以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えたデジタル複合機である。画像形成装置100は、コンビニエンスストア等に設置され、操作部114を介してユーザの指示を受け、その指示に応じた処理(画像形成等)を実行し、コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス、及びスキャンサービス等を提供する。
図2を参照して、画像形成装置100は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)104、RAM(Random Access Memory)106、HDD(Hard Disk Drive)108、原稿読取部110、画像形成部112、操作部114、可搬性記憶媒体IF部116、電話回線IF部118、及びネットワークIF部120を備えている。さらに、画像形成装置100は、これらが接続されるバス122を備えている。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス122を介して行なわれる。
ROM104は、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置である。ROM104には、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。RAM106は揮発性の記憶装置である。HDD108は、書換可能な不揮発性記憶装置であり、画像データ等を記憶する。CPU102は、バス122を介してROM104からプログラムをRAM106上に読出して、RAM106の一部を作業領域としてプログラムを実行する。即ち、CPU102は、ROM104に格納されているプログラムにしたがって画像形成装置100を構成する各部の制御を行ない、画像形成装置100の各機能を実現する。
図3を参照して、操作部114は、タッチパネルディスプレイ130及び操作キー部140を備えている。タッチパネルディスプレイ130は、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルの上に配置され、タッチされた位置を検出するタッチパネルとを含む。図3では、操作部114のタッチパネルディスプレイ130(表示パネル)には、画像形成装置100の基本画面400が表示されている。基本画面には、プリント、コピー等の各サービスを指示するためのキー410〜418が表示されている。
操作部114は、ユーザによる画像形成装置100に対する指示等の入力を受付ける。ユーザは、タッチパネルディスプレイ130に表示される画面によって、画像形成装置100の状態及びジョブの処理状況等の確認を行なう。タッチパネルディスプレイ130に表示されたキーを、表示パネルに重ねられたタッチパネル上で選択する(タッチパネル上の該当部分にタッチする)ことによって、画像形成装置100の機能設定及び動作指示等ができる。
操作キー部140には、ハードウェアキーとして、ホームキー142、画像形成装置100の電源をオン/オフするための電源キー144、及び、電源オンの場合に点灯するLEDランプ146が配置されている。タッチパネルディスプレイ130に表示される画面は、画像形成装置100の状態に応じて種々変化(画面遷移)する。ホームキー142は、タッチパネルディスプレイ130に表示されている画面を、基本画面400に戻すためのキーである。即ち、ホームキー142が押されると、タッチパネルディスプレイ130に基本画面400が表示される。
可搬性記憶媒体IF部116は、画像形成装置100が可搬性記憶媒体190とアクセスするためのインターフェイスである。即ち、CPU102は、可搬性記憶媒体IF部116を介して可搬性記憶媒体190からデータを読出し、又は、可搬性記憶媒体190にデータを書込む。可搬性の記憶媒体として、種々の記憶媒体(以下、メディアともいう)が知られている。可搬性記憶媒体190は、例えば、USBメモリ、SDカード(ミニSDカード及びマイクロSDカード等を含む)、メモリースティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)、マイクロドライブ、xDピクチャカード、CD−R、又はDVD等である。これらは、それぞれ規格が異なるので、可搬性記憶媒体IF部116には、可搬性記憶媒体IF部116が備えているインターフェイス(ハードウェア及びソフトウェア)に対応した可搬性記憶媒体のみが、正常に装着され得る。可搬性記憶媒体190は、例えば図4に示すように、各可搬性メモリを装着するためのスロットを備える可搬性メモリ装着部150と、CD−R及びDVD(以下、光ディスクという)等を搭載するための光ディスクトレイ152とを備えている。排出スイッチ154は、光ディスクトレイ152を排出させるためだけでなく、排出されている光ディスクトレイ152を収納するためにも使用される。
可搬性記憶媒体IF部116は、赤外線通信インターフェイス部156、及び無線通信インターフェイス部(Wi−Fi用インターフェイス等)(図示せず)を備えている。これにより、画像形成装置100は、携帯電話及びスマートフォン等とデータ通信を行なうことを可能にする。
電話回線IF部118は、外部の電話回線160に接続され、画像形成装置100が電話回線160を介して外部装置とFAX通信するためのインターフェイスであり、FAXモデムを備えている。ネットワークIF部120は、外部の通信ネットワーク162(以下、単にネットワークという)に接続され、画像形成装置100がネットワーク162を介して外部装置と通信するためのインターフェイスであり、NIC(Network Interface Card)を備えている。
原稿読取部110は、画像を読取るためのCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)と、原稿台又は自動原稿送り装置(ADF)等にセットされた原稿を検知する原稿検知センサとを備え、原稿を読取って画像データを生成する。画像データはRAM106に一時的に記憶され、必要に応じてHDD108にも記憶される。
画像形成部112は、読取った画像データに対して種々の画像処理が実行されて生成された画像データに基づいて、給紙部124(図1参照)から搬送された記録紙上への画像形成(以下、印刷又はプリントともいう)を行なう。画像が形成された記録紙は、排紙トレイ126に排出される。図1に示したように、給紙部124は、複数の給紙トレイを備えている。各給紙トレイには、例えばB5、A4、B4、A3の記録紙が収容されている。
画像形成装置100が写真プリントサービスを提供する場合には、画像形成部112は、トナーにより記録紙上に画像を形成するレーザプリンタ以外に、写真プリント用の昇華型プリンタを備えている。給紙部124には、L判サイズ(89×127mm)等の、一般に写真プリントに使用される記録紙(光沢紙等)も収容される。
以下、画像形成装置100が搭載している機能(プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能)によるサービスについて簡単に説明する。これらのサービスは、ユーザが基本画面400に表示されたキー410〜418にタッチすることによって提供される。
(プリントサービス)
プリントサービスは、ユーザがプリントサービスキー412にタッチすることによって提供される。プリントサービスにおいては、画像形成装置100のプリンタ機能によって、可搬性記憶媒体190から可搬性記憶媒体IF部116を介して読出した画像データ、又は、外部装置からネットワークIF部120を介して受信した画像データに基づいて、画像形成部112により記録紙上に画像が形成される。
可搬性記憶媒体190から読出された画像データ、又はネットワークIF部120を介して受信した画像データは、出力画像データとしてページ単位にRAM106に送られた後、HDD108に記憶される。その後、HDD108に記憶された画像データが適切なタイミングで順次読出されて、画像形成部112での画像形成のタイミングに合わせて、画像データは画像形成部112へと伝送される。
給紙部124では、記録紙がピックアップローラによって引き出され、複数の搬送用ローラによって、画像形成部112まで搬送される。画像形成部112では、帯電された感光体ドラムを入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラムの表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する。感光体ドラム上の静電潜像部分にトナーを付着させた後、トナーによる画像を、転写ベルトを介して、搬送された記録紙に転写させる。その後、記録紙は加熱及び加圧され(これにより記録紙に画像が定着する)、排紙トレイ126に排出される。
なお、プリントサービスには、上記したレーザプリンタによる画像形成に限らず、後述する昇華型プリンタを用いて画像形成するサービスが含まれてもよい。
(コピーサービス)
コピーサービスは、ユーザがコピーキー410にタッチすることによって提供される。コピーサービスにおいては、画像形成装置100が複写機として利用される。この場合には、原稿読取部110によって読取られた原稿の画像データが、画像形成部112から複写物として出力される。
原稿読取部110に装備されたCCDにより、読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読取ることができる。読取られた画像データは、RAM106上に出力データ(印刷用データ)として完成された後、HDD108に記憶される。原稿が複数ある場合には、この読取動作及び記憶動作が繰返される。その後、操作部114から指示された処理モードに基づいて、HDD108に記憶された画像データが適切なタイミングで順次読出されて、上記したプリントサービスと同様に、画像形成部112へと伝送され、記録紙上への画像形成が行なわれる。
(ファクシミリサービス)
ファクシミリサービスは、ユーザがファクスキー414にタッチすることによって提供される。画像形成装置100は、FAXモデム及び電話回線160を介して外部のファクシミリ装置とFAX送信することができる。
画像形成装置100をファクシミリ装置として使用する場合、画像形成装置100は、HDD108から画像データを読出して、FAX通信用のデータ形式に変換して、電話回線IF部118及び電話回線160を介して外部のファクシミリ装置に送信することができる。FAX送信可能な画像データは、上記したように、可搬性記憶媒体190から読出されたデータ、又は、原稿読取部110によって原稿が読取られて生成された画像データである。
(スキャンサービス)
スキャンサービスは、ユーザがスキャンサービスキー416にタッチすることで提供される。画像形成装置100を、例えばネットワークスキャナとして利用する場合には、原稿読取部110において読取られた原稿の画像データを、ネットワークIF部120からネットワーク162を介してコンピュータ等の外部装置へ送信する。この場合にも、原稿読取部110に装備されたCCDにより原稿を電子的に読取る。そして、読取られた原稿の画像データは、RAM106上に出力データとして完成された後、HDD108に記憶される。その後、画像データは、再びHDD108からRAM106に送られ、操作部114を介して指定された送信先との通信を確立した上で、電話回線IF部118から、指示された送信先へと送信される。
(写真サービス)
写真サービスは、写真印刷に適した昇華型プリンタを用いたコピー又はプリントサービスである。写真サービスは、ユーザが写真サービスキー418にタッチすることによって提供される。写真サービスには、上記した画像形成部112のレーザプリンタを用いたコピーサービス及びプリントサービスに対応するサービスとして、昇華型プリンタを用いた写真コピーサービス及び写真プリントサービスがある。ユーザは、これらの何れかを選択して実行することができる。写真サービスにおいては、写真プリントに適した記録紙(光沢紙等)が使用され、昇華型プリンタによって画像が形成される点以外は、上記したレーザプリンタを用いたコピーサービス及びプリントサービスと同様の処理が実行される。
なお、画像形成された記録紙の排出経路は、レーザプリンタと昇華型プリンタとで異なる経路であってもよい。また、昇華型プリンタによって写真プリントされた記録紙の排出先は、排紙トレイ126とは別のトレイであってもよい。
以下、図5〜図7を参照して、画像形成装置100が、可搬性記憶媒体190からデータを読出してプリントを実行するプログラムの制御構成に関して具体的に説明する。画像形成装置100は、操作部114の表示パネルに図3に示した基本画面400を表示した状態で、ユーザの操作を待受けている状態であるとする。上記したように、プリントサービスには、ネットワークプリンタ機能によるプリントサービスもあるので、通常はプリントサービスキー412がタッチされた場合、ネットワークプリンタ又は可搬性記憶媒体のデータのプリントを選択する画面が表示される。しかし、ここでは、プリントサービスとは可搬性記憶媒体190からデータを読出してプリントするサービスであるとする。
ステップ300において、CPU102は、操作部114が操作されたか否かを判定する。操作部114に対する操作には、基本画面400に表示されたソフトキー410〜416のタッチ、又は、操作キー部140のハードキーの押下がある。操作があったと判定された場合、制御はステップ302に移行する。そうでなければ、ステップ300が繰返される。
ステップ302において、CPU102は、プリントサービスキー412がタッチされたか否かを判定する。プリントサービスキー412がタッチされたと判定された場合、制御はステップ304に移行する。そうでなければ、制御はステップ308に移行する。
ステップ304において、CPU102は、メディアの選択画面を表示して、操作を待受ける。例えば、図8に示す画面420が操作部114のタッチパネルディスプレイ130に表示される。画面420の領域422には、USBメモリを選択するためのキー430等、各メディアを選択するためのキーが配置されている。ユーザは、これらのキーにタッチして、何れか1つを選択することができる。領域422に表示されているキーのうち、赤外線通信キー426及びスマートフォンキー428以外のキーが可搬性記憶媒体を選択するためのキーである。画面420の左上の領域には、ユーザに対するメッセージが表示されている。終了キー424がタッチされた場合、画面420は消去され、基本画面400が表示される。
ステップ306において、CPU102は、領域422に表示されたキーのうち、可搬性記憶媒体を選択するためのキーの何れかがタッチされたか否かを判定する。可搬性記憶媒体を選択するためのキーがタッチされたと判定された場合、制御はステップ310に移行する。そうでなければ(即ち、終了キー424、赤外線通信キー426又はスマートフォンキー428がタッチされた場合)、制御はステップ308に移行する。
ステップ308において、CPU102は、検出された操作に対応する処理を実行する。その後、制御はステップ300に戻る。このとき、タッチパネルディスプレイ130には、基本画面400が表示される。例えば、赤外線通信キー426がタッチされた場合、赤外線通信によって、例えば携帯電話から画像データが画像形成装置100に転送され、プリントに関する条件が設定された後、プリント処理が実行される。スマートフォンキー428がタッチされた場合、Wi−Fi通信によってスマートフォンから、画像データが画像形成装置100に転送され、プリント処理が実行される。また、ステップ300において、コピーキー410、ファクスキー414、スキャンサービスキー416、又は写真サービスキー418がタッチされた場合には、それぞれに対応する画面がタッチパネルディスプレイ130に表示され、ユーザによる条件設定の後、ユーザにより指定される処理が実行される。
ステップ310において、CPU102は、ステップ306で選択されたメディア(可搬性記憶媒体)の装着を促す画面を表示する。ここでは、ステップ306で、USBメモリキー430(図8参照)がタッチされたと判定されたとする。この場合、CPU102は、図9に示す画面440を操作部114のタッチパネルディスプレイ130に表示する。画面440の中央には、可搬性記憶媒体IF部116の正面図(装着直前のUSBメモリの斜視図を含む)が表示され、その両側にUSBメモリの装着位置(USBソケット)及び装着方向に関する説明が表示されている。USBメモリを装着するUSBソケットは、ユーザが容易に認識できるように、例えば赤色(図9において斜線で示す)で表示される。さらに、赤色の矢印442も表示されている。
ステップ312において、CPU102は、ステップ306で選択された可搬性記憶媒体が装着されたか否かを判定する。ここでは、CPU102は、USBメモリが装着されたか否かを判定する。USBメモリが装着されたか否かは、可搬性記憶媒体IF部116に配置されたUSBソケットの特定の端子(例えば、データ伝送用の「+Data」端子又は「−Data」端子)の電位を観測することで検知することができる。何も接続されていない状態のUSBソケットの端子(即ち、開放状態の端子)は、USBメモリのプラグの端子と接続されると、電位が変化する。該当する可搬性記憶媒体が装着されたと判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、ステップ312が繰返される。
図5のフローチャートには記載されていないが、可搬性記憶媒体が装着される前に「戻る」キー444がタッチされた場合、制御はステップ304に戻り、現在表示されている画面(画面440)が消去され、前の画面(ここでは画面420)が表示される。可搬性記憶媒体が装着される前に終了キー424がタッチされた場合の処理は、上記したとおりであるので重複説明を繰返さない。なお、CPU102が定期的に、USBソケットの端子の電位を観測する代わりに、電位が変化した場合にCPU102に対して割込みが発生するようにしてもよい。
ステップ314において、CPU102は、装着された可搬性記憶媒体に含まれるファイルの中から、プリントするファイルを選択するための画面を、タッチパネルディスプレイ130に表示する。具体的には、CPU102は、装着された可搬性記憶媒体と通信して、所定のディレクトリ(以下、フォルダともいう)に記憶されているファイルに関する情報(所定の拡張子を有するファイルの名前等)を取得して、例えば図10に示す画面460のようにリスト表示する。最初にステップ314が実行されるときには、リスト表示の対象ディレクトリは、ディレクトリの階層構造のルートである。画面460において、領域462の最上部には、その下にリスト表示されているファイルが含まれているフォルダの名前が表示される(ここではルートが表示されている)。領域462には、そのフォルダ内に含まれるフォルダ(下位フォルダ)のフォルダ名(サンプル)、及びPDFファイル(拡張子がpdf)のファイル名がリスト表示されている。
ステップ316において、CPU102は、ファイルの選択が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ318に移行する。そうでなければ、制御はステップ314に戻る。
ステップ314及びステップ316が繰返されることによって、ユーザは、可搬性記憶媒体に記憶されたファイルの中から所定のファイルをプリント処理の対象として指定することができる。図10の画面460に表示されたファイル名の中から、プリント対象のファイルを選択する操作、及びその解除操作は、ファイル選択キー470及び選択解除キー472によって行なうことができる。即ち、領域462に表示されているファイル名がタッチされると、そのファイル名が反転表示(輝度反転)され、その状態で、ファイル選択キー470がタッチされると、選択されたファイル名を表示する領域466にそのファイル名が表示される。領域466に表示されているファイル名がタッチされた場合、そのファイル名が反転表示される。その状態で、選択解除キー472がタッチされると、領域466からそのファイル名が消去される。
リスト表示されるべきファイル名が多く、全てのファイル名を一度に表示できない場合には、領域464及び468に表示されたキーによって、リスト表示されたファイル名を上下にスクロールすることができる。
領域462に表示されているフォルダ名がタッチされると、そのフォルダ名が領域462の最上部に表示され、リスト表示の対象となるフォルダが、下位のフォルダに変更される。リスト表示の対象となるフォルダが変更されると、そのフォルダ内に含まれる下位フォルダの名前、及びPDFファイルの名前がリスト表示される。一方、領域476に表示された「1つ上へ」キーは、ファイル名のリスト表示の対象となるフォルダを1つ上位のフォルダに変更するためのキーである。このようにして、ユーザは、可搬性記憶媒体の階層構造の任意のフォルダを指定して、その中に含まれるPDFファイル名を表示させ、プリント対象のファイルを選択することができる。なお、リスト表示の対象フォルダが変更される度に、CPU102は、可搬性記憶媒体から、表示に必要な情報を読出す。
領域476のリスト表示キー及びサムネイル表示キーは、ファイル名を表示する形態を、指定するためのキーである。図10では、リスト表示キーが選択されている(反転表示されている)ので、ファイル名がリスト表示されている。サムネイル表示キーがタッチされると、ファイル名の代わりに、又は、ファイル名に加えて、各ファイルに対応するサムネイルが表示される。このとき、CPU102は、各PDFファイルに含まれているサムネイルデータを読出して、表示してもよい。
このように、ステップ316においてCPU102は、これらの操作は、ファイル選択の完了と判定される操作ではないと判定し、制御はステップ314に戻り、CPU102は、変更された画面(ファイル名が反転表示された画面、リスト表示するファイル名が変更された画面等)を生成して表示する。一方、少なくとも1つのファイルが選択された状態で、「次へ」キー474がタッチされた場合、ファイル選択が完了したと判定される。
なお、画面460において、「戻る」キー444がタッチされた場合、及び終了キー424がタッチされた場合の処理は、上記したとおりであるので重複説明を繰返さない。
ステップ318において、CPU102は、ステップ314及びステップ316の処理により選択されたファイルを可搬性記憶媒体から、RAM106又はHDD108に読出し、メディアの取外しを促す画面を表示する。例えば、図11に示すような画面480が表示される。画面480の中央には、装着されている可搬性記憶媒体(具体的にはUSBメモリ)が取外される状態を示す画像が表示され、画面480の左上部分にはユーザへのメッセージが表示されている。
ステップ320において、CPU102は、装着されている可搬性記憶媒体が取外され、「次へ」キー474がタッチされたか否かを判定する。可搬性記憶媒体が取外され、且つ「次へ」キー474がタッチされたと判定された場合、制御はステップ322に移行する、そうでなければ、ステップ320が繰返される。ここでは、CPU102は、USBメモリが抜去されたか否かを判定する。USBメモリの抜去の検知は、USBソケットの所定の端子の電位変化を検知することで行なわれる。USBメモリが抜去されずに、「次へ」キー474がタッチされただけでは、制御はステップ322に移行しない。USBメモリが抜去されずに、「次へ」キー474がタッチされた場合には、USBメモリを抜去する必要がある旨のメッセージを表示することが好ましい。
ステップ322において、CPU102は、プリント条件を設定して実際にプリントするファイルを選択するための画面を、タッチパネルディスプレイ130に表示する。即ち、CPU102は、ステップ320で読出したファイル名をプリント対象の候補としてリスト表示する。例えば、図12に示すような画面500が表示される。画面500の領域502には、画面460(図10参照)で選択された3つのファイルがリスト表示されている。領域504に表示されたキーの機能は、領域464及び領域468(図10参照)の機能と同じである。
ステップ324において、CPU102は、ファイル選択が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ326に移行する。そうでなければ、制御はステップ322に戻る。
ステップ322及びステップ324が繰返されることによって、ユーザは、可搬性記憶媒体から読出したファイルの中から所定のファイルを、実際のプリント処理の対象として指定することができる。ユーザは、領域502に表示されたファイル名の中から最大1つのファイル名を選択可能である。領域502に表示されたファイル名がタッチされると、そのファイル名が反転表示(輝度反転)され、選択された状態となる。そのときに、タッチされたファイル名以外に反転表示されているファイル名があれば、そのファイル名は、通常表示に戻され、選択されていない状態となる。また、反転表示されているファイル名がタッチされると、そのファイル名は通常表示に戻され、選択されていない状態となる。
ステップ324においてCPU102は、これらの操作は、ファイル選択の完了と判定される操作ではないと判定し、制御はステップ322に戻り、CPU102は、変更された画面(各ファイル名の表示状態が変更された画面)を生成して表示する。一方、1つのファイルが選択された状態で、「次へ」キー474がタッチされた場合、ファイル選択が完了したと判定される。なお、画面460において、領域476に表示されたリスト表示キー又はサムネイル表示キーの機能は、上記と同じである。終了キー424がタッチされた場合の処理も、上記と同じである。
ステップ326において、CPU102は、プリント処理を実行する。具体的には、図6のステップ340において、CPU102は、画像形成に使用する記録紙を選択するための画面を表示する。例えば、図13に示すような画面520が表示される。
画面520の領域522には、写真プリントに適した光沢紙を選択するためのキーが表示されている。給紙部124に収容されている光沢紙は1種類(A4サイズの光沢紙)であるので、光沢紙を選択するためのキーが1つだけ表示されている。複数の種類の光沢紙が収容されていれば、それぞれを選択するためのキーが表示される。領域524には、コピー用の普通紙を選択するためのキーが表示されている。給紙部124に収容されている普通紙は4種類(B5、A4、B4、及びA3サイズ)であるので、それぞれを選択するためのキーが表示されている。これらの記録紙を選択するためのキーは、何れか1つのみが選択され得る。ここでは、A4サイズの普通紙が選択されている(画面520において、対応するキーが反転表示されている)。
ステップ342において、CPU102は、記録紙の選択画面(画面520)に対して操作があったか否かを判定する。具体的には、CPU102は、画面520に表示されている何れかのキーがタッチされたか否かを判定する。タッチされたと判定された場合、制御はステップ344に移行する。そうでなければ、ステップ342が繰返される。
ステップ344において、CPU102は、「次へ」キー474がタッチされたか否かを判定する。「次へ」キー474がタッチされたと判定された場合、制御はステップ352に移行する。そうでなければ、制御はステップ346に移行する。
ステップ346において、CPU102は、終了キー424がタッチされたか否かを判定する。終了キー424がタッチされたと判定された場合、制御はステップ300(図5参照)に戻る。そうでなければ、制御はステップ348に移行する。
ステップ348において、CPU102は、「戻る」キー444がタッチされたか否かを判定する。「戻る」キー444がタッチされたと判定された場合、制御はステップ322(図5参照)に戻る。そうでなければ、制御はステップ350に移行する。
ステップ350において、CPU102は、タッチされたキーに対応する処理を実行する。その後、制御はステップ342に戻る。ステップ350は、領域522及び領域524に表示されたキーの何れかがタッチされた場合に実行される。したがって、CPU102は、反転表示されていたキーが通常表示され、タッチされたキーが反転表示された画面を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。CPU102は、選択されている記録紙を特定する情報(反転表示されているキーを特定する情報)を、例えばRAM106に記憶する。
ステップ352において、CPU102は、画像形成条件を設定するための画面を表示する。例えば、図14に示すような画面540が表示される。
画面540において、領域542には、プリント対象として選択されているファイル、及び選択されている記録紙に関する情報が表示されている。画面540の左端には、選択されているファイルに含まれる1ページ目のプレビュー画像544が表示されている。領域546には、カラーモード(フルカラー又は白黒モード)を選択するためのキーが表示されている。図14では、反転表示されているキーに対応するフルカラーモードが選択されている。領域546には、記録紙上に印刷されるページのレイアウトに関する情報、及び、その設定を変更するためのキー554も表示されている。領域548には、現在設定されている記録紙の種類(A4)、プリント枚数(5枚)、及びプリント部数(1セット)と、対応するプリント料金とが表示される。領域550に表示されている「+」キー及び「−」キーは、現在のセット数を増減するためのキーである(領域550の中央に表示されているセット数も増減する)。キー552は、プリントするページを指定するためのキーである。デフォルトでは、プリント対象のページは、ファイルの全ページである。プリント開始キー556は、プリントの実行を指示するためのキーである。なお、現在の画像形成条件はRAM106に記憶されており、操作によって変更される度に、RAM106上の該当する情報が変更される。
ステップ354において、CPU102は、プリント開始キー556がタッチされたか否かを判定する。プリント開始キー556がタッチされたと判定された場合、制御はステップ362に移行する。そうでなければ、制御はステップ356に移行する。
ステップ356において、CPU102は、終了キー424がタッチされたか否かを判定する。終了キー424がタッチされたと判定された場合、制御はステップ300(図5参照)に戻る。そうでなければ、制御はステップ358に移行する。
ステップ358において、CPU102は、「戻る」キー444がタッチされたか否かを判定する。「戻る」キー444がタッチされたと判定された場合、制御はステップ340に戻る(記録紙の選択画面520が表示される)。そうでなければ、制御はステップ360に移行する。
ステップ360において、CPU102は、画面540に対する操作に応じた処理を実行する。例えば、検出された操作(ステップ354)が、カラーモードを設定するための2つのキーの何れかをタッチする操作であれば、CPU102は、タッチされたキーを反転表示し、残りのキーを通常表示した画面(画像データ)を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。CPU102は、RAM106に記憶されたカラーモードの選択情報を更新する。検出された操作が「+」キー又は「−」キーをタッチする操作であれば、CPU102は、セット数を増減した画面を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。CPU102は、RAM106に記憶されたセット数も増減する。検出された操作がキー552又はキー554をタッチする操作であれば、CPU102は、以下に示す処理を実行する。
図7を参照して、キー552(図14参照)がタッチされた場合、ステップ380において、CPU102は、プリントするページを設定するための画面をタッチパネルディスプレイ130に表示する。例えば、図15に示す画面560が表示される。
画面560において、領域562の中央に、1ページのプレビュー画像564が中央に表示されている。プレビュー画像564の両側の領域566及び領域568に表示されているキーは、プレビュー表示の対象ページを変更するためのキー(表示されているページの1ページだけ前のページ又は後ろのページに変更するためのキー、最初又は最後のページに変更するためのキー)である。キー574は、プレビュー表示されているページを、プリント対象の最初のページに設定するためのキーである。キー576は、プレビュー表示されているページだけを、プリント対象に設定するためのキーである。キー578は、プレビュー表示されているページを、プリント対象の最後のページに設定するためのキーである。領域570には、現在表示されているプレビュー画像564の、全ページ中の位置(全5ページ中の1ページ目)が示されている。領域572には、設定されているプリント対象の最初のページ及び最後のページの情報が表示されている。現在、1ページ目から5ページ目までがプリント対象として設定されている。
OKキー580は、設定された条件を確定して、図14の画像形成条件の設定画面540に戻るためのキーである。「戻る」キー444は、OKキー580と同じ機能のキーである。
ステップ382において、CPU102は、OKキー580又は「戻る」キー444がタッチされたか否かを判定する。OKキー580又は「戻る」キー444がタッチされたと判定された場合、CPU102は、図14の画像形成条件の設定画面540をタッチパネルディスプレイ130に表示し、制御はステップ354に移行する。そうでなければ、制御はステップ384に移行する。
ステップ384において、CPU102は、終了キー424がタッチされたか否かを判定する。終了キー424がタッチされたと判定された場合、制御はステップ300(図5参照)に戻る。そうでなければ、制御はステップ386に移行する。
ステップ386において、CPU102は、画面560に対する操作に応じた処理を実行する。例えば、検出された操作(ステップ382)が、プレビュー表示の対象ページを変更するためのキーをタッチする操作であれば、CPU102は、該当するページをプレビュー表示した画面を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。キー574をタッチする操作であれば、CPU102は、プレビュー表示されているページをプリント対象の最初のページに設定した画面(領域572中の表示が変更された画面)を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。キー576又はキー578がタッチされた場合にも、同様に、対応する画面(領域572中の表示が変更された画面)を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。
キー554(図14参照)がタッチされた場合、表示される画面は画面560とは異なるが、基本的な処理は、キー552(図14参照)がタッチされた場合の処理と同様であり、図7のフローチャートで表される。
図7を参照して、キー554(図14参照)がタッチされた場合、ステップ380において、CPU102は、記録紙上のページレイアウトを設定するための画面をタッチパネルディスプレイ130に表示する。例えば、図16に示す画面600が表示される。
画面600において、領域602には、図14の領域542に表示される情報に加えて、現在のカラーモードの設定が表示される。領域606には、両面印刷に関する設定をするためのキーが表示される。領域608には、2ページを1枚の記録紙に印刷するか否かを設定するためのキーが表示される。現在の設定は、反転表示されたキーによって表される。ユーザはこれらのキーにタッチして、設定を変更することができる。領域604には、現在のページレイアウトにしたがった仕上がりイメージが表示される。領域548の表示内容、並びに「+」キー及び「−」キーの操作は図14と同じである。なお、現在の画像形成条件はRAM106に記憶されており、操作によって変更される度に、RAM106上の該当する情報が変更される。
ステップ382において、CPU102は、上記したように、OKキー580又は「戻る」キー444がタッチされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御を分岐させる。
ステップ384において、CPU102は、上記したように、終了キー424がタッチされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御を分岐させる。
ステップ386において、CPU102は、上記と同様に、画面操作に応じた処理を実行する。但し、操作対象の画面は、画面560ではなく画面600であるので、具体的な処理内容は上記とは異なる。例えば、検出された操作(ステップ382)が、領域606及び領域608に表示されたキーをタッチする操作であれば、CPU102は、タッチ操作に応じてキーを表示(通常表示又は反転表示)した画面を生成して、タッチパネルディスプレイ130に表示する。
以上のように、図6のステップ340〜ステップ360、及び図7のステップ380〜ステップ386によって記録紙の条件(記録紙の種類)及び画像形成の条件(これらの条件をまとめて「プリント条件」ともいう)の設定が完了し、プリント開始キー556がタッチされた場合、ステップ362(図6)において、CPU102は、プリントの確認画面をタッチパネルディスプレイ130に表示する。例えば、図17に示す部分画面620が表示される。
部分画面620には、「はい」キー622及び「いいえ」キー624が表示されている。部分画面620は、表示中の画面に重畳されて表示される。図17では、部分画面620の背景に図14の画面540が表示されている。
ステップ364において、CPU102は、「はい」キー622がタッチされたか否かを判定する。「はい」キー622がタッチされたと判定された場合、制御はステップ366に移行する。そうでなければ(「いいえ」キー624がタッチされた場合)、CPU102は部分画面620を消去し、制御はステップ352に戻り、画面540が再度表示される。その後、ステップ354以降の処理が実行される。
ステップ366において、CPU102は、プリント中であることを示す画面をタッチパネルディスプレイ130に表示する。その後、制御は図5のステップ328に移行する。
ステップ328において、CPU102は、印刷が完了したか否かを判定する。印刷が完了したと判定された場合、CPU102は、基本画面400(図3参照)をタッチパネルディスプレイ130に表示し、その後、制御はステップ300に戻る。そうでなければ、ステップ328が繰返される。
以上、図5〜図7に示した一連の処理により、画像形成装置100は、ユーザが可搬性記憶媒体190を画像形成装置100に装着し、プリントしたいファイルを選択すれば、直ちに選択されたファイルを読出した後、ユーザが可搬性記憶媒体190を取外すことができるようにする。プリント条件(記録紙の条件及び画像形成の条件)の設定は、可搬性記憶媒体が取出された後に可能になるので、ユーザは可搬性記憶媒体の取外しを忘れることがない。選択されたファイルが読出された後、プリント条件の設定前に、ユーザが可搬性記憶媒体を取外すことが可能になるので、可搬性記憶媒体が画像形成装置100に装着される時間を短縮することができる。また、プリント条件の設定は、可搬性記憶媒体を取外した状態で行なうことができるので、ユーザは、可搬性記憶媒体に記憶されたデータが意図せずに変更(書換又は消去)されることを心配することなく、安心して、画像形成装置100を操作することができる。
上記では、可搬性記憶媒体190としてUSBメモリが装着される場合を説明したが、これに限定されない。SDカード等の可搬性メモリであってもよい。その場合にも、可搬性メモリの特定の接続端子の電位を観測することによって、可搬性メモリの可搬性記憶媒体IF部116への着脱を検知することができる。可搬性記憶媒体として、CD−R又はDVD等が装着される場合、光ディスクの着脱の検知は、トレイの状態(排出された状態又は収容された状態)、又はトレイの取出しボタンの押下等を検知することによって行なうことができる。図8のメディア選択画面420において「CD−R/DVD」キーが選択された場合には、トレイの排出ボタンが押されるのを待受けても、自動的にトレイを排出してもよい。なお、メディアの装着を促す画面440、及びメディアの取外しを促す画面480は、可搬性記憶媒体に応じて(画面420においてタッチされたキーに応じて)変更される。
可搬性記憶媒体190は、図8にキーとして示された可搬性メモリ及び光ディスクに限定されない。可搬性記憶媒体190は、可搬性記憶媒体IF部116に装着され、データが読出される可搬性の記憶媒体であればよい。
上記では、印刷可能なファイルがPDFファイルである場合を説明したが、これに限定されない。MS−Wordファイル、MS−PowerPointファイル、又は、JPEG形式等の画像ファイル等であってもよい。画像形成装置100は、ファイルの種類に応じて、ファイルからページ単位の画像を生成するためのプリンタドライバを備えていればよい。
上記では、選択されたファイルの読出しが完了すれば、メディア(可搬性記憶媒体)が取出された後、図11の画面480において、ユーザが「次へ」キー474にタッチして、次の処理の実行を指示する場合を説明したが、これに限定されない。メディアが取出されたことが検知されると、CPU102は、ユーザによる指示(画面480におけるキー操作)を待たずに、速やかに次の処理(例えば、図12の画面500の表示)を実行してもよい。即ち、図11の画面480において「次へ」キー474は表示されなくてもよい。
また、図5〜図7に示したフローチャート、及び図8〜図17に示した画面は、種々変更され得る。例えば、給紙部124に収容される記録紙の種類が異なれば、記録紙の選択画面(図13の画面520)に表示されるキーは、それに応じて変更される。また、図14の画面540では、便利な機能として、両面印刷の機能、及び2ページを1枚の記録紙に印刷する機能を説明したが、3ページ以上を1枚の記録紙に印刷する機能を選択できるようにしてもよい。
上記では、印刷が完了すれば(図5のステップ328)基本画面400が表示される場合を説明したが、これに限定されない。印刷が完了した場合、読出したファイルの中から再度ファイルを選択して、プリントを実行できるようにしてもよい。例えば、ステップ328で印刷が完了したと判定された場合、CPU102は、図18に示した画面640を表示してもよい。「終了する」キー644がタッチされた場合、上記したように、基本画面400が表示され、制御はステップ300に戻る。「続けてプリントする」キー642がタッチされた場合には、制御はステップ322に戻り、CPU102は、プリント条件を設定して実際にプリントするファイルの選択画面(図12の画面500)を表示する。このようにすることによって、ユーザは、可搬性記憶媒体を画像形成装置100に再度装着することなく、画像形成装置100に既に読込まれた別のファイルを選択してプリントを実行することができる。
上記では、キー552又はキー554がタッチされて表示される画面(画面560又は画面600)から直接プリントを指示することができない場合を説明したが、これに限定されない。画面560(図15)及び画面600(図16)において、OKキーの代わりにプリント開始キーが表示されてもよい。図19の画面660は、画面600(図16)において、OKキーの代わりにプリント開始キーが表示された画面である。
この場合、図7のフローチャートは、例えば図20のように変更される。図20において、図7と同じ参照番号のステップの処理は、上記した処理と同じであるので、重複説明は繰返さない。図20が、図7と異なるのは、図7のステップ382が、ステップ392及びステップ392に置換えられている点だけである。
図20を参照して、キー554(図14参照)がタッチされた場合、ステップ380において、CPU102は、記録紙上のページレイアウトを設定するための画面(図19の画面600)を表示する。
ステップ390において、CPU102は、プリント開始キー556がタッチされたか否かを判定する。プリント開始キー556がタッチされたと判定された場合、制御はステップ362(図6参照)に移行する。そうでなければ、制御はステップ392に移行する。
ステップ392において、CPU102は、「戻る」キー444がタッチされたか否かを判定する。「戻る」キー444がタッチされたと判定された場合、CPU102は、図14の画像形成条件の設定画面540をタッチパネルディスプレイ130に表示し、制御はステップ354(図6参照)に移行する。そうでなければ、制御はステップ384に移行する。
以上によって、ユーザは、記録紙上のページレイアウトを設定するための画面(画面660)から、画面540に戻ることなく、直接プリントを指示することができる。印刷ページの設定画面(図15の画面560)においても、OKキーの代わりにプリント開始キーを表示すれば、画面540に戻ることなく、直接プリントを指示することができる。
なお、画面660においてプリント開始キー556がタッチされた場合に実行されるステップ362において表示される部分画面は、画面660に重畳して表示される。したがって、部分画面において「いいえ」キーがタッチされ、部分画面が消去された場合、制御は、図20のステップ380に戻り、画面660が再度表示される。
上記では、図12の画面500で選択されたファイル毎に、プリント条件(記録紙の条件及び画像形成の条件)を設定してプリントする場合を説明したが、これに限定されない。複数のファイルに共通するプリント条件を設定するようにしてもよい。例えば、図12の画面500で複数のファイルが選択された場合に、ファイル毎にプリント条件を設定するか、又は、共通のプリント条件を設定するかを選択するための画面を表示して、ユーザが何れかを選択できるようにしてもよい。複数のファイルの選択は、例えば、図5のステップ322及びステップ324において、タッチされたファイル名に対してのみ反転表示と通常表示とを切換えるようにし、タッチされていないファイル名は表示状態(即ち選択状態又は非選択状態)を維持するようにすればよい。
プリント条件の設定の処理は、上記と同様に、図13〜図16に示した画面を表示して、行なうことができる。複数のファイルに対して共通のプリント条件を設定する場合には、例えば、図14の領域542に、対象とする複数のファイル名を表示するようにすればよい。共通のプリント条件が設定された場合には、プリント開始キーがタッチされると、複数のファイルの印刷が実行される。
上記では、プリントサービスキーに関して説明したが、これに限定されない。写真サービスキー418がタッチされた場合にも、上記したプリントサービスと同様の問題があり、上記と同様に対応することができる。即ち、画像形成装置100は、装着された可搬性記憶媒体から画像ファイルを読出した後、可搬性記憶媒体が取外された状態で、写真プリント条件の設定を受付け、設定された条件にしたがって写真プリントを実行する。
また、ファクスキー414がタッチされた場合にも、同様である。即ち、画像形成装置100は、装着された可搬性記憶媒体からFAX送信するファイルを読出した後、可搬性記憶媒体が取外された状態で、FAX送信の条件(宛先のFAX番号、及び送信データの画質等)の設定を受付け、設定された条件にしたがってFAX送信を実行する。
図3には表示されていないが、電子メール送信するためのキー、又は、サーバにファイル送信するためのキーが、基本画面400に表示されてもよい。これらのキーがタッチされた場合、画像形成装置100は、装着された可搬性記憶媒体から送信するファイルを読出した後、送信条件(宛先の電子メールアドレス、又は、送信先のサーバ及び当該サーバのHDD内のディレクトリを特定する情報)の設定を受付け、設定された条件にしたがって、指定されたファイルを電子メールに添付して送信、又は、指定されたファイルを直接(FTP等により)送信する。なお、送信先のサーバを特定する情報は、例えばIPアドレスである。サーバのHDD内のディレクトリを特定する情報は不可欠ではない。例えば、サーバ側で、外部からのアクセスを受付ける所定のディレクトリを、仮想パスのルートディレクトリに設定しておけば、画像形成装置100は、サーバのIPアドレスの情報さえ分かれば、ディレクトリを特定する情報を含まずにサーバに画像データを送信して、仮想パスのルートディレクトリに保存することができる。
課金が必要な場合には、図13において記録紙を選択するためのキーに表示されているように、指定された記録紙の種類に応じた1枚当たりの単価と、画像形成条件(両面印刷の有無、複数ページを1枚の記録紙に印刷する集約印刷の有無、カラーモード等)とを考慮して、計算すればよい(図13及び図14参照)。
上記では、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置に関して説明したが、これに限定されない。企業のオフィス等に設置された画像形成装置であってもよい。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。