JP4994542B2 - テープ及びテーププリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電線やその他の線材や棒材に巻き付けるものであって識別記号等が印字されたマーカーシールを作るための折り畳みテープ及びその折り畳みテープを格納したテープカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなマーカーシールは、例えば図5に示すように、透明なテープ本体Sの一方の端部に不透明な印字部Mが設けられている。また、テープ本体Sの裏面には粘着剤が塗布されている。コードLに対して最初に印字部Mを貼り付ける。そして、その他の透明な部分をコードLに巻き付けると、その透明な部分が印字部Mを覆い、印字部Mが保護される。
【0003】
このようなマーカーシールは、例えば図6に示すように、長方形の剥離紙B上に一定のピッチで整列されており、プリンターに給紙することにより印字部Mに所定の数字や記号を印字する。そして、マーカーシールを1枚ずつ剥離紙Bからはがして図5に示すようにコードLに巻き付ける。マーカーシールはその他として図7に示すように長尺の帯状の剥離紙Bに一定のピッチで1列に貼り付けた状態で供給される場合がある。この場合にはロールRとして巻き取られており、外周の端部から引き出され、テーププリンターによって1枚ずつ印字部Mに印字されていく。そして、図6に示したマーカーシールと同じく剥離紙Bから剥がされ、コードLに巻き付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図6及び図7に示したマーカーシールは剥離紙Bと同じ大きさの塩ビフィルムもしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを張り合わせ、剥離紙Bを切断しないように型抜きすることにより製造する。その型抜きの際、不要な部分である抜き殻Dは出荷前に除去され、廃棄される。
【0005】
ところが、この抜き殻Dは塩ビやPETで形成されているので、資源の有効利用という観点から廃棄することは望ましくない。また、マーカーシールの幅寸法は使用用途に応じて複数必要とされる場合があるが、上記図6や図7に示した従来のものでは幅寸法毎にマーカーシールを用意しなければならず、マーカーシールの在庫管理が極めて煩わしいという問題が生じる。また、各マーカーシールの印字部に印字する際、マーカーシールのピッチに印字する間隔を正確に一致させなければ印字部から印字がずれるという問題も生じる。
【0006】
このような場合に、マーカーシールの長さと同じ幅寸法の長尺のシールを用意し、印字した後必要な幅寸法で長尺のシールの端部から1枚ずつマーカーシールを切断しすればよいが、シールの幅が広いため取り扱いに適さない。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、これら各不具合を解消したテープ及びプリンタを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明によるテープは、文字、記号、数字が印字される印字部が設けられ、その裏面に粘着層を有するテープ本体と、この粘着層を覆う剥離体と、で構成されたテープにおいて、前記テープ本体及び剥離体の長手方向に直交する幅方向を約3等分する折れ線を設定し、隣り合う折れ線での折り曲げ方向が相互に逆で、かつ前記テープ本体の印字部が露出するように前記テープ本体及び剥離体を折り曲げたことを特徴とする。
【0009】
このようにテープを折り畳んでおけば、必要な長さに切断した後、引き伸ばせば切断された長さが幅寸法になるマーカーシールとして使用することができ、印字がずれることがなく、また抜き殻が生じない。更に、切断する長さは自由に変更することができる。
【0010】
また、3等分に折り曲げられた前記テープ本体の1つの部分を不透明とし、この不透明の部分に前記印字部を設けた。
【0011】
更に、本発明によるテーププリンタは、請求項1又は請求項2に記載のテープの印字部に印字する印字ヘッドと、前記印字ヘッドにて印字されたテープを切断するカッターと、前記カッターに対向して配置され、該カッターとの間に前記テープを挟んで切断するバックアップ部材と、前記カッターの方向に向かって突出してバックアップ部材に設けられ、前記カッターによって前記テープのうち最も前記バックアップ部材側の前記剥離体を残して切断させる突起部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、1は長尺の折り畳みテープである。この折り畳みテープ1は本実施に形態ではPETからなる厚さ18μmのテープ本体2と、剥離体である剥離シート3とから構成されている。テープ本体2の裏面には粘着剤が被着されており、剥離シート3に対してこの粘着剤によって剥離可能な状態で張り付いている。テープ本体2を構成するPETは透明であるが、テープ本体2の幅の約1/3の部分に不透明な塗料を塗布して印字部21を設けた。そして、折り畳みテープ1の長手方向に対して平行であって折り畳みテープ1の幅を約3等分する折り線11・12を設定し、両折り線の折り曲げ方向が互いに逆になるように、かつ印字部21が外側に露出するように折り曲げた。
【0014】
この折り畳みテープ1は上述のように長尺であるため、印字部21に印字する際、印字しやすいように図2に示すようにテープカセット4内に内蔵させた。このテープカセット4は印字装置であるテーププリンタ5に着脱自在に装填されるものである。テープカセット4がテーププリンタ5にセットされ、印字作業が開始されると、折り畳みテープ1はテープカセット4から連続して繰り出される。そしてテーププリンタ5の印字ヘッド51により印字部21に所定の記号や数字が印字される。なお、印字される文字数や文字の大きさ等の印字内容は自由に設定することができ、その印字内容に合わせて折り畳みテープ1への印字幅も自由に設定することができる。
【0015】
このように印字部21に印字されると、印字ヘッド51の下流に位置するカッター6によって折り畳みテープ1が切断される。図3に示すように、回動軸71を中心として回転自在であるバックアップ7がカッター6に対向して設けられており、折り畳みテープ1はこのバックアップ7とカッター6に挟まれて切断される。
【0016】
ただし、バックアップ7の一部には上下1対の突起部72が設けられている。この突起部72の突出高さは剥離シート3の厚みとほぼ同じ寸法である。従って、この突起部72がカッター6に対向している状態では、折り畳みテープ1は完全に切断されず、剥離シート3を残して半切りされる。例えば3回半切りされ、4回目にバックアップ7を回動させて突起72が設けられていない上下フラットな部分をカッター6に対向させる。そしてカッター6を前進させて、剥離シート3を含めて折り畳みテープ1を完全に切断する。
【0017】
図4に示すように、このようにして切断された折り畳みテープ1は、折り畳みテープ1の長手方向に対して直角方向に切断された4枚のマーカーシール8になる。このマーカーシール8の印字部81には印字ヘッド51により文字や数字が印字されている。一方、剥離シート3は約1/3の部分を切り残して切断線31により切断され、マーカーシール8の4枚分の剥離シート3がバラバラにならない。
【0018】
従って、テーププリンタ5から切断させ払い出された折り畳みテープ1から1枚ずつマーカーシール8を剥がし、上記図5に示すように、コードに巻き付ければよい。なお、上記実施に形態では折り畳みテープ1は2本の折り線で折り曲げてN字状に折り畳んだが、折り線の数は偶数本であればよく、例えば4本の折り線で折り曲げてもよい。その際、折り曲げ方向は交互に反対になるように折り曲げる。
【0019】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、長尺のテープをその長手方向に平行な折り線で折り曲げて折り畳んだので、テープカセットに収納しやすく、かつ、端から切断することによりマーカーシールにすることができるので、抜き殻等の無駄な部分が生じない。更に、テーププリンタを用いれば印字と切断とを1台の装置で連続して行うことができるので、印字位置がずれない。また、印字幅を自由に設定し、その印字幅に合わせて切断すると1種類の折り畳みテープで幅寸法の相違する複数種類のマーカーシールを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
【図2】テーププリンタによる印字を説明する図
【図3】折り畳みテープの切断機構を示す図
【図4】切断された折り畳みテープを示す図
【図5】マーカーシールの巻き付け状態を示す図
【図6】従来のマーカーシールの供給状態を示す図
【図7】従来のマーカーシールの供給状態を示す図
【符号の説明】
1 折り畳みテープ
2 テープ本体
3 剥離シート
4 テープカセット
5 テーププリンタ
8 マーカーシール
Claims (3)
- 文字、記号、数字が印字される印字部が設けられ、その裏面に粘着層を有するテープ本体と、この粘着層を覆う剥離体と、で構成されたテープにおいて、
前記テープ本体及び剥離体の長手方向に直交する幅方向を約3等分する折れ線を設定し、隣り合う折れ線での折り曲げ方向が相互に逆で、かつ前記テープ本体の印字部が露出するように前記テープ本体及び剥離体を折り曲げたことを特徴とするテープ。 - 3等分に折り曲げられた前記テープ本体の1つの部分を不透明とし、この不透明の部分に前記印字部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のテープ。
- 請求項1又は請求項2に記載のテープの印字部に印字する印字ヘッドと、前記印字ヘッドにて印字されたテープを切断するカッターと、前記カッターに対向して配置され、該カッターとの間に前記テープを挟んで切断するバックアップ部材と、前記カッターの方向に向かって突出してバックアップ部材に設けられ、前記カッターによって前記テープのうち最も前記バックアップ部材側の前記剥離体を残して切断させる突起部と、を備えたことを特徴とするテーププリンタ。
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