JP4997013B2 - 電子分光器を備えた電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、電子エネルギー損失スペクトル及び二次元元素分布像を取得可能な電子分光器を備えた電子顕微鏡に関する。特に、電子分光器の調整を高効率かつ高精度に行うことの出来るレンズ調整システムを備えた電子顕微鏡、ならびにレンズ調整方法に関する。
シリコン半導体や磁気デバイス等の加工寸法が微細化し、高集積化するとともに、新規プロセスの開発や量産過程において、これまで以上にデバイス特性の劣化や信頼性の低下が重要な問題となっている。上記の不良の原因を根本的に突き止め解決するために、近年では、透過型または走査透過型電子顕微鏡((Scanning)Transmission Electron Microscopy:(S)TEM)を用い、電子線エネルギー損失分光法(Electron Energy Loss Spectroscopy:EELS)によるスペクトル分析・二次元元素分布分析が、ナノメータ領域の半導体デバイスの不良解析において、必須の分析手段となっており、プロセス開発・量産における化学反応が関与した不良解析において威力を発揮している。
電子線エネルギー損失分光法には、電子顕微鏡とエネルギー分散のための電子分光器を組み合わせた電子線エネルギー損失の観察装置を用いる。電子分光器は、電子エネルギー損失スペクトル及び二次元元素分布像を取得可能であり、進入した電子線のエネルギー分散とともに、多重極子レンズなどのレンズ群により、スペクトルの拡大、縮小やフォーカスの調整を行う。
電子分光器の据付の際には、エネルギー分解能が良い条件となるよう電子分光器内の複数個のレンズを最適化する。しかしながら、レンズの経時変化や、装置近傍の外乱変化により、電子分光器が常時最適条件下で使用されているとは限らない。
上記問題を解決するために、特開2003−151478号公報(特許文献1)では、電子エネルギー損失スペクトルの測定毎に、電子分光器の最適条件をゼロロススペクトルによるピークの半値幅が最も小さい条件,ゼロロススペクトルのピーク強度が最も大きい条件のいずれか、または両方を満たすように多重極子レンズの磁場強度を変化させ、その磁場強度を以ってエネルギー分解能の最適化をする試みが開示されている。
また、特開2000−285845号公報(特許文献2)では、スペクトロメータの機械的位置や投影レンズの調整を効率よく行えるようにするため、所定の振幅と周波数のウォブラ信号を発生させるウォブラ回路を備え、ウォブラ信号によりスペクトロメータ励磁電流を増減させたときの像ずれやフォーカスずれに基づきスペクトロメータの機械的位置及び投影レンズを調整する試みが開示されている。
特開2003−151478号公報 特開2000−285845号公報
特許文献1では、ゼロロススペクトルによるピーク半値幅、ゼロロス電子の強度のいずれか、または両方の最適値となる磁場強度の条件を選び出し、エネルギー分解能の最適な条件とする。従って、ゼロロススペクトルによるピーク半値幅が最も小さい条件を求める場合、電子分光器内の複数個の各レンズについて磁場強度の変動領域の全範囲を調整しながら、ピーク半値幅が最も小さくなる条件を求める必要があり、時間がかかる。また、ゼロロス電子の強度が最も大きい条件を選び出す際にも、電子分光器内の複数個の各レンズについて磁場強度の変動領域の全範囲を調整する必要がある。
また、電子源の不安定性や外乱変化等により、電子線の強度が常時一定でない場合には、電子線強度の最大値を求めることにより、スペクトルのエネルギー分解能を最適条件化することが困難となる。
特許文献2に記載のウォブラ信号を発生させるウォブラ回路を備えた場合も同様に各レンズの励磁電流の変動領域全てについて調整しながら、スペクトルのエネルギー分解能の最適条件を求める必要があり、時間がかかる。
上述のように、特許文献1,2の技術は、電子顕微鏡に付随した電子分光器のエネルギー分解能の最適化についての調整方法であるが、各レンズの調整を一度に行うことが難しい。したがって、さらなる高効率化及び高精度化を両立するための検討が必要となる。また、さらに操作性を向上させることも望まれる。
そこで本発明は、上述した従来の(走査)透過型電子顕微鏡に付随した電子分光器の調整方法が持つ問題点を解決し、高効率かつ高精度に最適条件を調整することが可能な電子分光器のレンズ調整方法及びレンズ調整システムを提供するものである。
上記課題を解決する本発明は、電子エネルギー損失スペクトルまたは二次元元素分布像を取得する電子分光器を有する電子顕微鏡であって、電子分光器に設けられた複数個のレンズの調整を行う電子分光器制御装置を有し、前記制御装置は各レンズの励磁条件をパラメータとして、パラメータ設計手法を用いて各レンズの条件を設定することを特徴とする。その結果、電子分光器を用いて電子エネルギー損失スペクトル及び二次元元素分布像を取得する際に、複数個のレンズの最適条件を高効率かつ高精度に行うことが出来る。
また、電子顕微鏡と電子分光器、及び電子分光器制御装置とは一体に形成する必要はなく、電子顕微鏡と電子分光器とを適宜組み合わせた電子線エネルギー損失スペクトル観察装置としてもよい。
また、上記課題を解決する他の本願発明は、レンズ調整方法ならびにレンズ調整システムに関する。すなわち、複数個のレンズを有する電子分光器を備えた電子顕微鏡の前記レンズの最適条件を調整する場合に、前記複数個のレンズの励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとし、パラメータ設計手法を用いたシミュレーションにより、前記各レンズの励磁電流の最適条件を設定することを特徴とするレンズ調整方法,レンズ調整システムにある。
また、前記レンズの調整においては、前記パラメータを入力ステップと、前記パラメータを直交表に割り付けるステップと、前記直交表に基づいた実験結果より要因効果図を作成するステップと、前記各レンズの励磁電流の最適条件をシミュレーションするステップと、前記シミュレーションより前記各レンズの励磁電流を設定するステップとを有する。
また本発明は、試料を透過して得られる電子線を分光する電子分光器において、電子分光器に設けられた複数個のレンズの各レンズ最適条件を、パラメータ設計手法を用い、励磁電流をパラメータとするシミュレーションにより、設定するレンズ調整システムを有することを特徴とする電子分光器である。
電子分光器は電子顕微鏡と一体装置として使用してもよいし、電子分光器を従来の電子顕微鏡に適宜組み合わせてもよい。また、レンズの調整システムは、電子分光器より得られるスペクトルのデータを入手し、レンズを制御するものであればよく、電子分光器制御装置、電子顕微鏡制御装置に組み込み設けてもよいし、別途制御装置を加えてもよい。
また、電子顕微鏡、電子分光器以外の複数のレンズを有する装置についても、上記手法と同様に励磁電流をパラメータとして、パラメータ設計手法を用いたシミュレーションにより、前記各レンズの励磁電流の最適条件を設定することを特徴とするレンズ調整方法を適用することができる。
上記本発明の電子顕微鏡によれば、複数個のレンズを有する電子分光器を、効率的にかつ高精度に最適条件を調整し、エネルギー分解能よく測定することのできる電子顕微鏡を提供できる。また、上記の電子分光器のレンズ調整方法及びレンズ調整システムによれば、短時間で操作性よくレンズの調整を行うことが可能となる。
以下、本発明の電子顕微鏡をさらに詳細に説明する。
電子エネルギー損失スペクトルには、試料を通過する際にエネルギーを損失しないゼロロススペクトル、価電子帯の電子を励起してエネルギーを損失することにより得られるプラズモンロススペクトル、内殻電子を励起してエネルギーを損失することにより得られる内殻電子励起損失スペクトルに大別できる。内殻電子励起損失(コアロス)スペクトルでは、吸収端近傍に微細構造が観察される。この構造は、吸収端微細構造(Energy Loss Nearedge Structure:ELNES)と呼ばれ、試料の電子状態や化学結合状態を反映した情報を有している。また、エネルギー損失値(吸収端位置)は元素固有であるため、定性分析が可能である。また、ケミカルシフトと呼ばれるエネルギー損失値のシフトから注目元素の周辺の配位に関連する情報も得ることが出来るため、簡易的な状態分析も可能である。
内殻損失励起損失スペクトルの吸収端近傍の微細構造を詳細に知るためには、エネルギー分解能が良い条件でスペクトルを取得する必要がある。エネルギー分解能は、ゼロロススペクトルの半値幅によって評価できる。つまり、ゼロロススペクトルのピークの半値幅が小さい場合が、エネルギー分解能が良い条件と表現される。
内殻電子励起損失スペクトルは、透過型電子顕微鏡、または走査透過型電子顕微鏡と電子分光器を組み合わせた装置により取得可能である。
以下、本発明の実施の形態として、電子分光器を付随した透過型電子顕微鏡による内殻電子励起損失スペクトルの取得方法の一例について図面に基づき説明する。図1は、本実施例の模式図である。
本実施の形態の電子分光器付き透過型電子顕微鏡は、透過型電子顕微鏡1,電子分光器8,画像表示装置16,中央制御装置17,レンズ調整システム18などから構成される。透過型電子顕微鏡1には、電子線3を放出する電子源2,収束レンズ4,対物レンズ6,結像レンズ系7,蛍光板9などが設けられ、収束レンズ4と対物レンズ6との間に試料5が配置される。電子分光器8には、磁場セクタ10,多重極子レンズ11,12,13,14,撮像装置15などが設けられている。
なお、透過型電子顕微鏡1の構成、電子分光器8の構成は、これに限定されるものではない。また、電子分光器8内の多重極子レンズ11,12,13,14についても、磁場セクタ10の前に1個、後ろに3個を配置した例を図示したが、2個/2個,3個/1個,4個/0個,0個/4個などのように配置することも可能である。さらに4個に限らず,2個、3個,5個以上の複数個の多重極子レンズが設けられた電子分光器に広く適用可能である。
電子源2より放出された電子線3は、透過型電子顕微鏡内の収束レンズ4を通過し、試料5に照射される。試料5を透過した電子線3は、複数個からなる結像レンズ系(対物レンズ6、複数個からなる結像レンズ系7)を通過し、蛍光板9を開けている場合は、そのまま電子分光器8に進入する。
内殻電子励起損失スペクトルを取得する場合は、透過型電子顕微鏡直下に付随している電子分光器に電子線を進入させる。電子分光器は、扇型の磁場セクタを有し、その前後にスペクトルのフォーカスの調整やスペクトルの拡大、さらにはスペクトル収差の低減のための多重極子レンズを有する。
進入した電子線3は、電子分光器8内の電子エネルギー損失スペクトルのフォーカス,拡大,収差低減等に用いられる多重極子レンズ11,12,13,14や磁場セクタ10を通過し、磁場セクタによりエネルギー分散されたスペクトルが電子エネルギー損失スペクトルもしくは二次元元素分布像として撮像装置15により撮影された後、画像表示装置16に表示される。
撮像装置は、一次元もしくは二次元に配置された受光素子検出器を有し、撮像装置により、電子エネルギー損失スペクトルや二次元元素分布像の取得が可能である。また、磁場セクタ10及び多重極子レンズ11,12,13,14は、中央制御装置17において制御される。制御内容については、画像表示装置により確認できる。また制御内容は、制御装置に適宜保存される。
試料5から所望の電子エネルギー損失スペクトルを取得する前に、レンズ調整システム18により、複数個の多重極子レンズ11,12,13,14の励磁電流をパラメータとしたパラメータ設計手法を用いたシミュレーションにより要因効果図を作成し、その要因効果図を用いてゼロロススペクトルのピーク半値幅が最小となるよう各レンズの条件を求め、電子分光器8内の多重極子レンズ11,12,13,14を調整する。レンズ条件等の制御の内容は適宜保存されるので、レンズの調整には以前の制御条件を使用し、シミュレーションの効率化、結果の最適化を図ることもできる。
図1(a)は、画像表示装置にレンズ調整システムを付しているが、電子分光器制御装置や記載されていない電子顕微鏡制御装置にレンズ調整システムを設けてもよい。また、図1(a)は電子顕微鏡に電子分光器を接続したポストカラム型の電子顕微鏡であるが、電子分光器を電子顕微鏡内に内在したインカラム型としてもよい(図1(b))。
図2は、多重極子レンズの調整手順の例を示したフローチャートであり、ゼロロススペクトルのピーク半値幅を最小とするレンズ調整システムを示す。少なくとも図2のS103〜S112をレンズ調整システムで実施することにより、操作者の負担を低減し、高効率にレンズを調整できる。
まず、各多重極子レンズの励磁電流値をパラメータとして少なくとも3つ入力する(S101)。入力値は、各レンズの励磁電流に対して、変動領域内の最大値、中間値及び最小値としても良いし、装置据付時の励磁電流値に対して、所定の上下範囲内としても良い。また、スペクトルの調整に影響の少ないレンズ等については、装置据付時や、装置製造時などにパラメータを固定して設定しておいても良い。このような場合は、パラメータ内の複数個を装置据付時等に固定し、固定されないパラメータを測定時に調整する。固定されたパラメータもレンズ調整のシミュレーションに使用してもよいが、パラメータから固定値を削除することにより、シミュレーションが容易となる。
次に、シミュレーション回数を入力する(S102)。シミュレーション回数は1回以上とし、回数に制限を設けない。但し、シミュレーション回数が多い場合、各レンズの最適条件を求めるのに時間がかかるため、レンズを調整する前に、一度現状のゼロロススペクトルの半値幅を確認しておくことが望ましい。調整前のスペクトルの確認により、結果に応じてシミュレーション回数の設定を変化させ、必要な調整の完了までの時間を短縮できる。
シミュレーション回数を設定後、各レンズのパラメータをタグチメソッドにおける直交表に割り付ける(S103,104)。調整に必要なレンズが5個以上有する場合は、L18直交表を用い、4個以下の場合は、L9直交表を用いればよい。直交表に基づいた実験条件下でゼロロススペクトルを測定し、測定結果を取り込んで各条件下でのゼロロススペクトルのピーク半値幅を算出し、要因効果図を作成後、各レンズのパラメータと半値幅との関係式を取得する(S105〜107)。
関係式より、各レンズのパラメータの解を求める(S108)。シミュレーションを始める前に設定したシミュレーション回数に到達していない場合は、各レンズのパラメータを設定しなおし、再度上記手順を実施する(S109〜111)。2回目以降のパラメータを設定する際は、パラメータの上限、下限値の範囲を前回のシミュレーション時よりも限定すると、精度が向上する。
所定のシミュレーション回数が終了後、各レンズの解を出力する(S112)。この最適値を設定して、各レンズを調整する。
次に、操作者の行う操作及び電子顕微鏡の操作指示画面について説明する。図3は、画像表示装置16内の表示内容の一例を示した図である。選択ボタン群21には、スペクトル取り込み開始/終了ボタン,スペクトルの取り込み時間の変更ボタン,ゼロロススペクトルの半値幅を求めるボタンスペクトルの、ゼロロススペクトルピーク半値幅調整ボタン23等が含まれている。例えば、選択ボタン群21中のスペクトル取り込み開始ボタンを選択すると、撮像装置15により取得された電子エネルギー損失スペクトル22を表示する。
選択ボタン群21中のゼロロススペクトルピーク半値幅調整ボタン23を選択すると、多重極子レンズの励磁電流パラメータ入力図24及び直交表25を表示する。励磁電流パラメータ入力図24には、多重極子レンズの励磁電流をパラメータとして入力する。入力する値は固定値,設定値いずれでも選択できる。パラメータを励磁電流パラメータ入力図24に入力後、タグチメソッドにおける直交表25に割り付ける。パラメータを自動設定している場合は、多重極子レンズの励磁電流パラメータ入力図24及び直交表25は、ゼロロススペクトルピーク半値幅調整ボタン23を選択する毎に表示する必要はない。また直交表は、調整の必要なレンズの数に応じて、L9、L18直交表等を用いることができる。
要因効果図、及び、各レンズのパラメータと半値幅の関係式は、画面上に表示するか否か希望に応じて変更可能である。
画像表示装置16内には、ゼロロススペクトルのピーク半値幅の算出・表示機能26が付加されている。ゼロロススペクトルのピーク半値幅を算出し、表示する手順の一例は、以下に示す通りである。(1)ゼロロススペクトルを表示する。(2)ゼロロススペクトルの最大ピーク強度及び最大ピーク位置を求める。(3)ゼロロススペクトルの最大ピーク位置を0eVに設定する。(4)ゼロロススペクトルの最大ピーク強度の半値(半分の強度)を算出する。(5)最大ピーク強度の半値近辺の損失エネルギー値について、0eVより左側のスペクトル範囲及び0eVより右側のスペクトル範囲から損失エネルギー値を算出する。(6)右側のスペクトル範囲内から求められた損失エネルギー値から、左側のスペクトル範囲内から求められた損失エネルギー値を減算し、ゼロロススペクトルのピーク半値幅を求める。(7)ピーク半値幅を画像表示装置16内に半値幅を表示する。本手順は、ゼロロススペクトルのピーク半値幅の算出表示方法を示した一例であり、特に算出方法については、これに限るものではない。
図4は、多重極子レンズの励磁電流パラメータ入力図を説明する図である。一番左端の行には、各レンズの番号(レンズ=多重極子レンズ11、レンズ2=多重極子レンズ12、レンズ3=多重極子レンズ13、レンズ4=多重極子レンズ14)が記されており、調整に必要な多重極子レンズに対応して増減することが可能である。また、一番上の列には、各レンズに設定する励磁電流のパラメータの番号(パラメータ1〜3)が記されており、各多重極子レンズについて、3つをパラメータとして設定する。このパラメータは、前述の通り、装置据付時に固定しても測定前の調整毎に設定しても構わない。
図5は、本発明におけるL9直交表を示す図を説明する図である。一番左端の行には、実験条件の番号(実験条件1〜9)が記載されており、一番上の列には、調整を必要とするレンズの番号(レンズ1=多重極子レンズ11,レンズ2=多重極子レンズ12,レンズ3=多重極子レンズ13,レンズ4=多重極子レンズ14)が記載されている。図5中の装飾区別は、図4中の装飾区別と同様のパラメータが入力されることを意味している。調整する多重極子レンズの個数が4個以上の場合は、L18直交表を用いる。
次に、上記した実施例の実施した結果を示す。本例では、4つの多重極子レンズを有する電子分光器を付した透過型電子顕微鏡について、本レンズ調整システムを用い、電子分光器内の4つの多重極子レンズを調整し、ゼロロススペクトルのピーク半値幅を最小にした。
ゼロロススペクトル取得時の透過型電子顕微鏡の加速電圧を197kV、電子線の取り込み角を4.4mrad,エネルギー分散を0.05eV/chとした。ゼロロススペクトルの取得に用いた撮像装置15は、1024×1024の二次元検出器を用いた。
図6は調整前のゼロロススペクトルである。レンズを調整する前のゼロロススペクトルのピーク半値幅は、1.3eVであった。
今回は、電子分光器8内の4つの多重極子レンズ11,12,13,14を調整するため、L9直交表を用いた。また、シミュレーション回数は2回とした。励磁電流パラメータ入力図24に入力する各多重極子レンズのパラメータは、各多重極子レンズに流す励磁電流そのものではなく、最大・最小の励磁電流量を±100とした場合の比率をパラメータとして入力した。
図7〜図9は、各多重極子レンズ11,12,13,14(レンズ1,2,3,4)の入力パラメータ(励磁電流)と半値幅の関係を示す要因効果図の例である。各関係図において、二次関数でフィッテイングし、ゼロロススペクトルのピーク半値幅が最小となる入力パラメータを各多重極子レンズについて求めた。また、2回目のシミュレーションでは、1回目のシミュレーションで得られた結果の±10%をパラメータとして、再度L9直交表に割り付けした。今回は、入力パラメータと半値幅の関係式を二次関数でフィッテイングしたが、関係式はこれに限るものでない。
2回目のシミュレーション後、出力された各多重極子レンズのパラメータは、−22.65(図7),11.15(図8),−11.28(図9),6.38(図10)とそれぞれ求まった。その結果を元に各レンズを調整した後のゼロロススペクトルを図11に示す。調整後のゼロロススペクトルのピーク半値幅は、0.6eVとなっていた。確認のために、各多重極子レンズの全変動領域(±100)に対して、手動によりゼロロススペクトルのピーク半値幅を求めた結果、同様の結果が得られ、電子分光器8内の各多重極子レンズが最適条件下に調整されていることを確認した。従来は、各多重極子レンズに対して、励磁電流量の変動領域の全範囲を用いて調整していたが、限られた範囲内の調整時間となるため、調整時間の短縮化を図ることが可能となった。
なお、本レンズ調整システムを用いた後、出力されたパラメータの極近傍のみを手動により確認すると、更に高精度に各多重極子レンズを調整することが可能である。
上述の例では、レンズ調整システムを稼動する条件調整ボタンをスペクトル確認画面上に設ける例を記載したが、電子分光器、または電子顕微鏡装置,レンズ制御装置等の別の箇所に設けてもよい。特に、測定毎のレンズの調整ではパラメータ値を変更せず、予め設定された値を使用する場合には、毎回パラメータ等を入力する必要がないので、画像表示装置上に開始ボタンを設けなくとも不都合が少ない。
以上より、上記実施の形態のレンズ調整方法及び調整システムによれば、電子顕微鏡に付随した電子エネルギー損失スペクトル及び二次元元素分布像を取得可能な電子分光器の調整を高効率かつ高精度に行うことが出来る。上記本実施例では、スペクトルの半値幅より要因効果図を作成し、レンズの調整を行ったが、スペクトルのピーク強度などのほかのパラメータや、ロバスト法の評価値を用いてレンズ調整を行ってもよい。
また、本実施例では、電子エネルギー損失スペクトルを取得する前の、ゼロロススペクトルの調整方法についてのみ説明したが、二次元元素分布像を取得する場合の像のフォーカス調整にも適用できる。
複数のレンズを有する他の装置であっても、電子分光器と同様に、レンズの励磁電流により、電子顕微鏡観察時の焦点・非点調整・球面収差補正・色収差補正,ナノ回折・分析,収束電子回折,電子線ホログラフィー取得時の最小ビーム径が調整される。従って、容易に上記レンズ調整システムを複数のレンズを有する装置に使用して、ロバスト法の評価値を用いてレンズ調整を行うことができる。
また、上記実施例のスペクトル半値幅のように、検出器で得られる画像・スペクトル等より出力され、要因効果図を作成するために採用される値を用いてレンズの調整を行うことが出来る。例えば電子顕微鏡像の焦点、非点調整のレンズの調整には、アモルファス部から得られた電子顕微鏡像をフーリエ変換した後の中心部の真円度や歪曲度、またビーム径やビーム形状を使用することができる。
上記に示された他の装置にもレンズ調整システムは応用でき、レンズの調整の精度向上、操作性向上の効果が得られる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明による電子分光器付き透過型電子顕微鏡の例を示す概略構成図。 本発明による電子分光器付き透過型電子顕微鏡の例を示す概略構成図。 本発明により電子分光器内の多重極子レンズの調整手順を示したフローチャート。 本発明による画像表示装置内の表示内容の一例を示した図。 本発明による多重極子レンズの励磁電流パラメータ入力図を説明する図。 本発明におけるL9直交表を示す図を説明する図。 本発明の実施の形態によるレンズ調整システムを用いる前のゼロロススペクトル。 本発明の実施の形態によるレンズ1の励磁電流パラメータと半値幅の関係図。 本発明の実施の形態によるレンズ2の励磁電流パラメータと半値幅の関係図。 本発明の実施の形態によるレンズ3の励磁電流パラメータと半値幅の関係図。 本発明の実施の形態によるレンズ4の励磁電流パラメータと半値幅の関係図。 本発明の実施の形態によるレンズ調整システムを用いて得られたゼロロススペクトル。
符号の説明
1 透過型電子顕微鏡
2 電子源
3 電子線
4 収束レンズ
5 試料
6 対物レンズ
7 結像レンズ系
8 電子分光器
9 蛍光板
10 磁場セクタ
11,12,13,14 多重極子レンズ
15 撮像装置
16 画像表示装置
17 中央制御装置
18 レンズ調整システム
21 選択ボタン群
22 電子エネルギー損失スペクトル
23 ゼロロススペクトルピーク半値幅調整ボタン
24 励磁電流パラメータ入力図
25 直交表
26 ピーク半値幅算出表示機能

Claims (16)

  1. 透過型または走査透過型電子顕微鏡と、複数個のレンズを有する電子分光器と、電磁分光器を制御する電子分光器制御装置とを備えた電子線エネルギー損失スペクトル観察装置において、
    前記電子分光器制御装置は、前記各レンズの励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとするパラメータ設計手法を用いたシミュレーション手段を有し、前記シミュレーション手段による各レンズ毎のパラメータ変動に対する電子線エネルギー損失スペクトルデータの変動のシミュレーションに基づく算出値により前記複数個の各レンズの条件を制御することを特徴とする電子線エネルギー損失スペクトル観察装置。
  2. 請求項1に記載された電子線エネルギー損失スペクトル観察装置において、
    前記シミュレーション手段は、前記パラメータを直交表に割り付ける工程と、前記直交表に基づく各条件により電子線エネルギー損失スペクトルデータを取得する工程と、前記取得した各条件の電子線エネルギー損失スペクトルデータにより要因効果図を作成する工程と、前記要因効果図より最適パラメータを算出する工程を有することを特徴とする電子線エネルギー損失スペクトル観察装置。
  3. 複数個のレンズを有し、エネルギー分光を行う電子分光器を備えた電子分光器付き電子顕微鏡であって、前記複数個のレンズを調整するレンズ調整システムを有し、
    前記調整システムは、前記各レンズ励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値の変動に対する電子線エネルギー損失スペクトルデータの変動のシミュレーションに基づき前記複数個の各レンズの条件を制御する
    ことを特徴とする電子顕微鏡。
  4. 請求項3に記載された電子顕微鏡であって、
    前記レンズ調整システムは、励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとし、パラメータ設計手法を用いたシミュレーションにより、前記複数個の各レンズの条件を設定するレンズ調整システムであることを特徴とする電子顕微鏡。
  5. 請求項4に記載された電子顕微鏡であって、
    前記レンズ調整システムは、前記パラメータの入力値を読み込むステップと、前記パラメータを直交表に割り付けるステップと、前記直交表に基づく条件のスペクトルデータを取得するステップと、前記取得したスペクトルデータより要因効果図を作成するステップと、前記要因効果図より各レンズの励磁電流の条件を算出するステップと、前記算出された各レンズの励磁電流値に基づき各レンズの励磁電流を制御するステップを有することを特徴とする電子顕微鏡。
  6. 請求項4に記載された電子顕微鏡であって、
    前記電子顕微鏡はスペクトルデータを表示する画像表示装置を有し、前記画像表示装置上にレンズ条件の調整を開始するレンズ調整ボタンを有し、前記レンズ調整ボタンの指示に従いレンズ調整システムが起動することを特徴とする電子顕微鏡。
  7. 請求項4に記載された電子顕微鏡であって、
    前記パラメータの少なくともいずれかが装置の製造時または設置時に固定された固定値であり、かつ少なくともいずれかが調整時に設定される変動値であり、前記レンズ調整システムは前記変動値に対応するレンズを調整することを特徴とする電子顕微鏡。
  8. 複数個のレンズの最適条件を調整するレンズ調整方法であって、
    前記複数個の各レンズの励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとして用い、パラメータ設計手法を用いたシミュレーションを行い、各レンズ毎のパラメータ変動に対する電子線エネルギー損失スペクトルデータの変動のシミュレーションに基づく算出値により前記各レンズの励磁電流の条件を設定することを特徴とするレンズ調整方法。
  9. 複数個のレンズを有し、エネルギー分光を行う電子分光器を備えた電子分光器付き電子顕微鏡の前記レンズの最適条件を調整するレンズ調整方法であって、
    前記複数個の各レンズの励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとして用い、パラメータ設計手法を用いたシミュレーションを行い、各レンズ毎のパラメータ変動に対する電子線エネルギー損失スペクトルデータの変動のシミュレーションに基づく算出値により前記各レンズの励磁電流の条件を設定することを特徴とする電子分光器付き電子顕微鏡のレンズ調整方法。
  10. 請求項9に記載されたレンズ調整方法において、
    前記パラメータ設計手法を用いたシミュレーションは、前記各レンズのパラメータを読み込むステップと、前記パラメータを直交表に割り付けるステップと、前記直交表に基づいた条件によりスペクトルデータを取得するステップと、前記取得したデータより要因効果図を作成するステップと、前記要因効果図より各レンズの励磁電流の条件を算出するステップとを有することを特徴とする電子分光器付き電子顕微鏡のレンズ調整方法。
  11. 複数個のレンズ群を有する電子分光器のレンズの条件を調整するレンズ調整システムであって、
    前記各レンズの励磁電流値または励磁電流値に基づく設定値をパラメータとするパラメータ設計手法を用いたシミュレーション手段を有し、前記複数個のレンズ群は、固定のパラメータが設定されたレンズと、パラメータの固定されていないレンズを有し、レンズ条件調整時に、前記パラメータの固定されていないレンズについて、前記シミュレーション手段による各レンズ毎のパラメータ変動に対する電子線エネルギー損失スペクトルデータの変動のシミュレーションに基づく算出値により前記パラメータの固定されていない各レンズの条件を調整するレンズ調整システム。
  12. 複数のレンズを有する電子分光器の各レンズの励磁電流値を、各レンズについて少なくとも励磁電流値に基づく3つのパラメータと、シミュレーション回数とを設定し、前記設定値に基づきシミュレーションを行って調整するレンズ調整方法であって、
    前記シミュレーションは、前記励磁電流値に基づく3つのパラメータを各レンズのパラメータとして直交表に挿入し、直交表に基づく各条件下でゼロロススペクトルを測定し、測定されたゼロロススペクトルの半値幅を算出し、算出された各条件の半値幅より要因効果図を作成し、要因効果図より各レンズの励磁電流値と半値幅との関係式を取得し、前記関係式より各レンズの励磁電流値を算出する工程よりなり、前記算出された励磁電流値を初期値として、前記シミュレーション回数に応じて前記シミュレーションを繰り返すことを特徴とするレンズの調整方法。
  13. 複数のレンズを有する電子分光器の各レンズの励磁電流値を調整する電子分光器制御装置であって、
    前記制御装置は、各レンズについて設定された少なくとも励磁電流値に基づく3つのパラメータと、シミュレーション回数とに基づき、シミュレーションを行って各レンズの励磁電流値を算出する制御装置であって、
    前記シミュレーションは、前記励磁電流値に基づく3つのパラメータを各レンズのパラメータとして直交表に挿入し、直交表に基づく各条件下でゼロロススペクトルを測定し、測定されたゼロロススペクトルの半値幅を算出し、算出された各条件の半値幅より要因効果図を作成し、要因効果図より各レンズの励磁電流値と半値幅との関係式を取得し、前記関係式より各レンズの励磁電流値を算出する工程よりなり、前記算出された励磁電流値を初期値として、前記シミュレーション回数に応じて前記シミュレーションを繰り返すことによりレンズの励磁電流を設定することを特徴とする電子分光器制御装置。
  14. 請求項13に記載された電子分光器制御装置において、前記励磁電流値の初期値、または前記シミュレーションの結果の励磁電流値の算出値の少なくともいずれかを保存する記憶装置を有することを特徴とする電子分光器制御装置。
  15. 請求項13又は14の電子分光器制御装置を備えた電子顕微鏡。
  16. 請求項13又は14の電子分光器制御装置を備えた電子線エネルギー損失スペクトル観察装置。
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