JP4994419B2 - 車載レーダ装置 - Google Patents
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Description
後者の、自車が停車中や低速走行中にレーダ装置の出力を低減する方法として、駆動輪速度と従動輪速度とに基づきレーダ装置の出力を制御するようにし、車両が実際に停止している場合のみレーダ装置の出力を禁止するようにしたものがある(特許文献1参照)。
またこの特許文献2には、ブレーキ作動検知器、ハンドル角検知器、車速センサなどによって走行モードを検出し、例えばブレーキが作動された時は自車の前に人間が存在しているとして送信パワーを下げ、また車両がカーブ走行中である時は自車線内を走行する車両のみを測距対象とするため送信パワーを下げるようにして、不必要に強い送信パワーを照射しないようにしたことも開示されている。
また特許文献2に記載されたレーダ装置では、自車速に応じてレーダ出力を制御するとしても、ブレーキが作動された時、あるいはカーブ走行中のみレーダ装置の出力を下げるもので、通常に走行している状態で所定速度以下(停止を含む)になった時に、レーダ出力を下げるものでなく、電力消費を必要最小限に抑えるという点では十分でなかった。
のである。
信号処理手段はビート信号に基づいて受信信号の受信レベルを算出する受信レベル算出手段と、自車速検知手段において検出した自車速が自車の停止もしくは所定の速度以下となっているか否かを判定する速度判定手段とを有し、電力制御手段は、速度判定手段での判定が自車の停止もしくは所定の速度以下であった場合で、且つ受信レベル算出手段で算出された受信レベルが目標物体の有無を判定するための所定しきい値にマージンを持たせた値に比べて大きい信号レベルである場合に、パルス状の送信波の平均電力をさらに低下させるようにしたものである。
また、自車が停車もしくは所定速度以下の際に、送信波の平均電力を低下させるので、電力消費を最小限にすることが可能となる。
以下、この発明の実施の形態1における車載レーダ装置を図1〜図10に基づいて説明する。
この発明の実施の形態1であるレーダ装置の全体構成図を示す図1において、車載レーダ装置10は、パルス方式に準じて動作するレーダ装置であり、送信部11と受信部12
と信号処理部13とからなる。また信号処理部13には車載レーダ装置10を搭載する自車の車速を検出する自車速検知手段としての車速センサ20が接続され、この車速センサ20から自車の車速に応じた車速パルス信号を信号処理部13に対して出力するようになっている。
図1に示す発振器制御部112で発振器111から所定の電力を出力するように制御し、発振器111から連続波の送信信号が発生される。発振器111からの送信信号は分配器113において、スイッチ114とミキサ122に電力(送信信号)を分配する。スイッチ114に送られた送信信号は、スイッチ制御部115からの信号でオンオフ制御され、スイッチ114において図3(a)に示すように所定のオン時間で区切られ、すなわちオン時間のパルス幅τをもつ信号とし、送信アンテナ116から空間に電波として放射される。
ここで、送信信号の第i番目のパルス(送信パルスi)の立下りからr×Tsだけ遅れたサンプリングタイミングで得られたデジタルデータを、airとする。この実施例ではrは0〜7までの整数としており、rは送信パルスからの遅延時間、すなわち距離に対応していることからレンジゲートと呼ぶ。以上のように得られたデジタルデータは、図6に示すようにレンジゲート毎に区分けされ、メモリ131に蓄積される。この例では、各レンジゲートに蓄積されるデータ数、すなわち送信パルスの数は256個としている。
図7のステップS1では、図1の車速センサ20が自車の速度に応じた車速パルス信号をCPU133に対して出力し、その後、CPU133の速度判定手段136は車速センサ20からの車速パルスに基づいて、自車が所定の速度以下(停止を含む)となっているか否かを判定する。ここで、所定の速度以下と判定された場合はCPU133に所定速度以下となったことを記憶する。
ステップS1において自車が所定速度より速い場合は、ステップS2に進む。
速走行時の電力Phとし、ステップS3に進む。ステップS3では、CPU133の距離測定手段134において、目標物体30があると判定された場合、その信号が存在すると判定されてレンジゲートrに対応した距離c×r×Ts/2の関係から目標物体30までの距離を算出し、ステップS4において目標物体30までの距離情報を外部に出力する。
ステップS6において、スイッチ制御部115がスイッチ114を制御し、図9のようにパルス状の送信信号のパルス周期Tが長くなるようにパルス動作する。ここで、パルス幅τとパルス周期Tとすると、送信信号の平均電力はτ/Tの関係により低下させることができる。
次にステップS8で、CPU133の受信レベル算出手段135において受信信号の受信レベルを算出する。この受信レベルをPrとする。
ステップS3に進み、前述と同様にCPU133において目標物体30までの距離を算出し、ステップS4において目標物体30までの距離情報を外部に出力する。
またステップS9において、図10(b)のように受信信号の信号レベルが所定しきい値以上、且つ、(所定しきい値+α)未満である場合は、ステップS3に進み、CPU133において目標物体30までの距離を算出し、ステップS4において目標物体30までの距離情報を外部に出力する。
また、ステップS5において所定の速度以下となったのが連続であれば、ステップS11において、CPU133で記憶している設定の送信電力を保持し、ステップS8へ進み、それ以降の処理は上記と同様なので省略する。
さらに、受信部12の1/f雑音を抑えることにより、低速時に送信電力を低下させてもS/Nを向上させることが可能となる。
またさらに、送信信号のパルス周期を長くすることにより、パルスの平均電力を小さくし、電力消費をさらに低下させることが可能となる。
次に、この発明の実施の形態2における車載レーダ装置を図11〜図12に基づいて説明する。この発明の実施の形態2のレーダ装置の全体構成図については図1と同じであるが、送信部11のスイッチ制御部115は、実施の形態1ではパルス状の送信波のパルス周期を制御していたが、実施の形態2ではパルス周期は同じで、パルス幅を制御するようにしたものである。その他の構成は図1と同じにつき説明を省略する。またCPUの構成については図2と同じであるので、その説明を省略する。
したがって車載レーダ装置の全体構成図における動作は実施の形態1と同じであり、この発明の実施の形態2の車載レーダ装置における送信波の電力制御についてのみ、その動作を図11に示すフローチャートに沿って図12に基づいて説明する。
ステップS101において自車が所定速度より速い場合は、ステップS102に進む。
ステップS106において、スイッチ制御部115がスイッチ114を制御し、図12のように送信信号のパルス幅τが短くなるようする。この場合パルス周期Tは変えないで同じになるようにしておく。ここで、パルス幅τとパルス周期Tとすると、送信信号の平均電力はτ/Tの関係により低下させることができる。
次にステップS108で、CPU133の受信レベル算出手段135において受信信号の受信レベルを算出する。この受信レベルをPrとする。
しきい値+α)以上である場合は、ステップS110において、発振器制御部112により、発振器111から送信する電力を図8(c)に示すように、図8(b)に示す電力PmからさらにPr−(所定しきい値+α)分だけ低下させた電力Piとする。この時の送信電力設定をCPU133において記憶する。
ステップS103に進み、前述と同様にCPU133において目標物体30までの距離を算出し、ステップS104において目標物体30までの距離情報を外部に出力する。
またステップS109において、図10(b)のように受信信号の信号レベルが所定しきい値以上、且つ、(所定しきい値+α)未満である場合は、ステップS103に進み、CPU133において目標物体30までの距離を算出し、ステップS104において目標物体30までの距離情報を外部に出力する。
また、ステップS105において所定の速度以下となったのが連続であれば、ステップS111において、CPU133で記憶している設定の送信電力を保持し、ステップS108へ進み、それ以降の処理は上記と同様なので省略する。
さらに、受信部12の1/f雑音を抑えることにより、低速時に送信電力を低下させてもS/Nを向上させることが可能となる。
またさらに、送信信号のパルスの幅を短くすることにより、パルスの平均電力を小さくし、電力消費をさらに低下させることが可能となる。
12:受信部 13:信号処理部(信号処理手段)
20:車速センサ(自車速検知手段) 30:目標物体
110:電力制御手段 111:発振器(発振手段)
112:発振器制御部(電力制御手段) 113:分配器
114:スイッチ(スイッチ手段) 115:スイッチ制御部(電力制御手段)
116:送信アンテナ(送信手段)
121:受信アンテナ(受信手段) 122:ミキサ(混合手段)
123:ハイパスフィルタ(ノイズ除去手段)
124:受信用可変ゲインアンプ 125:受信用可変ゲインアンプ制御部
126:ローパスフィルタ 127:A/D変換器
131:メモリ 132:FFT演算器
133:CPU 134:距離測定手段
135:受信レベル算出手段 136:速度判定手段
137:制御信号送信手段。
Claims (4)
- 連続波の信号を出力する発振手段と、前記連続波の信号をパルス状に区切り、パルス状の送信波を生成するスイッチ手段と、前記パルス状の送信波を空間に放射する送信手段と、前記パルス状の送信波が目標物体で反射した反射信号を受信し、受信信号として出力する受信手段と、前記受信信号と前記連続波の信号とを混合してビート信号を生成する混合手段と、前記ビート信号から低周波成分を除去するために、周波数に反比例して分布する1/f雑音を除去するハイパスフイルタで構成されたノイズ除去手段と、前記低周波成分が除去されたビート信号に基づいて、自車と前記目標物体までの距離を算出する信号処理手段と、前記自車の速度を検出する自車速検知手段で検出した自車速が、自車の停止もしくは所定の速度以下となったのが連続でない場合に、前記パルス状の送信波の平均電力を低下させる電力制御手段とを備え、
前記信号処理手段はビート信号に基づいて受信信号の受信レベルを算出する受信レベル算出手段と、前記自車速検知手段において検出した自車速が自車の停止もしくは所定の速度以下となっているか否かを判定する速度判定手段とを有し、前記電力制御手段は、前記速度判定手段での判定が自車の停止もしくは所定の速度以下であった場合で、且つ前記受信レベル算出手段で算出された受信レベルが前記目標物体の有無を判定するための所定しきい値にマージンを持たせた値に比べて大きい信号レベルである場合に、前記パルス状の送信波の平均電力をさらに低下させることを特徴とする車載レーダ装置。 - 前記発振手段は出力する連続波信号の電力が可変であり、前記電力制御手段は、前記発振手段から出力する連続波信号の電力を低下させることにより、前記パルス状の送信波の平均電力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の車載レーダ装置。
- 前記電力制御手段は、前記パルス状の送信波を生成するスイッチ手段によるパルスの周期を長くすることにより、前記パルス状の送信波の平均電力を低下させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載レーダ装置。
- 前記電力制御手段は、前記パルス状の送信波を生成するスイッチ手段によるパルスの幅を短くすることにより、前記パルスの送信波の平均電力を低下させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載レーダ装置。
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