JP4998267B2 - 硬化性組成物、それからなる成形品および成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーおよび無機窒化物粒子からなる硬化性組成物、または、特定の架橋剤、該架橋剤と架橋反応可能な架橋部位を有する含フッ素エラストマー、ならびに無機窒化物粒子からなる硬化性組成物に関する。また、該硬化性組成物を硬化させて得られる成形品に関する。さらに、該硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法に関する。
含フッ素エラストマーは、その卓越した耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、耐燃料油性などから、自動車工業、半導体工業、化学工業などの分野において、O−リング、ホース、ステムシール、シャフトシール、ダイヤフラム等の形状に成形されて広く使用されている。
しかし、技術の進歩に伴い要求される特性はさらに厳しくなり、航空宇宙分野や半導体製造装置分野、化学プラント分野、自動車工業においても、200℃を越える、より高温環境下におけるシール性が要求されており、従来用いられているパーオキサイド架橋やポリオール架橋により得られる成形品やシール材では要求に充分に応えるのが困難である。
このような問題に鑑みて、架橋系を工夫することにより、高温環境下での要求特性を向上させる試みが提案されている。たとえば、末端にシアノ基を有するパーフルオロエラストマーと、窒素含有求核性化合物からなる硬化性組成物や、さらに硬化剤として有機スズ化合物を含む硬化性組成物(たとえば、特表2004−500459号公報参照)が知られている。しかし、前者の場合は、硬化剤の毒性や刺激臭が懸念されるものであり、さらに成形品への着色があるという問題を有するものであり、後者は、トリアジン架橋する際に触媒として用いているスズは毒性が高いという問題がある。
また、シアノ基含有パーフルオロエラストマーに充分な時間にわたってアンモニアを暴露して硬化させる方法(たとえば、特開2003−531222号公報参照)が知られている。しかし、この方法では、アンモニアを気体で暴露するため、厚みのある成形品を均一に安定して硬化させることが難しいなどの問題を有するものである。
本発明は、主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーおよび無機窒化物粒子を含む硬化性組成物、または、特定の架橋剤、該架橋剤と架橋反応可能な架橋部位を有する含フッ素エラストマー、ならびに無機窒化物粒子からなる硬化性組成物を提供する。また、該硬化性組成物を硬化させて得られる成形品を提供する。さらに、該硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーおよび無機窒化物粒子からなり、該無機窒化物粒子を含フッ素エラストマー100重量部に対して0.1〜20重量部含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
また、本発明は、オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤およびチアゾール架橋剤からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤、該架橋剤と架橋反応可能な架橋部位を有する含フッ素エラストマー、ならびに無機窒化物粒子からなる硬化性組成物に関する。
架橋剤が、一般式(1):
Figure 0004998267
(式中、R1は、同じかまたは異なり、−NH2、−NHR2、−OHまたは−SHであり、R2は、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、一般式(2):
Figure 0004998267
で示される化合物、一般式(3):
Figure 0004998267
(式中、Rf 1は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)で示される化合物、および一般式(4):
Figure 0004998267
(式中、nは1〜10の整数)で示される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
無機窒化物粒子が、窒化ケイ素粒子であることが好ましい。
また、本発明は、前記硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法に関する。
一次加硫の温度が150〜200℃で、二次加硫の温度が250〜320℃である請求項5記載の成形品の製造方法。
さらに、本発明は、前記硬化性組成物を硬化させて得られる成形品に関する。
本発明は、主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーおよび無機窒化物粒子からなり、該無機窒化物粒子を含フッ素エラストマー100重量部に対して0.1〜20重量部含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
本発明で用いる含フッ素エラストマーとしては、主鎖および/または側鎖にシアノ基(−CN基)を有するものであればよく、特に限定されないものである。
本発明で用いる含フッ素エラストマーは、含有される無機窒化物粒子が作用し、シアノ基が環化三量化によりトリアジン環を形成して架橋することができるものであり、成形品にすぐれた圧縮永久歪みおよび耐熱性を付与できる。
含フッ素エラストマーとしては、たとえば、パーフルオロフッ素ゴムおよび非パーフルオロフッ素ゴムがあげられる。なお、パーフルオロフッ素ゴムとは、その構成単位のうち、90モル%以上がパーフルオロモノマーからなるものをいう。
パーフルオロフッ素ゴムとしては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/架橋部位を与える単量体からなるものなどがあげられる。テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の組成は、50〜90/10〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは、50〜80/20〜50モル%であり、さらに好ましくは、55〜75/25〜45モル%である。また、架橋部位を与える単量体は、良好な架橋特性および耐熱性の観点から、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の合計量に対して、0.1〜5モル%であることが好ましく、0.3〜3モル%であることがより好ましい。
この場合のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、たとえばパーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組合わせて用いることができる。
架橋部位を与える単量体としては、たとえば、
一般式(5)〜(21):
CY1 2=CY1(CF2n−X1 (5)
(式中、Y1は水素原子またはフッ素原子、nは1〜8の整数である)
CF2=CFCF2f 2−X1 (6)
(式中、
Figure 0004998267
であり、nは0〜5の整数である)
CF2=CFCF2(OCF(CF3)CF2m
(OCH2CF2CF2nOCH2CF2−X1 (7)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数である)
CF2=CFCF2(OCH2CF2CF2m
(OCF(CF3)CF2nOCF(CF3)−X1 (8)
(式中、mは0〜5の整数、nは0〜5の整数である)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))mO(CF2n−X1 (9)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜8の整数である)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))m−X1 (10)
(式中、mは1〜5の整数)
CF2=CFOCF2(CF(CF3)OCF2nCF(−X1)CF3 (11)
(式中、nは1〜4の整数)
CF2=CFO(CF2nOCF(CF3)−X1 (12)
(式中、nは2〜5の整数)
CF2=CFO(CF2n−(C64)−X1 (13)
(式中、nは1〜6の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))nOCF2CF(CF3)−X1 (14)
(式中、nは1〜2の整数)
CH2=CFCF2O(CF(CF3)CF2O)nCF(CF3)−X1 (15)
(式中、nは0〜5の整数)、
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)m(CF2n−X1 (16)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数である)
CH2=CFCF2OCF(CF3)OCF(CF3)−X1 (17)
CH2=CFCF2OCH2CF2−X1 (18)
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)mCF2CF(CF3)−X1 (19)
(式中、mは0以上の整数である)
CF2=CFOCF(CF3)CF2O(CF2n−X1 (20)
(式中、nは1以上の整数)
CF2=CFOCF2OCF2CF(CF3)OCF2−X1 (21)
(一般式(5)〜(21)中、X1は、シアノ基(−CN基)である)で表される単量体などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組合わせて用いることができる。
上記の中でも、一般式(9)または(16)が好ましく、CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2CNがより好ましい。
一般式(5)〜(21)で表される単量体がシアノ基を有するので、そのシアノ基が環化三量化反応してトリアジン架橋が進行する。
これらのパーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
かかるパーフルオロフッ素ゴムの具体例としては、国際公開第97/24381号パンフレット、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報などに記載されているフッ素ゴムなどがあげられる。
非パーフルオロフッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロエチレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム、フルオロシリコーン系フッ素ゴム、またはフルオロホスファゼン系フッ素ゴムなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組合わせて用いることができる。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムとは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体55〜15モル%とからなる含フッ素共重合体をいう。好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体50〜20モル%とからなる含フッ素共重合体をいう。
ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体としては、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの非フッ素単量体があげられる。これらをそれぞれ単独で、または、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が好ましい。
具体的なゴムとしては、VdF−HFP系ゴム、VdF−HFP−TFE系ゴム、VdF−CTFE系ゴム、VdF−CTFE−TFE系ゴムなどがあげられる。
テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムとは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%からなり、さらにテトラフルオロエチレンとプロピレンの合計量に対して、架橋部位を与える単量体0〜5モル%含有する含フッ素共重合体をいう。
架橋部位を与える単量体としては、特開平4−505345号公報、特開平5−500070号公報に記載されているようなシアノ基含有単量体や、上述の一般式(5)〜(21)で表される単量体などがあげられる。
これらの非パーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
また、含フッ素エラストマーとして、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントからなる熱可塑性フッ素ゴムを用いてもよく、前記フッ素ゴムと熱可塑性フッ素ゴムからなるゴム組成物を用いてもよい。
重合反応混合物から重合生成物を単離方法としては、酸処理により凝析する方法が、工程の簡略化の点から好ましい。または、重合混合物を酸処理し、その後凍結乾燥などの手段で重合生成物を単離してもよい。さらに超音波などによる凝析や機械力による凝析などの方法も採用できる。
さらに、シアノ基の導入方法としては、国際公開第00/05959号パンフレットに記載の方法も用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、無機窒化物粒子を含むものである。無機窒化物粒子としては、特に限定されるものではないが、窒化ケイ素(Si34)、窒化リチウム、窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化バナジウム、窒化ジルコニウムなどがあげられる。これらの中でも、ナノサイズの微粒子が供給可能であること、半導体製造工程で嫌われる金属等を含んでいない点から、窒化ケイ素粒子であることが好ましい。また、これらの窒化物粒子は2種以上混合使用してもよい。
無機窒化物粒子の粒径としては、特に限定されるものではないが、1000nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。下限値は特に限定されない。
本発明で用いる無機窒化物粒子が存在することにより、含フッ素エラストマー中のシアノ基が環化三量化反応して、トリアジン架橋反応が進行するものである。
無機窒化物粒子の添加量は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、0.2〜5重量部であることが好ましく、0.2〜1重量部であることがより好ましい。無機窒化物粒子が、0.1重量部未満であると加硫密度が低くなるため、実用上、充分な耐熱性、耐薬品性を発現しない傾向があり、20重量部をこえると、スコーチの懸念があり保存安定性が悪くなるという問題があり、かつ成形品の色目に透明感が無くなる傾向がある。
また、本発明は、オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤およびチアゾール架橋剤からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤、該架橋剤と架橋反応可能な架橋部位を有する含フッ素エラストマー、ならびに無機窒化物粒子からなる硬化性組成物に関する。
オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤およびチアゾール架橋剤としては、一般式(1):
Figure 0004998267
(式中、R1は、同じかまたは異なり、−NH2、−NHR2、−OHまたは−SHであり、R2は、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、一般式(2):
Figure 0004998267
で示される化合物、一般式(3):
Figure 0004998267
(式中、Rf 1は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)で示される化合物、および一般式(4):
Figure 0004998267
(式中、nは1〜10の整数)で示される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが、耐熱性の点から好ましい。
これらの架橋剤が、含フッ素エラストマーの架橋部位と反応することにより、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環を形成することができ、これらの中でも機械的強度、耐熱性、耐薬品性、耐寒性に優れ、特に耐熱性と耐寒性にバランスよく優れた架橋物を与えることができる点から、イミダゾール環を形成できる架橋剤であることが好ましい。
これらのなかでも、架橋後の形態が、芳香族環により安定化されるために耐熱性が向上する点から、一般式(1)で示される架橋性反応基を少なくとも2個有する化合物が好ましい。
一般式(1)で示される架橋性反応基を少なくとも2個有する化合物は、一般式(1)で示される架橋性反応基を2〜3個有することが好ましく、より好ましくは2個有するものである。一般式(1)で示される架橋性反応基が2個未満であると、架橋することができない。
一般式(1)で示される架橋性反応基における置換基R2は、水素原子以外の1価の有機基またはフッ素原子である。N−R2結合は、N−H結合よりも耐酸化性が高いため好ましい。
1価の有機基としては、限定されるものではないが、脂肪族炭化水素基、フェニル基またはベンジル基があげられる。具体的には、たとえば、R2の少なくとも1つが−CH3、−C25、−C37などの炭素数1〜10、特に1〜6の低級アルキル基;−CF3、−C25、−CH2F、−CH2CF3、−CH225などの炭素数1〜10、特に1〜6のフッ素原子含有低級アルキル基;フェニル基;ベンジル基;−C65、−CH265などのフッ素原子で1〜5個の水素原子が置換されたフェニル基またはベンジル基;−C65-n(CF3n、−CH265-n(CF3n(nは1〜5の整数)などの−CF3で1〜5個の水素原子が置換されたフェニル基またはベンジル基などがあげられる。
これらのうち、耐熱性が特に優れており、架橋反応性が良好であり、さらに合成が比較的容易である点から、フェニル基、−CH3が好ましい。
架橋剤としては、一般式(1)で示される架橋性反応基を2個有する一般式(22):
Figure 0004998267
(式中、R1は前記と同じ、R5は、−SO2−、−O−、−CO−、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基、単結合手、または
Figure 0004998267
で示される基である)で示される化合物が合成が容易な点から好ましい。
炭素数1〜6のアルキレン基の好ましい具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などをあげることができ、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基としては、
Figure 0004998267
などがあげられる。なお、これらの化合物は、特公平2−59177号公報、特開平8−120146号公報などで、ビスジアミノフェニル化合物の例示として知られているものである。
これらの中でもより好ましい化合物としては、一般式(23):
Figure 0004998267
(式中、R6は、同じかまたは異なり、いずれも水素原子、炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子を含有する炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基;ベンジル基;フッ素原子および/または−CF3で1〜5個の水素原子が置換されたフェニル基またはベンジル基である)で示される化合物である。
具体例としては、限定的ではないが、たとえば、2,2−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−メチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−エチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−プロピルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−パーフルオロフェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−ベンジルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどがあげられる。これらの中でも、耐熱性が優れており、架橋反応性が特に良好である点から、2,2−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンがさらに好ましい。
これらのビスアミドキシム系架橋剤、ビスアミドラゾン系架橋剤、ビスアミノフェノール系架橋剤、ビスアミノチオフェノール系架橋剤またはビスジアミノフェニル系架橋剤などは、含フッ素エラストマーが有するシアノ基、カルボキシル基およびアルコキシカルボニル基と反応し、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環を形成し、架橋物を与える。
また、本発明においては、トリアジン架橋用触媒を併用することもできる。トリアジン架橋用触媒としては、テトラフェニルスズ、トリフェニルスズなどの有機スズ化合物があげられる。
架橋剤および/またはトリアジン架橋用触媒の添加量は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.3〜10重量部であることがより好ましい。架橋剤および/またはトリアジン架橋用触媒が、0.1重量部未満であると、実用上充分な機械的強度、耐熱性、耐薬品性が得られない傾向があり、20重量部をこえると、架橋に多大な時間がかかる上、架橋物が硬く柔軟性が無くなる、また、片架橋を起こし、耐熱性、耐薬品性を劣化させる傾向がある。
含フッ素エラストマーとしては、オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤およびチアゾール架橋剤からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤と架橋反応可能な架橋部位を有する含フッ素エラストマーであればよく、特に限定されないものである。
架橋反応可能な架橋部位としては、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などをあげることができ、これらの架橋部位と前記架橋剤が反応することにより、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環を形成することができるものである。
含フッ素エラストマーとしては、たとえば、パーフルオロフッ素ゴムおよび非パーフルオロフッ素ゴムがあげられる。なお、パーフルオロフッ素ゴムとは、その構成単位のうち、90モル%以上がパーフルオロモノマーからなるものをいう。
パーフルオロフッ素ゴムとしては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/架橋部位を与える単量体からなるものなどがあげられる。テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の組成は、50〜90/10〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは、50〜80/20〜50モル%であり、さらに好ましくは、55〜70/30〜45モル%である。また、架橋部位を与える単量体は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の合計量に対して、0〜5モル%であることが好ましく、0〜2モル%であることがより好ましい。これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
この場合のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、たとえばパーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組合わせて用いることができる。
架橋部位を与える単量体としては、たとえば、前記一般式(5)〜(21)があげられる。ただし、これらの式のX1は、シアノ基(−CN基)以外にも、カルボキシル基(−COOH基)またはアルコキシカルボニル基(−COOR7基、R7は炭素数1〜10のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基)であってよい。
これらのパーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
かかるパーフルオロフッ素ゴムの具体例としては、前記同様のものをあげることができる。
非パーフルオロフッ素ゴムとしても、前記同様のものをあげることができる。ただし、非パーフルオロフッ素ゴムに架橋部位を与える単量体を含む場合、架橋部位を与える単量体としては、たとえば、特開平5−500070号公報に記載されているようなシアノ基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有単量体、前記一般式(5)〜(21)のX1が、シアノ基(−CN基)、カルボキシル基(−COOH基)またはアルコキシカルボニル基(−COOR7基、R7は炭素数1〜10のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基)である単量体などがあげられる。
これらの非パーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
また、含フッ素エラストマーとして、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントからなる熱可塑性フッ素ゴムを用いてもよく、前記フッ素ゴムと熱可塑性フッ素ゴムからなるゴム組成物を用いてもよい。
重合反応混合物から重合生成物を単離方法としては、酸処理により凝析する方法が、工程の簡略化の点から好ましい。または、重合混合物を酸処理し、その後凍結乾燥などの手段で重合生成物を単離してもよい。さらに超音波などによる凝析や機械力による凝析などの方法も採用できる。
本発明で用いる含フッ素エラストマーは、重合生成物を酸処理することにより、重合生成物に存在しているカルボン酸の金属塩やアンモニウム塩などの基をカルボキシル基に変換することができる。酸処理法としては、たとえば塩酸、硫酸、硝酸などにより洗浄するか、これらの酸で重合反応後の混合物の系をpH3以下にする方法が適当である。
また、ヨウ素や臭素を含有する架橋性エラストマーを発煙硝酸により酸化してカルボキシル基を導入することもできる。
さらに、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基の導入方法としては、国際公開第00/05959号パンフレットに記載の方法も用いることができる。
また、無機窒化物粒子としては、前記同様のものがあげられる。
無機窒化物粒子の添加量は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.01〜1重量部であり、その下限は好ましくは0.03重量部、より好ましくは0.05重量部であり、その上限は好ましくは0.7重量部、より好ましくは0.5重量部である。
前記2つの態様の硬化性組成物において、とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて硬化性組成物に配合される通常の添加物、たとえば充填剤、加工助剤、可塑剤、着色剤、安定剤、接着助剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
また、本発明は、前記硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法に関する。
前記硬化性組成物の各成分を混合する手段としては、通常のエラストマー用加工機械、たとえば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混合することにより調製することができる。この他、密閉式混合機を用いる方法によっても調製することができる。
前記組成物から予備成形体を得る方法は通常の方法でよく、金型にて加熱圧縮する方法、加熱された金型に圧入する方法、押出機で押出し、押出後に一次加硫、最後に二次加硫の順で成形品を得ることができる。
一次加硫条件としては、150〜200℃で5〜120分間おこなうことが好ましく、170〜190℃で5〜60分間おこなうことが好ましい。加硫手段としては、公知の加硫手段を用いれば良く、例えば、プレス架橋などをあげることができる。
二次加硫条件としては、250〜320℃で2〜24時間おこなうことが好ましく、280〜310℃で5〜20時間おこなうことがより好ましい。加硫手段としては、公知の加硫手段を用いれば良く、例えば、オーブン架橋などをあげることができる。
本発明の硬化性組成物を架橋成形して、本発明の成形品を得ることができる。本発明の成形品は、圧縮永久歪みに優れるものである。
本発明の成形品は、以下に示すような様々な分野の各種成形品として有用である。
半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体関連分野では、O(角)リング、パッキン、シール材、チューブ、ロール、コーティング、ライニング、ガスケット、ダイアフラム、ホース等があげられ、これらはCVD装置、ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、排気装置、薬液配管、ガス配管に用いることができる。具体的には、ゲートバルブのOリング、シール材として、クォーツウィンドウのOリング、シール材として、チャンバーのOリング、シール材として、ゲートのOリング、シール材として、ベルジャーのOリング、シール材として、カップリングのOリング、シール材として、ポンプのOリング、シール材、ダイアフラムとして、半導体用ガス制御装置のOリング、シール材として、レジスト現像液、剥離液用のOリング、シール材として、ウェハー洗浄液用のホース、チューブとして、ウェハー搬送用のロールとして、レジスト現像液槽、剥離液槽のライニング、コーティングとして、ウェハー洗浄液槽のライニング、コーティングとしてまたはウェットエッチング槽のライニング、コーティングとして用いることができる。さらに、封止材・シーリング剤、光ファイバーの石英の被覆材、絶縁、防振、防水、防湿を目的とした電子部品、回路基盤のポッティング、コーティング、接着シール、磁気記憶装置用ガスケット、エポキシ等の封止材料の変性材、クリーンルーム・クリーン設備用シーラント等として用いられる。
また、自動車分野、航空機分野、ロケット分野、船舶分野、プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野、現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野、チューブを分析・理化学機分野、食品プラント機器分野、原子力プラント機器分野、鉄板加工設備等の鉄鋼分野、一般工業分野、電気分野、燃料電池分野、電子部品分野、現場施工型の成形などの分野で広く用いることができる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
評価法
<圧縮永久歪み>
JIS K6301に準じてO−リング(AS−568A−214)の200℃、250℃、275℃および300℃における、72時間、166時間後の圧縮永久歪みを測定する。
(標準加硫条件)
混練方法 :ロール練り
プレス加硫 :180℃で30分
オーブン加硫:290℃で18時間
<100%モジュラス(M100)>
表1に示す硬化性組成物を標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫して厚さ2mmのシートとし、JIS−K6251に準じて測定する。
<引張破断強度(Tb)および引張破断伸び(Eb)>
表1に示す硬化性組成物を標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫して厚さ2mmのシートとし、JIS−K6251に準じて測定する。
<加硫特性>
1次プレス加硫時にJSR型キュラストメータII型を用いて180℃における加硫曲線を求め、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)を求め、スコーチの有無についても調べた。
<ショアA硬度>
ASTM D2240に準拠して、測定を行う。具体的には、高分子計器株式会社製アナログ硬さ計のA型を用いて測定を行う。
製造例1
着火源をもたない内容積6リットルのステンレススチール製オートクレーブに、純水2.3リットルおよび乳化剤として
Figure 0004998267
23g、pH調整剤として炭酸アンモニウム0.2gを仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換し脱気したのち、600rpmで撹拌しながら、50℃に昇温し、内圧が0.8MPaになるようにテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)をTFE/PMVE=24/76(モル比)で仕込んだ。ついで、CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2CN(CNVE)0.8gを窒素圧にて圧入した。過硫酸アンモニウム(APS)の1.2g/mLの濃度の水溶液10mLを窒素圧で圧入して反応を開始した。
重合の進行により内圧が、0.7MPaまで降下した時点でTFEを12gおよびPMVE 13gをそれぞれ自圧にて圧入した。以後、反応の進行にともない同様にTFE、PMVEを圧入し、0.7〜0.9MPaのあいだで、昇圧、降圧を繰り返すと共に、TFEとPMVEの追加量が80gごとにCNVE 1.5gを窒素圧で圧入した。
TFEおよびPMVEの合計仕込み量が、680gになった時点で、オートクレーブを冷却し、未反応モノマーを放出して固形分濃度22重量%の水性分散体3110gを得た。
この水性分散体3110gを水3730gで希釈し、4.8重量%硝酸水溶液3450g中に、撹拌しながらゆっくりと添加した。添加後30分間撹拌した後、凝析物をろ別し、得られたポリマーを水洗したのち、真空乾燥させ、680gの含フッ素エラストマー(A)を得た。
19F−NMR分析の結果、この重合体のモノマー単位組成は、TFE/PMVE/CNVE=59.3/39.9/0.8(モル%)であった。赤外分光分析により測定したところ、カルボキシル基の特性吸収が1774.9cm-1、1808.6cm-1付近に、OH基の特性吸収が、3557.5cm-1および3095.2cm-1付近に認められた。
実施例1
製造例1で得られた末端にシアノ基含有含フッ素エラストマー(A)と窒化ケイ素(Si34、宇部興産(株)製、SN−A00、粒径30nm)とを重量比100/0.2で混合し、オープンロールにて混練して、硬化性組成物を調製した。
このエラストマー組成物を180℃、T90相当時間でプレス架橋(一次架橋)し、ついで290℃、18時間オーブン架橋(二次架橋)してOリング(AS−568A−214)を作製した。また組成物についてJSR型キュラストメータII型(日合商事(株)製)により、180℃で加硫曲線を求め、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)を求めた。さらに永久圧縮歪み(200℃、250℃、300℃、72時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表1に示す。
実施例2〜3
窒化ケイ素の添加量を、表1に示す割合に変えた以外は、実施例1と同様にしてOリングを作製し、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)、永久圧縮歪み(200℃、250℃、300℃、72時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表1に示す。
実施例4
製造例1で得られた末端にシアノ基含有含フッ素エラストマー(A)と窒化ケイ素(Si34、宇部興産(株)製、SN−E10の粉砕品、粒径300nm以下)とを重量比100/20で混合し、オープンロールにて混練して、硬化性組成物を調製した。それ以外は、実施例1と同様にしてOリングを作製し、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)、永久圧縮歪み(250℃、72時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表1に示す。
実施例5
製造例1で得られた末端にシアノ基含有含フッ素エラストマー(A)と窒化アルミニウム(AlN、トクヤマ(株)製、Hグレードの粉砕品)とを重量比100/20で混合し、オープンロールにて混練して、硬化性組成物を調製した。それ以外は、実施例1と同様にしてOリングを作製し、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)、永久圧縮歪み(250℃、72時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004998267
実施例6〜7
製造例1で得られた末端にシアノ基含有含フッ素エラストマー(A)と架橋剤2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(AFTA−ph)と窒化ケイ素(Si34、宇部興産(株)製、SN−A00、粒径30nm)とを重量比100/1.2/0.1で混合し、フィラーとしてポリイミド(UIP−S 宇部興産(株)製)、またはシリカ(SiO2 キャボット(株)製、M−7D)を配合したものをオープンロールにて混練して、硬化性組成物を調製した。
このエラストマー組成物を180℃、T90相当時間でプレス架橋(一次架橋)し、ついで290℃、18時間オーブン架橋(二次架橋)してOリング(AS−568A−214)を作製した。また組成物についてJSR型キュラストメータII型(日合商事(株)製)により、180℃で加硫曲線を求め、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)を求めた。さらに永久圧縮歪み(275℃、300℃、72時間、168時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表2に示す。
実施例8
製造例1で得られた末端にシアノ基含有含フッ素エラストマー(A)と架橋剤2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(AFTA−ph)と窒化ケイ素(Si34、宇部興産(株)製、SN−E10、粒径300nm以下)とを重量比100/1.0/5で混合し、フィラーとしてカーボン(Cancarb製 Thermax N990)を配合したものをオープンロールにて混練して、硬化性組成物を調製した。それ以外は、実施例6と同様にしてOリングを作製し、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)、永久圧縮歪み(275℃、300℃、72時間、168時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表2に示す。
比較例1〜3
窒化ケイ素を添加しないこと以外は、実施例6、7、8と同様にしてOリングを作製し、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)、永久圧縮歪み(275℃、300℃、72時間、168時間)、100%モジュラス、引張破断強度および引張破断伸び、ショアA硬度を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0004998267
本発明の第1の硬化性組成物は、主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーを、硬化剤を添加することなく硬化することができるため、成形品の着色が少なく、かつ圧縮永久歪みおよび耐熱性に優れる成形品を提供することができる。さらに、本発明の第2の硬化性組成物は、無機窒化物粒子が共硬化剤または硬化促進剤として作用するため、加硫時間を短くでき、かつ圧縮永久歪みに優れる成形品を提供することができる。また、本発明の硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. 主鎖および/または側鎖にシアノ基を有する含フッ素エラストマーおよび窒化ケイ素粒子からなり、該窒化ケイ素粒子を含フッ素エラストマー100重量部に対して0.1〜20重量部含有し、かつ架橋剤を含有しないことを特徴とする硬化性組成物。
  2. オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤およびチアゾール架橋剤からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤、シアノ基を有する含フッ素エラストマー、ならびに300nm以下の粒径の窒化ケイ素粒子からなり、該窒化ケイ素粒子が含フッ素エラストマー100重量部に対して0.01〜1重量部含まれてなる硬化性組成物。
  3. 架橋剤が、一般式(1):
    Figure 0004998267
    (式中、Rは、同じかまたは異なり、−NH、−NHR、−OHまたは−SHであり、Rは、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、一般式(2):
    Figure 0004998267
    で示される化合物、一般式(3):
    Figure 0004998267
    (式中、R は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)で示される化合物、および一般式(4):
    Figure 0004998267
    (式中、nは1〜10の整数)で示される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む請求項2記載の硬化性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載された硬化性組成物を一次加硫する工程、一次加硫後に二次加硫する工程からなる成形品の製造方法。
  5. 一次加硫の温度が150〜200℃で、二次加硫の温度が250〜320℃である請求項4記載の成形品の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載された硬化性組成物を硬化させて得られる成形品。
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