JP4993063B2 - 揮散具 - Google Patents
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Description
すなわち、この芳香剤容器は、液状の芳香剤を収容した容器と、この容器の開口を密封し、使用時には取り外されるハット状の中栓蓋と、この中栓蓋が取り外された状態で、芳香剤の芳香成分を外部に揮散させるための通気孔を有するキャップとを備えている。このキャップは、容器の瓶口部の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有するリング部と、側面に設けられた通気孔の内側でその開口を閉じたり大きさを調節するための通気孔の形状に合わせてリング部より突出形成されたシャッタ部とからなる可動部材が、下端周縁に一体化された二重蓋となっており、また、キャップの天面には、上述した通気孔の他に複数の通気孔が放射状に設けられ、常時開放されている。さらに、芳香剤を吸い上げる不織布等からなる吸液体である芯材の下部が、容器内に充填される芳香剤中に浸漬されており、使用時には中栓蓋を取り外した状態として、芯材上端の揮散面より芳香成分をキャップの通気孔を介して外部に揮散させている。
このように構成することにより、容器内の液体を外部に揮散させるには、揮散具を押し下げれば、その筒部がポンプ手段を押圧する(押し下げる)ことになり、揮散具への押し下げを停止(手を離す)すれば、その筒部によるポンプ手段の押圧が停止され、押し下げられたポンプ手段が元に戻ることになるため、揮散具の押し下げと揮散具への押し下げ停止によりポンプ手段が作動し、容器内の液体がポンプ手段内に吸い上げられ、その後、ポンプ手段から液体が泡状体となって、吐出通路から開口部を経由して溜まり部内に吐出される。この押圧操作を数回繰り返し、所望量の泡状体を揮散具の溜まり部内に貯溜させておけば、溜まり部内の泡状体は、蓋部と溜まり部を形成する外壁上端とが嵌合する部分に設けた通気孔から外部に揮散される。
また、筒部の吐出通路内に、上下にメッシュを配したメッシュ保持体が配置されるので、ポンプ手段からの気液混合物が、メッシュ保持体の上下に配したメッシュを通過することで、きめ細かい泡状体とされて、該泡状体が筒部内の吐出通路を通過するようになる。
これにより、揮散具を押し下げなければポンプ手段は作動せず、泡状体が溜まり部内に吐出されないために、容器内の液体の揮散量を、使用者が容易に調節することが可能となる。
また、蓋部と溜まり部を形成する外壁上端とが嵌合する部分に通気孔が設けられることにより、揮散した容器内の泡状体や過剰に吐出された容器内の泡状体が通気孔周辺に付着しても、ポンプ手段を作動させる際に手を汚すことがない。
さらに、ポンプ手段からの気液混合物が、メッシュ保持体の上下に配したメッシュを通過することできめ細かい泡状体とすることができる。
まず、本発明の実施の形態に係る揮散具1が取り付けられた容器2を、図1に基いて説明する。
容器2は、その内部に揮発性のある液体が充填されると共に、該液体をポンプ手段10により吸い上げ、吸い上げられた液体を均質な泡にして吐出するもので、図1に示すように、容器本体3と、該容器本体3の口部5に螺着されるベースキャップ4と、ベースキャップ4の内部から容器本体3内に亘って配され、押圧されることで容器本体3内から吸い上げた液体を泡状化して揮散具1内へ押し上げるポンプ手段10と、該ポンプ手段10により押し上げられた液体を均質化した泡にする各メッシュ(網体)27、27とからなる。また、容器本体3の底面には、容器2の転倒防止のためのハカマ16が装着されている。
揮散具本体30は、図3に示すように、略中央には、内部に容器2からの泡状体を受け入れて吐出させる吐出通路32を有し、上端開口が閉塞された有底円筒部(筒部)33が所定の長さで立設されている。この有底円筒部33の上端周壁には、周方向に間隔を置いて横向きの開口部34、34が複数形成されている。また、これら開口部34、34の下端における有底円筒部33の全周壁からは、略水平方向に延びる水平壁部35が延設されている。この水平壁部35の全周端から連続して、所定の深さを有する深皿状の溜まり部36が延設されている。そこで、水平壁部35の下方には、図1に示すベースキャップ4の中空頚部8を収納可能な環状空間が形成されることになる。また、深皿状の溜まり部36を形成する外周壁39には、図3に示すように、内方に凹ました凹部43が周方向に間隔をおいて複数(図3では90°ごとに4個)形成されている。さらに、有底円筒部33の内周面には、その上端から略中間までの範囲において、縦リブ37が周方向に間隔を置いて複数(図3では90°ごとに4個)内方に向って突設されている。さらに、有底円筒部33の外周面から水平壁部35の下方の環状空間に向って、規制用縦リブ38が周方向に所定の間隔を置いて複数(図3では120°ごとに3個)突設されている。
そして、蓋体31を揮散具本体30に被せ、蓋体31の嵌合円筒部41を、揮散具本体30の外周壁39の上端に嵌合させて、揮散具1として構成する。すると、図1及び図4に示すように、蓋体31の上壁部42の内面で、揮散具本体30の外壁部39の上端と当接する部分に形成された各切欠部44と、揮散具本体30の外周壁39の上端と蓋体31の嵌合円筒部41とが嵌合する部位で、揮散具本体30の外周壁39に設けられた各凹部43とが、揮散具本体30に設けた溜まり部36内と外部とを連通させる各通気孔45として機能する。
なお、揮散具本体30および/または蓋体31は、揮散具1内における容器2内の液体の吐出状況を視認できるように透明または半透明に構成されることが好ましい。
使用者が、蓋体31の上壁部42を手で押して揮散具1を押し下げれば、図2に示すように、その有底円筒部33が混合円筒部25を、また有底円筒部33内の各縦リブ37、37がメッシュ保持体26をそれぞれ押し下げ、メッシュ保持体26と共に混合円筒部25がコイルスプリング28の付勢力に抗して押し下げられる。すると、空気用シリンダ11及び液体用シリンダ12の内部で、空気用ピストン14及び液体用ピストン15のそれぞれが押し下げられることにより、各空気用シリンダ11内の空気室11a及び液体用シリンダ12内の液室12aが加圧されて、逆止弁21が開いて逆止弁22が閉じた状態となり、今まで液室12aに収容されていた液体が混合室25aに送り込まれる。一方、逆止弁20では、空気導入孔17側の弁が閉じて、空気流出通路18側の弁が開いた状態となり、空気室11a内の空気が空気流出通路18を通って混合室25aに送り込まれる。その後、混合室25a内の発泡した気液混合物は、メッシュ保持体26の上下に配した各メッシュ27、27を通過することで、きめ細かい泡にされて、該泡状体が、揮散具1の有底円筒部33内の吐出通路32を通って、有底円筒部33に設けた各開口部34、34から水平壁部35を経て溜まり部36内に吐出される。
この押圧操作を数回繰り返すことにより、所望量の液体を泡状化させて揮散具1の溜まり部36内に貯溜させておけば、溜まり部36内の泡状体は、揮散具本体30の外周壁39の上端と蓋体31の嵌合円筒部41とが嵌合する部位に配置された、各凹部43、43と各切欠部44、44とからなる各通気孔45、45から外部に揮散される。
そして、この押圧操作を数回行うことにより、所望量の泡状体を溜まり部36内に貯溜させて、揮散具本体30の外周壁39の上端と、蓋体31の嵌合円筒部41とが嵌合する部位に配置された各通気孔45、45から外部に揮散させるようにしているので、使用者が液体の揮散量を適宜調節することができる。しかも、揮散具1を押し下げない限り、容器2内の液体は外部に接触することはないので、余分な揮散を防ぐことができる。
また、揮散した容器2内の液体が各通気孔45、45に付着したり、過剰に吐出された容器2内の液体が各通気孔45、45からあふれ出たりしても、各通気孔45、45は、揮散具1の外周部分に形成されているため、ポンプ手段10を作動させる際に、手で蓋体31の中央外面側を押し下げても手を汚すことがない。
本発明の実施の形態では、ポンプ手段10から揮散具1への液体又は泡状体の吐出通路32を形成する筒部として、上端が閉塞され、その下方部分の周壁に複数個の開口部34、34を備えた有底円筒部(有底筒部)33を使用したが、上端が閉塞されていると、ポンプ手段10からの液体又は泡状体が、上方へ噴出して蓋体31に付着するのを防止できること、更には、揮散具本体30に蓋体31を被せ忘れてもポンプ手段10から送り込まれた液体又は泡状体が溜まり部36の外に飛散するのを防止できるために採用しているものであり、揮散具本体30に蓋体31を常時被せておけば、ポンプ手段10から送り込まれた液体又は泡状体が、溜まり部36の外へ飛散することはないので、この吐出通路32を形成する筒部は、必ずしも上端が閉塞されている必要はない。
2 容器
10 ポンプ手段
30 揮散具本体
31 蓋体(蓋部)
32 吐出通路
33 有底円筒部(筒部)
34 開口部
36 溜まり部
43 凹部
44 切欠部
45 通気孔
50 フェルト(多孔質体)
Claims (1)
- 揮発性のある液体が収容されると共に、液体を吸い上げるためのポンプ手段を備え、該ポンプ手段を押圧操作することによって液体又は泡状体を吐出させる容器に取り付けられる揮散具であって、
該揮散具は、下端が前記ポンプ手段を押圧可能で、内部に前記容器からの液体又は泡状体を受け入れて吐出させる吐出通路を有し、下部が前記容器のベースキャップ内に挿入されると共に、前記ベースキャップ内に上下方向に摺動自在に支持され得る筒部と、該筒部の周壁に設けられ、前記吐出通路と連通する開口部と、該開口部の下方で前記筒部の周壁と連結され、前記筒部の外方に延出して、前記開口部の周囲を取り囲み、前記開口部から吐出される液体又は泡状体を貯溜させる溜まり部と、該溜まり部及び前記筒部を覆うように配置される蓋部と、該蓋部と前記溜まり部を形成する外壁上端とが嵌合する部分に設けられる通気孔とからなり、
前記筒部の吐出通路内に、上下にメッシュを配したメッシュ保持体が配置されることを特徴とする揮散具。
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