JP4990048B2 - トナー用バインダー樹脂組成物およびトナー - Google Patents
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Description
さらに、ヒートローラー方式においては、省エネ化の観点から定着部の低温化が進み、トナーにはより低い温度で紙に定着する性能、つまり低温定着性が強く求められるようになってきた。加えて、装置のコンパクト化が進み、離型剤を塗布しないローラーが用いられるようになってきており、トナーにはヒートローラーとの剥離性、すなわち非オフセット性への要求が高まっている。
例えば、ワックスリッチな部分は粉砕されやすいため、トナーが微粉化するという問題があった。また、所望の粒径のトナー製品を得るために、通常、微粉をカットするが、ワックスリッチな微粉がカットされてしまうため、トナー製品中のワックス量が設計値よりも低減し、ワックスの剥離効果を十分に得られないという問題があった。さらには、連続印刷時にカートリッジ内のトナーがストレスを受けてさらに破砕されて微粉化し、画像の安定性や耐久性等の性能にも弊害を及ぼしていた。そのため、従来からポリエステル樹脂とワックスとの相溶性についてはさまざまな検討がなされてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。
化合物(X):数平均分子量が1000のポリプロピレンをベースとして、片末端をマレイン酸変性したもの。
さらに本発明は、このトナー用バインダー樹脂組成物を含有するトナーに関するものである。
ポリエステル樹脂(P1)が化合物(X)を構成単位として含むとは、化合物(X)の官能基(f)とポリエステル樹脂由来の酸またはアルコールとが反応しポリエステル中に取り込まれたものである。
ここで、化合物(X)は、下記条件(i)〜(iii)を満足することが必要である。
(i)酸またはアルコールと反応しうる官能基(f)の数が1.0(mmol/g)以上。
(ii)分岐を有する炭素数30以上の長鎖アルキル基(r)を含む。
(iii)融解時の吸熱量が100(J/g)以下。
このような反応をする官能基(f)としては、特に制限されないが、カルボキシル基またはその無水物、水酸基、グリシジル基、アルコキシ基、イソシアネート基、およびエステル基等が挙げられる。中でも、カルボキシル基またはその無水物、水酸基、エステル基が好ましい。
化合物(X)中の官能基(f)のより好ましい形態としては、ポリエステル樹脂中への取り込まれやすさの観点から、長鎖アルキル基(r)の片末端またはアルキル基の途中に(無水)マレイン酸等の複数のカルボン酸基を有するものである。
ここで化合物(X)の官能基(f)の数が1.0(mmol/g)であるとは、化合物(X)1gあたり、官能基(f)を1.0mmol有していることを示す。化合物(X)の官能基(f)の数は、化合物(X)の分子構造から判明するものであるが、官能基がカルボキシル基である場合は化合物(X)の酸価(AVx:mgKOH/g)より、官能基が水酸基である場合は化合物(X)の水酸基価(OHVx:mgKOH/g)より算出した官能基(f)の平均付加モル数を用いることも出来る。KOHは1molが56.11gであるから、式1、式2に従い、化合物(X)のカルボキシル基の数、水酸基の数を算出することが出来る。化合物(X)がカルボキシル基、水酸基ともに有している場合は、式1、式2から得られた値を足し合わせればよい。
なお、化合物(X)の酸価はBWM 3.01A、JIS K5902、ASTMD1386、DGF−M−IV2等に準拠して、水酸基価はASTM E222Mod.等に準拠して、各々測定することが出来る。
化合物(X)1gあたりのカルボキシル基の数(mmol/g)
=AVx(mgKOH/g)/56.11(gKOH/mol) (式1)
化合物(X)1gあたりの水酸基の数(mmol/g)
=OHVx(mgKOH/g)/56.11(gKOH/mol) (式2)
長鎖アルキル基(r)の炭素数は30以上である。炭素数が30以上の場合に、ワックス分散性が良好となる傾向にある。長鎖アルキル基(r)の炭素数の下限値は、35以上が好ましく、40以上がより好ましく、50以上がさらに好ましく、60以上が特に好ましい。また、この炭素数の上限値は、特に制限されないが、ポリエステル樹脂中への取り込まれやすさの面から500以下が好ましい。長鎖アルキル基(r)の炭素数の上限値は、400以下がより好ましく、300以下が特に好ましく、200以下が特に好ましい。
なお、融解時の吸熱量とは、化合物(X)が融解する際に要する単位質量あたりの熱量であり、DSCチャートにおける吸熱ピーク曲線より求めたものである。
一方、化合物(X)の形態として、ポリエステル樹脂(P1)を製造する際の反応性のコントロールや、化合物(X)がポリエステル樹脂中に取り込まれた際のトナーのワックス分散性の観点から、プロピレンなどの分岐を有するオレフィンと(無水)マレイン酸の共重合体は好ましくない。
なお、化合物(X)の官能基(f)が、カルボキシル基またはその無水物もしくはエステルである場合には、化合物(X)は酸成分に該当するが、ここでいう酸成分とは、化合物(X)以外の酸成分をいうものとする。
脂肪族ジオール成分としては、特に制限されないが、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ、また、脂肪族ジオール成分と芳香族ジオール成分を組み合せて使用することもできる。
(a−1)官能基数は1(mol/g)以上とする、
(a−2)長鎖アルキル基(r1)の炭素数は100以下とする、
(a−3)化合物(X)の含有量は0.5質量%未満とする、
(a−4)未反応の化合物(X)の含有量は0.45質量%未満とする。
(b)製造処方に関して
(b−1)酸成分(ただし、化合物(X)は除く)100モル部に対し、アルコール成分(ただし、化合物(X)は除く)を105モル部以上とする、
(b−2)化合物(X)を(A)酸成分および(B)アルコール成分とともに反応容器内に投入する。
化合物(X)由来の構成単位の含有量は、特に制限されないが、ポリエステル樹脂全量中0.3〜10質量%が好ましい。
トナー用バインダー樹脂組成物中の化合物(X)の含有量(質量%)={バインダー樹脂組成物中に含有された化合物(X)の吸熱量(J/g)}/{化合物(X)自身の吸熱量(J/g)}×100(質量%)
また、トナー用バインダー樹脂組成物の軟化温度は、特に制限されないが、90〜200℃であるのが好ましい。軟化温度が90℃以上の場合に、トナーの非オフセット性が良好となる傾向にあり、200℃以下の場合にトナーの定着性が良好となる傾向にある。軟化温度の下限値は、100℃以上がより好ましく、上限値は180℃以下がより好ましい。
トナー用バインダー樹脂組成物の酸価は、特に制限されないが、20mgKOH/g以下が好ましい。酸価が20mgKOH/g以下の場合にトナーの画像濃度が安定する傾向にある。ポリエステル樹脂(P)の酸価の上限値は、15mgKOH/g以下がより好ましく、12mgKOH/g以下が特に好ましい。
着色剤としては、特に制限されないが、カーボンブラック、ニグロシン、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染料もしくは顔料などを挙げることができる。これらの染料や顔料はそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。フルカラートナーの場合には、イエローとしてベンジジンイエロー、モノアゾ系染顔料、縮合アゾ系染顔料など、マゼンタとしてキナクリドン、ローダミン系染顔料、モノアゾ系染顔料など、シアンとしてフタロシアニンブルーなどが挙げられる。
着色剤の含有量は、特に制限されないが、トナーの色調や画像濃度、熱特性の点から、トナー中2〜10質量%であることが好ましい。
荷電制御剤の含有量は、特に制限されないが、トナー中0.5〜5質量%であるのが好ましい。荷電制御剤の含有量が0.5質量%以上の場合にトナーの帯電量が充分なレベルとなる傾向にあり、5質量%以下の場合に荷電制御剤の凝集による帯電量の低下が抑制される傾向にある。
離型剤の融点は特に制限されず、トナーの離型性、保存性、定着性、発色性等を考慮して適宜選択して使用できる。とりわけポリエステル樹脂との相溶性の悪い融点100℃未満の低融点オレフィンワックスを用いる場合に、本発明におけるポリエステル樹脂とワックスとの相溶性向上効果が顕著であり、効果的にトナーの離型性、定着性を付与することが出来る。
離型剤の含有量は特に制限されないが、上記のトナー性能を左右することから、トナー中0.3〜15質量%であることが好ましい。離型剤の含有量の下限値は、より好ましくは1質量%以上がより好ましく、2質量%以上が特に好ましい。また、離型剤の含有量の上限値は、13質量%以下がより好ましく、12質量%以下が特に好ましい。
これらの添加剤の含有量は、特に制限されないが、トナー中0.05〜10質量%であるのが好ましい。これらの添加剤の含有量が0.05質量%以上の場合にトナーの性能改質効果が充分に得られる傾向にあり、10質量%以下の場合にトナーの画像安定性が良好となる傾向にある。
磁性1成分現像剤として用いる場合には磁性体を含有し、磁性体としては、例えば、フェライト、マグネタイト等をはじめとする、鉄、コバルト、ニッケル等を含む強磁性の合金の他、化合物や強磁性元素を含まないが、適当に熱処理することによって強磁性を表すようになる合金、例えば、マンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズ等のマンガンと銅とを含む所謂ホイスラー合金、二酸化クロム等が挙げられる。
磁性体の含有量は、特に制限されないが、トナーの粉砕性に大きく影響を与えるため、トナー中3〜70質量%であることが好ましい。磁性体の含有量が3質量%以上の場合にトナーの帯電量が充分なレベルとなる傾向にあり、70質量%以下の場合にトナーの定着性や粉砕性が良好となる傾向にある。磁性体の含有量の下限値は、3質量%以上がより好ましく、3質量%以上が特に好ましい。また、磁性体の含有量の上限値は、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下が特に好ましい。
(1)化合物(X)の分析方法
1)吸熱量(J/g)
島津製作所(株)製示差走差熱量計DSC−60を用い、昇温速度5℃/分で測定し、DSCチャートにおける吸熱ピークの、ベースラインからの面積より求めた。
2)官能基数(mmol/g)
化合物(X)の酸価より、前述式1に従ってカルボキシル基の数を算出した。本実施例においては、官能基(f)としてカルボキシル基を有する化合物(X)を用いており、カルボキシル基の数を官能基の数とした。なお、化合物(X)の酸価は、BWM 3.01A、DGF−M−IV2、JIS K5902に準拠して求めたものであり、実施例、比較例に用いた各化合物の酸価測定方法については表1、2に示した。
1)ガラス転移温度(Tg)
島津製作所(株)製示差走差熱量計DSC−60を用い、昇温速度5℃/分で測定した時のチャートの低温側のベースラインとガラス転移温度近傍にある吸熱カーブの接線との交点の温度を求めた。
2)バインダー樹脂組成物中に含有された状態での化合物(X)の吸熱量(J/g)
1)と同様の装置を用い、同条件で測定を行い、DSCチャートにおける吸熱ピークの、ベースラインからの面積より求めた。なお、バインダー樹脂組成物中の未反応の化合物(X)の含有量については、以下の式より求めることができる。
バインダー樹脂組成物中の未反応の化合物(X)の含有量(質量%)={バインダー樹脂組成物中に含有された化合物(X)の吸熱量(J/g)}/{化合物(X)自身の吸熱量(J/g)}×100(質量%)
島津製作所(株)製フローテスターCFT−500を用い、1mmφ×10mmのノズルにより、荷重294N(30Kgf)、昇温速度3℃/分の等速昇温下で測定した時、サンプル1.0g中の1/2が流出した温度を求めた。
4)酸価(AV)
サンプル約0.2gを枝付き三角フラスコ内に精秤し(A(g))、ベンジルアルコール10mlを加え、窒素雰囲気下として230℃のヒーターにて15分加熱し樹脂を溶解した。室温まで放冷後、ベンジルアルコール10ml、クロロホルム20ml、フェノールフタレイン溶液数滴を加え、0.02規定のKOH溶液にて滴定した(滴定量=B(ml)、KOH溶液の力価=p)。ブランク測定を同様に行い(滴定量=C(ml))、以下の式に従って算出した。
酸価(mgKOH/g)=(B−C)×0.02×56.11×p÷A
5)可視光透過率
ヒートプレスを用いて厚さ50μmの樹脂膜を作成し、島津製作所社製紫外可視分光光度計「UV−2400」を用いて、波長400〜800nmにて光線透過率を測定した。続いて測定結果から以下の基準で可視光透過率を評価した。
A:すべての波長において光線透過率が90%以上である。
B:すべてまたは一部の波長において光線透過率が90%未満である。
1)耐ホットオフセット性
シリコーンオイルが塗布されていない定着ローラーを有し、ローラー速度30mm/sに設定したローラー温度変更可能であるプリンターを用いて、テストパターンとして0.5mg/cm2のトナー濃度にて4.5cm×15cmのベタ画像をローラー温度5℃毎に印刷した際、定着時にホットオフセット現象により定着ローラーにトナーが移行するときの最低温度をホットオフセット発生温度と定め、以下の基準を用いて耐ホットオフセット性を判断した。
◎(良好) :ホットオフセット発生温度が200℃以上
○(使用可能) :ホットオフセット発生温度が180℃以上200℃未満
×(劣る) :ホットオフセット発生温度が180℃未満
耐ホットオフセット性評価と同じ装置を用い、ローラー速度100mm/sに設定し、同様に画像を印刷した際、定着時にコールドオフセット現象により定着ローラーにトナーが移行するときの最高温度をコールドオフセット発生温度と定め、以下の基準を用いて耐コールドオフセット性を判断した。
◎(非常に良好) :コールドオフセット発生温度が135℃未満
○(良好) :コールドオフセット発生温度が135℃以上145℃未満
○△(使用可能) :コールドオフセット発生温度が145℃以上150℃未満
×(劣る) :コールドオフセット発生温度が150℃以上
耐ホットオフセット性評価と同じ装置を用い、ローラー速度100mm/sで、定着ローラーの温度を145℃に設定して定着させた上述のテストパターン画像を、JIS512の砂消しゴムにて9回擦り、試験前後の画像濃度をマクベス社製画像濃度計にて測定し、定着率を以下の式で算出し、以下の基準により評価した。
定着率=試験後の画像濃度/試験前の画像濃度 ×100 (%)
◎(非常に良好):80%以上の定着率
○(良好) :75%以上80%未満の定着率
△(使用可能) :70%以上75%未満の定着率
×(劣る) :70%未満の定着率または145℃でコールドオフセット現象が発生し測定不可
トナーを約5g秤量してサンプル瓶に投入し、これを50℃に保温された乾燥機に約24時間放置し、トナーの凝集程度を評価して耐ブロッキング性の指標とした。評価基準を以下の通りとした。
◎(良好):サンプル瓶を逆さにするだけで分散する。
○(使用可能):サンプル瓶を逆さにし、2〜3回叩くと分散する。
×(劣る):サンプル瓶を逆さにし、4〜5回以上叩くと分散する。
非オフセット性の評価方法と同一条件で印刷を1万枚行った場合において、トナーの帯電量を基準として画像安定性を評価した。
◎(非常に良好):初期の帯電量と最終の帯電量に変化がない。
○(良好) :帯電量は若干変化があるが、画像濃度に影響が少ない。
△(使用可能) :帯電量(画像濃度)に変化があるが、添加剤により改良可能である。
×(劣る) :画像濃度が大きく変化する。
画像安定性と同様の方法にて印刷を一万枚行った後、ブレード融着、印字面のカブリを基準として耐久性を評価した。
◎(非常に良好):ブレード融着やカブリは認められない。
○(良好) :ブレード融着やカブリはごくわずかに見られる程度。
△(使用可能):ブレード融着やカブリは若干認められるが、添加剤などにより改良可能。
×(劣る) :ブレード融着やカブリが大いに見られる。
表1に示す仕込み組成の酸成分、アルコール成分、および全酸成分に対して1500ppmの三酸化アンチモンを蒸留塔備え付けの反応容器に投入した。次いで、反応容器中の攪拌翼の回転数を120rpmに保ち、昇温を開始し、反応系内の温度が265℃になるように加熱し、この温度を保持した。反応系から水が留出してエステル化反応が開始し、水の留出がなくなり反応を終了した。次いで、反応系内の温度を下げて235℃に保ち、反応容器内を約40分かけて減圧し、真空度を133Paとし、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を行った。反応とともに反応系の粘度が上昇し、粘度上昇とともに真空度を上昇させ、攪拌翼のトルクが所望の軟化温度を示す値となるまで縮合反応を実施した。そして、所定のトルクを示した時点で撹拌を停止し、反応系を常圧に戻し、窒素により加圧して反応物を取り出し、ポリエステル樹脂Aを得た。得られたポリエステル樹脂Aの特性値を表1に示す。
表1に示す仕込み組成の酸成分、アルコール成分、化合物(X)と、全酸成分(ただし、化合物(X)は除く。)に対して1500ppmの三酸化アンチモンを蒸留塔備え付けの反応容器に投入した。なお、化合物(X)は、バインダー樹脂組成物中における化合物(X)由来の成分(反応してポリエステル樹脂に構成単位として取り込まれる成分と反応せずにそのまま残る成分の合計)の含有量が、バインダー樹脂組成物全量中に3質量%となるように仕込んだ。次いで、反応容器中の攪拌翼の回転数を120rpmに保ち、昇温を開始し、反応系内の温度が265℃になるように加熱し、この温度を保持した。反応系から水が留出してエステル化反応が開始し、水の留出がなくなり反応を終了した。次いで、反応系内の温度を下げて235℃に保ち、反応容器内を約40分かけて減圧し、真空度を133Paとし、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を行った。反応とともに反応系の粘度が上昇し、粘度上昇とともに真空度を上昇させ、攪拌翼のトルクが所望の軟化温度を示す値となるまで縮合反応を実施した。そして、所定のトルクを示した時点で撹拌を停止し、反応系を常圧に戻し、窒素により加圧して反応物を取り出し、バインダー樹脂組成物1を得た。
得られたバインダー樹脂組成物の特性値を表1に示す。バインダー樹脂組成物中における化合物(X)の吸熱量が0.27(J/g)であることから、1.8質量%が反応せずにバインダー樹脂組成物中にそのまま残っていることがわかる。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表2に示す。
酸成分、アルコール成分、および化合物(X)を表1、2に示すとおりに変更する以外は、実施例1と同様の方法でバインダー樹脂組成物2〜7を得た。得られたバインダー樹脂組成物の特性値を表1、2に示す。
次いで、バインダー樹脂組成物1(93質量部)に代えて、表3のように変更すること以外は、実施例1と同様の方法でトナーを得た。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表3に示す。
ポリワックス500に代えて、ポリワックス3000(東洋ペトロライト社製ポリエチレンワックス、融点133℃)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法でトナーを得た。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表3に示す。
バインダー樹脂組成物1に代えて、ポリエステル樹脂Aを用いること以外は、実施例1と同様の方法でトナーを得た。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表4に示す。
化合物(X)に代えて化合物(X’)を表2に示すとおりに使用すること以外は、実施例1と同様の方法でバインダー樹脂組成物8、9を得た。得られたバインダー樹脂組成物の特性値を表2に示す。
次いで、バインダー樹脂組成物1(93質量部)に代えて、表4のように変更すること以外は、実施例1と同様の方法でトナーを得た。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表4に示す。
表2に示す仕込み組成の酸成分、アルコール成分、化合物(X)と、全酸成分(ただし、化合物(X’)は除く。)に対して6680ppmの酸化第一スズを蒸留塔備え付けの反応容器に投入した。なお、化合物(X’)は、反応してポリエステル樹脂に構成単位として取り込まれる分と反応せずにそのまま残る分の合計量が、得られるバインダー樹脂組成物全量中16質量%となるように仕込んだ。次いで、反応容器中の攪拌翼の回転数を120rpmに保ち、昇温を開始し、反応系内の温度を220℃とした。反応系から水が留出してエステル化反応が開始し、温度を保持して4時間反応を行った。水の留出が遅延したため反応系内の温度を265℃とした。さらに4時間反応を行った時点で、水の留出がなくなり反応を終了した。次いで、反応系内の温度を下げて235℃に保ち、反応容器内を約40分かけて減圧し、真空度を133Paとし、5分保持したのち撹拌を停止し、反応系を常圧に戻し、窒素により加圧して反応物を取り出し、バインダー樹脂組成物8を得た。得られた樹脂の特性値を表2に示す。
次いで、ポリエステル樹脂1に代えて、バインダー樹脂組成物8を用いること以外は、実施例1と同様の方法でトナーを得た。
得られたトナーについて前述の評価方法を用いてトナー評価を行った。評価結果を表4に示す。
(1)ポリエステル樹脂の少なくとも一部が、炭素数30以上で分岐を有する長鎖アルキル基を有し官能基数が1.0mmol/g以上である化合物(X)を構成単位として有するポリエステル樹脂(P1)であるポリエステル樹脂を含有するバインダー樹脂組成物を用いた実施例1〜9は、いずれのトナー性能も優れていた。
(4)化合物(X)の官能基数(f)が少ない比較例2,3は、ワックスの分散性が不十分であるため、耐コールドオフセット性、耐久性が劣っており、定着性、画像安定性は使用可能レベルにとどまっていた。
(5)直鎖のアルキル基を有する化合物X’−8を用いた比較例4は、バインダー樹脂組成物中の化合物(X’)の含有量が多く、また化合物(X’)由来の吸熱量が大きいことから、耐ホットオフセット性、画像安定性、耐久性が劣っていた。
ジオールA:ビスフェノールAプロピレンオキサイド2.3モル付加物
ジオールB:ビスフェノールAエチレンオキサイド2.0モル付加物
混合物X−1:数平均分子量が1000のポリプロピレンをベースとして、片末端をマレイン酸変性したもの(炭素数=70、官能基数=1.6mmol/g)
混合物X−2:数平均分子量が2500のポリプロピレンをベースとして、片末端をマレイン酸変性し、さらにアルキル鎖途中にマレイン酸をグラフトしたもの(炭素数=170、官能基数=2.7mmol/g)
混合物X−3:数平均分子量が2000のプロピレン/ヘキセン共重合体をベースとして、片末端をマレイン酸変性し、さらにアルキル鎖途中にマレイン酸をグラフトしたもの(炭素数=140、官能基数=2.0mmol/g)
混合物X−4:数平均分子量が900のエチレン/プロピレン共重合体をベースとして、アルキル鎖の何処かにマレイン酸をグラフトしたもの(炭素数=65、官能基数1.4mmol/g)
混合物X−5:数平均分子量が1200のエチレン/プロピレン共重合体をベースとして、アルキル鎖の何処かにマレイン酸をグラフトしたもの(炭素数=80、官能基数1.1mmol/g)
混合物X’−7:数平均分子量が2000のプロピレン/ヘキセン共重体をベースとして、片末端をマレイン酸変性したもの(炭素数=140、官能基数=0.9mmol/g)
混合物X’−8:数平均分子量が700のポリエチレンをベースとして、片末端をモノカルボン酸変性したもの(炭素数=48、官能基数=1.2mmol/g)
ポリエチレンワックス1:東洋ペトロライト社製、ポリワックス500、融点84℃
ポリエチレンワックス2:東洋ペトロライト社製、ポリワックス3000、融点133℃
Claims (2)
- 下記の化合物(X)の存在下で酸成分とアルコール成分を重合して得られるポリエステル樹脂を含有するトナー用バインダー樹脂組成物であって、化合物(X)由来の構成単位をポリエステル樹脂全量中0.3〜10質量%含むポリエステル樹脂と、前記化合物(X)をトナー用バインダー樹脂組成物全量中0.1〜10質量%含むトナー用バインダー樹脂組成物。
化合物(X):数平均分子量が1000のポリプロピレンをベースとして、片末端をマレイン酸変性したもの。 - 請求項1に記載のトナー用バインダー樹脂組成物を含有するトナー。
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