JP5429161B2 - 含フッ素エラストマーおよびそれを含む架橋性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、架橋性基としてカルボキシル基を有するテトラフルオロエチレン(TFE)とプロピレン(Pr)系エラストマーおよびそれを含む架橋性組成物に関する。
フッ素ゴムはその優れた耐熱性、耐薬品性などにより、自動車産業を初め各種の産業分野で利用されている。フッ素ゴムはパーフルオロ系フッ素ゴムと非パーフルオロ系フッ素ゴムに分けられ、非パーフルオロ系フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン(VdF)系フッ素ゴムとTFE−オレフィン系フッ素ゴムが主流である。
これらのうち、TFE−オレフィン系フッ素ゴムとしては、TFE−Pr系エラストマーが知られており、特にアミン類に対しての耐性に優れているため、自動車や産業機械の分野においてオイルのシール材などとして使用されている。
このTFE−Pr系エラストマーの架橋はパーオキサイド架橋(特許文献1)やポリオール架橋(特許文献2)であり、前者は得られる架橋ゴムの耐熱性に劣り、また後者は架橋性や耐薬品性に問題がある。
特開平08−295776号公報 特開平01−299860号公報
本発明は、耐アミン性に優れるだけではなく、耐熱性や耐薬品性にも優れたゲル含量の少ないTFE−Pr系エラストマーおよび架橋性組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、テトラフルオロエチレン(TFE)単位40〜70モル%とプロピレン(Pr)単位30〜60モル%とカルボキシル基含有ビニル単量体単位0.1〜2.5モル%と、必要に応じてフッ化ビニリデン(VdF)0〜15モル%および/またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)0〜15モル%からなり、121℃でのムーニー粘度が5〜100、好ましくは20〜80である含フッ素エラストマーに関する。
カルボキシル基はカルボキシル基含有ビニル単量体の共重合に由来するものであるから、少なくとも側鎖に存在する。
本発明のTFE−Pr系エラストマーは、TFEとPrとカルボキシル基含有ビニル単量体と、さらに要すればVdFまたはPAVEとを過酸化物および還元剤の存在下に10〜50℃の重合温度で共重合して得られる。
本発明はまた、
(A)一般式(1):
Figure 0005429161
(式中、R1は、同じかまたは異なり、−NH2、−NHR2、−OHまたは−SHであり、R2は、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、一般式(2):
Figure 0005429161
で示される化合物、一般式(3):
Figure 0005429161
(式中、Rf 1は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)で示される化合物、および一般式(4):
Figure 0005429161
(式中、nは1〜10の整数)で示される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物、
ならびに
(B)請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素エラストマー
を含む架橋性組成物に関する。
架橋剤(A)としては、テトラアミン系架橋剤が、耐アミン性に特に優れることから好ましい。
本発明の架橋性組成物に用いる含フッ素エラストマー(B)としては、本発明の含フッ素エラストマー(TFE−Pr系エラストマー)を酸凝析して得られる含フッ素エラストマーを用いることが、含フッ素エラストマーの粘度を低く保ち、加工性を向上させることができる点、また、架橋性基であるカルボキシル基の反応性を維持する点から好ましい。
さらに本発明は、本発明の架橋性組成物をイミダゾール架橋して得られる成形品にも関する。
本発明によれば、耐アミン性に優れるだけではなく、耐熱性や耐薬品性にも優れたTFE−Pr系エラストマーおよび架橋性組成物を提供することができる。
本発明の含フッ素エラストマーは、TFE単位40〜70モル%とPr単位30〜60モル%とカルボキシル基含有ビニル単量体単位0.1〜2.5モル%と、必要に応じてフッ化ビニリデン(VdF)0〜15モル%および/またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)0〜15モル%からなる。
TFE単位は40〜70モル%、好ましくは50〜65モル%であり、Prとこの範囲においてエラストマー性が得られる。
Pr単位は30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%であり、TFEとこの範囲においてエラストマー性が得られる。
カルボキシル基含有ビニル単量体単位は0.1〜2.5モル%、好ましくは0.5〜2.0モル%であり、この範囲において耐熱性、耐アミン性に優れた架橋構造を形成する。
カルボキシル基含有ビニル単量体としては、フッ素原子を含むCOOH基含有単量体であればよく、CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2COOH、CF2=CFO[CF(CF3)CF2O]2−CF2CF2COOH、CF2=CFOCF2CF2CF2OCF2CF2COOH、CH2=CH(CF2nCOOH(nは1〜5の整数)、CH2=CFCF2[OCF(CF3)CF2]mOCF(CF3)COOH(mは0〜3の整数)などが例示できる。
任意の単位であるVdF単位またはPAVE単位は15モル%まで、さらには10モル%までであり、これを超えると前者は耐アミン性、後者は高コストの点で好ましくない。
また本発明のTFE−Pr系エラストマーは、ムーニー粘度(121℃)が5〜100である。ムーニー粘度が5を下回ると加硫性が低下して加硫ゴムとしての十分な物理特性が出なくなり、100を超えると流動性が低下し、成型加工性が悪くなり、いずれも本発明の課題を解決できない。好ましいムーニー粘度(121℃)は、10〜80である。さらに好ましいムーニー粘度(121℃)の下限は、30である。
本発明のTFE−Pr系エラストマーは、通常の乳化重合法でも製造できるが、TFEとPrの重合速度は比較的遅いため、たとえばつぎの2段重合法(シード重合法)で製造するときは、効率よく製造できる。
特定の2段重合法(シード重合法)は、
(I)VdFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)またはVdFとHFPとTFEとを、好ましくはビニル基含有含フッ素反応性乳化剤および含フッ素イオン性乳化剤の共存下に乳化重合してVdF−HFP共重合体粒子またはVdF−HFP−TFE共重合体粒子を重合反応生成液1mlあたり1×1014個以上製造する工程(シードの製造工程)、および
(II)重合溶媒1mlあたり1×1014個以上のVdF−HFP共重合体粒子またはVdF−HFP−TFE共重合体粒子の存在下にTFEとPrとカルボキシル基含有ビニル単量体、さらに要すればVdFまたはPAVEとを乳化重合する工程
からなる。
シード製造工程(I)の乳化重合は、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて開始することが好ましい。水溶性ラジカル重合開始剤としては、従来公知のものが使用できる。具体例としては、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カリウム(KPS)、過硫酸ナトリウムなどがあげられ、これらのうちイオン性末端基を生成させる能力が良好な点から、APS、KPSが好適に使用できる。
また、上記開始剤に必要に応じて還元剤を添加してレドックス反応を用いた低温分解型の開始剤系を採用することも可能である。好ましい還元剤としては亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、または亜硫酸水素カリウムなどのメタ重亜硫酸塩、ピロ硫酸塩、およびチオ硫酸塩などがあげられる。亜硫酸塩を用いた場合にはイオン性末端基がSO3になる場合がある。
重合開始剤の量は、重合に用いる水量の5〜5000ppm、さらには20〜500ppmが好ましい。
重合温度は使用する水溶性ラジカル重合開始剤で推奨される重合温度でよく、0〜130℃の範囲が採用される。特に還元剤を併用するレドックス系の重合開始剤を使用するときは、0℃以上、好ましくは10〜50℃の範囲の重合温度を採用することが好ましい。
乳化重合における重合圧力は、使用する単量体の蒸気圧などによって異なり、それらの条件に合わせて適宜選定され、減圧ないし15MPa、さらには0.5〜8MPaの範囲が好ましい。
シード製造工程(I)において、ビニル基含有含フッ素反応性乳化剤および含フッ素イオン性乳化剤の共存下に乳化重合を行うことが、粒子数を安定して増加させることができる点から好ましい。
好適に使用できるビニル基含有含フッ素反応性乳化剤としては、たとえば含フッ素アリルエーテル鎖を有するカルボン酸の4級アンモニウム塩があげられ、特に式(1):
CH2=CFCF2−[OCF(CF3)CF2n1−(OCF2CF2CF2)n2−OCF(CF3)−COONH4
(式中、n1は0〜10の整数;n2は0〜10の整数)
で示される化合物が、種粒子の個数の増大効果が高い点から好ましい。
工程(I)で使用する含フッ素イオン性乳化剤としては、たとえば式(2):
Rf−[OCF(CF3)CF2m1−(OCF2CF2CF2)m2−OCF(CF3)−COOY1
(式中、Rfは炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基;Y1はH、−NH4またはアルカリ金属原子;m1は0〜4の整数;m2は0〜4の整数)
で示される化合物が、粒子の安定化効果、水への溶解性が良好な点から好ましい。
重合反応生成液1mlあたりの好ましい種粒子の個数は、1×1014個以上、さらには1×1015個以上である。上限は2×1016個程度である。
つぎのTFEとPrとカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合工程(II)では、工程(I)で製造した種粒子の存在下でラジカル重合開始剤を用いかつ乳化剤を添加せずにまたは添加してTFEおよびPrの乳化重合を行う。工程(II)開始時には種粒子の重合溶媒1mlあたりの個数は1×1014個以上であることが好ましい。
この工程(II)はTFEとPrとカルボキシル基含有ビニル単量体との高分子量の共重合体を製造することを目的とする乳化重合であるから、工程(II)で使用する重合開始剤量を工程(II)で得られるTFE−Pr共重合体の0.01〜0.5質量%の範囲、特に0.05〜0.2質量%の範囲と、少量にすることが望ましい。
また、特に還元剤を併用するレドックス系の重合開始剤を使用して10〜50℃の範囲の重合温度で重合することが、得られるTFE−Pr系エラストマーの加工性が良好な点から好ましい。
本発明において、重合上がりの反応生成液からのTFE−Pr系エラストマーの単離(回収)は特に制限されないが、酸による凝析により単離することが、含フッ素エラストマーの粘度を低く保ち、加工性を向上させることができる点、また、架橋性基であるカルボキシル基の反応性を維持する点から好ましい。
凝析に使用する酸としては、たとえば塩酸、硝酸などの無機酸が好ましい。
なお、シアノ(CN)基を架橋性基とするTFE−Pr系エラストマーも知られているが、シアノ基は上記重合工程や、この酸凝析の工程、さらにはその後の乾燥工程で分解されやすく、充分な架橋点を提供できず、耐熱性などに問題が生ずることがある。
かくして単離されたTFE−Pr系エラストマーに特定の架橋剤を配合することにより本発明の架橋性組成物を調製することができる。
すなわち、本発明の架橋性組成物は、
(A)一般式(1):
Figure 0005429161
(式中、R1は、同じかまたは異なり、−NH2、−NHR2、−OHまたは−SHであり、R2は、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、一般式(2):
Figure 0005429161
で示される化合物、一般式(3):
Figure 0005429161
(式中、Rf 1は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)で示される化合物、および一般式(4):
Figure 0005429161
(式中、nは1〜10の整数)で示される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物、ならびに
(B)本発明の含フッ素(TFE−Pr系)エラストマー
を含む。
式(1)で示される架橋性反応基を含む架橋剤(A)は、式(1)で示される架橋性反応基を少なくとも1個有することが好ましく、2〜4個有することがより好ましく、さらに好ましくは2個有するものである。
式(1)で示される架橋性反応基は1個でもよいが、その場合は、少なくとももう一個の他の架橋性反応基を含有することにより架橋反応が可能になる。この場合、他の架橋性反応基は任意のものが選ばれるが、耐熱性の観点から特に2個以上のアミノ基を有する架橋性反応基であることが好ましい。ただし、式(1)で示される架橋性反応基は耐熱性が高いため、架橋性反応基は式(1)で示されるもののみで構成されることが好ましい。
式(1)中のR1は、−NH2、−NHR2、−OHまたは−SHであり、R2は、フッ素原子または1価の有機基である。
一価の有機基としては、限定されるものではないが、脂肪族炭化水素基、フェニル基またはベンジル基があげられる。具体的には、たとえば、−CH3、−C25、−C37などの炭素数1〜10、特に1〜6の低級アルキル基;−CF3、−C25、−CH2F、−CH2CF3、−CH225などの炭素数1〜10、特に1〜6のフッ素原子含有低級アルキル基;フェニル基;ベンジル基;−C65、−CH265などのフッ素原子で1〜5個の水素原子が置換されたフェニル基またはベンジル基;−C65-n(CF3n、−CH265-n(CF3n(nは1〜5の整数)などの−CF3で1〜5個の水素原子が置換されたフェニル基またはベンジル基などがあげられる。これらの中でも、R1としては、架橋反応性が良好である点から、−OHが好ましい。また、耐薬品性の面からは−NH2または−NHR2(R2は一価の有機基)が好ましい。
一価の有機基としては、前記と同じものをあげることができる。これらのなかでも、耐熱性が特に優れており、さらに合成が比較的容易である点から、フェニル基、−CH3が好ましく、架橋反応性が良好である点から、水素原子であることが好ましい。
式(1)で示される架橋性反応基を2個有する化合物としては、たとえば、式(5):
Figure 0005429161
(式中、R1は前記と同じであり、R5は、−SO2−、−O−、−CO−、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基、単結合手、または
Figure 0005429161
で示される基である)
で示される化合物が、合成が容易な点から好ましい。
炭素数1〜6のアルキレン基の好ましい具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などをあげることができ、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基としては、
Figure 0005429161
などがあげられる。
これらのなかでも架橋剤(A)としては、耐熱性が優れており、架橋反応性が良好である点から、対称構造を有する化合物であることが好ましく、式(1)で示される架橋性反応基を少なくとも2個有する化合物であることがより好ましく、式(5)で示される化合物であることがより好ましく、長期的な耐熱性が優れており、オキサゾール架橋反応性が特に良好である点から、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(一般名:ビスアミノフェノールAF)、3,3’−ビスヒドロキシベンジジンがさらに好ましい。
また、R1がNH2であるテトラアミン系架橋剤としては、たとえばアミノ基を4個有する式(6):
Figure 0005429161
で示される化合物が、合成が容易な点から好ましい。
式(6)の化合物において、R5は前記と同じである。
なお、これらのR5は、特公平2−59177号公報、特開平8−120146号公報などでビスジアミノフェニル化合物の例示として知られているものである。
5は左右のベンゼン環のいずれの位置に結合していてもよいが、合成が容易で架橋反応が容易に進行することから、NH2基がパラ位になるように結合していることが好ましい。
好ましいテトラアミン系架橋剤としては、式(7):
Figure 0005429161
で示される化合物である。
具体例としては、限定的ではないが、たとえば2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−メチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−エチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−プロピルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−パーフルオロフェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−ベンジルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどがあげられる。
これらの架橋剤(A)のうち、テトラアミン系架橋剤が強固なイミダゾール架橋環を形成し、耐アミン性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度に優れ、特に耐熱性と耐アミン性にバランスよく優れた架橋物を得ることができる。
架橋剤(A)の添加量は、TFE−Pr系エラストマー(B)100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。架橋剤(A)が、0.1質量部未満であると、実用上充分な機械的強度、耐熱性、耐薬品性が得られない傾向があり、10質量部をこえると、むしろ架橋がうまく進まなくなる傾向がある。
本発明においては、架橋促進剤として無機物を添加することができる。
架橋促進剤として用いることができる無機物としては、無機酸化物、無機窒化物、炭素材料が好ましく、その中でも、水、アルコールに対する吸着性を有する化合物、塩基点を有する化合物などがより好ましい。
水、アルコールに対する吸着性を有する化合物としては、例えば、モレキュラーシーブス、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、活性炭、メソポーラスシリカなどをあげることができる。これらの中でも、架橋速度の向上および耐圧縮永久ひずみの点からモレキュラーシーブスがとくに好ましい。
塩基点を有する化合物としては、例えば、(1)アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの酸化物、(2)アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの酸化物を含むシリカ、アルミナ、カーボン、活性炭、(3)窒化ケイ素(Si34)やAlNなどの無機窒化物、(4)表面にアミン系官能基を有するシリカ、アルミナ、カーボン、活性炭などをあげることができる。これらのなかでも、(2)アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの酸化物を含むシリカ、アルミナ、カーボン、活性炭、(3)窒化ケイ素(Si34)やAlNなどの無機窒化物、(4)表面にアミン系官能基を有するシリカ、アルミナ、カーボン、活性炭などがより好ましく、(3)窒化ケイ素(Si34)やAlNなどの無機窒化物が特に好ましい。
またこれらをシリカ、アルミナ、カーボンなどに担持させたものも好適に用いることができる。
具体例としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、ゾノトライト、ウォラストナイト、タルク、アタパルジャイト、ベントナイト、ゼオライト、クレー、パイロフィライト、セリナイトなどをあげることができる。これらの化合物としては、カープレックス♯1120(デグサジャパン製)、カープレックス♯100(デグサジャパン製)、トクシールGu((株)トクヤマ製)、ニップシールER(日本シリカ工業(株)製)、ニップシールNA(日本シリカ工業(株)製)、ニップシールg300(日本シリカ工業(株)製)などを用いることができる。
架橋促進剤として用いる無機物の添加量は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることがさらに好ましく、5質量部以上であることがとくに好ましい。また、上限値としては50質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。0.1質量部未満であると無機物の添加効果が充分に得られない傾向があり、50質量部をこえると硬度が高くなり成形性が劣る傾向がある。
本発明の架橋性組成物において、とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて含フッ素エラストマー組成物に配合される通常の添加物、たとえば充填材、加工助剤、可塑剤、着色剤、安定剤、接着助剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
充填材としては、カーボンブラック、タルク、ケイ酸、ケイ酸化合物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、ハイスチレン樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂などがあげられる。その中で一般的に用いられるカーボンブラックは、サーマルブラック、瀝青炭フィラー、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどがあげられる。これらの中でも、耐圧縮永久ひずみ性の点から、瀝青炭フィラーが好ましく、力学物性の点から、瀝青炭フィラーとサーマルブラックの混合物が好ましい。
充填材の添加量は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、10〜50質量部であることが好ましく、15〜45質量部であることがより好ましい。
また、瀝青炭フィラーとサーマルブラックの混合物を用いる場合、その混合重量比(瀝青炭フィラー/サーマルブラック)は、9/95〜80/20であることが好ましく、30/70〜70/30であることがより好ましい。前記範囲外であると、耐圧縮永久ひずみ性の悪化や耐圧縮割れ性の低下が認められる。
本発明の組成物は、前記の各成分を、通常のエラストマー用加工機械、たとえば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混合することにより調製することができる。この他、密閉式混合機を用いる方法によっても調製することができる。
また、本発明の架橋性組成物は、組成物自体のムーニー粘度(121℃)が10〜120であることが好ましい。ムーニー粘度(121℃)が10未満となると加硫が不十分となり、加硫物の物理特性が不十分となる傾向がある。一方、120を超えると流動性が低下して成形性が悪くなる傾向にあり、その場合には成形品が得られないことがある。さらに好ましいムーニー粘度(121℃)は30〜80である。
前記組成物から架橋成形品を得る方法は通常の方法でよく、金型にて加熱圧縮する方法、加熱された金型に圧入する方法、押出機で押出す方法など公知の方法で行なうことができる。ホースや電線などの押出製品の場合は押出後にスチームなどによる加熱架橋を行なうことで、架橋成形品を得ることができる。
本発明において架橋条件としては、特に限定されるものではなく、通常の含フッ素エラストマーの架橋条件下で行なうことができる。例示されたいずれの架橋剤を用いる場合でも架橋用組成物を金型に入れ、加圧下において120〜250℃(好ましくは180〜250℃)で1〜120分間保持することによって、プレス架橋を行ない、続いて160〜320℃(好ましくは200〜320℃、より好ましくは230〜300℃)の炉中で0〜48時間(好ましくは2〜48時間)保持することによってオーブン架橋を行なうと、良好なシール性を示す架橋物を得ることができる。
本発明の架橋性組成物を架橋して得られる架橋含フッ素エラストマー層と、非フッ素エラストマー組成物から形成される非フッ素エラストマー層とが積層されたゴム積層体としてもよい。この積層体は、耐アミン性、耐熱性、耐油性、耐寒性を兼ね備える積層体として、ホースとして有用である。
本発明の成形品は、さまざまな分野の各種成形品として有用であり、以下に示す分野の各種成形品として有用であるが、そのなかでもホース材料、特に輸送機(自動車等)の高温環境に曝されるエンジン周りのホース材料として有用である。たとえば、ターボチャージャーホース、インタークーラーホースなどがあげられる。
自動車用途以外の用途として、好ましい分野は、半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体関連分野、航空機分野、ロケット分野、船舶分野、化学プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野、現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野、食品プラント機器分野、原子力プラント機器分野、鉄板加工設備等の鉄鋼分野、一般工業分野、燃料電池分野、電子部品分野、油田掘削機器分野などをあげることができる。
つぎに本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、本明細書において使用した特性の測定方法および評価方法はつぎに示すものである。
(1)平均粒子径
測定装置:HONEYWELL社製のマイクロトラックUPA
測定方法:動的光散乱法
測定する乳濁液0.05mlを純水8mlで希釈して試料とし、室温にて測定を行う。得られたデータの個数平均径を粒子径とする。
(2)粒子数
計算方法:(1)で求めた平均粒子径と固形分含有量から、ポリマー比重を1.55として計算する。
(3)元素分析
測定装置:THERUMO Orion 720A、フッ素イオン選択電極
測定方法:試料約1.5mgを酸素ガス中で燃焼させ10mlの純水に吸収させ、10mlの緩衝液で中性とし、フッ素イオン選択電極で測定する。
(4)ガラス転移温度Tg
測定装置:METLER TOLEDO社製のDSC822e
測定方法:試料約10mgを試料台にセットし、−50℃から150℃まで毎分10℃の速度で昇温し、吸熱の具合を記録して、比熱変化のあるところで接線を引き、中央点をTgとする。
(5)ムーニー粘度(121℃)
測定装置:ALPHA TECHNOLOGIES 社製のMOONEY MV 2000E
測定方法:装置を121℃に設定し、測定試料約35gをLローターではさみ、1分余熱後測定を開始し、11分後(開始から10分後)の値をとる。
実施例1
工程(I)
3リットルのステンレススチール製の攪拌機付きオートクレーブに純水1530ml、CH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 0.153gおよびCF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 3.06gを仕込み、系内を真空に引いた後チッ素ガスで充分に置換し、さらにHFPで置換した。系内温度80℃にて、イソペンタン0.04mlとHFPを仕込み、600rpmで攪拌しながらVdF/HFP(=65/35モル%)の単量体混合物を系内の内圧が1.5MPaとなるように圧入した。ついでAPS0.1gを5mlの純水に溶解した重合開始剤溶液をチッ素ガスで圧入し、反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が1.45MPaに降下した時点でVdF/HFP(=78/22モル%)のVdFとHFPの単量体混合物を内圧が1.5MPaとなるまで圧入した。以後、重合反応の進行に伴い、同様に単量体混合物を3回圧入し、最後に内圧が1.50MPaまで下がった時点で残存ガスを排出して重合を終了した。つづいて系内の温度を90℃にまで上げて残存するAPSを分解させた。
得られた重合反応生成液は1577gであり、VdF−HFP共重合体粒子(平均粒子径0.028μm)を重合反応生成液1mlあたり7.6×1014個含んでいた(固形分含有量1.5質量%)。
この重合反応生成液のpHは4であり、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを7に調整した。
工程(II)
3リットルのステンレススチール製の攪拌機付きオートクレーブに、工程(I)で得たpH調整された分散液(重合溶媒1mlあたり7.6×1014個のVdF−HFP共重合体粒子を含んでいる)765gとCH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 0.765g、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 1.53gおよび亜硫酸ナトリウム20gを仕込んだ後、系内を真空に引いた後チッ素ガスで充分に置換した。600rpmで攪拌しながら15℃にてTFE/Pr(=50.1/49.9モル%)の単量体混合物を2.2MPaになるまで圧入した。ついでAPS 0.5gを5mlの純水に溶解した重合開始剤溶液をチッ素ガスで圧入し、反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が2.05MPaに降下した時点でTFE/Pr(=50.1/49.9モル%)の単量体混合物を内圧が2.2MPaとなるまで圧入した。以後、重合反応の進行に伴い、同様に単量体混合物を圧入し、また純水に溶解したAPS溶液を適宜追加して重合を進めた。この重合の間にCF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2COOH(CBVE) 0.96gを純水4mlと共に18回加えた。また、マロン酸ジエチル1.6gを5回圧入した。重合開始から299分後(追加単量体混合物量250g)に残存ガスを排出して重合を終了した。APSの合計仕込み量は1.6gであった。
得られた重合反応生成液は2109gであり、TFE/Pr/CBVE共重合体粒子(TFE/Pr/CBVE=54.7/44.7/0.6モル%。平均粒子径0.102μm。フッ素含有率60.7質量%。ガラス転移温度Tg4℃)を重合溶媒(水)1mlあたり1.8×1014個含んでいた(pH7。固形分含有量16.6質量%)。
工程(II)で得られた重合反応生成液からTFE/Pr/CBVE共重合体を10%硫酸を用いて凝析し、純水で洗浄した後、熱風乾燥炉により80℃にて8時間、さらに120℃にて12時間乾燥した。得られたTFE/Pr/CBVE共重合体のムーニー粘度(121℃)は、75であった。
実施例2
工程(I)
実施例1の工程(I)で得られたVdF−HFP共重合体粒子を含む重合反応生成液765gを、実施例1と同様にして使用した。
工程(II)
実施例1の工程(II)において、TFEとPrの重合の間に、マロン酸ジエチル1.8gを5回圧入し、かつCBVE 3.74gを18回圧入したほかは同様にして重合を行い、重合開始から323分後、追加単量体混合物量231gの時点で残存ガスを排出して重合を終了した。
得られた重合反応生成液は2110gであり、TFE/Pr/CBVE共重合体粒子(TFE/Pr/CBVE=54.6/44.1/1.3モル%。平均粒子径0.112μm。フッ素含有率60.7質量%。ガラス転移温度Tg4℃)を重合溶媒(水)1mlあたり1.6×1014個含んでいた(pH7。固形分含有量16.6質量%)。
工程(II)で得られた重合反応生成液からTFE/Pr/CBVE共重合体を10%硝酸を用いて凝析し、純水で洗浄した後、熱風乾燥炉により80℃にて8時間、さらに120℃にて12時間乾燥した。得られたTFE/Pr/CBVE共重合体のムーニー粘度(121℃)は、41であった。
実施例3
実施例1で得られたTFE/Pr/CBVE共重合体100質量部に、カーボンブラックとしてN990(サーマックスMT(Cancarb製))20質量部、テトラアミン系架橋剤として2,2−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(架橋剤TA−AF)1.75質量部をオープンロールで混練し架橋用組成物を得た。この組成物の加硫特性を調べたところ、誘導時間(T10)は3.0分であり、最適加硫時間(T90)は30分であった。
上記組成物を200℃にて45分間プレス架橋(イミダゾール架橋)をし、ついで後架橋を200℃にて4時間、その後、260℃で5時間、さらに290℃で18時間行い、架橋シートとO−リング(AS−568A−214)を作製した。得られた架橋シートについて、機械物性を調べたところ、100%モジュラスは5.7MPaであり、引張破断強度は21.6MPaであり、引張破断伸びは240%であり、機械物性に優れたものであることが分かった。また、Oリングを用いて圧縮永久ひずみ性を調べた。260℃にて70時間の試験後の値は89%であった。
耐アミン性を調べるために室温にて1時間エチレンジアミンに浸漬してその後の強度特性を調べたところ、100%モジュラスは3.9MPaであり、引張破断強度は23.7MPaであり、引張破断伸びは305%であり、全く劣化が見られなかった。
<加硫特性>
実施例で製造したTFE−Pr共重合体の組成物を加硫する際に、JSR型キュラストメータV型を用いて200℃における加硫曲線を求め、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)を求める。
<機械特性>
実施例で製造したTFE−Pr共重合体の加硫用組成物を用いて、熱プレス機により圧縮成形し、厚さ2mmのシートとしJIS−K6251に準じて、100%モジュラス、引張破断強度、引張破断伸びを測定する。試験片は、ダンベル状4号形とする。
<耐アミン性>
エチレンジアミンに室温にて1時間浸漬し、その後の強度特性を調べた。
実施例4
オキサゾール系架橋剤として2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(一般名:ビスアミノフェノールAF)1.75質量部を使うこと以外は実施例3と同様にして架橋性組成物を製造し、加硫特性を調べたところ、誘導時間(T10)は5.0分であり、最適加硫時間(T90)は42.0分であった。
実施例3と同様にプレス架橋、および後架橋を行った後に機械物性を調べたところ、100%モジュラスは3.0MPaであり、引張破断強度は16.7MPaであり、引張破断伸びは350%であり、機械物性に優れたものであることが分かった。また、Oリングを用いて圧縮永久ひずみ性を調べた。260℃にて70時間の試験後の値は97%であった。
実施例5
実施例2で得られたれたTFE/Pr/CBVE共重合体を使うことと、架橋剤TA−AFを3.8質量部を使うこと以外は実施例3と同様にして架橋性組成物を製造し、加硫特性を調べたところ、誘導時間(T10)は3.2分であり、最適加硫時間(T90)は36分であった。
実施例3と同様にプレス架橋、および後架橋を行った後に機械物性を調べたところ、100%モジュラスは7.3MPaであり、引張破断強度は19.8MPaであり、引張破断伸びは170%であり、機械物性に優れたものであることが分かった。

Claims (4)

  1. (A)一般式(1):
    Figure 0005429161
    (式中、Rは、同じかまたは異なり、−NH、−NHR、−OHまたは−SHであり、Rは、フッ素原子または1価の有機基である)で示される架橋性反応基を少なくとも2個含む化合物、および、一般式(2):
    Figure 0005429161
    で示される化合物らなる群から選択される少なくとも1つの化合物、ならびに
    (B)化合物(A)と架橋反応可能なテトラフルオロエチレン単位40〜70モル%とプロピレン単位30〜60モル%とカルボキシル基含有ビニル単量体単位0.5〜2.0モル%からなり、121℃でのムーニー粘度が5〜100である含フッ素エラストマーからなる架橋性組成物。
  2. 化合物(A)が、テトラアミン系架橋剤である請求項1記載の架橋性組成物。
  3. 含フッ素エラストマー(B)が、酸凝析して得られる含フッ素エラストマーである請求項1又は2記載の架橋性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の架橋性組成物をイミダゾール架橋して得られる成形品。
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