JP4990936B2 - 廃プラスチックの熱分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック加工工程で発生した屑プラスチックや、使用済みの容器包装プラスチックなどの廃棄物であるプラスチックを高密度の粒状物とする方法に関する。また、リサイクルする方法として、コークス炉にて乾留処理して、燃料ガス、油化物、コークスを得る方法に関するものである。
従来は、プラスチック加工工程で発生した屑プラスチックや使用済みプラスチック、以下、廃プラスチックと称す、は、焼却されるか、埋め立て処分されるかであった。その結果、焼却処理の場合は、炉内で高温燃焼するため焼却炉が破損することや、混在している塩素と発生した炭化水素等の反応により、ダイオキシンを発生するといった問題点が生じていた。また、埋め立て処理においても、プラスチックは腐敗せず、土壌が固化しないため、造成地の利用価値が低いといった問題があった。
その対策として、種々のプラスチックのリサイクル処理が実施されている。例えば、プラスチックの油化やガス化が行なわれているものの、その処理費用が高いといった問題がある。一方、プラスチックをコークス炉で乾留することは、大量のリサイクルが可能な経済的な方法であり、コークス炉での乾留では、燃料ガス、油化物とともに、コークスも回収できることから、利用用途の多様化の面でも優れた方法である。
その乾留方法は、廃プラスチックを石炭と混合して、コークス炉中に入れ、約1200℃で乾留する方法であり、例えば、特許文献1に記載されている方法である。使用するプラスチックの種類によって異なるものの、使用したプラスチックの約15〜20%はコークスに、約25〜40%は油化物に、約40%はコークス炉ガス(水素とメタンを主成分とするガス)になる。プラスチック起因のコークスは、石炭起因のコークスと混合した状態で、コークス炉から排出され、高炉や合金鉄製造工程等での還元剤や燃料として利用される。
コークス炉でプラスチックを乾留する方法は、経済的にプラスチックをリサイクルする方法として有効な手段である。しかし、プラスチックを使用する方法とコークス品質の間の関係に関する正確な知識がなかったため、製造したコークス品質に問題が生じていた。例えば、特許文献2に記載される技術を用いるガスやタールを多く回収する手段では、コークス品質への配慮がなく、プラスチックを大量に混合すると、この条件で製造されたコークス強度が低下するといった問題が生じていた。ちなみに、コークスは、高炉やキュポラ等の大型設備で使用するため、これらの炉内での荷重条件に耐える必要があり、強度の高いものが求められており、コークス強度の悪化は重要な品質問題となっていた。
家庭などから発生する使用済みプラスチックをリサイクルする際には、混合するゴミを分離することにより、リサイクル物として使用するが、この場合は、異物の混入が多く、最大では、10%も灰分が混入することも問題であった。この結果、成形性が悪く、粒状物の形状の悪いことや見かけ比重が小さいことによる問題が生じていた。
この問題を解決するために、特許文献3に記載されているように、所定の大きさであり、かつ、密度が高い廃プラスチック粒状物を石炭と混合して、この混合物を乾留することが記載されている。密度が高いプラスチック粒状物として、見掛け密度が0.4〜0.95kg/リットルのものを使用すると良いことが記載されている。このように、従来から、廃プラスチックの粒状物の密度を高くする方法による改善が行われてきた。
特開昭48−34901号公報 特開平8−157834号公報 特開2000−372017号公報 特開平05―77301号公報
このように、従来技術でのコークス炉におけるプラスチックのリサイクルでは、特許文献3に記載されているような高密度の廃プラスチック粒状物を石炭と混合して、コークス炉で使用する方法が行われてきた。この方法は、廃プラスチックを溶融させないで、成形することから、どうしても切断面周辺は毛羽立ち、この部分の影響で、嵩密度(粒状物集団が占有する空間容積で、粒状物の総質量を割った値)が低下することや、粒状物集団の流れが悪い問題が起きていた。この結果、粒状物がブリッジングを起こして、貯留槽から切り出すことができなくなる問題等が起きていた。また、毛羽立った部分が、本体から分離して、粉発生が多い問題があった。
また、一般的な方法で製造された粒状物の見掛け密度(単独の粒状物の質量をその容積で割った値)は一般に0.6〜0.7g/cm3であり、最大でも0.8g/cm3程度であった。また、3〜5mmの小径のノズルを使用することによるなどの特殊な方法によっても0.95g/cm3以上にすることはできなかった。この結果、高密度化のコークス製造に対する良好な効果も限度があり、いっそうの高密度化が求められていた。
この結果、廃プラスチック粒状物を高密度化することの利点は理解されていたが、かならずしも、十分な成果が得られていなかった。従って、これらの問題を解決する新しい技術が求められていた。そこで、本発明は、上記の問題を解決して、廃プラスチックから高密度のプラスチック粒状物を製造して、これをコークス炉で乾留する際に、従来法の欠点を克服する新しい技術が求められていた。
また、一方、一部のプラスチック種を溶融状態として、これをノズルから押出すことにより、高密度のプラスチック製品を製造する方法も従来から行われてきた。例えば、特許文献4にように、プラスチックを金型内に射出注入する方法があった。この方法では、高密度のプラスチック成形物を製造できるものの、金型内に溶融プラスチックを押し込んで生産するために、生産速度が低い、費用が高いなどの問題があり、廃プラスチックの粒状物を製造する手段としては不適切であった。従って、廃プラスチック処理に適合した、生産性が高く、かつ、安価に処理できる方法が求められていた。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その内容は(1)から(7)に記載される通りである。
本発明は、
表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックの混合物であり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50質量%以上含む廃プラスチックをノズルから押し出す成形装置内で180〜260℃の温度として、かつ、装置内のガスを減圧下に吸引して、外部に排気しながら、ノズルから押出すことにより圧縮成形した後に、これを切断して水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法、
表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックの混合物であり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50%以上含む廃プラスチックをノズルから押し出す成形装置内で180〜260℃の温度として、かつ、装置内のガスを減圧下に吸引して、外部に排気しながら、直径が15〜60mmのノズルから押出すことにより圧縮成形した後に、これを切断して3秒以内に水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法、
表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックであり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50%以上含む廃プラスチックであって、かつ、含有塩素質量で5%以下の比率で塩素含有プラスチックを含んでいる廃プラスチックを、0.1〜0.35気圧に減圧している排気装置にてガス吸引して、当該状態から、廃プラスチックをノズルから押出すことにより圧縮成形して、これを水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法、
ズルから押出された全部又は一部が溶融している廃プラスチックの塊を水冷装置にて、水冷を開始してから2秒以内に表面温度を80℃以下に冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする(1)又は(2)に記載の廃プラスチック熱分解方法、
に関するものである。
本発明によれば、高密度で、粉化の少ないプラスチック粒状物を経済的に製造することができる。また、以上に説明した方法において製造した粒状物は密度が従来技術によるものよりも1.2〜1.5倍程度高いものであることから、同じ条件のリサイクル処理であってもコークス炉への添加比率を1.2〜1.5倍としても、コークス炉の生産性を悪化させることはない。
廃プラスチックを処理する設備の全体構成を示す図である。 本発明を実施する廃プラスチック成形装置の1例を示す図である。 本発明を実施するために用いる成形装置から押出された流動性を有する廃プラスチックの塊を冷却する水冷装置の図である。 本発明により製造された粒状物の内部構造を示す図である。 コークス炉の炭化室の構造と内容物を示す図である。 色々な容積の粒状物を石炭と混合した混合物から得られたコークスの強度と粒状物混合比率の関係を調べた結果を示す図である。
廃プラスチックとしては、複数類のプラスチック片を混合したものを対象とする。原料としては、家庭から排出される容器包装や日用製品の廃プラスチックや工場などから排出される雑多な廃プラスチックは一般的である。これらの廃プラスチックは、種々のプラスチック片の混合物であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンの熱軟化性樹脂を50質量%含むものを原料とする。ただし、全量が溶融状態となると、成形時に激しい融着や成形体に大きな気孔が残る問題等が起きるため、最大比率は90質量%とすることが良い。また、廃プラスチックは、最大長が約50mm以下とすることにより、成形処理が容易になることから、破砕処理を行った後に、成形処理を行いことが望ましい。
一般的に、廃プラスチックには、異物混入しているため、破砕前、又は、後に、異物を除去する操作を行うことが良い。成形時の押出し特性が悪化することを防止する目的からは、無機物の混入量は5質量%以下とすることが良い。ただし、無機物の混入量を0.5質量%以下とすることは現実的に困難であり、また、成形時の押出し特性にも影響しないことから、これ以下の無機物混入比率とすることは技術的に意味が小さい。従って、本発明にとって、特に望ましい無機物の範囲は0.5〜5質量%の範囲である。
これらの操作を行うのに適した廃プラスチック処理設備の構成を図1に示す。原料の廃プラスチックは、振動篩1、磁力選別機2にて、無機物を除去された後に、破砕機3にて10〜50mm以下のサイズに切断される。この切断されたプラスチック片を成形装置4に供給して成形する。これを冷却装置5にて常温まで冷却して、粒状物を得る。
本発明を実施するために適正な成形装置の例を図2に示す。成形装置4には、供給口6、ケーシング7、押し込みスクリュー8、エンドプレート9、ノズル10、電気発熱体11、モーター12、真空ポンプ13、排気パイプ14、及び、カッター15から構成される。なお、押し込みスクリュー8はモーター11の回転力により、プラスチックをノズル10から押出す方向に回転する。廃プラスチック片を供給口6からケーシング7に入れる。ケーシング7の内部で、押し込みスクリュー8で廃プラスチック片を押し込んで圧縮していく。この際に発生する摩擦熱と電気発熱体11を用いて、廃プラスチックを180〜260℃に昇温する。この温度で、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱軟化性樹脂を溶解する。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が50質量%以上であることが良く、この比率以下では、溶融状態の部分が少なくなり、成形時の密着性が悪化する問題が起きる。ただし、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の比率が90質量%を超えると、成形装置のノズル抵抗が低下して、プラスチックを圧縮する力が低下することから、望ましくは90質量%以下が良い。
成形装置内における廃プラスチックの温度は180〜260℃とする。この廃プラスチックの温度はプラスチックの各成分の配合率に従って決めるが、熱軟化性樹脂の比率が高い場合や、熱軟化性樹脂の中でも低融点のポリエチレンの配合率が多い場合、180〜200℃程度の低温にする。また、熱軟化性樹脂の比率が低い場合や、高融点のポリプロピレンなどの配合率が多い場合は、200〜260℃程度の高温にする。
上記の温度よりも低温の場合は、プラスチックの粘度が高く、成形しづらいとともに、圧縮されたプラスチックに入り込んだガス分が抜けづらくなることから、成形後の密度が上がらない問題が起きる。つまり、温度が180℃未満の場合は、例え低融点のポリエチレンが多く存在していても、液状部分が少ない状態となり、密度が高くならない問題が生じる。また、上記の温度よりも高温の260℃を超える場合は、プラスチックの一部からガスが発生して、流動状態のプラスチック内部にガスが多くなりすぎ、やはり密度が上がらない原因となる。特に260℃を超えると、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどの塩化樹脂は盛んに塩化水素ガスを発生する問題がある。この塩化水素ガスの発生により、粒状物が膨らんで見掛け密度が高くならない問題が起きる。また、塩化水素ガスは腐食性が高いので、設備保全の観点からも、260℃以下で処理して、塩化水素の発生を抑制することが望ましい。
この条件では、廃プラスチックは液状部分が50〜90%で、固体又は流動性に乏しい部分が10〜50%の状態となり、プラスチックは全体として流動状態となる。この状態では、混在する空気が閉じ込められること、成形前の廃プラスチックに付着していた水分が蒸発することと、一部のプラスチックの成分が気化することにより、押し込みスクリュー8で練りこまれた廃プラスチック中にガスが混在する。これをそのままにしておくと、切断、冷却後の粒状物中に内部気孔が存在する結果となる。この結果、冷却後の粒状物の見掛け密度が低下する問題が生じる。これを防止するために、真空ポンプ13につながった排気パイプ14を経由して、流動状態のプラスチックからガスを抜く。ケーシング7の吸引圧力は大気圧よりも減圧した状態とすることが望ましい。通常の処理においては、この際の吸引圧力(絶対圧)を0.1〜0.5気圧にする。特に、塩化ビニルなど入っているプラスチックを処理する場合や、成形装置1台あたりの生産性が1トン/時以上の高生産性の条件では、圧力を比較的低く保つ必要がある。特に、塩素換算で4質量%以下の比率で塩化樹脂が混合している場合は、0.1〜0.35気圧とすることが良い。流動状態のプラスチックは粘度が高いため、例え高温で粘度が低い場合でも0.5気圧以下になっていない場合は、ガス抜けに時間がかかりすぎて、流動状態のプラスチックが成形装置内にある間に、ガスが抜けきらない。しかし、吸引圧力が低すぎても、減圧に伴う過剰なガス発生を誘発する問題が起きる場合もあるため、吸引圧力は0.1気圧以上に制御することが最も良い。なお、生産性の高い条件では、温度が低条件である180〜200℃の場合は、プラスチックの粘度が高いため、吸引圧力は0.1〜0.2気圧の範囲が良い。また、200〜260℃では、プラスチックの粘度が比較的低いため、吸引圧力は0.12〜0.35気圧の範囲が特に良い。温度変化があっても見かけ密度が0.9kg/リットル程度以上の高密度の粒状物を製造するための統一して圧力管理する場合は、0.1〜0.2気圧の範囲が良い。なお、この条件は、塩化樹脂が塩素換算で0.5質量%以上である場合は、特に有効である。
流動状態のプラスチックをノズル10から押出す。ノズル径は15〜60mmが良い。15mm未満のノズル径の場合は、流動状態のプラスチック中の固体又は流動性に乏しい部分がノズルと摩擦を大きくする現象が生じやすくなる。この結果、ノズル詰まりが起きやすくなる。また、60mmを超えるノズル径の場合は、流動状態のプラスチックのノズル内通過速度が大きくなり過ぎて、ケーシング内部でのプラスチックの密度が上がらない問題が生じる。この結果、見掛け密度が高くならない。また、この流動状態のプラスチックは粘度のバラツキが大きいため、複数のノズルから押出す場合は、各ノズルから均等にプラスチックを押し出すことに特殊な操作が必要となる。カッター15は鋭角(30度以下のものが良い)の刃を有するものが回転する型式のものが最適である。これを流動性のあるプラスチックを切断するためには、鋭利な刃が必要であるためである。
そこで、本発明者らは、15〜60mmの径のノズルを使用して実験を行い、以下の結果を得た。これは、流動状態のプラスチックの分配を適切に行うには、ノズルを離して設置することであり、また、この間隔は押し込みスクリュー8の径に影響されることである。この関係を定量的に評価すると、押し込みスクリュー8の径とノズル径、ノズル数には適正な範囲が存在することが判明し、押し込みスクリュー8の径とノズル径のノズル数の積との比がある値以下であると上手く成形できる。また一方、本発明においては、流動状態のプラスチックの分配を均一にするためには、8個以下の数のノズルを設置することが良い。そこで、複数、つまり、2〜8個のノズルを配置する場合は、ノズル径の合計(ノズル径×個数)は押し込みスクリュー8の円周長さの1/4以下に設計することが有効である。また、押し込みスクリュー8が一対(2式)で構成される場合は、ノズル径の合計はスクリュー周の合計の1/6以下であることが良い。
ノズルから押出されたプラスチックは、カッター15によって切断され、長さがノズル10の径の1〜3倍であるプラスチックの塊を製造する。この塊を切断後直ちに冷却して、常温のプラスチック粒状物を製造する。冷却開始が遅れる場合や、冷却速度が小さい場合は、塊の中に残留するガスの膨張により、粒状物が膨らむ現象が起きる。この結果、本発明の目的である、高密度の粒状物を製造できなくなる。切断直後のプラスチックは、まだ流動状態にあり、かつ、内部にガスが残存していることが原因である。そこで、流動状態のプラスチックを急速に固化させる必要がある。このために、切断後直ちに冷却を開始する。また、冷却方法も高冷却速度が得られる水冷方法を採用する。
本発明者らが、切断後の流動状態であるプラスチックの塊を観察したところ、残存ガスによる膨れは2秒後程度から観察される程度になり、また、6〜8秒経過した時点で顕著になる。これは、この塊は粘度が高いため、内部ガスによる膨れ現象に時間遅れがあることが理由である。適切な条件であれば、2秒以内に表面から2mmのプラスチックを十分に固化させることが可能であった。早期に表面に2mm以上の固化層が形成される場合は、膨れ現象が抑制できることが見出されたことから、切断後、3秒以内に水冷を開始することにより、切断から6秒以内に表面から2mmに固化層を作ると良い。この方法により、膨れのない高密度の粒状物を製造することができる。一方、例えば、50℃程度以下の水を流動状態であるプラスチックの塊にかけることにより、本発明者らは種々の実験を繰り返し、粒状物の表面温度を3秒以内に80℃以下とすることができれば、この条件を達成することが可能となることを見出した。
水冷の具体的方法としては、塊を水中に浸漬させる方法、大量の流水を掛ける方法や、スプレー水を吹きかける方法が良い。また、上記の条件を達成するためには、水冷強度として、全断面温度平均で毎分10〜60℃の冷却速度であれば、十分な表面固化層を本発明が求める時間内に形成させることができる。このためには、流動状態のプラスチックに対して、50℃以下の水中に浸漬させる、50℃以下の水を散水する、又は、65℃以下の毎秒1m以上の流水に浸漬させるなどの方法が良い。例えば、図3に示すような方法がある。水槽16の中に水17を満たして、この中に、粒状物18を投入する。水17の温度は循環冷却方式や冷水補給などの方法で制御される。冷却された粒状物18をコンベア19で引き上げて、これを水切りして製品とする。
以上の方法で製造した粒状物の内部構造を図4に示す。溶融状態から冷却されたことから表面20は平滑である。内部には層状の気孔21が存在するが、気孔の空間占有率は5〜15%程度である。また、容積の1/3乗で定義される値である、代表長が50mmの粒状物の場合であれば、気孔の厚みは2〜5mm程度である。この条件の粒状物であれば、搬送中に分解することや変形することはない。本発明者らが製造実験で得た粒状物の見掛け密度は0.85〜1.1であった。本発明によれば、定常的にこの程度の見掛け密度の粒状物を製造することができる。従来法に比較すると1.2〜1.5倍の高密度となっている。
この粒状物を石炭と混同する。混合する比率は石炭に対して5質量%以下とする。5質量%を超えて混合すると、乾留後に形成されるコークス塊に亀裂が多く発生して、高炉やキュッポラで使用する、より高価値の塊コークスの歩留が低下することが理由であるからである。この現象は、低密度の粒状物でも起きるが、この場合は、5質量%以下でも同じ現象が起きる。本発明の方法により、製造された粒状物は、高密度化されていることにより、この現象はより起きづらくなる利点がある。
石炭は5mm以下に粉砕された粘結炭と一般炭の混合物を用いる。混合方法としては、所定量の粒状物と石炭をなるべく均一になるように混合する。混合物を図5に示すようなコークス炉に供給する。炭化室22に供給された混合物25は両側の加熱室23の熱により、徐々に高温となる。炭化室壁24の周囲から乾留される。プラスチック粒状物が250℃以上程度となった時点から、熱分解反応が始まり、プラスチックは、水素、一酸化炭素、メタン、エタン、ベンゼン、その他の炭化水素の揮発分となって、炭化室20の上方に上がっていき、回収管26によって、回収される。この後、この揮発分は、冷却後に脱塩素、脱硫、及び、気液分離されて、可燃性ガスと油化物となる。また、炭化室22の内部に残留した炭素分は、最高1100〜1200℃に加熱されて、石炭起因のコークスを合体する。最適な乾留時間は18〜24時間である。なお、プラスチック起因の炭素は粘結性がないため、プラスチック粒状物と石炭との界面部分のコークス強度は低い。従って、粒状物の混合比率や性状がコークス品質に影響する。
本発明者らの実験では、本発明の粒状物は、以下の3点の特徴がある。第一は、高密度であることから、同一質量であっても石炭中にて対石炭の容積率が低いことの利点がある。第二は、表面から内部につながる気孔や亀裂がないことから、備蓄中や石炭に混合された際に内部に水が染み込まないことがある。また、第三としては、コークス炉の炉内に供給された場合に、温度上昇に伴う膨張が少ない利点がある。これらの物性はコークス製造条件を良好にすることに役立つ。
まず、本発明の粒状物は高密度であることから、従来法で製造された低密度のプラスチック粒状物と同量の廃プラスチックを石炭と混合した際にも、界面積が小さい利点がある。このため、製造されたコークスの低強度部分が少なくてすむ。図6に、色々な容積の粒状物を石炭と混合した混合物から得られたコークスの強度と粒状物混合比率の関係を調べた結果を記載した。なお、プラスチック粒状物の密度は0.9〜1.05kg/リットルであった。容積が6000立方mm未満の場合は、高密度粒状物であっても、廃プラスチックと石炭の界面積が大きくなる問題から、本発明の効果が小さくなる。一方、容積が200000立方mmを超える場合は、廃プラスチックが熱分解して、揮発分(可燃ガス分と油化物)が抜けた後の空隙が大きくなる。この空隙が大きい場合は、やはり製造されたコークスの強度が低くなる問題が起きる。この限界が、容積が200000立方mmである。つまり、粒状物の容積が6000〜200000立方mm(ノズル径で15〜60mm程度)であれば、コークス強度低下への影響は特に少ない。なお、図6に記載されている強度指数の意味合いとしては、通常操業で製造されたコークスよりも強度指数は1%以上低下している場合は、高炉での使用時に銑鉄生産性低下等の影響が出るものである。
粒状物の表面と内部とが空間で結ばれていないこと、つまり、表面から内部に貫通する穴や亀裂がないことも重要な条件である。内部の空隙が外部につながっている場合は、石炭と混合した際に、石炭中の水分が粒状物の内部に入り込む。この結果、粒状物が炉内の高温部に供給された時に、粒状物内部の水が急速に蒸発して、粒状物周辺の石炭の充填状態が乱れることから、粒状物の内部に水が入り込まないことが、高強度のコークスを製造する重要な条件である。このような事象は、石炭水分が4質量%以上の場合に起きる。
また、粒状物が炉内に供給されて、100〜200℃となった条件では、プラスチックが軟化して、内部の空気が膨張する。この結果、この温度での粒状物の容積が大きくなり、実効上の粒状物の密度が低下する。このことにより、本発明の趣旨である、高密度化した粒状物を製造することの効果が小さくなる問題があることから、内部の気孔(閉気孔)の大きさも制約するとコークス製造に良い結果が生まれる。その条件としては、閉気孔の単独の最大長が粒状物の代表長(容積の1/3乗で定義する値)以下であり、かつ、単独の容積が粒状物の10%以下であることが良い。
表1に記載されている配合の廃プラスチック(原料1)を用いて、本発明の方法にて、廃プラスチック粒状物を製造して、これをコークス炉で熱分解した。原料1は、プラスチック加工工場の生産工程から回収された廃プラスチックであり、ポリエチレンが56質量%、ポリプロピレンが13質量%含まれるものであった。従って、ポリエチレンとポリプロピレンの合計が69質量%であった。この廃プラスチックには、塩化ビニルなどの塩化樹脂は混入していなかった。なお、表1中のPEはポリエチレン、PPはポリプロピレン、PSはポリスチレンを意味する。
この混合プラスチックを最大長25mmの片に破砕して、図2に記載される型式の単一押し込みスクリューであり、径25mmのノズル1個が設置してある成形装置にて処理を行った。処理速度は1.0トン/時であり、処理温度を180〜260℃の間を10℃刻みで設定した。180℃では、プラスチックの流動性が低かったため、吸引圧力(絶対圧)を0.115気圧とした。また、吸引圧力は、190℃の場合で0.14気圧、200℃の場合で0.155気圧、210℃の場合で0.165気圧、260℃の場合で0.18気圧とした。成形装置ノズルから出た流動状態のプラスチックは、1.5〜2.8秒で45〜55℃の流水の水中に投入された。この水流の溝幅250mmで、また、深さ150mmであり、流速は1.5m/秒であった。この処理により得られた製品(粒状物)は、容積が16000〜25000立方mmであり、見掛け密度は0.91〜1.02kg/リットルであった。なお、詳細データは表2に示す。このように、本発明の操業方法で処理して得られた粒状物は高密度であった。
本発明で得られた粒状物(製品1〜5)をコークス炉にてリサイクル処理した。なお、これらの粒状物は、表面が円滑な上程であり、また、内部に到達する亀裂や気孔はなかった。これらの閉気孔の最大長はいずれも2〜10mmであり、代表長の1/2を超えるものはなかった。また、単独の閉気孔の容積も粒状物容積の3〜7%であった。コークス炉での処理条件としては、これらの粒状物の石炭への混合比は2.3質量%として、ほぼ均一に混合してコークス炉炭化室に供給した。処理時間が20時間、処理温度が最高温度時で1160℃であった。この結果、得られた可燃ガスと油化物の量はプラスチック1トン当たり各々440kgと350kgであった。コークスには約190kg転化され、石炭起因のコークスと混合し、一体化していた。このコークスの強度指数は(無添加条件)−0.52〜−0.78%であった。このように、2.3%と比較的大量の混合比であっても、コークス強度低下が少なかった。なお、強度指数とは、回転磨耗装置にて、毎分15回転の速度で150回回転した後の15mm以下の発生率で示され、廃プラスチック粒状物無添加の値と比較した。
一方、従来法で製造された粒状物は、見掛け比重が0.61g/cmであった。容積が30000立方mmである、この粒状物をやはり2.3%の混合比で石炭と混合してリサイクル処理した。この粒状物でも得られた可燃ガスと油化物の量は実施例1と同等であった。一方、得られたコークスの強度指数は(無添加条件)−1.25%であった。このように、同混合比でも低比重の粒状物では、コークス強度指数の低下が大きかった。
表1に記載されている配合の廃プラスチック(原料2)を用いて、本発明の方法にて、廃プラスチック粒状物を製造して、これをコークス炉で熱分解した。原料2は、家庭から回収された容器包装や日用品の廃プラスチックであり、ポリエチレンが31質量%、ポリプロピレンは18質量%、ポリスチレンが4質量%含まれるものであった。従って、ポリエチレン、ポリプロピレンとポリスチレンの合計が、53質量%であった。また、ポリ塩化ビニル等の塩化樹脂に含まれる塩素は2.2質量%であった。
この混合プラスチックを最大長25mmの片に破砕して、図2に記載される型式の単一押し込みスクリューであり、径40mmのノズル2個が設置してある成形装置にて処理を行った。押し込みスクリュー8の径は160mmであり、(ノズル径)×(ノズル数)=80mmであり、押し込みスクリュー8の周の1/4よりも小さい値であった。処理速度は1.2トン/時であり、処理温度を200℃であった。吸引圧力を0.21気圧とした。成形装置ノズルから出た流動状態のプラスチックは1〜1.2秒で40℃の静水の水中に投入された。ここの処理により得られた製品(粒状物)は、容積は140000立方mmであり、見掛け密度は0.97であった。
本発明で得られた、容積が140000立方mmである粒状物をコークス炉にてリサイクル処理した。処理条件は実施例1と同じである。石炭との混合比は2.8質量%であり、ほぼ均一に混合してコークス炉炭化室に供給した。この処理で得られたコークスの強度指数は(無添加条件)−0.68%であり、コークス強度低下が少なかった。
表1に記載されている配合の廃プラスチック(原料3)を用いて、本発明の方法にて、廃プラスチック粒状物を製造して、これをコークス炉で熱分解した。原料3は家庭から回収された容器包装や日用品の廃プラスチックであり、ポリエチレンが51質量%、ポリプロピレンは19質量%、ポリスチレンが8質量%含まれるものであった。従って、ポリエチレン、ポリプロピレンとポリスチレンの合計が、78質量%であった。
この混合プラスチックを最大長50mmの片に破砕して、図2に記載される型式であるものの、各々の直径が196mmである一対の押し込みスクリューであり、径38mmのノズル4個が設置してある成形装置にて処理を行った。(ノズル径)×(ノズル数)=152mmであり、押し込みスクリュー8の周の合計の1/6よりも小さい値であった。処理速度は2.4トン/時であり、処理温度を185℃であった。吸引圧力をマイナス0.11気圧とした。成形装置ノズルから出た流動状態のプラスチックは1秒で40℃の静水の水中に投入された。ここの処理により得られた製品(粒状物)は、容積は76000立方mmであり、見掛け密度は0.99であった。
本処理で得られた、容積が76000立方mmの粒状物をコークス炉にてリサイクル処理した。処理条件は実施例1と同じである。石炭との混合比は2.8質量%であり、ほぼ均一に混合してコークス炉炭化室に供給した。このリサイクル処理で得られたコークスの強度指数は(無添加条件)−0.38%であり、粒子径が大きいこともあって特にコークス強度低下が少なかった。
本発明により廃プラスチックから高密度で粉化の少ないプラスチック粒状物を経済的に製造することができるので、本発明はコークス炉におけるプラスチックのリサイクルに有用である。
1 振動篩
2 磁力選別機
3 破砕機
4 成形装置
5 冷却装置
6 供給口
7 ケーシング
8 押し込みスクリュー
9 エンドプレート
10 ノズル
11 電気発熱体
12 モーター
13 真空ポンプ
14 排気パイプ
15 カッター
16 水槽
17 水
18 粒状物
19 コンベア
20 表面
21 気孔
22 炭化室
23 加熱室
24 炭化室壁
25 混合物
26 回収管

Claims (4)

  1. 表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックの混合物であり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50質量%以上含む廃プラスチックをノズルから押し出す成形装置内で180〜260℃の温度として、かつ、装置内のガスを減圧下に吸引して、外部に排気しながら、ノズルから押出すことにより圧縮成形した後に、これを切断して水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法。
  2. 表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックの混合物であり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50%以上含む廃プラスチックをノズルから押し出す成形装置内で180〜260℃の温度として、かつ、装置内のガスを減圧下に吸引して、外部に排気しながら、直径が15〜60mmのノズルから押出すことにより圧縮成形した後に、これを切断して3秒以内に水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法。
  3. 表面から内部に抜ける穴又は亀裂を有していおらず、かつ、見掛け密度が0.85〜1.1g/cm で、体積が6000〜200000立方mmであるプラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法またはプラスチック粒状物の内部に存在する気孔の単独の最大長が該プラスチック粒状物の容積の1/3乗の値以下であり、かつ、該気孔の単独容積が該プラスチック粒状物の容積の10%以下である、プラスチック粒状物を石炭に混合してコークス炉にて乾留する廃プラスチック熱分解方法であって、複数種のプラスチックであり、かつ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる熱可塑性樹脂を合計で50%以上含む廃プラスチックであって、かつ、含有塩素質量で5%以下の比率で塩素含有プラスチックを含んでいる廃プラスチックを、0.1〜0.35気圧に減圧している排気装置にてガス吸引して、当該状態から、廃プラスチックをノズルから押出すことにより圧縮成形して、これを水冷装置にかけて冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする廃プラスチック熱分解方法。
  4. ズルから押出された全部又は一部が溶融している廃プラスチックの塊を水冷装置にて、水冷を開始してから2秒以内に表面温度を80℃以下に冷却して製造されたプラスチック造粒物を石炭に混合してコークス炉にて乾留することを特徴とする請求項1又は2に記載の廃プラスチック熱分解方法。
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