JP4995526B2 - ストローク増幅機構 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両のフューエルリッドやドアなどの操作用として用いられるケーブルのストローク増幅機構に関する。
例えば、特許文献1には、二本のケーブルを連結する連結機構が紹介されている。この連結機構は、第一ケースと第二ケースとを備えている。また、連結機構は、第一ケーブルと第二ケーブルとの間に介装されている。
第一ケースは、第一ケーブルの下流端に接続されている。一方、第一ケーブルの上流端は、操作機器に接続されている。これに対して、第二ケースは、第二ケーブルの上流端に接続されている。一方、第二ケーブルの下流端は、作動機器に接続されている。特許文献1に記載の連結機構を用いる場合、操作力は、操作機器から、第一ケーブル→第一ケース→第二ケース→第二ケーブルという操作力伝達経路を介して、作動機器に伝達される。
ところで、特許文献1に記載の操作力伝達経路には、第一ケーブルと第二ケーブルという二本のケーブルが配置されている。このため、単一のケーブルにより操作力伝達経路を構成した場合と比較して、配策誤差が約二倍になってしまう。したがって、例えば、ケーブルの弛みやがたつきなどが発生し、ストロークロスが生じるおそれがある。
しかしながら、特許文献1に記載の連結機構は、ただ二本のケーブルを中継しているに過ぎなかった。このため、ストロークロスを調整することができなかった。したがって、従来は、例えば操作機器の操作レバーの形状見直しや、作動機器所望のストロークの見直しなどが必要となっていた。つまり、設計変更が必要となっていた。
特開平11−165571号公報 特開平11−93937号公報
この点に鑑み、特許文献2には、ストロークロスを調整可能な連結機構が紹介されている。特許文献2に記載の連結機構は、揺動可能な係止具を備えている。係止具には、作動ケーブル(特許文献1の第二ケーブルに相当)取付部と、操作ケーブル(特許文献1の第一ケーブルに相当)取付部と、が配置されている。また、係止具の揺動中心に対して、作動ケーブル取付部は、操作ケーブル取付部よりも、径方向内側に配置されている。
特許文献2に記載の連結機構によると、作動ケーブル取付部と操作ケーブル取付部との間に径差が確保されている。このため、作動ケーブルのストロークに対して、操作ケーブルのストロークを、大きく設定することができる。したがって、ストロークロスを吸収することができる。
ところが、特許文献2に記載の連結機構の場合、操作ケーブルのストロークが大きくなるのを回避することができなかった。すなわち、操作機器から作動機器までのケーブル本数によらず、必要となる作動ストロークは、作動機器のスペックにより決定される。このため、特許文献2に記載の連結機構によると、単一のケーブルにより操作力伝達経路を構成した場合と比較して、同量の作動ストロークを確保するためには、より大きい操作ストロークを設定する必要がある。したがって、操作機器の設置スペースが限られている場合など、操作ストロークを確保しにくかった。言い換えると、充分な操作ストロークを確保できる場所がなければ、操作機器を設置することができなかった。
本発明のストローク増幅機構は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、ストロークロスを調整可能で、かつ上流側ケーブルのストロークが小さくて済むストローク増幅機構を提供とすることを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のストローク増幅機構は、上流端の操作機器から下流端の作動機器に至る操作力伝達経路の、少なくとも一部を構成する上流側ケーブルと下流側ケーブルとの間に介装され、揺動軸と、該上流側ケーブルの下流端が揺動可能に係合する上流側係合部と、該下流側ケーブルの上流端が揺動可能に係合する下流側係合部と、を持つリンク部材を備え、該揺動軸を中心とする円において、該下流側係合部は該上流側係合部よりも径方向外側に配置されており、該下流側係合部は該上流側係合部よりも上流側に配置されていることを特徴とする。
ここで、「上流側」とは、操作力伝達経路において、比較対象物に対して、操作機器に近いことをいう。反対に、「下流側」とは、操作力伝達経路において、比較対象物に対して、作動機器に近いことをいう。
また、「揺動軸」とは、揺動の際、中心となる軸をいう。揺動軸はシャフト状、凸状、凹状、孔状などであってもよい。また、揺動軸は、部材として実在しなくてもよい。例えば、円弧状のガイド部と被ガイド部とにより任意の点を中心にリンク部材を揺動させる場合、当該中心は、部材としては実在しないが、本発明の揺動軸に含まれる。
本発明のストローク増幅機構は、上流側ケーブルと下流側ケーブルとの間に介装されている。本発明のストローク増幅機構は、リンク部材を備えている。リンク部材は、揺動軸と上流側係合部と下流側係合部とを備えている。揺動軸は、自身が揺動する際の揺動中心となる。上流側係合部には、上流側ケーブルの下流端が揺動可能に係合する。下流側係合部には、下流側ケーブルの上流端が揺動可能に係合する。
本発明のストローク増幅機構によると、揺動軸を中心とする円において、下流側係合部が上流側係合部よりも径方向外側に配置されている。このため、リンク部材が所定角度だけ揺動する場合、径方向内側の上流側係合部の移動距離よりも、径方向外側の下流側係合部の移動距離の方が、大きくなる。したがって、上流側ケーブルのストローク(以下、「上流側ストローク」と称す。)よりも、下流側ケーブルのストローク(以下、「下流側ストローク」と称す。)を、大きくすることができる。つまり、ストロークを増幅することができる。
このように、本発明のストローク増幅機構は、上流側ストロークに対して下流側ストロークを大きくすることが可能なので、ストロークロスを調整することができる。また、単一のケーブルにより操作力伝達経路を構成した場合と比較して、より小さい上流側ストロークで、同量の下流側ストロークを確保することができる。すなわち、上流側ストロークが小さくて済む。このため、操作機器の設置スペースが限られている場合であっても、作動機器を動かすのに充分な操作ストロークを確保することができる。
また、本発明のストローク増幅機構によると、下流側係合部が、上流側係合部よりも上流側に配置されている。言い換えると、下流側係合部と上流側係合部との配置が、操作力伝達経路において逆になっている。加えて、前述したように、下流側係合部が上流側係合部よりも径方向外側に配置されている。
操作機器から操作力(張力)が伝達される場合、上流側ケーブルの下流端が、上流側係合部から、外れることも考えられる。この場合、外れた上流側ケーブルの下流端は、上流方向に向かって引っ張られる。ここで、下流側係合部は、上流側係合部よりも、上流側かつ径方向外側に配置されている。したがって、外れた上流側ケーブルの下流端は、下流側係合部あるいは下流側ケーブルの上流端に、引っ掛かる。このように、本発明のストローク増幅機構によると、上流側ケーブルの下流端がリンク部材から外れるのを抑制することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記リンク部材の、前記上流側ケーブルおよび前記下流側ケーブルの少なくとも一方と摺接するケーブル摺接部位には、面取部が配置されている構成とする方がよい。
本構成によると、上流側ケーブルや下流側ケーブルとリンク部材とが摺動する場合であっても、摺動抵抗を小さくすることができる。このため、操作機器から作動機器に伝達される荷重の伝達効率が高くなる。また、操作機器の操作に対する作動機器の応答性が向上する。また、面取部を配置すると、リンク部材のケーブル摺接部位やケーブルの偏摩耗を抑制することができる。このため、リンク部材や上流側ケーブル、下流側ケーブルの長寿命化を図ることができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記リンク部材の操作角度は、前記揺動軸と前記下流側係合部とを結ぶ直線方向と、前記下流側ケーブルの軸方向と、が直交する場合の該直線方向を0°として、上流側に向かって45°以内に設定されており、該揺動軸と前記上流側係合部とを結ぶ直線方向と、前記上流側ケーブルの軸方向と、が直交する場合の該直線方向を0°として、下流側に向かって45°以内に設定されている構成とする方がよい。
本構成によると、リンク部材の操作角度(所定の下流側ストロークを確保するためにリンク部材に必要とされる揺動角度)が、0°を基準に、上流側、下流側の各々に向かって45°ずつ確保された範囲内に収まるように、設定されている。このため、リンク部材の操作荷重が大きくなるのを防ぐことができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記リンク部材は、さらに、前記上流側係合部と前記下流側係合部との間に、前記上流側ケーブルの下流端が該上流側係合部から外れた場合に、該下流端が係合する予備上流側係合部を持つ構成とする方がよい。
本構成によると、上流側ケーブルの下流端が上流側係合部から外れた場合であっても、外れた上流側ケーブルの下流端は、予備上流側係合部に引っ掛かる。このため、より確実に、上流側ケーブルの下流端がリンク部材から外れるのを抑制することができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記上流側ケーブルは、筒状の上流側アウタケーブル部と、該上流側アウタケーブル部に摺動可能に挿通される上流側インナケーブル部と、を持つ上流側コントロールケーブルであり、前記下流側ケーブルは、筒状の下流側アウタケーブル部と、該下流側アウタケーブル部に摺動可能に挿通される下流側インナケーブル部と、を持つ下流側コントロールケーブルであり、前記上流側係合部は、該上流側インナケーブル部が係合する上流側インナ係合部であり、前記下流側係合部は、該下流側インナケーブル部が係合する下流側インナ係合部であり、さらに、前記揺動軸を軸支する軸係合部と、該上流側アウタケーブル部の下流端が係合する上流側アウタ係合部と、該下流側アウタケーブル部の上流端が係合する下流側アウタ係合部と、を持ち、前記リンク部材を揺動可能に収容するケース部材を備える構成とする方がよい。
つまり、本構成は、本発明のストローク増幅機構を、二本のコントロールケーブルの中継用として用いるものである。ケース部材には、リンク部材が揺動可能に収容されている。このため、隣接部材のリンク部材に対する干渉を抑制することができる。
ケース部材は、軸係合部と上流側アウタ係合部と下流側アウタ係合部とを備えている。軸係合部(つまり揺動軸)を中心に、リンク部材が、ケース部材内において揺動する。上流側アウタ係合部には、上流側コントロールケーブルの上流側アウタケーブル部が係合する。このため、上流側コントロールケーブルのうち、上流側インナケーブル部のみが、リンク部材に係合する。
同様に、下流側アウタ係合部には、下流側コントロールケーブルの下流側アウタケーブル部が係合する。このため、下流側コントロールケーブルのうち、下流側インナケーブル部のみが、リンク部材に係合する。
本構成によると、上流側インナケーブル部と下流側インナケーブル部とのストロークロスを、調整することができる。また、上流側インナケーブル部の上流側ストロークが小さくて済む。また、仮に上流側インナケーブル部の下流端が上流側インナ係合部から外れても、当該下流端がリンク部材から外れるのを抑制することができる。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記ケース部材は、さらに、該ケース部材の開口縁と前記上流側アウタ係合部とを連結し、前記揺動軸と前記上流側インナ係合部とを結ぶ直線方向と、前記上流側コントロールケーブルの軸方向と、が直交する場合の、該軸方向に対して略垂直方向であって、かつ前記操作力伝達経路に操作力が伝達される際の該ケース部材の撓み方向に対して略垂直方向に延設され、前記上流側アウタケーブル部の下流端を該上流側アウタ係合部に案内する上流側アウタガイド部と、該ケース部材の開口縁と前記下流側アウタ係合部とを連結し、該揺動軸と前記下流側インナ係合部とを結ぶ直線方向と、前記下流側コントロールケーブルの軸方向と、が直交する場合の、該軸方向に対して略垂直方向であって、かつ該操作力伝達経路に操作力が伝達される際の該ケース部材の撓み方向に対して略垂直方向に延設され、前記下流側アウタケーブル部の上流端を該下流側アウタ係合部に案内する下流側アウタガイド部と、を持つ構成とする方がよい。
操作時においては、上流側コントロールケーブルの上流側インナケーブル部と、下流側コントロールケーブルの下流側インナケーブル部と、には、張力が加わる。このため、当該張力の反力として、上流側コントロールケーブルの上流側アウタケーブル部と、下流側コントロールケーブルの下流側アウタケーブル部と、には、圧縮力が加わる。
ここで、上流側アウタケーブル部は、ケース部材の上流側アウタ係合部に係合している。並びに、下流側アウタケーブル部は、ケース部材の下流側アウタ係合部に係合している。このため、当該圧縮力は、双方の係合部を介して、ケース部材に伝達されることになる。すなわち、操作時においては、ケース部材に、ケーブル軸方向の圧縮力が加わることになる。圧縮力が加わると、ケース部材が、剛性の低い方に撓んでしまう場合がある。
この点、本構成の上流側アウタガイド部および下流側アウタガイド部は、ケース部材の撓み方向に対して、略垂直方向に延設されている。このため、操作時においてケース部材が撓んでも、上流側アウタケーブル部の下流端が上流側アウタ係合部から外れにくい。並びに、下流側アウタケーブル部の上流端が下流側アウタ係合部から外れにくい。
また、本構成の上流側アウタガイド部および下流側アウタガイド部は、上流側コントロールケーブルおよび下流側コントロールケーブルの軸方向に対して、略垂直方向に延設されている。このため、操作時においてケース部材に圧縮力が加わっても、上流側アウタケーブル部の下流端が上流側アウタ係合部から外れにくい。並びに、下流側アウタケーブル部の上流端が下流側アウタ係合部から外れにくい。
(7)好ましくは、上記(5)または(6)の構成において、前記揺動軸は凸状の揺動凸部であり、前記軸係合部は該揺動凸部を軸支する凹状あるいは孔状の軸係合凹部であり、前記ケース部材は、さらに、該ケース部材の開口縁と該軸係合凹部付近とを連結し、該揺動凸部を該軸係合凹部付近まで案内するガイド溝部を持つ構成とする方がよい。
本構成によると、リンク部材をケース部材に組み付ける際、具体的には揺動凸部を軸係合凹部に装着する際、ガイド溝部により、揺動凸部を軸係合凹部付近まで案内することができる。このため、比較的小さな力で、リンク部材をケース部材に組み付けることができる。つまり、本構成のストローク増幅機構は、組付性が高い。
(8)好ましくは、上記(7)の構成において、前記リンク部材は、樹脂製である構成とする方がよい。ここで、「樹脂製」とは、樹脂のみによりリンク部材が形成されている場合の他、樹脂に充填材、強化材、可塑剤、熱安定剤、難燃剤などの副資材が適宜配合された材料によりリンク部材が形成されている場合も含む。
本構成によると、リンク部材の可撓性を確保しやすい。このため、揺動凸部を軸係合凹部に組み付ける最終段階において、比較的小さい力でリンク部材を撓ませながら、ガイド溝部の奥端から軸係合凹部に揺動凸部を移動させることができる。したがって、より組付性が高い。
(9)好ましくは、上記(1)ないし(8)のいずれかの構成において、前記リンク部材の操作荷重は、20kgf以下である構成とする方がよい。本発明のストローク増幅機構によると、単一のケーブルにより操作力伝達経路を構成した場合と比較して、同量の下流側ストロークを確保するために、より小さい上流側ストロークで済む。しかしながら、一方、同じ作動荷重を確保するために、より大きい操作荷重が必要となる。このため、本発明のストローク増幅機構は、操作荷重が小さい操作力伝達経路に用いるのに好適である。この点、本構成によると、操作荷重が20kgf以下に設定されている。このため、小さい操作荷重と小さい上流側ストロークとを両立することができる。より好ましくは、操作荷重が15kgf以下、10kgf以下、5kgf以下である方がよい。また、操作荷重が小さいという観点からは、本発明のストローク増幅機構は、車両のフューエルリッドやドアなどの操作用として用いるのに特に適している。
本発明によると、ストロークロスを調整可能で、上流側ストロークが小さくて済むストローク増幅機構を提供とすることができる。
以下、本発明のストローク増幅機構を、フューエルリッドの操作用として用いた実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
まず、本実施形態のストローク増幅機構の配置について説明する。図1に、コントロールケーブルが取り付けられた本実施形態のストローク増幅機構の斜視図を示す。図1に示すように、本実施形態のストローク増幅機構1は、上流側コントロールケーブル4Uと下流側コントロールケーブル4Dとの間に介装されている。上流側コントロールケーブル4Uの上流端には、車室内に配置された操作レバーが接続されている。下流側コントロールケーブル4Dの下流端には、車両(図略)側面に配置されたフューエルリッドが接続されている。操作レバーとフューエルリッドとの間には、操作レバーを引くことによりフューエルリッドを開く、いわゆるプルタイプの操作力伝達経路が確保されている。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1の構成について説明する。図2に、同ストローク増幅機構1の斜視合体図を示す。図3に、同ストローク増幅機構1の斜視分解図を示す。図2、図3に示すように、本実施形態のストローク増幅機構1は、リンク部材2とケース部材3とを備えている。
ケース部材3は、ガラス繊維により強化されたポリアミド製である。ケース部材3は、上方に開口する箱状を呈している。ケース部材3は、上流壁部35Uと下流壁部35Dと左壁部36Lと右壁部36Rとを備えている。上流壁部35Uと下流壁部35Dとは、操作力伝達経路の長手方向(上流側−下流側方向)に、対向して配置されている。左壁部36Lと右壁部36Rとは、左右方向に、対向して配置されている。なお、ケース部材3は、右壁部36Rの右面(外面)に配置された係合部(図略)により、車両内部に固定されている。
上流壁部35Uは、矩形板状を呈している。上流壁部35Uには、上流側アウタ係合孔30Uが穿設されている。上流側アウタ係合孔30Uは、本発明の上流側アウタ係合部に含まれる。ケース部材3の開口縁34と上流側アウタ係合孔30Uとの間は、上下方向に延在する上流側アウタガイド部31Uにより連通している。このため、上流側アウタガイド部31Uと上流側アウタ係合孔30Uとは、全体として切り欠き状を呈している。上流側アウタガイド部31Uの下端左側には上流側絞り部310Uが形成されている。上流側絞り部310Uにより、上流側アウタガイド部31Uの溝幅が狭まっている。
下流壁部35Dは、矩形板状を呈している。下流壁部35Dには、下流側アウタ係合孔30Dが穿設されている。下流側アウタ係合孔30Dは、本発明の下流側アウタ係合部に含まれる。ケース部材3の開口縁34と下流側アウタ係合孔30Dとの間は、上下方向に延在する下流側アウタガイド部31Dにより連通している。このため、下流側アウタガイド部31Dと下流側アウタ係合孔30Dとは、全体として切り欠き状を呈している。下流側アウタガイド部31Dの下端左側には下流側絞り部310Dが形成されている。下流側絞り部310Dにより、下流側アウタガイド部31Dの溝幅が狭まっている。
左壁部36Lは、下方に尖る略五角形の板状を呈している。左壁部36Lの下方頂部には、軸係合孔32Lが穿設されている。軸係合孔32Lは、本発明の軸係合凹部に含まれる。ケース部材3の開口縁34から軸係合孔32L付近に至る区間には、上下方向に延在するガイド溝部33Lが形成されている。ガイド溝部33Lは、左壁部36Lの右面(内面)に凹設されている。
右壁部36Rは、下方に尖る略V字板状を呈している。すなわち、右壁部36Rは、左壁部36Lの上方部分を切除したような形状を呈している。右壁部36Rの下方頂部には、軸係合孔32Rが穿設されている。軸係合孔32Rは、本発明の軸係合凹部に含まれる。軸係合孔32Rと前記軸係合孔32Lとは、左右方向に対向して配置されている。ケース部材3の開口縁34から軸係合孔32R付近に至る区間には、上下方向に延在するガイド溝部33Rが形成されている。ガイド溝部33Rは、右壁部36Rの左面(内面)に凹設されている。ガイド溝部33Rと前記ガイド溝部33Lとは、左右方向に対向して配置されている。
リンク部材2は、左壁部20Lと右壁部20Rと架橋部21とを備えている。リンク部材2は、ガラス繊維により強化されたポリアミド製である。リンク部材2は、ケース部材3に収容されている。具体的には、後述する揺動凸部203Lが前記軸係合孔32Lに、後述する揺動凸部203Rが前記軸係合孔32Rに、それぞれ挿入されることにより、リンク部材2はケース部材3に、揺動中心Aを中心に、揺動可能に収容されている。
図4に、本実施形態のストローク増幅機構1のリンク部材2の正面図(下流側から見た図)を示す。図5に、図4のV−V断面図を示す。図6に、図4のVI−VI断面図を示す。なお、図4〜図6においては、説明の便宜上、面取部を横縞ハッチングで示す。図4に示すように、正面から見ると、リンク部材2は、左壁部20Lと右壁部20Rとが架橋部21により接合されたH字状を呈している。
図4、図5に示すように、左壁部20Lは、下方に尖る略三角形の板状を呈している。左壁部20Lにおける、架橋部21よりも上の部分の右面(内面)周縁には、曲面状の面取部202Lが配置されている。面取部202Lは、架橋部21の面取部210と連なっている。三角形の上流側かつ上方の頂点部分には、下流側インナ係合孔201Lが穿設されている。下流側インナ係合孔201Lは、本発明の下流側インナ係合部に含まれる。三角形の下流側の頂点部分には、上流側インナ係合孔200Lが穿設されている。上流側インナ係合孔200Lは、本発明の上流側インナ係合部に含まれる。このように、下流側インナ係合孔201Lは、上流側インナ係合孔200Lよりも、上流側に配置されている。三角形の下方の頂点部分には、揺動凸部203Lが配置されている。揺動凸部203Lは、短軸円柱状を呈している。揺動凸部203Lは、左壁部20Lの左面(外面)から左方に突設されている。揺動凸部203Lの頂面には、下方に向かうに連れ、右側に傾斜する傾斜面204Lが形成されている。
図4、図6に示すように、右壁部20Rは、左壁部20L同様に、下方に尖る略三角形の板状を呈している。右壁部20Rにおける、架橋部21よりも上の部分の左面(内面)周縁には、曲面状の面取部202Rが配置されている。面取部202Rは、架橋部21の面取部210と連なっている。三角形の上流側かつ上方の頂点部分には、下流側インナ係合開口201Rが開設されている。下流側インナ係合開口201Rは、本発明の下流側インナ係合部に含まれる。三角形の下流側の頂点部分には、上流側インナ係合開口200Rが開設されている。上流側インナ係合開口200Rは、本発明の上流側インナ係合部に含まれる。このように、下流側インナ係合開口201Rは、上流側インナ係合開口200Rよりも、上流側に配置されている。三角形の下方の頂点部分には、揺動凸部203Rが配置されている。揺動凸部203Rは、短軸円柱状を呈している。揺動凸部203Rは、右壁部20Rの右面(外面)から右方に突設されている。揺動凸部203Rの頂面には、下方に向かうに連れ、左側に傾斜する傾斜面204Rが形成されている。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1の組付方法について説明する。図7に、本実施形態のストローク増幅機構1の組付初期の正面図(下流側から見た図)を示す。図8に、同ストローク増幅機構1の組付中期の正面図を示す。図9に、同ストローク増幅機構1の組付後期の正面図を示す。図10に、同ストローク増幅機構1の組付完了後の正面図を示す。なお、図7〜図10においては、説明の便宜上、ケース部材3を断面図(前出図2の揺動中心Aを通る垂線で切った断面図)で示す。
組付においては、リンク部材2をケース部材3に押し込む。具体的には、まず、上方から、リンク部材2の揺動凸部203Lをケース部材3のガイド溝部33Lに、揺動凸部203Rをガイド溝部33Rに、それぞれ挿入する(図7)。そして、揺動凸部203L、203Rをガイド溝部33L、33R下端まで押し込む。
ここで、一対の揺動凸部203L、203Rの頂面同士の間隔は、一対のガイド溝部33L、33Rの溝底面同士の間隔と、略一致している。このため、揺動凸部203L、203Rは、ガイド溝部33L、33R内を、比較的スムーズに下端まで移動する(図8)。このようにして、揺動凸部203L、203Rをガイド溝部33L、33R下端まで押し込む。
次に、揺動凸部203L、203Rを更に押し込み、ガイド溝部33L、33R下端から下方に押し出す。ここで、ガイド溝部33L、33Rの下端には、下方に向かって間隔の狭まる一対のテーパ面330L、330Rが形成されている。一方、揺動凸部203Lには傾斜面204Lが、揺動凸部203Rには傾斜面204Rが、各々形成されている。これら傾斜面204L、204R同士の間隔も、下方に向かって狭まっている。
このため、傾斜面204L、204Rとテーパ面330L、330Rとが摺接することにより、図9に示すように、下方に向かう押し込み力Fが分解され、ケース部材3右側(内側)を向く分力F1と、ケース部材3左側(内側)を向く分力F2と、が発生する。分力F1が作用することにより、リンク部材2の左壁部20Lの下端部は、架橋部21を固定端とする片持ち梁のように、右方向に弾性的に撓む。同様に、分力F2が作用することにより、リンク部材2の右壁部20Rの下端部は、架橋部21を固定端とする片持ち梁のように、左方向に弾性的に撓む。このようにして、揺動凸部203L、203Rを、ガイド溝部33L、33R下端から下方に押し出す。
最後に、図10に示すように、揺動凸部203L、203Rを更に押し込み、軸係合孔32L、32Rに挿入する。挿入は、リンク部材2の左壁部20L、右壁部20Rに蓄積された外向きの復元力により、自動的に行われる。以上説明したように、本実施形態のストローク増幅機構1の組付が行われる。組付後は、前出図1、図2に示す状態になる。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1により中継される上流側コントロールケーブル4Uおよび下流側コントロールケーブル4Dの構成について説明する。なお、上流側コントロールケーブル4Uの構成と下流側コントロールケーブル4Dの構成とは、同様である。したがって、ここでは上流側コントロールケーブル4Uの構成についてのみ説明し、下流側コントロールケーブル4Dの構成についての説明を兼ねるものとする。
図11に、上流側コントロールケーブル4Uの断面図を示す。図11に示すように、上流側コントロールケーブル4Uは、上流側アウタケーブル部40Uと上流側インナケーブル部41Uとを備えている。
上流側アウタケーブル部40Uは、全体として円筒チューブ状を呈している。上流側アウタケーブル部40Uは、上流側キャップ400U(前出図1、図2参照)と上流側アウタケーブル本体401Uとを備えている。上流側キャップ400Uは、本発明の「上流側アウタケーブル部の下流端」に含まれる。
上流側アウタケーブル本体401Uは、ライナ402Uとストランド403Uとジャケット404Uとを備えている。ライナ402Uは、樹脂製であって円筒チューブ状を呈している。ストランド403Uは、ライナ402Uの外周側に配置されている。ストランド403Uは、ライナ402Uの外周面に螺旋状に巻回された鋼線群により、形成されている。ジャケット404Uは、樹脂製であって円筒チューブ状を呈している。ジャケット404Uは、ストランド403Uの外周側を覆っている。
上流側キャップ400Uは、上流側に向かって開口するカップ状を呈している(前出図1、図2参照。また後出図12参照)。上流側キャップ400Uは、上流側アウタケーブル本体401Uの下流端を覆っている。上流側キャップ400Uの先端には、通孔406Uが穿設されている。上流側キャップ400Uの外周面には、リング溝部408Uが周設されている。
上流側インナケーブル部41Uは、全体として線状を呈している。上流側インナケーブル部41Uは、上流側ケーブルエンド410U(前出図1、図2参照)と上流側インナケーブル本体411Uとを備えている。上流側ケーブルエンド410Uは、本発明の「上流側ケーブルの下流端」に含まれる。
上流側インナケーブル本体411Uは、芯線412Uと側線413Uとを備えている。芯線412Uは、一本の鋼線からなる。側線413Uは、芯線412Uの外周側に配置されている。側線413Uは、芯線412Uの外周面に螺旋状に巻回された鋼線群により、形成されている。上流側インナケーブル本体411Uは、前記上流側アウタケーブル部40U内に、スライド可能に挿通されている。
上流側ケーブルエンド410Uは、鋼製であって円柱状を呈している(前出図1、図2参照)。上流側ケーブルエンド410Uは、前記上流側キャップ400Uの通孔406Uを貫通した上流側インナケーブル本体411Uの下流端に、固定されている。上流側ケーブルエンド410Uと上流側インナケーブル本体411Uとの接続部は、全体としてハンマーヘッド状を呈している。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1に対する、上流側コントロールケーブル4Uおよび下流側コントロールケーブル4Dの装着方法について説明する。装着は、まず上流側コントロールケーブル4U、次に下流側コントロールケーブル4D、の順序で行われる。
まず、上流側コントロールケーブル4Uの装着について説明する。装着においては、まず、前出図2に示すように、上流側キャップ400Uを上流側アウタ係合孔30Uに取り付ける。具体的には、上流側キャップ400Uのリング溝部408Uを、上方から上流側アウタガイド部31Uに押し込む。押し込まれたリング溝部408Uは、上流側絞り部310Uを弾性的に押し広げながら、上流側アウタ係合孔30Uに入り込む。このようにして、上流側キャップ400Uを上流側アウタ係合孔30Uに取り付ける。なお、リング溝部408Uが上流側アウタ係合孔30Uに入り込んだ後、上流側絞り部310Uは弾性的に復元する。
次に、上流側ケーブルエンド410Uを、上流側インナ係合開口200Rおよび上流側インナ係合孔200Lに、取り付ける。具体的には、上流側ケーブルエンド410Uを右側から上流側インナ係合開口200Rに押し込む。この際、上流側インナケーブル本体411Uは、上流側インナ係合開口200Rの切欠部分を通過する。そして、さらに上流側ケーブルエンド410Uを押し込み、上流側インナ係合孔200Lの孔端(左端)まで到達させる。このようにして、上流側ケーブルエンド410Uを、上流側インナ係合開口200Rおよび上流側インナ係合孔200Lに、取り付ける。
続いて、下流側コントロールケーブル4Dの装着について説明する。装着においては、まず、前出図2に示すように、下流側キャップ400Dを下流側アウタ係合孔30Dに取り付ける。具体的には、下流側キャップ400Dのリング溝部408Dを、上方から下流側アウタガイド部31Dに押し込む。押し込まれたリング溝部408Dは、下流側絞り部310Dを弾性的に押し広げながら、下流側アウタ係合孔30Dに入り込む。このようにして、下流側キャップ400Dを下流側アウタ係合孔30Dに取り付ける。なお、リング溝部408Dが下流側アウタ係合孔30Dに入り込んだ後、下流側絞り部310Dは弾性的に復元する。
次に、下流側ケーブルエンド410D(本発明の「下流側ケーブルの上流端」に含まれる)を、下流側インナ係合開口201Rおよび下流側インナ係合孔201Lに、取り付ける。具体的には、下流側ケーブルエンド410Dを右側から下流側インナ係合開口201Rに押し込む。この際、下流側インナケーブル本体411Dは、下流側インナ係合開口201Rの切欠部分を通過する。そして、さらに下流側ケーブルエンド410Dを押し込み、下流側インナ係合孔201Lの孔端(左端)まで到達させる。このようにして、下流側ケーブルエンド410Dを、下流側インナ係合開口201Rおよび下流側インナ係合孔201Lに、取り付ける。
以上説明したように、ストローク増幅機構1に対する、上流側コントロールケーブル4Uおよび下流側コントロールケーブル4Dの装着が行われる。装着後は、前出図1に示す状態になる。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1の動きについて説明する。図12に、本実施形態のストローク増幅機構1の右側から見た断面図を示す。図12中、一点鎖線はフューエルリッドが閉じている閉位置を、実線はフューエルリッドが開いている開位置を、それぞれ示す。
フューエルリッドを開ける場合、つまり閉位置から開位置に切り替える場合は、前出図1に示す操作レバーを、操作者が引く。操作レバーは、上流側コントロールケーブル4Uの上流側インナケーブル本体411Uに接続されている。このため、操作レバーを引くと、上流側インナケーブル本体411Uが、上流側に移動する。
ここで、操作レバーの引き代は、上流側インナケーブル本体411Uのストロークに対応している。このため、所定の引き代が消費されると、上流側インナケーブル本体411Uは、上流側ストロークSU(上流側ケーブルエンド410Uの中心Uの移動距離)だけ、上流側に移動する。
上流側インナケーブル本体411Uが移動すると、上流側インナケーブル本体411Uに引っ張られて、リンク部材2が、揺動凸部203R(つまり揺動中心A)を中心に、閉位置から開位置まで、上流側に揺動する。このため、下流側コントロールケーブル4Dの下流側インナケーブル本体411Dは、下流側ストロークSD(下流側ケーブルエンド410Dの中心Dの移動距離)だけ、上流側に移動する。
ここで、揺動中心Aに対して、下流側ケーブルエンド410Dは、上流側ケーブルエンド410Uよりも、径方向外側に配置されている。このため、下流側ストロークSDは、上流側ストロークSUよりも、大きくなる。つまり、ストロークが増幅される。
下流側インナケーブル本体411Dは、フューエルリッドのオープン係止爪(図略)に接続されている。下流側インナケーブル本体411Dが上流側に引っ張られると、オープン係止爪が、図示しないフューエルリッドの蓋部に配置された係止凹部から外れる。このため、蓋部は、図示しないスプリングの付勢力により、車両側面から外方に開く。このようにして、閉位置から開位置への切り替えが行われる。
ところで、上記閉位置から開位置への切り替えの際(つまり操作の際)、本実施形態のストローク増幅機構1のケース部材3には圧縮力が加わる。図13に、本実施形態のストローク増幅機構1の開位置における上面図を示す。なお、説明の便宜上、上流側ケーブルエンド410U、下流側ケーブルエンド410Dにハッチングを施す。
上流側インナケーブル本体411Uおよび下流側インナケーブル本体411Dに、リンク部材2を引っ張る方向の張力T1、T2が作用すると、その反力として、上流側キャップ400Uおよび下流側キャップ400Dを介して、ケース部材3に圧縮力C10、C11、C20、C21が加わる。ここで、前出図1、図7に示すように、ケース部材3の右壁部36Rは、左壁部36Lの上方部分を切除したような形状を呈している。このため、右壁部36Rの方が、左壁部36Lよりも、剛性が低い。したがって、図13中、白抜き矢印Y1、Y2で示すように、ケース部材3は、右方向にC字状に(C字開口が右側を向くように)湾曲する。
ここで、前出図2に示すように、上流側アウタガイド部31Uは、上下方向に延在している。言い換えると、上流側コントロールケーブル4Uの所定の軸方向(上流側−下流側方向。所定の軸方向については後述する(後出図14(b)参照)。)に対して、略垂直方向に延在している。また、上記湾曲方向(右方向)に対して、略垂直方向に延在している。このため、上流側コントロールケーブル4Uが、上流側アウタガイド部31Uを介して、上流側アウタ係合孔30Uから外れにくい。
同様に、前出図2に示すように、下流側アウタガイド部31Dも、上下方向に延在している。言い換えると、下流側コントロールケーブル4Dの所定の軸方向(上流側−下流側方向。所定の軸方向については後述する(後出図14(a)参照)。)に対して、略垂直方向に延在している。また、上記湾曲方向(右方向)に対して、略垂直方向に延在している。このため、下流側コントロールケーブル4Dが、下流側アウタガイド部31Dを介して、下流側アウタ係合孔30Dから外れにくい。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1のリンク部材2の操作角度について説明する。リンク部材2の操作角度は、閉位置から開位置に至るまでの揺動角度に相当する。操作角度は、0°を基準に、上流側、下流側の各々に向かって45°ずつ確保された範囲内に収まるように、設定されている。以下、その理由について説明する。
まず、上流側45°の定義の仕方について説明する。図14(a)に、上流側45°の説明図(リンク部材2を右側から見た図)を示す。図14(a)に示すように、0°位置は、揺動凸部203R(つまり揺動中心A)と下流側インナ係合開口201R(つまり下流側ケーブルエンド410Dの中心D)とを結ぶ直線L1Dの方向と、下流側コントロールケーブル4D(つまり下流側インナケーブル本体411D)の軸線L2Dとが直交する場合の、直線L1Dの方向である。上流側45°位置は、揺動中心Aを中心として、直線L1Dを、0°位置から45°だけ上流側に揺動させた位置である。なお、前記「下流側コントロールケーブル4Dの所定の軸方向」とは、図14(a)に示す状態の軸線L2Dの方向(つまり上流側−下流側方向)をいう。
次に、下流側45°の定義の仕方について説明する。図14(b)に、下流側45°の説明図(リンク部材2を右側から見た図)を示す。図14(b)に示すように、0°位置は、揺動凸部203R(つまり揺動中心A)と上流側インナ係合開口200R(つまり上流側ケーブルエンド410Uの中心U)とを結ぶ直線L1Uの方向と、上流側コントロールケーブル4U(つまり上流側インナケーブル本体411U)の軸線L2Uとが直交する場合の、直線L1Uの方向である。下流側45°位置は、揺動中心Aを中心として、直線L1Uを、0°位置から45°だけ下流側に揺動させた位置である。なお、前記「上流側コントロールケーブル4Uの所定の軸方向」とは、図14(b)に示す状態の軸線L2Uの方向(つまり上流側−下流側方向)をいう。
次に、リンク部材2の操作角度を変更した場合の操作荷重の変化について説明する。図15に、操作角度と操作荷重との関係を示す。データは実測値である。図15中、横軸は操作角度(deg.)を、縦軸は操作荷重(kgf)を、それぞれ示している。また、横軸の操作角度は、上流側に向かう方向を正として表示されている。
図15に示すように、操作角度が上流側に45°を超えると、急激に操作荷重が大きくなる。並びに、操作角度が下流側に45°(図15においては−45°)を超えると、急激に操作荷重が大きくなる。このことから、操作荷重の軽減を図るため(具体的には4kgf以下にするため)、リンク部材2の操作角度を、上流側、下流側の各々に向かって0°〜45°の範囲内に収まるように、設定した。
次に、本実施形態のストローク増幅機構1の作用効果について説明する。本実施形態のストローク増幅機構1によると、揺動凸部203L、203R(つまり揺動中心A)を中心とする円において、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rは上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rよりも径方向外側に配置されている。このため、前出図12に示すように、上流側ストロークSUよりも、下流側ストロークSDを、大きくすることができる。つまり、ストロークを増幅することができる。したがって、ストロークロスを調整することができる。また、単一のケーブルにより操作力伝達経路を構成した場合と比較して、より小さい上流側ストロークSUで、同量の下流側ストロークSDを確保することができる。すなわち、上流側ストロークSUが小さくて済む。このため、操作レバーの設置スペースが限られている場合であっても、フューエルリッドを動かすのに充分な操作ストロークを確保することができる。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rが、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rよりも上流側に配置されている。また、前述したように、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rが上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rよりも径方向外側に配置されている。
操作レバーから操作力(張力)が伝達される場合、上流側ケーブルエンド410Uが、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rから、外れることも考えられる。この場合、外れた上流側ケーブルエンド410Uは、上流方向に向かって引っ張られる。ここで、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rは、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rよりも、上流側かつ径方向外側に配置されている。したがって、外れた上流側ケーブルエンド410Uは、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rあるいは下流側ケーブルエンド410Dに、引っ掛かる。このように、本実施形態のストローク増幅機構1によると、上流側ケーブルエンド410Uがリンク部材2から外れるのを抑制することができる。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、上流側インナケーブル本体411Uおよび下流側インナケーブル本体411Dが、リンク部材2の左壁部20Lと右壁部20Rとの間に挿入されている。このため、左壁部20L右面(内面)周縁が、上流側インナケーブル本体411Uあるいは下流側インナケーブル本体411Dと、摺接するおそれがある。また、右壁部20R左面(内面)周縁が、上流側インナケーブル本体411Uあるいは下流側インナケーブル本体411Dと、摺接するおそれがある。また、架橋部21上面周縁が、上流側インナケーブル本体411Uあるいは下流側インナケーブル本体411Dと、摺接するおそれがある。
この点、本実施形態のストローク増幅機構1によると、前出図4〜図6に横縞ハッチングで示すように、面取部202L、202R、210が配置されている。このため、上流側インナケーブル本体411Uあるいは下流側インナケーブル本体411Dとリンク部材2との間の摺動抵抗が小さくなる。したがって、操作レバーからフューエルリッドに伝達される荷重の伝達効率が高くなる。また、操作レバーの操作に対するフューエルリッドの応答性が向上する。また、面取部202L、202R、210を配置すると、リンク部材2におけるケーブル摺接部位や上流側インナケーブル本体411Uあるいは下流側インナケーブル本体411Dの偏摩耗を抑制することができる。このため、リンク部材2や上流側コントロールケーブル4U、下流側コントロールケーブル4Dの長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、前出図14、図15に示すように、リンク部材2の操作角度が、上流側、下流側の各々に向かって0°〜45°の範囲内に収まるように、設定されている。このため、リンク部材2の操作荷重が大きくならない。具体的には、4kgf以下になる。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、上流側アウタガイド部31Uが配置されている。上流側アウタガイド部31Uの延在方向(上下方向)は、前出図13、図14(b)に示すように、軸線L2Uの方向(上流側−下流側方向)に対して、垂直である。かつ、ケース部材3の撓み方向(右方向)に対して、垂直である。このため、操作時においてケース部材3が撓んでも、上流側キャップ400Uが、上流側アウタガイド部31Uを介して、上流側アウタ係合孔30Uから外れにくい。
また、上流側キャップ400Uを上流側アウタ係合孔30Uに取り付ける際、リング溝部408Uが上流側アウタ係合孔30Uに入り込んだ後、上流側絞り部310Uは弾性的に復元する。この点においても、上流側キャップ400Uが、上流側アウタ係合孔30Uから外れにくい。
同様に、本実施形態のストローク増幅機構1によると、下流側アウタガイド部31Dが配置されている。下流側アウタガイド部31Dの延在方向(上下方向)は、前出図13、図14(a)に示すように、軸線L2Dの方向(上流側−下流側方向)に対して、垂直である。かつ、ケース部材3の撓み方向(右方向)に対して、垂直である。このため、操作時においてケース部材3が撓んでも、下流側キャップ400Dが、下流側アウタガイド部31Dを介して、下流側アウタ係合孔30Dから外れにくい。
また、下流側キャップ400Dを下流側アウタ係合孔30Dに取り付ける際、リング溝部408Dが下流側アウタ係合孔30Dに入り込んだ後、下流側絞り部310Dは弾性的に復元する。この点においても、下流側キャップ400Dが、下流側アウタ係合孔30Dから外れにくい。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、ガイド溝部33L、33Rが配置されている。前出図7〜図10に示すように、ガイド溝部33L、33Rは、揺動凸部203L、203Rを軸係合孔32L、32R付近まで案内している。このため、比較的小さな力(揺動凸部203L、203Rをガイド溝部33L、33R下端から下方に押し出すだけの力)で、リンク部材2をケース部材3に組み付けることができる。
また、揺動凸部203Lには傾斜面204Lが、揺動凸部203Rには傾斜面204Rが、それぞれ配置されている。並びに、ガイド溝部33Lの下端にはテーパ面330Lが、ガイド溝部33Rの下端にはテーパ面330Rが、それぞれ配置されている。傾斜面204Lとテーパ面330Lとの挟角は比較的小さい(双方の面は平行に近い)。同様に、傾斜面204Rとテーパ面330Rとの挟角も比較的小さい(双方の面は平行に近い)。この点においても、本実施形態のストローク増幅機構1によると、比較的小さな力で、リンク部材2をケース部材3に組み付けることができる。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、リンク部材2およびケース部材3は、ガラス繊維により強化されたポリアミド製である。このため、可撓性が高い。したがって、組付の際、比較的小さな力で、リンク部材2あるいはケース部材3を撓ませながら、ガイド溝部33L、33Rの下端から軸係合孔32L、32Rに揺動凸部203L、203Rを移動させることができる。また、組付の際、リンク部材2あるいはケース部材3が破損しにくい。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、前出図9に示すように、リンク部材2の左壁部20Lと右壁部20Rとが、架橋部21を介して、上下方向中間部分で繋がっている。このため、架橋部21よりも下方に配置された、左壁部20L下方部分および右壁部20R下方部分が、架橋部21を起点として撓みやすい。また、架橋部21を境に、左壁部20L下方部分および右壁部20R下方部分は、左壁部20L上方部分および右壁部20R上方部分に対して、左右方向肉厚が薄肉に形成されている。この点においても、左壁部20L下方部分および右壁部20R下方部分が、架橋部21を起点として撓みやすい。
また、本実施形態のストローク増幅機構1によると、前出図15に示すように、リンク部材2の操作荷重が4kgf以下に設定されている。このため、操作荷重が小さいフューエルリッドの操作用として用いるのに好適である。
<第二実施形態>
本実施形態のストローク増幅機構と、第一実施形態のストローク増幅機構と、の相違点は、予備上流側係合凹部が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図16に、本実施形態のストローク増幅機構の右側から見た断面図を示す。なお、図12と対応する部位については、同じ符号で示す。図16に示すように、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rと、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rと、の間には、予備上流側係合凹部220L、220Rが形成されている。予備上流側係合凹部220L、220Rは、本発明の予備上流側係合部に含まれる。予備上流側係合凹部220Rは右壁部20Rに、予備上流側係合凹部220Lは、右壁部20Rの左側に並設されている左壁部20L(前出図1参照)に、それぞれ配置されている。予備上流側係合凹部220L、220Rは、各々下流側に向かって開口する半円凹面状を呈している。予備上流側係合凹部220L、220Rの凹面内径は、上流側ケーブルエンド410Uの外径に対して、略一致するように(あるいは若干大きくなるように)設定されている。
図16中、白抜き矢印で示すように、仮に、上流側ケーブルエンド410Uが、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rから外れた場合であっても、上流側インナケーブル本体411Uの張力により、当該上流側ケーブルエンド410Uは、上流側に引っ張られる。このため、図16中、一点鎖線で示すように、上流側ケーブルエンド410Uは、上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rの上流側に配置された予備上流側係合凹部220L、220Rに、収容される。
本実施形態のストローク増幅機構1は、構成が共通する部位については、第一実施形態のストローク増幅機構と同様の作用効果を有する。また、本実施形態のストローク増幅機構1には、予備上流側係合凹部220L、220Rが配置されている。このため、より確実に、上流側ケーブルエンド410Uがリンク部材2から外れるのを抑制することができる。
<その他>
以上、本発明のストローク増幅機構1の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、ストロークの増幅率(=下流側ストロークSD/上流側ストロークSU)は特に限定しない。リンク部材2の上流側インナ係合孔200L、上流側インナ係合開口200Rと、下流側インナ係合孔201L、下流側インナ係合開口201Rと、の径差を、適宜調整することによって、ストロークの増幅率は自在に設定することができる。
また、操作レバーからフューエルリッドに至る操作力伝達経路において、本実施形態のストローク増幅機構1を複数配置してもよい。言い換えると、二本のコントロールケーブルのみにより、操作力伝達経路を構成しなくてもよい。また、隣接部材との干渉がないような環境であれば、ケース部材3は配置しなくてもよい。この場合は、リンク部材2の揺動凸部203L、203Rを、車両のフレーム等などにより、軸支すればよい。また、耐候性が確保でき、かつ隣接部材との干渉がないような環境であれば、上流側コントロールケーブル4Uの上流側アウタケーブル部40Uは配置しなくてもよい(下流側コントロールケーブル4Dも同様)。
また、揺動可能に軸支されている部材(例えば、上流側ケーブルエンド410Uと上流側インナ係合孔200Lおよび上流側インナ係合開口200R、下流側ケーブルエンド410Dと下流側インナ係合孔201Lおよび下流側インナ係合開口201R、揺動凸部203Lと軸係合孔32L、揺動凸部203Rと軸係合孔32Rなど)の凹凸関係は逆であってもよい。上流側ケーブルエンド410U、下流側ケーブルエンド410D、揺動凸部203L、203Rが、揺動可能に配置されていればよい。
また、上記実施形態においては、フューエルリッド操作用として本発明のストローク増幅機構を用いたが、本発明のストローク増幅機構は、ドア操作用、パーキングブレーキ操作用、ギアチェンジ用などあらゆる用途に用いることができる。
コントロールケーブルが取り付けられた第一実施形態のストローク増幅機構の斜視図である。 同ストローク増幅機構の斜視合体図である。 同ストローク増幅機構の斜視分解図である。 同ストローク増幅機構のリンク部材の正面図である。 図4のV−V断面図である。 図4のVI−VI断面図である。 同ストローク増幅機構の組付初期の正面図である。 同ストローク増幅機構の組付中期の正面図である。 同ストローク増幅機構の組付後期の正面図である。 同ストローク増幅機構の組付完了後の正面図である。 上流側コントロールケーブルの断面図である。 同ストローク増幅機構の右側から見た断面図である。 同ストローク増幅機構の開位置における上面図である。 (a)は上流側45°の説明図である。(b)は下流側45°の説明図である。 操作角度と操作荷重との関係を示すグラフである。 第二実施形態のストローク増幅機構の右側から見た断面図である。
符号の説明
1:ストローク増幅機構。
2:リンク部材、20L:左壁部、20R:右壁部、200L:上流側インナ係合孔(上流側インナ係合部)、200R:上流側インナ係合開口(上流側インナ係合部)、201L:下流側インナ係合孔(下流側インナ係合部)、201R:下流側インナ係合開口(下流側インナ係合部)、202L:面取部、202R:面取部、203L:揺動凸部、203R:揺動凸部、204L:傾斜面、204R:傾斜面、21:架橋部、210:面取部、220L:予備上流側係合凹部(予備上流側係合部)、220R:予備上流側係合凹部(予備上流側係合部)。
3:ケース部材、30U:上流側アウタ係合孔(上流側アウタ係合部)、30D:下流側アウタ係合孔(下流側アウタ係合部)、31U:上流側アウタガイド部、31D:下流側アウタガイド部、310U:上流側絞り部、310D:下流側絞り部、32L:軸係合孔(軸係合凹部)、32R:軸係合孔(軸係合凹部)、33L:ガイド溝部、33R:ガイド溝部、330L:テーパ面、330R:テーパ面、34:開口縁、35U:上流壁部、35D:下流壁部、36L:左壁部、36R:右壁部。
4U:上流側コントロールケーブル、40U:上流側アウタケーブル部、400U:上流側キャップ、401U:上流側アウタケーブル本体、402U:ライナ、403U:ストランド、404U:ジャケット、406U:通孔、408U:リング溝部、41U:上流側インナケーブル部、410U:上流側ケーブルエンド(上流側ケーブルの下流端)、411U:上流側インナケーブル本体、412U:芯線、413U:側線。
4D:下流側コントロールケーブル、400D:下流側キャップ、408D:リング溝部、410D:下流側ケーブルエンド(下流側ケーブルの上流端)、411D:下流側インナケーブル本体。
A:揺動中心、C10〜C21:圧縮力、F:押し込み力、F1:分力、F2:分力、SU:上流側ストローク、SD:下流側ストローク、T1:張力、T2:張力。

Claims (8)

  1. 上流端の操作機器から下流端の作動機器に至る操作力伝達経路の、少なくとも一部を構成する上流側ケーブルと下流側ケーブルとの間に介装され、
    揺動軸と、該上流側ケーブルの下流端が揺動可能に係合する上流側係合部と、該下流側ケーブルの上流端が揺動可能に係合する下流側係合部と、を持つリンク部材を備え、
    該揺動軸を中心とする円において、該下流側係合部は該上流側係合部よりも径方向外側に配置されており、
    該下流側係合部は該上流側係合部よりも上流側に配置されており、
    該リンク部材の操作角度は、該揺動軸と該下流側係合部とを結ぶ直線方向と、該下流側ケーブルの軸方向と、が直交する場合の該直線方向を0°として、上流側に向かって45°以内に設定されており、該揺動軸と該上流側係合部とを結ぶ直線方向と、該上流側ケーブルの軸方向と、が直交する場合の該直線方向を0°として、下流側に向かって45°以内に設定されていることを特徴とするストローク増幅機構。
  2. 前記リンク部材の、前記上流側ケーブルおよび前記下流側ケーブルの少なくとも一方と摺接するケーブル摺接部位には、面取部が配置されている請求項1に記載のストローク増幅機構。
  3. 前記リンク部材は、さらに、前記上流側係合部と前記下流側係合部との間に、前記上流側ケーブルの下流端が該上流側係合部から外れた場合に、該下流端が係合する予備上流側係合部を持つ請求項1または請求項2に記載のストローク増幅機構。
  4. 前記上流側ケーブルは、筒状の上流側アウタケーブル部と、該上流側アウタケーブル部に摺動可能に挿通される上流側インナケーブル部と、を持つ上流側コントロールケーブルであり、
    前記下流側ケーブルは、筒状の下流側アウタケーブル部と、該下流側アウタケーブル部に摺動可能に挿通される下流側インナケーブル部と、を持つ下流側コントロールケーブルであり、
    前記上流側係合部は、該上流側インナケーブル部が係合する上流側インナ係合部であり、
    前記下流側係合部は、該下流側インナケーブル部が係合する下流側インナ係合部であり、
    さらに、前記揺動軸を軸支する軸係合部と、該上流側アウタケーブル部の下流端が係合する上流側アウタ係合部と、該下流側アウタケーブル部の上流端が係合する下流側アウタ係合部と、を持ち、前記リンク部材を揺動可能に収容するケース部材を備える請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のストローク増幅機構。
  5. 前記ケース部材は、さらに、該ケース部材の開口縁と前記上流側アウタ係合部とを連結し、前記揺動軸と前記上流側インナ係合部とを結ぶ直線方向と、前記上流側コントロールケーブルの軸方向と、が直交する場合の、該軸方向に対して略垂直方向であって、かつ前記操作力伝達経路に操作力が伝達される際の該ケース部材の撓み方向に対して略垂直方向に延設され、前記上流側アウタケーブル部の下流端を該上流側アウタ係合部に案内する上流側アウタガイド部と、
    該ケース部材の開口縁と前記下流側アウタ係合部とを連結し、該揺動軸と前記下流側インナ係合部とを結ぶ直線方向と、前記下流側コントロールケーブルの軸方向と、が直交する場合の、該軸方向に対して略垂直方向であって、かつ該操作力伝達経路に操作力が伝達される際の該ケース部材の撓み方向に対して略垂直方向に延設され、前記下流側アウタケーブル部の上流端を該下流側アウタ係合部に案内する下流側アウタガイド部と、
    を持つ請求項4に記載のストローク増幅機構。
  6. 前記揺動軸は凸状の揺動凸部であり、前記軸係合部は該揺動凸部を軸支する凹状あるいは孔状の軸係合凹部であり、
    前記ケース部材は、さらに、該ケース部材の開口縁と該軸係合凹部付近とを連結し、該揺動凸部を該軸係合凹部付近まで案内するガイド溝部を持つ請求項4または請求項5に記載のストローク増幅機構。
  7. 前記リンク部材は、樹脂製である請求項6に記載のストローク増幅機構。
  8. 前記リンク部材の操作荷重は、20kgf以下である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のストローク増幅機構。
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