JP4991269B2 - エレベータ監視装置 - Google Patents

エレベータ監視装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4991269B2
JP4991269B2 JP2006336127A JP2006336127A JP4991269B2 JP 4991269 B2 JP4991269 B2 JP 4991269B2 JP 2006336127 A JP2006336127 A JP 2006336127A JP 2006336127 A JP2006336127 A JP 2006336127A JP 4991269 B2 JP4991269 B2 JP 4991269B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
car
acceleration
state
reference value
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006336127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008143698A (ja
Inventor
真樹 川又
憲明 益田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2006336127A priority Critical patent/JP4991269B2/ja
Publication of JP2008143698A publication Critical patent/JP2008143698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4991269B2 publication Critical patent/JP4991269B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Indicating And Signalling Devices For Elevators (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Description

本発明は、エレベータ室内(乗りかご内)の状態を監視するエレベータ監視装置に係り、特に、異常を検知するための技術に関する。
近年、防犯ニーズの高まりにつれ、密室状態となるエレベータ室内の犯罪や悪戯を防止するための監視技術の開発も盛んに進められている。
本発明に関連した従来技術であって特許文献に記載されたものとしては、例えば、特開2000−351547号公報(特許文献1)や特開2004−149287号公報(特許文献2)に記載されたものがある。特開2000−351547号公報には、乗りかご内の犯罪発生を的確に検出して乗客の安全を確保するために、条件判断手段が犯罪の生じ易い状態であること検知したとき、異常振動判定手段が乗りかごに異常振動が発生しているか否かを判定し、異常振動が検出されたとき、監視機器作動手段が乗りかご内の監視機器を作動させ、防犯作動手段が防犯制御を行うようにするとした技術が記載され、上記異常振動判定手段は、乗りかご内の荷重が単位時間あたりに所定回数以上所定値を超えた場合に、乗りかご内に異常振動が発生したと判定するとしている。また、特開2004−149287号公報には、防犯上必要な映像データのみを記録し、保守員に異常の発生を確実に通知し、異常発生時に迅速な対応を行って乗客の安全性を確保する信頼性の高いエレベータの防犯システムを提供するために、監視カメラによる映像データを乗りかご内に乗客がいる場合に映像記録装置に記録し、振動センサ及び音量認識センサによって乗りかご内に異常が発生したことを検知したとき、乗りかごを最寄階で停止、ドアを開いて乗客を非難させ、警報を鳴らして異常の発生を知らせ、さらに映像記録装置に記録された映像データを管理人室などに転送してモニタが面に表示させて保守員に異常の発生を知らせるとした技術が記載されている。
特開2000−351547号公報 特開2004−149287号公報
上記特開2000−351547号公報記載の技術では、上記異常振動判定手段は、上記条件判断手段が犯罪の生じ易い状態であることを検出したとき、すなわち、乗りかご内に設けられたかご内操作盤からのかご呼び登録信号がないときまたはかご荷重検出器からのかご内荷重が所定値以下の場合に起動され、該かご荷重検出器からのかご荷重信号に基づいて、乗りかご内に異常振動が発生したか否かを判定する構成である。従って、乗りかご内に、かご内荷重が所定値を超える人数の乗客が乗っている場合や、かご荷重検出器が正常作動しない場合などにおいては、上記乗りかご内における異常振動の発生を判定できないおそれがある。また、上記異常振動判定手段や上記条件判断手段は、乗りかごの外部の防犯運転装置内に設けられる構成であるため、乗りかご側の機器との間の配線数が多くなることも予想される。また、特開2004−149287号公報記載の技術では、振動センサ、音声及び音量認識センサ、人体センサ、荷重センサ、ドアセンサ等の各種センサを検出機能毎に設ける構成のため、これらとセンサ管理装置との間の接続用配線数が非常に多くなる。このため、配線を含むエレベータの故障リスクが高くなり、設置作業にも時間がかかり、コストの増大も予想される。
本発明の課題点は、エレベータ監視装置において、配線数を減らし低コストで簡単に設置することができるようにすることである。
上記課題点を解決するために、本発明では、エレベータ監視装置として、乗りかごに、加速度検出器と制御回路とを固定し、該加速度検出器によっては、該乗りかごの昇降方向の加速度及び該昇降方向に略直角な方向の加速度を検出し、該制御回路では、該加速度検出器で検出した各方向の加速度信号のレベルをそれぞれの基準値と比較し、上記乗りかごの昇降方向の加速度に対応した加速信号のレベルが上記基準値を超える場合は該乗りかごが昇降動作状態にあり、かつ、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応した加速信号のレベルが上記基準値を超える場合は該乗りかごの振動レベルが異常状態にあるとし、乗りかご内に異常が発生しているとして、警報用のアラーム信号を出力する構成とする。すなわち、上記制御回路では、判別部が、上記乗りかごの上昇時は、該乗りかごの上昇方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが0から増大して上記基準値を所定期間以上連続して超えた時点を上昇移動開始時点、該加速度信号のレベルが減少して0に戻った状態を定速上昇状態、該加速度信号のレベルが0から上記上昇移動開始の場合とは反対の方向に増大し、上記基準値以下に所定期間以上連続してなった時点を上昇減速開始時点とし、上記乗りかごが、該定速上昇状態を含む該上昇移動開始時点から該上昇減速開始時点までの状態にあるとき、該乗りかごは上昇動作状態にあると判別し、上記乗りかごの下降時は、該乗りかごの下降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが0から増大して上記基準値を所定期間以上連続して超えた時点を下降移動開始時点、該加速度信号のレベルが減少して0に戻った状態を定速下降状態、該加速度信号のレベルが0から上記下降移動開始の場合とは反対の方向に増大し、上記基準値以下に所定期間以上連続してなった時点を下降減速開始時点とし、上記乗りかごが、該定速下降状態を含む該下降移動開始時点から該下降減速開始時点までの状態にあるとき、該乗りかごは下降動作状態にあると判別し、かつ、上記乗りかごが上記上昇動作状態または上記下降動作状態にあって、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える場合は、該乗りかごの振動レベルが異常状態にあると判別し、異常検知部が、上記判別部により上記乗りかごの振動レベルが異常状態と判別されたとき、該乗りかご内に異常が発生しているとして、上記アラーム信号を出力する。
本発明によれば、エレベータ監視装置として、配線数を減らすことができ、低コストで簡単に設置することができる。
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例としてのエレベータ監視装置及びその周辺装置の構成例図である。
図1において、エレベータ監視装置1は、上下に昇降可能な乗りかご2内に設置され、該乗りかご2の外部にあって本エレベータ監視装置1を駆動するためのカメラ駆動装置3とは1本のケーブル4にて接続される。このケーブル4では、エレベータ監視装置1を駆動するための電源電圧と、カメラ11から出力される映像信号と、エレベータ監視装置1を外部から制御するための制御信号と、乗りかご2の異常な振動をエレベータ監視装置1が検知した時に発信するアラーム信号が重畳された信号が送信される。カメラ11から出力される映像信号は、信号重畳回路12及びケーブル4を介してカメラ駆動装置3に送信される。カメラ駆動装置3と接続された映像記録装置5は、エレベータ監視装置1からのアラーム信号を、カメラ駆動装置3を経由して受信し、エレベータ監視装置1のカメラ11から常時送られている映像信号の記録を開始する。該映像記録装置5から出力された映像信号を映像として映し出す映像監視モニタ装置6は、乗りかご2内の様子を常時映し出し、エレベータ管理者はそれを監視する。エレベータ制御装置7は、乗りかご2の昇降、停止を含め、エレベータの運転関連全般の制御を行う。なお、エレベータ監視装置1は、乗りかご2内の天井あるいは上部の側面に、ネジや取り付け金具等で固定され、乗りかご2の異常な振動を内部の加速度検出器13で検知する。
エレベータ監視装置1は、乗りかご2内を撮影するカメラ11と、電源電圧、映像信号、制御信号、アラーム信号を1本の信号ラインに重畳する信号重畳回路12と、乗りかご2の加速度を検出し対応する加速度信号を出力する加速度検出器13と、制御回路14とを備えて構成される。該制御回路14は、加速度検出器13から出力される加速度信号を処理する加速度信号処理部141と、該加速度信号処理部141から出力される加速度信号のレベルを、予め設定した基準値と比較する比較部142と、該比較結果に基づき、乗りかご2の動作状態及び振動状態の判別を行う判別部143と、該判別結果に基づき、乗りかご2内の異常を検知してアラーム信号を出力する異常検知部144と、上記予め設定した基準値を記憶しておくメモリとを備えて構成され、本実施例では1個のマイコンとして構成されるものとする。
加速度検出器13は、加速度センサを具備して構成され、上記カメラ11とともに乗りかご2に固定され、該乗りかご2の昇降方向の加速度及び該昇降方向に略直角な方向の加速度を同時に検出し、それぞれに対応する信号(加速度信号)を出力する。該昇降方向に略直角な方向の加速度は同一平面内の2軸方向で検出する。
制御回路14は、上記加速度検出器13とともに上記乗りかご2に固定され、該加速度検出器13で検出した上記各方向の加速度のレベルを、比較部142がそれぞれの基準値と比較し、該比較の結果、上記乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える場合は該乗りかご2が昇降動作をしている状態(昇降動作状態)にあり、かつ、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える場合は該乗りかご2の振動レベルが異常状態にあるとする該乗りかごの状態判別を判別部143が行い、さらに該判別結果に基づき、異常検知部144が警報用のアラーム信号を出力する。
制御回路14内の加速度信号処理部141は、加速度検出器13から出力される加速度の信号の高周波帯域を減衰させるフィルタと、フィルタリングされた信号を増幅する増幅回路を備えている。
制御回路14内の比較部142は、上記加速度信号処理部141で処理された信号のレベルを、メモリ145から読み出した基準値と比較する。すなわち、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応した加速度信号のレベルを、予め設定しメモリ145に記憶してある第1の基準値と比較し、また、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応した加速度信号のレベルを、予め設定しメモリ145に記憶してある第2の基準値と比較する。
制御回路14内の判別部143は、乗りかご2の上記状態判別のうち、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号に基づく状態判別すなわち昇降動作状態にあるか停止状態にあるかの判別は以下のようにして行う。すなわち、乗りかご2の上昇時においては、判別部143は、加速度信号のレベルが0から徐々に正方向に増大して上記基準値(昇降基準値)を所定期間以上連続して超えたと上記比較部142が判断した時点を、乗りかご2が上昇移動を開始した時点と判断し、また、加速度信号のレベルが徐々に減少して0に戻ると、乗りかご2が定速上昇状態になったと判断し、さらに、加速度信号のレベルが0から徐々に負方向に増大し、上記基準値(昇降基準値)以下に所定期間以上連続してなったと上記比較部142が判断した時点を、乗りかご2が目的階に近づき、減速し始めた上昇減速開始時点と判断する。判別部143では、この乗りかご2の、定速上昇状態を含む上昇移動開始時点から上昇減速開始時点までの状態を、乗りかご2の動作状態のうち、上昇動作状態と判別する。また、乗りかご2の下降時においては、該判別部143は、加速度信号が0から徐々に負方向に増大して基準値(昇降基準値)を超えたと上記比較部142が判断した時点を、乗りかご2が下降移動開始状態にあると判断し、また、加速度信号のレベルが徐々に減少して0に戻ると、乗りかご2が定速下降状態になったと判断し、さらに、加速度信号のレベルが0から徐々に正方向に増大し、基準値(昇降基準値)を超えたと上記比較部142が判断した時点を、乗りかご2が目的階に近づいて減速し始めた下降減速開始時点にあると判断する。判別部143では、この乗りかご2の、定速下降状態を含む下降移動開始時点から下降減速開始時点までの状態を、乗りかご2の動作状態のうち、下降動作状態と判別する。また、判別部143は、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、0のまま、乗りかご2の最大昇降時間以上にわたり連続しているとき、乗りかご2は停止状態にあると判断する。該最大昇降時間は、乗りかご2の最大移動距離すなわち乗りかご2が最上階と最下階との間を移動する距離を、乗りかご2の平均移動速度で除した値であり、予め演算・設定され、メモリ145に記憶されている。
また、判別部143は、乗りかご2の上記状態判別のうち、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号に基づく状態判別においては、該加速度信号のレベルが、予め設定されメモリ145に記憶されている基準値を超える場合に、該乗りかご2の振動レベルが異常状態にあると判断し、該加速度信号のレベルが該基準値以下の場合は、該乗りかご2の振動レベルは異常状態にはないと判断する。
異常検知部144は、上記判別部143による判別結果に基づき、警報のためのアラーム信号を出力する。すなわち、該異常検知部144は、乗りかご2が昇降動作をしている状態(昇降動作状態)にありかつその振動レベルが異常状態にあると上記判別部143が判断したとき、乗りかご内で人が暴れているなどの異常状態が発生しているとして警報用のアラーム信号を出力する。乗りかご2が昇降動作をしている状態(昇降動作状態)にあると判断されても、その振動レベルが異常状態にないと判断された場合は乗りかご内には異常は発生していないとして、警報用のアラーム信号を出力しない。アラーム信号は、信号重畳回路12に送信される。
メモリ145は、エレベータ監視装置1の設置時に、乗りかご2の昇降テストを行った際の加速度検出器13の加速度信号レベルのデータから設定される基準値、すなわち乗りかご2の昇降方向(Z軸方向とする)の基準値及び該昇降方向に略直角な2軸方向(X軸方向及びY軸方向とする)の基準値を記憶している。
信号重畳回路12は、異常検知部144からのアラーム信号を受信すると、電源電圧、映像信号、制御信号に重畳し、外部のカメラ駆動装置3へ送信する。また、警告灯(図示なし)の点灯を行ったり、スピーカ(図示なし)から警告音を発したりする。
エレベータ監視装置1が設置され、電源がONされた場合は、乗りかご2は停止状態にある。このため、判別部143では、乗りかご2の状態が「停止状態」となるようリセットされる。その後、最大昇降時間以上にわたり加速度検出器13からの乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、基準値(昇降基準値)より低い状態が続いている場合は「停止状態」と判断し、異常検知部144に対しアラーム信号を出力しないよう指示する。その後、乗りかご2が上昇または下降して、加速度検出器13からの乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、比較部142による比較の結果、基準値(昇降基準値)を所定期間にわたり超えた場合は、乗りかご2が「昇降動作状態」を開始したと判断するとともに、加速度検出器13からの乗りかご2の昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、比較部142による比較の結果、基準値を超えた場合は、判別部143は、該乗りかご2の振動レベルが異常状態にあると判断し、乗りかご内に異常が発生したとして、異常検知部144に対しアラーム信号の出力を指示する。略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、該基準値を超えていない場合は、判別部143は、該乗りかご2の振動レベルが異常状態にはないと判断し、異常検知部144に対しアラーム信号の出力を指示しない。カメラ11は、エレベータ監視装置1の上記起動と連動して、乗りかご内2の撮影を開始してもよいし、上記異常振動の検知と同時に乗りかご内2の撮影を開始してもよい。
以下、さらに具体的な場合を例にとって説明する。ここでは、無人でドアが閉まった状態で1階に停止している乗りかご2に、ドアを開けて人が乗り込み、1階から5階まで上昇するという設定で説明する。
1階フロアで人が操作釦の上昇釦を押すと、ドアが開き、人が乗り込む様子がカメラ11で撮影される。ドアが閉まり、人が乗りかご2内の操作盤の5階の釦を押すと上昇を開始する。ここまでの間で、ドアの開閉による振動、人の乗り降りによる振動があるが、電源ON時、エレベータ監視装置1をリセットした後は、上記のように、判別部143が「停止状態」と判断しているため、ドアの開閉による振動、人の乗り降りによる振動があっても、異常振動とされない。
乗りかご2が1階における「停止状態」から上昇を開始すると、加速度検出器13からは、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号及び該乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号が常時出力される。異常振動の検知精度を上げるため、乗りかご2自身が起こす機械的な振動に対して、加速度信号処理部141は、センサ出力信号の高周波帯域を減衰させる低域通過のフィルタでフィルタリングする。上記昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、比較部142による比較の結果、基準値(昇降基準値)を所定期間にわたり超えた場合は、判別部143は、乗りかご2が「昇降動作状態」を開始したと判断するとともに、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、比較部142による比較の結果、基準値を超えた場合は、判別部143は、該乗りかご2の振動レベルが異常状態にあると判断する。この振動レベルが異常状態にあると判断する場合、判別部143は、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、メモリ145に記憶された基準値(振動基準値)を、所定期間中に所定回数以上にわたって超えることを条件としている。判別部143が、乗りかご2が「昇降動作状態」を開始したと判断し、かつ、乗りかご2の振動レベルが異常状態にあると判断した場合に、異常検知部144からアラーム信号が信号重畳回路12に送信される。アラーム信号は、警告灯(図示なし)の点灯を行ったり、スピーカ(図示なし)から警告音を発したりする他、映像記録装置5に対しては映像の記録動作を開始させ、映像監視モニタに対しては録画表示を行わせる。
一方、乗りかご2が一定速度のまま上昇を続け、上記昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが振動基準値を超えることなく経過している時は、判別部143は、乗りかご2に振動異常は発生していないと判断している。その後、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが0から徐々に負方向になり、昇降基準値を下回って所定期間を経過すると、判別部143は、乗りかご2が目的階に近づいたことを判断する。
このように、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号は、乗りかご2の上昇動作時は正方向の信号が出力され、減速すると負方向の信号が出力される。また、下降時は、負方向の信号が出力され、減速すると正方向の信号が出力される。この動きは必ず行われるものであり、この加速度信号を乗りかご2の昇降中の異常振動検知のトリガ信号に利用することが可能である。エレベータ監視装置1は、エレベータ制御装置7から各種センサの情報を得る必要がなく、エレベータ監視装置1単独で、カメラ撮影と異常振動検知を行うことができるため、センサ信号などの設備環境にとらわれることなく、既存のエレベータに対しても簡単にしかも低コスト下で接続できる。さらにメンテナンス性に優れる。
なお、映像記録装置5とエレベータ制御装置7が接続されている場合は、異常振動が判別されたとき、乗りかご2を最寄りの階で停止させ、ドアを開放状態にすることも可能である。また、加速度検出器13と制御回路14を1枚の基板上に設け、該基板を、カメラ11上に固定してもよいし、乗りかご2に直接固定してもよい。
図2は、図1のエレベータ監視装置1の判別部143による乗りかご2の状態判別動作のフロー図である。
図2において、
(1)エレベータ監視装置1を設置後、電源がON状態にされると、制御回路14は、エレベータ監視装置1をリセットする(ステップS201)。
(2)制御回路14は、加速度検出器13からの乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号を検知したか否かを判別する(ステップS202)。
(3)上記ステップS202における判別の結果、上記加速度信号を検知した場合、制御回路14は、判別部143が、該加速度信号のレベルが基準値(昇降基準値)を超えるか否かを判別する(ステップS203)。
(4)上記ステップS203における判別の結果、上記加速度信号のレベルが基準値(昇降基準値)を超えた場合、制御回路14は、判別部143が、該加速度信号のレベルが所定期間以上連続して基準値(昇降基準値)を超えているか否かを判別する(ステップS204)。
(5)上記ステップS204における判別の結果、上記加速度信号のレベルが所定期間以上連続して基準値(昇降基準値)を超えているとき、制御回路14は、判別部143が、乗りかご2が動作状態にあると判断する(ステップS205)。
(6)上記ステップS202における判別の結果、乗りかご2の昇降方向の加速度に対応する加速度信号が検知されない場合、制御回路14は、判別部143が、該加速度信号のレベル0のままの状態が最大昇降時間以上にわたり続いているか否かを判別する(ステップS206)。
(7)上記ステップS206における判別の結果、上記加速度信号のレベル0のままの状態が最大昇降時間以上にわたり続いている場合、制御回路14は、判別部143が、乗りかご2は停止状態にあると判断する(ステップS207)。
(8)上記ステップS203における判別の結果、上記加速度信号のレベルが基準値(昇降基準値)を超えていない場合、または、ステップS204における判別の結果、該加速度信号のレベルが所定期間以上連続して基準値(昇降基準値)を超える状態にない場合は、制御回路14の判別部143が、該加速度信号が、乗りかご2の昇降による加速度信号ではなく、人の乗り降りによる振動や、ドアの開閉等による振動によるものであると判断し、動作手順を上記ステップS202に移行させる。
(9)上記ステップS206における判別の結果、上記加速度信号のレベル0のままの状態が最大昇降時間以上にわたり続いていない場合、制御回路14は、判別部143が、動作手順を上記ステップS203に移行させる。
図3は、エレベータ監視装置1の取り付け位置及びエレベータ監視装置1内の加速度検出器13に用いる3軸式の加速度センサの説明図である。ここでは、エレベータ監視装置1を乗りかご2の天井に取り付けた例で説明する。該エレベータ監視装置1内において、加速度検出器13を構成する加速度センサは、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度と、該昇降方向に略直角な方向(X軸方向、Y軸方向)の加速度とを同時に検知する。
人が暴れたりして左右に移動し、乗りかご2の左右の壁にぶつかった時などは、加速度センサのX軸成分で振動による加速度を検知する。また、人が暴れたりして乗りかご2の前後の壁にぶつかった時などは、加速度センサのY軸成分で振動による加速度を検知する。人が暴れてジャンプしたりした時などは、加速度センサのZ軸成分で振動による加速度を検知する。また,Z軸成分は乗りかご2の昇降時の加速度も検知し、上昇加速時は+Z方向の加速度を検知し、上昇減速時は−Z方向の加速度を検知し、下降加速時は−Z方向の加速度を検知し、下降減速時は+Z方向の加速度を検知する。
図4は、乗りかご2の上昇動作時のZ軸成分の加速度信号のレベルと昇降速度の関係を示す図である。ここでは、乗りかご2が1階から5階まで昇降する場合を示す。
図4に示すように、乗りかご2が1階から上昇する過程において、加速度検出器13内の加速度センサは、そのZ軸成分が、上昇時は正方向の加速度を検出して正方向の加速度信号を出力し、減速時は負方向の加速度を検出して負方向の加速度信号を出力する。逆に、下降時は負方向の加速度を検出して負方向の加速度信号を出力し、減速時は正方向の加速度を検出して正方向の加速度信号を出力する。
乗りかご2が1階から動き出し、加速している期間を加速期間T1とする。乗りかご2が1階から上昇すると、Z軸方向の加速度に対応する加速度信号(Z軸成分の加速度信号)のレベルは、昇降基準値を超え、昇降速度が定速V0に達すると0になる。乗りかご2の昇降速度10は定速V0が最大速度であり、この期間を定速期間T2とする。乗りかご2が目的階である5階に近づくと、減速して停止をするまで、Z軸成分の加速度信号9は上昇開始時と逆方向特性の信号として出力される。この期間を減速期間T3とする。本エレベータ監視装置1では、Z軸成分の加速度信号9を、異常振動検知の開始、停止のトリガ信号として利用する。
図5は、乗りかご2が上昇する場合におけるエレベータ監視装置1の異常検知時のタイミング図である。
図5において、(a)は、Z軸方向の加速度に対応する加速度信号(Z軸成分の加速度信号)の波形、(c)は、X軸方向の加速度に対応する加速度信号(X軸成分の加速度信号)の波形、(d)は、Y軸方向の加速度に対応する加速度信号(Y軸成分の加速度信号)の波形、(b)は、判別部143から出力される異常振動検知結果のON/OFF信号波形である。異常振動検知ON/OFF信号14は、異常振動検知を行っているときはHighレベル、停止している時はLowレベルとしている。なお、本図5では、昇降基準値と振動基準値は同じレベルとして図示してある。
例えば、1階フロアで人が呼び釦を押して乗りかご2を呼ぶ。乗りかご2は到着後、時点tでドアが開き、時点tで人が乗り降りし、時点tでドアが閉まる。時点tでは、異常振動検知はリセットにより停止状態であり、加速度検出器13のX軸方向の加速度に対応する加速度信号またはY軸方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが基準値(振動基準値)を超えても異常振動とはされない。
乗りかご2が上昇を開始し、+Z方向の加速度信号のレベルが時点tで基準値(昇降基準値)を超え、かつ該超えたレベルが期間Ts以上連続したとき、判別部143は、乗りかご2が上昇動作状態になったと判断し、該期間Ts以上となる時点tでエレベータ監視装置1における異常振動検知機能を作動させ、ON/OFF信号をHighレベルにして異常振動を検知可能にする。
例えば、判別部143が異常振動を検知可能な状態にあるとき、乗りかご2内で人が暴れだし、加速度検出器13から出力されるY軸方向の加速度に対応する加速度信号(Y軸成分の加速度信号)に検知Aの波形が発生し、また、X軸方向の加速度に対応する加速度信号(X軸成分の加速度信号)に検知Bの波形が発生したとする。検知Aの波形は、人が乗りかご2内で前後(Y軸方向)に移動して乗りかご2の壁やドアなどを押したりした時の振動によるものであり、検知Bの波形は、人が乗りかご2内を左右(X軸方向)に移動して乗りかご2の壁などを押したりした時の振動によるものである。例えば、加速度信号のレベルが合計で3回振動基準値を超えた場合に判別部143が異常振動と判断すると予め設定してあったとすると、判別部143は、2回振動基準値を超える検知Aの波形に基づいては異常振動と判断せず、8回振動基準値を超える検知Bの波形に基づいて異常振動の発生を判断する。
判別部143が異常振動を検知可能な状態にあるとき、人の暴れなどに起因した異常振動はなく、乗りかご2が目的階である5階に近づいたとする。このとき、乗りかご2は時点tで減速し始めるが、該減速時、上昇開始時とは逆方向の−Z方向の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力される。該加速度信号のレベルが、時点tで予め設定してある昇降基準値を超え、かつ該超えたレベルが期間Te以上連続したとき、判別部143は、乗りかご2が減速動作状態になったと判断し、該期間Te以上となる時点tでトリガ信号を形成し、これに基づき異常振動検知機能を停止させ、ON/OFF信号をLowレベルにして異常振動を検知不可能にする。図5中、時点tは、乗りかご2が目的階である5階に到着し、ドアが開く時点、時点t10は、乗りかご2に人が(降り乗り)する時点、時点t11は、ドアが閉まる時点である。
なお、判別部143が異常振動を検知可能な状態にあるとき、人が、例えば、暴れたりはせずに、棒などを使って乗りかご2やエレベータ監視装置1に悪戯などを加えようとした場合も、上記の場合と同様にして、これに起因して発生するX軸方向またはY軸方向の基準値を超える加速度を異常振動と判断し、異常検知部144からアラーム信号を送信することになる。
また、スプレーや布などにより、カメラ11が覆われて犯罪が行われることも考えられる。このような場合は、映像を監視する手段(図示なし)をエレベータ監視装置1内に設けて映像信号を解析し、映像が、白とび状態や、真黒状態であれば、乗りかご2内に異常が発生したとしてアラーム信号を出力するようにしてもよい。
なお、エレベータ監視装置1は人がいない間も異常振動検知は行うが、このときは異常振動を検知することはないため、誤報はなく、乗りかご2の運用には何ら支障はない。また、乗りかご2が停止した後、ドアが開く時点t、乗りかご2に人が(降り乗り)する時点t10及びドアが閉まる時点t11においては、判別部143における異常振動検知機能は停止しているため、X軸方向またはY軸方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが基準値を超えても、乗りかご2に異常振動が発生しているとはされない。このとき、比較部142や異常検知部144も機能を停止させた状態にしておいてもよい。
上記期間Ts、Teはそれぞれ、異常の発生が予想される移動階数などに基づき設定するようにしてもよい。例えば、1階から2階への移動時には移動時間が短いため、異常検知は行わず、1階から5階への移動時には移動時間が長いため、異常検知を行うとした場合、1階から5階へ乗りかご2が移動するときの加速度の一定期間に基づき上記期間Ts、Teを決める。
図6は、エレベータ監視装置1による乗りかご2の異常検知動作のフロー図である。
図6において、
(1)制御回路14が、エレベータ監視装置1に、異常振動を検知する動作を開始させる(ステップS601)。
(2)制御回路14は、加速度検出器13が乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度を検知したか否かを判断する。すなわち、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されたか否かを判断する(ステップS602a)。また、制御回路14は、加速度検出器13が乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度を検知したか否かを判断する。すなわち、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されたか否かを判断する(ステップS602b)。
(3)上記ステップS602aにおける判断の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されている場合、制御回路14は、比較部142において、該加速度信号のレベルを、メモリ145に記憶されている基準値と比較し、該加速度信号のレベルが該基準値を超えているか否かを求める(ステップS603a)。また、上記ステップS602bにおける判断の結果、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されている場合、制御回路14は、比較部142において、該加速度信号のレベルを、メモリ145に記憶されている基準値と比較し、該加速度信号のレベルが該基準値を超えているか否かを求める(ステップS603b)。
(4)上記ステップS603aにおける比較の結果、上記加速度信号のレベルが上記基準値を超えているとき、該超える回数は、予め設定してある回数以上か否かを、制御回路14は、判別部143において判別する(ステップS604a)。また、上記ステップS603bにおける比較の結果、上記加速度信号のレベルが上記基準値を超えているとき、該超える回数は、予め設定してある基準回数以上か否かを判別部143において判別する(ステップS604b)。
(5)上記ステップS604aにおける判別の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える回数が上記基準回数以上である場合は、制御回路14は、判別部143において、乗りかご2が昇降動作状態にあると判断する。また、上記ステップS604bにおける判別の結果、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える回数が上記基準回数以上である場合は、判別部143において、乗りかご2の振動レベルが異常状態にあると判断する。判別部143は、乗りかご2が昇降動作状態にあると判断したとき、制御回路14における異常振動検知機能を作動させ、該乗りかご2が昇降動作状態にあるとする判断結果と該乗りかご2の振動レベルが異常状態にあるとする判断結果とに基づき制御信号を形成して出力する。異常検知部144が該制御信号によりアラーム信号を出力する(ステップS605)。アラーム信号により、警告灯(図示なし)は点灯を行ったり、スピーカ(図示なし)は警告音を発したりする。また、該アラーム信号により、映像記録装置5は、映像の記録動作を開始し、映像監視モニタは録画表示を行う。
(6)制御回路14は、エレベータ監視装置1に、異常振動を検知する動作を停止させる(ステップS608)。
(7)制御回路14は、エレベータ監視装置1の状態をリセットする(ステップS609)。
(8)上記ステップS604aにおける判別の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える回数が、上記基準回数以上である場合は、判別部143は、制御回路14に上記異常振動検知機能を作動させることに並行して、乗りかご2が、まだ目的階の近くの減速領域に達しているかどうかの判別すなわち減速時の加速度信号のレベルが予め設定してある昇降基準値を超えたレベルが期間Te以上連続しているか否かの判別を行う(ステップS606)。
(9)上記ステップS606における判別の結果、減速時の加速度信号のレベルが予め設定してある昇降基準値を超えたレベルが期間Te以上連続している場合は、判別部143は、異常振動はないものと判断し(ステップS607)、ステップS608に手順を移行させて、異常振動を検知する動作を停止させる。
(10)上記ステップS602aにおける判断の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されていない場合や、上記ステップS602bにおける判断の結果、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号が加速度検出器13から出力されていない場合や、上記ステップS603aにおける比較の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが基準値を超えていない場合や、上記ステップS603bにおける比較の結果、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが基準値を超えていない場合や、上記ステップS604aにおける判別の結果、乗りかご2の昇降方向(Z軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える回数が基準回数に満たない場合や、上記ステップS604bにおける判別の結果、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向(X軸方向及びY軸方向)の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える回数が基準回数に満たない場合にはそれぞれ、制御回路14は、手順を上記ステップS602b及び上記ステップS602bに移行させる。また、上記ステップS606における判別の結果、減速時の加速度信号のレベルが予め設定してある昇降基準値を超えたレベルの連続期間が期間Teに満たない場合は、判別部143は、ステップS606の判別を再度行う。
上記説明した実施例構成によれば、加速度検出器13と制御回路14とをともに、カメラ11と同様、乗りかご2に固定する構成のため、該乗りかご2の外部に設けるエレベータ制御装置7等との間の配線数を減らすことができる。また、加速度検出器13の出力に基づき、乗りかご2の動作状態と振動状態の双方を検知する構成のため、センサ数を削減でき、この点からも配線数を減らすことができる。この結果、エレベータ監視装置1の信頼性を向上させることができ、メンテナンスも容易となる。また、エレベータ監視装置1を、エレベータに対し、低コストで簡単に設置することが可能となる。既存のエレベータへの取り付けも容易である。
上記説明では、乗りかご2の異常振動の検知を、加速度検出器13中の加速度センサで、乗りかご2のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3軸方向それぞれの加速度を検出することで行うとしたが、この他、X軸、Y軸をまとめてV軸とし、該V軸方向とZ軸方向の2軸方向の加速度を検出することにより、上記乗りかご2の異常振動の検知を行ってもよい。該2軸式の加速度センサによる異常振動検知構成とした場合は、エレベータ監視装置のコスト低減を図ることができる。
図7は、上記2軸式の説明図である。
図7において、V軸は、XY平面内において、X軸、Y軸のそれぞれに対し45°の角度で配される。例えば、X軸の正方向に+X1の振動が加えられたとき、該振動のV軸方向成分は、+X1より小さい+V1となり、加速度検出器の加速度センサにおいて発生する加速度信号もこれに対応したレベルのものとなる。また、Y軸の負方向に−Y2の振動が加えられたとき、該振動のV軸方向成分は、−Y2より小さい−V2となり、加速度検出器の加速度センサにおいて発生する加速度信号もこれに対応したレベルのものとなる。これら加速度信号は、制御回路14内の加速度信号処理部141内の増幅回路で増幅される。
図1〜図6を用いた上記説明では、判別部143は、乗りかご2の昇降方向に略直角な方向の加速度が基準値を超える場合を、該乗りかごの振動レベルが異常状態の場合であると判別したが、乗りかご2の昇降方向の振動に起因する加速度が基準値を超える場合を、該乗りかごの振動レベルが異常状態の場合であると判別してもよい。
本発明の技術は、エレベータ監視装置用に限らず、振動検知を必要とする他の技術分野の機器などにも適用可能である。
本発明の実施例としてのエレベータ監視装置及びその周辺装置の構成例図である。 図1のエレベータ監視装置における乗りかごの状態判別動作フロー図である。 エレベータ監視装置の取り付け位置及び加速度センサの説明図である。 乗りかごの上昇時の加速度信号レベルと昇降速度の関係を示す図である。 乗りかごが上昇する場合のエレベータ監視装置における異常検知のタイミング図である。 図1のエレベータ監視装置による乗りかごの異常検知動作フロー図である。 2軸式の加速度センサによる異常振動検知構成の説明図である。
符号の説明
1…エレベータ監視装置、
2…乗りかご、
3…カメラ駆動装置、
4…ケーブル、
5…映像記録装置、
6…映像監視モニタ装置、
7…エレベータ制御装置、
11…カメラ、
12…信号重畳回路、
13…加速度検出器、
14…制御回路、
141…加速度信号処理部、
142…比較部、
143…判別部、
144…異常検知部。

Claims (4)

  1. エレベータの乗りかご内の状態を監視するエレベータ監視装置であって、
    上記乗りかご内の状態を撮影するカメラと、
    上記カメラとともに上記乗りかごに固定され、該乗りかごの昇降方向の加速度及び該昇降方向に略直角な方向の加速度を検出する加速度検出器と、
    上記加速度検出器とともに上記乗りかごに固定され、該加速度検出器で検出した各方向の加速度に対応する加速度信号のレベルをそれぞれの基準値と比較する比較部と、該比較結果に基づき該乗りかごの状態判別を行う判別部と、該判別結果に基づき該乗りかごの異常状態を検知してアラーム信号を出力する異常検知部とを有する制御回路と、
    を備え、
    上記制御回路の上記判別部は、
    上記乗りかごの上昇時は、該乗りかごの上昇方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが0から増大して上記基準値を所定期間以上連続して超えた時点を上昇移動開始時点、該加速度信号のレベルが減少して0に戻った状態を定速上昇状態、該加速度信号のレベルが0から上記上昇移動開始の場合とは反対の方向に増大し、上記基準値以下に所定期間以上連続してなった時点を上昇減速開始時点とし、上記乗りかごが、該定速上昇状態を含む該上昇移動開始時点から該上昇減速開始時点までの状態にあるとき、該乗りかごは上昇動作状態にあると判別し、
    上記乗りかごの下降時は、該乗りかごの下降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが0から増大して上記基準値を所定期間以上連続して超えた時点を下降移動開始時点、該加速度信号のレベルが減少して0に戻った状態を定速下降状態、該加速度信号のレベルが0から上記下降移動開始の場合とは反対の方向に増大し、上記基準値以下に所定期間以上連続してなった時点を下降減速開始時点とし、上記乗りかごが、該定速下降状態を含む該下降移動開始時点から該下降減速開始時点までの状態にあるとき、該乗りかごは下降動作状態にあると判別し、かつ、
    上記乗りかごが上記上昇動作状態または上記下降動作状態にあって、該昇降方向に略直角な方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが上記基準値を超える場合は、該乗りかごの振動レベルが異常状態にあると判別する構成であり、
    上記制御回路の上記異常検知部は、
    上記判別部により上記乗りかごの振動レベルが異常状態と判別されたとき、乗りかご内に異常が発生しているとして、上記アラーム信号を出力する構成である
    ことを特徴とするエレベータ監視装置。
  2. 上記制御回路の上記判別部は、上記乗りかごの昇降方向の加速度に対応する加速度信号のレベルが、0のまま、該乗りかごの最大昇降時間以上にわたり連続しているとき、該乗りかごは停止状態にあると判別する構成である請求項1に記載のエレベータ監視装置。
  3. 上記制御回路は、上記比較のための上記基準値を、予め設定して内部のメモリに記憶しておく構成である請求項に記載のエレベータ監視装置。
  4. 上記制御回路は、1個のマイコンとして構成される請求項1から3のいずれかに記載のエレベータ監視装置。
JP2006336127A 2006-12-13 2006-12-13 エレベータ監視装置 Expired - Fee Related JP4991269B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006336127A JP4991269B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 エレベータ監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006336127A JP4991269B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 エレベータ監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008143698A JP2008143698A (ja) 2008-06-26
JP4991269B2 true JP4991269B2 (ja) 2012-08-01

Family

ID=39604292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006336127A Expired - Fee Related JP4991269B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 エレベータ監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4991269B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013084154A2 (en) * 2011-12-07 2013-06-13 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and apparatus for elevator motion detection
KR20140128343A (ko) * 2012-01-25 2014-11-05 인벤티오 아게 리프트 케이지의 주행 이동들을 모니터링하기 위한 방법 및 제어 장치
JP6533471B2 (ja) * 2016-01-15 2019-06-19 株式会社日立ビルシステム エレベーターの乗り心地診断装置および乗り心地診断方法
JP6709281B2 (ja) * 2016-05-18 2020-06-10 株式会社東芝 行動推定方法、行動推定システム、サービス提供方法、信号検出方法、信号検出部および信号処理システム
WO2019142304A1 (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 三菱電機株式会社 エレベーター
JP6950612B2 (ja) * 2018-03-30 2021-10-13 オムロン株式会社 センサ、情報処理装置、センサ制御方法、情報処理方法、プログラム、および記録媒体
JP6935360B2 (ja) * 2018-04-26 2021-09-15 株式会社日立ビルシステム エレベーターの運行監視システム
CN112512947A (zh) * 2018-10-09 2021-03-16 三菱电机大楼技术服务株式会社 电梯的启动次数计测装置、电梯的启动次数计测系统以及电梯的启动次数计测方法
CN111703993A (zh) * 2020-06-18 2020-09-25 猫岐智能科技(上海)有限公司 电梯内危险事件判断方法及系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5912060A (ja) * 1982-07-08 1984-01-21 株式会社 長谷川工務店 エレベ−タ用防犯装置
JPH0440080U (ja) * 1990-07-31 1992-04-06
JPH10231070A (ja) * 1997-02-20 1998-09-02 Hitachi Building Syst Co Ltd エレベータの異常診断装置
JP2004149287A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの防犯システム
JP2006206201A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008143698A (ja) 2008-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4991269B2 (ja) エレベータ監視装置
KR101196999B1 (ko) 주변상황을 확인해가면서 안전하게 고층으로 짐을 운반해 줄 수 있는 사다리차의 적재부를 제어하는 제어시스템
JP2012069022A (ja) 監視システム
WO2011111096A1 (ja) 安全位置センサ付きエレベータ
CN108349691A (zh) 具有安全配置的升降机和用于在升降机井道的上部部分中建立安全工作空间的方法
KR100976781B1 (ko) 가속도센서를 이용한 승강기 층 운행정보 알림, 표시장치
CN110683441A (zh) 电梯困人检测装置及其控制方法
EP3872018B1 (en) An elevator monitoring system
US20090114612A1 (en) Universal collision avoidance override control system for overhead bridge cranes
JP6021886B2 (ja) エレベータ制御装置
JP2014114157A (ja) エレベータの制御装置
CN101195455B (zh) 电梯用自动维修保养运行设备
JP2015157680A (ja) エレベータの乗り場側ドアの警報システム
JP2007331902A (ja) エレベータの制御装置
JP2007119219A (ja) エレベータの地震時運転制御システム
KR20080036005A (ko) 엘리베이터의 제어 장치 및 제어 방법
JP6783902B1 (ja) エレベータシステム
JP2015037994A (ja) エレベータ用防犯装置およびこれを利用したエレベータシステム
KR20170078942A (ko) 엘리베이터의 내부상황 인식시스템
JPH09202560A (ja) エレベータのかご揺れ警報装置
JP2007217132A (ja) エレベータの誤認降車報知装置
KR101802388B1 (ko) 승강기 블랙박스 및 승강기 영상녹화 방법
JP2009029580A (ja) エレベーターの防犯運転装置および方法
CN212222071U (zh) 一种预防儿童困梯的检测装置
CN108726308A (zh) 一种安装气囊的电梯保护系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees