本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。実施形態1は、主に請求項1、2、10などについて説明する。実施形態2は、主に請求項3、11などについて説明する。実施形態3は、主に請求項4、5、12などについて説明する。実施形態4は、主に請求項6、7、13などについて説明する。実施形態5は、主に請求項8などについて説明する。実施形態6は、主に請求項9、14などについて説明する。
(実施形態1)
(実施形態1:概要)文字メッセージを文章を構成する文字の並び方向に文字順スクロール表示可能な表示部を有し、一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超えるか判断し、所定の大きさを超えるとの判断結果である場合には、その文字メッセージを文字順スクロールするように表示部を制御することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。
(実施形態1:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図2に例示する。メッセージ交換装置(0200)は、「表示部」(0201)と、「判断部」(0202)と、「制御部」(0203)と、を有する。メッセージ交換装置(0200)は、例えばチャット機能を有する装置などが該当する。特に本件発明においては、チャットのように複数のメッセージが順次追加して表示されるような場合にその効果が高いと思われる。
なお、以下に詳述する本発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、図3は携帯電話の構成例であるが、本発明に係るメッセージ交換装置も図3と同様の構成により実現可能である。すなわち、無線部等の通信インタフェースによって文字メッセージの送受信を行ない、受信若しくは操作部から入力された文字メッセージ(0301)はメモリ等に保持される。また、CPU等の主制御部(0302)によって判断部(0303)や制御部(0304)が実現され、文字メッセージをディスプレイ等の表示部(0305)に表示する際に表示部(0305)が制御される。(明細書の全体を通じて同様である。)
「表示部」(0201)は、文字メッセージを文章を構成する文字の並び方向に文字順スクロール表示可能である。「文章を構成する文字の並び方向」とは、図4に示すように、文字メッセージが表示部に表示される際に、(a)のように横方向に表示されるのであればこの時の文章を構成する文字の並び方向は横方向(0401)であり、(b)のように縦方向に表示されるのであればこの時の文章を構成する文字の並び方向は縦方向(0402)である。また、図4においては文字メッセージを表示する際に一行又は一列に表示する場合を例示しているが、図13の(a)、(b)に例示するように文字メッセージは複数の行又は列にまたがって表示されてもよく、その場合には、図13のBさんの文字メッセージ(1301)やCさんの文字メッセージ(1302)のように複数の行又は列にまたがって文字順スクロール表示されるようになっていてもよい。また、表示部は、主に文字メッセージに含まれている文字を表示するためのディスプレイ等や、ディスプレイ等に文字を表示するためのGPU(Graphic Processor Unit)やVRAM(Video RAM)などが該当する。表示部に文字メッセージを文字順スクロール表示する際の具体的な動作は後述する。
「判断部」(0202)は、一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超えるか判断する。「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」とは、一の文字メッセージに含まれている文字の全てを表示部に表示する場合に本来必要な領域、という意味である。すなわち、文字メッセージごとに判断を行う。この点について図5を用いて詳しく説明する。例えば(a)においては文字メッセージをディスプレイ(0501)に一行で表示する場合を示している。Aさんの文字メッセージは‘みんな、何してる?’という文字メッセージであり、この場合の「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」は実線で囲まれた領域(0502a)が該当する。また、Bさんの文字メッセージは「サッカー中継を見ているよ。」という文字メッセージであるが、この場合、最初にディスプレイ上に表示されるのは「サッカー中継を見て」までの文字であるが、本来文字メッセージ全体を表示するために必要な領域は実線と破線で囲まれた部分を合わせた領域(0502b)である。ここで、破線で囲まれた領域(‘いるよ。’の部分)は、実際には、最初はディスプレイ上に表示されない部分である。すなわち、この場合の「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」は実線と破線で囲まれた部分を合せた領域(0502b)が該当する。また、(b)の場合においては、文字メッセージをディスプレイ(0501)に二行で表示する場合を示しているが、この場合、Bさんの文字メッセージについて、「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」は実線で囲まれた領域(0502c)が該当する。また、「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」は、文字数、バイト数、等で表されてもよいし、ディスプレイの画素数などで表されてもよい。例えば図5の場合を文字数で表すと‘全角13文字’などと表現できる。さらに、ディスプレイ上に文字メッセージが表示される際には図5に例示したように文字メッセージを入力したユーザ名なども表示されるのが通常であるが、これらのユーザ名なども含めた領域を「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」としてもよい。また、その場合には文字順スクロール表示も文字メッセージそのもののみならず、ユーザ名等も含めて文字順スクロール表示されるようになっていることが想定される。
また、「所定の大きさ」とは、主に一の文字メッセージを表示するための表示部上の領域を指す。また、横又は縦に一列に文字メッセージに含まれる文字を並べられる大きさであってもよい。「所定の大きさ」について、図6を用いて詳細に説明する。例えば(a)は文字メッセージをディスプレイ(0601)に一行に表示する場合を示しているが、この場合、破線で囲まれた領域(0602a)の大きさが「所定の大きさ」に該当する。また、ユーザ名も含めて文字順スクロールする場合には破線で囲まれた領域(0602a)にユーザ名を表示している領域を加えた領域の大きさが該当する。また、(b)は文字メッセージをディスプレイ(0601)に二行に表示する場合を示しているが、この場合、破線で囲まれた領域(0602b)の大きさが「所定の大きさ」に該当する。すなわち、「所定の大きさ」は一の文字メッセージを表示する際に文字メッセージ全体が文字メッセージを表示すべき領域に収まるかどうかを判断するためのものであり、「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」が「所定の大きさ」を越える場合には、文字メッセージを文字順スクロール表示する必要があるということである。なお、「所定の大きさ」は、文字数、バイト数、等で表されてもよいし、ディスプレイの画素数などで表されてもよい。例えば図6の場合を文字数で表すと‘全角9文字分’などと表現できる。また「所定の大きさ」は、メモリやハードディスク等の記憶装置に保持されていることが想定される。
図7は、判断部における処理の具体例を示す。表示すべき文字メッセージが‘サッカー中継を見ているよ。’という文字メッセージ(0701)であった場合には、「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域」は‘全角13文字’である。また、「所定の大きさ」はメモリやハードディスク等の記憶装置(0702)に格納されているので読出して比較する。ここで「所定の大きさ」が‘全角9文字分’であった場合には、判断部での判断結果は、「一の文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超える」という判断結果となる。
また、図8を用いて判断部におけるハードウェア上の処理動作を説明する。まず、通信インタフェースや操作キー等の入出力インタフェースから‘サッカー中継を見ているよ。’という文字メッセージが入力され、RAM等を介してメインメモリに格納される(0801)。さらに、記録装置に格納されている「所定の大きさ」である‘全角9文字分’というデータがメインメモリに格納される(0802)。次に、メインメモリに格納された文字メッセージと「所定の大きさ」が比較され(0803)、比較結果がメインメモリに格納される(0804)。すなわち、これにより判断部における判断処理がなされたこととなる。なお、図8はハードウェアを用いた処理の大まかな流れを示したものであるので、実際の計算機における処理とは厳密には異なる場合がある。なお、判断部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「制御部」(0203)は、判断部での判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果である場合には、その文字メッセージの表示を文字順スクロール表示するように表示部を制御する。「文字順スクロール表示するように表示部を制御する」とは、例えば文字メッセージがディスプレイ上に表示されている間、繰り返し文字順スクロール表示する場合や、所定の回数だけ文字順スクロール表示する場合等があり得る。また文字順スクロール表示する際のスクロール速度、スクロールを開始するタイミング、スクロールを終了するタイミング等も制御するようになっていてもよい。また、文字順スクロールする文字メッセージは最新の文字メッセージであっても古い文字メッセージであってもよい。さらに、最新の文字メッセージのみを文字順スクロール表示する等となっていてもよい。
図9は、制御部におけるハードウェア上の処理動作を例示する。前提として、図8にて説明したように表示する文字メッセージは‘サッカー中継を見ているよ。’という文字メッセージであり、メインメモリには判断部で処理された判断結果(0901)が格納されているとする。また、判断部での判断結果(0901)は、所定の大きさを超える、との判断結果であるので、文字順スクロール表示するように表示部の制御を行う。例えば文字順スクロール表示が一文字ずつ文字をスクロールする場合には、まず、メインメモリに格納されている文字メッセージに基づいて(0902)、Video RAM(ビデオメモリ、以下「VRAM」と言う)上に‘サッカー中継を見て’という表示データが生成されて格納され、ディスプレイに表示される(0903)。次に、‘ッカー中継を見てい’という表示データが生成されてディスプレイに表示される(0904)。次に、‘カー中継を見ている’という表示データが生成されディスプレイに表示される(0905)。以上のような具合で文字メッセージがディスプレイ等に文字順スクロール表示されることとなる。なお、図9はハードウェアを用いた処理の大まかな流れを示したものであるので、実際の計算機における処理とは厳密には異なる場合がある。なお、制御部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態1:処理の流れ)図10は、本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、表示部に表示する文字メッセージを取得する(S1001)。すなわち、通信インタフェースや操作キー等の入出力インタフェースから文字メッセージが入力される。次に、文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超えるか判断する(S1002)。この処理は、主に判断部によって実行される。ここでの判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果であった場合には、ステップS1003に移行する。ここでの判断結果が所定の大きさを超えないとの判断結果であった場合には、ステップS1004に移行する。次に、ステップS1002での判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果であった場合には、文字メッセージの表示を文字順スクロール表示するように表示部を制御する(S1003)。この処理は、主に制御部によって実行される。また、ステップS1002での判断結果が所定の大きさを超えないとの判断結果であった場合には、文字メッセージを通常表示する(S1004)。
なお、図10のフロー図は、計算機に実行させるプログラムの処理フロー図とみなすことも可能である。さらに、このようなプログラムをフレキシブルディスク等の媒体に記録することも可能である。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、表示する文字メッセージの文字数が多く、その文字を表示すべき表示領域に文字メッセージ全体が表示できない場合には、その文字メッセージを文字順スクロール表示して、ユーザに文字メッセージの全文を視認させることができる。
(実施形態2)
(実施形態2:概要)本実施形態は、文字メッセージを文字順スクロールするように表示部を制御する際に、そのスクロール回数を制御することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。
(実施形態2:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図11に例示する。メッセージ交換装置(1100)は、「表示部」(1101)と、「判断部」(1102)と、「制御部」(1103)と、を有する。また、制御部(1103)は「回数制御手段」(1104)を有する。「回数制御手段」(1104)以外の構成については、実施形態1に係るメッセージ交換装置の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
「回数制御手段」(1104)は、前記判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果となった文字メッセージを表示する際に、そのスクロール回数を制御する。「前記判断結果」とは、判断部(1102)における判断結果を指す。すなわち、判断部(1102)における判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果となった文字メッセージを文字順スクロール表示する場合にスクロール回数を制御する。
図12は、回数制御手段におけるハードウェア上の処理動作を例示する。前提として、図9での説明同様に表示する文字メッセージは‘サッカー中継を見ているよ。’という文字メッセージであり、メインメモリには判断部で処理された判断結果が格納されているとする。また、スクロール回数は、例えばメモリやハードディスク等の記憶装置に保持されており、それらの記憶装置からメインメモリにロードされる(ここでは、スクロール回数は‘3回’であるとする)(1201)。以降、文字メッセージを文字順スクロール表示する制御については図9にて説明した処理と同様であるが、ここでは、メインメモリにロードされたスクロール回数‘3回’にも基づいて(1202)、文字メッセージを文字順スクロール表示する。以上のような具合で文字メッセージがディスプレイ等に文字順スクロール表示されることとなる。なお、図12はハードウェアを用いた処理の大まかな流れを示したものであるので、実際の計算機における処理とは厳密には異なる場合がある。なお、回数制御手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態2:処理の流れ)本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れは、実施形態1に係るメッセージ交換装置における処理の流れと同様である。ただし、文字メッセージを文字順スクロール表示する際に、そのスクロール回数を制御することを特徴とする。
(実施形態2:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、文字メッセージを文字順スクロール表示させる際のスクロール回数を制御することができる。例えば、文字順スクロール表示すべき文字メッセージが多数ある場合には繰り返し文字順スクロール表示すると全体が見づらくなるなどの不都合もあり得るため、そのような場合には文字順スクロール表示は1回のみ行うように制御することが可能である。
(実施形態3)
(実施形態3:概要)本実施形態は、表示部に表示されている複数の文字メッセージのうち所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全てを文字順スクロール表示することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。また、さらにメッセージ交換装置は、所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全てを文字順スクロール表示する場合に、複数の文字メッセージを順番に文字順スクロールするとともに、文字順スクロール待ちの文字メッセージを他の文字メッセージと識別できるように表示するようになっていてもよい。
(実施形態3:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図16に例示する。メッセージ交換装置(1600)は、「表示部」(1601)と、「判断部」(1602)と、「制御部」(1603)と、を有する。また、制御部(1603)は、「全文字順スクロール表示手段」(1605)を有する。さらに、制御部(1603)は回数制御手段を有していてもよい。「全文字順スクロール表示手段」(1605)以外の構成については、実施形態1又は2に係るメッセージ交換装置の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
「全文字順スクロール表示手段」(1605)は、表示部に表示されている複数の文字メッセージのうち所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全てを文字順スクロール表示する。「所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全て」とは、既着メッセージ(古い文字メッセージ)であるか最新の文字メッセージであるかを問わず、所定の大きさを超える文字メッセージ全て、という意味である。すなわち、複数の文字メッセージが文字順スクロール表示されることとなるが、この場合の文字順スクロール表示方法には様々なパターンが想定される。例えば、複数の文字メッセージを同時に文字順スクロール表示させる場合、複数の文字メッセージを順番に文字順スクロール表示させる場合
がある。さらに、複数の文字メッセージを同時に文字順スクロール表示させる場合には、同時に文字順スクロール表示を開始する場合、別々に文字順スクロール表示を開始する場合、等があり得る。なお、全文字順スクロール表示手段におけるハードウェア上の処理動作は、実施形態1等にて説明した場合と同様である。
また、全文字順スクロール表示手段は、複数の文字メッセージを順番に文字順スクロールするとともに、文字順スクロール待ちの文字メッセージを他の文字メッセージと識別できるように表示するようになっていてもよい。例えば、図17に示すように、Bさんの文字メッセージ(1701)を文字順スクロール表示中に(状態(a))、Cさんの文字メッセージ(1702)を取得したとする(状態(b)、状態(c))。この場合、まだBさんの文字メッセージ(1701)を文字順スクロール表示中なのでCさんの文字メッセージ(1702)は文字順スクロール待ち状態になる。この時、例えば(b)のようにCさんの文字メッセージ(1702)の字体を変えて表示すると文字順スクロール待ちであることがユーザにもわかりやすい。また、字体を変える場合には、太字、斜体、特殊フォント、色付き文字、など、様々な方法があり得る。また、(c)のようにCさんの文字メッセージ(1702)の背景色を変えて表示する等となっていてもよい。以上のように、文字順スクロール待ちの文字メッセージを表示することにより、どの文字メッセージがまだ文字順スクロール表示されていないのかが直感的に分かる。
(実施形態3:処理の流れ)本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れは、実施形態1に係るメッセージ交換装置における処理の流れと同様である。ただし、所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全てを文字順スクロール表示することを特徴とする。さらに、複数の文字メッセージを順番に文字順スクロールとともに、スクロール待ちの文字メッセージを他の文字メッセージと識別できるように表示してもよい。
(実施形態3:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、所定の大きさを超えると判断された文字メッセージの全てを文字順スクロール表示するので、ユーザは全ての文字メッセージを視認することができる。また、複数の文字メッセージが順番に文字順スクロールされる際に、スクロール待ちの文字メッセージを他の文字メッセージと識別できるように表示する場合には、まだ文字順スクロール表示されていない文字メッセージがどれであるかを直感的に識別することができる。
(実施形態4)
(実施形態4:概要)本実施形態は、文字メッセージを新たに表示しようとする場合には、既着メッセージのスクロール制御の状態に応じて既着メッセージに追加して表示することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。また、新たに文字メッセージを既着メッセージのスクロール制御の状態に応じて追加して表示する場合に、既着メッセージの文字順スクロールが完了した後に新たに表示すべき文字メッセージを表示するようになっていてもよい。
(実施形態4:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図18に例示する。メッセージ交換装置(1800)は、「表示部」(1801)と、「判断部」(1802)と、「制御部」(1803)と、を有する。また、制御部(1803)は、「条件付表示手段」(1806)と、を有する。さらに、制御部(1803)は回数制御手段を有していてもよい。さらに、制御部(1803)は全文字順スクロール表示手段を有していてもよい。「条件付表示手段」(1806)以外の構成については、実施形態1から3のいずれか一に係るメッセージ交換装置の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
「条件付表示手段」(1806)は、文字メッセージを新たに表示しようとする場合には、既着メッセージのスクロール制御の状態に応じて既着メッセージに追加して表示する。「文字メッセージを新たに表示しようとする場合」とは、メッセージ交換装置が新着の文字メッセージを取得したことでその文字メッセージを表示部に表示する場合であるが、この場合、主には、図15に示すように2つの表示タイミングが考えられる。例えば、(a)の場合、Bさんの文字メッセージもCさんも文字メッセージも文字順スクール表示が完了しており、新着メッセージが受信されるのを待っている状態であり(状態(1))、このような場合にはDさんの新着メッセージ(1501)が受信されるとすぐにディスプレイ上のメッセージログ表示領域に表示される(状態(2))。しかし、(b)のようにディスプレイ上のメッセージログ表示領域全体に文字メッセージが表示されておりディスプレイ一番上のBさんも文字メッセージ(1502)が文字順スクロール表示中である場合には、後に図19にて説明するように、Aさんの新着メッセージ(1503)を受信しても、Aさんの新着メッセージ(1503)はBさんの文字メッセージ(1502)の文字順スクロール表示が終了するまで表示待ち状態となる(状態(1))。このようにAさんの文字メッセージ(1503)が表示待ち状態となっている間に、あらたにIさんからの新着メッセージ(1504)が受信されたとすると、Iさんの文字メッセージ(1504)も表示待ち状態となる(状態(2))。このような場合、Aさんの文字メッセージ(1503)は最新の文字メッセージではないが、Aさんの文字メッセージ(1503)もIさんの文字メッセージ(1504)も「新たに表示しようとする文字メッセージ」に該当する。すなわち、「文字メッセージを新たに表示しようとする場合」とは、最新の文字メッセージを表示する場合のみならず、表示待ちとなっている文字メッセージを表示する場合も含む。また、「既着メッセージ」とは、すでにディスプレイのメッセージログ表示領域に表示されている文字メッセージを指す。「既着メッセージのスクロール制御の状態に応じて」とは、具体的には、例えば文字順スクロール表示されている既着メッセージがあれば文字順スクロール表示が終了した後又は文字順スクロール表示を中断した後に新たな文字メッセージを表示する場合などが想定される。さらに、このように文字メッセージが表示待ちとなった場合には、表示中の既着メッセージのスクロール表示速度を速めるなど、既着メッセージのスクロール制御を行うようになっていてもよい。既着メッセージのスクロール制御を行うことにより、より早く表示待ちの文字メッセージを表示させることができる。なお、条件付表示手段におけるハードウェア上の処理動作は、実施形態1等にて説明した場合と同様である。
また、条件付表示手段により新たに文字メッセージを表示しようとする場合には、既着メッセージの文字順スクロールが完了した後に新たに表示すべき文字メッセージを表示するようになっていてもよい。「既着メッセージの文字順スクロールが完了した」とは、既着メッセージの文字順スクロールが停止したことを意味し、通常どおり既着メッセージの文字順スクロールが終了した場合のみならず、既着メッセージの文字順スクロールが中断されて停止した場合なども含む。
図19は、条件付表示手段における制御の具体例を示す。まず、(a)に示すように、ディスプレイ上のメッセージログ表示領域全体に文字メッセージが表示されているとする。また、ディスプレイ一番上のBさんの文字メッセージ(1901)が文字順スクロール表示中であり、この時、Aさんの新着メッセージ(1902)が取得されたとする。ここで、すぐにAさんの文字メッセージをメッセージログ表示領域に表示してしまうと、Aさんの文字メッセージ(1903)がメッセージログ表示領域の一番下に追加表示されるが、文字順スクロール表示中であるBさんの文字メッセージ(1901)はまだスクロール中であるにも関わらずディスプレイ外に消えてしまうことになる。そこで、(b)に示すようにBさんの文字メッセージ(1901)の文字順スクロール表示中はAさんの文字メッセージは表示せず、Bさんの文字メッセージの文字順スクロール表示が終了したら、Aさんの文字メッセージを表示させるようにする(状態(c))。このように文字メッセージを新たに既着メッセージに追加して表示する場合には、既着メッセージの文字順スクロール制御の状態に応じて追加するようにすると、既着メッセージの文字順スクロール表示が終了しないままディスプレイ外へ消えてしまうような事態を避けることができる。
(実施形態4:処理の流れ)図20は、本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。なお、ここでは一例として既着メッセージの文字順スクロール表示が終了したら新着メッセージを既着メッセージに追加して表示する場合を示す。
最初に、表示部に表示する文字メッセージを取得する(S2001)。すなわち、通信インタフェースや操作キー等の入出力インタフェースから文字メッセージが入力される。次に、既着メッセージの文字順スクロール表示が終了したかを判断する(S2002)。この処理は、主に条件付表示手段によって実行される。ここでの判断結果が終了したとの判断結果であった場合には、ステップS2003に移行する。ここでの判断結果が終了していないとの判断結果であった場合には、本ステップを繰り返す。次に、文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超えるか判断する(S2003)。この処理は、主に判断部によって実行される。ここでの判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果であった場合には、ステップS2004に移行し、文字メッセージの表示を文字順スクロール表示するように表示部を制御する(S2004)。ここでの判断結果が所定の大きさを超えないとの判断結果であった場合、ステップS2005に移行し、文字メッセージを通常表示する(S2005)。
(実施形態4:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、文字メッセージを新たに表示しようとする場合に、既着メッセージのスクロール制御の状態に応じて既着メッセージに追加して表示するため、例えば既着メッセージの文字順スクロール表示が終了していないにも関わらず、ディスプレイから消去されてしまうような事態を避けることができる。
(実施形態5)
(実施形態5:概要)本実施形態は、表示部が表示する文字の形態を所定の速度で変化するように制御することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。
(実施形態5:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図21に例示する。メッセージ交換装置(2100)は、「表示部」(2101)と、「判断部」(2102)と、「制御部」(2103)と、を有する。また、表示部(2101)は、「形態制御手段」(2107)を有する。さらに、制御部(2103)は回数制御手段を有していてもよい。さらに、制御部(2103)は全文字順スクロール表示手段を有していてもよい。さらに、制御部(2103)は条件付表示手段を有していてもよい。「形態制御手段」(2107)以外の構成については、実施形態1から4のいずれか一に係るメッセージ交換装置の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
「形態制御手段」(2107)は、表示する文字の形態を所定の速度で変化するように制御する。「表示する文字」とは、既着メッセージであるか新着メッセージであるかを問わない。さらに、文字順スクロール表示をする文字メッセージであるか通常表示をする文字メッセージであるかを問わない。「表示する文字の形態を所定の速度で変化する」とは、例えば一定の速度で表示されている文字の字体を順に変化させていく場合等が該当する。図22に、形態制御手段における制御の具体例を示す。最初に文字メッセージを表示する際には(a)のように太字斜体で表示する。これを(b)のように所定の速度で通常の書体に変化させていく(2201)。このように表示することで、ユーザが文字メッセージを目で追っていく際のガイドの役目を果たす。さらに、例えば文字順スクロール表示されている文字メッセージのスクロール速度に合わせて文字の形態を変化させていくようになっていると、視覚的により見やすくなると思われる。また、例えば繰り返し文字順スクロール表示される文字メッセージの文字の形態を変化させていく場合には、一回目の文字順スクロール表示の時だけ、文字の形態を変化させていくようになっていてもよい。また、文字の形態の変化させる方法としては、図22に例示した以外にも、例えば、文字の色を変化させる、背景色を変化させる、フォントを変化させていく、下線を引いていく、など様々な方法があり得る。すなわち、「文字の形態」とは文字自体の形態のみならず文字を強調するために文字の周辺に装飾を施したりするような場合も含まれる。なお、形態制御手段におけるハードウェア上の処理動作は、実施形態1等にて説明した場合と同様である。
また、「所定の速度」とは、あらかじめ決められた速度であってもよいが、ユーザが必要に応じて変更することができるようになっていると便利である。なぜならば、ユーザによって文字を読むスピードは異なるため、自分の読むスピードに合わせて速度を変化させることができるほうが都合が良いと思われるからである。なお、所定の速度は、メモリ等の所定の記憶領域に保持されていることが想定される。そして、文字メッセージを表示部にて表示する際にはメモリ等の所定の記憶領域から所定の速度を表すデータを読出し、読出したデータに基づいて文字の形態を変化させていくことが想定される。また、所定の速度を表すデータは、一秒ごとの文字数、一秒ごとのバイト数、一秒ごとの画素数、等によって設定されている場合等が想定される。
(実施形態5:処理の流れ)本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れは、実施形態1から5のいずれか一に係るメッセージ交換装置における処理の流れと同様である。ただし、表示部に文字メッセージを表示する際に、表示する文字の形態を所定の速度で変化するように制御することを特徴とする。
(実施形態5:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、表示する文字の形態を所定の速度で変化させていく機能を有しており、ユーザが文字メッセージを目視してく際のガイドの役目を果たす。
(実施形態6)
(実施形態6:概要)本実施形態は、文字メッセージを新たに表示しようとする場合には、既着メッセージの文字順スクロール表示をするための表示部の制御を異なる制御に変更することを特徴とするメッセージ交換装置について説明する。
(実施形態6:構成)本実施形態に係るメッセージ交換装置の機能ブロック図を図23に例示する。メッセージ交換装置(2300)は、「表示部」(2301)と、「判断部」(2302)と、「制御部」(2303)と、を有する。また、制御部(2303)は、「条件付表示手段」(2306)と、「制御変更手段」(2308)と、を有する。さらに、制御部(2303)は回数制御手段を有していてもよい。さらに、制御部(2303)は全文字順スクロール表示手段を有していてもよい。「制御変更手段」(2308)以外の構成については、実施形態4に係るメッセージ交換装置の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
「制御変更手段」(2308)は、文字メッセージを新たに表示しようとする場合には、既着メッセージの文字順スクロール表示をするための表示部の制御を異なる制御に変更する。「文字メッセージを新たに表示しようとする場合」とは、実施形態4にて説明した意味と同様である。「既着メッセージの文字順スクロール表示をするための表示部の制御を異なる制御に変更する」とは、文字メッセージを新たに表示しようとする際に既着メッセージが文字順スクロール表示されている場合に、既着メッセージの文字順スクロールの制御を異なる制御にするという意味である。具体的には、例えば既着メッセージのスクロール速度を速める場合、既着メッセージのスクロールを中断する場合、既着メッセージのスクロールを所定回数繰り返した後に停止する場合、等が該当する。なお、制御変更手段におけるハードウェア上の処理動作は、実施形態1等にて説明した場合と同様である。
(実施形態6:処理の流れ)図14は、本実施形態に係るメッセージ交換装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。なお、ここでは一例として既着メッセージの文字順スクロール表示が終了したら新着メッセージを既着メッセージに追加して表示する場合を示す。
最初に、表示部に表示する文字メッセージを取得する(S1401)。すなわち、通信インタフェースや操作キー等の入出力インタフェースから文字メッセージが入力される。次に、既着メッセージの文字順スクロール表示をするための表示部の制御を異なる制御に変更する(S1402)。この処理は、主に制御変更手段によって実行される。次に、既着メッセージの文字順スクロール表示が終了したかを判断する(S1403)。この処理は、主に条件付表示手段によって実行される。ここでの判断結果が終了したとの判断結果であった場合には、ステップS1404に移行する。ここでの判断結果が終了していないとの判断結果であった場合には、本ステップを繰り返す。次に、文字メッセージに含まれている文字を表示するために必要な表示部の領域が所定の大きさを超えるか判断する(S1404)。この処理は、主に判断部によって実行される。ここでの判断結果が所定の大きさを超えるとの判断結果であった場合には、ステップS1405に移行し、文字メッセージの表示を文字順スクロール表示するように表示部を制御する(S1405)。ここでの判断結果が所定の大きさを超えないとの判断結果であった場合、ステップS1406に移行し、文字メッセージを通常表示する(S1406)。
(実施形態6:効果)本実施形態に係るメッセージ交換装置は、文字メッセージを新たに表示しようとする際に既着メッセージの文字順スクロールを制御することが可能であるので、例えば新着メッセージを表示する際に既着メッセージのスクロール表示速度を速めてユーザに早く視認させるようにすることができる。