JP4989818B2 - 原子力工業用のジルコニウム基合金構成部品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の背景と従来の技術)
本発明は、腐食環境下で強い放射線に晒される用途向けの構成部品の製造方法に関し、該構成部品が、高温の第1温度ではBCC組織を有し低温の第2温度ではHCP組織を有する合金を含み、前記合金はHCP組織に対して固溶度の低い少なくとも1種類の合金元素を含み、かつ前記合金を第1温度から第2温度まで急速冷却することにより、前記合金元素を含有しかつ前記合金の腐食特性の改善に寄与する第2相粒子をHCP組織中に分離させたことを特徴とする構成部品の製造方法に関する。
【0002】
この種の製造方法は、原子力発電所、より正確には原子力発電所の炉心領域に供用される、ジルコニウム基合金を用いた構成部品の製造方法として既知である。この急速冷却処理はジルコニウム合金を、BCC組織を持つβ相として存在する高温の第1温度から、HCP組織をもつα相として存在する低温の第2温度まで冷却するものである。この方法は周知であり、β焼入れ(β−quenching)と呼ばれている。β焼入れの一つの目的は、方向性集合組織(directed texture)を除去する可能性にある。この組織はジルコニウム合金の製造において通常発生するものであり、ジルコニウム合金が原子力発電所で放射能照射に晒されたとき、その成長方向に異方性を生ずる原因となる。β焼入れの効果によって、例えば被覆管のような構成部品が長手方向に成長し、その結果曲げを生じ重大な損傷を招く危険を避けることができる。他の例としては、被覆管を保持するために装着するスペーサ・シートが成長して、被覆管との間に不必要に大きな遊びを生じることにより、被覆管に不都合な磨耗が生じるのを防止できる。また原子力発電所の組立箱の板材をβ焼入れすることによって、放射線照射を受けたときの軸方向への優先成長を防止することも可能である。このような成長が生じると、組立箱の曲げを生じ、次にはその組立箱が周知の反応炉心の問題を引き起こすことになる。
【0003】
β焼入れ処理には、ジルコニウム合金の組織から前工程の熱処理の影響を取り除き、これによって望ましくない粗い組織(rough structure)を除去できるという意味もある。β焼入れ処理により、α相ラメラ、より正確にはα相ラメラのパッケージが、合金のβ相領域、つまり高温の第1温度における組織であるβ相粒子の中に形成される。比較的短く薄いα相ラメラと、元のβ相粒子の中に複数のα相ラメラのパッケージが存在する有利な組織を得るためには、β焼入れを比較的迅速に行う必要がある。このために、通常のβ焼入れは、構成部品を水槽に浸漬して行い、これにより合金が非常に急速に冷却され、その結果薄いα相ラメラが生じる。
【0004】
構成部品の使用時には、その外表面、少なくともその一部は放射線に晒されると同時に、腐食性の媒体と直接接触することになる。これによって外表面は冷却媒体と直接的に接触するために、同様に冷却される板材、管材、棒材などの中心部分よりもはるかに速く冷却される。このため、α相の粒子境界付近に生成される第2相粒子は、合金の耐食性を向上させるのに最適な寸法にまで成長する時間がなくなる。こうして十分な耐食性を持たない外層が製造される。従来技法によると、この問題は前記構成部品の外層を機械加工するか、可能な場合にはエッチングにより除去することで克服してきた。
【0005】
しかしこのような層を除去する機械加工は、構成部品の製造において余分の作業工程を必要とし、この作業工程のために構成部品の製造がより困難かつより高価になる一因となる。
【0006】
(発明の概要)
本発明の一目的は、先に画定した合金のβ焼入れ後の外層を機械加工で取り除く必要性を減少させるかまたは皆無とする方法を提供することであり、その必要性は、β焼入れ時の冷却条件が原因で構成部品の外層の耐食性が不足するという事実に基づいている。本方法によると前記外層において、β焼入れ時、あるいはその直後に、所望の第2相粒子寸法と分布を得ることが可能となる。
【0007】
これらの目的は、最初に画定した方法により達成され、その方法は急速冷却を2段階で行い、第1段階は比較的弱い急速冷却を行い、続く第2段階で比較的強い急速冷却を行うことを特徴とする。
【0008】
最初に弱い冷却をすることにより、より強い冷却をするよりも、部品表面にある第2相粒子が冷却中により大きな粒子へと成長する時間が得られ、これによって前記表面領域の耐食性が改善される。ここでいう表面には、前記表面の直下の一層あるいは数層の合金層も含めるのが好ましい。しかし理論的に考えて、これらの合金層は表面よりもゆるやかに冷却されるため、表面の合金が、第2相の耐食性改善効果に関して、十分大きな第2相粒子を有する時には、合金層も十分大きな第2相粒子を有すると仮定できる。第2相粒子は、第2組織の粒子境界領域に分離するのが好ましい。第1段階は、腐食環境と直接的に接触することになる構成部品において、少なくとも合金表面の冷却速度を、構成部品を通常の水中焼き入れした場合よりも、低くなるように制御するのが好ましい。このように合金表面あるいは構成部品表面の冷却速度を通常よりも遅くすることによって、普通の水中冷却を行う場合よりも、第2相粒子が冷却中により大きな粒子に成長する時間が与えられる。
【0009】
第1組織はBCC組織であり、第2組織はHCP組織である。このような材料の典型としてはジルコニウム基合金がある。この種の合金はその特性のために、特に原子力発電所のような腐食環境下で強い放射線に晒される用途に使われている。また、この種の合金は、製造の前工程で生じた方向性集合組織を除去するために、通常はβ焼入れ処理が必要である。
【0010】
別の好ましい実施形態によると、前記合金はジルコニウム基合金である。この種の合金は原子力発電所の構成部品によく用いられるため、その表面は周囲の腐食環境、つまり周辺の腐食媒体と直接接触すると共に、強い放射線にも晒される。
【0011】
また別の好ましい実施形態によると、前記冷却速度は100℃/秒未満、好ましくは50℃/秒未満、最も好ましくは25℃/秒未満である。ジルコニウム基合金一般および、特にZircaloy−2やZircaloy−4のようなジルカロイ合金の標準に適合するジルコニウム基合金においては、この程度の冷却速度が有利である。このように冷却速度を十分に遅くすることにより時間余裕が生れ、第2相粒子がこれらの合金の耐食性を改善できる粒子寸法にまで成長する。
【0012】
さらに別の好ましい実施形態によると、前記調節冷却速度を得るために、少なくとも冷却の初期において、水よりも冷却能の低い冷却媒体を用いる。代替案として、水あるいは水と類似の冷却能を持つ他の媒体を、構成部品の表面と直接的に接触しないようにして用いてもよい。これらの構成部品は、使用中に腐食媒体と直接的に接触するため、その表面での冷却速度は、水と類似の冷却能をもつ冷却媒体と直接接触する場合に比較して、より低くするのが望ましい。これ故、冷却の初期段階において、空気、何らかの気体または混合気、蒸気、あるいは水と比較して熱伝達能力が低い何らかの液体、例えば油や比較的高温の水、を用いて構成部品を冷却してもよい。また、冷却媒体の循環または攪拌を調節し、かつ冷却媒体の温度を注意深く選定することによっても、ある程度までは冷却速度を制御できる。
【0013】
さらに別の好ましい実施形態によると、構成部品を、第1段階では冷却能の低い第1の冷却媒体と接触させて冷却し、その後の第2段階で第1の冷却媒体よりも冷却能の高い第2の冷却媒体に接触させて冷却する。このように後段において高い冷却能を持つ冷却媒体を用いて冷却することにより、特に肉厚の大きな構成部品の中心部の冷却が遅くなりすぎるのが防止できる。ジルコニウム基合金の場合には、長さや厚さの大きすぎるα相ラメラが素材中に形成されない程度に冷却を早くする必要がある。より急な冷却を適用することで、例えばより効率的な冷却媒体を用いることによって、冷却速度が、許容できる長さのα相ラメラが得られる下限を超えてしまうのを避けることができる。一般にジルコニウム基合金では、少なくとも実質的に約1℃/秒を下回る冷却速度は避けるべきとされている。また注記すべきは、第1の冷却媒体の材質を第2の冷却媒体と同じにして、その温度を第2冷却媒体よりも高くしてもよいことである。例えば、第1段階の冷却媒体の温度を40℃から100℃の間、特には約70℃とし、第2段階では、通常の室温である0℃から30℃の間、特には約20℃にしてもよい。
【0014】
さらに別の好ましい実施形態によると、前記構成部品の表面が所定の温度に達するまで第1の冷却媒体による冷却を継続する。この結果、第2相粒子が十分に成長するのに必要な十分に低い冷却速度が得られるように、前記表面の冷却を制御できる。そして前記表面における温度が、所与の冷却速度において、第2相粒子が十分な寸法と分布に達したと仮定できる値まで低下したとき、より効率の良い冷却媒体を用いることにより構成部品の他の部分における冷却が遅くなりすぎるのを防止できる。
【0015】
さらに別の好ましい実施形態によると、前記所定温度が、前記構成部品表面において合金の少なくとも大部分が第1組織から第2組織に変態している温度範囲にある。ジルコニウム基合金においては、この所定温度は、前記構成部品表面において合金の少なくとも大部分がβ相からα相に変態している温度範囲にあることになる。さらに好ましいのは、前記温度で、実質的にβ相の全部がα相に変態していることである。付け加えると、この温度以下では、第2相の粒子の成長ははるかに遅く進行するため、第1の冷却媒体による冷却を継続しても、問題となる表面における第2相粒子の寸法には重大な影響を与えない。
【0016】
さらに別の好ましい実施形態によると、合金元素としてFe、Ni、Cr、V、W、Siの内の少なくとも一つの元素が含まれる。この合金元素群のそれぞれの合金元素はジルコニウム基合金において違った理由で使われている。これらの合金元素はα相では低い固溶度を持つが、β相でははるかに高い固溶度を持っており、このために合金がβ相からα相へと冷却されるときに、前記合金元素がα相中で分離される。従って前提条件としては、前記の一つあるいは複数の合金元素の濃度がα相に溶解できる上限濃度を超えていることである。しかしこの上限濃度はジルコニウム基合金においては200ppm程度の少量であるため、ここであげた合金はすべてこれを大幅に越えている。
【0017】
本発明のさらなる利点および特徴は、以下に示す詳細な説明と、添付した残りの請求項から明らかになる。
【0018】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
後工程で穿孔加工を施して原子力発電所の被覆管として使われる、ジルコニウム基素材の中実棒には、その製造過程で方向性集合組織が形成されており、また前工程の熱処理において粗い組織が形成されている可能性もある。この方向性をもつ組織は、棒材を機械加工した結果として生じたものである。この方向性集合組織と、素材中に発生している可能性のある粗い組織を除去するために、この合金棒材をβ相領域の温度まで過熱する。
【0019】
β相粒子が不必要に大きく成長するのを避けるために、前記合金をβ相領域に保持する時間はできるだけ短くする。その後この棒材を、例えば気体や液体のような、水よりも低い冷却能を持つ第1の冷却媒体の中で最初に冷却する。この液体は例えば油あるいは水でよく、その温度を通常の室温よりも高く、例えば40℃から100℃、特には70℃とする。第1の冷却媒体は、棒材の外表面、まず最初はその外周表面の冷却速度が、所与の棒材寸法に対してある一定の値になるように選定する。前記表面における冷却速度は、前記表面がある温度に達し、第2相粒子の成長が拡散依存となり成長が比較的遅くなったときに、前記表面の合金において第2相粒子が十分に成長していることを条件にして決める。棒材の表面が前記温度に到達すると、引き続きあるいは、すぐさま第1の冷却媒体よりも高い冷却能を持つ第2の冷却媒体による冷却を続ける。第2の冷却媒体としては水が適しており、この場合には構成部品すなわち棒材を、通常の室温に相当する温度、例えば10℃から30℃、特には20℃の水槽中に浸して冷却する。
【0020】
第2の冷却媒体による冷却が開始されるまで、構成部品の外表面、つまり使用時に腐食性媒体と直接的に接触する表面の冷却速度が、10〜20℃/秒程度になるように冷却処理を調節する。このときの前記表面における冷却速度は、表面の直下の領域も、表面について記述したのと実質的に同等の冷却ができるようにすべきであることは明らかである。結果的に、表面の直下にある層が、この厚さは場合によって変化するが、表面と実質的に同等に冷却されることが望ましい。こうすることにより、第2相粒子が適切な寸法と分布を持ち、構成部品、すなわち本実施形態においては棒材が、意図された腐食性の媒体と直接的に接触したときに、合金層が適度な耐食性を持つようになる。
【0021】
第2の冷却媒体中での構成部品の残りの冷却過程では、構成部品合金の冷却速度は、合金中に形成されたα相ラメラが、とりわけ合金の強度特性の観点から、長くなりすぎたり、厚くなりすぎたりしないような冷却速度にする。
【0022】
冷却が終了したとき、棒材には、第2相粒子が適当な粒子寸法と分布を持つことにより、耐食性が向上した外部表面あるい外層が形成されている。そしてその結果、耐食性を向上させるのに適当な第2相粒子の寸法と分布を持つ層を得るために、外層を削除する必要がなくなる。これに対して、構成部品を通常のように水中でβ焼入れした場合、つまり水槽中へ直接浸漬して急速冷却した場合には、前記機械加工が必要となる。
【0023】
本実施形態における構成部品は、原子力発電所で被覆管として使われる棒材である。構成部品としてはスペーサ、ボックスシート、ガイド・チューブなどでも同様である。構成部品は腐食環境に晒され、その環境は酸化性でも還元性でもありえる。またこの腐食環境は腐食性の媒体、例えば冷却水を含んでおり、これと構成部品の表面が直接的に接触する。さらに、前記構成部品は高速中性子型の核放射線に晒される。
【0024】
本発明の複数の変形形態や代替実施形態は当分野の技術者にとっては容易に自明であるが、これらは添付の特許請求の範囲に定義される本発明の考えに包含されるものとする。

Claims (8)

  1. 腐食環境下で強い放射線に晒される用途向きの、原子炉設備用の構成部品の製造方法において、構成部品が、高温の第1温度ではBCC組織を有し低温の第2温度ではHCP組織を有するジルコニウム基合金を含み、前記ジルコニウム基合金はHCP組織に対しては固溶度の低い、Fe、Ni、Cr、V、W、Siのうちの少なくとも1種類の合金元素を含み、前記ジルコニウム基合金を第1温度から第2温度までβ焼入れ処理し、その間に前記合金元素を含有し前記ジルコニウム基合金の腐食特性の改善に寄与する第2相粒子をHCP組織中に分離させる方法であって、前記β焼入れ処理を2段階で行い、第1段階を100℃/秒未満の冷却速度での比較的程度の弱いβ焼入れ処理とし、第2段階を比較的程度の強いβ焼入れ処理とすることを特徴とする構成部品の製造方法。
  2. 前記放射線が高速中性子型のものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1段階の冷却速度を50℃/秒未満とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1段階の冷却速度を25℃/秒未満とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  5. 前記制御された冷却速度を実現するために、少なくとも冷却処理の初期において、水よりも冷却能の低い冷却媒体を用いることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 第1段階では、構成部品を冷却能の低い第1冷却媒体と接触させて冷却処理を行い、その後、第2段階で構成部品を、第1冷却媒体よりも高い冷却能を持つ第2冷却媒体と接触させ、かつそれによって冷却することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1冷却媒体と第2冷却媒体を同材質とし、第1冷却媒体の温度を第2冷却媒体より高くすることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 第1冷却媒体に気体を、第2冷却媒体に液体を用いることを特徴とする請求項に記載の方法。
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