、デキストランなど。
局所麻酔薬成分:例えば、塩酸オキシブプロカイン、塩酸コカイン、塩酸コルネカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸ピペロカイン、塩酸プロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸ヘキソチオカイン、塩酸リドカインなど。
ステロイド成分:例えば、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロキシメステロン(hydroxymesterone)、カプロン酸ヒドロコルチゾン、カプロン酸プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロン、デキサメタゾンメタスルホベンゾエートナトリウム、デキサメタゾン硫酸ナトリウム、デキサメタゾンリン酸ナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾンリン酸ナトリウム、メタスルホ安息香酸デキサメタゾンナトリウム、メチルプレドニゾロンなど。
粘膜適用組成物中のこれらの成分の配合量は製剤の種類、活性成分の種類などに応じて適宜選択され、各種成分の配合量は当該技術分野で既知である。例えば、製剤全体に対して0.0001〜30%、好ましくは、0.001〜10%程度の範囲から選択できる。より具体的には、各成分の含有量は、例えば眼科用組成物について以下の通りである。
充血除去成分(血管収縮薬又は交感神経興奮薬):例えば、0.0001〜0.5%、好ましくは、0.0005〜0.3%、さらに好ましくは0.001〜0.1%。
眼筋調節薬成分:例えば、0.0001〜0.5%、好ましくは、0.0005〜0.1%、さらに好ましくは0.0005〜0.01%。
抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.0001〜5%。
抗ヒスタミン薬成分または抗アレルギー薬成分:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.001〜5%。
ビタミン類:例えば、0.0001〜1%、好ましくは、0.0001〜0.5%。
アミノ酸類:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.001〜3%。
抗菌薬成分または殺菌薬成分:例えば、0.00001〜10%、好ましくは、0.0001〜10%。
糖類:例えば、0.0001〜5%、好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜2%。
多糖類又はその誘導体:例えば、0.0001〜2%、好ましくは0.01〜2%、さらに好ましくは0.01〜1%。
セルロース又はその誘導体又はそれらの塩:例えば、0.001〜5%、好ましくは0.01〜1%。
前述以外の水溶性高分子:例えば、0.001〜10%、好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%。
局所麻酔薬成分:例えば、0.001〜1%、好ましくは0.01〜1%。
ステロイド成分:例えば、0.001〜1%、好ましくは0.01〜1%。
また、本発明の粘膜適用組成物には、発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や形態に応じて、常法に従い、様々な成分や添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して含有させてもよい。それらの成分または添加物として、例えば、半固形剤や液剤などの調製に一般的に使用される担体(水、水性溶媒、水性または油性基剤など)、増粘剤、糖類、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤、pH調節剤、等張化剤、香料または清涼化剤、緩衝剤、などの各種添加剤を挙げることができる。
以下に本発明の粘膜適用組成物に使用される代表的な成分を例示するが、これらに限定されない。
増粘剤:例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースまたはこれらの薬理学的に許容される塩などのセルロース誘導体、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウムなど。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリンなど。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
界面活性剤:例えば、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩(具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤など。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニドなど)、グローキル(ローディア社製 商品名)など。
pH調整剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなど。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、グリセリン、プロピレングリコールなど。
香料又は清涼化剤:例えば、カンフル、ゲラニオール、ボルネオール、メントール、リュウノウ、ウイキョウ油、クールミント油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油など。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
緩衝剤:アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤など。具体的には、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂 、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど。
安定剤:ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムなど。
溶解剤、基剤:オクチルドデカノール、酸化チタン、臭化カリウム、パラフィン、プラスチベース、ラノリン、ワセリンなど。
増粘剤:例えば、0.0005〜50%、好ましくは、0.001〜10%
糖類:例えば、0.001〜10%、好ましくは、0.01〜5%
界面活性剤:例えば、0.0001〜10%、好ましくは、0.005〜5%
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、0.00001〜5%、好ましくは、0.0001〜2%
pH調節剤:例えば、0.00001〜5%、好ましくは、0.0001〜2%
等張化剤:例えば、0.001〜10%、好ましくは、0.01〜5%
香料または清涼化剤:例えば、0.00001〜5%、好ましくは、0.0001〜2%
キレート剤:例えば、0.00001〜5%、好ましくは、0.0001〜2%
緩衝剤:例えば、0.001〜10%、好ましくは、0.01〜5%
本発明の粘膜適用組成物は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧に調整して用いる。浸透圧は、100〜1200mOsm、好ましくは100〜600mOsm、特に好ましくは150〜400mOsm程度であり、生理食塩液に対する浸透圧比は、通常、0.3〜4.1、好ましくは0.3〜2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度である。
本発明の粘膜適用組成物は、必要に応じて、生体に適用可能な範囲内の浸透圧に調整して用いる。pHは、通常、pH4.0〜10.0、好ましくは4.5〜9.5、特に好ましくは5.0〜9.0である。pHの調整は、緩衝剤、前記pH調整剤などを用いて行うことができる。
ここで、緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤などが挙げられる。好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤及びクエン酸緩衝剤である。特に好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤またはリン酸緩衝剤である。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩などのホウ酸塩、ホウ酸とホウ酸塩との組み合わせが挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸、リン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩などのリン酸塩、リン酸とリン酸塩との組み合わせが挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤として、ホウ酸塩又はリン酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的には、ホウ酸又はその塩 (ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムなど) 、リン酸又はその塩 (リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど)、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなど)が挙げられる。緩衝剤として、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤を用いる場合、本発明の眼科用組成物中におけるこれらの緩衝剤の濃度は、例えば、0.0001〜10.0%程度である。
本発明の粘膜適用組成物は、公知の方法により製造できる。半固形剤、液剤は、基剤と各成分とを混合し、調製できる。さらに、必要により、ろ過滅菌処理工程や、容器への充填工程等を加えることができる。
また、本発明は、ヒアルロン酸又はその塩とともにヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも一種の植物油を組成物中に配合することにより、ヒアルロン酸又はその塩を安定化する方法である。さらに、ヒアルロン酸又はその塩とともにヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも一種の植物油を組成物中に配合することにより、組成物の粘度低下を防止する方法である。なお、含有する本発明は、ヒアルロン酸又はその塩の種類、非イオン性界面活性剤の種類、特定の植物油、これらの使用量等は、本発明の組成物に関する前述の記載に従って行うことができる。
以下に、試験例及び実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
粘度の測定方法
粘度測定方法は円すい一平板形回転粘度計を用いる方法(第十四改正日本薬局法に記載の、一般試験法、45.粘度測定法、第2法回転粘度計法、「(3)円すい−平板形回転粘度計」の項に記載の方法)に従った。具体的には、市販の円すい−平板形回転粘度計と適宜選択されたロータとを用いて測定した。
なお、粘度の測定においては、市販の粘度計、例えば、E型粘度計[トキメック(TOKIMEC)製、東機産業(日本)から販売]、シンクローレクトリックPC型(ブルックフィールド、米)、フェランティシャーリー(フェランティ、英)、ロートビスコR (ハーケ、独)、IGK ハイシャーレオメーター(石田技研、日本)、島津レオメーターR (島津製作所、日本)、ワイセンベルグレオゴニオメーター(サンガモ、英)、メカニカルスペクトロメーター(レオメトリックス、米)等を利用できる。そして、これらの市販の粘度計とローターを適宜選択し、披検試料測定毎にJIS Z8809により規定されている石油系の炭化水素油(ニュートン流体)を校正用標準液として適宜調整することにより、20℃における粘度を測定することができる。
具体的には、円すいと平円板との間の角度αの隙間に試料を入れ、円すい又は平円板を一定の角速度ω若しくはトルクTで回転させ、定常状態に達したときの平円板又は円すいが受けるトルク若しくは角速度を測定し、試料の粘度ηを次式により算出することによって粘度を測定した。
η =100×(3α/2πR)・(T /ω)
η :試料の粘度(mPa ・s)(Pa ・s =10 mPa・s )
α :平円板と円すいがなす角度(rad)
π :円周率
R :円すいの半径(cm)
T :平円板又は円すい面に作用するトルク(10−7N・m)
ω :角速度(rad/s)
本試験における各比較例、各実施例の粘度は、E型粘度計の1種であるTVE−20L形粘度計コーンプレートタイプ(トキメック(TOKIMEC)製、東機産業(日本))を用いて、以下の測定条件の下で測定を行った。
測定条件:
TVE−20L形粘度計コーンプレートタイプに付属の標準コーンロータ(平円板と円すいがなす角度=1°34'、半径(R)=24mm)をフルスケール・トルク6.737×10-7 Nm のスプリングを介してモータで回転させる。測定時、粘度計は回転軸が水平面に対して垂直になるように設置する。
被検試料1mlをコーンロータの所定の平円板に載置し、温度が20.0℃になるまで放置する。次いで、装置を被検試料の粘度に応じた回転数で回転させ、4分後に、表示された粘度を読み取る。高精度の測定結果を得るために、被検試料測定前に、JIS Z 8809 により規定されている石油系の炭化水素油(ニュートン流体)を校正用標準液として用い、測定値が標準液の粘度に一致するように調整する。なお、TVE-20L形粘度計コーンプレートタイプ以外の市販の機種を用い、上記と同様にコーンロータを選択して実施し、適宜校正することにより、同等の結果を得ることもできる。
使用ローター:標準ローター(1°34′、R=24mm)
回転数 :10rpm
試料量 :1ml
測定温度 :20℃
時間 :3分間後の粘度を測定値とした。
試験例1 粘度安定性試験
試験に用いた各実施例及び試験例の調製は、表1に示す処方に従った。具体的には、実施例2の調製方法を示す。0.2gのヒアルロン酸ナトリウム(商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム」資生堂株式会社製、平均分子量110〜160万)を100mlの精製水中にて攪拌溶解した(調整液A)。1.0gのポリソルベート80(商品名「ニッコールTO−10M」 日本サーファクタント製)と、0.1gのゴマ油(商品名「日局ごま油」 かどや製油株式会社製)を攪拌溶解しつつ精製水50mlを加え攪拌溶解した(調整液B)。調整液Bを調整液Aに加え、さらに精製水を加えて全体を200mlとした(pH=7.2)。粘度を測定した後、ガラス瓶に100mlずつ充填した。さらに実施例2に従い、他の実施例及び比較例も調製した。ヒマシ油は、商品名「ヒマシ油」 小堺製薬製、オリブ油は、商品名「オリブ油」小堺製薬製、ダイズ油は、商品名「ダイズ油」小堺製薬製のものである。ラッカセイ油は、商品名「ラッカセイ油」小堺製薬製のものである。
表1に示す処方で調製した各実施例、各比較例のそれぞれの粘度を測定した。その後、透明ガラス瓶に10mL充填し密栓して、50℃の恒温槽(ナガノ科学機械製作所製 CH20−11M)内にて7日間保管した。7日間保管後に再度粘度を測定した。熱処理前前後における粘度測定値から、粘度残存率(%)=50℃7日間保管後の粘度÷50℃保管前粘度×100を算出した。
結果は、表1に示す。
Figure 0004999304
試験の結果、ヒアルロン酸又はその塩の粘度低下は、ゴマ油を含有することによって抑制できることが確認された。さらに、ヒアルロン酸又はその塩の粘度低下はポリソルベート80等の非イオン性界面活性剤の存在下で促進されるが、ゴマ油を含有することによって粘度低下を防止できることが確認された。また、ゴマ油同様に、ヒマシ油、ダイズ油、ラッカセイ油、オリブ油も、ヒアルロン酸又はその塩の粘度低下を抑制することができることが示された。
下記表2〜表5に示す処方(表中の単位 g/100ml)の配合成分を精製水に溶解させ全量を100mlとし、滅菌濾過して容器に充填して、点眼剤(または点眼薬)、洗眼剤(または洗眼薬)を調製した。実施例6〜実施例25において、組成物の粘度低下が抑制されていた。なお、各実施例において用いたヒアルロン酸ナトリウムは、実施例6〜10(点眼剤)は平均分子量60〜120万(商品名「ヒアルロンサンHA−QA」キューピー株式会社製)、実施例11〜15(点眼剤)は平均分子量110〜160万(商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム」資生堂株式会社製)、実施例16〜20(点眼剤)は平均分子量160〜220万、実施例21〜25(点眼剤または洗眼剤)は平均分子量50〜100万である。
Figure 0004999304
Figure 0004999304
Figure 0004999304
Figure 0004999304
使用感試験
試験に用いた試験用点眼剤の調製は表6に示す処方(表中の各成分の単位は、g/100mL)に従った。具体的には試験用点眼剤2の調製方法を示す。ヒアルロン酸ナトリウム(分子量110万〜160、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウム」資生堂株式会社製)、エデト酸ナトリウム(日本薬局方)、ポリソルベート80、ホウ酸、ホウ砂、0.47gのゴマ油(商品名「日局ごま油」 かどや製油株式会社製)及びホウ酸を50mlの精製水中にて攪拌溶解して、攪拌溶解させ、ホウ砂を攪拌溶解しながら添加後、精製水及び塩酸/水酸化ナトリウムを適量加えてpH=7.5に調整して全体を100mlとした。試験用点眼剤3は、ゴマ油の代わりに、ヒマシ油(商品名「ヒマシ油」 小堺製薬製)を用いて調整した。
調整した試験用点眼剤を点眼容器に濾過充填して試験用点眼剤を製し、各試験用点眼剤を、ヒアルロン酸ナトリウム含有点眼剤の適用で痒みを生じる10名の専用モニター(裸眼5名、コンタクトレンズ装用者5名)に点眼してもらい、使用感を評価した。比較用点眼剤を両眼に1滴点眼した30分後に、試験用点眼剤1、2及び3を両眼に点眼して、先に点眼した比較用点眼剤と試験用点眼剤との使用感を比較して、以下の評価基準により使用感を評価した。表7には、コンタクトレンズを装用していない裸眼のモニター及びコンタクトレンズ装用モニターの評価点の平均値を表に示す。
評価基準
使用感(点眼時のかゆみの程度)
試験用点眼剤は、かゆみを感じない 5点
試験用点眼剤の方が、かゆみが弱い 4点
比較用点眼剤の痒みと試験用点眼剤の痒みが同程度である 3点
試験用点眼剤の方が、かゆみが強い 2点
試験用点眼剤の方が、非常にかゆい 1点
Figure 0004999304
Figure 0004999304
試験の結果、ヒアルロン酸ナトリウムを含有する点眼剤を眼粘膜適用時に生じる痒みに対して、非イオン性界面活性剤を含有しても痒みは抑制されないが、ゴマ油やヒマシ油といった植物油を含有する点眼剤において点眼時の痒みが軽減し抑制されるすることがわかった。

Claims (11)

  1. (A)ヒアルロン酸またはその塩、および
    (B)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を含有し、
    成分(A)1重量部に対し、成分(B)が0.01〜500重量部であり、
    成分(B)が0.001〜1W/V%である
    粘膜適用組成物。
  2. さらに、(C)非イオン性界面活性剤を含有する、請求項1に記載の粘膜適用組成物。
  3. 20℃での粘度が2mPa・s以上10万mPa・s以下である請求項1又は2に記載の粘膜適用組成物。
  4. 20℃での粘度が1.2mPa・s以上100mPa・s以下である請求項1又は2に記載の粘膜適用組成物。
  5. 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類から選択される非イオン性界面活性剤である請求項乃至4のいずれかに記載の粘膜適用組成物。
  6. 眼粘膜適用組成物又は鼻粘膜適用組成物である請求項1乃至5のいずれかに記載の粘膜適用組成物。
  7. 眼適用時における痒みが抑制された請求項6に記載の眼粘膜適用組成物。
  8. pHが4.0〜10.0である請求項1乃至7のいずれかに記載の粘膜適用組成物。
  9. (A)ヒアルロン酸又はその塩、および
    (B)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を組成物中で共存し、成分(A)1重量部に対し、成分(B)0.01〜500重量部、かつ成分(B)を0.001〜1W/V%とすることにより、ヒアルロン酸又はその塩を安定化する方法。
  10. (A)ヒアルロン酸又はその塩、および
    (B)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を組成物中に共に配合し、成分(A)1重量部に対し、成分(B)0.01〜500重量部、かつ成分(B)を0.001〜1W/V%とすることにより、組成物の粘度を安定化する方法。
  11. (A)ヒアルロン酸又はその塩、および
    (B)ヒマシ油、ゴマ油、オリブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、アルモンド油、小麦胚芽油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油またはヤシ油から選ばれる少なくとも1種の植物油を組成物中に共に配合し、成分(A)1重量部に対し、成分(B)0.01〜500重量部、かつ成分(B)を0.001〜1W/V%とすることにより、組成物に、ヒアルロン酸による痒みを低減する作用を付与する方法。
JP2005280056A 2004-09-27 2005-09-27 ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物 Active JP4999304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005280056A JP4999304B2 (ja) 2004-09-27 2005-09-27 ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004278894 2004-09-27
JP2004278894 2004-09-27
JP2005280056A JP4999304B2 (ja) 2004-09-27 2005-09-27 ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006117656A JP2006117656A (ja) 2006-05-11
JP4999304B2 true JP4999304B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=36535882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005280056A Active JP4999304B2 (ja) 2004-09-27 2005-09-27 ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4999304B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2314354T3 (es) * 2004-11-09 2009-03-16 Novagali Pharma S.A. Emulsion de tipo aceite en agua con baja concentracion de agente cationico y potencial zeta positivo.
KR101690817B1 (ko) * 2009-06-30 2016-12-28 라이온 가부시키가이샤 안과용 조성물
JP5927045B2 (ja) * 2011-06-01 2016-05-25 ロート製薬株式会社 眼科用水性組成物
WO2013008715A1 (ja) 2011-07-08 2013-01-17 ロート製薬株式会社 水性眼科組成物
GEP20166431B (en) * 2011-09-27 2016-02-10 Santen Pharmaceutical Co Ltd Inhibitor for corneal epithelial cell death, inhibitor characterized by combining hyaluronic acid and flavin adenine dinucleotide
JP5969872B2 (ja) * 2011-09-27 2016-08-17 参天製薬株式会社 フラビンアデニンジヌクレオチドまたはその塩を有効成分として含有する角膜上皮細胞死の抑制剤
JP5988855B2 (ja) 2012-06-27 2016-09-07 ロート製薬株式会社 水性眼科組成物
JP5984531B2 (ja) * 2012-06-27 2016-09-06 ロート製薬株式会社 水性眼科組成物
WO2014087931A1 (ja) 2012-12-04 2014-06-12 ロート製薬株式会社 水性眼科組成物
KR20150104202A (ko) * 2013-01-11 2015-09-14 카르빌란 테라퓨틱스, 인코포레이티드 히알루론산을 포함하는 안정화된 조성물
JP6077860B2 (ja) * 2013-01-16 2017-02-08 東レ株式会社 液剤
JP7104553B2 (ja) * 2018-03-30 2022-07-21 ロート製薬株式会社 眼科組成物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61180705A (ja) * 1985-02-06 1986-08-13 Shiseido Co Ltd 皮膚外用組成物
JPH07316038A (ja) * 1994-05-23 1995-12-05 Ikeda Mohandou:Kk 粘膜投与用薬剤組成物
JP2001302518A (ja) * 2000-02-15 2001-10-31 Rohto Pharmaceut Co Ltd 官能改善方法および官能改善剤
US20040185068A1 (en) * 2003-03-18 2004-09-23 Zhi-Jian Yu Self-emulsifying compositions, methods of use and preparation

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006117656A (ja) 2006-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4999304B2 (ja) ヒアルロン酸又はその塩を含有する粘膜適用組成物
JP2017206547A (ja) 眼科用組成物
JP5649261B2 (ja) 高粘度点眼剤
JP6751016B2 (ja) 眼科用又は耳鼻科用水性組成物
JP5382972B2 (ja) 粘度低下が防止された組成物
JP2020172532A (ja) 眼科用又は耳鼻科用水性組成物
JP5513702B2 (ja) 抗菌点眼剤
JP5116211B2 (ja) 粘膜適用組成物
JP5314349B2 (ja) 眼科用組成物
JP3974431B2 (ja) アルギン酸含有組成物
JP5382973B2 (ja) 粘度低下が防止された組成物
JP5318850B2 (ja) 粘度低下が防止された組成物
JP2006225323A (ja) 水性外用組成物
JP5853084B2 (ja) 粘度低下が防止された組成物
JP2006348055A (ja) アルギン酸含有組成物
EP3675872B1 (en) Compositions providing improved eye comfort
JP5764532B2 (ja) 粘膜適用組成物
JP2007277233A (ja) 眼科用組成物
JP4847703B2 (ja) 水性外用組成物
JP2006143590A (ja) 粘膜適用組成物
JP5847211B2 (ja) 粘膜適用組成物
RU2806029C2 (ru) Композиции, обеспечивающие повышенный комфорт для глаз
JP2018115119A (ja) 眼科組成物
JP2006104114A (ja) 粘膜適用組成物
JP2006193475A (ja) 水性外用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111118

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4999304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250