JP4998509B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置として、原稿を読み取ることで取得した画像データを、装置に接続されたUSBメモリ等の外部メモリに記憶させる、スキャントゥメモリなどと呼ばれる機能を備えたものが知られている。また、外部メモリに記憶されたデータを読み出してそのデータに基づく画像を用紙上に印刷する、ダイレクトプリントと呼ばれる機能を備えた画像形成装置も知られている(特許文献1参照)。
特開2005−174261公報
上述のスキャントゥメモリ機能及びダイレクトプリント機能を備えた画像形成装置において、例えば、スキャントゥメモリを実行している途中で外部メモリの容量が一杯になった場合には、読み取り動作が中断され、外部メモリの交換が必要となる。このとき、ユーザは、別の外部メモリを装置に接続した後に、再びスキャントゥメモリの実行を指示し、続いて読取条件(解像度や保存時のファイル形式など)の設定作業をはじめからやり直さねばならず、手間が掛かっていた。また、ダイレクトプリントを実行する際に、一つの外部メモリ内のデータの印刷を終え、続けて別の外部メモリ内のデータの印刷を行うような場合にも、ユーザは、別の外部メモリを接続した後、再びダイレクトプリントの実行を指示し、続いて印刷時の出力形式(用紙サイズなど)等の設定作業をはじめからやり直さねばならず、手間が掛かっていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、スキャントゥメモリやダイレクトプリントを行う際の手間を省くことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る画像形成装置は、外部メモリが着脱可能に接続される接続手段と、原稿を読み取り画像データを取得する読取手段と、前記読取手段により画像データを取得してその画像データを前記外部メモリに保存するスキャントゥメモリ機能を実行する制御手段と、前記外部メモリに対して前記制御手段が前記スキャントゥメモリ機能を実行する際の読取条件を記憶する記憶手段と、を備え、前記記憶手段は、前記スキャントゥメモリ機能が実行された際に、前記外部メモリの容量が不足する状態となった場合に、前記スキャントゥメモリ機能を中断し、当該中断したときに実行されていたスキャントゥメモリ機能の読取条件を記憶し、前記スキャントゥメモリ機能を中断したか否かを判断する判断手段をさらに備え、前記制御手段は、前記判断手段が、前記スキャントゥメモリ機能を中断したことを判断した場合、前記接続手段に新たに外部メモリが接続されることに応じて、前記記憶手段に記憶されている前記読取条件を用いて、新たに接続された外部メモリに対して前記スキャントゥメモリ機能を実行し、前記判断手段が、前記スキャントゥメモリ機能を中断していないことを判断した場合、引き続き同じ読取条件を用いて、前記スキャントゥメモリ機能を続行する。
請求項2の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、前記制御手段が前記スキャントゥメモリ機能を実行する際の読取条件を設定するための読取設定手段を備える。
外部メモリが接続されたときに、前回接続された外部メモリに対してメモリフル情報が記憶されていた場合には、前回の読取条件でスキャントゥメモリモードを実行する。スキャントゥメモリモードの途中で外部メモリが一杯になった場合には、続いて接続された外部メモリに対しても、同じ読取条件でスキャントゥメモリモードが実行される可能性が高いため、適切な処理を行うことができる。
本発明の参考形態における複合機の外観を示す斜視図 複合機の原稿カバーを上げた状態を示す斜視図 複合機の電気的構成を概略的に示すブロック図 メモリ装着時処理の流れを示すフローチャート ファンクション設定処理の流れを示すフローチャート 実施形態におけるメモリ装着時処理の流れを示すフローチャート スキャントゥメモリモードの流れを示すフローチャート
<参考形態>
次に本発明の参考形態について図1から図4を参照して説明する。
1.複合機の外観構成
図1は、本発明の画像形成装置の一例である複合機1の外観を示す斜視図であり、図2は、その原稿カバー6を上げた状態を示す斜視図である。この複合機1は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備えた多機能周辺装置である。
複合機1は、図1及び図2に示すように、本体部2の上方に原稿を読み取るための読取部3(読取手段の一例)を備えている。読取部3は、透明なガラス板からなる原稿載置部4を備えている。この原稿載置部4の下側には、CCD等のイメージセンサ(図示せず)が設けられ、これにより原稿載置部4上に載置された原稿の読み取りを行うことができる。原稿載置部4の上面は、ADF(自動原稿供給装置)5を備えた原稿カバー6により開閉可能に覆われている。ADF5は、複数枚の原稿を積載可能な原稿トレイ7を備えており、この原稿トレイ7に載置された原稿を一枚ずつ搬送して、その原稿を前述のイメージセンサにより読み取らせた後に排出する。また、原稿トレイ7には、セットされた原稿を検出するためのフォトセンサ等の原稿センサ8(図3参照)が設けられている。
また、読取部3の前側には、各種のボタンからなる操作部11(読取設定手段)と、液晶ディスプレイからなる表示部12と、USBメモリ28等が接続可能なUSB接続部13(接続手段の一例)とが設けられている。
2.複合機の電気的構成
図3は、複合機1の電気的構成を概略的に示すブロック図である。複合機1は、同図に示すように、CPU20(制御手段の一例)、ROM21、RAM22(記憶手段の一例)、NVRAM(不揮発性メモリ)23、ネットワークインターフェイス24、ファクシミリインターフェイス25、既述のUSB接続部13を備え、これらに画像形成部27や、既述の読取部3、操作部11、表示部12などが接続されている。
ROM21には、この複合機1の動作を制御するための各種のプログラムが記憶されており、CPU20は、ROM21から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM22またはNVRAM23に記憶させながら、各部の制御を行う。
ネットワークインターフェイス24は、通信回線(図示せず)を介して外部のコンピュータ等に接続され、このネットワークインターフェイス24を介して相互のデータ通信が可能となっている。ファクシミリインターフェイス25は、電話回線(図示せず)に接続され、このファクシミリインターフェイス25を介して外部のファクシミリ装置等とファクシミリデータの通信が可能となっている。USB接続部13には、USBメモリ28(外部メモリの一例)等が着脱可能に接続される。画像形成部27は、用紙などの被記録媒体上に画像データに基づく画像を形成する。
3.複合機1の動作
複合機1の電源が投入されると、CPU20は、所定の初期化処理を行った後、ユーザからの操作を待機する通常待機状態となる。この通常待機状態では、表示部12に例えば現在日時や「FAX」等の文字が表示される(ファクシミリモードで待機する設定の場合)。この状態でユーザが読取部3に原稿をセットし、操作部11により送信先の電話番号を入力し、送信の開始を指示することで、ファクシミリ送信を行うことができる。また、操作部11からの所定の操作やネットワークインターフェイスを介してのコンピュータからの指示により、プリントやスキャン等を実行することができる。さらに、USB接続部13にUSBメモリ28が接続された状態では、所定の操作により、後述するスキャントゥメモリモードやダイレクトプリントモードを実行することができる。
(メモリ装着時処理)
CPU20は、通常待機状態において、USB接続部13に何も接続されていない場合に、USB接続部13へのUSBメモリ28等の接続を定期的に監視しており、USBメモリ28が装着されたことを検知した場合に以下に示すメモリ装着時処理を実行する。図4は、このメモリ装着時処理の流れを示すフローチャートである。
CPU20は、まずRAM22に前回のUSBメモリ28に対して行われた操作についての記憶があるか否かを判断する(S101)。ここで、メモリ装着時処理の際のいくつかの処理については、ファンクション設定を行うことによりユーザが動作を切り替えることが可能である。このファンクション設定においては、操作記憶モードまたは操作非記憶モードのいずれかに設定可能であり、操作記憶モードに設定されている場合には、CPU20は、スキャントゥメモリモード若しくはダイレクトプリントモードを実行した際に、実行したモードと、そのモードを実行する際に用いられた各種の設定(それぞれ、読取設定、印刷設定という)とを接続されているUSBメモリ28に対しての履歴情報としてRAM22に記憶する(後述する)。なお、履歴情報は、操作非記憶モードに設定されている場合の他に、電源投入後、はじめてUSBメモリ28を接続した場合等に、RAM22に記憶されていない場合がある。
RAM22に前回接続されたUSBメモリ28についての履歴情報が記憶されていない場合(S101:No)には、このメモリ装着時処理を終了し、通常待機状態に戻る。履歴情報がRAM22に記憶されていた場合(S101:Yes)には、その履歴情報に基づくモード(前回接続されたUSBメモリ28に対して実行されたモード)がスキャントゥメモリモードであれば(S102:Yes)、スキャントゥメモリモードの実行を開始する(S103)。
CPU20は、スキャントゥメモリモードを開始すると、表示部12に例えば「Scan to USB Start Scan」のようにユーザに実行指示を促すメッセージを表示させ、操作部11からの入力を待つ待機状態となる。ここで、ユーザは、操作部11によりスキャントゥメモリモードの続行の指示、あるいはキャンセル指示を入力することができる。スキャントゥメモリモードの続行が指示された場合(S104:No)には、履歴情報として記憶される、前回のUSBメモリ28に対して実行されたスキャントゥメモリモードの読取設定を読み込む(S105)。ここで、読取設定とは、具体的には、例えば、原稿を読み取る際の画像の解像度(150dpi、300dpi、600dpi等)、色数(カラー・モノクロやその階調)や、ファイル保存時のファイル形式(PDF、JPEG、TIFF等)等の読取条件についての設定である。続いて、CPU20は、その読取設定に基づいて読取部3による原稿の読み取りを実行する(S106)。これにより、読取部3から取得された画像データに対して所定の画像処理が行われ、生成された画像データファイルがUSBメモリ28に保存される。
S102において、履歴情報として記憶されたモードがダイレクトプリントモードである場合(S102:No)には、ダイレクトプリントモードの実行を開始する(S107)。ダイレクトプリントモードを開始すると、CPU20は、まず表示部12に「Direct Print Select File」のようにユーザにファイルの選択を促すメッセージを表示させ、ユーザからの入力を待つ待機状態となる。ここで、ユーザは、操作部11により、USBメモリ28に保存されたファイルの中から印刷するファイルを任意に選んで指定する選択指示を入力することができ、あるいはキャンセル指示を入力することもできる。
ファイルの選択が行われた場合(S108:No)には、履歴情報として記憶される、前回のUSBメモリ28に対して実行されたダイレクトプリントモードの印刷設定を読み込む(S109)。ここで印刷設定とは、具体的には、例えば、印刷時の用紙サイズ、両面印刷の有無、縁なし印刷の有無、用紙1枚に印刷するページ数等の印刷形式についての設定である。続いて、CPU20は、選択されたファイルをUSBメモリ28から読み出し、印刷設定に基づいて画像形成部27による印刷を実行する(S110)。
S103のスキャントゥメモリモードの際にキャンセル指示が入力された場合(S104:Yes)、若しくはS107のダイレクトプリントモードの際にキャンセル指示が入力された場合(S108:Yes)には、CPU20は、それらのモードの実行を中断し、原稿センサ8により原稿トレイ7の原稿が検知されるか否かを判断する(S111)。原稿が検知された場合(S111:Yes)には、スキャントゥメモリモードを開始し、表示部12に読取設定を入力させるための画面を表示させる(S112)。そして、ユーザにより操作部11から読取設定が入力されると、CPU20は、その読取設定に基づいて読取部3による原稿の読み取りを実行する(S106)。
また、原稿センサ8により原稿が検知されない場合(S111:No)には、ダイレクトプリントモードを開始し、表示部12にファイルの選択を入力させるための画面(既述のものと同様)を表示させる(S113)。そこでユーザによりファイルが選択されると、CPU20は、続いて表示部12に印刷設定を入力させるための画面を表示させる(S114)。そして、選択されたファイルをUSBメモリ28から読み出し、それらのファイルについて印刷設定に従って画像形成部27による印刷を実行する(S110)。
CPU20は、スキャントゥメモリモードの読み取り(S106)が完了した後、若しくはダイレクトプリントモードの印刷(S110)が完了した後に、それらのモードを終了する。ここで、前述のファンクション設定では、スキャントゥメモリモードまたはダイレクトプリントモードが終了した時の動作を、操作記憶モード若しくは操作非記憶モードのいずれかに設定することができる。操作記憶モードに設定されている場合(S115:Yes)には、現在USB接続部13に接続されているUSBメモリ28に対して行った操作、即ち、スキャントゥメモリモードとダイレクトプリントモードとのうちいずれかのモードと、そのモードを実行したときの読取設定若しくは印刷設定とを履歴情報としてRAM22に記憶する(S116)。なお、操作非記憶モードに設定されている場合(S115:No)には、履歴情報の記憶を行わない。その後、このメモリ装着時処理を終了し、前述の通常待機状態に戻る。
なお、図4において、USBメモリ28についての履歴情報が記憶されていない場合(S101,No)、通常の待機状態に戻ってから、所定の操作により、スキャントゥメモリモードが実行され、あるいは、ダイレクトプリントモードが実行されたときには、ファンクション設定で操作記憶モードが設定されているのであれば、実行時の履歴情報が保存される。従って、その後に、再び、USBメモリ28が装着された場合には、当該履歴情報に基づいて処理が進められることになる。
4.本参考形態の効果
本参考形態によれば、複合機1にUSBメモリ28を接続したときに、以前、実行されたモード(スキャントゥメモリモードまたはダイレクトプリントモード)が実行される。従って、ユーザが動作モードを指定する手間を省くことができる。
また、USBメモリ28を接続したときに、前回実行されたモードがスキャントゥメモリモードであった場合に、記憶された読取条件に従ってスキャントゥメモリモードが実行される。従って、ユーザが読取条件を設定する手間を省くことができる。
また、USBメモリ28を接続したときに、前回実行されたモードとしてスキャントゥメモリモードが実行される場合に、続行または中止の指示を待機する待機状態となる。従って、ユーザがスキャントゥメモリモードを実行させたくない場合には、実行を中止することができ、ユーザの所望しない動作が行われることを防ぐことができる。
また、USBメモリ28を接続したときに、前回実行されたモードがダイレクトプリントモードであった場合に、記憶された印刷形式に従ってダイレクトプリントモードが実行される。従って、ユーザが印刷形式を設定する手間を省くことができる。
また、例えば電源投入時などに以前の動作が不明な場合には、モード(スキャントゥメモリモードまたはダイレクトプリントモード)の実行が開始されないため、ユーザが所望しない動作が開始されることを回避できる。
また、USBメモリ28を接続したときに、前回実行されたモードとしてダイレクトプリントモードが実行される場合に、続行または中止の指示を待機する待機状態となる。従って、ユーザがダイレクトプリントモードを実行させたくない場合には、実行を中止することができ、ユーザの所望しない動作が行われることを防ぐことができる。
また、USBメモリ28を接続したときに、記憶されたモードの動作を行うか行わないかを設定することができる。これにより、例えば、画像形成装置が多人数で使用される環境では記憶されたモードを実行しない設定とし、少人数で使用される環境では記憶されたモードを実行する設定にするなど、ユーザの都合に応じて設定を変更できるため、使い勝手が良い。
また、記憶されたモードの実行がキャンセルされた場合には、原稿の検知状態に応じてユーザの所望する操作を予測して動作するため、使い勝手が良い。
また、スキャントゥメモリモードやダイレクトプリントモードを実行する際には、途中で、USBメモリ28を新しいものに交換したり、あるいはUSBメモリ28のデータを他のコンピュータ等に移したり、内容を入れ替えたりするために、ユーザが複合機1を離れることがある。その間に複合機1を他の人が使用したとしても、ユーザが再びUSBメモリ28を接続したときに、前回の履歴情報が読み出されるため、前回と同様の処理を速やかに行うことができる。
<実施形態>
次に本発明の実施形態について図5から図7を参照して説明する。
(ファンクション設定処理)
まずメモリ装着時処理に関する各種の動作を設定するためのファンクション設定処理について説明する。図5は、このファンクション設定処理の流れを示すフローチャートである。ファンクション設定処理は、通常待機状態において、操作部11により所定の操作を行うことで開始される。
CPU20は、ファンクション設定処理を開始すると、表示部12にUSBメモリ28に対して行われる操作を記憶するか否かをユーザに入力させるための画面を表示する(S201)。ここで、操作部11から操作を記憶しない旨の指示が入力された場合(S201:No)には、操作非記憶モードに設定し(S202、ここで設定とは、詳細にはNVRAM23に設定値を記憶することをいう。以下も同様)、このファンクション設定処理を終了する。また、操作を記憶する旨の指示が入力された場合(S201:Yes)には、操作記憶モードに設定する(S203)。
操作記憶モードに設定した場合には、続いて、原稿の検知状態に応じたモードを実行する検知モードか、あるいは履歴情報として記憶されたモードを実行する通常モードをユーザに選択させるための画面を表示部12に表示する(S204)。ここで検知モードが選択された場合(S204:Yes)には検知モードに設定し(S205)、通常モードが選択された場合(S204:No)には通常モードに設定する(S206)。
続いて、スキャントゥメモリモードにおいて、1.前回の読取設定を読み込むモードか、あるいは2.USBメモリ28内に含まれるファイルのファイル形式で読み込むモードかをユーザに選択させる画面を表示部12に表示する(S207)。ここで、1のモードが選択された場合(S207:1)にはそのモードを設定した後(S208)、ファンクション設定を終了する。また、2のモードが選択された場合(S207:2)にはそのモードを設定した後(S209)、さらにUSBメモリ28内に複数種類のファイル形式が存在した場合の動作を選択させる画面を表示部12に表示する(S210)。ここでは、A.更新日が最新のファイル形式を選択するか、あるいはB.ファイル数が最多のものを選択するかを選択することができる。ユーザによりAモードまたはBモードが選択されると、選択されたモードを設定し(S211,S212)、このファンクション設定処理を終了する。
なお、USBメモリ28に存在するファイル形式としては、スキャントゥメモリモードで保存可能なファイル形式(例えばPDF,JPEG,TIFF)、あるいは、ダイレクトプリントモードで印刷可能なファイル形式(例えばPDF,JPEG,TIFF,PRN)に限らず、その他のファイル形式(例えばTXT,DOC,XLS,PPTなど)もあり得るが、スキャントゥメモリモードにおいて選択の判断基準(更新日時あるいはファイル数)の対象となるファイル形式が、スキャントゥメモリモードで保存可能なファイル形式(例えばPDF,JPEG,TIFF)のものに限られることは勿論である。
(メモリ装着時処理)
次に本実施形態のメモリ装着時処理について説明する。図6は、メモリ装着時処理の流れを示すフローチャートであり、図7はスキャントゥメモリモードの流れを示すフローチャートである。
CPU20は、通常待機状態において、USB接続部13にUSBメモリ28が接続されたのを検知すると、図6に示すメモリ装着時処理を開始する。CPU20は、まずRAM22に前回のUSBメモリ28に対して行われた操作についての記憶があるか否かを判断する(S301)。そして、RAM22に前回接続されたUSBメモリ28の履歴情報が記憶されていない場合(S301:No)には、このメモリ装着時処理を終了し、通常待機状態に戻る。
履歴情報がRAM22に記憶されていた場合(S301:Yes)には、前述のファンクション設定処理において、検知モード及び通常モードのいずれに設定されているかを判断する(S302)。そして、通常モードに設定されている場合(S302:No)には、履歴情報を参照し、前回接続されたUSBメモリ28に対して実行されたモードがダイレクトプリントモードであれば(S303:No)、ダイレクトプリントモードを実行し(S304)、実行されたモードがスキャントゥメモリモードであれば(S303:Yes)スキャントゥメモリモードを実行する(S305)。
また、S302において、検知モードに設定されている場合(S302:Yes)には、原稿センサ8により原稿トレイ7の原稿が検知されるか否かを判断し(S306)、原稿が検知されない場合(S306:No)には、ダイレクトプリントモードを実行し(S307)、原稿が検知された場合(S306:Yes)には、スキャントゥメモリモードを実行する(S308)。
S304またはS307のダイレクトプリントモードを実行する場合には、CPU20は、前述のものと同様に、ユーザによるファイル選択の後に、履歴情報として記憶された前回のUSBメモリ28に対する印刷設定を読み込み、印刷を実行する。
また、S305またはS308のスキャントゥメモリモードを実行する場合には、CPU20は、図7に示す処理を行う。CPU20は、まずRAM22に前回接続されたUSBメモリ28についてのメモリフル情報が記憶されているかを判断する(S401)。ここで、メモリフル情報とは、スキャントゥメモリモードにおける読み取りの途中においてUSBメモリ28の容量が不足状態となった場合に、履歴情報としてRAM22に記憶されるものであり、メモリフル情報が記憶された場合には実行中のスキャントゥメモリモードは中断される。
メモリフル情報が記憶されていない場合(S401:No)には、ファンクション設定処理において、前回の読取設定を読み込む設定がされているか否かを判断する(S402)。前回の読取設定を読み込む設定である場合(S402:Yes)には、RAM22から前回の読取設定を読み込み(S403)、その読取設定に基づいて読み取りを実行する(S404)。
また、USBメモリ28に記憶されたファイル形式で読み込む設定がなされていた場合(S402:No)には、CPU20は、USBメモリ28に保存されているデータのうち、スキャントゥメモリモードで保存可能な画像データファイルのファイル形式(例えばPDF、JPEG、TIFF等)を調べ、それらが複数種類あるかを判断する(S405)。ファイル形式が1種類であった場合(S405:No)には、そのファイル形式をファイル保存時のファイル形式として選択する(S406)。また、ファイル形式が複数種類ある場合(S405:Yes)には、前述のファンクション設定処理においてAモードに設定されている場合(S407:Yes)には、USBメモリ28に保存されているファイルのうち更新日時が最新のもののファイル形式をファイル保存時のファイル形式として選択する。また、ファンクション設定処理においてBモードに設定されている場合(S407:No)には、USBメモリ28に保存されているファイルのうち最も数が多い種類のファイル形式をファイル保存時のファイル形式として選択する(S409)。なお、これらのファイル形式の選択の際に候補が複数ある場合は、それらのうちから一つをユーザに選択させるようにしても良い。
ファイル保存時のファイル形式を選択した後、CPU20は、読取設定のうちのファイル形式以外の読取条件(解像度等)を設定するための画面を表示部12に表示し(S410)、ユーザに入力を促す。なお、ここでは、RAM22に記憶された読取設定を読み込むようにしても良い。その後、CPU20は、読取設定に従って読み取りを実行する(S404)。
また、CPU20は、S401にて、前回接続されたUSBメモリ28についてメモリフル情報が記憶されていた場合(S401:Yes)には、S403に進んで履歴情報として記憶された読取設定を読み込み、その後、読み取りを実行する(S404)。即ち、この場合は、ファンクション設定処理における設定(S207)にかかわらず、必ず前回のUSBメモリ28と同じ読取設定に基づいて読み取りを実行する。読み取りを実行した後、このスキャントゥメモリモードを終了する。
CPU20は、S304またはS307のダイレクトプリントモード、若しくはS305またはS308のスキャントゥメモリモードを終了した後、ファンクション設定において、操作記憶モードに設定されているか否かを判断する(S309)。そして、操作記憶モードに設定されている場合(S309:Yes)には、実行したモード及び読取設定若しくは印刷設定を履歴情報としてRAM22に記憶し、操作非記憶モードに設定されている場合(S309:No)にはそれらを記憶せずに、このメモリ装着時処理を終了する。
(本実施形態の効果)
以上のように本実施形態によれば、USBメモリ28が接続されたときに、前回接続されたUSBメモリ28に対してメモリフル情報が記憶されていた場合には、ファンクション設定処理における設定にかかわらず、前回の読取条件でスキャントゥメモリモードを実行する。スキャントゥメモリモードの途中でUSBメモリ28が一杯になった場合には、続いて接続されたUSBメモリ28に対しても、同じ読取条件でスキャントゥメモリモードが実行される可能性が高いため、適切な処理を行うことができる。
また、USBメモリ28を接続したときに、画像データがUSBメモリ28に保存されているファイルに合わせたファイル形式で保存される。このため、画像データを保存する際のファイル形式を設定する手間を省くことができる。
また、画像データをUSBメモリ28に保存する際に、RAM22に記憶されたファイル形式で保存するか、あるいはUSBメモリ28に既に保存されているファイルのファイル形式で保存するかを選択できるため、使い勝手がよい。
また、USBメモリ28を接続したときに、以前実行されたモードを実行する通常モードと、原稿の検知状態に応じた処理を実行する検知モードとの、いずれを実行させるかを切り替えることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、外部メモリとしてUSBメモリを用いたものを示したが、これに限らず、外部メモリは、例えばメモリカードなどの他の記憶媒体を用いても良く、また、複数種類の記憶媒体を使用できるようにしても良い。
(2)上記実施形態では、外部メモリが接続されたときに、前回接続された外部メモリについての履歴情報を利用するものを示したが、本発明によれば、以前に接続された複数回分の外部メモリについての履歴情報を参照して、例えば、実行された回数の多いモードを実行するようにしても良い。
(3)外部メモリにユーザの識別番号(ID)やその個体の識別番号等が記録されている場合、その識別番号毎にファンクション設定を記憶するようにしても良く、また識別番号毎の履歴情報を記憶して、外部メモリが接続されたときに、一致する識別番号の履歴情報を呼び出して利用するようにしても良い。また、複数種類の外部メモリを使用できるものでは、外部メモリの種類毎に上記と同様の動作を行うようにしても良い。
(4)上記実施形態では、履歴情報をRAMに記憶するものを示したが、本発明によれば、履歴情報をNVRAM等の不揮発性メモリに記憶するようにしても良い。
1…複合機(画像形成装置)
3…読取部(読取手段)
8…原稿センサ
11…操作部(読取設定手段)
13…USB接続部(接続手段)
20…CPU(制御手段)
22…RAM(記憶手段)
27…画像形成部
28…USBメモリ(外部メモリ)

Claims (2)

  1. 外部メモリが着脱可能に接続される接続手段と、
    原稿を読み取り画像データを取得する読取手段と、
    前記読取手段により画像データを取得してその画像データを前記外部メモリに保存するスキャントゥメモリ機能を実行する制御手段と、
    前記外部メモリに対して前記制御手段が前記スキャントゥメモリ機能を実行する際の読取条件を記憶する記憶手段と、を備え、
    前記記憶手段は、前記スキャントゥメモリ機能が実行された際に、前記外部メモリの容量が不足する状態となった場合に、前記スキャントゥメモリ機能を中断し、当該中断したときに実行されていたスキャントゥメモリ機能の読取条件を記憶し、
    前記スキャントゥメモリ機能を中断したか否かを判断する判断手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記判断手段が、前記スキャントゥメモリ機能を中断したことを判断した場合、前記接続手段に新たに外部メモリが接続されることに応じて、前記記憶手段に記憶されている前記読取条件を用いて、新たに接続された外部メモリに対して前記スキャントゥメモリ機能を実行し、
    前記判断手段が、前記スキャントゥメモリ機能を中断していないことを判断した場合、引き続き同じ読取条件を用いて、前記スキャントゥメモリ機能を続行する画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段が前記スキャントゥメモリ機能を実行する際の読取条件を設定するための読取設定手段を備える画像形成装置。
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