JP2005154873A - 使用済みプラスチックの炉吹き込み方法および炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用済みプラスチックを多量に炉に吹込む場合にも使用済みプラスチックが充分な燃焼性を有する、炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物およびその製造方法を提供し、これらを用いた使用済みプラスチックの炉吹き込み方法を提供すること。
【解決手段】使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことを特徴とする使用済みプラスチックの炉吹き込み方法を用いる。ガス化効率を向上させる物質の少なくとも一部が、石炭および/または高粘性炭化水素であり、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しされて造粒された粒状物を用いることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことを特徴とする使用済みプラスチックの炉吹き込み方法を用いる。ガス化効率を向上させる物質の少なくとも一部が、石炭および/または高粘性炭化水素であり、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しされて造粒された粒状物を用いることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般廃棄物や産業廃棄物としてのプラスチック系廃棄物である使用済みプラスチックを高炉やスクラップ溶解炉等の竪型炉の吹き込み原料に用いる、使用済みプラスチックの炉吹き込み方法および炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物およびその製造方法に関する。
コークスや微粉炭の代替原料として利用するために、使用済みプラスチックを高炉等の竪型炉に羽口から吹き込む技術が知られている。使用済みプラスチックの粒状物を空気輸送して羽口から吹込むことで、使用済みプラスチックをコークス代替品として有効にリサイクル利用することが可能である。
使用済みプラスチックの発生量は年々増加しており、より多量にリサイクル利用することが望まれている。また、高炉等で用いる場合は、製鉄コスト削減のためにも使用済みプラスチックの利用率を高めることが望ましい。
一方で、使用済みプラスチックは微粉炭等に比較して燃焼性が劣るという問題があり、使用済みプラスチックを多量に炉に吹きこむ場合に良好なガス化を確実にするために、例えば、酸素を炉風に加える技術(例えば、特許文献1参照。)や、使用済みプラスチックと微粉炭とを混合して炉に吹き込む技術(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
特許第3224394号公報
特開8−73909号公報
使用済みプラスチックの粒状物を高炉に吹きこむ際には、気流輸送により高炉下部に吹き込まれ、1000℃以上の熱風とともに羽口よりレースウェイ内に進入し、高速で燃焼・ガス化し、還元ガスを生成する。羽口先の熱風のガス流速は200m/s以上、吹き込まれた粒状物の滞留時間は0.01秒程度と極めて短時間であり、高効率の燃焼・ガス化が重要である。しかし、使用済みプラスチックの高炉への吹き込み量が増大した場合には、燃焼・ガス化率が低下し、未燃のプラスチック由来のチャーが生成し、高炉内の通気性を阻害し、高炉操業上支障をきたす場合もある。したがって、使用済みプラスチックをより多量に高炉等でリサイクル利用するためには、従来以上に使用済みプラスチックの燃焼性を高める必要がある。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、使用済みプラスチックを多量に炉に吹込む場合にも使用済みプラスチックが充分な燃焼性を有する、炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物およびその製造方法を提供し、これらを用いた使用済みプラスチックの炉吹き込み方法を提供することである。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことを特徴とする使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(2)ガス化効率を向上させる物質の少なくとも一部が、石炭および/または高粘性炭化水素であることを特徴とする(1)に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(3)全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しされて造粒された粒状物を用いることを特徴とする(1)または(2)に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(4)使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質を含有することを特徴とする炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物。
(5)使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して使用済みプラスチックの少なくとも一部を溶融させて造粒することを特徴とする(4)に記載の炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物の製造方法。
(1)使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことを特徴とする使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(2)ガス化効率を向上させる物質の少なくとも一部が、石炭および/または高粘性炭化水素であることを特徴とする(1)に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(3)全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しされて造粒された粒状物を用いることを特徴とする(1)または(2)に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
(4)使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質を含有することを特徴とする炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物。
(5)使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して使用済みプラスチックの少なくとも一部を溶融させて造粒することを特徴とする(4)に記載の炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物の製造方法。
本発明によれば、使用済みプラスチックを炉の吹込み原料として利用する際の燃焼性を向上させることができる。このため、コークス代替として使用済みプラスチックを多量に炉に吹込むことが可能となり、使用済みプラスチックのコークスに対する置換率が増加して、製鉄コストを削減できる。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を重ね、使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことで使用済みプラスチックの燃焼性を向上可能であることを見出して本発明を完成した。
使用済みプラスチックに混合する使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質としては、高温の炉内で揮発する成分を含んでいる物質であり、炉の操業を妨げる成分を含有しない物質であることが望ましい。このような物質としては、石炭、高粘性炭化水素が好適である。
石炭および高粘性炭化水素は揮発分を多量に含んでおり、たとえば高炉の2000℃以上の高温のレースウェイ内に吹き込まれた際に含有されている揮発分が急速に揮発し、使用済みプラスチック粒状物を微粉に粉砕させるために、粒状プラスチックのガス化特性を向上させる。また、石炭および高粘性炭化水素から発生する揮発分は燃焼によりプラスチック粒状物の燃焼性の向上にも寄与する。揮発分とは、例えばメタン、エタン等を炉内で生成する炭化水素系物質や、水等である。
高粘性炭化水素は使用済みプラスチックとともにプラスチック粒状物を製造する工程において固体状であるものが好ましく、コールタール系の重質油、ピッチ、石炭液化油、特定の油種(カフジ等芳香族成分が多いもの)からの石油系の減圧残油、エチレンボトム油、改質油、FCCオイル等を用いることが好ましい。
本発明で炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物として用いるのに好適な粒状物は、上記のように使用済みプラスチックが炉内で燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質を含有するものであり、高温の炉内で揮発する成分を含んでいる物質を含有するものであり、好ましくは、石炭および/または高粘性炭化水素を含有する使用済みプラスチック粒状物である。
上記のような使用済みプラスチック粒状物は、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して使用済みプラスチックの少なくとも一部を溶融させて造粒することが好ましい。以下に本発明の使用済みプラスチック粒状物の製造方法を詳しく説明する。
使用済みプラスチックを高炉の吹き込み原料として使用する場合、これを空気輸送により高炉羽口に供給して炉内に吹き込むために、従来より使用済みプラスチックは空気輸送や羽口からの吹き込みに適した一定の粒度と嵩密度を有する粒状物に予め加工されて使用されていた。したがって、使用済みプラスチックと使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質とを混合した粒状物は、通常使用済みプラスチックを造粒する際に用いる公知の方法を用いれば良く、例えば以下の(a)〜(c)のような造粒方法を用いることができる。(a)〜(c)の方法は、特にフィルム状の使用済みプラスチックの造粒に好適である。いずれの方法を用いる場合にも、事前に使用済みプラスチックを造粒処理に適当なサイズに破砕し、洗浄し、除去可能な異物は除去することが望ましい。
(a)圧縮成型造粒方法:使用済みプラスチックを、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しして造粒する。たとえば、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイと、このリングダイの内側にリングダイ内周面と接するようにして回転自在に配置された転動ローラとを備えた圧縮成型装置を用いるものであり、リングダイの内部に投入された使用済みプラスチックを、転動ローラによってリングダイ内周面との間で圧縮・圧潰しつつリングダイのダイス孔に押し込み、ダイス孔内を通過してリングダイ外面側に押し出されたプラスチック成型物を切断又はリングダイ外面から掻き落とすことにより、炉吹き込み原料となる粒状プラスチック成型物を得るものである。主としてダイス孔内において使用済みプラスチックの少なくとも一部が摩擦熱によって半溶融又は溶融化し、その後固化することによりプラスチック成型物(粒状物)が得られる。
圧縮成型造粒方法で用いる造粒装置としては、たとえば、全周に複数のダイス孔が貫設され、装置本体に回転可能に支持されるとともに駆動装置により回転駆動するリングダイと、装置本体に回転自在に支持されるとともに、前記リングダイの内側にリングダイ内周面と接するようにして配置される1又は2以上の転動ローラとを備えたものが知られており、使用済みプラスチックを、前記転動ローラによってリングダイ内周面との間で圧縮・圧潰しつつリングダイのダイス孔内に押し込み造粒する。
圧縮成型造粒方法で用いる造粒装置の一例の概略図を図1に示す。このプラスチック圧縮成型装置は、全周に複数のダイス孔6が貫設されたリングダイ5と、このリングダイ5の内側にリングダイ内周面と接するようにして回転自在に配置された転動ローラ7a,7bと、リングダイ5の外側に配置されたカッター8とを備えている。
前記リングダイ5は適当な幅を有するリング体により構成され、図示しない装置本体に回転可能に支持されるとともに、同じく図示しない駆動装置により回転駆動する。このリングダイ5の周方向及び幅方向には複数のダイス孔6が設けられている。これらのダイス孔6は、リングダイ5の径方向に沿ってリングダイ5の内側(内周面)と外側(外周面)間を貫通して設けられている。ダイス孔6の孔径(直径)は造粒すべき粒状プラスチック成型物の大きさ(径)に応じて決められるが、通常3〜15mm程度である。また、ダイス孔6の長さ(リングタイ5の厚さ)は通常30〜150mm程度である。
前記転動ローラ7a,7bは装置本体に回転自在に支持されるとともに、リングダイ5の内側に180°対向した状態に配置されている。これら転動ローラ7a,7bは無駆動のフリーのローラ体であり、リングダイ5の内周面と接しているためその内周面との摩擦によりリングダイ5の回転に伴って回転する。なお、この転動ローラ7の数は任意であり、1個又は3個以上設けてもよい。
前記カッター8は、その刃先がリングダイ5の外周面に接するか又は外周面の近傍に位置するように設けられ、前記ダイス孔6からリングダイ5の外側に棒状に押し出されるプラスチック成型物を適当な長さに切断する(又はリングダイ外周面から掻き落す)ものである。
以上のようなプラスチック圧縮成型装置では、リングダイ5が図中矢印方向に回転駆動し、これに随伴して転動ローラ7a,7bも回転している状態で、投入口9からリングダイ5の内部に使用済みプラスチック2とガス化効率を向上させる物質(石炭等)4が同時に投入され、この投入された使用済みプラスチック2とガス化効率を向上させる物質4は、リングダイ5内で混合され、転動ローラ7a,7bによってリングダイ5内周面との間で圧縮・圧潰されつつリングダイ5のダイス孔6内に押し込まれる。ダイス孔6内に押し込まれた使用済みプラスチック2とガス化効率を向上させる物質4の混合物は、ダイス孔内を通過してリングダイ5の外面側に棒状に成型された状態で順次押し出され、このプラスチック成型物10が前記カッター8により適当な長さに切断されることにより、粒状プラスチック成型物が得られる。
ガス化効率を向上させる物質の混合方法としては、別途混合器を設置し、事前に使用済みプラスチックとガス化効率を向上させる物質とを混合してもよい。また、ガス化効率を向上させる物質の粒度は、リング体と転動ローラの間隙を通過するものであればよく、リングダイ内で粉砕されるものであれば問題ないが、造粒に支障をきたさないためには平均粒度が1mm以下程度であることが好ましい。
圧縮成型造粒方法により得られる粒状プラスチック成型物はガス化効率を向上させる物質とダイス孔との摩擦が大であり、使用済みプラスチックの隙間にガス化効率を向上させる物質が充填されるために、従来の使用済みプラスチックのみを造粒したものに較べて高強度を有するため、燃焼性が向上するうえに、造粒後のハンドリングや空気輸送の際に崩壊する割合が極めて少なく、このため空気輸送用の配管などでの詰まりが適切に防止できる。そして、竪型炉内に吹き込まれた際に、粒状プラスチックに混合したガス化効率を向上させる物質から揮発分が揮発して、プラスチック粒状物を微細に粉砕することで使用済みプラスチックの燃焼性を向上させる。圧縮成型造粒方法は造粒の際に必要以上に使用済みプラスチックやガス化効率を向上させる物質を加熱しないので、造粒工程で揮発分が揮発し難く、本発明で用いる使用済みプラスチック造粒物の製造に最適である。
(b)半溶融造粒方法:使用済みプラスチックを回転する破砕刃などにより破砕すると同時に撹拌しつつ、その摩擦熱又は外部加熱によってプラスチックを半溶融又は溶融させた後、水の噴霧よって冷却することで粒状プラスチックに造粒する方法である。この造粒方法はバッチ処理であるため処理効率(生産性)が低く、冷却に水を使用するため事後の乾燥工程が必要である、処理条件やプラスチック投入量によって得られる粒状プラスチックの粒度にバラツキを生じやすい、などの欠点がある。使用済みプラスチックとガス化効率を向上させる物質とを回転する破砕刃を備えた装置内に投入する、または事前に使用済みプラスチックとガス化効率を向上させる物質とを混合して装置内に投入し、従来と同様に粒状物を製造できる。ガス化効率を向上させる物質の粒度は、(a)に用いる場合よりも粗粒のものでも好適に使用できるが、造粒温度が200℃程度であり、ガス化効率を向上させる物質が造粒工程で揮発する場合がある。
(c)溶融押出し造粒方法:使用済みプラスチックを押出し成型機等を用いて溶融混練した後、ダイス孔等から線状に押出して冷却し、長さ方向で適当な長さに切断することで粒状化する。使用済みプラスチックとガス化効率を向上させる物質とを押出し装置内に投入する、または事前に使用済みプラスチックとガス化効率を向上させる物質とを混合して押出し装置内に投入して、使用済みプラスチックと使用済みプラスチックのガス化効率を向上させる物質とを混合した粒状物を製造する。ガス化効率を向上させる物質の粒度は、(a)に用いる場合よりも粗粒のものでも好適に使用できるが、造粒温度が250℃程度まで上昇する場合があり、ガス化効率を向上させる物質が造粒工程で揮発し易い。
例えば上記(a)〜(c)の造粒方法を用いてガス化効率を向上させる物質とともに造粒した使用済みプラスチックの粒状物を、空気輸送により竪型炉の羽口に供給して炉内に吹きこむ。炉内に吹きこまれた粒状物が炉内で燃焼してガス化する際に、ガス化効率を向上させる物質に含まれる揮発分が揮発して、プラスチック粒状物を微細に粉砕することで使用済みプラスチックの燃焼性を向上させる。ガス化効率を向上させる物質として、石炭および高粘性炭化水素を用いる場合は安全性の観点から、粒状プラスチック製造装置内を窒素等の不活性ガス雰囲気に保持することが好ましい。
図1に示したものと同様の造粒装置(リングダイ造粒装置)を用いて使用済みプラスチックと、ガス化効率を向上させる物質である石炭とを混合して粒状物を製造した。リングダイ造粒装置は、リングダイ内径840mm、幅240mm、リングダイ厚み(ダイス長さ)60mm、転動ローラ径405mmで、ダイス径6mmの穴1万個のものを用いた。
使用した使用済みプラスチックは一般家庭からの廃棄物であり、複数種類のプラスチックと異物とが混合された状態で、ポリエチレン32%、ポリプロピレン31%、ポリスチレン22%、その他(紙など)15%であった。表1に使用済みプラスチックの化学組成を示す。
本実施例では使用済みプラスチック1.5t/hに対して、表2に示す石炭(粒度1mm以下)を100kg/h(使用済みプラスチックに対して外数として6.7mass%の割合)で供給した。粒状物の粒度は調和平均径で6.9mmであった。
次に、使用済みプラスチックと混合するガス化効率を向上させる物質としてピッチ(粒度1mm以下)を用いた以外は石炭を用いた場合と同様の方法により粒状物(粒状プラスチック)を製造した。ピッチの組成を表2に併せて示す。粒状物の粒度は調和平均径で7.0mmであった。
さらに、比較例としてガス化効率を向上させる物質を配合していない、使用済みプラスチックのみからなる従来の粒状物(調和平均径7.6mm)も製造した。
得られたプラスチック粒状物について粒子強度測定および図2に示す燃焼試験装置を用いて燃焼試験を実施した。
粒子強度は平均強度指数を測定して評価した。表3に各粒状物の粒子強度を示す。なお、平均強度指数は、径の長さに分布を持つ粒状物について、各径の粒状物について、粒子に垂直な荷重、または円筒状粒子の場合は粒子の長さ方向の側面に垂直な荷重(速度2mm/min一定)を加えたときの荷重(kg)と偏位(mm)との比(kg/mm)に質量分率を掛け算したものの総和で定義する。石炭、ピッチを配合して製造した使用済みプラスチック粒状物は、配合無しのものに比較して、粒子強度が大幅に増加した。
燃焼性は、得られたプラスチック粒状物を図2の燃焼試験装置を用いて、高炉と同様な条件において燃焼試験を行うことで評価した。使用済みプラスチック粒状物2は、羽口1より燃焼試験装置内に吹きこまれ、羽口1前方に形成されるレースウェイ3内で燃焼する。送風温度:1200℃、送風量:350Nm3/h、送風中酸素濃度:21%、粒状プラスチック吹き込み量:21kg/hでプラスチック粒状物吹きこみ試験を行った。石炭、ピッチを配合して製造した使用済みプラスチック粒状物は、配合無しのものに比較して、高燃焼性・高ガス化率を有していた。
以上のように、本発明の使用済みプラスチック粒状物は高強度を有し、炉内での燃焼性が向上し、ガス化率が向上する顕著な効果がみられた。
1 羽口
2 使用済みプラスチック
3 レースウェイ
4 ガス化効率を向上させる物質
5 リングダイ
6 ダイス孔
7a、7b 転動ローラ
8 カッター
9 投入口
10 プラスチック成型物
2 使用済みプラスチック
3 レースウェイ
4 ガス化効率を向上させる物質
5 リングダイ
6 ダイス孔
7a、7b 転動ローラ
8 カッター
9 投入口
10 プラスチック成型物
Claims (5)
- 使用済みプラスチックを炉吹き込み原料として用いる竪型炉の操業において、使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して造粒した粒状物を炉内に吹き込むことを特徴とする使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
- ガス化効率を向上させる物質の少なくとも一部が、石炭および/または高粘性炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
- 全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しされて造粒された粒状物を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の使用済みプラスチックの炉吹き込み方法。
- 使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質を含有することを特徴とする炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物。
- 使用済みプラスチックが燃焼してガス化する際のガス化効率を向上させる物質と、使用済みプラスチックとを混合して使用済みプラスチックの少なくとも一部を溶融させて造粒することを特徴とする請求項4に記載の炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物の製造方法。
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JP2003398582A JP2005154873A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 使用済みプラスチックの炉吹き込み方法および炉吹き込み用使用済みプラスチック粒状物およびその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007253431A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Jfe Steel Kk | ロータリーキルンでの廃プラスチックの利用方法 |
CN106925183A (zh) * | 2017-05-03 | 2017-07-07 | 合肥工业大学 | 一种环模式压辊颗粒机 |
-
2003
- 2003-11-28 JP JP2003398582A patent/JP2005154873A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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